ラノベの感想) 幼女戦記 第13巻 Dum spiro,spero ‐上‐
概略:
ゼートゥーア大将が連邦の攻勢は暫くないと判断したので帝国軍は再編を始めました。早くても春、できれば夏まで攻勢は来ないで欲しいとの願望を多分に含んだ予測の元に動いています。東部の実情を把握したいが為にターニャ達サラマンダー戦闘団は東部に再派遣されました。東部方面軍司令部で東部は静かだと教えられます。信じられないターニャは偵察を行い事実であると確認しました。連邦の動きが無さ過ぎて不信感を拭えませんが時間は有限です。ターニャは粛々と新兵教育を行い夏の攻勢に備えようと考えています。連邦は大規模な反攻作戦を準備していました。帝国に悟られない為に厳重な隠蔽工作を行っています。連邦は帝国に知られる事なく犯行作戦「黎明」の準備を整えました。連邦は帝国が打ってくる対策を計算にいれて計画を立てていました。絶体絶命のピンチでターニャは重大な決断を迫られます。彼女だけが連邦の狙いに気付いてます。この決断が帝国軍を生き残らせる唯一の手段でした。
レーベル:KADOKAWA
発行日:2023/8/30
著者:カルロ・ゼン
イラスト:篠月しのぶ
ISBN:
雰囲気:笑み、ご機嫌伺い、変化、覚悟、大作戦、新戦術、読み違い、組織か個人か、偽造
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プロローグ
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ターニャからの報告を持ってグランツ中尉がゼートゥーア大将の元にやってきました。
報告を受け取ったゼートゥーアが笑い始めました。
「活路が見える。なんと、まぁ、素晴らしい!」と大喜びしています。
戦況が苦しいのは明白なのでグランツはゼートゥーアがおかしくなったと心配になります。
自分が笑う姿を見て心配顔のグランツにゼートゥーアは心配ないと朗らかに答えます。
ターニャ達はゼートゥーアの命令で連邦軍の物資備蓄基地を占拠しました。
連邦軍は敵を排除する為に自分たちの基地に向かって砲撃を開始しました。
ターニャ達は連邦軍の作った塹壕に立て籠もり敵の砲撃に耐える事になります。
魔導師部隊だったので坊核があるので耐えられています。
動きが止められていますが戦死の可能性は引くそうですね。
合衆国からの支援物資である炭酸飲料が転がっていたのでセレブリャコーフ中尉と乾杯していました。
早く砲撃が終わらないかなと考えています。
意外と余裕があるんじゃないの?
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第壱章 斜陽
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ゼートゥーアは帝国の新年会に参加する事になりました。
苦しい戦時下で派手で煌びやかなパーティーを開催する事のバカらしさを感じています。
本心ではそんな無駄な事に費やす時間は無いんだと思いつつも参謀本部の責任者として出席しなくてはなりません。
戦争が始まった当初は戦時下なので派手なパーティーは控えようとの風潮がありました。
しかし情勢が悪化した現在では景気づけに派手なパーティーをしなければとの風潮に変化しています。
ゼートゥーアはその変化に自嘲的な笑みを浮かべています。
帝国軍の首魁として貴族連中に悠然とした姿を見せなければなりません。
覚悟を決めて笑顔でパーティーに参加しています。
胡散臭く見えないところは流石ですな。
ゼートゥーアは有力者達と笑顔で歓談して帝国軍に問題は無いよって印象を植え付けています。
彼の悠然とした振舞いを見た有力者達は大丈夫なんだ、帝国は勝てるんだって気分になっています。
パーティーに参加しているコンラート参事官はゼートゥーアの意図に気付いていました。
ゼートゥーアの周囲で帝国の情報を引き出そうとしている同盟国の外交官を追い払う役目を買って出ました。
笑顔で応対しているゼートゥーアに同情していますね。
ゼートゥーアも心得たものでコンラートの仕事に感謝の言葉を述べています。
この時にゼートゥーアがコンラートにナプキンに書いたメモ書きを渡しました。
「黎明は近い。されど、払暁あり」と書かれていました。
このメモ書きが後年発見されてゼートゥーアって存在の解釈に一つの方向性を与えます。
歓談を終えてゼートゥーアと別れたコンラートの元にトルム名誉領事が話しかけてきました。
トルム名誉領事は帝国民ではなく友好国の責任者って立場のようですね。
帝国を建国する時に帝室の臣下になるのを拒んだようですが有効関係を結んだようです。
帝室と縁戚関係にあるので王宮に私室を与えられています。
コンラートを私室に招いてゼートゥーアの存在について質問してきました。
トルム名誉領事がゼートゥーアの次はどうなっているんだ?と質問してきました。
コンラートはゼートゥーアに何かあった場合の後任者について質問されたんだと理解します。
