ラノベの感想) オーク英雄物語7 忖度列伝 (富士見ファンタジア文庫)


概略:
ゲディグスの復活を企んでいる一味への対策を話し合う為に四種族同盟は緊急会議を開きます。
そこでバッシュが疑わしい行動を取っているとの意見がでました。
バッシュを探し出して話を聞いてみることになります。
バッシュがゼルに頼んで残した書き置きが問題になっています。
デーモンの国に続く関所の人員が失踪した事件に関わっているとの嫌疑をかけられます。
事件の調査をしていた騎士団とバッシュが出会う事になります。
バッシュが現れたとの報告を受けた四種族同盟は彼を呼び寄せる事にします。
護送用の馬車で運ばれる事になるんですがバッシュとゼルは乗り心地の良さに満足していました。
バッシュを尋問する為にオークに詳しい人材としてヒューストンが指名されます。
彼は絶対に厄介事に巻き込まると予想して部下のジュディスに役目を丸投げします。
ジュディスは嫌疑を掛けられているバッシュを助けられると考えて尋問役として彼の元に向かいます。
やって来たジュディスをサンダーソニアが呼び出します。
大浴場でジュディスにバッシュをどう思っている?と質問してきました。
大御所の登場にジュディスはビビってますがバッシュを擁護する姿勢を貫きます。
ジュディスがバッシュに好意的と分かりサンダーソニアは安心したようです。
サンダーソニアはヒューマンがバッシュを陥れようとしていると疑っていたみたい。
バッシュの尋問が始まります。

レーベル富士見ファンタジア文庫
発行日2025/6/20
著者理不尽な孫の手
イラスト朝凪
ISBN
雰囲気緊急会談、拘束、弟子入り、丸投げ、尋問、観光、裏切り、逃亡、防衛線、遺言、嫁候補確保、賭け、巣作り


各国で暗躍していた集団の目的がゲディグスの復活だと判明したので四種族同盟は緊急会議を開きます。
嫁探しの旅をしているバッシュとゼルがその集団と内通しているのでは?との嫌疑が掛けられます。
会議に出席しているナザールとサンダーソニアはバッシュを擁護しています。
サンダーソニアはバッシュに名誉を保って貰った借りがあると思っているので好意的です。
ナザールはバッシュがゲディグス復活を企む一味の誘いを断ったのを見ています。
バッシュを探し出して尋問しようって事になりました。

デーモンの国に続く関所が何者かに襲われて死体も残らないって事件が起こっていました。
バッシュがデーモンの国にやって来た時には既に事件後だったので誰も居ませんでした。
許可を得ずに入国するのは不味いと考えてゼルに頼んで関所を通過した事を示す書き置きを残しました。
その書き置きが調査にきた騎士団に発見されます。
バッシュを探さなければと団長のリヒターが考えているとバッシュが戻って来たとの報告を受けます。
バッシュに真偽を確認するとメモを残したのは事実で自分たちがやって来た時には関所には誰も居なかったと言われます。
オークは嘘を吐けないので信じてもらう事はできました。
詳しい事を聞き出す為にヒューマンの飛び地ザリコ半島のブラックヘッド領に向かってもらう事になります。
バッシュとゼルは元々そこに向かおうと考えていたので案内役を手にしたと喜びます。
護送用の馬車に乗せられる事になるんですが気分を害しはしません。
ヒューマンの価値観では犯罪者の護送に使う馬車ですがオークの目から見ると宝を運ぶ価値ある馬車です。
オークが繁殖用に捕まえた他種族の女性はそういった馬車で運ばれてくるのでオークに取っては価値あるモノを運ぶ馬車です。
リヒターは護送用の馬車に乗せてバッシュが気分を害さないか心配していたので驚いています。
ここでも種族間での価値観の差が出ていますね。
体の弱いヒューマンに取っては強行軍だったのですが頑強なオークであるバッシュにとっては快適な旅でした。
敵に襲われる事もなく順調な旅路だったのですがザリコ半島に入ったところで山崩れに襲われました。
堅牢な護送用の馬車に乗っていたのでバッシュとゼルは生き埋めになるも脱出できました。
護衛役のヒューマンは生き埋めになって全滅してしまったようです。
バッシュとゼルはザリコ半島で戦った事があります。
地理をある程度しっているので二人で街を探す事にします。
ゼルは自信満々だったんですが戦後の数年で新しい森が出来ていて迷ってしまいます。
迷ってしまっても二人は慌てません、山の反対に向かって行けば半島の先端に付くだろうと考えています。
森の中を進む二人は打ち捨てられている砦に住み着いているオークメイジと遭遇しました。
ドルイドルって名前でヒューマンと結婚したと聞いてバッシュは弟子入りを決めます。
女性の口説き方を伝授される事になります。

