ラノベの感想) カノジョの妹とキスをした。4 (GA文庫)


概略:
次のステップに踏み出す覚悟を決めてアパートに帰ってきた博道と時雨が晴香と遭遇しました。博道とのデートをキャンセルして映画のプロデュサーに会いに行った筈の彼女がなぜ此処に?晴香の方も時雨が博道と一緒に居ることに驚いています。そこに時雨と晴香の母親月子がやってきました!!博道の父親まで現れます。厄介な問題を抱えてしまったので博道を頼ってアパートにきた晴香の許容量が越えてしまい彼女は気絶します。頭を打ってしまったので救急車を呼びました。搬送先の病院で晴香の父親と待ち合わせる事になります。

レーベル:GA文庫
発行日:2022/9/30
著者:海空りく
イラスト:さばみぞれ
ISBN:978-4-8156-1458-4
雰囲気:緊急事態、秘密公開、全裸土下座、プレゼント、疑念、様子見、爆弾娘、姉妹対決、未遂、嘘生活、純愛?、賢妹

演劇部の部長の紹介で映画のプロデュサーとの食事会にやってきた晴香に想定外の出来事が起こります。
晴香と時雨の母親月子が離婚する原因を作った不倫相手の高尾がその席に招かれていました。
高尾は晴香が昔の不倫をバラサナイよう脅迫する為にやってきましたよ。
高尾を再会して動転している晴香はトイレに逃げ込み心を落ち着けようとしていました。
晴香は今回の食事会を芸能界に入れるチャンスと捉えています。
何とか自分を奮い立たせてトイレを出ると高尾が廊下で待ち伏せしてたぞ。
乱暴に晴香の肩を掴んで脅してきましたよ・・・
今の彼は結婚して子供もいて愛妻家俳優として売っています。
知名度もあり芸能界での影響力もあるそうです。
晴香が過去の不倫の話をすると彼に関わる多くの人間が困るんだそうですよ。
身勝手な要求をしてきますね。
晴香が芸能界を目指すならスターダムに押し上げる手伝いをしてやるとも言っています。
悪いようにしなかいから言う事を聞けって事ね・・・
激しい嫌悪感に苛まれた晴香は逃げ出しました。
弱った晴香は博道に縋ります。
彼の自宅アパートに向かいました。

博道と時雨は愛し合う覚悟を決めてアパートに戻ってきました。
博道は時雨への愛に目覚めてしまっているので晴香とは別れようと考えていました。
恐らくヤル気マックスでアパートに戻ってきたんだと思いますがビックリ仰天!!部屋の前で晴香が待っていました!!
高尾との再会で恐怖に震えている晴香は博道に飛び込もうとしますが後ろから時雨が付いていきたので動転しています。
博道はここで晴香に別れ話を切り出そうとしましたが、そこにアメリカから博之と時雨の両親が帰ってきましたよ。
突然母親まで出てきて混乱したのね、晴香が倒れてしまいます。
頭を打ち付けてしまいました。
博道と月子は動転していますが時雨は冷静でした。
頭を打ったので動かさない方が良いと言って助け起こそうとした二人を止めます。
月子に救急車を呼ぶように指示して自分は晴香の父親(時雨の実父)に連絡を入れました。

幸い怪我は無く経過観察で一日ほど入院する事になりました。
晴香の父親が演劇部の部長からプロデュサーとの食事会から突然消えたと聞き出しました。
自分には理由を教えてくれないので時雨と博道に聞きだして欲しいとお願いされます。
突然アパートに晴香が現れた理由を知りたかったので二人は晴香に聞いてみる事にします。
先に晴香から母親の再婚相手が博道の父親だった事と時雨と博道が二人っきりで暮らしていた話を聞いたと言われます。
博道は晴香になじられると覚悟しますが彼女は笑っていました。
なんでもっと早く教えてくれなかったのーと呑気な口調で言ってきましたよ。
晴香は博道が自分を裏切り時雨に手を出す筈はない、時雨が自分の彼氏を横取りするような筈はないと考えていました。
時雨が何があったのかを尋ねました・・・事実確認は大事だよね。
晴香は苦しそうに高尾と再会し脅された事を教えてくれました。
晴香がアパートに来たのは怖くなって博道を求めたからだと分かります。
博道は高尾に激しい憤りを感じていますが時雨の考えは違いました。
時雨は高尾が想像以上に追い詰められていると分析します。
過去の不倫に関しては許して貰えるかもしれないが未成年者の晴香を脅した行為を世間は許さない。
芸能界を目指すなら高尾を利用するのも一つの手だと伝えます。
晴香は高尾を糾弾するか芸能界入りを諦めるか保留としました。
晴香が博道に抱擁を求めてきました・・・高尾に捕まれた恐怖や嫌悪感を拭い去りたいそうですよ・・・
時雨に気持ちが移ってしまっている博道なのですが晴香がより傷つく事を避ける為に晴香を抱きしめます。
時雨はいい子にして見守っているんだよね・・・何か考えがあるのか?
晴香が高尾によって傷付けられたと知った博道は別れ話を切り出すのを待つ事にしました。

残り少ない夏休みは引っ越しに使われる事になりました。
時雨と二人暮らしをしていたアパートは四で暮らすには狭すぎます。
マンション選びに費やされる事になりました。
引っ越し先はオートロックのマンションです。
博道と時雨は各々自室を与えられる事になりました。
最初は喜んだのですが次第に寂しさを感じるようになります。

