ラノベの感想) 魔弾の王と凍漣の雪姫 第5巻 (ダッシュエックス文庫)

概略:
ザクスタンで魔弾の王について調べようと考えていたティグル一行は国王と土豪の勢力争いに加担する事になります。安全だと思われる王都に向かっている途中で理性を失っている兵士に襲われます。魔物に操られていると予想したミラが操り手を探します。ミラはズメイを発見する事になり戦闘に突入しました。ミラとズメイは互いの攻撃の余波で吹き飛ぶことになります。吹き飛んだミラは川に転落して流されてしまいます。ミラの捜索を始めたティグル達は理性を失っている兵士に襲われている人物を助ける事になります。助けたのはザクスタンの王子でした。彼をよく知る土豪の当主(赤毛の美女)まで現れてミラと分断される事になってしまいます。

レーベル:ダッシュエックス文庫
発行日:2020/2/26
著者:川口 士(かわぐち つかさ)
イラスト:美弥月いつか (みやつき いつか)
ISBN:978-4-08-631351-3
雰囲気:分断、幼い戦姫、知略、王子と当主、魔物の暗躍、ティル=ナ=ファ、新たな脅威?
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プロローグ
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ウルスの元にティグルからの手紙が届きました。
ティグルがアスヴァール王国に居ると知り驚いています。
時間差があるのでティグルは既にザクスタンに入っています。
手紙にはジスタートの戦姫と仲良くなった事が記されていました。
リュドミラ、エレオノーラ、ソフィーヤ、ミリッツァ、と知り合った事を知ります。
ヴォルン家がシスタートに内通していると疑われないために王都に向かい説明する事にしました。
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1 因縁
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ティグル、ミラ、ラフィナック、ガルイーニンはザクスタンに来ています。
ギネヴィア王女に教えてもらった魔弾の王がザクスタンに向かったという史実を確認する為です。
アスヴァールとザクスタンは仲が悪いらしく船を見つけるのに難儀していました。
そこにギネヴィアがやって来て船の手配をしてくれました。
彼女は黙ってザクスタンに出発しようとしていたティグルに文句を言ってきました。
彼女はティグル達の事を難局を一緒に乗り越えた戦友と捉えています。
ギネヴィアとミラが紅茶の淹れ方に関して口論しています・・・お互いに譲れないものがあるらしいね。
ギネヴィアに見送られてザクスタン入りしたティグル達は困難に直面する事になりました。
ザクスタンは国王と土豪という有力者が争い合っています。
ティグルは争いに巻き込まれない為に王都に向かう事にしました。
ミラが悪夢に魘されたティグルに膝枕をしてくれます。
相変わらずのラブラブぶりですねー、ミラの膝枕、本当に羨ましい。
山中で土豪の兵士に囲まれてしまいます。
彼らは山の所有者でした・・・通行料としてミラを半日貸せと言ってきます。
ミラの容姿に魅了されエロ行為を強要するつもりですねー、分かります・・・馬鹿な奴らだ。
怒ったティグルとミラは戦闘を始めてしまいます。
ティグルは冷静に怒っていますよ。
土豪の兵士との戦闘は楽勝だったのですがそこに理性を失った兵士が参戦する事になりました。
彼らは土豪の兵士の敵でした。
ミラは魔物に操られている可能性があると考え操っている魔物を探る事にします。
魔物を探し当てたミラは倒しに向かいました。
理性を失った兵士を操っていたのはミラの仇敵ズメイでした。
ズメイはミラの祖母を殺しその身体を使っています。
ズメイとミラの激闘が始まりました。
ミラはズメイの強さに戦慄する事になります。
ミラは母親に槍の使い方を習いました。
母親も自分の母親(ミラの祖母)から習いました。
ミラはズメイが自分の技を知っていると悟ります。
ミラはラヴィアスの力を使いズメイを倒そうと考えました。
ミラの攻撃と彼女を援護しようとしたティグルの矢が同時に放たれます。
ズメイは楽勝で防げると思ったよですが右腕の制御を失いました。
両者の攻撃が爆発してミラとズメイは吹き飛ばされる事になりました。
ミラは川に転落してしまいます。
