ラノベの感想) 魔弾の王と凍漣の雪姫 第12巻 (ダッシュエックス文庫)


概略:
アーケンの使徒メルセゲルに扇動されたキュレネ―が攻めてきました。ソフィとオルガが対処する事になります。危機に陥りますがエレンとリーザが救援にやって来ます。ズメイがヴォージュ山脈の神殿でティル=ナ=ファ復活の儀式を始めます。ティグル、ミラ、リュディが対処する事になります。そこにシャルルが参戦します。ミラとリュディがズメイと戦い、ティグルとシャルルでメルセゲルの相手をする事になります。追い詰められたメルセゲルが自分の身体にアーケンを降臨しました。

レーベル:ダッシュエックス文庫
発行日:2022/9/27
著者:川口 士(かわぐち つかさ)
イラスト:美弥月いつか (みやつき いつか)
ISBN:978-4-08-631486-2
雰囲気:陰謀、覚悟、準備、宝剣貸出、叱咤、使徒vs魔物、決意、交渉、救援、怪物、隠れ里と温泉、大願成就

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プロローグ
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アーケンの使徒メルセゲルがキュレネ―の港で祈りを捧げています。
冬は荒れている海が平穏になりました。
キュレネ―は他国とは違い農作物が普通に収穫できました。
これもメルセゲルがアーケンの力を使い歪みを抑えた結果です。
アーケンとティル=ナ=ファが復活しかけているので世界が歪み各地で農作物が凶作となっています。
全てはメルセゲルとズメイのせいだよね。
海を越えて北大陸を攻める準備が整いました。
メールせゲルはズメイと魔弾の王を邪魔な存在と認識しています。
彼は異世界の出身者でした。
元の世界でもアーケンの復活を狙い魔弾の王と戦姫に負けて失敗しています。
今回は雪辱戦なのな。

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1 危機
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ラヴィアスを磨いているミラの元にリュディがやって来ました。
暖炉がついてなくて部屋は寒いです。
リュディはミラと背中合わせで座り会話を始めました。
ミラが悲壮な決意をリュディに告げます。
ミラはズメイと戦っている間ティグルの面倒を見て欲しいとお願いします。
ミラの決意を聞いたリュディが顔をしかめていますね・・・
リュディはズメイとの一騎討を考えいてるミラを自分勝手と非難しました。
リュディは宿敵であるシャルルと戦う時はミラに助力してもらうと告げます。
一人で勝てない相手には協力して挑むべきだと伝えました。
ティグルがミラが一人でズメイに挑む事を承知しないのでは?と伝えます。
ミラは承知させるわと言っていますね。
リュディは状況次第で認めるこれが最大限の譲歩だと伝えました。
ミラがリュディの考えを不思議そうに思っています。
ミラが死ねばティグルを独り占めできるではないか?と問いかけます。
リュディはそれでは張り合いが無くなると答えています。
リュディはティグルとミラの三人での生活を望んでいました。
三人での暮らしは何が起るのか予測不能で楽しそうだと言っています。
ミラも想像してみたようですね、確かにと納得しています。
二人は生き残る決意を固めています。
リュディの方がミラよりも数カ月お姉さんなようですね。
お姉さん風を吹かせていますよ。

ティグルはティル=ナ=ファの使徒ステイシ―の尋問に参加します。
ステイシ―が使えていたメリュジーヌがズメイの偽名だと分かります。
ステイシ―はズメイが言っていた、飢えも、病も、戦も、苦しみもない世界が人々が死に絶える事だと理解していました。
それでもその世界を望んでいるそうです。
ティグルは明日の事は自分で決めたいと考えているのでステイシ―の考えが理解できないようですね。
それを伝えると、それはティグルが強い人間だからだと反論されました。
ティグルがティル=ナ=ファの降臨を止めようとしていると知ったステイシ―は不安に駆られています。
場所が分からないでしょ?と強がります。
ティグルが神殿だろと告げると焦っていますね。
東の山々の中にとても古い時代の神殿があるとメリュジーヌが言っていたと教えてくれます。
うーんどんな心境なんだ?ティグルでは止められないと思っているのかな?
ステイシ―からティル=ナ=ファが十数日後に降臨すると伝えられます。
この年は気候がおかしかったのでティグルは季節の移ろいに鈍感になっていました。
しまったーと後悔しています。
儀式を止めるには移動時間が足りないかもしれません。
ミリッツアがブリューヌの王宮に向けて出発する前にティグルに会いに来てくれます。
彼女はレギンに宛てたティグルの書簡とグラシアに宛てたリュディの書簡を運んで貰う事になっています。
ティグルはティル=ナ=ファの降臨がヴォージュ山脈で行われる事と阻止に向かう事も使えてもらう事にします。
ミリッツアから王になるつもりはありますか?と問われました。
彼女はジスタート王になっているティグルから戦姫に任命される場面を夢に見たと教えられます。
とてもリアルな夢だったそうですよ。
夢の中でミリッツアはティグルに向かって戦姫となるにはティグルに抱かれる必要があるのか質問したそうです。
夢の話をしたのはティグルがドレカヴァクと戦った時に異なる現実を見せられたと聞かされていたからです。
もしかして別世界では夢に見た出来事が起こっていた?
ミリッツアと話す事でティグルは儀式阻止に間に合わないかも?との焦燥感が消えました。
彼女は強いなと感じています。

凶作に見舞われたブリューヌの舵取りをしているレギンが過労で倒れました。
グラシアが政務を代行する事になります。
数日で代行を引き受けた事を後悔していますね。
それ程今のブリューヌは困窮しているようです。
レギンに宰相に任命されたノルベールから報告を聞いています。
国内には暗い話題しかないですね。
噂と断って明るい話題を提供してくれます。
南の海を越えたキュレネーは豊作だとの噂があると報告しました。
レギンが交易を企図しているので噂が本当なら海の向こうに食糧を求めるのもありかも?と考えます。
国境付近で小規模の激突があったと報告されます。
数十人単位での激突だったので現場指揮官の判断で戦闘に陥ったと予想します。
ノルベールが困窮しているブリューヌ側から越境して撃退された可能性に言及しました。
自国民を疑える感性を持っている彼をグラシアは思わぬ拾い物だったかもと感じています。
キュレネ―には悪い噂もありブリューヌに攻め込もうとしているとの噂もあるそうです。
グラシアも冬の海が荒れていて南から北に攻め込むのは困難と知っていました。
噂の真偽をテナルディエ公爵に調べて貰う事にします。

