ラノベの感想) インフィニット・デンドログラム SP.1 南海編(上)(HJ文庫)


概略:
南海を漂っていたシュウがグランバロアの冒険船団の舟に拾われます。
アドベンチャー二世号という船で敵討ちの為にアビスシェルダーという怪物を探していました。
冒険船団の舟がアビスシェルダーに襲われ副船団長のアスハムを残して全滅しました。
その戦いで船団長も死んでしまい代替わりしています。
新たな船団長になったリエラという少女は敵討ちを決意して捜索に乗り出します。
アビスシェルダーが潜んでいる海域には他にも海生生物のキメラが出没しています。
シュウはリエラ達の敵討ちに協力する事になります。
冒険船団を心配した他の船団が捜索部隊を編成して探しています。
その中に自分の作成した戦艦の性能試験が趣味とする困った超級マスターが含まれています。
ヤマモトというマスターでリエラの指揮するアドベンチャー二世号に決闘を挑んできました。
シュウがバルドルの存在を教えてヤマモトの興味をバルドルに向けさせます。

レーベルHJ文庫
発行日2024/10/01
著者海道左近
イラスト黒田エリ
ISBN978-4-7986-3657-3
雰囲気復讐行、漂流者、居候、助っ人、不機嫌、追手、趣味、対決、踵落とし、仇登場、捨て駒


グランバロアの冒険船団の舟が謎の怪獣に襲われ全滅しました。
副船団長だけが生き残ります。
船団長の娘リエラが復讐を誓い勝手に冒険船団の最新鋭艦アドベンチャー二世号で出撃しました。
グランバロアは海の上で生活している国家なので仲間同士助け合うって文化を持っています。
グランバロアを構成する他の船団はリエラの無茶な行動を危ぶみ無事に連れ戻そうとして追手を送ります。
追手の中に傍迷惑な趣向を持っているヤマモトという超級マスターが存在しました。
彼に捕捉されないと良いなーと関係者は考えていました・・・

リエラは生き残った冒険船団の団員を連れて仇であるアビスシェルダーと呼ばれる怪物の捜索を行っていました。
捜索中に上手いを漂っているクマを発見して引き上げます。
此処で引き揚げられたのがシュウですね。
シュウも南の海を荒らしている存在の調査を行っていました。
共闘を持ちかけるんですがリエラに断られました。
彼女は自分たちの手で仇を討ちたいと考えていました。
シュウは陸地まで運んでもらう事になりました。

居候の身なので何か手伝いをしようと考えたシュウは朝食の準備を手伝う事にしました。
ここで恐ろしい現象が発生しました。
シュウの料理の腕が凄すぎて料理長の感情がスパークしてしまいます。
シュウの作った料理が美味し過ぎたのが原因でした。
シュウは大人しくしていようと決めるんですがアドベンチャー二世号が海生キメラに襲われました。
最初はリエラ達に任せようと考えるんですが戦況は劣勢でした。
必殺の攻撃手段があるんですがそれはアビスシェルダーを仕留める為の切り札です。
残弾に限りがあるので使う事はできませんでした。
シュウは海に飛び込みエンブリオのバルドルを出現させて怪獣を倒しました。
こっそりやったんですがリエラには気付かれますね。

アドベンチャー二世号に戻ったシュウは入浴して海水を洗い流す事にします。
そこにリエラが入ってきましたよ!!
悲鳴をあげても良さそうなもんですがリエラが強がっています。
船団長だから男と裸で湯船に浸かるくらい、どってことないんだぞ!と強がっています。
シュウは「はいはい」と軽く流していますね。
子供扱いされているのが丸わかりなのでリエラの不機嫌度が上がっていきます。
シュウの強さを理解したリエラは自分が守られる立場になっているって事実を認めたく無いようです。
まーねー父親が急死したことで冒険船団を率いる立場になったからねー。
色々と思うところもあるようだ。

しかしシュウは紳士だよなー。
折角のリエラの全裸なのにガン見してねーぞ、勿体ない、非常に勿体ない。
脳内ハードディスクに焼き付ける勢いでガン見すべきじゃねーの?

バルドルが派手に戦った事で厄介な追手に捕捉されてしまいます。
高性能艦と戦い自分の作った戦艦の性能を試したいって悪趣味を持っているヤマモトに捕捉されてしまいます。
ヤマモトはミリタリーオタクの超級でした。
自分の作った戦艦と戦えと要求してきました。
リエラ達が勝ったらアビスシェルダー討伐に協力するぞと言っています。
断るとエンブリオのムーを使ってアドベンチャー二世号を呑み込んでしまいます。

アビスシェルダーと戦う前に損耗するわけにはいかないのでシュウは自分が代わりに戦うと提案します。
最初ヤマモトはその提案を拒否するんですがシュウのエンブリオが戦艦だと知り興味をそそられる事になります。
自分の作った戦艦が超級エンブリオに通用するのか知りたいとの欲求に負けてシュウのバルドルと戦う事になります。
そうなると喧嘩を吹っ掛けられたリエラが納得できません。
彼女は自分もバルドルに乗り込む事を条件にシュウが戦う事を認めてくれます。
ティアンの彼女は死ぬと終わりなので危険なんだよね。
シュウはリエラに危険性を説明するんですが納得させる事はできません。
シュウはリエラを守りながら戦う事になります。