ティグルは黒弓の力を使いラヴィアスの位置を探る事にしました。
ミラとラヴィアスの位置を特定して崖の下までたどり着きます。
崖の上から兵士が降りてきて逃げろと叫びます。
兵士たちは理性を失っている兵士と戦っていました。
ティグルたちは兵士たちに加勢して理性の無い兵士を倒しました。
兵士のリーダーが出てきてアトリーズと名乗ります。
彼に崖の上に行かせてほしいとお願いすると渋られます。
そこに別な集団がやって来ました。
ヴァルトラウテ(ヴァイス)と名乗る女の子がリーダーのようです。
彼女はレーヴェンス家の当主でした。
レーヴェンス家は有力な土豪の一つです。
彼女はアトリーズの事をアトリと呼んでいますね。
アトリはザクスタンの王子でした。
ヴァルトラウテとアトリの会話から理性を失った兵士を人狼(ヴェアヴォルフ)と呼んでいる事が分かりました。
ティグルはミラの正体を隠し川に落ちた知人の捜索をしたいとお願いします。
ヴァルトラウテは川に落ちたのが並みの人間ではないと察して捜索は自分たちが行うと言い始めます。
アトリを王都まで護衛してくれれば発見できたら知人を返すと言ってきました。
戦力的に敵対するのは不可能と判断したティグルはヴァルトラウテの提案をのむ事にしました。
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2 羅轟の月姫
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ティグルとミラはそれぞれ国王と土豪に客人として迎えられる事になりました。
ミラは山小屋の中で目を覚ます事になりました。
全裸だったので焦ってますね。
隣には彼女を助けてくれた女の子が居ます。
彼女が持っている斧が竜具だと気が付きました。
彼女が放浪中の戦姫オルガ・タムだと判明します。
オルガはヴァルトラウテの客人として彼女に協力しているそうです。
寡黙なオルガはミラと打ち解ける為に手合わせしたいと言ってきました。
杵と棒で手合わせする事になりました。
ミラはオルガの腕前に驚嘆していましたが経験の差でミラが勝利しました。
剣を交えた事でオルガはミラの事を理解できたと言っています。
二人の戦いをヴァルトラウテが見ていました。
彼女はミラに協力を要請してきましたよ。
オルガがミラに悩みを打ち明けてきました。
彼女は自分が戦姫として相応しいのか悩んでいました。
就任直後に失策を犯してしまい自信を失ったようです。
ジスタート王に竜具を返却しようとしたそうですが認めて貰えませんでした。
王は竜具が戦姫を選ぶと言っていました。
悩めるオルガに諸国の王を見て回り見聞を広める事を勧めたそうです。
アスヴァールにも行ったそうですが戦火が激しくなったのでザクスタンに逃げてきたそうです。
ヴァルトラウテがアスヴァールの内戦でミラと対峙した事を教えてくれました。
全身鎧に身を包んでいたのでミラは彼女の素顔を知りませんでした。
ミラは戦場でヴァルトラウテに手練れだって印象を抱いていたので奇妙な再会に驚いています。
アトリーズに付いていったティグルは彼の屋敷で国王と出会う事になりました。
国王はアトリーズの統治する街を見学に来たそうです。
土豪の領域に赴き負けて帰ってきた事を叱責されています。
国王アウグストとアトリーズの仲はあまりよくないようですね。
アウグストに叱責されて消沈しているアトリーズを食事に誘います。
アトリーズはお気に入りの店に連れて行ってくれました。
そこで見たこともない麦酒を飲む事になりました。
ティグル達はとても気に入ったようです。
酒が入り口が軽くなったアトリーズはヴァルトラウテに求婚して振られた事を教えてくれました。
ティグルはアトリーズと対峙した時のヴァルトラウテの様子から彼女も彼に気があるのではないか?と考えます。
国王アウグストと土豪は争っているので二人の間には障害が多そうな事が分かりました。
アウグストは土豪を力づくで自分の配下に入れる事を望んでいます。
アトリーズは対話によって彼らを国王の傘下に入れたいと望んでいます。
土豪の要求しているのが国王と対等な地位なので彼らに自治を任せて味方にするのは不可能なんだそうです。
アトリーズは人狼の問題を冬の間に解決しないとザクスタンは滅びると考えています。
ティグルは人狼の問題を調べる事でアトリーズに協力する事になりました。
ミラと敵対する事はあるのだろうか?
