ラノベの感想) 業物語 (講談社BOX)


概略:
誰がキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードって名前を付けたのかが語られます。キスショットは元は人間でしたよ。非情に稀有な特性を持っていたが為に吸血鬼になる事を選びます。強く成り過ぎた阿良々木火憐に師匠が課題を出します。山籠もりして自分を見つけろと言ってきます。火憐が心配で仕方ない暦は極秘裏に忍を護衛として同行させる事にします。暦を忍野扇の魔手から救う為に羽川が世界を巡ります。見事にメメを発見したんですが大人しく同行してくれません。対価としてメメを探す過程で経験した面白い話を語って聞かせる事になります。羽川も異国の地で苦労していました。

レーベル講談社BOX
発行日2016/9/1
著者西尾維新
イラストVOFAN
ISBN
雰囲気原点、誕生秘話、山籠もり、護衛、発見、対価、冒険譚、右胸


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残酷童話 うつくし姫
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六百年ほど前、今はもうどこにも名前の残っていない国に外見の美しさだけで人々を感動させる姫が居ました。
うつくし姫と呼ばれ人々から愛されていました。
彼女は誰もが己の外見しか見てくれない事に不満を持ちます。
ある時うつくし姫を見てみたいと考えた魔法使いのおばあさんがやってきます。
魔法使いのおばあさんもうつくし姫の外見の美しさに感激しました。
外見ではなく内面を見て欲しいって姫の願いを叶えてあげます。
姫の容姿を透明化して心が見えるようにしてくれました。
姫の希望は叶ったんですが悲劇が起こります。
うつくし姫の心は外見同様に綺麗でした。
人々はうつくし姫の心の美しさに触れ感動します。
姫の美しい心と同等の価値があるモノを捧げようと考え自害する人々で溢れる事になります。
彼女の父親は自分の心の卑しさから自殺します。
彼女の母親は姫を生んだ満足感から自分の役割は終わったと感じ安らかに息を引き取ります。
姫が住んでいる城の周辺に死体の山が築かれる事になりました。
その話は王都や隣国にも轟き軍隊が派遣されます。
やってきた軍隊も姫の心の美しさに触れて死んでしまいます。
姫は願いを無効にして貰おうと考え魔法使いのおばあさんを訪ねます。
最初の姫の心を見てしまった魔法使いのおばあさんは最初に首を捧げていました。
姫が泣き崩れ涙がおばあさんの生首にかかると一瞬だけ生き返ります。
魔法使いのおばあさんは姫に助言します。
これ以上人と関わらない為に旅に出ろ。
いつかは魔性をも超えるお前の美しさのために死んでしまう者を助けられるかもしれない。
決して一か所にとどまってはいけない。
留まれば誰もがお前に寄ってきて命を捧げようとするんだから。
うつくし姫は旅に出ます。

>>
第零話 あせろらボナペティ
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流浪の旅に出たうつくし姫(本名はアセロラと言うらしい)が吸血鬼の住んでいる国に来たようです。
アセロラ姫がやって来た国の人々は彼女の為に自害してしまいます。
吸血鬼の住んでた国も滅んでしまい食糧難から餓死する事になりました。
デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターって名前です。
死んでも蘇る事ができるので生き返ります。
住処にしている死体城の玉座で生き返ると目の前に心配顔の従者が控えていました。
トロピカレスク・ホームアウェイヴ・ドッグストリングスという名の吸血鬼です。
トロピカレスクが国が滅んでしまった理由を教えてくれました。