ドルイドルはバッシュとゼルに理解できるように丁寧な解説を行っていたようです。
ゼルもドルイドルに悩みを打ち明けています。
ゼルはバッシュの役に立ちたいと考えているんですが嫁探しは失敗続きなので自信を失っているようです。
できる事なら自分がバッシュの嫁になりたいと打ち明けています。
フェアリーは性別がないので無理なんですよねー
ドルイドルの教えはバッシュに良い影響を与える事になります。
数日過ごしているとヒューマンの迎えがやって来ました。
ドルイドルからバッシュとゼルの到着を数日前に魔法で知らせておいた。
迎えが来てくれたと教えられます。
殺意を向けられているわけでは無いのバッシュは信じています。
迎えに来た集団に連れられてサンダーソニア達が待つ城砦に向かう事になります。
バッシュとゼルを見送るとドルイドルの姿が人間に戻りました。
変身魔法でオークメイジに化けていたようです。
ドルイドルが結婚した相手とはバッシュが殺した「骨」と呼ばれるドラゴンでした。
息子のドラゴンは飛べるようになり巣立ちの時を迎えます。
ドルイドルはもう一度妻に会いたいと思うようになります。
未来をみているバッシュに影響されたようです。

バッシュを発見できたと知った四種族同盟は尋問役としてヒューストンを招集する事にします。
命令を受け取ったヒューストンは絶対厄介事に巻き込まれると予想します。
部下のジュディスに丸投げする事に決めました。
ヒューストンを尊敬しているジュディスは自分にできるのか?と不安に駆られます。
バッシュを助ける事ができると聞いて招集に応じる事にします。

ザリコ半島の砦に到着したジュディスは湯あみして身を清めるように命じられます。
向かった先の大浴場で湯船に浸かっているサンダーソニアが待っていました!
ジュディスとサンダーソニアに直接の面識はないんですがサンダーソニアは有名人です。
ジュディスは恐れ多いと言って大浴場を出て行こうとしますが呼び止められます。
サンダーソニアがその場に居たのはジュディスがオークに対してどんな感情を抱いているか知る為でした。
サンダーソニアはヒューマンがバッシュを陥れる可能性を疑っていました。
ジュディスはこの場で殺される事も視野に入れてサンダーソニアの質問に答えています。
震えているのが可哀想ですね。
ジュディスはサンダーソニアの気分を害する恐れがあると思いつつバッシュを好ましく思っている事を伝えます。
意外にもサンダーソニアはジュディスの答えを聞いて嬉しそうにしています。
ジュディスはサンダーソニアがバッシュに好意的だと分かり尋問への不安が消えます。
サンダーソニアはジュディスが尋問で困ったら助け舟を出してやると約束して出て行きました。

バッシュとゼルが城砦に到着しました。
言葉巧みにゼルをバッシュから引き離します。
バッシュは分断工作が行われているなんて疑いもしません。
当然ですがゼルも気にしません。
バッシュは単身で尋問場に入る事になりました。
サンダーソニアとジュディスを見つけて嬉しくなっています。
サンダーソニアは前のめりに挨拶してきますね。
バッシュはナザールを見つけてデーモン宛てに書いてくれた書状が役に立ったとお礼を伝えます。
ナザールはあの書状で?と疑問を持っています。
ジュディスによる尋問が始まりバッシュは見てきた事を正直に語りました。
デーモンの国でポプラティカとキャロットには会ってないとも教えます。
ジュディスとサンダーソニアとナザールがバッシュに好意的だったので尋問はすんなり終わります。
バッシュは関所の事件とは無関係と判断されました。
ヒューマンのクルセイドだけは不満そうにしていました?