ガルイーニンにズメイの使っている身体について質問されます。
彼はミラの祖母ヴィクトーリアにも仕えた事があります。
そんな彼に正体を誤魔化す事はできませんでした。
ティグルはズメイがヴィクトーリアの身体を使っている事を教えました。
ガルイーニンが静かな怒りを見せています。
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3 村を焼かぬ
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国王の村を土豪の一派ゴルトベルガーが襲いました。
国王派は報復に出る事になります。
国王の側近を務めているカウニッツとアトリーズが討伐に向かうと言っています。
カウニッツはゴルトベルガーの村を敵より一つ多く焼くと言っています。
アトリーズは威信を守るためには仕方ないと思っているようです。
見かねたティグルは村を襲わなくても済む方法を提案しました。
ティグルは卑劣な方法と言っています。
村を焼かなくても済むと知ったアトリーズは賛成してくれました。
カウニッツもティグルの考えた作戦が面白いと賛同してくれました。
ティグルに反感を抱く兵士が多いのでカウニッツが傭兵を手配してくれました。
彼、意外と気が利きます。
サイモンという指揮官を紹介されます。
ティグルは傭兵を手懐ける為に弓の勝負をする事にします。
ティグルに勝てたら各人の報酬に銀貨2枚を上乗せする事にします。
負けた場合は報酬が1割減となります。
ティグルはサイモンに勝算が高いと思わせました・・・策士だね、ミラ?いやソフィーに鍛えられた成果か?
弓の得意な傭兵が集められましたがティグルには勝てませんでした。
傭兵たちはティグルの弓の腕が尋常では無いと知り感嘆しています。
弓の得意な兵たちはティグルを称賛していました。
幸先は良いようです。
ミラはオルガの頼みで野盗の討伐に同行する事になりました。
ヴァルトラウテが渋るかと思ったようですが彼女はミラの事を信用しているようです、快諾してくれました。
ヴァルトラウテは国王の命令で邪教徒の討伐に向かった鉱山で宝剣バルムンクを発見しました。
彼女の家レーヴェレンスは国王とも仲が良いようです。
国王の側からは王弟クルトとアトリーズが参陣していました。
邪教徒の討伐は無事に終わり鉱山に残兵が居ないか調べる事になります。
ここでヴァルトラウテの父ヴァイカークが鉱山の中にバルムンクがあるかも知れないと言い出しました。
ヴァイカークとヴァルトラウテが到着した時、既にクルトがバルムンクを抜いていました。
クルトが乱心してアトリーズに切り掛かりました。
バルムンクが何かしたのかな?