ゼートゥーアは傑出した偉人ですが参謀本部が後任者を決めるでしょと答えます。
帝国の内部に居るコンラートは参謀本部を帝国というシステムの一部と認識しています。
だからそう答えるしかできませんでした。
しかしトルム名慮領事が問いたかったのはそれではありませんでした。
彼は帝国の外から見ているとゼートゥーアがシステムそのものになっていないか?と問いかけてきました。
システムであるゼートゥーアが死んだ場合帝国はどうなってしまうのかって事が知りたいようです。
コンラートは物凄い衝撃を受けています。
その場でトルム名誉領事の意見に理解を示す事はしませんでした。
上手く言い包めたようです。
外務省の執務室に戻ったコンラートはトルム名誉領事の意見が正しいと認識しました。
なんとかしてゼートゥーアが人間であると納得しようとしています。
その為にターニャを怪物的な存在として比較対象として上げています。
ターニャの事はギリギリ理解できると結論付けます・・・ギリギリ人間の範疇に入ると考えているようです。
ターニャが知ると激怒しそうな事実ですね。
しかしゼートゥーアを人間の範疇に収める事はできませんでした。
彼が帝国というシステムに成り代わっていると考えるしかできないとの結論を得ています。
ゼートゥーアも参謀本部に帰ってきました。
物凄く気疲れしている様子ですね。
葉巻を取り出し一服してから活動を再開しようとしてたようですが椅子から立ち上げる事ができませんでした。
ゼートゥーアは自分が帝国というシステムの代替システムに成り下がってしまったと自覚していました。
軍事力だけで物事を解決しよう。
勝利は万能薬と考えていた事が間違いだったと自嘲しています。
何とか椅子から立ち上がる事に成功したゼートゥーアは自分を奮い立たせています。
立ち上がる事ができたのならば歩ける。
歩けるのならば未来を目指す事ができると自分を鼓舞しています。
帝国の代替システムになってしまったと自覚しているので世界の敵になる事を再確認しています。
ゼートゥーアは戦争を終わらせる為に世界の敵になろうとしているようです。
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第弐章 砂上の楼閣
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後年のドキュメンタリーでゼートゥーアが連邦の作戦を知っていたと話題になっています。
新年会でゼートゥーアがコンラートに渡したナプキンのメモ書きが発見されたからです。
番組ではゼートゥーアが連邦の作戦を予知していたと結論付けています。
再現映像でも連邦軍が春を待たないで攻めてくると予想されていました。
現実では真逆だったね。
ゼートゥーアが執務室にレルゲン、ウーガ、ターニャを集めて連邦の冬季攻勢は無いはずと語っています。
春の泥濘期間を経て夏に攻めてくると予想していて、それまでに防衛線を整えようと言ってました。
ターニャはゼートゥーアの様子を普段通りと感じていましたがレルゲンとウーガは違う認識を持っていました。
とっても不安だったレルゲンはターニャを喫煙に誘います・・・
ターニャは未成年なので喫煙は法律で禁じられています。
軍に置いてもそこは同じなのでターニャが一緒に喫煙すると三人揃って譴責処分になります。
レルゲンを常識人と認識していたターニャは少なくない衝撃を受けています。
戦争で消耗してしまったのか・・・
上官に反論するのは色々と不味いよなと考えていると心の友ウーガが仲裁に入ってくれました。
ターニャは常識を諭してくれると考えましたがウーガの反論は論点が大幅にズレています。
魔導師のターニャを喫煙に誘うのは呼吸系に影響が出るので不味いでしょと告げています。
ターニャはウーガまでおかしくなっていると嘆きます。
自身で喫煙可能な年齢に達していないと告げる事になりました。
それを告げるとレルゲンとウーガが驚愕の表情を見せてくれます。
二人ともターニャは未成年の幼女である事を失念していたようです。
ウーガなどからは最近のターニャは背中が大きく感じるほど頼りがいがあると言われてしまいます。
ターニャは身長が伸び悩んでいるんですと悩みを打ち明けました。
話したいことがあるのは確かなのでレルゲンはお茶に誘います。
美味しい紅茶を飲みながら話す事になりました。
レルゲンとウーガが話したかったのはゼートゥーアの様子が変化したって事でした。
二人とも以前の怖さが無くなったと言っています。
直接会う機会の少ないターニャはゼートゥーアの変化に気付いていませんでした。
ターニャは疲労が重なっているのではないか?と問います。
彼女の感覚ではゼートゥーアが一人で多くの仕事をこなし過ぎていると感じています。
レルゲンとウーガは怪訝な顔をしていますよ。
レルゲンが認識の齟齬を解いてくれます。
帝国軍の参謀本部は小所帯であると教えられました。
作戦を考える時は常に勝つ事だけを考えていて負けた場合の計画は練らないそうです!!
