ラノベの感想) 愚物語 (講談社BOX)


概略:
老倉育は箱邊夫妻に援助してもらい彼らの家で暮らす事になります。
公立の高校に転入して再出発です。
気の効いた自己紹介をしようと頑張るんですが空回りします。
手っ取り早く友達を作ろうと考えてクラスで浮いている女の子に声を掛けます。
計算高いんだけど抜けているので失敗が続く事になります。
阿良々木暦を怒らせてしまい部屋の掃除をして貰えなくなった神原駿河は自力で掃除を試みます。
散らかり放題の自室で猿の手を発見してしまいます。
そこに忍野扇が現れ驚いて猿の手を汚部屋に放り投げてしまいます。
二人で猿の手を捜索すると襖に突き刺さっていました。
襖から猿の手を引き抜くと妙なポエムが書かれた藁半紙を握っていました。
木乃伊(猿の手)関連の情報だと考えた二人はポエムの意味を解き明かそうとします。
阿良々木月火の監視を行っている斧乃木余接が失態を犯しました。
月火が登校したので彼女の部屋でアイスクリームを食べていました。
そこに何となく気が乗らないって理由で月火が帰ってきてしまいます。
動いている姿を目撃されてしまったぞ。
咄嗟に人形のふりをして誤魔化そうとするんですが月火を騙す事はできません。
余接が動かないので月火は非常手段に訴えます。
余接は月火のヤバさを痛感する事になるよ。

レーベル講談社BOX
発行日2016/9/1
著者西尾維新
イラストVOFAN
ISBN
雰囲気自己紹介、値踏み、呼び出し、情報提供、注意喚起、懊悩、事実確認、ノーアポ突撃、事実解明、孤立化、掃除、発見、謎解き、油断、サラダ油、マッチ、誤魔化し作戦、魔法少女、脅迫、イラスト作成依頼、力作、想定外、神の援護


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第零話 そだちフィアスコ
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阿良々木暦が嫌いで嫌いで仕方ない老倉育が転校する事になりました。
天涯孤独な育の面倒を見たいという箱邊(はこべ)夫婦が現れ育は彼らの家で暮らす事になります。
断る事もできたんですが育は家での暮らしに憧れがありお世話になる事にしました。
別な地方に引っ越す事になったようです、公立宍倉崎高校に転校する事になりました。
考え過ぎな育は完璧な自己紹介をしようと予習をしたようですが見事に失敗しました。
転校生として教壇に立ち自己紹介する事になりました。
色々と話す内容を考えてたみたいですがどれもしょうもない内容でした。
失敗して殆ど語れなかったのは救いがあったかもしれません。
同級生たちは噛み噛みな育を笑って受け入れようとしたみたいですが育は悪意と解釈します。
彼女悲惨な生い立ちだったから性格が歪みまくっています。
同級生たちは聞きなれない育の言葉遣いに注目していただけのように思うけど。
席について黙っていれば親切な誰かが話しかけてくれたと本人も後述してますがそうしません。
育は自分の行動の結果得られた成果しか評価できないようです。
哀れみによって話しかけられるなんて真っ平と考えてしまいます。
彼女自虐的なんだけど自意識は物凄く高くて拗らせています。
しかも駄目な方向に頭が廻るので始末が悪い。
手っ取り早く仲良くなるにはクラス内で孤立している人に声を掛ければ良いと考えてしまいます。
何で孤立しているかなんて考える余裕はありません。
そうです育には余裕やゆとりがないので短絡的になっています。
自己紹介の最中も喋りながら話しかけるべき相手を物色していました。
物事に集中していないのも失敗を重ねる遠因になっていると思うけどね。
一人の女の子が育の標的になりました。
忽瀬亜美子(ゆるがせ あみこ)という女子生徒です。
忽瀬はクラス内でさり気なく無視されているように見えました。
育は誰かが声を掛けてくる前に忽瀬の席に向かいます。
親し気に話しかけました・・・育は孤立状態の彼女がフレンドリーに会話に応じてくれると考えていました。
浅はかとしか言いようがないんですけどね、育のルールではそうなるのは必然でした。
育の予想に反して忽瀬は完全無視を決め込みます。
悪目立ちしてしまった育はカッコつける為に彼女を何とか振り向かせようとしますよ。
なんていうか持てない人が何とか意中の人を振り向かせようとしているみたいだな。
最終的に忽瀬は育が話している最中に席を立ってどこかに行ってしまいます。
次の授業時間には戻ってきたので忽瀬も嫌な気分になってたと思われます。
諦めの悪い育は放課後にも忽瀬に声を掛けて学校案内を頼んでみようと考えていました。