ヴァイカークがアトリーズを庇い斬られてしまいます。
クルトはヴァルトラウテにも襲い掛かってきました。
ヴァルトラウテがバルムンクを使いクルトを切り伏せました。
ヴァイカークは致命傷を負っていてレーヴェレンスを頼むと言い残して亡くなりました。
王宮に戻り事態の報告を行うと国王はヴァルトラウテがバルムンクを所持する事を認めました。
バルムンクを握っていると相手の発言の中の嘘が分かるそうですよ。
後になってからヴァルトラウテは国王の妙手に気が付きました。
国王はバルムンクを持たせる事で土豪たちの間に諍いを産もうと考えたようです。
ヴァルトラウテはバルムンクを返上しても所持しても周囲から恨まれる事になってしまいました。
ティグルとミラが思わぬ形で再会を果たす事になります。
ゴルトベルガーへの嫌がらせ攻撃に向かうティグルの部隊は山の上の砦に陣取る部隊を発見しました。
偵察したティグルはミラがそこに居る事を確認します。
夜になりティグルが単独で砦に潜入する事になります。
砦には大きな浴場がありミラとオルガが仲良く入浴していました。
オルガはミラの巨乳が気になるようですね。
どうすれば大きくなるのか質問してきましたよ。
ミラの巨乳が気になるオルガはおっぱいを揉ませてほしいとお願いしてきました。
ミラはオルガが気に入っているようですね揉ませてあげています。
オルガは両手でミラのおっぱいを揉み揉みしています。
馬や羊の乳房よりもやわらかいそうです。
ミラは胸を大きくする秘伝を教えてあげる事にします。
「くよくよせず、よく食べて身体を動かすこと。それから、誰かを好きになることよ」と教えました。
これに対してオルガが「馬や鷹では駄目だろうか」と言ってきます。
彼女は独特の価値観を持っているようですね。
そこにティグルが入って来ましたよ・・・
何者かの侵入に気が付いたミラはオルガを背後に庇い睨んできます。
途中でティグルと気が付いたのね、ミラは前を隠してなかったよ・・・全裸でティグルを睨んできました。
ミラから除きの常習犯との評価を貰う事になりました。
ティグルは目隠しをされて互いの近況を報告し合う事になります。
敵対する必要が無いと知り安堵しています。
オルガがティグルに興味を示しました。
彼が他の戦姫とも仲良くなったとミラから聞いたようです。
落ち着いたらソフィーヤ、ミリッツァ、エレオノーラと知り合った経緯を教える事になりました。
オルガはティグルに裸を見られても彼を嫌悪する事はなかったよ。
ティグルはミラにキスしてから浴場から立ち去りました。
ティグルは土豪たちの領地に赴きゴルトベルガーが国王に下ったと吹聴しました。
国王の傘下に加わったので助けると言って運んできた食料を配り周囲の野盗を討伐しました。
この話を有力な土豪ホフマンが聞きつけます。
焦った彼はゴルドベルガーの元にやって来て真偽を正します。
ゴルドベルガーは自分が嵌められた事を悟りホフマンに釈明する事になっています。
怒り心頭のゴルドベルガーはティグル達を根絶やしにするべく兵を率いて出撃しました。
ティグル達は森を背後に抱える場所でゴルドベルガーを待ち受けました。
数で勝るゴルドベルガーは荒れ地にティグル達を追い詰めて挟み撃ちを狙いました。
ティグルの作戦はゴルドベルガーを怒らせる事にありました。
冷静さを欠いたゴルドベルガーは失策を重ねる事になりティグル達に負けました。
戦勝を祝して酒が振舞われる事になりました。
飲む寸前でティグルが嫌な予感に囚われます。
ガルイーニン、ラフィナック、アトリーズに飲むのを止めるように言います。
三人はティグルの事を信じてくれ飲むのを止めました。
既に飲んでしまった兵士の中に理性を失い暴れ始める者が3人現れます。
彼らは人狼に変化していました。
彼らはアトリーズの命で処刑される事になりました。
ズメイが何かしているとみていいね。
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4 示されるもの
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ティグルたちは人狼になった者が飲んだ麦酒を入れていた水筒を解体する事にします。
水筒の中にティル=ナ=ファと記述されていました。
ティグル達は何らかの力を持った文字だろうと推測しています。
