ラノベの感想) キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 第10巻 (富士見ファンタジア文庫)
概略:
帝都に向かうシスベル一行に璃酒が同行する事になりました。璃酒はシスベルを邪魔に感じている八大使徒の襲撃を警戒しています。移動中に璃酒から天帝と八大使徒が敵対関係にある事が語られます。璃酒と天帝は八大使徒の不正の証拠を握りたいようです。天帝に拉致された燐は彼と勝負する事になります。燐は決死の覚悟で挑む事になります。始祖ネビュリスが目覚めました。帝都に赴き破壊しようとするネビュリスを止める為アリスが彼女に挑みます。八大使徒の一人がシスベルの暗殺を企みます。イスカと璃酒を相手にしても余裕の戦いを展開します。ジンが攻略の糸口を見つけました。
レーベル:ファンタジア文庫
発行日:2020/10/20
著者:細音 啓
イラスト:猫鍋蒼
ISBN:978-4-04-073729-4
雰囲気:勝負、夜這い、八大使徒、目覚め、vs始祖、vsロボット、再会
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Prologue
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燐が天帝の正体を探ろうとしています。
獣人である彼が何なのか聞き出そうとしますがメルンはメルンだと言われてしまいます。
彼って何なんだ?
燐を拉致した天帝(ユンメルンゲン)は彼女に暇つぶしの相手をさせようと考えます。
自分に勝てたら帝都から無条件で逃がすと約束しています。
燐はその誘いに乗ってしまいました。
気合を入れて隠しナイフを手にします。
彼女はメルンに勝てるのでしょうか?
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Chapter.1 『わたくしと四人の護衛たち』
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ミスミスの通信機にメルンからのメールが届きました。
「土の魔女と遊んでいるからゆっくりおいで」と書かれていました。
シスベルは燐の身を心配していますがイスカとジンは燐に危険は無いと判断します。
二人は文字通りにメルンがシスベルの体調を心配してゆっくる来るように伝えてきただけだと判断しました。
メルンがシスベルの事を王女と呼んでいました。
ジンと寧々が確認を取ってきます。
シスベルは身分を偽っていた事がバレてしまい焦ります。
ジンと寧々は最初からシスベルが王女だと分かっていたそうです。
シスベルの口調から(彼女は自分の事を「わたくし」と言う)から高貴な身分だと察していたそうです。
二人はこれまで通りシスベルの護衛をする事に異存は無いそうです。
天帝の待つ帝都に向かう事を決めたシスベルはイスカとの親睦を深めようと考えます。
同室のミスミスと寧々が眠ったのを確認してイスカに夜這いを掛けます。
廊下に出てイスカとジンの部屋の前まで来たのですがミスミスと寧々に捕まりました。
二人はシスベルが夜這いを掛けると警戒していました。
イスカ残念ですねー・・・シスベルの添い寝は実現しませんでした。
ホテルを出ると璃酒が待っていました!!
彼女は天帝の元に送り届けるアテンダントを務めると言っています。
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Intermission 『燐の大誤算』
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気合を入れて天帝との勝負に望んだ燐は肩透かしを喰らいます。
天帝の言っていた勝負とは将棋でした。
しかも天帝は強く燐は一度も勝てませんでした。
燐とメルンの会話から八大使徒と敵対している事が分かりました。
メルンはシスベルに100年前の映像を再現させ自分を今の姿にした連中を炙り出そうと考えています。
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Chapter.2 『ひび割れる楽園』
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ヒュドラ家のタリスマンとミゼルヒビィが夕食の席で密談しています。
二人はシスベルが奪還された事を知り彼女が皇庁に帰還する事を恐れています。
タリスマンはシスベルが皇庁に戻る前に殺害できれば問題無いと考えています。
彼女が帝国に居る間の監視は八大使徒に任せるそうですよ。
そこにヴィソワーズがやって来ました。
ヴィソワーズはシスベルよりもイリ―ティアの事を危険視しています。
自分よりも怪物になっているイリ―ティアは何をするか分からないと心配しています。
ミゼルヒビィはアリスの事を警戒しています。
女王暗殺を企てたのがヒュドラ家だとバレると報復されると警戒しています。
仮面卿が面会を求めてきました・・・タリスマンはミゼルヒビィを連れて会いに行く事にします。
ネビュリスの棺が安置されている地下の洞くつで会う事になります。
仮面卿は始祖ネビュリスの復活が迫っていると嬉しそうに語ります。
ネビュリスが復活すれば帝国に攻め込めて捕まったゾア家の当主グロウリィも奪還できる。
グロウリィは帝国軍と繋がっている裏切り者の顔を見ている筈だから裏切り者が誰かも分かると楽しそうに語ります。
タリスマンとミゼルヒビィは流石ですね顔色を変えませんでした。
帝都まで同行する事になった璃酒の事をシスベルは信用できないようですね。
璃酒は自分が天帝の味方である事をアピールして信用を得ようとしています。
ミスミスとの親密度をアピールする為にお金を借りていますよ・・・
璃酒は天帝に置いて行かれて所持金がゼロなんだそうです。
後で倍にして返すと言ってミスミスからカードを借りています。
シスベルは燐の通信機を使ってアリスに連絡を入れました。
燐からの連絡が途絶えて焦っていたアリスは驚いています。
シスベルは天帝に連れ去られた燐を助け出す為にイスカ達と帝都に向かう事を伝えました。
イスカとの親密度までアピールしたのでアリスが焦っています。
アリスは怒りに任せて通信を切ってしまいました。
イスカとのライバル関係をシスベルには教えられないアリスは心の中でシスベルを罵倒しています。
助け出されたシスベルの従者シュヴァルツはアリスの護衛に付く事になりました。
シュヴァルツはシスベルの無事を知り喜んでいます。
皇庁の地下で大きな揺れが発生しました!