忽瀬の方が上手だったね育が彼女に近づく前に教室を後にしていました。
育は頭に血が上り忽瀬を追いかける事にします。
走って逃げる忽瀬を追走する事を想定していました、彼女はよく自分の行動の結果を想定しますがハズレてばかりだよ。
育が追いかけるまでもなく忽瀬は腕組みして育を待ち構えていました。
ちょっと話があると言って育を屋上に連れて行きます。
育は忽瀬から暴力を振るわれるのでは、ヤバい奴を相手にしてしまった。
殴られるのは痛いから嫌だな、逃げてしまいたいな、と考えますが逃げられません。
育は強く出られる従う事しかできなくなるようです。
とっても危うい感性を持ってしまったね。
屋上についたら忽瀬は育に背を向けたまま何でしつこく話しかけるのか文句を言ってきます。
テンパってる育は顔見て話して欲しいと心で思っている事を口にだしてしまいます。
忽瀬は育に迫り頬が触れそうな至近距離で話を続ける事にします。
育は近すぎて居心地の悪さを感じていますが自分が蒔いた種だからね甘んじるしかなくなります。
忽瀬の使う言葉も方言だったので意図を理解するのに少しの時間が必要でした。
忽瀬は反応の薄い育を相手にしても言うべきことは言ってくれました。
彼女はクラス内で孤立しているので関わり合いならない方が良いと育を心配してくれます。
育の反応が薄い事から心配になったのか?クラス内の勢力図まで教えてくれました。
孤立している割りにメンバーの情報を知悉していました?
育は自分でその情報を活かせば良いのでは?と疑問に思います。
忽瀬に声を掛けたのは友達を手っ取り早く作る為だったのですが忽瀬からは関わらないでと拒絶されました。
育は教室に戻り忽瀬から恵んで貰ったクラス情報を活かそうと試みます。
誰かが残って勉強会を開いてたら嫌々でも参加しようと妄想しています。
当然ですが育の妄想なので現実は非情です・・・誰も残っていませんでした。
まあ部活とかに行ってるよね。
上手くいかない焦りを抱えている育は忽瀬から得た情報を元にして座席を眺めてしまいます。
そこで新たな発見をしてしまいます。
育が加わった事で42人クラスになったと思ってたんですが実際には43人クラスだと判明しました。
忽瀬から全く言及が無かった旗本という不登校な生徒が居ると分かりました。
下校しようとしている育が忽瀬がクラスの中心と言っていた珠洲林リリと遭遇します。
珠洲林は部活の後輩を二人連れていました。
育は逃げようとしますが行く手を塞がれてしまいます。
ジャージ姿なので体育会系だと分かり抵抗は無理だなと察してますね。
珠洲林は育が忽瀬と仲良くなろうとした行為を咎めてきました。
はしゃいで悪目立ちしなくてもクラスの仲間に迎えられるから余計な真似はするなと言ってきました。
珠洲林も忽瀬のように方言を使っているので育は意図を把握するのに若干の時間を要しています。
それが珠洲林を不快にさせたようですね。
最後は言い含めるように恫喝してきているも同然でした。
周囲に合わせるのが大の苦手な育の受け答え方にも問題はありました。
育が納得したか確認する為に珠洲林が「ええか?」と確認してきました。
育は「ええよ」と言ってしまいギロリと睨まれます。
珠洲林は舐められていると感じたようですね。
それでもクラスのリーダー的存在なので場を荒らすようなことはしません。
睨まれると睨み返す性質を持つ育は当然のように珠洲林を睨み返すんですが無視します。
育の態度に一顧だにしないで後輩を連れて去っていきました。
無視されて育は激しく傷ついています。
転校初日は惨憺たる結果だったんですが箱邊夫妻にはとても楽しかったと嘘の報告を行いました。
心配を掛けたくないって気持ちもありそうですが己の失敗を伝えるのに耐えられないようです。
育に翌日の対応って問題が圧し掛かってきました。
忽瀬と仲良くするのか珠洲林と仲良くするのか決めかねています。
いっそずる休みするかまで考えましたが育は自分を奮い立たせます。
ちっとも成長していないと阿良々木に思われるのは腹立たしいので頑張れました。
ズル休みまで視野に入れていたんですが転校二日目はこれまで経験した事のない最良のものとなります。
育は学校見学をしている風を装い遅くに教室に入りました。
珠洲林からは今日は大人しいなって嫌味を言われますが他のクラスメートは積極的に育に話しかけてきました。
端的に言って育はクラスメートからチヤホヤされる事になりました。
一人でいる事が多い育なですが一人が好きな訳ではありません。
チヤホヤされて気分が高揚していますね。
忽瀬と珠洲林のどちらにつくか悩んでいたんですが忽瀬が休みでした。
懊悩は片方が不在だった為に問題にならなくなりました。
珠洲林も最初だけ嫌味を言っただけで育に親切にしてくれました。