飲むと人狼化する酒を人狼酒と名付けます。
人狼の問題を解決する為に人狼酒を作っている怪しい地域を絞り込む事になりました。
アトリーズの元に国王がやって来てゴルトベルガーと戦った事の報告を受けます。
アトリーズはティグルのアイディアでゴルトベルガーを攻めたことを教えました。
国王が土豪を冬の間に討伐すると言ってきました。
話し合いで解決したいと考えているアトリーズは急いでヴァルトラウテに手紙を出し会談を設定しました。
アトリーズとヴァルトラウテはティグルとミラを再会させる事にします。
其々を護衛として連れていくことにしました。
アトリーズとヴァルトラウテの会談は皮肉の応酬で始まりました。
アトリーズは国王が武力で土豪を滅ぼそうとしている事を教えます。
アトリーズはヴァルトラウテに国王の傘下に入って欲しいとお願いしました。
互いに協力しないと共倒れになってしまうと説きます。
ヴァルトラウテは迷っているようです、返事を保留にしました。
話題が人狼対策に移ります。
アトリーズは人狼酒の製造場所を4つに絞り込んでいました。
ここでヴァルトラウテがミラが歴史書から人狼に付いてのヒントを発見したことを教えます。
歴史書には人狼を作っている魔物がグングニルと言う槍を使っていたとの記述がありました。
歴史書に書いてあった邪教徒の居場所の一つが人狼酒の製造場所の候補地と重なりました。
そこはヴァルトラウテがバルムンクを手に入れたランメルスベルク鉱山でした。
ヴァルトラウテは一人で討伐に向かうつもりだったようですがミラに邪魔される事になります。
ミラは鉱山から人を遠ざける為にアトリーズが必要だと説きました。
鉱山は王家の領地なので納得です。
ヴァルトラウテはミラに嵌められたと気が付きましたがアトリーズの同行を認めます。
オルガがティグルに戦姫の人となりを聞いてきました。
ティグルはオルガが戦姫としてい相応しいのか悩んでいると知りヒントを示します。
ティグルはオルガに自分の領地ブレストを見て回り知る事を勧めます。
領内を移動しながら統治を行えばいいと教えます。
オルガはティグルの話で何らかのヒントを得たようです。
鉱山にはヴァルトラウテ、ミラ、オルガ、アトリーズ、ティグル、ラフィナック、ガルイーニンで向かう事になりました。
ランメルスベルク鉱山に向かう一行をゴルドベルガーの間者が見ていました。
何らかの動きがあるのでしょうか?
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5 妖気の巨人
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鉱山に入る前にティグルはアトリーズに鉱山で何があったのか聞くことにしました。
アトリーズは王弟のクルトと一緒に邪教徒を討伐した後に鉱山の奥に向かった事を教えました。
その時のクルトが人狼のような雰囲気を発していたそうです。
クルトは鉱山の奥にバルムンクが眠っていると言って探しに行ったそうです。
クルトの様子がおかしかったのでアトリーズは同行したそうですよ。
鉱山の奥でクルトはバルムンクを引き抜いたそうです。
そしてアトリーズに切り掛かりました。
斬られる寸前にヴァルトラウテの父に助けられたそうです。
そしてバルムンクを手にしたヴァルトラウテがクルトを切ったそうです。
ティグルはアトリーズに出発前に気持ちを伝えた方が良いとのアドバイスを贈ります。
アトリーズはヴァルトラウテに求婚する事になりました。
ヴァルトラウテは余裕の表情でアトリーズの求婚を断りますが彼は諦めませんでした。
アトリーズはヴァルトラウテを抱きしめて共に歩くことを望んでいると伝えました。
ミラがオルガに戦姫の在り方について教えていました。
ミラの話を聞いたヴァルトラウテは土豪としての在り方にとらわれ過ぎるのは間違っていると考え始めたようです。
抱きしめられたヴァルトラウテは驚いていますね、ちょっと嬉しそうです。
翌日ヴァルトラウテ、ミラ、オルカ、ティグルの4人で鉱山に入る事になりました。
鉱山の奥にある神殿で人狼を率いるズメイと遭遇する事になりました。
ズメイの目的は地上を魔物のものにする事だそうです。
元々は魔族のものになる予定だったそうですよ。
彼女は不当に地上を占拠している人間を狩り殺すと言っています。
遥かな昔に何らかの取り決めがあったようですね?