ネビュリスが目覚めようとしています。
璃酒の手配した特急列車で帝都に向かう事になりました。
秘密保持の為に璃酒は個室を確保しました・・・ミスミスのカードで支払ったよね。
璃酒がシスベルに向かって、使徒聖にならないか?、と誘ってきました。
シスベルは皇庁を裏切れないと断ります。
勧誘には失敗しましたが璃酒は天帝がシスベルを必要としている事をアピールしたかっただけなので残念がってはいません。
璃酒が同行するのは八大使徒を警戒しているからです。
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Intermission 『勘づくものたち』
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シャワーを浴びに行った燐が「騙したなぁぁぁぁぁぁっ!」と叫んで戻って来ました。
下着姿でバスルームに監視カメラを仕掛けていたメルンに文句を言ってきます。
メルンは人質の燐を監視するのは当たり前と返します。
燐は人質だって自覚が足りないような・・・
燐の裸を見たメルンは彼女の星紋が臀部にある事を知りました!!
メルンから自分が星霊と融合している事が語られます。
メルンはネビュリスも融合体であると教えてくれます。
それを聞いた燐はサリンジャーが言っていた事を思い出しました。
サリンジャーは天帝メルンとネビュリスだけが星霊との融合を果たしたと言っていました。
メルンは獰猛な笑みを浮かべシスベルが来れば100年前に何があったのか分かる。
自分をこんな姿にした奴らが判明すると語りました。
帝都の地下5000メートルにある帝国議会で八大使徒が協議しています。
彼らはシスベルが帝都に来るのは不味いと判断し彼女の抹殺を決めました。
使徒の一人ルクレゼウスがシスベルを抹殺する為に彼女の元に向かいました。
八大使徒はネビュリスが目覚めた事を知り焦っています。
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Chapter.3 『復活の日』
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仮面卿の目の前でネビュリスが復活を遂げました。
帝国を滅ぼしたい仮面卿は歓喜しています。
目覚めたネビュリスに彼女の妹が残した3人の子供の子孫、ルゥ家、ゾア家、ヒュドラ家が存在する事を教えます。
自分がゾア家に所属している事も教えました。
ネビュリスは興味無さそうにしています。
仮面卿はすぐに血族を集めるので手足として使って欲しいと申し出ました。
ネビュリスは要らない私一人で帝都を焼き払うと答え出発しようとします。
そこにアリスがやって来てネビュリスを止めます。
ネビュリスは一時目覚めた時に戦ったアリスの事を覚えていました。
アリスは帝国を滅ぼす為なら無関係な人々を巻き込もうと知った事じゃないと考えているネビュリスを止める事になります。
ネビュリスはアリスに向けて炎の魔法を放ちました。
二人の間には仮面卿が居たのですがお構いなしです。
帝都の近くのターミナル駅で特急列車が停車します。
一行はホームに出て休憩していました・・・そこにメルンからの連絡が入ります。
メルンの姿を始めて見たミスミス達は驚いています。
シスベルは燐の無事を確認する事にします。
メルンと将棋をさしていた燐が通信機を受け取り無事を知らせてきました。
シスベルと会話している間にメルンが次の手を打ち燐が負けました・・・燐が文句を言っています。
意外と快適にしている燐の姿を見てシスベルは呆れています。
燐を放置して皇庁に帰ろうか?と考え始めています。
帝都の近くのターミナル駅で特急列車を降りる事になりました。
帝国軍の情報部と連絡を取った璃酒が狂科学者ケルヴィナの研究所が残っている事を伝えてきます。
ケルヴィナの星霊研究が危険だと理解している一行は璃酒の要請に応じ研究所に向かう事になります。
研究所の周囲は既に帝国軍に囲まれていました。
皇庁の人間だとバレるかもとびくびくしているシスベルを璃酒は天帝の孫と紹介しました。
璃酒は帝国軍内で高い信頼を得ているようです。
彼女の言う事なので信用されました。