博道は晴香に別れ話を切り出そうと考え一緒に帰ろうと誘います。
晴香が快諾してくれたので部活が終わるまで待つと返信しようとしていると演劇部の部長に声を掛けられました。
部長に演劇部の部室に連れて行かれます。
衣装や道具が散乱する部室のソファに座らされました。
部長はコーヒーを淹れると言って湯を沸かしはじめます。
そして部室の扉に鍵を掛けました?
理由を問うと邪魔者が入ってくると困るからと言われます。
部長のスカートがすとんと落ちました・・・パンツが丸出しになってしまいます。
博道は動転していますねスカートが壊れたと思っています。
部長はさらにネクタイを解くと上も脱ぎました!?博道の混乱が増します。
何をするのか問うと二人きりなってすることと言ったらアレしかないじゃないと言われてしまいます。
動転している博道は部長が性行為を迫って来ていると誤認していますよ・・・
部長は背が高く乳と尻もでっかい見事なボディを持っていました。
下着姿の破壊力は凄まじかったぞ。
博道は好きな子がいるので待ってくださいと叫んでいますよ・・・これは時雨のことね。
焦る博道の前で部長は見事な土下座を決めてくれます。
彼女は花火大会の日に晴香を誘ってしまった事を謝罪してきました。
博道が謝って貰うような事ではないと告げると部長は下着姿では誠意が足りないなと言って全裸になろうとしてきましたよ。
博道は部長の事を脱いで土下座したいだけの変態だろアンタと言って止めようとしています。
部長の凶行(目の保養にはなったよね)は湯が沸く事で止まりました。
部長は晴香から食事会を逃げ出した理由を説明されたんだそうです。
部長はその話を口外しないと約束してくれました。
服を着た部長から晴香が退部届を出してきた事を知らされます。
晴香の演技に問題が生じていました。
高尾と再会したことで負の感情も現れてしまい主演を任せられない状態に陥ったそうです。
部長は部員達の事を考え劇を台無しにする事はできないので晴香を主役から降ろしたそうです。
自分は演劇を通じてしか晴香の力になれない、今の彼女を支えてあげられるのは博道だけだと言われてしまいます。
晴香が演劇をする気になったら協力は惜しまないと言ってくれました。
これは不味いぞ、益々別れ話を切り出すのが難しくなってしまいました。

晴香と一緒に下校する事になります。
この段階で晴香は博道に依存し始めていました。
突然腕を絡めて来てキスしてきましたよ・・・
混乱する博道に自分にとって一番大切なのは博道との関係だと言ってきました。
時雨に心が移る前ならば飛び上がって大喜びする行為なのですが博道は憤りを感じています。
今更なんでそんな事を言うんだよと憤りを感じていますよ。
ここで感情のままに晴香をなじれれば拗れる度合いは小さかったのに・・・彼にはそれができませんでした。

佐藤家の新生活は良好な滑り出しを示しています。
台所で料理する月子を父親はだらしない顔で見つめていました。
博道は父親が幸せそうにしているのを見て安心していますね。
月子とは上手くやっていけるのか聞かれて余計な一言を言ってしまいます。
綺麗だし、優しいし、意地の悪い時雨のあとだから全然問題なし。
時雨に聞こえてしまったのでオムレツにデスソースをかけられる事になりました。
月子が晴香と時雨の誕生日会を開きたいと誘ってきました。
父親は仕事の関係で出席できないそうです。
参加できないと言われて時雨が高価なプレゼントを要求してきますね・・・冗談だよね。
何だか時雨は馴染んでいますね・・・気を回しているのか?彼女の事だからありそう。
晴香を誘うと快諾してくれました。

夜自室に戻った博道は寂しさを感じていました。
アパートで暮らしていた時はすぐそばに時雨の気配があったのですが今は別々の部屋を貰っています。
時雨の方から博道の部屋にやってきました。
何か重要な話があるのかと問いかけると、用がないと来ちゃダメですか?と不機嫌になりました。
彼女を怒らせる原因に思いいたらず困惑していると、さびしいから会いにきたと言われてしまいます。
博道が自分も寂しかったと伝えても時雨の機嫌は直りませんね・・・
時雨が、約束を履行していないと文句を言ってきましたよ。
花火大会の夜アパートに帰る前に博道が時雨をどれだけ好きか質でも量でも伝えると言ったのに何もしてくれないと怒っていました。
可愛い、マジで可愛いです。
博道は晴香が演劇部を辞めた事を伝えました。
演劇部の部長から弱っている晴香を支えて欲しいと頼まれた事も教えます。
時雨は晴香に別れを伝えなくても良いといってきましたよ。
彼女は恋人とか彼女とか形にはこだわらないと伝えてきましたよ。
博道が自分を好きでいてくれる事だけが大切な事だとも言っています。
うーん体裁には拘らないと、本質だけが重要であると考えているのね・・・彼女の恋愛観も晴香に劣らず変わっている。
博道は時間が掛かりそうだが晴香とは別れると時雨に伝えています。
時雨は博道が自分にメロメロになっていると知れて満足そうですね。
調子に乗って自分のどこが好きか触ってみて欲しいとお願いしてきましたよ。
博道が恥ずかしいと拒むと姉さんとはキスしたくせにと追及してきました・・・完全に操縦されていますね。
博道は時雨の髪から撫で始めますね・・・続いて彼女のすべすべの頬を撫でますね・・・まだエロくない。
時雨が博道の手をとり手のひらにキスしてきました!!
やる、彼女物凄くやる、博道よりも確実に上手だ。
博道が慌てて手を放すと首から上しか好きじゃないんですか?顔だけが好みなんてちょっとショックですと悲しそう。
博道は彼女の細に肩を撫で始めますよ・・・まだギリギリエロくない。
次に向かうのは当然おっぱいなのですが時雨が触れとアピールしてくるね。
彼女は夜ノーブラです、先端が浮き出てますよ。
博道の手が止まると時雨にスケベと罵倒されました。
分かってやってるね、しかも触って貰えないのが不満な様子です。
きっと時雨の下は濡れ濡れだな。
博道はおっぱいを触るだけでは時雨への愛を表現しきれないと理解します。
ベッドに押し倒してキスしています。
時雨への愛しさを表現するには朝までかかると博道が告げると時雨がいいですよと答えますね。
博道が朝まででも足りないかもと続けると毎日でも良いよと言われました。
博道は完全に時雨の虜になっているので晴香を理由に時雨に遠慮する事はないだぞと脅します。
あまり効果はないね、微笑みながら、私にそんな期待させちゃっていいんですか?と言われました。
堕ちたな、博道は完全に時雨に堕とされたぞ。
両親が居るのでエッチはできないのですが身体をまさぐり合う関係に進みます。
大好きな人の秘密を知って行く時間に夢中になっていきました。
どこまで触り合っているのか気になるよね・・・昂り具合からすると性器をいじりあっているのか?怪しい・・・
毎日しているみたいなんだよねー、匂いとかどうしているんだろうね?ちと心配だよ、後始末も。
でも大きな声を出せないとも言っているのでそれ以外の部位で我慢しているのか?
晴香問題は解決してませんが関係は深まっていきます。
博道は時雨に依存しているのではないか?