ミラとオルガが人狼を切り倒しましたが殺せませんでした。
斬られても立ち上がって来て二足歩行の狼に変化しました。
ズメイが4メートルもある巨人を呼び出し攻撃してきました。
ズメイはミラの祖母の身体を上手く使えない様です。
戦闘には参加しないでミラたちの戦いを見学していました。
巨人も攻撃を受けても直ぐにダメージが回復する化け物でした。
ここでティグルはギネヴィアから譲り受けた魔弾の王が残していった鏃を使う事にします。
ミラに頼んで氷の矢を作ってもらい放ちました。
ラヴィアスとムマの力も加わった一撃が巨人を粉砕しました。
しかし威力が強すぎて神殿の地下に落ちてしまいます。
そこはティル=ナ=ファを祭っている神殿でした。
4人は脱出路が無いので困り果てる事になります。
最悪誰にも発見されずに餓死する危機です。
黒弓から力が流れ込んできました。
ティル=ナ=ファの神殿と何らかの関係があるようですね。
ティグルにティル=ナ=ファと思われる女性の声が聞こえてきました。
ティグルは未来を掴む為に力を貸して欲しいと願います。
ティル=ナ=ファが力を貸してくれたのでティグルは神殿の壁から鉱山の外までを貫く小さい穴を穿つ事ができました。
しかし人間が通れる広さではありません。
オルガがムマを使って穴を広げる事になります。
オルガは戦姫としての何かを掴んだようですね。
彼女がザクスタンを出ていくと察してヴァルトラウテは寂しさを覚えます。
ミラは坑道が崩れないように氷を張って天井を強化する事になります。
ティグルとオルガの攻撃は轟音と振動になって鉱山の町に伝わりました。
町で待っている筈だったアトリーズ達が4人を迎えに来てくれました。
ヴァルトラウテとアトリーズが鉱山に向かったと知ったゴルドベルガーはヴァルトラウテの領地を攻め滅ぼす事を決めます。
国王にヴァルトラウテがアトリーズを殺害したって嘘の報告を行い仇を討つために攻め入ると知らせます。
ヴァルトラウテが居ないので簡単に攻め落とせると思っていたようですがヴァルトラウテの部下たちは粘りました。
二日目の朝にヴァルトラウテがアトリーズを伴い戻って来てゴルトベルガーと対峙する事になります。
ここでヴァルトラウテは国王の傘下に入る事を伝えました。
ヴァルトラウテは父親の遺言であるレーヴェレンスを頼むって言葉の真意を理解したようです。
レーヴェレンスが諸侯になった事で土豪は勢力を失う事になりました。
国王と対等な力を維持する事が不可能になったと悟ったゴルドベルガーは土豪の時代が終わると理解しました。
ティル=ナ=ファの神殿に残っていたズメイの元にドレカヴァクが現れました。
彼はテナルディエの元で人間のふりをしています。
ブリューヌは自分が滅ぼすので手を出すなと警告してきました。
彼らの目的は人間同士を殺し合わせて屍山血河を築く事です。
父親のテナルディエ公爵が怖いザイアンは散々寄り道をしてネメタクムに戻ってきました。
領民から思わぬ歓迎を受けて嬉しそうにしてました。
彼らはザイアンが出奔してから機嫌の悪くなった公爵を恐れているだけだと知りガッカリしています。
まあそうだよねーザイアンに人望があるはずないよ、日頃の態度は最悪だもん。
屋敷に戻ったザイアンを侍女のアルエットが迎えました。
飛竜の世話をしてくれている女の子です。
ザイアンは彼女が見逃してくれたのでネメタクムを出立できました。
彼女には感謝しているようですね。
そんな彼女の左頬が赤く腫れているのを見とがめます。
ザイアンは公爵が折檻したんだと理解し怒りがこみ上げてきました。
公爵に文句を言ってやろうと意気込んで父の部屋に向かいます。
アルエットを折檻したのか?と問うと公爵は知らないと答えました。
父は自分に嘘を吐かないと知っているザイアンは己の早とちりを悟ります。
公爵の腹心からアルエットがロバを厩舎に入れる時に失敗して蹴られた事を教えられました。
ザイアンの留守中も飛竜の厩舎の掃除をしていた事を教えられました。
ザイアンはアトリーズの行動を嬉しく思っていますね、ちょっと舞い上がっているようです。
しかし公爵から旅の話をしろと言われてしまいビビっています。
公爵は何かを期待しているのか獰猛な笑みを浮かべていました。
話があると部屋に突撃した手前ザイアンは逃げられなくなりました。
ザイアンとアトリーズの関係はどうなるんだろうね?