うつくし姫の姿を見た国民が自殺してしまい国が滅んでしまったそうです。
スーサイドマスターはうつくし姫に興味を持ちました。
餓死から生き返ってから最初に食すのはうつくし姫と決めてしまいます。
自分で殺した人間しか食べないという拘りを持っているのでうつくし姫を探しに行きます。
城の外は死体で溢れかえっていました。
死体で溢れているので歩き難かったので飛んで行きます。
うつくし姫を探すのは簡単でした。
死体が増えていく方向に歩いて行くと崩れかけのあばら屋でうつくし姫を発見できました。
うつくし姫は自分で食事を作っていました。
うつくし姫の姿を一目見たスーサイドマスターは食欲を抑えきれません。
飛び掛かって喰らおうとしましたが死んでしまいます。
生き返ると首と体が分かれていて首はうつくし姫の膝の上にありました。
生首を膝枕するうつくし姫の感性に驚いています。
死んだ瞬間の事は覚えてないようです。
うつくし姫から自分で自分を殺したんだと教えられます。
名前を尋ねるとアセロラと教えてくれます。
アセロラ姫は何かを探して流浪の旅をしていました。
彼女の美しさを見た人は命を捧げたいと思ってしまうそうです。
アセロラ姫が止めてとお願いしても聞き入れてくれません。
アセロラ姫はこの国からも出て行こうとします。
最初に食すのはアセロラ姫と決めているスーサイドマスターは何とか言い包める事にします。
流浪の旅を続けるだけでは言った先々の国を亡ぼすだけだと説得しました。
この国の人々は死に絶えたのでこれ以上殺す心配はないと続けます。
死んでも生き返れる自分なら相談に乗ってやれると持ち掛けます。
アセロラ姫はスーサイドマスターの死体城に招かれる事にします。
アセロラ姫を城に招いた事を忠実な従者トロピカレスクに咎められます。
トロピカレスクは元人間なんですが人間を毛嫌いしています。
下等なアセロラ姫を城に置いておくことに忌避感をしめします。
スーサイドマスターはアセロラ姫を食べられる状態に変える為だ。
調理の一環なんだと言い包めます。
トロピカレスクがアセロラ姫と接触すると自死してしまう可能性が高いです。
彼はスーサイドマスターと違って死ぬと生き返れません。
厳重にアセロラ姫と接触するのを禁じます。
忠実なトロピカレスクはアセロラ姫の情報を探る事になりました。
彼が城を空けているのでスーサイドマスターがアセロラ姫の為に食事の準備を行っています。
朝昼晩の三回食事を運んでいるので休めません。
またも餓死する事になりました。
スーサイドマスターが心配なトロピカレスクは死体を食べて下さいと懇願してきました。
最初の食べるのはアセロラ姫と決めているスーサイドマスターは聞き入れません。
トロピカレスクはアセロラ姫の童話を頼りに彼女の故国迄行ってみる事にします。
食事を運んできたスーサイドマスターが銀の燭台を使って自分の目を抉りだそうとしているアセロラ姫を目撃します。
スーサイドマスターは我を忘れてアセロラ姫を突き飛ばし銀の燭台を奪い取りました。
アセロラ姫への攻撃と受け取られてスーサイドマスターが爆散しそうな事案ですけど無事でした。
アセロラ姫が倒れた先がベッドだったので攻撃認定されなかったと予想します。
スーサイドマスターはアセロラ姫が目を抉ろうとした行為を咎めます。
これはスーサイドマスターがアセロラ姫に悪ぶる事を推奨したので起こった結果でした。
アセロラ姫は海賊のアイパッチを再現しようとして目を抉ろうとしたようです。
スーサイドマスターはアセロラ姫を助けたのは食材を痛ませない為、味が落ちるのを避ける為だと考えます。
既にアセロラ姫に毒されていて彼女を咄嗟に守ってしまったとしか思えないけどね。
スーサイドマスターは口調も悪ぶった感じに変える事を勧めます。
「かか」って笑い方も教えました。
食事の食べ方も手づかみで食べさせるようにします。