晴香は演劇への未練を断ち切るために演劇関係の品を封印しました。
躊躇いを残しているみたいですが素敵な彼氏の博道が居るので全てを無くすわけではないと自分を納得させています。
依存していますが彼女は気付けません。
博道から誕生日会の誘いが届きました。
時雨のアカウントからも晴香に誕生日プレゼントをねだるメッセージが届きます。
$マークが付いていましたね。
茶目っ気たっぷりのメッセージに晴香の顔が綻んでいましたが小さな違和感を覚えます。
博道のメッセージの直後に時雨からもメッセージが届いたので二人が一緒に居るんだと分かりました。
それが分かると小さな嫉妬心を抱いてしまいます。

誕生日会がやって来ました。
マンションにやってきた晴香を月子が迎えてくれます。
博道は台所で料理の準備を進めていました。
主賓の一人なので時雨はリビングで待っています。
月子は台所に戻り博道と二人で料理の準備に戻りました。
晴香は時雨と会話して待つ事になりました。
時雨からアパートでの暮らしを聞く事になり晴香の心をざわつかせます。
博道のエプロン姿を初めて見て感激したのですが時雨は自分の知らない博道を知っているんだ気が付きました。
嫉妬心が強くなってしまいます。
晴香は自分が時雨に嫉妬していると認識しました。
時雨が演劇部を辞めた理由を聞いてきましたよ。
晴香は高尾の事を思い出して嫌な気持ちになるので演劇から離れた今は時間が欲しいと答えます。
時雨は一応の納得をみせます。
月子には高尾に再会した事は秘密にしておくと伝えられます。
晴香は今は博道との時間を大切にしたいと思っていると伝えます。
晴香が博道が意外とエッチだと暴露しました。
いきなりな事で時雨が驚いています。
晴香は夏休みに海に行った時に博道に舌を入れるキスをされた事や乳と尻を触られた事を伝えました。
時雨は恋人同士なら普通の事では?と不思議そうにしています。
時雨が準備さえすれば普通のコミュニケーションの内だと思いますけどと答えます。
晴香はダメダメ万が一って事になったら大変と否定しています。
時雨がなんでこんな話になっているのか質問すると妹が彼氏を作ったときに間違いを犯さないように釘を刺して置こうと思ったと教えます。
時雨は聞き入れる気は無いね・・・記憶には留めておくと答えました。
話の続きが気になりますが時雨が異臭に気が付きました。
博道と月子は盛大に失敗していました。
失敗料理をなんとかして立て直そうと不毛な努力を始めようとしています。
時雨は慌ててキッチに駆け込み博道の尻を蹴って追い出します。
二人の距離感が接近していると感じた晴香は嫉妬心を抱きました。
時雨に蹴られた事を心配すると手加減されていたから大丈夫と言われますね。
晴香の嫉妬心が高まります。
晴香は博道に甘える事にします。
膝枕して欲しくなったと言って博道の腿に頬を寄せてきました。
スキンシップスキンシップ大切なんですが既に遅いんだよね。
博道は晴香を振り払えません、させるに任せていました。
イチャつく二人を見た月子が揶揄ってきましたよ。
晴香は恋人同士なので当然ですと答えています。
晴香は時雨への対抗心で甘えたようですが時雨と博道が自分を裏切りこんなことする筈無いと納得します。
自分が嫌な子だったんだと気が付きました。
うーん、この辺はまあ普通じゃないかと思うね。
可愛い嫉妬心と言えよう。

時雨の作ってくれた美味しい料理を堪能して楽しい誕生日会を過ごす事になりました。
プレゼントを渡す時間がやってきます。
博道は晴香にブレスレットを渡しました。
センスの良い品で月子に褒められています。
まあ時雨が選ぶのを手伝ったのではないだろうか?
晴香は感激してくれましたよ。
時雨に見せつける意図があるのか不明ですが大事そうに胸に抱え込んでいます。
時雨がプレゼントを要求してきましたね・・・
博道が渡したのは手書きの引換券でした!!
時雨は意表を突かれて驚いていますよ・・・このゴミは何ですか?と質問してきました。
夏休みに海に行った時に虎子を誘い出す為にいいお肉を用意した事。
晴香のプレゼントを買ったらお金が無くなった事。
後で渡すので引換券を渡した事を伝えます。
時雨の怒りは収まりませんね、誕生日に貰うから意味があるんですよ、バカなんですか甲斐性ないと憤っています。
月子が、適当な品で誤魔化す事もできたのに後で渡すと言っている事、彼女を優先するのは仕方ないじゃない、と取り成してくれました。
晴香は時雨よりも自分を優先してくれた事実を嬉しいと感じてしまいます。
とんでもなく酷い姉だと自己嫌悪に陥ります。
が晴香にとっては些細な事みたいです。
時雨は妹でしかない恋人にはなれないんだと気が付き安心しています。
博道と時雨は晴香を駅まで送る事になります。

時雨との明確な差が露わになり晴香は浮かれた気分で帰宅しますが大きな帰路を迎えます。
突然尿意を催してしまい駅のトイレに入ります。
そこでスマホを佐藤家に忘れてきた事に気が付きました。
週明けに学校に持ってきて貰えば良いのですが博道の顔が見たいと思ってしまいます。
佐藤家に引き返す事になります。
これが最大の別れ道でしたね・・・晴香がおかしくなるスイッチが入ります。