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エピローグ
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アウグスト国王とアトリーズが今後の方針を話し合っています。
アウグストは土豪たちを滅ぼすつもりでした。
土豪たちを話し合いで恭順させたいと考えているアトリーズはヴァルトラウテとの結婚を認めて欲しいとお願いします。
アウグストはアトリーズの寛容さに土豪たちがつけこむ事を恐れています。
土豪が裏切った場合に制裁を加えられると断言した事で結婚は認めて貰えたようです。
アトリーズはヴァルトラウテと一緒に土豪や貴族たちの模範になろうと考えています。
ティグルは黒弓と一緒にティル=ナ=ファに付いても調べたいと伝えました。
自分がブリューヌでミラがジスタートで調べる事を提案しています。
ティグルが見た夢の中に出てきた魔弾の王がバルムンクを持っていた事を伝えます。
魔弾の王はバルムンクを封印しようとしていたそうです。
これまで魔弾の王は魔物と敵対していると考えていたので彼の目的が分からなくなりました。
行動方針に迷うティグルにヴァルトラウテが急報を知らせてきました。
ナヴァール騎士団が常駐しているナヴァール城塞から火の手が上がったそうです。
攻め入ったのは戦後処理が続くアスヴァールでは無さそうです。
ヴァルトラウテは自分たちが攻め込んだのではないと言っています。
ジスタートやムオジネルは距離が離れすぎていて攻めても利益がありません。
敵が誰なのか不明です。
ロランが心配なティグルはナヴァール城塞に向かう事を決めました。
オルガもティグル達に同行する事を決めました。
理由は友達だからだそうです。
ティグルはまたも戦姫の好意を得たようです。
ヴァルトラウテとアトリーズはティグルに借りを返すつもりだそうです。
二人はティグルとミラが結婚する為の後押しをしてくるみたいだよ。
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断章
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ソフィーはアスヴァール王国の王都コルチェスターに残り戦後処理を手伝っています。
そこに長弓使いのハミッシュがやって来ました。
彼はジスタート人の娘を助けたと言っています。
左右の瞳の色が違う娘でハミッシュが引き取ったシャルロットが発見したそうです。
記憶を失っていたのでフェアリスと名付けたそうです。
片腕を失っていて死にかけだったそうです。
シャルロットの献身的な看病で持ち直して回復したそうです。
ハミッシュはフェアリスをジスタートに帰したいそうです。
ソフィーは春までフェアリスを預かってもらう事にしました。
ハミッシュからタラードがアスヴァールから居なくなったと知らされました。
彼の軍才を評価したギネヴィアは彼を勧誘したそうですが断ったようです。
ソフィーはタラードが敵になるのではないか?との不安を抱くことになります。
アスヴァールを去った彼は何をするんだろうね?
軍才があるだけに怖いな・・・
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成分美少女戦闘作戦恋愛ラッキースケベ
評価AAAAAAAAAAAAA
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公国名前異名竜具形状
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