しかも作戦の大目標だけを考えてあとは下のモノに丸投げしています。
下の者は伝わってきた作戦を自分なりに解釈して最適と思われる行動をとる事になっています。
そこはターニャも理解していて素晴らしい組織運営方法だと考えています。
彼女もヴァイスやセレブリャコーフが意図を汲んで動いてくれる事に満足していました。
ゼートゥーアが前線に督戦しにきたのもそれが理由です。
細かい指示を出すには司令官が前線まで出て行くしかないのです。
素晴らしく精強な軍が運用されている理由ではあるんですが問題を孕んでいました。
レルゲンとウーガは口をそろえて帝国軍の作戦計画が内戦戦略に基づいていると説明します。
帝国軍は自分の庭を防衛する事だけを考えて作戦を考えていました。
敵地での作戦を考えるのにもその延長でしか考える事ができないと言っています。
ターニャは問題の本質を理解する事ができました。
帝国軍の命令系統は属人的になり過ぎていると気が付きます。
誰が担当してもそこそこの結果を出すにはもっと詳細な命令が必要だと理解できました。
理解はできても今さら組織の本質を変える事は難しそうです。
連邦と戦う東部戦線は帝国の領土ではないので内戦戦略が機能しません。
ゼートゥーアが東部に居れば良いのですが現在は中央に戻っています。
レルゲンはゼートゥーアに現場の生の情報を上げる為にターニャの部隊を派遣すると言ってきました。
レルゲンとウーガが協力してターニャの行動に便宜を図ると言ってくれます。
レルゲンは自分の名義をターニャに貸し与えて行動の自由度を上げてくれました。
現場判断で危機的な状況を乗り切る事になりそうですな。
連邦が帝国軍を壊滅させる作戦を練っています。
立案者はクトゥズ将軍という実直な人物です。
彼は失敗しがたい計画と戦争を終わらせる事ができる作戦を用意してありました。
書記長も参加している重鎮を集めた会議でどちらを採用するか検討しています。
どちらの作戦も多くの兵員を必要とする大規模なモノです。
帝国に察知されずに夏場から少しずつ物資を溜め込んで準備していました。
書記長は戦争を終わらせる作戦に興味を示しています。
クトゥズは確実に成功するとは限らないと心配顔をでした。
クトゥズはゼートゥーアが何をしでかすか分からないと心配しています。
ロリヤが諜報活動の結果を開示して心配には及ばないと説明する事になります。
ロリヤはまだターニャを捕まえる事に固執しているようですね。
変質的な動向調査をしていました。
ターニャの部隊がイルドアから本国に戻っている事を掴んでいます。
どうもターニャの部隊の近くにスパイを配置してあるようですね。
ロリヤはターニャ達が迎撃に出てくる事を期待しているようですよ。
彼女を本国に戻したゼートゥーアを褒めています。
クトゥズはターニャの部隊を怖がっていますがロリヤから兵力が万全ではないと言われて一応安心したようです。
ロリヤは先に書記長に傍聴結果を報告してあったね。
書記長は戦争を終わらせる作戦を採用したようです。
連邦が準備に取り掛かりました。
連邦は組織が専門的に分かれているようですね。
システムとして健全なように見えます。
レルゲン、ウーガとの密会を終えたターニャは宿舎に戻ってきました。
留守を任せていたヴァイスから新兵器が開発されたとの報告を受けます。
内容を確認したターニャは溜息を漏らしています。
どれも現場では使えない代物のようでした。
帝国軍は兵器開発で性能追及に拘っていました。
量産性を無視した兵器開発を行ってきたツケを払っています。
新兵器の中に含まれる演算宝珠はヒドイ代物でしたよ。
防御力を向上させた結果扱いやすさを失っていました。
ターニャは新兵器を開発しても戦略レベルでの劣勢を覆せる筈無いだろと醒めた目で捉えています。
頑張ってもキャリアプランが描けない帝国軍からの転職を本気で考えているみたいです。
ヴァイスが不出来な新型演算宝珠を使った面白い計画を思いつきます。
ターニャは魔導師は空を飛ぶものと考えていますが彼は初期の考えに立ち返る事を提案してきました。
強力な歩兵として考えてはどうかと言ってきます。
ターニャは魔力漏出の問題から敵に察知されてしまうぞと問題点を指摘します。
それでもヴァイスは引き下がりません。
彼は察知される事を前提として目くらましとして使えないかと提案してきました。
これにはターニャは面白いと感じます。
早速実験してみる事にしました。
可哀想な部下たちは休暇を返上して集まる事になりました。
模擬戦を実施した結果初見ならば目くらましに使えるとの結果がでました。
結果をまとめて報告する事になります。
ターニャは部下の手柄を横取りするつもりは無いと言ってヴァイスに報告書を書かせる事にします。
第二〇三航空魔導大隊の士官も報告書を書く事になります。
要領のいいセレブリャコーフは訓練中に取っていたメモ書きを報告書として提出する事を認められます。