晴香を見送り時雨は真っ直ぐ帰宅するつもりだったのですが博道が帰路の途中にある小さな公園に誘いました。
時雨は不思議に思いつつも博道に従います。
博道が時雨に誕生日プレゼントを渡してきました!!
引換券を貰っていたのですが速すぎますね・・・
時雨は心臓がバクバクになってたんじゃないの?
プレゼントを開けてみると指輪が入っていました!!
晴香にはブレスレットで自分には指輪です。
嬉しさが爆発してしまい涙があふれてきましたよ・・・
不細工な泣き顔を博道に見せたくない時雨は後ろを向いて憎まれ口を叩いてしまいます。
涙が収まるまで少しの間が欲しかったようですが時雨の駄目だしに博道は消沈してしまいます。
気に入らないなかったら捨ててくれてもいいからと言われてしまい時雨は泣き顔を晒す事になります。
泣きながら泣くほどうれしいです、このだらしない顔をみればわかるでしょ、感情の収拾がつかなくなったから生意気言っただけです。
念を送ったんだから察してくださいよこの鈍感と怒鳴っています。
時雨が喜ぶ姿を見て安堵している博道を可愛いと感じてしまうぞ。
時雨は完全に博道に惚れてしまってますね、メロメロのグチャグチャです。
やられるだけではプライドが許さないので左手の薬指に指輪を嵌めて博道を焦らせています。
この段階では婚約指輪や結婚指輪の予行演習って感じだったんだよね。
時雨は、証なんかいらないと言っておきながら指輪を貰って喜んでいる自分は現金女だったと自覚しました。

この時雨と博道のイチャラブ場面を戻ってきた晴香に目撃されてしまいます。
晴香にはその場で問い質す事なんで出来ません。
急いで家に戻って来ます。
恋人にはブレスレットを渡し、妹には指輪を渡す???
本来は逆じゃないのか?晴香の混乱は続きます。
そこに時雨から電話が掛かってきました。
スマホを忘れていたので週明けに学校に持って行くと伝えられます。
晴香はここで時雨に真実を問う事も出来たのですが言い出せませんでした。
晴香の疑惑が深まっていきます。
時雨とした好みの男性の話を思い出します。
時雨は「自分の作った朝ごはんを美味しそうに食べてくれて、私が不安な時に手を握っていてくれるなら、それ以上は望みません。」と言ってました。
晴香が「意外と欲がないんだね」と感想を述べると「これ以上ないくらい強欲なことを言っている自覚はありますが」と言われました。
意外と晴香は鋭いね・・・博道の事だと察したようですよ。
時雨の好きな相手が博道と分かると猛烈な吐き気が襲ってきました。
ゲーゲー吐いています・・・誕生日会で食べた物を全て吐き出してしまいました。
吐き出す胃液が透明になる頃には楽しかったパーティの余韻は消えていました。

晴香は時雨と博道の関係を疑いつつも問い質せない日々を過ごします。
眠れなくなり医者に処方してもらった睡眠薬に頼る事になっています。
中間テストは酷い結果となりました。
複数の教科で赤点を取ってしまいました。
晴香は時雨や博道ほど成績は良くないからね・・・おまけに授業も聞いていなかったみたいです。
二人を問い詰める事ができないまま文化祭を迎える事になります。
晴香は博道の態度を推し量ろうとしているようだね。
科学部のやっているアイスの乗ったパンケーキを食べています。
晴香がアイスを食べさせようとして、はいあーんをしてきました。
博道は劇を鑑賞するまえに冷たい物を食べるとトイレに行きたくなるかもしれないからと断ってきました。
理由は納得のいくものだったのですが晴香の不信感が募りますね。
晴香は博道からキスをしてくれない事に違和感を感じていました。
晴香が拒否ったから怖がっているとは考えません。
劇の鑑賞を終えると晴香はトイレに向かいます。
鏡で自分の酷い顔を見て昔の自分みたいだと呟きます。
晴香は自分が博道に見限られた理由が分かりませんでした。
時雨がエッチを恋人同士のコミュニケーションの手段だと言ってたのを思い出します。
時雨が博道にエッチさえてあげたのか?と疑いますね。
自分が拒んだから時雨と浮気したのか?と考えます。
浮気したとしてもそれを隠す人ではないと考えます。
好きでなくなったのに好きなふりをして自分を弄ぶなんて酷い、酷すぎる、しかし博道はそんなことはしない。
高尾とは違うと考えます。
散々博道を弄んでいた晴香が何言っちゃてるの?って感じだよね。
まあ一面的にはこの予想は正解なんだけどね。
博道の心はとっくに時雨に移っていて高尾との再会で傷ついている晴香を振る事で追い打ちは掛けられないと考えているんだから。
ある意味では酷い事をしているんだよね。
この場合は時雨理論で好意が失せたなら速攻で別れるのが最善だとは思うんだよね。
しかしそれが出来ないので拗れています。
晴香の疑いも確信には至っていないのでこのままでは時雨と博道を嫌いになってしまうと恐れます。
どうにかしなければと考えた晴香は間違った方向に舵を切りました。
まあ博道に隙が大きいのも悪いんだよ。

時雨と合流する予定だったのですが遅れています。
時雨を待つ間、劇の感想を言い合う事になります。
晴香は劇を見ていなかったのですがが晴香は劇を見ていませんでした。
鬱々と悩んでいたようですよ。
自分が主演する予定だったので内容は把握しているので会話は成立してたようです。
これで博道は晴香が元気になったと勘違いしてしまうぞ。
博道は晴香が元気になって良かったと言ってきました。
それを聞いた晴香が驚いています。
トイレで確認した自分の表情はとても快活と言えるものではありませんでした。
両親の離婚で暗く沈んでいた幼稚園児の頃と同じ目をしていましたから。
博道が晴香の事を見ていないと判明しますね、これで晴香は博道の気持ちが時雨に移った事を確信したみたいです。
博道は晴香が最近おかしかったと指摘してきました。
博道の言葉で彼が自分を可哀想に思って別れ話を切り出せないんだと気が付きました。
自分が可哀そうでいる限り博道は自分を捨てられないと気が付きます。
嫌な表現だよね・・・晴香には博道への愛情なんて欠片も無いみたいです・・・
まあ時雨の考察では元から愛情なんて欠片も無いんだけどね。
この辺りの晴香の心情を知ると時雨理論は当たってそうです。
晴香は博道から離れたくない一心で間違った方向に舵を切りました。
晴香にとって演劇は必要なモノだと思うと言う博道に「冗談言わないでよ」と返しました。
演劇なんてやりたくない、自分には博道しか残っていない。
だから側にいてね、万が一いなくなっちゃったりしたら、あたし死んじゃうかもしれないから、と伝えます。
真っ青になった博道を見て晴香はほくそ笑んでいますよ・・・この辺は時雨と姉妹であると感じさせます。
悪女の素質があるよ。
博道は大げさなこと言っているんだよ、と笑って誤魔化そうとしますが、晴香がそれを許しません。
立ち直れたのは全部博道のお陰だと伝えてきます。
更に時雨には弱音を見せたくないから内緒にしてねと付けたしました・・・あざとい。
時雨に対する優位性を確率しようとしているのね。
家に戻ると晴香は少し落ち着いたようですね。
自分が間違えた事を気が付きます。
博道を脅迫してしまったので自分が望んでいた関係は永遠に失ってしまいました。
晴香は心から相手を信じあい、思いやるような関係を望んでいたんだよね。
自分の失敗を反省すれば少しはましになったと思うんだけど博道の心が離れた原因を時雨に求めます。
晴香は時雨は無条件に自分を優先してくれると考えていたからね。
時雨が体で博道を誘惑したんだと断定しました。
もう被害妄想甚だしいんだけど晴香の暴走は止まりません。
このままでは時雨に博道を取られてしまう、絶対に渡すもんか、との悲壮な覚悟を決めました。
空手をしている時雨に拳で挑めばカッコイイのですが晴香はズルいのでそうはしないぞ。
あくまれも博道を狙います。