一同は研究所の中に入ります。
シスベルの星霊を使いケルヴィナが研究所に訪れた時の映像を再現しました。
隠し扉の位置が判明します・・・イスカが隠し扉を切って地下に降りました。
地下には壁を埋め尽くす大量のモニターが設置されていて何らかのデータが表示されています。
コンピュータに詳しい寧々が端末を操作してケルヴィナが何を研究していたのか探る事にします。
ケルヴィナの仮説が表示されます。
人間+星霊=いわゆる星霊使い
人間+星霊+『それ以外』
三番目の要素が加わる事で星霊使いだった人間が新たな姿に変貌するそうです。
天帝ユンメルンゲン=星霊+星の防御意思
始祖ネビュリス=星霊+星の迎撃意思
被検体イリ―ティア=星霊+■■(星の民が『大星災』と呼び恐れたもの)
と表示されました。
璃酒はケルヴィナの報告を承認した人物を知りたかったようです。
八大使徒がケルヴィナの研究に承認を出している証拠を入手して喜んでいます
璃酒から星霊と人間が融合する事の危険性を知った天帝が帝国で星霊研究を禁止した事を教えられます。
シスベルは意外そうにしています。
ケルヴィナが八大使徒と組んで天帝への背徳行為を働いていた事も教えました。
データを抽出して帝都に戻れば八大使徒を追い詰める事ができると璃酒は喜んでいます。
モニターの中に八大使徒の一人ルクレゼウスが現れました。
目撃者を消すと言ったルクレゼウスに璃酒がモニタの中からでは無理でしょと答えます。
璃酒から八大使徒が老いた肉体を捨てて電脳体になった事が知らされます。
現実的な脅威にはなり得ないと璃酒は言いたいようですね・・・
ルクレゼウスは新たなボディを用意してありました。
ルクレゼウスは巨星兵を呼び出し自分の魂を入れる器だと言ってきます。
物理的な攻撃力を得ちゃったねー。
ルクレゼウスは星霊のエネルギーでは足りなかったと言ってます。
星霊を超える力を発見したと語ります。
天帝はそれを知っていて誰にも制御できないと言っていました。
八大使徒は何らかの方法を確立しているようです。
ケルヴィナは星霊を閉じ込める研究もしていました。
ルクレゼウスはその研究を使い巨星兵の中に星霊を閉じ込めてエネルギー源として使っていました。
璃酒には期待していたそうですが彼女が天帝に味方する事を選んだので抹殺対象となりました。
タリスマンからシスベルは八大使徒の役に立つと紹介されたそうです。
ヒュドラ家と内通している事をバラしてますがシスベルも抹殺するので問題視していません。
シスベルは天帝に協力して100年前の出来事を再現しようとしてるので抹殺するそうです。
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Chapter.4 『星の器と魂のオラトリオ』
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容赦のないネビュリスの攻撃に対してアリスが文句を言ってきます。
ネビュリスは氷の魔女が相手なんだから充分に手加減したと言い返します。
優しいアリスは仮面卿の事を心配しています。
彼が助からなかったと追及すると爆発の直前で空間転移で逃げたと教えてくれます。
流石しぶといな・・・ネビュリスは味方に対しても容赦無い攻撃をすると知った仮面卿の態度は変わるのだろうか?
ネビュリスにはアリスを殺すつもりはないようですね。
煩い彼女を閉じ込める事にします。
『星の中枢』と呼ぶ星霊を遮断する結果に閉じ込めました。
アリスは魔法で脱出を試みますが魔法が発動しませんでした。
ネビュリスに星霊が無ければ何もできないお前には世界は変えられないと言われてしまいます。
アリスを閉じ込めたネビュリスはクロスウェルが何を考えているのか推察しようとしています。
クロスウェルはネビュリスの弟でした。
クロスウェル・ゲート・ネビュリスってのが本名のようです。
星剣は星を再生する切り札だそうです。
クロスウェルがイスカに星剣を託した事を疑問に感じています。
頭にきたアリスは諦めませんでした。
星霊が使えないなら物理的に破壊する事を決めます。
結界の中は外とは時間の流れるスピードが違いました。
アリスは物理的に結界を破壊すると決めてから10時間殴り続けて結界を破壊しました!!
