ラノベの感想) 幼女戦記 第5巻 Abyssus abyssum invocat

ターニャのサラマンダー戦闘団は配置転換をされる事になりました。
移動は鉄道でターニャには一等客車が与えられます。
しかしそれは帝国内で家畜の運搬につかっていた列車を転用したもののようです。
背の低いターニャ(幼女だからさ)は椅子に横になって休めますけど他の兵士は窮屈で大変だろうね。
帝国の周辺国への拡大政策も無理が表出しはじめてます。
そんな移動中のターニャの元にウーガ中佐がやって来ました。
彼はターニャに次の作戦の内容を説明しに来てくれたようですよ。
真面目で堅物なウーガ中佐が冗談を言うようになっている事にターニャは危機感を抱きます。
帝国の後方でも酷いことになっているようです。

ウーガ中佐はターニャに向かって補給線を確保して見せると約束してくれました。
ターニャは知己であるウーガ中佐をして物資を優遇してくれるどころか補給線を斬らせないのがやっとなのかと愕然としてました。
ウーガ中佐はターニャに彼女の大好きなコーヒー豆を差し入れてくれました。
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サラマンダー戦闘団は東方で戦闘団の運用テストに入りました。
戦線にあえて突出部分を作りそこを防衛するテストだったぞ。
ここでターニャは連邦軍のハラスメント攻撃に苦しむことになりました。
連邦は夜間に襲撃を繰り返してきました。
戦闘団は安眠を妨げられていました。
戦闘はサラマンダー戦闘団が圧勝しているのですが一向に連邦の攻撃は止みませんでした。
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ターニャは連邦の意図が読めないで困る事になりました。
負け続けている連邦の士気が一向に下がりません、そのくせ攻撃は同じことを繰り返すばかりです。
負けると分かっていて突撃してくるので困惑する事になりました。
ターニャは捉えた捕虜の尋問をさせていたのですが、ここで大いなる誤解をしていた事に気がつきます。
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最初は憲兵隊に捕虜の尋問を任せていました。
憲兵隊は帝国内で共産主義者を追いかけていた連中です。
ですので憲兵隊には先入観がありました、ターニャ自身も連邦に対して先入観がありました。
ですので憲兵隊のあげてくる尋問結果の報告を読んで連邦の兵士は共産主義の為に戦っていると解釈していました。
これが大いなる勘違いでした。
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セレブリャーコフ中尉が捕虜の尋問前に行った簡単な聞き取り調査のメモを見せてくれます。
それを見てターニャは自身の勘違いに気がつきました。
セレブリャーコフ中尉は本当に貢献度が高いですね、良い副官です。
ターニャは連邦の兵士が祖国の為に戦っていると気がつきました。
ヴァイス少佐とセレブリャーコフ中尉に行わせた捕虜に対する尋問でそれが確認できました。
これには驚きましたね。
捕虜に共産主義を信じているのかと聞いたら、お前らと同じくらいに信じているさ、と返されました。
ありゃりゃ。
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連邦の兵士は共産主義を信じているわけでは無く、むしろ嫌悪していました。
ここでターニャは連邦の戦意が落ちない理由に気がつきました。
帝国が倒せば倒すほど連邦の兵士は祖国を脅かす帝国に敵愾心を燃やしてくることになっていました。
これは不味いと思ったターニャは自身の勘違いと帝国の間違った侵攻作戦をゼートゥーア中将に報告しに行きます。
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ターニャから帝国兵がイデオロギーではなくナショナリズムを背景にして戦っていると聞かされたゼートゥーアは驚いています。
当初は信じられなかったみたいです。
合理的に物事を考える柔軟な思考を持っているゼートゥーアはターニャの見解を信じてくれます。
そしてターニャに対策を聞いてきました、本当に優秀な人ですね、彼が居る限り帝国は勝利できそうです。
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ターニャは帝国に必要なのは新たな友達だと主張します。
共産主義の元に連邦に従っている民族に独立を促してはどうかと提案しました。
連邦は多民族国家で必ずしも一つの国になれていないようなので、そこを突く事で連邦を内部から瓦解させようとの考えです。
ターニャの提案は結構エグイですが効果的です。
ゼートゥーアは当初、帝国が連邦内の支配地域を統治しようと考えましたがターニャは帝国が統治などする必要は無いと答えます。
独立させた民族国家を支援して帝国の味方になって貰えば良いと言います。
帝国には元々他国を侵略して領土を拡張する意図は無いのでこれは有効な手段だとゼートゥーアには理解できました。
ターニャが報告を終え戻った後、ゼートゥーアは早速動き始めます。
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レルゲン大佐を呼び出して独立したがっている連邦内の精力に接触を図り始めました。