内容を検分したターニャは唸るほどの出来栄えでした。
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第参章 前夜
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魔導師という兵科は帝国が真っ先に運用し始めたようです。
最初は強い歩兵と考えられていましたが飛べることが分かると便利に使われる事となりました。
やれるならやれよというブラック企業的な考え方で航空魔導師が誕生しました。
以来帝国では魔導師は飛ぶものと考えられています。
魔導師の最低水準も高くなり坊殻を使えて飛べることが前提となりました。
要求水準が高くなってしまったので魔導師の育成に困る事になってしまいます。
戦争が長引いているので魔導師不足が深刻化しています。
魔導師の運用実績が乏しい連邦は違った運用方法に気が付きました。
帝国の水準に満たない者でも魔法が使えれば魔導師と捉える事になっています。
飛べないならば強化版歩兵として利用しようとの考えを持ちました。
参謀本部の命令でサラマンダー戦闘団は東部に戦略予備として東部に派遣されました。
所属が参謀本部なので東部軍との軋轢が予想されます。
この問題に対してレルゲンとウーガが協力してターニャに大きな権限を与えてくれています。
ゼートゥーアも東部との温度差を鑑み自分の先輩であるラウドン大将にお願いして東部に来てもらう事になりました。
東部に到着したターニャは東部方面軍から信じられない報告を受けます。
現在の東部は平穏であると言われました。
東部は激しい激戦地と認識しているターニャには信じられませんでした。
彼女は東部軍を怠慢な連中と認識しているきらいがあります。
セレブリャコーフを連れて偵察に向かいました。
実際に飛んでみると東部軍が言っていた通りに連邦軍の動きが全くなくて驚いています。
慎重派で疑り深いターニャは連邦軍の偽装を疑います。
より深くまで偵察してみる事になります。
連邦軍の詰所では帝国軍の魔導師二人が偵察に来たと捕捉しまっした。
ターニャとセレブリャコーフですね。
司令官は黎明開始が迫っているのでこっちに来るなと神に祈っています。
党が神の存在を認めていないので普段から無神論者と偽っているので神は応えてくれませんでした。
黎明の準備をしている事が露見する事を恐れたので迎撃部隊を出す事にします。
新たに編成された魔導師部隊を迎撃に向かわせる事になります。
この部隊がターニャとセレブリャコーフの予想を超える酷さでしたよ。
お粗末すぎて敵の偽装工作なのでは?と疑っています。
試しに爆裂術式をぶっ放したのですがそれだけで壊滅してしまいました。
連邦軍は魔導師部隊のお粗末さを嘆いています。
ターニャとセレブリャコーフは連邦も魔導師の育成に苦労しているんだなとの結論をだします。
敵の能力が把握できたので帰還する事にします。
サラマンダー戦闘団は東部方面司令部の近くに駐屯する事になっています。
帰還に際して通信での身分照会が行われています。
ターニャは面倒で無駄な行為だなと感じています。
戻った先は廃村にしか見えない村でした。
司令部も破棄されていた民家を流用しています。
ターニャは寝ている間に崩れないよなとの心配をしています。
ターニャは偵察結果をヴァイスに伝えます。
敵魔導師が坊殻を展開できなかったと告げると驚かれます。
信じられないようですね。
ターニャは予定通りに当直任務につきヴァイスを休ませることにしました。
彼女は部下を最後の肉壁と考えているのでコンディションを保って貰おうと考えています。
翌朝出勤してきたヴァイスにターニャが出撃命令が出たと告げてきます。
参謀本部からの命令で怪しい動きを見せる連邦軍を捕捉したので一戦して確かめてこいとの命令が下ります。
何でも魔導反応を垂れ流している歩兵部隊だそうです。
怪し過ぎますね。
セレブリャコーフが東部方面軍から出撃命令が出たと知らせてきます。
命令書を読むとラウドン大将から同じ命令が出ていました。
ターニャは参謀本部と東部方面軍の意思統一ができたと喜んでいます。
これからは密な連携が可能になると感じているようですよ。
歩兵部隊と戦車部隊に留守を任せて第二〇三航空魔導大隊が出撃する事になりました。
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第肆章 蹉跌
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連邦軍が黎明で使う予定の魔導師を組み込んだ機械化魔導部隊の訓練を行っていました。
黎明の発案者であるクトゥズは帝国軍のストロングホールドと呼ばれる防御戦術を無力化する方策を思いつきました。