晴香が突飛な行動に出ることになります。
晴香の最寄り駅は学校を挟んで反対側です。
それでも博道の家にいっしょに登校しようと言って迎えに来ましたよ。
インターフォンに出た博道は歯磨きの途中でした。
モニターに晴香の姿が移ったので口の中の泡を吹き出してしまいます。
相当驚いているね・・・
博道、晴香、時雨の三人で仲良く登校する事になります。
時雨が一緒に登校するなら学校の駅前で待ち合せればいいのでは?と指摘します。
晴香は明日からそうしようと言って博道に腕を絡めてきましたよ。
学校の最寄り駅に着いてからです・・・
ニコニコ笑顔で明日からも一緒に登校しようねと言ってきました。
博道は死ぬかもと脅されている手前晴香を爆弾扱いしています。
彼女の暴発を恐れて素直に従っています。
時雨が自分と同じ顔で恥ずかしいことしないでくれますかとお願いしてきます。
晴香は「えー。やだ!」と即答します。
うーん可愛いんだけど言われた時雨はイラっときたんじぇない?
博道と一緒に居る時間を増やしたいので時雨に入れ替わってとお願いしてきましたよ。
きっとバレないよ、昔もバレなかったし、と言っています。
時雨と晴香には学力差があるので断っています。
博道と時雨は進学校の特進クラスに在籍しているので授業が難しいようです。
晴香のお気楽さが怖いよね・・・変なテンションなんだよ。
晴香が中間テストで赤点を取ったので期末がヤバい家庭教師をしてとお願いしてきました。
場所は晴香の家です・・・
特進クラスの博道にも余裕は無いんだけど晴香が暴発すると怖いので断れませんでした。
時雨が心配してくれますね。
何とかすると強がる博道に自分が家庭教師をしてあげると提案してくれます。
時雨も大変なのですが博道は一緒に居たいと思ってくれていると察しました。
頼りにしている。時雨先生、とお願いする事にしました。

放課後晴香の家に向かいます。
久しぶりに彼女の部屋に入った博道は何の感慨も持てませんでした。
晴香から気持ちが離れてしまった事実を再確認し未だに別れを告げられる恋人の振りをしている自分に嫌気がさしています。
二人きりなのでエッチの大チャンスなのですがヤル気になっていません。
晴香と時雨は同じ顔で同じ体なのでどっちとエッチしても一緒だろって下種い考えは微塵も浮かびませんよ。
彼の誠実さは素晴らしいのですが高校生とは思えないよね、ひょっとして精力が乏しいのか?と疑いそうです。
一応家庭教師なので晴香が恐る恐る中間の答案を見せてきました。
酷い、酷すぎる、驚くほど酷い結果でしたよ。
前にも晴香には勉強を教えた事があります、その時の印象では晴香はここまでおバカさんではない筈です。
博道は高尾との再会が彼女に悪影響を与えているんだと考えます。
晴香が不調に陥った本当の理由は博道と時雨の関係を疑ったからですが博道は気付いていません。
晴香に隠し通せていると思っているんだよね。
博道は鬼教官になる事にします。
スカスカの脳味噌に必要なモノを詰め込んでやる覚悟しろこのおバカさんがッと叫びました。
晴香乗りが良いです「い、イエッサー」と返事してますね。
教える事に熱が入りすぎた博道は時間を忘れてしまいます。
お腹が鳴ってしまい夜の八時になっていることに気が付きました。
月子と暮らすようになり夕食は午後七時に一緒にとると決まっています。
遅れると月子の機嫌が悪くなるそうです。
急いで帰るか?と思ったのですが晴香の家庭教師が中途半端なままでした。
頑張って教えないと不味い状況だったので博道は夕食を諦め家庭教師を続ける事にします。
晴香に何か食べられるモノはないかと尋ねます。
晴香はポテチとチョコがあると答えます。
博道はそれを食べながら家庭教師を続ける事にします。
ポテチとコーラを持ってきた晴香が自分の参考書をテーブルから降ろします。
そこにポテチとコーラの乗ったお盆を乗せますね・・・
晴香は博道の隣に座ると博道のノートや参考書を移動して自分のノートを広げます。
博道は隣に座った理由を聞いてみます。
その方が声が聞こえやすいからと答えられます。
不審に思いつつも家庭教師を再開しました。
晴香が博道の顔を見つめてきましたよ、じーーーー。
博道が真面目にやれと怒っても平然としているよだ。
最近博道がキスしてくれないから集中できないと言ってきましたよ・・・うわーメンドクサイ。
あー晴香は最初からメンドクサイ女だったか。
私とのキス飽きちゃった?と聞いてきますね。
文化祭のときにしたと言い返すと博道がしてくれないから自分からしたんだと告げられます。
博道からキスしてくれれば元気が出て集中できると思うのと言われます。
博道は時雨に詫びながら一回だけだぞと言ってキスしました・・・うーん少しだけジゴロっぽいか?
博道は唇を触れさせるだけの軽いキスで済まそうとしたけど甘過ぎだよね。
晴香はもうぶっ飛んでるので舌を入れてきたぞ。
驚いて晴香を引きがします。
晴香は唇の周りについた博道の唾液を舐めとっています・・・エッロ。
混乱する博道に晴香はお礼をしたんだと伝えます。
海でも舌を入れるキスをしてきたじゃないか、いっぱい触ったりしてきたじゃないか、と言われます。
博道は晴香はそういう関係は嫌だって言ってたよなと確認します、必死の抵抗って感じね。
晴香は演劇部を辞めて一人の時間が増えてから考えた。
博道ともっと仲良くなりたいから博道のしたい事を何でもしてあげたいと伝えてきます。
「えっち、しよっか」と晴香が誘ってきましたよ!!
あの潔癖だった晴香がねー驚きなんだけど遅すぎたよ・・・
時雨に心変わりする前なら大喜びで押し倒したんだろうけどさ。
うん?晴香の場合は彼女が上に乗ってそう。
博道は「やめてくれッッ!!」と叫んで晴香を引きはがしました。
相手はあの美少女晴香だよ・・・あーあー勿体ない、と普通は考えるよね。
博道に下種行為はできませんでした。
傷ついている晴香が自暴自棄になり求められても嬉しくない。
お互いを慈しみ合うピュアな関係、それが晴香にとって譲れない大切なことだっただろ。
もっと自分を大切にしないと駄目だと説得しました。
博道には晴香を騙している罪悪感があるので受け取れないと思ったようだね。
うーんそう考えるとハッキリできない博道は下種か・・・
どっちみち晴香を傷付けるのでヤッちまた方がまだましと思えないのが博道だよね。
そこんところに時雨は惚れた訳だ・・・
晴香は時期尚早と思ったのか博道を引き留められたと感じたからか引き下がります。
うーんここで引き下がるって事はさ・・・たいして濡れてねーよな。
ヤッテたら酷い目に遭ってたんじゃないの?
それとも計算して特になると判断して辞めたのか?
分からないなー晴香の心境が・・・
晴香と二人っきりになるのは危険貞操の危機と察した博道は時雨を交えて三人での勉強会を提案しました。
晴香は素直に快諾してくれました。
博道を誘惑してけろっとしている晴香が怖い・・・
感情に振れ幅が大き過ぎて怖いよ。