レギンは心労から眠れない夜を過ごしています。
ジャンヌがレギンの傍らで彼女を案じています。
レギンの寝室にグラシアがミリッツアを連れてやって来ました。
グラシアの非常識な行動を咎めようと考えましたが非常事態だと察して話を聞く事にします。
ミリッツアがティグルからの書簡を渡してきました。
何故他国のミリッツアがティグルの書簡を持ってきているのだ?と不思議に思っています。
書簡を読むと非常事態に際してミリッツアに協力してもらい急いで知らせを届けさせたんだと分かりました。
レギンは凶作の理由が二人の神を復活させようとしている影響にあると知ります。
ミリッツアが話を持ってきたことからレギンはティグルの報告を信じる事にします。
合理的だよね・・・彼女は為政者に向いているよ。
ミリッツアからティグルが女神を説得しようとしていると聞かされたレギンが覚悟を決めました。
冬を乗り越える事ができれば明るい未来が開けていると信じる事を決めます。
備蓄している食糧庫を解放する事を決めます。
暴動を抑える為に噂を流す事にします。
レギンの枕元に始祖シャルルが出てきて春には明るい未来が待っていると言ってたとの噂を流す事を決めます。
レギンにとって始祖シャルルは父親を殺した仇敵です。
散々迷惑を掛けられたので利用してやると言っています。
レギンは強かになったねー。

ギネヴィア王女と一緒に黒騎士ロランがアスヴァールの港町デュリスに来ています。
そこでカル=ハダシュトの商船を迎え入れる事になります。
三隻の商船は食料を運んできました。
商船を狙った海賊船が現れ襲ってきます。
ロランは一隻の商船に飛び乗り海賊達を斬り伏せていきます。
残り二隻の一方にはギネヴィアが乗り込んで宝剣カリバーンを振り回して海賊を蹴散らしています。
彼女の強さを知っているロランはその船はギネヴィアに任せて残り一隻に向かいます。
ロランとギネヴィアの抵抗にあった海賊は食糧を諦めて燃やす事にします。
ロランが最後の船に乗り込んだ時には火を付けられていました。
急いで海賊を撃退して消火活動を始めました。
火は消し止められましたが全体の一割の食糧が燃えてしまいました。
ギネヴィアは食糧を王都に運ぶのではなく周辺地域に配る事を決めます。
思い切った手だなとロランは感じましたが合理的な理由がありました。
アスヴァールも凶作で困っています。
王都に食料を運んでしまうと独占しようとしているとの反感を持たれてしまいます。
また王都に飢えた人々を集める事にもなってしまいます。
それを避ける為には近隣に配る方が都合が良いそうです。
上空から飛竜に乗ったザイアンが降りてきました!!
ザイアンはロランを迎えにきたと言っています。
詳しい話を聞くとアルテシウムに怪物が出現した。
ティグルと戦姫が撃退したが生き残りが居る。
自分には怪物と戦う力は無いのでロランを迎えにきたそうでう。
ブリューヌの危機を聞いたロランはすぐに駆け付けたいと思いますが自分に武器が無い事を思い出します。
話を聞いたギネヴィアは気前よくカリバーンを貸し出してくれます。
ロランは彼女の厚意を受ける事をします。
恭しくカリバーンを受け取りました。
ザイアンはこの借りは高くつくのではないか?
将来的にレギン王女がギネヴィア王女に借りを返す事にならないか?
そうなると自分とテナルディエ家がレギンに睨まれないか?と心配になっています。
ロランは直々に返しに来ると約束しています。
ギネヴィアは面白い土産話を期待していると答えました。
ザイアンとロランは飛竜に乗ってアルテシウムに向かう事になりました。
そこで詳しい事が分からない場合はニースに向かう事にします。
ギネヴィアに見送られて二人は出発しました。
借りが増えないって点ではギネヴィア王女が一緒に行くと言わなかっただけマシなのか?

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2 噴きあがる大地(ヴォージュ)
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エレンがサーシャの墓の前で黄昏ています。
彼女を喪った事がショックなのね。
ジスタートも飢饉に襲われているので公主たるエレンは行動する必要があります。
エレンの元にリーザがやってきて腑抜けているエレンを叱責します。
危機に瀕するジスタートの為に動けない戦姫は必要ない。
エレンは戦姫を辞めるべきだと言って竜具を抜きました。
本気でエレンを殺すつもりのようですね?
リーザの攻撃にエレンが対応します。
リーゼの攻撃が竜妓では無かった事に驚いていますよ。
エレンはリーゼが自分を立ち直らせようとしてくれたと気が付きました。
照れくさそうにお礼を言っていますね。
エレンが復活したので自領に戻ろうとするリーザをエレンが止めます。
一緒に来いと命じてますね・・・
エレンは戦姫が同時期に見た夢を重要視していました。
ティル=ナ=ファとの戦いに成るかもしれないので他の戦姫と合流しようと提案します。
リーザも同じ夢を見ているので納得してくれます。
二人が離れるジスタートの守りは元戦姫のヴァレンティナに任せる事にします。