帝国軍は奪い取った連邦の陣地に居座り防衛線を展開して連邦の進出を阻んでいました。
連邦としては無視して進軍する事ができないので厄介な戦術です。
ここでクトゥズは柔軟な発想を用います。
彼は帝国軍の防御陣地を突破する部隊と陣地に立て籠もる帝国軍を抑え込む部隊を用意すればいいと考えました。
当初の計画では抑え込み部隊は帝国軍の足止めしておけば充分と考えていました。
しかし真面目な党は抑え込むだけではなく防御陣地の破壊も求めてきました。
クトゥズは無駄な行為だと思っていますが下手に反対して収容所送りになる事を恐れます。
党の提案を受け入れる事にします。
その結果として生まれたのが魔導師を組み込んだ機械化魔導部隊でした。
この部隊が華々しい戦果をあげられれば魔導師の運用方法の転換が起きたかもしれません。
しかし不運な事に東部にサラマンダー戦闘団が駐屯していました。
この見慣れる怪しい動きをする部隊の戦力を確かめる為に派遣されてきます。
連邦の機械化歩兵部隊を捕捉した第二〇三航空魔導大隊は驚きに包まれています。
魔導封鎖が全くなされていませんでした。
呆気なく敵の位置を特定してしまいます。
敵を捕捉できるのだから自分たちも捕捉されていると考えますが敵は全くターニャ達に気付きません。
魔力を捕捉される危険を犯して何度も高度を取って位置確認を行っています。
ヴァイスが敵の罠を疑います。
ターニャは心配し過ぎだと思ってるのですが警戒を怠るよりはいいと考え入念は偵察を行いました。
広範囲に索敵を行い敵の伏兵が隠れていないか探っています。
その結果伏兵は居ない、連邦の魔導師が魔力を漏らしているだけだと判明しました。
ヴァイスは心配し過ぎた事を恐縮していますがターニャが配慮を見せます。
ヴァイスの懸念は合理性があったと伝えています。
ターニャは敵を捕捉した事を管制部門に報告しました。
旅団規模の機械化魔導部隊を発見したと伝えるとターニャの部隊だけで掃討可能か?と心配されてしまいます。
管制官のこの発言がターニャの自尊心を酷く傷付けました。
苦しい戦線を生き抜いた自分の部隊の実力を疑われて憤慨しています。
怒り心頭のターニャは「我らこそは矛先たるに足る完成された暴力装置だ」と怒鳴ります。
相当に頭に来ていますね、司令部の頭痛の種とやらを即刻、暴力でもって物理的に取り除いて差し上げよう。
詫びの特配を期待している、と告げて通信を切りました。
ターニャは実績を軽く見られる事を嫌っています。
優位な上空に展開してから攻撃を始めました。
連邦軍は攻撃を受けるまでターニャ達の存在に気付いていませんでした。
戦闘が始まっても連邦の魔導師は空に上がって来ませんでした。
訝しむターニャは彼らが飛べないんだと気が付きます。
飛べない敵は良い的なので最も経験の浅いヴェスティマン中尉の部隊に任せてみる事にしました。
彼の部隊の見事な戦いぶりにターニャは満足していました。
及第点を付けられる分かったので全部隊での攻撃を行い敵部隊を殲滅しました。
戦闘が終了したのでターニャは管制官に敵部隊の撃破を報告しました。
あれだけターニャに嫌味を言われたのに管制官はまだ理解してないね。
損害があるか?と聞き返してきました。
またもターニャを憤慨させてしまいます。
「我ら帝国軍航空魔導師。我に抗いうる敵はなし。繰り返す。我ら帝国軍航空魔導師。我に抗いうる敵はなし」と返信しました。
横で聞いていたヴァイスが一度は言ってみたい台詞だと感激しています。
帰還すると留守を任せたメーベルト大尉がココアを用意してありました。
ココアを飲みながら報告会を行います。
留守中にトスパン中尉が見事な陣地を作ってくれていました。
隙間風が吹き込んでいた宿舎も穴が塞がれていました。
砲兵部隊のメーベルト大尉は連邦の機械化魔導部隊の様子を知りたがっています。
ターニャを始めとする戦闘に参加した士官が集まり彼に所感を伝えます。
魔力の漏出が目立つので簡単に倒せたが魔導師の地上運用に慣れてくると厄介な敵になり得るとの結論に達します。
ターニャはゼートゥーアに連邦が新たな魔導師運用方法を始めたと報告する事になります。
解散を告げると皆で食事をとる事になりました。
ターニャの部隊は部隊内の風通しが良いので良い雰囲気で運営されています。
ターニャは気軽に部下の最近の調子を聞いています。
セレブリャコーフの副官としての仕事ぶりが見事って話題になります。
副官の任務が如何に大変かを話し合っています。
ゼートゥーアの護衛を経験したクランツ中尉がうんうんと頷いています。
ターニャは自分は平凡な人間なので仕事は楽だっただろとセレブリャコーフに質問しています。
セレブリャコーフは返答に窮していますね。
ターニャは楽とは言えないよなと考えていますが他の士官たちの意見は違うようです。
ヴァイスは代表して自分を平凡と認識しているターニャに質問してきます。
自分を標準だとお考えなのですか?と質問してきました。