家に戻った博道は翌日から晴香を交えて三人で勉強会をする事になったと告げます。
事後承諾になりましたが時雨は許してくれますよ。
彼女は博道の微妙な変化に気が付いていました。
晴香と何かあったんですね、と断定口調で聞いてくれました。
博道の顔を見れば直ぐに分かると軽口を叩いた時雨に向かって博道が言い返します。
時雨が俺の事ばっかり見ているからじゃないのか?
言い返しですね、時雨が言い返すかと思ったら、まあ否定はしませんが、と言って恥ずかしそうに目を逸らしました。
博道はそんな時雨をカワイイと感激しています。
博道は晴香がエッチしようと誘ってきた事をぼかして関係が拗れていると伝えます。
晴香に別れ話を言い出せない事を謝ります。
時雨があまり無理をしないでくださいねと言ってくれますよ。
時雨の優しさに感謝を伝えると照れたみたいだね。
自分と居る時に姉さんの事で悲しい顔をされるのが不愉快だと言ってるんだと反論してきました。
ムスッと頬を膨らませて唇を突き出す時雨を見た博道は可愛いと感じてキスしてます。
もうバカップル全開です。
時雨とキスしていると暖かい気持ちになってきます。
博道は求めていたのはこれなんだと感じています。
晴香を思ってコンドームを用意し理由を説明した事があるのですが今日の晴香を見て無駄だったと悟っています。
博道は晴香に一切自分の気持ちが届いていないと虚しくなっています。
時雨から両親が週末からアメリカに言われ博道も思い出しました。
時雨がニヤニヤしながら二人っきりですよ嬉しいですか?嬉しいですよねぇと聞いてきます。
ウザ可愛いなこんちくしょー。
意地悪な彼女の笑みを見て博道はそれほどでもないと強がりますね。
時雨は、わたしは、とーっても嬉しいです!と言って博道の腕に抱き着いてきて頬をスリスリしてきました。
自分だけ素直になるのはズルいんじゃないと文句を言うと、まだまだ修行が足りませんね、と言われました。
してやったりという顔をみてイラっとした博道は少し強引に時雨を抱き寄せてキスしました。
キスが当然の行為になってますね・・・
短期間で驚くべき進歩です。
キス魔になってません?という時雨の文句を空手で止めたらいいじゃんとやり込めました。
少し彼女に勝てるようになったね。
「週末、楽しみだな」「はい?」だってさ、勝手にやってろって感じだよ。
週末の二人っきりを使い初体験を済ませようって計画だね。
準備は万端のようだから間違いが起こる可能性はないだろうね。
この状況ならやっちまうのもありだよね。
さっさとしてしまえと言いたいよ。
晴香との関係を精算する前に時雨を抱く覚悟を決めたのね博道・・・頑張ったな、尊敬するぜ。
自分の気持ちに正直に成れたみたいだね。

晴香は自室で博道にエッチを拒否された理由を探します。
晴香はアルバムの写真を爪でカリカリ削っていますよ。
時雨の写真です。
写真の時雨を見ながら彼女の存在を「邪魔だなぁ・・・邪魔だなぁ」と言っています。
おいおい妹だぞそれを邪魔と言ってるよ。
相当に病んでますね。
写真を削り過ぎて爪が剥がれてしまいます。
晴香は自分が時雨になればいいんだと考えました。
もうヤバいね。
晴香は壊れてしまったようです。