嫌疑が晴れたのでバッシュとゼルは解放されます。
自由になったので早速ナンパに向かう事にするんですがジュディスが案内役を買って出てくれます。
彼女はバッシュの役に立ちたいと考えています。
サンダーソニアとナザールがそれに同行する事になります。
馬車で移動する事になりました。
バッシュは早速ドルイドルに教えて貰った相手の好みを聞き出す事にします。
サンダーソニアに好物は何か質問してきました。
サンダーソニアはバッシュが自分の好みを聞いてきた事に大喜びしています。
誘えばOKしてくれそうですね・・・サンダーソニアはウェルカム状態なんですがバッシュは慎重です。
ジュディスにはお勧めの食事は何か聞いてみます。
ジュディスは廃人になった姉からこの町は魚介類が美味しいとの手紙を貰っていたのでそれを教えます。
行き先は美味しい魚介料理が食べられる店に決まりました。
バッシュの武勇伝を聞きながら一行は楽しい食事に興じています。
ここでジュディスが爆弾を投下しました。
バッシュと出会ってからオークへの偏見を捨てて理解を深めている彼女はバッシュが犯した女の自慢話をしないのは何故です?と質問してきました。
バッシュに取っては絶体絶命のピンチです。
童貞なので話せる事はありませんなんて言えませんからねー。
サンダーソニアがジュディスの頭を引っぱたいて空気を換えてくれます。
バッシュは周囲のヒューマン達に配慮してその手の話は避けてくれているんだと力説します。
バッシュはサンダーソニアの勘違いによって助かりました。
その場に居るのは不味いと判断したバッシュは席を立ち店に居る女性に声を掛け始めます。
バッシュがナンパを始めた事にサンダーソニア、ジュディス、ナザールは驚いています。
オークは無理矢理女性を手に入れると考えていたので驚愕していますね。

バッシュは一人で飲んでいる女性に声を掛けていきます。
ドルイドルの教えを守り相手が気分よくなるように最新の注意を払いながら会話をしています。
声を掛けると最初こそ警戒されますが話している内に盛り上がっていきます。
バッシュは手応えを感じていますが結婚に応じてくれる女性は居ませんでした。
バッシュ本人は好感を持たれているんですが世間体が悪いので結婚は無理って事らしいです。
一人に断られてもバッシュはめげません次の女性に向かい誠実に誘いを続けます。
オークに忌避感を示す女性もいたんですがバッシュは気分を害する事なく次の女性に向かっています。
最後の女性からはこの地はオークに襲われた過去があるから無理だけど他の土地でなら靡いてくれる女性も居る筈だと励まされました。

何度も断られながらもナンパを続けるバッシュの姿を見たジュディスが憶測を巡らします。
彼女はバッシュが何かを隠していると勘付いていました。
まさか結婚相手を探す切実な理由があるとは気付けないので何かの調査を行っていると勘違いしてくれます。
ジュディスの考えにサンダーソニアが納得の表情を浮かべます。
彼女はポプラティカ達がこの町に潜伏していると知っているのでバッシュがその調査を行っていると考えます。
サンダーソニアの意見に説得力があったのでナザールもその可能性を認めます。
サンダーソニアは配下に命じて調査を始めさせる事にしました。
バッシュの目的が童貞を捨てる事であるとは誰も知らないので良いように誤解してくれますね。
バッシュには世界の平和を守ろうなんて考えは微塵もないんですが・・・
ジュディス達はバッシュの旅をオークの地位を向上させる為の活動と考えているのでそう思ってしまうのも仕方ないね。

潜伏しているポプラティカとキャロットと名前のない女は次の動きに困っていました。
彼女達はこの町にゲディグス復活の儀式に必要な最後のアイテムを探しにきました。
「ヒューマンの聖典」というアイテムです。
この町にあるのは分かっているんですがどこに隠してあるのかが分かっていません。
教会が持っているらしいんですが隠し場所が不明で手掛かりもありません。
仲間の一人が行方不明になってしまい撤退するか迷っていました。
そこにドルイドルが現れました。
ヒューマンとしての名前はカスパル・ベッケンバウアーという賢者です。
カスパルもポプラティカに誘われて断っていました。
ポプラティカは自分たちを捕まえに来たのか?と疑います。
カスパルはポプラティカ達に協力したいと言ってきます。
亡き妻にもう一度会いたくなったので復活の儀式が可能なら生き返らせたいと言っています。
ポプラティカはゲディグスの復活が先だと突っぱねます。
カスパルはゲディグスなら他に復活手段を知っているかも知れないので賭けてみたいと言ってきますね。
「ヒューマンの聖典」の隠し場所を教えると伝えてきます。
掴まりそうになったら自分が命を懸けて三人を逃がすとまで言ってきます。
ポプラティカは有用と判断して彼を仲間に加える事にしました。