ズメイがヴォージュ山脈にある神殿でティル=ナ=ファ復活の儀式を行っています。
儀式をしながら自分がティル=ナ=ファを復活させる事になるとは・・・と感慨に耽っていますね。
元々ズメイはティル=ナ=ファの復活には熱心ではありませんでした。
ズメイは魔物らしい奔放な性格で人間はいずれ死に絶えるのでそれからティル=ナ=ファを復活させればいいんじゃないと考えていました。
彼女の考えが変わったのはミラの祖母ヴィクトーリアと戦ったからです。
ヴィクトーリアにズメイ達魔物が人間に勝てないのは人間を知らないからだと言われました。
最初は気にも留めなかったのですがヴィクトーリアを殺して彼女の死体を乗っ取り使うようになると考えが変わりました。
ズメイは人間の特徴を知ろうとしました。
必死になると驚くほどの力を発揮して望外の幸運を掴み取り魔物に勝利していた事が分かりました。
ズメイは人間の強さの秘密を知りえたと考えています。
順調に儀式が進行すると考えていたようですが邪魔が入りました。
襲ってきたのはアーケンの使徒メルセゲルです。
ズメイは対戦姫用に作った槍グングニルを取り出し迎撃します。
グングニルでメルセゲルを貫くのですが手応えが奇妙でした。
ズメイは喰らったドレカヴァクがメルセゲルの事を「拌刻の使徒」と呼んでいた事を思い出します。
彼が時間を操ると予想します。
ダメージを受けた瞬間に時間を巻き戻して無かったことにしていると見破ります。
メルセゲルがズメイの事を見下していると見受けられます。
隙があると考えたズメイはちょっとした工夫をして攻撃を続けました。
メルセゲルは蛇を模した弓を使ってきます。
恐らくティル=ナ=ファが与えた黒弓に対抗する為に作ったのだねと予想します。
メルセゲルは短剣ほどの大きさの蛇の牙を模した三つの刃を打ち込んできました。
ズメイはそれを受け止めながらメルセゲルに接近します。
グングニルでメルセゲルを貫きました。
グングニルの攻撃は効かないのでメルセゲルは勝利を確信したようですがズメイの奥の手が炸裂します。
ズメイは受け止めたメルセゲルの刃を彼の背中に突き刺しました。
自分の放った武器を無警戒だったメルセゲルは意表を突かれてしまいます。
グングニルに頭部を破壊されて滅びました。
ズメイは危険な相手だった・・・ドレカヴァクを喰らっていなければ負けていたと吐露します。
邪魔者を排除できたのでズメイは儀式を再開します。
ヴォージュ山脈に存在する複数の火口から黒い瘴気が吹き出し始めます。

ジスタート王国の南方国境にあるルークト城砦の周辺でムオジネル軍との戦が始まりました。
指揮を任されたのはソフィです。
オルガも自領ブレストの騎兵を引きつれて参陣しています。
オルガは右翼を任される事になっています。
ジスタート軍の兵力は6500対するムオジネルの兵力は15000です。
不利な戦いが始まりました。
ムオジネルの兵力が多いのでソフィは撃って出る事を決めます。
半数の兵で砦を包囲して残りの兵で進軍を許す事になると思えたからです。
戦場は見晴らしの良い平原です・・・ソフィは自分の指揮で勝てるのか?と不安に駆られていますよ。
この場にエレンが居てくれたらと考えてしまい弱気は禁物と自分を叱咤していました。
戦いが始まるとオルガの右翼が大健闘してくれました。
果敢に敵陣に攻め込み大きな戦果を上げてくれました。
ムオジネル軍はオルガの部隊を吸収しようと騎兵を出してきました。
オルガはソフィに援軍を要請します。
ソフィは援軍と一緒に前線に出ていきムオジネル騎兵の突進を受け止めました。
突進を止めている間に包囲して殲滅を狙います。
オルガが再突進してムオジネル兵を打倒していきます。
オルガが敵と交戦している時に大きな地震が発生しました。
彼女の竜具ムマが光を発して警告してくれます。
大きな地震に両軍は混乱状態に陥ります。
立て直すために双方後退する事になりました。
ソフィは地震に救われたと考えています。
ソフィは城砦の前に陣を作りました。
追撃するでもなく、砦に籠るでもなく中途半端だなと考えています。
オルガがやってきて奇妙な声を聞いたと報告してくれます。
敵陣深くに切り込んだ時にムオジネルの言葉とは異なる言語を耳にしたそうですよ。
ソフィは他国の人間が戦場に紛れ込んでいる事実に驚いています。
偵察をさせる事になりました。
オルガが地震が起きた時にムマが光ったと教えてくれます。
ソフィの竜具ザードも光っていました。
竜具が何らかの警告を発していると分かります。
オルガは戦場を離れて何が起っているのか確認に行くのか?と問いかけてきます。
全軍を預かるソフィは戦力が劣っている現状では戦場を離れられないと答えました。
地震が発生したのはズメイがティル=ナ=ファ復活の儀式を始めたタイミングだよね。
ソフィとオルガはズメイの元には行けないのかな?

ヴォージュ山脈を目指してティグル、ミラ、リュディ、ラフィナック、ガルイーニンが馬を走らせています。
急いでいるんですが長旅なので休憩を取りつつ進んでいます。
ガルイーニンが旅の途中でパンの代わりになる木実を拾っていました。
彼が美味しい食事を作ってくれましたよ。
急がなければと焦燥感に狩られるティグルをミラとリュディが励ましてくれました。
リュディが不安を解消するには添い寝をするのが効果的だと言ってきました。
三人旅ではないので恥ずかしいとティグルが文句を言っています。
夜は添い寝で昼の間は自分とミラをどのような形で抱くのが良いのか考えて欲しいと言われます。
二人の好みを考えろって事ですね。
ティグルは恥ずかしいので断ろうとしていますがミラが乗り気になりました。
二人と話せてティグルの焦燥感は少し薄らぎます。
小さな村で宿を借りることにします。
長に頼みに行くと対価として銀貨を要求されました。
食糧を要求してこない事を意外に感じていると深刻な理由を教えられます。
食糧を貰ったりすると噂が広まり盗みに入られるそうですよ。
銀貨は腐らないので食糧が手に入るようになった時に役に立つと言われます。
馬で移動しているので近隣の者ではないだろうと問われたのでアルテシウムから来たと教えました。
そしたら数日目にもアルテシウムからの旅人を泊めたと言われました。
年のころは40過ぎで金髪に蒼い瞳で立派なこしらえの大剣を背負っていたそうです。
村が野盗に襲われたそうですがその旅人が退治してくれたんだそうです。
一番印象に残っているのは獣みたいな笑い方だそうです・・・頼もしかったが、おっかなかった、と言ってました。
ティグルはシャルルだと気が付きました。
シャルルが来ていると教えるとリュディが戦意を昂らせていますね。
探す手間が省けたと喜んでいました。
ミラは嫌そうな顔をしています。
眠っていたティグルが黒弓に起こされます。
見張り番をしているミラに用足しに言ってくると嘘を吐いて村を出ました。
向かった先でシャルルが待っていましたよ。
呼び出した理由を問うとティグルの嫁(ミラとリュディね)は戦意が高すぎるので離れた場所で話したかったと言われました。
二人はシャルルに怖がられている?
シャルルには再びブリューヌで悪さをする気はないそうです。
レギンに敵対したのは友であるガヌロンが準備してくれた計画に乗っただけなんだそうですよ。
約束があったのでつき合ったそうです。
今はアーケンを止めようとしていると言われます。
シャルルはキュレネ―がブリューヌ目掛けて攻めてきたと知っていました。
ティグルは一瞬どう対応しようか迷っています。
レギンたちを信じて自分達はティル=ナ=ファの復活を阻止する為にヴォージュ山脈に向かうと決めます。
ティグルの覚悟が決まるとシャルルは満足そうな笑顔を残して立ち去ります。
シャルルは南に向かう事にするのか?