お上品さを捨てさせてアセロラ姫に駆けられている呪いの効果が薄まる事を期待したようです。
アセロラ姫の故国から戻ったトロピカレスクがスーサイドマスターが餓死しているのを発見しました。
一向に食事をとってくれないスーサイドマスターを心配しています。
アセロラ姫に情が湧いたのでは?と疑ってきました。
スーサイドマスターは誤魔化す為に調査の成果を聞きます。
アセロラ姫を深く知る者から先に死んでいくので有用な情報は得られなかったと報告されます。
人間世界で一般的に伝わっている伝承として姫の呪いを解くのは王子様のキスだと報告されました。
スーサイドマスターは自分では無理だし王子様を探しに行ったとしても見つかるとは思えません。
やってきただけで自国を滅ぼすお姫様を助けようと考える奇特な王子はいないだろう。
居たとしたらそいつは統治能力が皆無だよなと考えます。
確かにそうだよね。
スーサイドマスターは悪ぶってる割りに常識は持っているんだよな。
スーサイドマスターはアセロラ姫にクールでカッコイイ名前を付けてあげる事にします。
名前を考えいる間に餓死していました。
餓死する感覚が狭まっています。
スーサイドマスターは無限に死ねるわけではありません。
回数制限があり食事をとってないので生き返れる回数が減ってきました。
餓死から生き返ると必ず自分に傍らにトロピカレスクが居てくれました。
今回に限り彼の存在が感知できません。
スーサイドマスターは慌ててアセロラ姫の部屋に飛び込みます。
アセロラ姫の部屋は爆発したトロピカレスクの血肉で溢れていました。
スーサイドマスターがアセロラ姫を城に留め続けるのに業を煮やしたトロピカレスクは害そうしたようです。
そして爆発しました。
アセロラ姫がトロピカレスクも生き返れるんですよねと確認してきました。
スーサイドマスターは沈痛な表情で生き返れない事を伝えます。
アセロラ姫が死体城に留まっていたのはこれ以上殺さない為でした。
トロピカレスクを殺してしまった彼女は城から出て行くと言い出します。
立ち去ろうとするアセロラ姫をスーサイドマスターが止めました。
食事を踏まれるのは困るといっていますね。
スーサイドマスターはトロピカレスクがアセロラ姫に挑んだのは自分のせいだ。
自分がトロピカレスクを殺したんだと考えます。
自分で殺した存在は自分で食べるという方針に従いスーサイドマスターはトロピカレスクの死体を食べ始めます。
バリバリ、ボリボリ、死体を食べている姿をアセロラ姫が凝視しています。
見られていると食べにくいと文句を付けたんですが見せて欲しいと懇願されます。
アセロラ姫はトロピカレスクが食べつくされるまでガン見してたようね。
決意が浮かんだ表情で自分を吸血鬼にして欲しいとお願いしてきました!!
アセロラ姫は殺した存在を喰らうスーサイドマスターの行為に救いを見出しました。
殺してしまった存在を自分の血肉とする事で死に意味を持たせられると考えたようです。
この発想にはスーサイドマスターも驚いています。
しかし問題がありました。
吸血するにはアセロラ姫の柔肌に牙を突き立てる必要があります。
それはこれまで何度となく自死する結果となった食事目的の行為と何ら変わりません。
スーサイドマスターは今の自分ではアセロラ姫を吸血する事はできない。
自分が自死する結果になるだけだと説明します。
これに対してアセロラ姫が独自の予想をしてきます。
アセロラ姫は銀の燭台で目を抉ろうとした時にスーサイドマスターに突き飛ばされた事を持ち出します。
スーサイドマスターはあれは飛ばされた先がベッドだったので害意認定されなかったんだと解説します。
アセロラ姫から意外な事実が公表されますね。
実は突き飛ばされた時に触られた胸部に痣ができているんだ痛かったんだと教えられます。
その時のアセロラ姫が無表情だったので痛みは無かったとスーサイドマスターは考えていたんですが違ったようです。