サンダーソニア達はポプラティカ達の狙いが「ヒューマンの聖典」だと知っているので教会に協力したいと考えますが、教会側は非協力的でした。
敵側にサキュバスのキャロットが居るのに男性だけで守りを固めています。
カスパルの案内でポプラティカ達が教会にやって来ました。
案の定ですね・・・キャロットの魅了の力で守備隊は倒されてしまいます。
簡単に「ヒューマンの聖典」を持ちだせそうだったんですがサンダーソニア達が駆けつけてきました。
これはカスパルにとっては予想外だったようです。
バッシュのナンパを見たジュディスが何らかの調査をしていると勘違いした事でサンダーソニア達は行動を起こせたので仕方ないな。
それに聖樹を枯らしてしまった事を悔やんでいるビーストの王女シルヴィアーナが助成してくれました。
彼女は嫌な匂いがして眠れないと言ってきます。
サンダーソニアは鼻栓でもしとけよと取り合おうとしませんがサキュバスとデーモンの嫌な匂いがすると言われて話を聞く気になりました。
ポプラティカの居場所を特定するのに役立つ匂いを嗅ぎ分ける事ができる部下を貸し出してくれました。
サンダーソニア達はカスパルが居る事に驚いていました。
名前のない女を見てサンダーソニアとナザールが驚いています。
二人は名前のない女の素性を知っているようですね?
カスパルの行動に注目が集まります・・・彼は「ヒューマンの聖典」をポプラティカに渡します。
自分が引きつけておくので三人は逃げろと言っています。
カスパルはニュートの魔法を使って巨大な怪獣に変身しました。

本当は逃げたポプラティカを追いたいんですがサンダーソニア達は防衛戦をするしかなくなります。
バッシュにも協力を要請する為にジュディスを叩き起こしに向かわせます。
ジュディスは城砦の一室を与えられて眠ってたんですが騒ぎで目覚めて身支度を整えて部屋を出ます。
その直後に戦闘の余波で彼女の寝ていた部屋は崩れ落ちました。
戦場に出た事のない彼女は自分にできる事があるのか?との疑問を持ちます。
尊敬しているヒューストンとバッシュなら人々を守る為に戦う筈だと考え戦場に向けて駆けだします。

サンダーソニアは町中であろうとも強大な敵を相手に容赦はしません。
大魔法の余波で町に被害が出る事を厭いはしませんよ。
サンダーソニアの魔法は効果があるんですが相手が巨大過ぎて仕留める事はできません。
バッシュとゼルには人々を守る義務は無いんですがオークの性に従います。
向かってくる敵が居るので戦う事を決めました。
別にヒューマンを守ろうって意思はありませんし、助けてあげれば惚れてくれる女性が現れるとも考えていません。
打算が無いところがヒーローだよなー。
バッシュの大剣が怪獣の指を切り飛ばしました!
有効打を入れられる事は分かりましたが巨体なので簡単には仕留められません。
バッシュの攻撃が有効だと分かるとヒューマンの攻撃隊と連携して貰おうと考えます。
誰がバッシュにお願いに行くのかが問題となりました。
オークとの和平会談に赴きオークの戦士を一騎打ちで負かしたリリーが候補になります。
戦闘中のオークは興奮しているので女性が近付くと物陰に連れ込まれて犯されてしまうと断ってきますね。
そこにジュディスがやって来て説得役を買って出ます。
ジュディスはバッシュはそんな事はしない、もしも犯されたとしても自分の貞操だけでバッシュを引き入れる事ができるなら安いモノだと言ってきます。
リリーはジュディスの覚悟に感心して同行すると言ってきます。
ジュディスとリリーがバッシュと接触して傘下に入るように頼む事になります。
バッシュが参戦する事になりそうなのでサンダーソニアとナザールは逃げたポプラティカを追う事にします。