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3 南からの敵
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ソフィーは次の行動に迷っていました。
地震の影響で味方の士気が著しく低下しています。
エレンやミラの真似をして兵たちを励ましてみるか?と考えます。
オルガに慣れない事はしない方が良いと励まされます。
ソフィは自分の得意な方法で状況を打開する事にします。
彼女はこっそりムオジネル軍の幕営に忍び込みクレイシュ王と交渉する事になります。
クレイシュは突然現れたソフィーに驚いていますが悟られないようにしています。
ムオジネルも飢饉で困っていてキュレネ―から食糧を提供する対価としてジスタートを攻めろと言われたそうです。
ソフィ―はクレイシュが不承不承に参戦していると考えます。
クレイシュの幕営はキュレネ―兵に監視されているので筆談で交渉を行っています。
クレイシュはソフィーの分析力の高さに驚いています。
彼女はジスタートとムオジネルが組んでキュレネ―軍を排除する事を提案しました。
ソフィーの提案で協力の対価として食糧を高額で買い取ると提案さます。
クレイシュはキュレネ―の食糧を奪って売る事を提案していきたソフィ―を高く評価します。
彼女に「黄金天女」の名を贈りました。
これにはソフィ―も驚いたようですね・・・声が出そうになっています。
ソフィ―とオルガが兵を率いて動きだします。
ソフィーが歩兵を率いてムオジネルの陣地に矢を射かけます。
矢を射たら即座に引き返しました。
混乱を生じさせただけです。
オルガが騎兵を率いてキュレネ―陣に切り込みました。
クレイシュからキュレネ―軍を率いる指揮官オンケロスの暗殺を依頼された為です。
オルガは暗殺などしたくないのですが戦いを早期に終わらせるには必要な行為と割り切っています。
オルガとオンケロスの戦いが始まります。
オンケロスは戦姫相手に健闘するのですが負けました。
オンケロスを討ち取るとオルガの命令でジスタート軍は引きます。
指揮官を失い混乱しているキュレネ―軍をムオジネル軍が取り囲んでいました。
指揮官を喪ったキュレネ―軍がジスタート軍と組んでムオジネル軍を攻撃しようとしていたと告げ殲滅を始めます。
キュレネ―軍は食糧を持っているからといってムオジネル兵に対して尊大な態度を取っていました。
恨みを買っていたので容赦なく殲滅されました。

ムオジネル軍が撤退を始めます。
ソフィーとオルガはクレイシュが気まぐれを起す可能性を考慮して警戒を解きません。
ムオジネル兵の姿が荒野の向こうに消えたので撤退してくれたと確信しました。
ムオジネルからの使者がやってきてクレイシュからの書簡を渡してくれます。
黄金天女様へと言われてソフィ―に渡されました。
読んでみると不味い知らせが書いてありました。
キュレネ―軍約一万が向かってきているそうです。

ソフィ―とオルガはクレイシュの書簡に嘘はないと判断しキュレネ―軍を迎え撃つ準備を始めます。
空から黒い雪が降ってきていると言われてソフィ―がザードを使い確認します。
黒い雪は瘴気に塗れていました。
ソフィ―はヴォージュ山脈の噴火に関係していると予想します。
直接肌に触れなければ問題ないので布で肌を隠すように命じます。
ソフィ―とオルガ率いるジスタート軍の前にキュレネ―軍が現れました。
指揮を執っているのはジェヌーテという人物です。
彼は遠征軍の副官です。
キュレネ―は二万の兵を率いて海を渡ってきました。
総指揮官のサームートは半分の一万を率いてブリューヌを攻める事にします。
残り半分をシェヌーテに預けてジスタートを攻めせました。
ソフィ―の率いる軍とシェヌーテの率いる軍は平原で対峙する事になります。
両軍の激突が始まります。
数的不利なジスタート軍は押され始めます。
オルガが別動隊としてキュレネ―軍の一部を惹きつけています。
劣勢を覆せないのでソフィーは自分が前線に出ようと考えはじめます。
そこにエレンとリーザに率いられたオリュミッツ軍が現れました。
猛威を振るうエレンとリーゼにキュレネ―軍は瓦解させられました。
エレンがジェヌーテを討ち取ります。
指揮官を喪ったキュレネ―軍は敗走を始めます。
ソフィーはキュレネ―軍の別動隊が居るかも?と考え追撃戦を命じました。
倒せるときに多くの兵を討ち取ろうって考えね。
戦いはジスタート軍の勝利で終わります。
ソフィ―、オルガ、エレン、リーザが話し合いの場を設けました。
情報交換を行っていると空間を渡る竜具の能力を使いミリッツアが現れました。
彼女からも情報が提供される事になります。
レギン王女と会談してブリューヌとジスタートの協力体制ができたと知らされます。
ヴォージュ山脈の異変に関してレギンはティグルに全てを任せる事にしたそうです。
全幅の信頼を寄せられているティグルの事をエレンがミラには勿体ないと評しています。
横取りしてやろうか?と思っているようだ。
キュレネ―がメルセゲルの進言で攻め込んできたと分かりました。
メルセゲルがアーケンの復活を目論んでいるので対処が必要です。
エレンはブリューヌに向かいティル=ナ=ファ復活の儀式を止めたいようです。
ヴォージュ山脈のどこで儀式が行われるのかが分かりません。
キュレネ―が一万の兵でブリューヌを攻めている事も分かりました。
戦姫たちは助けに行きたいようですが現在地からではムオジネル領内を通るかヴォージュ山脈を越える必要があります。
食糧が無いので動けません。
ソフィーはキュレネ―軍の再攻撃があるかも知れないので現地に留まる事を決めます。
ティル=ナ=ファとアーケン復活問題に関しては祈るしかないと伝えます。
エレンは不満なようですがティグルを助けた人間の味方をするティル=ナ=ファが居る事を伝えると納得したみたいです。