ヤマモトが出してきた戦艦は「新式大和」と呼ぶ巨大戦艦でした。
旧日本軍最大最強の超戦艦、大和を数倍に巨大化した戦艦でした。
シュウは呆気に取られています。
戦艦形態のバルドルと新式大和の決闘が始まりました。
遠距離砲撃で仕留めたいヤマモトはバルドルから距離を取ろうとしてきました。
シュウは必死に追うんですが速度差があり引き離されます。
遠距離砲撃で攻撃するしか無くなります。
砲撃するんですが新式大和の装甲を撃ち抜けません。
自分たちが一方的に撃てる距離まで離れてから新式大和が砲撃してきました。

打ち込んできた弾頭がバカ高い素材をコーティングしてあるモノだったので貫通力が高めでした。
バルドルはダメージを負ってしまいます。
シュウは生産職であるヤマモトが稼いでいるんだなと痛感します。
経済力の差でシュウは追い込まれてしまうね。
シュウはポップコーンを売ってバルドルの弾代を稼いているくらいだから羨ましそうだ。
砲撃戦を続けても勝ち筋が見えないのでシュウは奥の手を使う決断をします。
その為にはリエラを危険に晒す必要がありました。
リエラは命懸けでバルドルに乗船しているので覚悟は済んでいました。
勝てると言っているシュウの言葉を信じて彼の策に協力してくれます。

シュウは新式大和の砲撃をわざと受けてバルドルが撃沈したように見せました。
リエラはバルドルから脱出して海に浮いています。
ヤマモトはシュウが負けを悟ってリエラを避難させたんだと考えます。
勝利を確信しているヤマモトはリエラを回収する為に新式大和を彼女が浮いている場所に近付けました。

海中に沈んだバルドルが次の動きを見せます。
戦艦形態からロボット形態に変形して海中から急上昇してきました。
高速機動すれば避けられるんですがそれをするとリエラを死なせてしまう可能性があります。
彼女を死なせてしまい冒険船団との間に遺恨が出来る事を避けるには動かずに迎え撃つしかありません。
悪辣ですね、シュウはヤマモトがリエラを気にして動けなくなる事に賭けていました。
ロボット型のバルドルが新式大和に飛び乗ります。
ミリタリーオタクのヤマモトはバルドルがロボット形態に変形しているのを見て激しい憤りを示しています。
ふざっけんじゃねー。
バルドルが新式大和に踵落としを決めて真っ二つにしてしまい決着しました。

対決はバルドルの勝利に終わったんですがヤマモトは不満タラタラです。
それでも約束だけは守ってくれるね。
負けたのでリエラのアビスシェルダー退治に協力してくれる事になりました。

自分のエンブリオ、ムーに連絡を入れ迎えを送って貰う事にするんですが様子が変です。
ムーとの意思疎通ができなくなっていました。
バルドルはムーが居る場所に接近中です。
遠目が効くリエラは最初に異変を目視します。
ムーは何者かに襲われたのか真珠色に変色していました。
シュウは似たような事例を前に見た事がありました。
倒した怪物の死体を真珠化して食べてしまう怪物のやりように似ていました。
シュウは早くドッグを開けてヤマモトの所有している戦艦をムーから出せと叫びます。
ヤマモトから遠隔操作が不可能になっている焦った声を応じられます。
シュウはバルドルによる砲撃でドッグの扉を破壊しました。
扉が破壊されると囚われていたアドベンチャー二世号も外に出てきました。

アドベンチャー二世号に残っていた副船団長のアスハムから通信が入ります。
アスハムはアビスシェルダーの鳴き声を覚えていました。
アビスシェルダーが近くに居るとの急報が入ります。

ムーを真珠化しているのはアビスシェルダーのようですね。
そしてムーを捕食しようとしていました。
不味いと感じたヤマモトはムーを紋章に戻して難を逃れます。
食糧が消えた事でアビスシェルダーは激オコです。
原因がバルドルにあると察して突撃してきますね。

リエラはアスハムに命じてアドベンチャー二世号の攻撃準備を終えていました。
アビスシェルダーを倒せると期待している【天神の槍(イオタ)】を撃ち込みました。
見事に命中して周囲の海水が蒸発する程の閃光と爆発が起こります。
イオタは先々期文明の遺産なんだよね、絶対的な破壊力を持っているんだけど・・・
背中にイオタを打ち込まれて大爆発が起こったんだけどアビスシェルダーは無傷でしたよ!!
リエラは切り札が通じなかったと分かり戦意を喪失しています。

絶体絶命の大ピンチに陥るんですがヤマモトが捨て駒になる事を決めます。
動かせる自分の戦艦でアビスシェルダーに挑み、奴の能力を解析するのでその間に逃げろと言ってきます。
デスペナルティになったらクランのホームページに情報を掲載すると言っています。
死んでも情報を伝達する手段があるのはマスターの強みだよなー。

バルドルとアドベンチャー二世号はヤマモトが戦っている間にアビスシェルダーから逃げ切りました。
ヤマモトは負けたようです。
艦と運命を共にしたようです。

力尽きて倒れたリエラはバルドル内にある寝室で眠っています。
アビスシェルダーの滅茶苦茶さを目にしたシュウが最悪な予想をしています。
南海にはアビスシェルダーの他にも海生生物のキメラが出没していました。
それらは一様に倒した相手の死体を真珠化して捕食する事ができます。
アビスシェルダーが本体でそれ以外のキメラは余剰部位で作られたアビスシェルダーの分体なのでは?と予想しています。
最終的に シュウが活躍するのを見たがっている管理AIのハンプティだけが喜んでいるみたいだ。
自分たちでアビスシェルダーを倒せないと分かってしまったリエラが再起できるのか注目ですね。

成分表
成分含有量(5:多い、1:少ない)
美少女5
仲間5
バトル5
武具・防具3
ハーレム2


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