バッシュの元にジュディスとリリーがやって来ました。
二人を見ても襲い掛からないバッシュにリリーが驚きを示します。
バッシュは承諾してくれるならジュディスを襲いたいと本音を教えてきました。
ジュディスはちょっと裏切られた気分になってますね。
バッシュがオークキングの定めた掟があるので合意が無いなら襲わないと続けたのでジュディスは信頼を取り戻しています。
ヒューマン部隊と連携する為に傘下に入って欲しいとお願いされてゼルがいきり立ちます。
舐めてるのか!あんな怪物自分とバッシュの二人だけで倒せると言っています。
バッシュの方は気分を害した風もなく自分にはヒューマンのような緻密な作戦行動は取れないぞと伝えてきました。
ジュディスが伝令役となり指示を伝えると教えるとバッシュは傘下に入る事に同意します。
ジュディスは伝令役としてバッシュを激励してくれます。
彼女に激励されてバッシュは悪くないと感じています。
ヒューマンの組織的攻撃によって怪獣は地面に引き倒されます。
バッシュが両足の腱を切っていたので踏ん張りが効きませんでした。
倒れた怪獣の首筋をバッシュが斬り裂いて倒しました。

カスパルはニュートを解いて人間形態に戻り首の治療を行います。
しかし血を流し過ぎていたので死ぬ事になります。
死ぬ前にバッシュとゼルに話しかけてきました。
ゼルに向かってバッシュの嫁になるって夢を叶える方法があると教えてきます。
ゼルは自分の願いを知られていることに驚いています。
二人はカスパルが世話になったドルイドルだとは気付いていません。
ディナンシーの森に住んでいる魔女なら願いを叶えられるかもしれないと教えてくれてから息をひきとりました。
負けたとはいえ妻の仇のバッシュと戦う事ができました。
息子のドラゴンも巣立ったので満足して死んだようです。

ポプラティカを追っているサンダーソニアとナザールがキャロットと名前のない女に追いつきます。
二人はポプラティカを逃がす為に待っていたようです。
ポプラティカを捕まるのは無理だと分かりましたがサンダーソニアにはもう一つの目的がありました。
ナザールと名前のない女に会話の機会を与えたいと考えていました。
ナザールが名前のない女に姉上、生きていらしたのですね?と声を掛けます。
名前のない女はリーシャ・ガイニウス・グランドリウスという名前でヒューマンの王女でした。
リーシャから連絡を取らなかった理由が語られます。
彼女の部隊は救出に来たヒューマンの部隊に寝込みを襲われたそうです。
火を掛けられてリーシャ以外の仲間は死にました。
顔の火傷はこの時にできたものだそうです。
何とかテントから這い出てきたリーシャを見たヒューマンは生きているぞと驚いて魔法を放ってきました。
彼女を助けてくれたのは本当の奇襲を企んでいたデーモンの部隊でした。
リーシャはデーモンの部隊に救い出されてデーモンの国に連れて行かれ治療を受けました。
戦後ポプラティカに連れられて国を出て襲撃者を探してヒューマンの国を観察しました。
そこで見えてきたのはヒューマンの非道さでした。
自分の利益の為なら平気で味方を裏切る恥知らずな生き物とリーシャは考えるようになります。
彼女が考える理想の世界にヒューマンは不要だと考えるようになりポプラティカの仲間になりました。
リーシャが死んだと思っていたナザールは彼女の理想を自分の行動指針としていました。
それが崩れてしまい呆然としていました。
リーシャは自分を殺すように命じたのは宰相ではないか?と疑っています。
ナザールにリーシャの存命を伝えたりしたら今度はお前が暗殺対象になるぞと警告してくれます。
やっぱり弟は可愛いようだな。
サンダーソニアが口をはさんできました。
ヒューマンが嘘つきで裏切る事はエルフの世界では常識だぞ!何を今さら驚いていると言ってきます。
これはヒューマンはそういつ性質なので悩むなってナザールを励ましているようですな。
サンダーソニアは決断を迫られます。
放心しているナザールがリーシャに付く可能性も無くはありません。
流石に三対一になってしまうと逃げるのも困難です。
ここは撤退するしかないと判断しました。
リーシャとキャロットからしたらここでサンダーソニアとナザールを殺せれば敵の戦力を大きく削げます。
しかし自分たちも無傷では済まないだろうと予想されます。
「ヒューマンの聖典」が手に入ったのでゲディグスの復活は見えています。
ここで無理をして復活を見れないのは勿体ないと考え退く事にします。
強気な姿勢を崩せないサンダーソニアはゲディグスへの伝言を託します。
また殺してやるとの強気な伝言を残します。
サンダーソニア、キャロットとリーシャは別方向に歩きだします。
迷っていたナザールはバッシュの姿を思い出します。
彼の目にはバッシュは新しい時代を生きようとしていると映っています。
迷いを振り切りサンダーソニアを追いかけます。
追ってきたナザールにサンダーソニアがプロポーズしてきました。
自分と結婚すれば暗殺の心配は減るぞ。
種族間のいさかいを避ける為に王族同士が結婚するのは普通の事だぞと言っています。
サンダーソニアは本気でナザールと結婚したいと考えているようですがナザールは励ましと受け取ります。
ヒューマンの王族は血脈を守る為に異種族との婚姻を制限されています。
それでも励ましは嬉しいですと答えました。
サンダーソニアもバッシュ同様に難儀しています。