凄い根性です。
ネビュリスはちょっとアリスを認めたようです。
結界が脆い事を教えました。
星の中枢の柱は星晶と呼ばれる石でとても弱いそうです。
十分な強度に加工する技術は星の民しか持っていないそうです。
イスカの持つ星剣が星晶を鍛え上げたものである事も教えました。
アリスは星剣が星霊術を蓄えていた事を知りました。
必死で結界から出てきたアリスは疲労の極致にありました。
倒れてしまいネビュリスを逃がす事になります。
イスカと璃酒がルクレゼウス(巨星兵)と戦う事になります。
掌からエネルギー砲を放ってきます。
二人は逃げるのが精一杯でした。
戦いを見ていたジンが巨星兵の弱点に気が付きました。
ルクレゼウスはシスベルの星霊を封じる為に星晶を使っていました。
星晶を守ろうとするルクレゼウスの動きからジンは星晶が脆い事に気が付きました。
星の結界を作っている星晶を破壊します。
焦ったルクレゼウスは勝負を急ぎました。
イスカに巨星兵の胸部装甲を切らせます。
開いた隙間にジン、寧々、ミスミスが同時に銃弾を撃ち込みました。
巨星兵の内部に星霊を閉じ込めていた檻が破壊されます。
檻は星晶で出来ています・・・脆いので銃弾でも破壊可能でした。
星霊は逃げて行きルクレゼウスの動かす巨星兵は動力源を失い停止しました。
倒れる寸前に八大使徒がいなければあの『世界最後の魔女』を制御できないと言い残しました。
イリ―ティアの事だよね?
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Intermission 『世界でただ一組の騎士と魔女』
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イリ―ティアと使徒聖第一席ヨハイムが密会しています。
イリ―ティアは自分の身体が変化している事を感じ取っています。
化け物に変わってしまっても恐れないで欲しいとお願いしています。
ヨハイムは弱い星霊を持って皇庁に生まれました。
星霊部隊に入れず落第したヨハイムにイリ―ティアだけが声を掛けてくれたそうです。
イリ―ティアも弱い星霊しか持っていません。
「私たち似たもの同士ね」と声を掛けたそうです。
ヨハイムはその一言を聞いて彼女に忠誠を誓う事を決めたようです。
イリ―ティアの心配は無用のようだね。
以降二人は弱い人間も星霊使いも差別されない楽園を作る為に戦い続けてきたそうです。
イリ―ティアが、帝国、皇庁、天帝、始祖、ルゥ、ゾア、ヒュドラ、八大使徒、ネビュリス王家、星霊、全て壊してみせる。
その為に世界最後の魔女になると言っています。
イリ―ティアは何かに変化を終えたようです。
ヨハイムの忠誠心に変化は無いんだよな?
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Epilogue 『始まりにして最悪の日』
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アリスは自室のベッドで目を覚まします。
隣に座っていた女王がほっとして胸をなで下ろしています。
アリスは女王に帝国に向かう事を告げます。
始祖の事を幼女呼ばわりしたアリスに女王が驚いています。
女王は始祖と会話した事が無いからね・・・無理もない。
シスベル一行が帝都に到着しました。
そこでイスカとジンの師匠クロスウェル・ネス・リュビゲートと再会する事になりました。
クロスウェルは天帝に会いに行くなら急いだ方が良いと教えます。
用件はそれだけだ、と言って去って行こうとします。
色々聞きたいことがあるとイスカが呼び止めますが忙しいと言われました。
世界で一番狂暴な身内が暴れるのをなだめに行くと言っています。
詳しくはユンメルンゲンに聞けと言って去って行きました。
ユンメルンゲンはシスベルの到着が待ちきれないようです。
シスベルが来れば全ての元凶が分かると言っています。
100年前の帝都にユンメルンゲン、ネビュリス、クロスウェルが揃っていたようです・・・
何が再現されるんだろうか?
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成分 | 美少女 | 戦闘 | 友情 | 愛情 | ラッキースケベ |
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キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 10 (富士見ファンタジア文庫)
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