サームート率いるキュレネ―軍がブリューヌ南東のマッシリアという港町を攻めました。
あっという間に壊滅させ支配下に置きます。
サームートはここを橋頭保としてブリューヌ南部を支配しようと考えています。
そこにテナルディエ公爵率いるブリューヌ軍が現れました。
数は多いのですが装備もバラバラで士気は低めです。
戦闘が始まると圧されています。
状況を打開できたのは飛来したザイアンとロランのお陰でした。
飛竜を始めて見るキュレネ―軍はビビりまくりです。
テナルディエ公爵の配下の兵は飛竜を見慣れているので歓声をあげていますよ。
飛竜が頭上を通過するたびにキュレネ―軍の士気が下がっていきます。
怖くて逃げ出す兵が出始めました。
ロランが飛竜から降りて単騎で突撃します。
彼の手にはカリバーンが握られていました。
切れ味が凄くキュレネ―兵を切り倒していきました。
飛竜に動揺したキュレネー軍が瓦解しました。
部隊の各所で逃げ出す兵が出てしまいます。
サームートの前にロランがやってきます。
一騎討が行われてロランがサームートの首を落としました。
指揮官が討ち取られたのでキュレネ―軍は投降しました。
テナルディエ公爵は非常な決断を下します。
食糧が無いので捕虜を取る余裕はありません。
海に投げ入れると決めました。
理由が物凄いね・・・ある意味合理的とも言える。
人間は喰えないが魚は喰える。
投降したキュレネ―兵を魚の餌にしようと考えました。
ザイアンが父である公爵と対面しました。
公爵はザイアンに飛竜を与えたのは正しかったのかときどき分からなくなると呟きます。
嫡男が気儘に各地を飛び回っている状況を問題にしているみたいです。
今回はザイアンが飛竜で駆けつけてくれたので勝てました。
一応はザイアンの力量を認めているみたいだね。
ザイアンの顔にアルエットの状況が気になると出ていたようです。
公爵は自分は事後処理の為にマッシリアに留まる必要がある。
代わりに屋敷に戻ってっ欲しいと命じてきます。
ザイアンは従う事にしました。
ザイアンはアルエットの事が気になっている事実に驚いていますね。
素直になった方が良いぞ。
公爵はアルエットをザイアンの嫁にするつもりなのだろうか?

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4 瘴気の山
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ティグル、ミラ、リュディ、ラフィナック、ガルイーニンがアルサスに到着しました。
セレスタの町に入るとバートランとティッタが迎えてくれます。
ティグルの家に向かい父親のウルスと対面します。
ウルスから数日前にシャルルがやってきたと教えられました。
シャルルは地震で崩れた家から住民を助けだしてくれたそうです。
泊って行くように勧めたそうですがシャルルはヴォージュ山脈に向かったそうです。
その時に彼が連れていた娘を預かる事になったそうです。
ティグルはウルスと二人で屋敷の裏にあるディアナ(ティグルの母)の墓に挨拶に行きます。
そこでウルスから無事に自分の考えに従い生きろと言われます。
ティグルは自分の意志でヴォージュ山脈に向かう事を伝えます。
生きて戻れてと励まされました。
ウルスは住民を西に逃がす事にします。
先頭に立ち移動を始めました。
ティグル達は東に向かいます。
ヴォージュ山脈の麓までくると瘴気が降ってきている事に気が付きました。

ティグルが黒弓の力を使いティル=ナ=ファの気配を探ります。
儀式が行われている場所を探すためです。
方向が分かったのでヴォージュ山脈を登り始めました。
少年が山賊に襲われている場面に遭遇しました。
ティグルは少年を助ける事にします。
立ち去れと山賊に命じていると瘴気でできた怪物が襲ってきました。
山賊たちは瘴気に飲まれてしまいます。
ミラとリュディが怪物を倒してくれます。
二人の使う武器は怪物に有効でしたがラフィナックとガルイーニンの武器では効きませんでした。
少年が自分の村を助けて欲しとお願いしていきます。
彼はヴォージュ山脈に住む山の民でした。
村はヴォージュ山脈の中にあります。
黒弓でティル=ナ=ファの気配を探り発見したルートは瘴気に覆われているので使えません。
ティグルは少年ならヴォージュ山脈に詳しいのでは?と考え彼の村に向かう事にします。
ミラにラヴィアスを使って氷の橋を作って貰いヴォージュ山脈の上層に向かいます。