バッシュとゼルは朝日の中、戦いのあった場所から少し離れた瓦礫の上で待機しています。
ジュディスは本体に報告に向かったので居ません。
二人で今後の行動を検討しています。
ゼルがカスパルが残した遺言に言及してきます。
ゼルがバッシュの嫁になれる可能性が示唆されていました。
何で自分の目的を知っていたのか不思議に思っています。
バッシュはヒューマンの賢者なのだから知っていてもおかしくはあるまいと答えます。
二人ともあんまり深くは考えないんだよねー事実である可能性が高そうと分かればそれでいいみたい。
バッシュには刻限が迫っています。
迷っている時間も惜しいので遺言に従いディナシーの森に住んでいる魔女とやらに会いに行く事にします。

城砦は勝利の歓声に包まれています。
祝勝会が開かれる事になるようです、ジュディスはバッシュとゼルを迎えに行きます。
彼女が二人を見つけた時にはバッシュは出立の準備を終えていました。
それを見たジュディスはバッシュが次の戦いの為に行動を起こそうとしている凄いと尊敬の念を深めます。
バッシュとゼルはジュディスに見送られて旅立つ事になりました。
ジュディスは完全にバッシュに惚れている様に見えるんですけどねー
バッシュにはそれは分からないのでジュディスに再度プロポーズはしませんでした。
してみればOKしてくれる可能性は高そうなんだけどねー。
すれ違っているなー。

「目」と呼ばれるドラゴンが巣作りする場所を求めて大空を飛翔しています。
途中でヒューマンを見つけるんですがバッシュとの戦闘を思い出して食事にするのをやめています。
代わりに牧場で飼われている牛をムシャムシャ食べちゃったようですね。
持ち主のヒューマンは泣いていますが「目」は気にしません。
火山の近くで巣作りしようと考えています。
「目」は「骨」から人間の番が出来たと聞いた時は馬鹿なと思ってたんですがバッシュと出会って変わりました。
どうも「目」はバッシュと番になったと考えているようです。
目的地の火山はオークの国の近くにあるようです。
バッシュの家を見つけて中をのぞいてみましたが彼は不在でした。
巣作りの合間に彼が帰ってきているか確認しようと予定を立てています。
オークにしたら迷惑な話ですよねー
「目」はフェデル山に巣を作る事にしたようです。
それは周辺に住んでいるヒューマン、エルフ、オーク、そこに向かおうとしている一人のデーモンにとって恐怖の時代が到来した事を意味しています。

成分表
成分含有量(5:多い、1:少ない)
美少女5
ラッキースケベ2
戦闘5
理解不足と勘違い5
ヒーロー性5
対話5
口説き5


AmazonLink: オーク英雄物語7 忖度列伝 (富士見ファンタジア文庫)

コメント

人気の投稿「過去1年間」

ラノベの感想) 最弱無敗の神装機竜《バハムート》第20巻 (GA文庫)

ラノベの感想) 幼女戦記 第14巻 Dum spiro,spero ‐下‐

ラノベの感想) 俺を好きなのはお前だけかよ 第17巻 (電撃文庫)

ラノベの感想) オーバーロード 第16巻 半森妖精の神人 [下]

ラノベの感想) オーバーロード 第15巻 半森妖精の神人 [上]

ラノベの感想) ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 第5巻 サード・スクワッド・ジャム ビトレイヤーズ・チョイス<下>(電撃文庫)

ラノベの感想) 幼女戦記 第13巻 Dum spiro,spero ‐上‐

ラノベの感想) オーバーロード 第14巻 滅国の魔女

ラノベの感想) キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 16 (富士見ファンタジア文庫)

ラノベの感想) ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 第6巻 ワン・サマー・デイ (電撃文庫)