昼食は彼女のグループと一緒に食べる事になります。
育は優しくされて嬉しいんですが何か原因があるのでは?と考えてしまいます。
次の日もその次の日もチヤホヤされたので危うく原因がありそうって考えを忘れかけかます。
公立の学校なので土曜日は休みでした。
土日にクラスメートに遊びに誘われるかも?と期待したみたいですが誘いはありませんでした。
一人で考える時間ができたので育は自分がチヤホヤされる原因がある筈って考えを深堀します。
忽瀬と珠洲林が対立している事は発言から分かっていたのでそこら辺が原因だろうと考えます。
忽瀬が学校に来なくなった事に関しての罪悪感から代償行為としてチヤホヤしていると考えます。
育はここで忽瀬が提供してくれたクラスメートの情報を活かします。
気立ての良い女子か頼れる男子にクラスの置かれている状況を聞き出そうと考えます。
女子グループと利害関係に無い男子に聞くべきだと頭では分かっているんですが育は男子を怖いと考えています。
女子から聞き出すことにします。
対人スキルが死滅しているので危険な手段を取る事になります。
忽瀬から気立てが良いと教えられた客藤乃理香(きゃくふじ のりか)を強引に屋上に連れ出し尋問を始めます。
客藤は育の奇行に驚いていますが怖いので話してくれます。
話しているうちに罪悪感を感じて饒舌になっていきました。
客藤から忽瀬と旗本肖(はたもと あやかり)が親友同士だった事を教えられます。
対等な関係ではなく忽瀬の立場が強かったそうです。
孤立する前の忽瀬はクラスのリーダー的存在だったそうです。
当時は忽瀬と珠洲林の二大巨頭が住み分けを行っていたようですね。
姉御肌で慕われてそうですが細かい事を気にしない雑な対応をしていたそうです。
旗本はクラスの有力者と仲良しなのでクラス内の地位を確保していたそうです。
元々忽瀬が優位の関係だったのであるとき二人は大喧嘩したそうです。
内容を聞く限り忽瀬が一方的に旗本を罵ったそうですがその日以降旗本は不登校となりました。
親友を不登校に追い込んだ張本人なので忽瀬はクラスでの地位を失い孤立する事になります。
これで珠洲林が力を付けたようなんだよね。
チヤホヤの原因を特定しようなんて思わなけば育チヤホヤタイムは続いていたんだろうけど終わりました。
周井を警戒して客藤を屋上に連れ込んだんですがクラスの誰かに見られていました。
育の奇行は瞬く間に広まって距離を置かれる事になります。
最良の環境を自分でぶっ壊してしまったね。
育は忽瀬がしつこく言い寄った自分を理由にズル休みしていると気付きます。
自分に責任は無いと証明する為に育は次の行動にでます。
休んでいる忽瀬に会う事にするんですが住所が分かりません。
そう言えば忽瀬もクラスメートの詳しい情報は持っていてもどこに住んでいるかまでは知らないようでした。
困った事になりましたが客藤が忽瀬と同じ塾に通っている事を話してくれていました。
塾の名前は聞いてなかったんですが住所を特定するよりは容易です。
育は行動力を発揮して忽瀬が通っていると思われる塾に行ってみる事にします。
来てみて激しく後悔しています。
育の想定していたのよりも遥に巨大な建物でした。
しかも入口では空港さながらの荷物検査と身元確認が行われていました。
正規の入り口から入るのは無理と考え育は裏口を探しますが施錠されていました。
帰っちゃおうかなーと弱気になってますが検査が粗雑だと判明しました。
警備員は流れ作業で検査と身分確認を行っていました。
育は直江津高校の学生証を見せて検査を通過できてしまいました。
どんなに堅牢な警備でも運用する人間のエラーは防げないって証明を行ってしまいました。
客藤から自習室で勉強している忽瀬を見たと聞いていたので自習室に向かいます。
そこで忽瀬がやって来るのを待とうと計画してたんですが裏切られます。
自習室に入ってすぐの机で友人らしい数人と楽しそうに勉強している忽瀬を発見してしまいます。
驚いている忽瀬に恩着せがましくも学校を休んでいるので心配になって会いに来たと告げています。
忽瀬は一緒に勉強していた数人の友人に断りを入れて育を塾から連れ出します。
育が連行されたのは近くにあったファーストフード店でした。
如何にも女子高生が放課後話し込んでそうな場所だなと育は感じています。
う、う、可哀そう、育も女子高生でしょ。
四人掛けのテーブル席に並んで座る事になりました。
向き合って座らないところが忽瀬の混乱を表しているな。
忽瀬は育がクラスメートと上手くやれているか聞いてきました。
育は自分がチヤホヤされる事に疑問を感じて客藤を連行して原因を聞きだした。