アセロラ姫はスーサイドマスターが助けようとして行った行為だったので害意認定されなかったんだ。
アセロラ姫を助ける気持ちで吸血すればできるのではないか?と指摘します。
吸血行為はできそうにおもえますがまだ問題がありました。
人間を吸血しても確実に吸血鬼化するわけではありません。
失敗作であるゾンビになってしまう可能性の方が高いそうです。
しかも成功するにはスーサイドマスターがアセロラ姫を食糧だと思ってはいけません。
虚心で無私で噛みつかなければなりません。
アセロラ姫の決心は堅そうです。
気の早いアセロラ姫はスーサイドマスターの事をあるじ様呼ばわりしてきました。
スーサイドマスターは眷族になるからと言ってそんな口のきき方をしなくていい。
奴隷制度はトロピカレスクで廃止すると伝えます。
唯一の奴隷である事を誇りに思っていたトロピカレスクの為に奴隷制度を廃止する事にしました。
トロピカレスクを食べましたがまだまだ空腹です。
空腹なので失敗した場合にスーサイドマスターが確実に生き返る保証もありません。
スーサイドマスターは今生の別れになる可能性があるので彼女に名を贈る事にします。
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードって名を贈ります。
アセロラ姫は最高です、とても嬉しいです、名に恥じない吸血鬼となれるように努力すると誓います。
スーサイドマスターは物凄く失敗を恐れてたんですが成功しました。
アセロラ姫はあっさりと吸血鬼になれました。
食糧が居ないので二人はその国を出る事にします。
別々の道を行く事にします。
それが600年前の事でした。
アセロラ姫を吸血した事でスーサイドマスターの寿命が延びました。
今でもピンピンしています。
スーサイドマスターの名に反して滅多に死ぬことも無くなりました。
噂によりキスショットが極東の島国で吸血鬼退治の専門家に退治されたって話を耳にします。
一応彼女は眷族なので生きているか死んでいるかは分かるそうです。
スーサイドマスターはガセネタだと判断しました。
久しぶりに会いに行こうと考えます。
キスショットが健在だったならディナーに誘おう。
ダイエットを解禁して食べきれないほどの美食に興じ再会を盛大に祝おうと考えます。
イイ女同士、ハードでクールに、積もる童話もあるだろうぜ。
えええー、スーサイドマスターって女だったのー、俺って一人称に騙されてた。
キスショットがあの態度であの口調になったのはスーサイドマスターの影響なのね。
元のお姫様然とした態度と口調の吸血鬼でも良かったんだけどねー。
キスショットの所作が一々大袈裟なのは演技だからなのね。

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第零話 かれんオウガ
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阿良々木火憐が空手の師匠から免許皆伝と言われます。
もうお前に教える事は何も無い。
師匠に一度も勝った事が無い火憐は抗議します。
師匠は火憐は勝ち負けに拘るのではなく次のステージに上がるべき時が来たと言ってきました。
師匠が行ったのと同じ滝行を行い自分を見つける事になります。
自分を見つけられたら本気の勝負をしてやると言われて火憐は乗ります。
目的地は逢我三山(おうがさんざん)という山です。
火憐は夏休みを利用して一週間の予定で山籠もりする事にします。
暦は猛反対したようですが骨折させる勢いで火憐は説得したみたいです。
暦が折れて忍に火憐を見守らせる事にしたようです。
月火は賛成しているようで小さな水筒を貸してくれました。
火憐は山籠もりを美化していたみたいです・・・装備不足で出発しました。