ターニャは一旦東部戦線に戻されて、テストを継続する事になっています。
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連合王国で会議が開かれます。
連合王国も帝国と同様に疲弊してますね。
目下の懸案事項は首都防衛をどうするかって話になっていました。
帝国が占領した共和国から連合王国に向かって制空権を確保する為の攻撃を繰り返していました。
連合王国は海軍には強大な戦力がありますが陸軍が弱いようです。
帝国軍に制空権を握られて首都に降下された場合は終わりだと恐れています。
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連合王国も帝国と同じ様に人材確保に問題を抱えていました。
戦争が長期化してしまったので、熟練の兵士が居なくなってしまったそうです。
帝国と同じ様に促成訓練された新兵が増えていました。
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連合王国は帝国と戦うに当たり、新たな仲間を必要としていました。
共和国が倒れてしまったので忌み嫌っている共産主義者にすり寄る事にしました。
連邦と手を組む事にします。
そして北方航路を開拓して連邦に物資と兵員を送る事にしました。
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海軍がそんな余力はありませんよと文句を言ってますね。
それに対してチャーブル首相は海軍が接収していた豪華客船を使うと言い出します。
海軍はやめてーと懇願しましたが、聞いてはくれません。
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豪華客船を改装して大型輸送船になっているRMSクイーン・オブ・アンジューは高性能でした。
なんといっても巨大です、そして足が速い。
おまけに装鋼も厚いですね。
これを使って連邦に物資と兵員を運ぶ事になりました。
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連邦の方でも帝国とたたかうにあたり仲間を必要としていました。
連邦の方から連合王国に仲良くしましょうと打診してきたようです。
連邦は自分たちの掲げる共産主義が世界的に嫌われている事を理解していました。
そこで善良な政治将校を対外的なポストに就けて現場レベルで連邦の人々は善良だと思わせる事にしました。
狡猾ですね。
しかしこれが上手く行くんだよね、現場レベルで連邦の信奉者が増えそうな気配です。
帝国にとっては不味い展開ですね。
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ターニャは首都に呼び戻されて嬉しくない命令を受け取る事になりました。
彼女が育てたサラマンダー戦闘団が解体される事になりました。
元々、臨時編成の部隊で効果的な運用が可能なのかを試す部隊だったので仕方ないとはいえ、ターニャは反論してました。
ここまで育てて使えるようになったのにふざけんなー、と反論してます。
思わず本音が出てますね、ターニャはゼートゥーアに向かって「私の戦闘団を切り分けるのはお止めください!」と言ってしまいます。
相手がゼートゥーアで良かったね、彼は「帝国の戦闘団だ、中佐」と言って問題にはしませんでした。
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ターニャは命令に従う事になります、上の決定は絶対なので抵抗は無駄です。
もっともサラマンダー戦闘団は試験部隊なので試験結果が出れば解体されるのは当然ですけどね。
ターニャにとって朗報だったのはサラマンダー戦闘団の中核だった第二〇三航空魔導大隊は彼女の手元に残った事でした。
ターニャ達には新たな任務が与えられます。
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新たな任地に向かう前にターニャ達に慰労の場が与えられます。
レルゲン大佐が手配してくれたのね、いい人だー。
帝都ベルンになる将校クラブに戦闘団将校送別会を手配してくれていました。
ターニャも向かったのですが、中に入れて貰えませんでした。
とても面白かったですねー。
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ターニャは当然抗議しますよ、私は将校だー、どきたまえ。
しかしターニャを止めた伍長は頑なです、絶対に通さないぞとの強い意志を示します。
彼女を止めた理由が当然と言えば当然な理由でした。
年齢です、未成年者の夜間立ち入りは法律で禁止されていますと言われてしまいました。
あー、そうだよねー、そうなるよねー。
ターニャは入場を諦めて待ち合わせの相手、セレブリャーコフ中尉を呼び出して貰いました。
そうだよねー、幼女が夜間に酒を出す店に入っては不味いよなー。
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ターニャ達、第二〇三航空魔導大隊は連合王国と連邦の補給線を叩く任務に就きました。