ケルヴランと名乗った少年の案内で彼の村に向かう事になりました。
ティグルも知らない洞窟を抜けると彼の村が現れました。
村に入る前にケルヴランが女神に祈りを捧げます。
ジールナーバという女神を信仰していると教えられました。
響きが似ているのでティル=ナ=ファの事ではないか?と考えます。
村人が出てきてティグル達が村に入るのを拒んできます。
ティグルはティル=ナ=ファのへの祈りの言葉を唱えました。
ケルヴランを助けた事とジールナーバを信仰していると勘違いされます。
警戒心が薄れた村人に村長に合わせて欲しとお願いすると案内してくれます。
ヴォージュ山脈の外の人間もジールナーバを信仰していると分かって嬉しいみたいだね。
長老は老婆でした。
ティグルは長老から話を聞く事にします。
彼女の話を聞くとジールナーバがティル=ナ=ファの事であるとの確信が得られました。
ティグルは自分達がティル=ナ=ファの降臨を止めようとしていると正直に伝えます。
それを聞いても長老は敵意を示しませんでした。
彼女達がジールナーバを信仰しているのは代々そうしているからだそうです。
村はジールナーバの加護を得ているので怪物は入ってきません。
信仰しているのは人の味方のティル=ナ=ファのようですね。
長老たちは人間に敵意を持っているティル=ナ=ファの存在を知らないようです。
数日前に村に迷い込んだ人物が居たと教えられます。
風体を聞いてみるとシャルルのようでした。
シャルルが儀式を行っている場所に向かったと聞いたティグルは早々に儀式場に向かおうと考えます。
場所を聞くと温泉に入って身を清めてから出発しなさいと言われました。
ミラとリュディから温泉に漬かる事になりました。
ミラがリュディにティグルとは上手くできたのか?と質問してきました。
緊張感を和らげるために話題を展開したのですが聊か下品な話題になっています。
リュディは恥ずかしそうに上手くできた筈ですと答えます。
ミラはどうだったのか?と質問してきました。
ミラも恥ずかしそうに上手くできた筈と答えています。
もっと詳しく体位などを語り合って欲しかったんだけどねー。
リュディはミラの事も大好きなのでティグルを共有する事に満足しているね。
二人でいる時に嬉しそうな顔でミラの話をするティグルの姿を好ましく感じています。
ミラと二人の時に自分の事をどう語っているのか聞いてみます。
ミラは手のかかる妹を見るような目をしていると答えました。
自分の方がお姉さんなんですけどとリュディは不満気でした。
ミラもリュディとティグルを共有する事は間違いでは無かったと思い始めます。
いつか派手な喧嘩をしましょうと問いかけます。
リュディはティグルがびっくりする位の喧嘩をして仲直りしましょうと答えました。
何でも言い合える関係になろうって事ね。
ミラとリュディが入浴している間にティグルはガルイーニンとラフィナックを説得してました。
二人の武器では怪物にダメージを与えられないので村に残って欲しいと告げます。
足手纏いになっていると自覚しているガルイーニンは納得しました。
ラフィナックは不満そうですがガルイーニンに従います。
ティグルが入浴を終えてから儀式場に向けて出発します。
入浴効果なのか途中で怪物に襲われる事はありませんでした。
三人の前に瘴気の壁が現れます。
ラヴィアスで噴き散らしても直ぐに修復してしまいますよ。
ティグルが黒弓のちからを使い瘴気の壁を吹き飛ばして先に進みます。
結界の先に建物が現れます。
長老には儀式場には女神像の残骸が転がっているだけと聞いていたのですが・・・
瘴気の怪物が現れました。
ルサルカ、レーシー、トルバラン、ドレカヴァクの姿をしていました。
ティグルが黒弓のちからで瘴気で出来た魔物を倒しました。
ふらつくティグルをミラとリュディが両脇から支えて建物に向かいます。
ふんふん二人の巨乳ちゃんが当たっているんだろうね・・・ピンチですが羨ましね。

>>
5 蒼氷星(シズリート)
>>
朽ち果てた神殿のような建物に入ると待ち構えていたズメイと遭遇しました。
ティグルはズメイがティル=ナ=ファを降臨させて死を望む理由を問います。
ズメイは世界を変える事を拒むからだと答えます。
嘗てこの世界は誰のモノでもなく強き者が望むように作り変える事ができたそうです。
しかし人のティル=ナ=ファが弱き者を憐みジルニトラに縋ったんだそうですよ。
人間は邪魔なので一人残らず死ぬべきだと言っています。
ミラがお前はここで滅ぶ、女神は降臨させない、と強気発言をしてズメイに飛びかかりました。
ズメイは貴様の母親も祖母も大言壮語だけは得意だったと呆れながら相手を始めます。
リュディがミラに加勢する事になりティグルを女神像の元に向かわせます。
ミラとリュディは二人掛かりでズメイに挑みますが苦戦していました。
ズメイからティグルを追わなかったのは各個撃破を狙ってだと告げられます。
ズメイはティル=ナ=ファを降臨させたティグルがミラとリュディと連携するのを警戒していました。
ティグルを確実に仕留める為にミラとリュディから引き離したそうです。
ミラとリュディはズメイの策に乗せられた形です。
ミラとリュディが同時に攻撃しても簡単に受け止められ反撃を加えられてしまいます。
ズメイがミラの身体を欲してきました。
ヴィクトーリアの身体は使い勝手が悪いのでミラを殺して身体を乗っ取ると言ってます。
ミラは乗っ取られた自分がティグルを攻撃している姿を想像し絶対に阻止すると決意します。
ズメイがラヴィアスがミラのどこを評価して戦姫になれたのか質問してきましたよ。
不審に思ったミラが意図を聞き返します。
ズメイはヴィクトーリアから魔物が人間に敗北するのは当然だと言われたからだと答えます。
ミラは強気発言をしたヴィクトーリアに尊敬の念を抱きます。
この言葉がミラにズメイ攻略のヒントを与えました。
ミラは代々のラヴィアスの所持者が教え込まれる行動を利用する事にします。
激しい攻撃でズメイの持つ槍グングニルを手放させます。
この時ミラの手からラヴィアスが離れていました。
ズメイの意思とは無関係に身体が動いてラヴィアスを手に取ってしまいます。
ヴィクトーリアの身体に染みついていた行動が半自動で起こったようです。
ミラはラヴィアスに命じてズメイを氷漬けにしようとします。
ズメイは衝撃波を発して冷気を拭き散らそうとします。
一瞬の隙ができたね・・・ミラがラヴィアスでズメイの胸部を貫きました。
呼べば手元に戻ってくるので便利です。
ズメイは身をもって人間の強さの秘密を知る事になりました。
貴重な経験を得た、人間にあって我々にないのは継承だと理解したようです。
ズメイは瘴気となりミラを乗っ取ろうとしてきました。
リュディが瘴気だけを器用に切り裂いてズメイを撃退しました。