目的地の逢我滝に到着するには山を三つ縦走する必要があります。
最初の山である鬼会山(おにあいやま)の登山口で火憐は当方に暮れる事になります。
師匠に貰った地図を広げてみると読めませんでした。
出発前に確認してないのも驚きです。
困っている火憐の真横に中学生だと思われる金髪ポニーテールの少女が現れます。
高校一年生の夏休みにして火憐は180センチの大台が見えてきています。
少女は170センチくらいありました。
真横に並ばれるまで火憐は少女の気配に気付けませんでした。
その事に驚いています。
少女から地図ではなく地形図じゃなと教えられます。
これは火憐の影に隠れていた忍だよね。
忍は自分は山から下山中だからと言って使っていた地図をくれました。
地図を手に入れた火憐は鬼会山を登り始めます。
師匠には食料は現地調達できると言われていました。
火憐は山中にコンビニが存在していると思い込んでいました。
コンビニが無い事に驚き食料問題が勃発します。
飲み水を確保する為に音を頼りに川を探し当てました。
川で魚を手づかみで捕獲しようとしたようですが上手くいきません。
火憐が持ってきた食糧はお米だけです。
飯盒は持ってきていたのでご飯を炊く事にしました。
調理実習でしか料理経験が無いので出来はイマイチです。
火憐は自分の能力が低い事を嘆きながら平らげます。
臭いに釣られてクマの親子が出てきました。
火憐は自分が食糧だと思われていると確信します。
腹をくくった火憐はクマの親子に向かって行こうとします。
大人しく捕食されてたまるかって考えています。
影から出てきた金髪シニョンの20歳くらいのお姉さんにバックドロップの態勢で止められます。
これも忍だね。
火憐はふもとであんたの親戚みたいな子に会ったんだけど?と問いかけます。
忍はそれは儂のイトコじゃと答えました。
火憐は金髪シニョンを守らなければと考えます。
「ここは任せて先に行け」系の台詞を言って逃がそうとしています。
クマの親子は忍の眼光を見て恐れをなして逃げたようです。
火憐は自分の気合がクマを威嚇できたと理解しました。
忍がクマ避けの鈴を渡してくるんですが火憐がすかさず食べようとしたので怒っています。
なんでもかんでも口に入れようとするな。
そんなだから兄御に歯を磨かれたりするんじゃと怒鳴られます。
火憐は歯磨きの話をしたっけ?と疑問に思うも一般的な兄妹あるあるなのかな?と理解します。
そんなわけないだろ。
金髪シニョンが抜き身の日本刀を貸してくれました。
火憐がお姉さんはどうするのと心配するとスキルでいくらでもレプリカが作れると言ってしまい誤魔化しています。
火憐は日本刀を杖代わりにして鬼会山を踏破しました。
二日目に二つ目の山である千針岳(せんしんだけ)に挑みます。
千針岳は針の様に尖った岩が連なる岩山でした。
火憐は室内で行うボルダリングの経験があるので行けると思ったようです。
室内と室外の違いを思い知る事になるね。
時刻が昼なので太陽の熱で岩が焼けていました。
目玉焼きが作れるくらいの暑さになっています。
素手で登っている火憐は暑さに手を焼かれてバランスを崩してしまいます。
尖った岩に向かって落下しかけて火憐は死を覚悟しました。
ここでも忍が出てきて火憐を助けてくれます。
影から出てくる度に姿が変わるのは調整が難しいからのようです。
火憐を助けてくれたのは10歳くらいの金髪のおかっぱ少女でした。
岩への激突は回避されましたが火憐は脱臼していました。
忍が応急処置をしてくれます。
力任せに火憐の肩を入れてから幹部をぺろりと舐めました。
脱臼に効くのか?と火憐は疑問に思ったんですが舐められた箇所は痛みと共に疲労も消えていました。
火憐は幼女の唾液には治癒効果があるのかと感心しています。
兄ちゃんが幼女に執心するわけだぜと変な納得の仕方をしているね。
何度もおかっぱちゃんの親戚に助けられている火憐はお礼を伝えます。