時雨は一人でベッドの上に寝そべり晴香の状態を考察します。
博道は文化祭での晴香の状態を時雨に教えたのね。
それを踏まえて夏休み以降の晴香の行動を考察しています。
死んでしまうと博道に伝えたのは晴香らしくない。
もしかして晴香は自分と博道の関係に気付いている。
そうだとすると晴香はなりふり構っていないと言う事だ。
自分の知っている姉のイメージでは想像しずらいが姉の恋人と知りながら博道を奪ったろくでもない女の姉だ。
一皮むけばどうしょうもなく身勝手な人間なのかもしれない。
一度探りを入れてみるべきか?
なりふり構わなくなっているなら博道の手には負えない。
罪悪感という鎖で雁字搦めにされて身動きとれなくなってしまう。
きっと嘘を吐き続けて疲弊し自分を責め続けるだろう。
それは不愉快だ、博道をいっぱいに幸せにするのが自分の望みなんだ。
これは私が戦うべき戦争だ。
こっちだって諦めてやるつもりなんてもうないんだと考えています。
都合よく晴香から今週末ウチに泊まりに来てくれないかな?とのメッセージが届きました。
誕生日会に晴香の父親は参加できていません。
お父さんも時雨におめでとうを言いたいと思うのと書いてありました。
誕生日会からもう一ヵ月ほど経っています、少し怪しいと感じましたが探りを入れる好機と捉えます。
時雨は承諾し晴香の家に乗り込むと決めます。
週末ねー時雨は二人っきりのチャンスを捨てるのね・・・それほど晴香を警戒しているって事ね。
まあ義理の兄妹なのでこれからいくらでもチャンスはあるって計算もあっただろうけど。
ここで博道の初めてを奪えれば晴香に対して優越感を得られるわけじゃん。
でも時雨にとってそれはどうでも良い事みたいだよ。
彼女はそんなに小さな女じゃないぜ。
どうも自分の気持ち(博道を幸せにしたい)が溢れだしてきてどうしょうもないようなんだよね。
この決断がねー事態を混迷させる契機となってしまうぞ。

泊まりに来た時雨を父親が暖かく迎えてくれます。
夕食は宅配ピザをとる事になります。
宅配ピザを初めて食べる時雨は感激していました。
コーラとピザで食べています。
晴香がコーラのおかわりいると聞いてきます。
時雨はお礼を言ってコップを渡しました。
博道との二人暮らしが話題にのぼります。
父親は面識のない高校生の男女に二人暮らしをさせるのは問題と考えていました。
時雨は被害者は博道だと言ってきます。
恋人と全く同じ顔の妹ができたんですか、博道の驚きようはなかなか楽しかったですよと笑います。
父親は時雨が姉の恋人に手を出す筈無いと考えているので博道に同情していました。
晴香の様子を伺うと嫉妬なんてするわけないよと笑っていました。
晴香が博道と時雨の関係に気付いているのか判然としませんでした。
楽しい団欒が続きます。
時雨が猛烈な睡魔に襲われます。
その日はそれほど疲れていないはずなのですが変ですね。
変だなーと思いつつ晴香に運んで貰い眠る事になりますね。
団欒はお開きとなりました。
晴香のベッドに寝かされて布団を掛けられます。
時雨は眠る前に、おやすみなさい、時雨、という妙に冷たい晴香の声を聞いた気がしました。
深夜三時に寒さによって時雨が目覚めます。
カワイイクシャミをしていますね「ひ、くしゅっ!!」
晴香の姿を探すと部屋の中には居ませんでした。
午前三時ですよ?週末だからってこんな時間まで父親と過ごすだろうか?
疑問が出てきます。
時雨は自分が下着姿な事に気が付きました!!
晴香かお父さんが脱がした?何故。
脱がされている理由が分からず混乱が増します。
晴香の机の上に置かれている二つの物が違和感を放っていました。
アルバムと睡眠薬の錠剤が置いてありましたよ。
アルバムの中をみてみると疑惑が確信に変わりました。
晴香は時雨の顔をマジックで塗りつぶしてありました。
それが晴香からの絶縁状であると理解します。
自分が脱がされていた事から晴香の目的が分かりました。
彼女は時雨に成り代わろうとしています。
時雨は晴香をマジクズと罵り行動を始めました。

時雨が晴香の家に泊まりに行ってしまって寂しい博道は久々に友衛と剛士の三人でネットゲームを楽しんでいました。
深夜三時になったのでお開きになります。
博道は眠る事にするのですが時雨とイチャつけなかったので下半身に巨大なテントを作っています。
時雨と予定していたエッチができなくなったので体が不満を訴えているのね。
自分でするかとズボンに手を掛けた時に玄関のドアが開く音がしました。
時雨が帰ってきましたよ!!
時雨は博道に逢いたくなってしまったので帰って来たと言っています。
泊まる予定だったのに帰って来たのを不審に思い晴香と何かあったのか?と尋ねます。
時雨はあんな人の事なんかどうでもいいじゃないですかと答えました。
博道は激しい違和感を抱きますよ。
晴香よりも時雨の事が好きか?と確認してきます。
博道がそうだと答えると晴香の事は忘れてしまいましょうと言われます。
時雨だけを見て欲しいとアピールしてきますね。
時雨がスカートを脱ぎますよ・・・パンツが見えています。
博道が慌てて何をしているだ変だぞお前と叫びます。
時雨は変じゃないと静かに答え、せっかくお義父さん達がいなくなったのに離れ離れなんて寂しいじゃないですか。
おにーさんは寂しくなかったんですか?と問いかけてきました。
博道は自分も時雨と離れていて寂しかったと考えます。
時雨は衝動的に動く時があるタイプだった、これはおかしな行動じゃないかも?と思い始めます。
時雨もヤル気だしまあいいかと考えてしまい彼女の誘いを受け入れる事にします。
ゴムの用意をするのでちょっと待って欲しいと伝えます。
時雨が驚きの答えをかけしてきましたね。
そんなの必要無いですよと言ってきました!!
博道はそうか必要無いのかと流されそうになっていますが時雨がそんな無責任な事をする筈ないと思いとどまります。
時雨を止めようとするのですが時雨がベッドに上がり込んで博道に圧しかかってきました。
好きなんです、おにーさんがいないとダメなんです、だから離れないでください、あたしを捨てないでください。
おにーさんのためだったらなんだって出来るんですから。
熱烈な好意を寄せられますね。
時雨が博道のスウェットをスラしたぞ!!うーん積極的。
飛び出した博道の棒を時雨の陰毛がくすぐります・・・ふおおー。
時雨は本気で生でヤル気なんだと理解します。
しかし彼女の性格上それはあり得ないと思われます。
時雨はリスク管理は徹底しているのでおかしいぞと博道は疑いますね。
優しい時雨が博道に背負いきれない責任を負わせることなんてありえないと気が付きます。
時雨の顔を見たときに違和感が大きくなります。
彼女の目にはいつもの溢れんばかりの愛情はありませんでした。
あったのは淀み一切の輝きを失った濁った淀みが渦巻く瞳でしたよ。
博道はこの顔が学童保育で初めてあった頃の晴香と同じ顔だと気が付きます。
彼女の左手を確認します。
そこには博道が贈った指輪がありませんでした。
博道との二人だけの時間を過ごす時に時雨は必ず指輪をしていました。
博道は自分を襲おうとしている女が晴香だと確信しました。
女を突き飛ばして晴香なのか確認してみますね。
晴香はそんなことはどうでもいいと答えます。
自分と時雨は双子で顔も声も身体の形も全部同じだ、だったら私でもいいじゃない、と言ってきますね。
博道には理解不能でした。
晴香理論が展開されます。
エッチを拒否したから博道は間違えてしまった。
時雨にそそのかされて彼女に手を出してしまったんだよね。
もうエッチが嫌だなんて言わない。
博道がしたいこと全部してあげる。
博道が時雨がいいっていうんなら時雨になってあげる。
したいこと全部してあげるって部分はグッと来るんだけどねー。
博道は晴香を受け入れる事はできませんでした。
博道は晴香が時雨との浮気を知っていたと悟ります。
彼女が落ち込んでいた理由が高尾との再会ではなく自分のせいだったと理解しました。
全部元通りだよと言ってニッコリ微笑む晴香の笑顔は博道が好きだった笑顔とはかけ離れていました。
すり切れて疲れ切って涙さえ枯れはてたような乾いた笑顔を浮かべていました。
晴香を追い詰めたのが自分だと分かってしまい博道は逃げ出します。
捨てないで一人にしないでと縋りつく晴香を振り切り家を飛び出しました。