ターニャは当然だろと答えています。
軍隊が長いとそうなるんですかねとの感想を述べます。
ターニャは確かにと納得しているようです。
ターニャが自分を過去の魔導師のスタンダードだと告げるとヴァイスが困惑しています。
今の魔導師はどの程度なのかと聞かれてターニャは卵以下だなと答えました。
魔導師不足の深刻さが伝わったようです。
ヴァイスが思い詰めた表情でこの戦争がどうなるんでしょうか?と質問してきました。
ターニャは可能な限り誠実に答えたいと考え長すぎる総力戦と答えます。
いずれ限界が来るととも伝えました。
まだ負けるとは言えないのでこれが限界だな。
セレブリャコーフが勝てるとお考えなのですか?と問うてきます。
ターニャは敗北すると考えていますが言えないんだよな。
負けるとでも?と問いかえします。
珍しく引き下がらないので、世界を敵にして一国で戦えるか?と問い直しました。
馬鹿馬鹿しい質問はよす事だ、これ以上は自分の立場では言えないと続けます。
グランツ中尉がターニャの考えを知りたがります。
ターニャとしては負けるとは言えないので自分たちの給与等級は眼前の敵を打ち払うものである。
国家の存亡に関しては権限の範疇外だ。
愛国心を発露するなら間違えないことだ。
戦わねば生き残れないなら戦うしかない。
まだ負けたわけでもないのに諦観を宿せば自らの心に喰われて負けるぞ、と伝えました。
グランツとしては納得するしかないね、色々と学んだようで引き下がってくれました。
ターニャは現実を直視した「まとも」な人間は往々にして生贄の子羊役を強いられると考えています。
部下を子羊役にしないために道を示す事が管理職の本領だし自分が得意であると自負しています。
敵の本格反攻までに、どれだけのこちらの態勢を立て直せるかが勝負だぞと締めました。
ターニャが提出した連邦の機械化魔導部隊の報告書を読んだ帝国の皇族が余計な事をしでかします。
アレクサンドラという皇帝陛下の末女にして第二十三親衛近衛連隊の連隊長を務めている人です。
彼女は親衛近衛連隊も東部に派兵されるべきだと考えました。
ターニャのあげた報告書を読んで地上部隊としてなら自分たちも活躍できると思ったのかもな。
話を聞いた参謀本部は勘弁して欲しいと考えます。
ただでさえ戦力が逼迫しているのに使えもしない貴族連中の護衛迄したく無いって事だよね。
話を聞いたゼートゥーアは急いで陛下に無理だと説明しに行く事になります。
ゼートゥーアが速攻で対処に乗り出したので話を持ってきた侍従武官は置き去りになります。
失態を悟り苦しくで参謀本部のトイレで吐きました。
断る理由を考える気苦労でラウドン大将とゼートゥーア大将も吐きました。
足掻きに足掻いて連隊の派遣を食い止めました。
帝国軍は帝室に奉仕する形を取っているので仕方ないようです。
世界の敵になろうと考えているゼートゥーア大将も帝国民だという事ですね。
帝室の意見には逆らい難いって事だね。
人間味を感じます。
ゼートゥーアは独裁者なれそうな位置にいると思うんですが彼の精神性がそれを是とはしないようです。
帝国は軍部が頑張って破滅を防いでいるんですが国を動かしてはいないんだよな。
健全なシステムと言えるのか?
暴力装置としての軍部が国を動かすよりは健全かな。
敵国はゼートゥーアが国のかじ取りを行っていると考えている節があるからね。
内部と外部で受ける印象の違いが大きいな。
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第伍章 黎明
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ターニャはレルゲンに東部方面軍の司令官用応接室に呼び出されました。
そこで驚愕すべき計画を知らされます。
アレクサンドラ皇女殿下が最前線を視察に来るからよろしくとお願いされます。
ターニャは無理です危険ですと反論しますがゼートゥーア大将でも翻意させられなかったんだと言われました。
レルゲンからアレクサンドラは上げられてくる報告書を丁寧に読み込んでいる人だと教えられます。
なまじ知識があるから軍部の危険だという主張にも反駁できてしまうんだとも言っています。
当初レルゲンは報告書を真面目に読み込んでいるって事実を利用しようと考えていました。
ターニャに危険を告げるでっち上げの報告書の提出を求めてきました。
これに対してターニャは参謀本部付きなので参謀本部の出した報告書だと理解されます。
アレクサンドラ以外にもそれを読む人が居るのだから軍内部に誤解を生む可能性があります。
無理ですよ。
提出するなら見てきた事を正直に報告する事しかできませんと答えます。
ここでレルゲンは方針転換を行いました。
彼はターニャの事を信頼していますから彼女の上げてくる報告書で危険が無いと分かれば問題無いのでは?