おかっぱちゃんは妙な事を言ってきたね。
食べられるドーナツのバリエーションがどんどん増えていってるので気にするな。
もう少しで全種類コンプリートじゃからと言っています。
どうやら火憐を助ける度に貰えるドーナツが増えるみたいだね。
火憐は不思議に感じますが恩人の言葉なので聞き流すことにします。
千針岳も踏破して最後のカチカチ山に挑む事になります。
カチカチ山は地図にも載っていない山で山道と呼べる道が存在しませんでした。
火憐はおにぎりを作る為にお米を炊こうとしたんですが危機的状況に陥っていると気付きます。
持ってきていたお米が無くなっていました。
袋が綺麗な状態で残っていたので野生動物が食べたとは思えません。
火憐はロッククライミング中に落下しかけた時に豪快に袋から零れてしまったんだと予想します。
火憐は食材を探しながらカチカチ山の踏破に挑む事にします。
雑草を食べられるだろうと考えて草藪に手を伸ばします。
またも忍に助けられます。
今度出てきたのは女子高生くらいに見える金髪のツインテールでした。
金髪ツインテールが手を出そうとしているのはかぶれる系の草だぞと止められました。
金髪ツインテールが食べられる草を探してきてくれました。
金髪ツインテールがイトコがチョコレートを渡してあった筈だぞと指摘します。
火憐は板チョコを貰っていた事を思い出して食べます。
ポリフェノールを感じるぜと感激していますね。
忍はポリフェノールの有無を感じられるって、どんな繊細な舌なんじゃ、と呆れています。
ハンガーノック状態の火憐はテンションがおかしくなっていますね。
食糧をくれた金髪ツインテールの事を天使とか神とかべた褒めしてきました。
忍の演技が少し崩れますね。
やめてやめて。
天使とか神とか呼ばれると、とんでもないのが来ちゃうかもしれないから。
彼女は恩人なので火憐は追及しない事にして飯盒を使って雑草を煮る事にします。
感謝の気持ちから金髪ツインテールにも食べて貰おうとしますが拒否されました。
せっかくのお誘いなのじゃが、儂の場合、地べたに生えてたものを食べるとか、無理じゃから。
食べはしませんが同席はしてくれました。
火憐は立ち去ろうとする金髪ツインテールに何人で来ているのか聞いてみます。
逆に火憐は何人で来ているんだと質問されてしまいます。
火憐は一人で来ているつもりでしたが違うようですね。
金髪ツインテールは悪魔みたいな顔で「一人で来ておるつもりでは、あるまいな?」と言ってきました。
火憐はカチカチ山を登り始めます。
火憐の周囲で濃霧が発生して周囲が真っ白になります。
視界が悪いのでその場に留まるか進むかの選択を迫られます。
火憐は進む事を選んだんですがカチカチという音が聞こえてきました。
火憐はオオスズメバチが縄張りを主張する音だと気付きます。
彼女の肥大した想像力が数千匹のオオスズメバチに刺される自分を幻視します。
動けなくなった火憐を後押しする声が聞こえてきました。
こんな濃霧の中でオオスズメバチが羽ばたくと思うのか?
そのまま前に進め、道を、と励ましてきました。
その声に背中を押されて火憐は濃霧を抜けます。
濃霧を抜けると目的地だった逢会滝でした。
火憐はナイアガラの滝を想像していたので小さいと感じています。
道着に着替えて滝行を行う事にしました。
周囲に誰も居ないので大自然の中で素っ裸になったようだぞ。
十分な準備運動をしてから滝に向かいます。
水は冷たいようですね。
滝に近づくとその巨大さに驚いています。
せこいと感じたのは誤りだったと反省しています。
すこし怖いようですが火憐は滝行を始めました。
火憐を無事目的地に送り届けた忍が帰ってきました。
約束のドーナツを貰っています。
「火憐ちゃんにも困ったものだぜ。」
「僕がついていなきゃ何もできないんだからな。」
と伝えると忍が否定してきました?