先行したティグルが女神像の前に辿り着くとアーケンの使徒メルセゲルが現れました。
メルセゲルはズメイとティグル、ミラ、リュディを戦わせて弱ったところを倒そうと考えていたようです。
メルセゲルはティル=ナ=ファの象を依り代にしてアーケンを復活させようとしていました。
その前に祈るだけで女神の力を降臨させるティグルを倒そうとしてきました。
ティグルの事を警戒していますよ。
メルセゲルは蛇弓を使い刃を飛ばしてきました。
ティグルには矢を飛ばさない邪道な戦法に見えています。
撃ち合いは互角でメルセゲルが肉弾戦を交えてきます。
ティグルが劣勢になるのですがシャルルが助けに入りました。
シャルルは魔弾の王だったので儀式の場所を知っていたんだそうですよ。
ミラ達とは別の道を通ってきたので彼女達の安否は分からないそうです。
メルセゲルはアーケンの力で復活したシャルルが敵対するのが不満なようです。
シャルルは恩着せがましい、俺の目的は果たせたので、お前は用済みだ、滅べ、と告げます。
うーん凄く自己中ですが王様らしいともいえるね。
メルセゲルからアーケンの目的を聞かされました。
アーケンは死を望む人間の願いにこたえる事にしたんだそうです。
病や貧困に苦しみ死を望んだ人間の願いを聞き入れたんだそうですよ。
死を望む人間が居なくなるまで何度でも世界を作り変えるそうです。
シャルルが鏃を握って殴れと示唆します。
ティグルが鏃を握った腕で殴りつけるとメルセゲルを吹き飛ばす事ができました。
シャルルがデュランダルを使って斬撃を繰り出します。
メルセゲルを浅く切り裂く事ができました。
ティグルの放った矢がメルセゲルに命中しました。
シャルルが止めを刺そうとメルセゲルに迫りましたが吹き飛ばされます。
追い詰められたメルセゲルは自身を依り代にしてアーケンを降臨させました!!
滅せよ、と叫んで閃光を放ってきました。
シャルルが咄嗟にティグルを庇います。
倒れているティグルとシャルルの元にミラとリュディがやって来ました。
二人の呼びかけでティグルが目を覚ましました。
シャルルが自分を庇ってくれた事を思い出します。
ティグルは左腕を失いシャルルは下半身を失っていました。
リュディがシャルルの手を握りながら恨み言を叫びます。
ティグルを庇えるのにどうして自分の父を殺したんだと言いたいようです。
シャルルはティグルに「上手くやれよ」と言い残して滅びました。
ティグルがティル=ナ=ファの力を宿らせた矢を放ちます。
アーケンは動かないので命中しましたが閃光が放たれました。
光を浴びたティグルは意識を失います。
意識を失ったティグルの頭の中に女性の声が響きます。
ティグルの周囲には幾つもの光の玉が浮いていました。
覗き込むと豪奢な絹服を着た自分がエレンと並んで城の廊下を歩いている姿が見えました。
別の玉を覗き込むとエレンの副官であるリムアリーシャと草原に並んで座っている自分が見えました。
女性からそれらの光景は別れた枝の先、ここではない世界の出来事だと教えてくれます。
女性からアーケンがここではない世界から流れてきた存在であると教えられます。
ティグルはこの世界を守ってみせると女性に訴えます。
返事はありませんでしたが自分の意思は伝わったと思えました。
ティグルが気付くとミラとリュディが心配そうに覗き込んでいます。
アーケンを倒す為に第三のティル=ナ=ファを降臨させると伝えます。
ミラとリュディはこれ以上はティグルの身体が持たないと考え止めてきます。
ティグルがアーケンをこのままにしておけないと反論するとミラが予想外の提案をしてきました。
ミラは第三のティル=ナ=ファを自分に降臨させろと言ってきます。
ミラの発言にリュディが乗りました。
一人につき一柱でいきましょうと言ってます。
最後までティグルと一緒に居たいと訴えるリュディの願いを聞く事になります。
ティル=ナ=ファを降臨させたミラとリュディは流れ込む女神の力に翻弄されそうになっています。
ティグルの存在を感じる事で耐えてますね。
見事にティル=ナ=ファを降臨させました。
ティグルが三本の矢をアーケンに向けて放ちます。
それでも倒すには力が足りなかったのでラヴィアスと誓約の剣とデュランダルからも力を借りる事にしました。
アーケンの力が急速に霞み始めます。
逃がさないと言ってティル=ナ=ファが逃げたアーケンを追いかけて行きました。
ティグル、ミラ、リュディからティル=ナ=ファが離れたようですね・・・
周囲は静寂に包まれています。
大きな揺れが発生しました。
アーケンをこの世界から追放する事はできたみたいですが二柱の神が顕現している時間が長すぎたようです。
大きな地震が発生し三人は神殿から逃げられなくなります。
リュディが最後までいっしょにいられたのが救いですと呟きます。
ティグルは二人を守る為に残っていたティル=ナ=ファの力を使います。
ミラとリュディの姿が消えました。
瞬間転移でもさせたのだろうか?
二人を助けられたと確信したティグルはその場に座り込み仰向けに倒れます。
穴が空いた天井から夜空が見えます。
そこに蒼氷星を発見しました。
ティグルは矢を放つ真似をしていますよ。
彼の矢は蒼氷星に届いたのだろうか?
アーケンを撃退したので届いたよね。