連合王国ご自慢のクイーン・オブ・アンジューを叩く事になりました。
長距離を飛んでから襲い掛かる事になりました。
ここでターニャは過信から大いなる失策をしてしまいます。
激戦地を潜り抜けてきた第二〇三航空魔導大隊の戦力に自信があったので突撃して撃破しようと試みました。
しかしクイーン・オブ・アンジューは固かったです。
機関部と甲板に砲撃を加えてダメージを与えましたが撃沈には至りませんでした。
死傷者が出てしまいました。
ターニャには攻撃前に撤退する手も打てたのですが行けると思ってしまいました。
元々情報部がクイーン・オブ・アンジューには護衛の魔導師は居ないと言ってたのですが、ターニャはそれを信じてしまいました。
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この戦闘で連合王国軍に出向している合衆国の義勇兵メアリー・スーがターニャの前に出てきました。
メアリーはお父様の仇と言ってシツコク攻撃してきました。
ターニャには全く覚えが無いんだよねー。
ターニャは個人的な憎悪を抱いて戦争しているメアリーに向けてふざけるなと怒ってますね。
ターニャの意見は当然のように思えますけど、このターニャの発言でメアリーを更に怒らせたみたいです。
二人の技量には大きな差がありターニャの圧勝ですけどね。
メアリーは逃げ出す算段を始めたターニャを逃げるなーと言って引き留めようとしていますけどね。
ターニャはメアリーを相手にする事なく撤退しました。
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惨憺たる結果にターニャは歯噛みしています。
手塩にかけて育てた第二〇三航空魔導大隊に大きな損耗を与えてしまいました。
死亡四、飛行不能三、重症三です。
四十八名の部隊に十名の離脱者を出してしまいました。
ターニャは作戦が失敗したと知ります、亡くなった隊員に向けて残りの部隊員で鎮魂の歌を捧げていました。
ターニャがこれほど消沈しているのは初めてかも知れないな。
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撃沈を免れたクイーン・オブ・アンジューは連邦の港に入り修理をしていました。
連邦はこれを守る為に魔導師を招集しました。
ミケル大佐がこの任務に就く事になりました。
彼は現在の共産党には反対の立場をとっていて長らく収容所に収監されたようです。
彼は家族にいい暮らしをさせる為に頑張ることになります、当然ミケル大佐も共産主義を信奉してはいませんよ。
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待機任務に就いていたターニャの元に航空艦隊から写真が送られてきました。
そこには修理中のクイーン・オブ・アンジューが写っていました。
ターニャは写真を受け取ったセレブリャーコフ中尉に確認してますね。
この写真はセレブリャーコフ中尉が要求したモノなのかと。
彼女は航空艦隊の好意により提供されたモノですと返答します。
ターニャは即断しますね、出撃です、修理中のクイーン・オブ・アンジューを港ごと破壊する事にしました。
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ターニャ達は潜水艦に攻撃目標の近くまで運んでもらう事になりました。
ここで潜水艦の困った現状を聞かされる事になりました。
現在の帝国後方は深刻な人材不足に陥っているようですよ。
潜水艦に補給される機雷や魚雷に製造上の問題があるそうです。
これが酷い有様です、機雷は敷設できなかったと館長に言われてしまいます。
信管が鋭敏過ぎて、敷設した潜水艦に反応してしまうそうです。
これでは敷設した機雷で自分たちが沈んでしまうと言ってます。
後方の開発部署に問い合わせると研究室では問題なく作動する運用上の問題だと言って取り合ってくれないとも言ってます。
深刻ですね、ターニャも同情的でした。
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その為、潜水艦は目下、輸送艦としての能力しか無いそうです。
ターニャは魔導師を発射するので攻撃に参加していますと励ましていました。
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ターニャは部隊を分けて作戦を遂行しました。
グランツ中尉の隊に命じて港への破壊工作を行わせます。
ターニャ自身は陽動任務に就きました。
ここでターニャは九十五式を全力で稼働させて絶大な破壊力を示します。
隣で見ているセレブリャーコフ中尉が慣れているとはいえ戦いています。
ターニャの高出力の砲撃と港への破壊工作によりクイーン・オブ・アンジューは破壊されました。
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モスコーに居るロリヤはクイーン・オブ・アンジューが破壊されたとの報告を受けました。
ここは怒る場面なのですが、彼は破壊したのがターニャの部隊だと知り喜んでいました。
ロリヤはターニャの部隊の所在を探らせていたようです。
遂に見つけたと喜んでいました。
ロリヤは滾ってますよ、彼はターニャを押し倒す事を夢見てます、変態め!!