忍が火憐の影に潜って彼女に付いて行ったそうですがそれが問題でした。
儂がついて行かなければもっと順調に山道をあるいておったかもしれんということじゃ。
火憐はあるじではないので忍が影に潜ると負荷を受けるそうです。
バーベルを背負って山登りをしているのと大差ない負荷を受けていたと教えられます。
忍を護衛につけたのは暦です。
暦は火憐の邪魔になっていた事を知らされました。
忍は報酬を後払いにするからこういう事になるんだ反省せい、と指摘しています。
ドーナツが欲しい忍は火憐の負荷になる事を先に告げなかったのね。
役目が無くなるとドーナツ貰えないから。
暦は何とか忍を同行させた効果はあったんだと納得しようとしています。
火憐も既に帰宅しているのね。
火憐から濃霧で何も見えない時に背中を押して貰ったのは助かったと聞いていると言ってきます。
忍はそんな事はしていないぞ。
火憐を助けたのは野草を見つけてやったところが最後だ、霧を抜ける時に助力はしていないと答えます。
火憐の背中を押したのは火憐自身だったようですね。

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第零話 つばさスリーピング
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暦を忍野扇の魔手から救う為に忍野メメを探しまわっていた羽川は遂に彼を発見しました。
焦っているらしくメメの特性を失念していたね。
扇の危険性を伝えれば二つ返事で一緒に来てくれると思い込んでいました。
メメは通常運転で暦に助かる意思があれば勝手に一人で助かるだけだよと同行を拒否してきました。
ただここまで来るまでに費やした羽川の労力は尊いモノだと認めてくれます。
此処に来るまでの冒険譚を聞かせて欲しい。
内容に満足できれば同行しても良いよと言ってくれました。
羽川はメメを探す為に経て来た冒険譚を語って聞かせる事になります。
話し始めて初っ端から驚きに満ちていました。
羽川は怪異の専門家が入国したとの情報を掴んんでドイツに渡りました。
出所も怪しい情報だったそうですが他に無いので縋りつきます。
情報に従い専門家の元に向かいます。
其処に居たのはキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードを退治しに来た事があるドラマツルギーでしたよ!!
ドラマツルギーが仕事中で突然やって来た羽川に驚いています。
羽川は直江津高校の制服で行動していたので暦の知り合いと認識してもらえました。
ドイツ旅行に行くのに学校の制服を着ている羽川のズレっぷりに驚くよね。
学生なので修学旅行と同じように制服で活動していたんだろうか?
目的はメメを探し当て日本に連れ帰る事なので情報はハズレと判明しました。
通常の羽川なら次の目的地を設定しそうなんだけど今の彼女は少し変だったようです。
これまでに費やした労力を無駄にしたく無いと考えてドラマツルギーと交渉してしまいます。
損切りに失敗しました・・・負けが確定したように思えるけどね。
そこは羽川なのでヒーロー補正が掛かるよ。
専門家のドラマツルギーが所属している組織の情報網にメメが捕捉されている可能性を考えてます。
ドラマツルギーは仕事が終わるまで待っていて欲しいと言ってくるね。
期間を聞くと五年くらいかかる、早く終わって三年くらいかなと言われます。
とても待っていられません。
彼の仕事を手伝う代わりに組織の情報を聞き出して貰う事になります。
ドラマツルギーの方も突破口が無くて困っていました。
ハイウエストとローライズと名乗る双子の吸血鬼を狩る仕事をしていました。
この二人は若い旅行者を攫っているそうです。
攫った人間を連れ込んでいる場所が特定できずに困っていました。
羽川は囮役を買って出る事にします。
羽川とドラマツルギーはハイウエストとローライズは食糧として人間を攫っていると考えています。
羽川は餌として二人に拉致され、それをドラマツルギーが尾行する事でアジトを見つけ出そうと考えます。
夜道を一人で歩いていた羽川は目論み通りに拉致されます。