安全だと判断してアレクサンドラを招く事ができるのではないか?と考えました。
半ば東部の情勢が平穏だと思い込んでいますね。
ターニャは詳細な報告書を作成する為に第二〇三航空魔導大隊を動員して大規模な偵察を行う事にします。
連邦に偵察している事を悟らせないために隠密行動を徹底させました。
複数の部隊に別れて偵察を行ったのですが危険を示す兆候は見られませんでした。
連邦に反抗的な態度を取っている人々を組織化したパルチザンが帝国に協力的だとも判明します。
偵察結果は連邦は再編中で攻勢に出てくる事は無いと示しています。
アレクサンドラを迎え入れるなら歓迎すべき結果なんですがターニャは強い違和感を感じます。
余りにも帝国に都合よく進み過ぎていると感じてしまいます。
こんなに予定通りに事が運ぶ事はあり得ないとの恐怖に駆られたターニャは自身で敵地深くまで進出して偵察する事にします。
危険なのでヴァイスが自分が行くと志願してくれましたがターニャは自分の目で確かめる事を優先しました。
ヴァイスにはもっと危険な状況で身代りになって貰おうと考えています。
普段と違う視座を欲していたのでグランツ中尉を連れて行く事にしました。
グランツはゼートゥーアに護衛として乞われた事があるので有用だと考えたからです。
急に危険な任務を言い渡されてもグランツは粛々と準備を進めています。
余計な質問をしなくなったのは成長の証かもな。
急いで出発して夜間飛行を断交しています。
その甲斐があり連邦の勢力圏内で白く塗装された街道を発見しました。
上空からの偵察では雪が積もっているとしか見えません。
そこに留まり観測を続ける事にします。
隠れ家を作成中に夜間に灯下規制しながら進むトラック部隊を発見しました。
ターニャは連邦の反撃が間近に迫っていると悟ります。
グランツは連邦の動きを発見できた我々が幸運だと言っています。
ターニャは果たしてそうなのか?偶々の幸運で敵の動きを掴めたのか?
全方位で大規模な反攻作戦が始まっているのではないか?と考えます。
ターニャは幸運によって敵の動きを掴んだと考えるより全方位で攻撃準備が終わろうとしていると考える方が妥当性が高いと判断します。
顔面蒼白になっていますね。
グランツを連れて最大加速で駐屯地に戻ってきました。
ヴァイスに緊急出撃の命令を下している最中に急報が届きました。
連邦軍が全方位から攻撃してきたとの知らせです。
連合王国でミスター・ジョンソンとハーバーグラムが密談しています。
連邦と連合王国は同盟しているので黎明の事は知っていました。
彼らが気にしているのは帝国が黎明を察知しているかしていないかでした。
アレクサンドラが東部の前線に視察に向かうと知ったハーバーグラムは帝国が黎明に気付いていないと察します。
このままでは黎明が上手くいってしまい単独で帝国に勝利した連邦がアライアンス軍の中でデカい顔をし始めると懸念しています。
一度は帝国に黎明の存在を流そうかとも考えています。
連邦は仲間なのですが仲間内で優位に立たれる事を嫌い邪魔してやろうかと考えてますね。
政治の汚い部分が垣間見えます。
しかし連邦にバレずに帝国に情報を流す手段が無いので諦めます。
黎明は成功するだろうなと思いつつ事態を静観する事にしました。
ロリヤはついに始まった黎明に歓喜しています。
今回彼は猛烈に頑張ったそうです。
黎明の立案者であるクトゥズに協力して彼を側面から支援しました。
党はイデオロギーによって軍部の邪魔しかしないと考えているターニャが知ったら仰天しちゃうな。
これもターニャを手に入れる為だよな。
本人は連邦が勝利する為に頑張ったと主張しているけど。
急報を聞いたターニャは不意に吐き気を催します。
グッと堪えて部下に適切な指示を飛ばして寝床で一人きりになります。
一人になって情報の整理を行っています。
最初はゼートゥーアが状況を読み違えた事に驚愕していました。
しかしゼートゥーアは前線から上がってくる報告書を元に予測を立てているので読み間違えを起こしたと気付きます。
参謀本部の通信室で急報を受け取ったウーガがゼートゥーアの元に急ぎます。
彼も顔面蒼白になっているようだぞ。
一応は外聞を気にして取り繕おうとしてたようですが上手くできてはいないようだ。
ウーガからの報告を受け取ったゼートゥーアは彼に背中を向けて考え込んでいます。
ウーガはゼートゥーアの背中から無力感に苛まれていると感じ取っています。
ゼートゥーアは「・・・ばかな。ありえん」と零しています。
現実を受け入れられないようですね。
指導者の心が折れそうになっています、これは不味いですよ。
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第陸章 叛逆
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党が黎明を開始しました。
作戦計画を立案したクトゥズ大将が作戦の真髄を語っています。