強引に客藤を連行する姿をクラスの誰かに見られていたので距離を置かれてしまったと教えます。
その時に忽瀬と旗本が大喧嘩した事も知ったと伝えます。
忽瀬は旗本を不登校にしてしまった事に責任を感じているようです。
それを見過ごしたクラスメートに責任が及ばないようにクラスで孤立する道を選んだようだと分かります。
クラスメート達がチヤホヤして育を仲間に引き入れようと考えたのは部外者の口から問題提起されるのを恐れたからのようです。
要するに育を忽瀬と旗本の問題を見て見ぬふりをした自分たちの仲間にしてしまおうって考えのようです。
忽瀬は育にお前は悪くないと言って欲しそうでしたが育にはそんな嘘は吐けませんでした。
この辺りは正義マンの阿良々木暦に通じるものがあるな。
同意が得られないと分かり忽瀬は塾に戻ります。
去り際に「すまん」と謝罪の言葉を残します。
忽瀬は育を巻き込んでしまった事に対して謝ってくれたようです。
忽瀬に対して彼女が不登校になったのは育のせいではないと証明できました。
育には何も残りませんでした。
気分を変える為に育はちょっとした冒険をする事にします。
初めてゲームセンターに入り高揚しています。
プリクラに目元を補正する機能があると知って狂喜しています。
育は自分の目つきが悪いと自覚てしているので写真の中だけでもなおせると知りやってみる事にします。
500円玉が無かったので両替機の元に向かいます。
そこで遊んでいるクラスメートの男女グループを発見しました。
珠洲林と旗本肖が他のクラスメートと楽しそうに談笑していました。
回れ右して逃げる前に二人の会話が聞こえてきてしまいます。
珠洲林と旗本は結託して忽瀬を孤立させていたと分かってしまいました。
この段階では会話を盗み聞きしただけなんだよね。
暦の影響を強く受けちゃってるんだろうね・・・育は二人の行為が許せなくなります。
問題を解決する為に行動を起こしてしまいます。
人数的に不利なので育は証拠を押さえる事にしました。
ダッシュで珠洲林たちに駆け寄り彼女の手からスマートフォンを奪い取ります。
そのままゲームセンターの外に逃げ出しました。
元不登校児で運動不足なのですぐに息切れしてしまいます。
育は似合いの場所と自虐してますが裏路地のゴミ箱に隠れる事にします。
スマートフォンを遠隔操作できないように機内モードに変更します。
パスワードを解除する必要があったんですが忽瀬から珠洲林の誕生日を教えられていました。
賭けだったんですが珠洲林は誕生日をパスワードに設定してありました。
珠洲林たちが人数を掛けて探したので育は見つかってしまいます。
「何してんねんおんどれえ」と珠洲林が恫喝してきたぞ。
忽瀬よりもよっぽど乱暴な口調でしたがパスワードが解除されたスマートフォンを見せると大人しくなります。
育が予想したように珠洲林と旗本はスマートフォンを使って忽瀬を孤立させる計画を建てていました。
珠洲林の取り巻き達も関わっているようなので彼らも手が出せません。
暴力に訴えて育をぶっちメル事も出来たんですがその危うさに気付けるだけの頭はありました。
珠洲林が悔しそうに「なんなんやお前忽瀬派かい」と怒鳴ります。
育は阿良々木派よ、と答えました、誰?って感じになると思うんだけど、育は気にしてません。
会話が成立しない人認定されるには十分な言動だな。
この証拠を表沙汰にすれば大問題になるんですが育は穏便な方法を取ります。
忽瀬が塾の自習室に居るので二人で謝罪に行けと命じます。
逆らう事の出来ない珠洲林と旗本は素直に従ったようです。
翌日、忽瀬と旗本は登校してきました。
忽瀬と旗本は仲直りしたようです。
クラスは元通りとは言えませんが忽瀬と珠洲林がリードする二頭体制に戻りました。
忽瀬は育とあった直後に旗本と珠洲林が謝罪に来たので何か関係があると思っているようですが仲良しとはなりません。
忽瀬と珠洲林の二人から警戒されてクラスでも一目置かれる存在になれるかも?と期待します。
あてが外れました・・・育はクラスで孤立する事になってしまいます。
育の思考を見るにこれが彼女の通常ルートとも言えますね。
新生活が始まっても友達を作れないらしい育をみかねて箱邊夫妻がスマートフォンを持たせてくれました。
ツールを用意してくれてもコミュニケーションスキルに不備があるので情報が追加されません。
育はあと半月の我慢と自虐的に思いながら登校を続けます。
スマートフォンに入れてある唯一の連絡先、箱邊家の固定電話から着信が入ります。
出ると育が登校した直後に育に来客があったと言ってきます。
育は暦が会いに来てくれた?と期待しています・・・可愛い反応だな、彼女ツンデレだぞ。
私と同い年くらいの男の子?小柄で、数字が得意そうな?