ハイウエストは溶暗ドレスの少女。
ローライズは白光タキシードの少年でした。
メメは男女の双子吸血鬼は珍しいと言っています。
そして独房に入れられました。
そこにはトイレなどがありませんでした。
長期間留め置かれる可能性は薄そうです。
直ぐに食べられてしまうように思えますがドラマツルギーが助けに来ると楽観視しています。
ハイウエストとローライズのアジトは結界に囲まれた幻の町でした。
だから痕跡も残さずに拉致が行えていました。
ドラマツルギーは羽川を運ぶ二人を尾行して結界内に侵入します。
ここまでは予定通りだったんですが想定外の事態に遭遇する事になり計画が瓦解します。
結界内で攫われた子供を発見しました。
ドラマツルギーは子供たちを結界から出す救出作業を行います。
作業中にハイウエストとローライズに見つかり捕まってしまいます。
羽川が入れられている独房に連れてこられました。
羽川は相当驚いたようですよ。
羽川とドラマツルギーは暫く独房に放置されます。
吸血鬼の餌になって死ぬなんて暦と戦場ヶ原に申し訳ないと思い脱出方法を探ります。
ドラマツルギーの方は多くの子供たちを救出できているので死を受け入れています。
彼のどんよりムードに耐えられない羽川は生き延びる為に希望を持って欲しいと訴えます。
生存を諦めていない羽川に感じるモノがあったのね。
ドラマツルギーが自殺用に仕込んでいた茨の棘をくれました。
彼にとっては毒になり噛めば自殺できるそうです。
人間である羽川が使った場合はどんな効果が現れるか分からないと言ってるね。
羽川だけが独房から連れ出される事になりました。
いよいよ食べられてしまうのかと思っていると連れていたけたのは遊戯室でした。
ビリヤード台にはりつけにされます。
自分は食糧になると思っていた羽川に真実が語られます。
ビリヤード台にはりつけた羽川の体を千切っていってどちらの番で死ぬかを競うゲームをすると言われます。
攫われた旅行者にも同じ事をしていました。
子供だけが生き残っていたのは身体が小さく死にやすいからでした。
ゲームが盛り上がらないので使ってなかっただけだったね。
他種族を使って遊んでいたって事実に羽川は忌避感を抱きます。
食糧として食べられるなら食物連鎖なので仕方ないと割り切っていたんだけどね。
先行のハイウエストが羽川の右胸をつかみます。
右胸を引きちぎろうって考えだね・・・
ここは重要だよね・・・羽川の乳を揉んだのは一応雌のようです。
まあ許してやろう雄だったら許しがたい暴挙だよな。
羽川は強烈な嫌悪感を抱いています。
やめろ、離せ。
そこに触ってもいいのは-阿良々木くんだけだ。
羽川の強烈な愛を感じるな。
羽川は奥歯に仕込んでおいた茨の棘を?み締めます。
棘を噛むと劇的な変化が起きたようです。
羽川はかつてキスショットの血液で治療された事がありました。
強力な吸血鬼になったようです。
拘束を引きちぎりハイウエストとローライズを撃退しました。
ハイウエストとローライズは恐れ戦き何者だと質問してきましたね。
羽川は、日本の女子高生です。
好きな男の子が親友と幸せになる手伝いができればと思っているんですけれど・・・と答えます。
答えが理解不能と感じたハイウエストとローライズは互いを食べる事で自害しました。
圧倒的な能力で遊びを否定された二人は死を選んだようです。
羽川は自分の目的の為に彼らを死なせてしまったと悔いています。
話しは終わったんですがメメは納得していません。
羽川の中で眠っていたハートアンダーブレード要素が綺麗さっぱり無くなっています。
眠れる血を全て使い切ってしまうような体験をしたんだろう?
その辺りもじっくり聞きたいと要求してきます。
羽川は続きを話し始めます。
相当に困難な体験をしてきたようね。
羽川は暦に対して恩義を感じていると言ってました。
そう割り切る事で彼への恋を終わらせたようだね。

成分表
成分含有量(5:多い、1:少ない)
美少女5
戦闘3
怪異5
ラッキースケベ2
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