「どこで戦うかは、連邦が決める。どう戦うかも、連邦が決める。いつまで戦うかも、連邦が決める。全て、我々が、我々だけで決める」
そう言い切れるほどに連邦は大戦力を傾けていました。
連邦の奇襲を受けた帝国軍の各拠点はこれまでのドクトリンに従い行動を始めます。
帝国軍の将官は同じ内戦戦略を持っています。
敵に攻撃されても陣地を守り通せば援軍が駆けつけてきて敵を掃討できると信じ切っています。
これまでの数々の成功体験がこの考えに疑いを持つ事を阻んでいます。
各拠点指揮官は自分たちの拠点を攻略する事が敵の主目的であると考えてしまいます。
自分たちの次元でした考えていない弊害が出ています。
他の拠点は攻勢を受けていないと考え援軍があると信じ切っているようです。
部下を追い出し一人で無線機を聞いていたターニャは東部方面軍の司令官ラウドン大将が行方不明になったと知ります。
ターニャの部隊が東部に展開したのは遅かったので連邦に位置を把握されていません。
ですので砲撃を受けていませんでした。
これが良かったですね、自分たちの居場所が砲撃を受けていたとすれば無線を聞いて現状の把握に努める事はできなかったからな。
誤情報まで混じっていて戦死したとの報告も上がってきました。
ターニャは連邦が全方位から攻勢を仕掛けてきたと知ります。
恐れていた事が現実になってしまいました。
帝国軍の各拠点は籠城する事を決めましたがそれが間違いだと彼女には分かっています。
帝国軍を壊滅させない為には一刻も早く後退して新たな防衛線を引くしかありません。
それには東部方面軍を動かす必要があるんですがターニャには命令権がありませんでした。
自分が生き残る為にはどうにかして軍を動かすしかないんですが困った状況に陥りました。
軍に命令を出す方法を考えていてゼートゥーアの名前で偽の命令を出せれば軍を動かせてしまうと気が付きます。
偽の命令を出すのは重罪です。
ターニャは組織人としての正しさと生き残りたいとの思いから葛藤しています。
生き残るにはルールを無視するのも仕方ないとの結論に至りました。
失敗すれば銃殺刑になる計画ですが成功すればゼートゥーアなら事後承諾って形で何とか丸く収めてくれるとの目算です。
ターニャはルーデルドルフが生きている頃にゼートゥーアが東部からの撤退作戦書を東部軍司令部の金庫に保管してたのを思い出します。
それを利用する事にします。
説得力を持たせる為にグランツ中尉がゼートゥーアの護衛を行っていた時に配布された暗号鍵を使う事にします。
可愛そうなグランツ中尉は巻き込まれる事になります。
ターニャは彼の説得から始めました。
ヴァイスとセレブリャコーフを同席させたうえでグランツ中尉を指揮所に呼び出します。
指揮所に入ったグランツはターニャが普段と違う事に気が付きます。
何らかの命令が下されると思ってたようですが「お願い」をされてしまいます。
ターニャはグランツに暗号鍵を持っているか確認してきました。
グランツから更新されてない限り有効でしょうと言われて作戦の説明に入ります。
まず命令書を見せてきました。
内容を読んだグランツは混乱しています。
それはレルゲンの名前を借りてゼートゥーアからの命令として発行されていました。
ターニャが書いた偽の命令書だと説明されて更に仰天しています。
ヴァイスも軍規違反を犯そうとしているターニャを窘めてきます。
ターニャはこの命令を実行しなければ帝国軍が壊滅してしまうんだと理由を伝えました。
「手を貸してほしい。帝国を救うためにも」と言われています。
敬愛する上官に頼まれて根拠まで示されたので意見が変化します。
一緒に偵察に行って連邦の準備が整っているのを見たグランツはターニャの行動の正統性を認めてくれます。
話を聞いていたセレブリャコーフもターニャの行動を支持してくれます。
二人が賛意を示した事でヴァイスも緊急時だから軍規違反もやむなしと考えを改めてくれます。
彼は思いの外ターニャに心酔しているようですよ。
ターニャが全責任は自分が取ると告げるとお供しますと言ってきました。
ターニャはグランツにゼートゥーアの元まで飛んで行って命令書を渡す任務を与えました。
これがプロローグのゼートゥーアの馬鹿笑いに繋がるのね。
統一暦一九二八年一月十四日に東部で命令を受けて統一暦一九二八年一月十五日に帝都に居るゼートゥーアと面会しているので相当頑張ったな。
グランツを送り出したターニャは自分達にできる事を始めます。
メーベルト大尉に魔導大隊を除く全戦闘団の指揮権を移譲します。
充分に動けるのが魔導大隊しかないのね。
懸念事項は敵の突撃部隊が三段階だった場合です。
そうであった場合は抵抗する手段はありません。
成分表
成分 | 含有量(5:多い、1:少ない) |
幼女 | 5 |
美少女 | 3 |
おじ様 | 3 |
戦略 | 5 |
作戦 | 5 |
訓練 | 3 |
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