暦は小柄と認識されているのね・・・知ったらガッカリしそうなだな。
箱邊夫妻は否定してきます。
やってきたのは育の父親を名乗る酔っぱらいの中年男性だそうです。
育は「はーい、わかりました、すぐに帰りまーす」と伝えます。
そんなの全然、平気だから、と言ってますね。
育は父親と対峙する事にするようだ。

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第零話 するがボーンヘッド
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神原駿河が忍野扇との出会いがどんな感じだったのか思い出そうとしています。
彼女の中では不鮮明なようです。
考える事が苦手なようで追及するのをやめています。
駿河がこんな風に物思いに耽っているのには理由がありました。
阿良々木暦は月一で駿河の部屋の掃除をしてあげていたようですが駿河が暦を怒らせてしまいます。
駿河は暦が掃除している時に見ているだけだったようですが仕上がりに文句を言ってしまいます。
適当に掃除するくらいならやらない方がマシだって感じの事を言ってしまいます。
これで暦は怒ってしまい掃除をしてくれなくなりました。
連絡を入れても応じてくれなくなり駿河は暦が十九歳の大人になってしまったから変ってしまったと嘆いています。
嘆いていても部屋は散らかったままなので夏休み初日から掃除をする事にしました。
暦のやり方を見ていたので駿河は自分でもできると思ってたようですよ。
足の踏み場も無いくらいに散らかっているのでどこから手を付けるか悩み始めます。
隣の部屋に物を移動させようかと考えますが隣の部屋も物で溢れていました。
駿河は捨てる物と残すものに仕分けを行おうと考えます。
元々物をを捨てられない質らしく仕分けができませんでした。
不用品と思えてもいつか必要になるかも?と考えてしまいます。
仕分けは無理と考えて全てを捨ててしまおうと思い切ります。
物を捨てる前提で部屋から物を撤去し始めます。
撤去中に猿の手の木乃伊を発見してしまい驚きます。
猿の手は忍に食べて貰った筈なだけど何故此処にあると驚いています。
そこに忍野扇がやって来て声を掛けてきました。
驚いた駿河は木乃伊を放り投げてしまいます。
木乃伊はゴミに埋もれて行方不明となりました。
急に声を掛けた事を咎めると掃除を手伝えと呼ばれていたと言い返されます。
扇くんになってますね?駿河の前に現れた扇は忍野メメの甥って事になっているぞ。
これって対象者とは違う性別になるって事なのか?
駿河は扇と約束してたっけ?と不審に思いますがしてたなと納得します。
行方不明になった木乃伊の捜索から手伝わせる事にします。
扇は大胆にゴミを蹴り飛ばして捜索しています。
駿河は自分が入手した物だけに物を踏む事を躊躇ってますが扇は躊躇しません。
足の踏み場がないなら物を踏んで部屋の中を移動しています。
捜索をしていると投げ出した木乃伊が襖に突き刺さっているのを発見しました。
抜き取ってみると木乃伊は古い手紙を握りしめていました!!