>>
エピローグ
>>
ヴォージュ山脈の爆発は大規模でガルイーニンとラフィナックが留まっていた隠れ里も大きな被害に遭いました。
二人はティグル、ミラ、リュディの捜索を諦めて一旦オリュミッツとアルサスに戻ります。
改めて捜索隊を組織して三人の捜索を行いました。
三人を発見できたのですが大きな問題が発生しました。
ミラとリュディは数日で目覚めたのですがティグルが目覚めませんでした。
二人は相談しティグルの存命を秘密にする事にしました。
ティグルの存命は戦姫とアルサス、オリュミッツの関係者にだけ教えました。
ヴォージュ山脈は地形を変えてしまいました。
レギン王女とジスタート王が協議して二国で管理する事になります。
ミラとリュディが管理を任される事になりました。
ブリューヌとジスタートを結ぶ道が出来て交易が盛んになっています。
ミリッツアがオリュミッツ公国を訪れてミラに近況報告を行っています。
ソフィがジスタート王にポリーシャに留まり自領の管理に専念したいと申し出認められました。
彼女の代わりミリッツアが外交を担当する事になります。
ミリッツア周辺国に頻繁に出向いています。
ムオジネルに行くとクレイシュからソフィの近況を聞かれるそうです。
彼はムオジネル、ジスタート、ブリューヌで連合してキュレネ―を攻めようと提案してくるそうですよ。
ミリッツアは不穏な事しか言ってこないのでクレイシュに会いたくないと言ってます。
アスヴァールのギネヴィア王女の事を警戒していました。
彼女はロランを一年でブリューヌに返してくれました。
滞在延長を頼まない代わりにロランに一晩抱いて貰ったとの噂があるそうです。
ミラはギネヴィアの性格上あり得る話だなと感じています。
レグニーツァに新たな戦姫が誕生しました。
戦姫が子持ちの女性だと聞かされてミラは驚ています。
ミリッツアは彼女に好感を抱いたそうですよ・・・ミラは安心しています。
レグニーツァに新たな戦姫が誕生したのでエレンとリーザのいがみ合いも収まりそうだとも感じています。
二人は戦姫の居ないレグニーツァを助けていたそうですがやり方についていがみ合っていたそうです。
オルガは自領内を移動しながら政務を行っているそうですよ。
報告を持って各領主の元に向かう機会の多いミリッツアは何度も跳躍しなければならないので困ると文句を言っています。
ミラからティグルがオルガに教えたアイディアだと教えてあげました。
あんな子供も口説いていたんですか?とミリッツアが失礼な文句を言っています。
ヴァレンティナに子供ができたと聞かされてミラは一番驚いていました。
生まれた子供を一刻も早くヴァレンティナの元から引きはがして真っ当な人間に育てるべきだと言ってます。
ミラは本当にヴァレンティナが苦手なのね。
ミリッツアは次に子供ができるのは誰でしょうね?と意味深な言葉を残して戻っていきました。
リュディは王都でレギンに報告を行う事になります。
忙しいレギン王女を待つ間、王宮の庭園に向かいます。
そこでロランと再会しました。
ギネヴィアが素直にロランを返してくれたのでリュディは驚きと共に不信感を抱きました。
これに関して二つの噂が立っています。
ロランとの仲を臣下に疑われたギネヴィアが統治者としての姿勢を示す為に敢えて引きとめなかった。
滞在期間の引き延ばさない条件としてロランがギネヴィアと一夜の契りを交わした。
リュディは噂の真相を聞いてみたいとの好奇心に駆られます。
ロランがギネヴィアに作った借りの大きさと彼女の性格を考えると後者の噂が真実なのではと思えます。
リュディがロランに真相を聞く事はありませんでした。
この辺りは流石に貴族の令嬢だよね・・・下世話な話に首は突っ込まないよ。
ロランは親しい者にのみ真相を語ったようです。
自分が強く否定しても噂が消える事はないので何も言わない方が良いと思っている。
ギネヴィア殿下の為にも、ブリューヌの為にも。
うーんこの感じだとギネヴィアがロランに抱かれたって噂は真実では無さそうだよね。
戻ってきたロランはレギン王女によって王都の警備隊長に任命されました。
これは有事の際にロランを派遣し易くする為です。
ロランがラシュローからもっと多くの事を学びたかったと言ってきます。
父を慕ってくれていると分かりリュディが涙しています。
リュディはロランに父から学んだ事を多くの者に伝えて欲しいとお願いしました。
レギンにはティグルが生きている事を秘密にしているので失言が無いように心の鎧を着ています。
レギンがティグルに惚れていると分かっているので秘密にしている事を心苦しく思っています。
リュディはヴォージュ山脈の管理状況についてレギンに報告しています。
レギンから他の地域の状況を聞く事になります。
南方面に問題が起こっていると知らされました。
キュレネ―とは敵対したのでイフリキアに向けて外交使節団を派遣しました。
その団長にザイアンを任命しました。
イフリキアでは内乱が起こっていてザイアンが飛竜と共に行方不明になってしまいました。
テナルディエ公爵はレギンの承諾を得ないで調査団を派遣して侍女や従者を派遣しました。
レギンはテナルディエ公爵がザイアンを溺愛していると知っているので心苦しく思っています。
イフリキアで飛竜に駆る騎士を見たとの噂が広まります。
リュディはザイアンが生きていると直感しました。
レギン王女はテナルディエ公爵と相談し春になったら新たな使節団を送りだす事を計画しています。
意外とテナルディエ公爵と上手くやっていますよね。
執務室を退出するリュディにレギンが声を掛けてきます。
ティグルは無事だと思いますか?
リュディは迷わず、もちろんです、と答えました。
ウルスはティグルに戻ってきて欲しいと思いつつも存命を秘匿する事に納得しています。
ヴォージュの調査に協力しながらジスタートに繋がる新たな道の発見を願っています。
ウルスはシャルルが置いていった娘にジネットという名を与えて侍女にしました。
リュディからシャルルの消滅を聞かされた彼女はアルサスに留まる事を望んだからです。
気になるのは彼女が子供を産んだことですね。
シャルル意外に抱かれた事はないと言っているのでシャルルの子のようですよ。
まったまった・・・シャルルの身体はファーロン王のものだったよね・・・
ってことはさジネットの産んだ子供はレギン王女の妹か弟って事にならないか?
ウルスは悩んだ末に黙っておく事にしました。
意外とアルサスって権力を掌握する理由に恵まれてないか?
ウルスに権力欲が無くて良かったよね・・・反乱は起こらないでしょう。
ティグルはオリュミッツに匿われているようですよ。
ラフィナックがオリュミッツにあるミラの父親が経営している宿屋で働いているのでそう思われます。
ティグルが目覚めるとミラとリュディが添い寝していました。
ミラは毎晩ティグルに添い寝してくれるそうですよ。
ミラの母親のスヴェトラーナに相談したら一二年はおもいきり甘やかせてあげなさいと言われました。
発見されてからティグルは一ヵ月も目覚めなかったそうです。
一生甘えさせてもいいほどのことをミラとリュディはしてくれたと思っているので好きにさせています。
二人を起こさないように巨大なベッドから抜け出してバルコニーに出ます。
夜空を見上げているとミラとリュディが出てきました。
ミラが起きだすならリュディを起こしてからにして欲しいと文句を言ってきます?
理由は寝ぼけたリュディがミラをティグルだと思って抱き着いてくるからだそうです。
リュディが、それはミラがティグルの寝いていたところに顔を埋めて、匂いを嗅いでいたからでしょう、私もしたかったのに、と言い返します。
ほーほーミラとリュディが変態女になっていますな。
ティグルの匂いをクンかクンかしていると・・・
愛されていますねー。
発見された時に失われた筈のティグルの左腕は再生されていました。
しかし日常生活に支障はないのですが弓を構える程には力が入れられなくなっています。
魔物は滅んだのでティル=ナ=ファの力を必要とする事態は起きなさそうです・・・問題はないのかな。
前向きなティグルは短弓や弩を使う事にしました。
アルサスに戻り試してみたいと思っています。
春になったら密かにウルスに会いに行ことミラとリュディと計画しています。
三人で星空を眺める事になりリュディが蒼氷星を発見しました。
ミラの瞳には万感の思いが滲んでいます。
ティグルはミラとの約束、蒼氷星に矢を届かせる事ができたようです。
三人は非常に幸せそうなんですがレギン王女にティグルの存命を知らせるタイミングが難しそうなんだよね。

成分美少女戦闘作戦恋愛ラッキースケベ
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