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ターニャは新たに作られた新生サラマンダー戦闘団を率いて東部戦線に向かいました。
サラマンダー部隊は新兵が多めの部隊になっていました。
最前線の近くで訓練をしながら運用するようにとの命を受けます。
脱落者をだした第二〇三航空魔導大隊にも補充兵がやってきました。
これが訓練課程を省略された兵士たちでした。
ターニャはヴァイス少佐と相談して新任魔導師の訓練をどうするか検討します。
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ターニャは少し心許ないが信用がおけるまでに成長したグランツ中尉に訓練を任せる事にしました。
グランツ中尉も途中から第二〇三航空魔導大隊に参加した将校ですが成長著しいので任せてみる事にしました。
問題は歩兵と砲兵と機甲師団でした。
それぞれの部隊に将校は居るのですが、これが専門バカばかりです。
彼らはこれまでの自分たちの経験を重視してターニャの存在を軽視しています。
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そこに連邦が夜襲を掛けてきました。
ターニャは駐屯する村を要塞化して全周防御を行う考えでした。
しかし歩兵部隊の将校はライン戦線で有効だった塹壕戦を元にしたやり方に拘っています。
ターニャが将校に集合を掛けたのですが歩兵部隊のトーン大尉がやって来ませんよ。
彼の直属の部下のトスパン中尉に聞くと部隊の指導に当たっていると言ってます。
ターニャは呆れてますね。
このトーン大尉とトスパン中尉は予想以上の無能でターニャは二人を銃殺したい気分でした。
ターニャは物凄い忍耐を強いられてます。
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トーン大尉はどうしょうもない無能です、戦況がまるで理解できていませんでした。
ターニャに断りも無く将校偵察と称して部隊を離れてしまいました。
ターニャはグランツ中尉に歩兵部隊を任せてトスパン中尉を付けました。
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ターニャにとって幸運だったのは哨戒任務に就いてたのがヴァイス少佐だったことです。
彼はいち早く敵を発見して報告してくれました。
この戦闘でターニャは砲兵隊のメーベルト大尉と機甲師団のアーレンス大尉の優秀さを確認できました。
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メーベルト中尉は砲弾を打ちたくて仕方ない将校でした。
現状は砲弾の補給に不安があるのでターニャは無駄撃ちして欲しくないのですが、彼は打ちまくりたいようでした。
専門バカとターニャは彼を低評価していました。
ヴァイス少佐が着弾観測をしてくれたのですが、それにしてもメーベルト中尉の指揮は秀逸でした。
彼の指揮する砲兵隊は最初の砲撃で連邦の主力部隊を吹き飛ばしたようです。
その後の射撃も見事に統制の取れたものでした。
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機甲師団のアーレンス大尉は出撃したくて仕方ないって人でした。
ターニャが彼を押しとどめるのに苦労していました。
ターニャは機甲師団の打撃力を温存しておいて敵を倒す瞬間に使いたかったようです。
出撃の好機がやって来てアーレンス大尉に出撃を命じました。
夜明け前の薄暗い状況で彼の指揮する機甲師団は見事な動きを見せました。
敵の残存兵を直撃して一気に瓦解させました。
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ターニャはこの戦闘で重要な教訓を得ました。
専門バカでも使いどころを間違えなければ有効であると理解しました。
問題になったのは歩兵部隊の指揮官であるトーン大尉です。
戦闘中に勝手な行動をとった彼は遂にターニャの元に現れませんでした。
戦闘中行方不明となりました。
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トーン中尉は生き残りましたが彼の使い方を考える事になりました。
トーン中尉は命令に絶対服従するタイプです。
彼には細かな指示を出して命令通りに動くロボット的な使い方を見出しました。
サラマンダー戦闘団は勝利しました。
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祝勝会を開きます、ターニャは部下を自由に楽しませる為に早々に引っ込み寝ます。
幼女は睡眠を必要としているのです。
そして早朝に目覚めます、寒かった!!
ターニャは風邪ひいたのかと疑いましたが、コートを着ると寒さが和らいだので風邪ではないと判断します。
外に出てみたターニャは叫ぶことになりました、チキショー!!