投げ出した時はパーになっていたんですがね。
旧い手紙で藁半紙に書かれていました。
破かないように慎重に広げてみると奇妙なポエムが書かれていました。
木乃伊(猿の手)が握りしめていたので関連があると考え解読を始めます。
ポエムの内容に照らして扇が駿河にエロポーズを取るように要求してきました。
胸を寄せてとか尻文字を書いてとか要求してきます。
駿河は危うく実行しそうになっています。
考えても解読できないので扇が暴挙にでますよ。
猿の手を握りしめて答えを教えてくださいとお願いしようとします。
駿河は慌てて途中まで言った段階で扇を殴り飛ばしました。
猿の手に願い事を伝えると願いが叶う代わりに悲惨なめに遭います。
扇に答えが閃いたか?と問うと何も浮かばないと言われました。
駿河は願い事は途中までしか言えてないので届かなかったんだなと安心します。
殴り飛ばされた扇が新たな発見をしました。
謎のポエムが書かれている藁半紙はくしゃくしゃだったので文章を一つ見逃していました。
そこにはカタカナで「ニゴリナキシカクヲヨメ」と書かれていました。
ポエムの読み方に関するヒントのようです。
意味を考えていると扇に暦から電話が掛かってきました。
駿河は暦と会話したくて仕方ないようですが代わって欲しいとは言えませんでした。
扇は駿河の家で掃除の手伝いをしていると教えています。
駿河の存在をさり気なく伝えてくれる扇に感謝していますね。
内容は羽川に関する事のようです。
扇は羽川を敵視しているようですよ、あの巨乳がどうかしました?とか聞いています。
駿河に聞かれては不味い事なのか?扇は部屋から出て行きました。
一人になってしまい寂しさを感じている駿河の前に母親の臥煙遠江が沼地蝋花の姿で現れました。
駿河の前に現れるのはこれが初めてではないようです。
駿河は昼間に出てくるのは珍しいと言っています。
遠江は駿河にヒントを与える為に現れたようですね。
遠江は猿の手を蒐集して不幸を防ぐ必要はないと言っています。
遠江との会話から駿河は謎解きに成功しました。
戻ってきた扇は羽川は海外で問題に遭っていると教えてくれます。
駿河は謎が解けた事を教えて謎解きを開始します。
扇は楽しそうに駿河のなぞ解きを拝聴する事にしています。
駿河は濁点の無い四画のカタカナを読めって事だったと説明しました。
ポエムの中に「骨を束ねろ」って文章がありました。
読むべきはそれだけで他はフェイクだったと教えます。
骨が何なのかが問題とし残るんですがそこは遠江との会話で答えがでていました。
藁半紙は遠江が仕掛けたものでした。
藁半紙は遠江が駿河の父親に宛てたラブレターだったそうですよ。
それを隠した襖を彼に贈ったそうです。
骨とは襖の骨組みの事でした。
駿河と扇はまず襖が解体できるスペースを作る為にゴミを移動させます。
スーペースができたら襖を解体して骨組みに使われている木材を取り出します。
木材をパズルのように並び替えると地図が現れました。
地図に書かれた場所に猿の手の一部が隠されていると思われます。
扇はなぞ解きを終えた段階で終わりと考えていましたが駿河は猿の手の回収に拘ります。
扇が翌日も掃除を手伝うと言ってくれたので猿の手探しに同行してもらう事にします。
駿河は暦を越える為に、見も知らない誰かが不幸になるのを未然に防ぐ役目を担いたいんだと宣言します。
翌日二人で地図に記された場所に赴き冒険活劇を経て猿の手の一部を入手しました。
駿河の部屋には未開封の襖がまだ七枚も残っています。
夏休みの間に未開封の襖も解体して地図を作って猿の手を探しに行くようです。
受験勉強はしなくて良いのか?それでいいのか駿河。

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第零話 つきひアンドゥ
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阿良々木月火の監視任務を帯びている斧乃木余接が大いなる失敗をしてしまいます。
姉の火憐が高校生になった事で月火と火憐は別の部屋で生活するようになりました。
火憐は不死身の兄と不死身の妹に挟まれて暮らしていても人間であり続けている稀有な存在です。
ですが火憐は勘が鋭いので余接が人形ではないと気付いている節がありました。
火憐と同じ部屋で生活するのは余接にとって苦労を伴う行為でした。
気になって火憐の部屋を覗いたら部屋の中にサンドバッグが吊るされていたそうです。
そんな火憐が違う部屋で暮らすようになったので油断したようです。
月火が気紛れて次にどんな行動を取るのか読めない危険人物であるって事実を軽視しました。
月火が登校したので冷蔵庫から暦がくれたアイスを取り出し月火のベッドの上で食べていました。
気分が乗らない月火が戻ってきてしまいます。
咄嗟に人形のふりをしますが月火はアイスを舐めていた余接を目撃しています。
正体が露見しかけて余接は焦っていますね。
専門家に笑われる、詐欺師に軽蔑される、暴力陰陽師に殺される、臥煙さんには・・・ぶるぶるぶるぶる。
臥煙さんが一番怖いみたいですね。
月火は動いていただろと叫んで余接の頬を叩いてきます。
余接は人形の振りをしていれば誤魔化しきれると期待します。
月火のピーキーさが発揮される事になるね。
月火は一旦部屋を出ていきボウル一杯のサラダ油を持ってきました。
サラダ油を余接にぶっかけます!!
余接はサラダ油を掛けられても人形をふりを続けます。
月火がスカートのポケットからマッチを取り出しました!!
まさかと戦く余接の前で月火はマッチを着火して脅してきます。
火を付けられたくなかったら人形のふりを続けるのをやめろと言ってきます。
カウントダウンが始まりますが余接は駆け引きだろ、乗らないぞと心を強く持っています。
余接は人形にサラダ油をぶかっけて火を付けようって発想が出てくる月火に驚いています。
火を付けられると余接が成仏するだけでなく家は燃えてしまい近隣にも燃え広がりそうです。
死体の怪異である余接は火葬されると成仏してしまいます。
火は彼女にとって天敵なんだよね。
カウントダウンがツーまで進行した時点で燃えて短くなったマッチを持っていられなくなります。
月火が「あち」と言ってマッチを放り出してしまいます。
大量のサラダ油をぶっかけていたので揮発化していてマッチで着火する恐れがありました。
余接は仕方なくアイスの蓋でマッチを受け止め消化作業を行いました。
これで月火に動けることがバレてしまいます。
不死鳥である月火を殺す事はできません。
余接は咄嗟に月火が好みそうな出鱈目な設定を組み立てます。
自分を異世界から魔物を退治する為にやってきた正義の魔法少女。
肉体を持って世界間を移動できないので魂だけで移動してきた。
活動するには依り代が必要だったので月火の人形に憑依したんだと語ります。
正義の魔法少女って説明が気に入られたようです。
月火は余接の説明を信じてくれました。
余接は悪い魔物を倒したら元の世界に帰る。
月火の部屋に戻ってきてから帰るので人形は元に戻ると安心させます。
サービス精神から窓から飛び出していく姿を見せてあげようと考えました。
飛び出そうとする余接を月日が止めてきます。
月火は自分も悪い魔物退治に協力すると言ってきました。
余接が正義を守ろうとしていると知り協力せねばと思っちゃったようですね。
困った事になりました。
余接は嘘を重ねねば成らなくなります。
魔物が出現するのは夜なので取り合えず学校に行けと諭します。
正義の味方が学校をサボるのは良くないと説得すると月火は登校していきました。
余接は対峙するべき魔物を用意しなければならなくなります。
忍に頼めば簡単なんですが彼女は暦と繋がっています。
暦に月火の監視をしていたとバレると不味いので彼に話が伝わるのは避けたい状況です。
余接は暦と疎遠になっていて怪異に関係した人物を使う事にします。
向かったのはご近所の千石撫子の家でした。
撫子がまだ学校に復学していないって事は月火経由で知っていました。
いきなり撫子の部屋の窓から登場して殺されたくなかったら協力しろと協力を仰ぎます。
驚いた撫子は座っていた椅子事ひっくり返りました。
余接はアザと可愛いなと感じています。
撫子は月火に動けるのがバレてしまったので誤魔化したいと言われて協力してくれます。
余接は貝木泥舟が撫子に与えた怪異を再利用する事にします。
撫子は貝木からそんな怪異を植え付けられていたとは知りませんでした。
貝木は撫子から蛇を祓うのに蛞蝓豆腐という怪異を使っていました。
蛞蝓豆腐は既に撫子の中には残っていませんがその残滓が残っていました。
余接は撫子に蛞蝓の絵を描いてもらう事で残滓を取り出そうと考えました。
軽い気持ちで蛞蝓の絵を描いてと依頼します。
余接は即興で描いて欲しかったようですが撫子は力作に挑みます。
漫画を描くノリで背景まで描いてコマ割りを始めます。
余接は途中で絵を回収して夜に備えます。
蛞蝓豆腐を退治する場所として浪白公園を選びました。
北白蛇神社には新たな神様、八九寺真宵が居るので使えません。
真宵は暦と仲良しなので彼女に知れると暦にバレる危険があります。
浪白公園になぎなた道着姿で薙刀を装備した月火がやってきました。
危険人物である月火が薙刀を持っているので余接は身の危険を感じています。
塩を持ってくるように頼んでいたので月火は二本の食卓塩を持ってきました。
余接は月火に魔物退治に参加していると思わせる事にします。
月火が見ている前で公園に結界を張ります。
塩を公園の中に巻いて欲しいとお願いします。
魔物退治に高揚している月火は素直に従ってくれますよ。
手分けして塩を撒いて行こうと提案して月火には砂場に撒いてもらう事にします。
砂場には撫子に描いて貰った蛞蝓のイラストが埋めてあります。
塩に反応して蛞蝓が出現してそれを余接が物理的に排除するつもりでした。
ここで計算外な出来事が起こります。
撫子の画力は予想以上でした、想定していたのよりも巨大な萌えキャラっぽい蛞蝓が出現してしまいます。
全長数十メートルの巨大さです。
月火が可愛い悲鳴をあげて硬直しています。
余接は月火に邪魔される心配は無くなったと考え「例外のほうが多い規則」を使って指を巨大化させて蛞蝓豆腐に打ち込みます。
蛞蝓豆腐は爆発四散する事になりました。
大した怪異ではないと考えていたのが仇となります。
余接は倒したと思い込み月火に「きみのお陰でモンスターを退治できた」とお礼の言葉を伝えます。
月火が緊迫した声で「斧乃木ちゃん!後ろ!」と叫びます。
余接が振り返ると破壊した蛞蝓豆腐と同サイズの別な蛞蝓蛞蝓が元気に立っていました。
蛞蝓豆腐が火を吐いてきます!!