雪が降ってました、寒いはずですよ。
ターニャは気象観測班が上げる天気予報を毎日見てました。
天気予報では降雪が始まるのはもっと後になるとの予想でした。
帝国は冬がやってくる前に連邦を倒せると考えていましたが無理なようです。
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ターニャは急ぎ越冬の準備を始めます。
問題になったのは防寒着ですね、ヴァイス少佐とセレブリャーコフ中尉に命じて準備を始めます。
防寒着を集める為に機密費を使ってしまって構わないと言ってます。
慌ててますよ。
まあ、このままでは部隊揃って仲良く凍死する運命ですからね、必死にもなりますね。
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東部方面でターニャが憤ているときに帝都では参謀本部が慌てふためいていました。
彼らの計画でも降雪はもっと後になるとの考えの元で作戦計画を練っていたのでそりゃ焦るな。
この事態に居たり、ゼートゥーア中将とルーデルドルフ中将の考えは決まってました。
撤退して春になったら再攻撃と意見は一致していました。
二人は参謀将校の練習の為にこの事態をどう打開するか議論させていました。
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結果は惨憺たるものですね、帝国の参謀本部の将校は馬鹿が多いです。
概ね撤退派を進軍派に分かれていました。
進軍派は本格的に冬になる前に連邦の首都に届くと言ってます。
撤退派は本格的に冬になる前に後退しないと部隊が動けなくなると主張しました。
どちらも正しいのですが議論の為の議論になっていて結論は出ませんでした。
ここでも帝国の補給線の脆弱さが問題になりました。
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東部方面は泥濘地帯なので補給には馬を使っています。
輸送量が少ないので越冬の為の物資を送り届ける前に冬が来ちゃいます。
ゼートゥーア中将が合理的な判断を下します。
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彼はターニャが提案した連邦内の反乱分子を独立させて友達になろう作戦を遂行しました。
ゼートゥーアは自分が嘘をつき反乱分子を騙していると自覚していました。
しかし帝国を守る為だと割り切ります。
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ターニャ達はラジオでゼートゥーア中将の演説を聞くことにしました。
ゼートゥーアは見事な演説を行っています。
帝国が目指すのは平和である、他国に侵攻する意思はないですよと言ってます。
まあ、これは真実ですね。
連邦を赤匪(せきひ)と呼び帝国と分離独立派の共通の敵だと言います。
ゼートゥーアは泣いて見せるね、共通の敵に対して共に戦おうと涙ながらに訴えました。
流石ですターニャが認める人ですね、必要ならば何でもしますよ。
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この演説を知り連邦は慌て始めます。
折角、善良な政治将校を使い対外的に連邦は良い国ですとアピールを始めたのに無題になりそうです。
帝国め悪辣な手に出てきやがってーと憤てますよ。
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連合王国はどうするのでしょうね、彼らは連邦と手を組み帝国に対抗しようとしていました。
連合王国では世論の影響が大きいみたいなので問題となるのでしょうか?
帝国は自分たちは連邦に抑圧されている民族を解放する解放者と名乗ってますからね。
これまで周辺国の大衆は帝国を悪であり恐怖の対象として見ていたようですけど、ゼートゥーアの演説で一気に正義の味方の解放者と理解される事になるのでしょうか?
仮にそうなった場合、連邦に味方している連合王国は悪者になっちゃうけど、彼らはどうするんでしょうね?
連邦を裏切り、合衆国に参戦を促すのでしょうか?
帝国こそが悪だと言って。
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依然として大戦に参加する意思のない合衆国の市民感情がどうなるかも気がかりです。
連合王国は合衆国にも参戦して欲しいようですけど、合衆国の市民は今のところ静観する構えです。
ターニャ達が行ったクイーン・オブ・アンジュー破壊作戦を生き抜いたメアリー・スーの動向にも注視が必要ですね。
彼女は連邦が送り込んだ政治将校リリーヤ・イヴァノヴァ・タネーチカと知り合います。
メアリーはリリーヤの態度から連邦は良い人たちではないかと思い始めてます。
帝国にとっては厄介な事に発展しないといいですけどね。
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帝国がこれまで稚拙だった政治的な手腕を使い始めました、各国の首脳部は警戒感を強めてます。
今後は政治的な戦いに移行していくのでしょうかね?
そうなるとターニャを政治の舞台に引っ張てくることはあるのだろうか?
幼女なので流石にそれは無いか?
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レーベル:エンターブレイン
発行日:2016/2/10
著者:カルロ・ゼン
イラスト:篠月しのぶ
ISBN:978-4-04-730902-9
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