避ける事は可能でしたが余接の後ろには月火が立っています。
彼女は火で焼かれても死なないんですが自分が人間ではないと気付かれてしまいます。
余接は月火を庇う為に避けられません。
サラダ油を掛けられてそれが乾燥しただけの状態だったので一瞬で全身が炎に包まれます。
余接は地面を転がり消化活動を行います。
酷い火傷を負いますが成仏は免れました。
余接が身体が熱いのーと言って悶えてくれても良かったんだけどね。
無表情で感情の起伏が小さいで無理だよね。
周囲を見回すと蛞蝓豆腐の姿が消えています咄嗟に頭上を仰ぎ見ると蛞蝓豆腐が空中に浮いています。
蛞蝓豆腐は上空からの落下攻撃をしてきました。
ここでまたも予想外の出来事が起こります。
余接が潰されると判断した月火が飛び出してきて余接を突き飛ばします。
余接は蛞蝓豆腐に押しつぶされるのを回避できましたが月火が代わりに潰されてしまいます。
突き飛ばされた時に食卓塩を落ちしてしまい蛞蝓豆腐に潰されます。
月火には回避策はありませんでした。
余接は当たり前のように自分の命を投げ出した月火を暦みたいだと感じます。
物理攻撃では倒せない事が分かっています。
食卓塩も手放してしまい余接には蛞蝓豆腐を倒す手段が無くなります。
月火も死んでしまい自分が人間ではないと気付かれてしまいました。
余接は打つ手なしな状況に諦めモードに入ります。
死を覚悟すると動く死体であっても死ぬのは超怖いと感じるんだと新発見をしています。
すると、ぱたんと蛞蝓豆腐が折り畳まれます。
一瞬で消えてしまいました?
「らしくありませんね、斧乃木さん」と言われます。
声の主は八九寺真宵でした。
新しい神様が余接の窮地を救ってくれました。
余接は真宵に秘密裏に事を終わらせたかったようですがバレていました。
浪白公園と北白蛇神社は深い関りがあるって事を失念していました。
真宵は絵に描かれた蛞蝓なので絵を内向きに閉じる事で蛞蝓豆腐を消してくれました。
プロの仕事の邪魔をしてはいけないと思ったけど友人のピンチを見過ごせなかったので微力ながらお力添えさせて頂きましたと言ってきます。
いい仕事ができたので真宵姉さんはこの事を暦に内緒にしてくれました。
粉々になった月火は余接と真宵が話している間に原状回復しました。
肉体は元通りに戻ったのですがなぎなた道着はどろどろのグチャグチャでした。
月火が気絶しているので余接は彼女を阿良々木家の月火の部屋に運びます。
バラバラになっても蘇った事で月火は自分が人間では無いと気付く可能性が残ります。
最後に気絶していたので夢だと思ってくれないかな?と余接は期待します。
余接の予想を超えた現象が発生しました。
翌日目覚めた月火は一連の記憶を失っていました。
動いている余接を目撃したところからの記憶が消えていました。
余接はフェニックスである月火は心の傷も癒せるって事実を確認しました。
月火は自分が死んだという都合の悪い記憶を忘れる事で心的外傷を負うのを回避しました。
真宵と撫子が黙っているだろうから余接の失態は無かった事になりました。
余接は都合の悪い事を忘れてしまう月火の生態が分かったのでもう少し彼女の観察を続けることにします。
伊豆湖や余弦への報告はしない事に決めます。
生きて行くのに不都合な記憶は忘れるので月火は成長しないようですよ。
余接はもう同じ過ちは犯さないぞと心に誓います。
月火の予想外の行動を回避する為に冷蔵庫にあるアイスクリームを全て食べてしまう事にします。
月火が登校したので彼女の部屋のベッドにアイスクリームを並べて食べ始めました。
そこに前日と同じように何となくって理由で月火が戻ってきました。
正義の魔法少女、パート2が始まるみたいです。

成分表
成分含有量(5:多い、1:少ない)
美少女5
戦闘3
怪異3
ラッキースケベ4
恋愛1


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