家を飛び出した博道はひたすら走り続けます。
体力が無いので隣町の公園で力尽きます。
自分が許せない彼は地面を殴りつけて自分を痛めつける事で晴香にしてしまった事の罪悪感から逃れようとしています。
地面を殴りながら喚き続けていたので先客だった三人の不良に煩いぞと注意されます。
自棄になっている博道は、あんたらには関係ねえだろうが・・・どっかいけよ、と言い返してしまいます。
彼らを怒らせるには十分な台詞だねー
博道から喧嘩を吹っ掛けたって事だね。
博道はタコ殴りに遭いますが殴られていると罪悪感を忘れられると思ったのかね。
騒ぎを聞きつけて虎子が現れます。
彼女の家は近所のようですよ。
三人の不良は虎子の舎弟のようですね。
虎子に叱られて去って行きました。

博道を逃がしてしまった晴香は泣き続けていました。
どうすれば博道に構って貰えるかと考えます。
博道は優しい人だ、可哀そうな女の子に酷い事はできない。
もっと自分が可哀そうになればいいんだとの結論に達します・・・壊れていますねー。
晴香は包丁を手に取り手首を切ろうとしていました。
そこでインターフォンが鳴りますよ。
博道が帰って来たのかも?と期待します。
インターフォンの端末を確認すると液晶画面に映っているのは時雨でした。
通話ボタンを押すと時雨がおにーさんの話をしましょう、私達にはそれが必要なはずです、と言われました。
晴香は時雨の部屋に入れて会話してみる事にします。
まあ時雨の家なんですけどね・・・
服を晴香に使われている時雨は晴香の服を着て帰ってきたぞ。

晴香が、どうしてこんなことしたの、と問いかけます。
時雨は、好きだからですよ、もちろん、と答えます。
晴香は、博道の事を好きになるなんて許さない、って言ったよねと確認してきます。
時雨は、言われたけど許して貰おうとはおもっていません、と返答します。
時雨は平然としてますね、余裕を感じます。
時雨が自分の正直な気持ちを伝えます。
博道の事が好きなんだ、最初はいけないことだと思った。
何とかしないと考え他の誰かと付き合おうとしたけど無理だった。
自分でもびっくりするくらいどうにもならなかったんだ、と伝えます。
晴香はふざけないでと激昂しています。
実の姉の彼氏で義兄になった人を誘惑するなんて自分が何をしているかわかっているの。
うーん、ここだけ聞くと晴香が怒っているもの頷けるんだけど・・・彼女は大きな勘違いをしているんだよね。
許さない、時雨のことあたし絶対に許さないからッ、晴香が吠えてます。
時雨は至って冷静に、どうぞ、好きにしてください、と返答します。
時雨の冷たい声に晴香は一瞬寒気を感じます。
時雨の表情を見た晴香は彼女は怒っていると分かりました。
流石姉、時雨の事を知っている。
晴香は時雨が怒っている理由が分からず困惑しています、この状況で怒っていいのは私だけでは?と思っています。
理解が追いついてないねー。
時雨が決定的な質問をする事になります。
博道を奪った事を許してもらおうとも許されるとも思った事はない。
姉さんが憤るのは当然ことですから。
ただ本当に姉さんの好きな彼氏を奪ったんでしょうか?
晴香が困惑しています・・・確かに彼女には理解できないね。
時雨が決定打を放ちますよ。
晴香の好きな人って誰ですか?
晴香は混乱しながら博道に決まっていると叫びます。
時雨は冷静にそれは王子様だからですか?と問います。
晴香はそうだよと答えます。
時雨は博道から相談を受けた事を明かします。
博道は泣きながら時雨に相談してきた、晴香と自分の好きが違いすぎて晴香が俺の事本当に好きなのか分からい、と。
晴香は嘘つかないでと言い切ります。
時雨は事実確認を続ける事にしますよ、事実を淡々と重ねていく時雨の追い込み方・・・恐ろしい。
彼女は敵にしてはいけない子だ。
晴香は博道はいつだって自分の事を理解してくれたと叫びます。
時雨は冷静にそこにどれだけの我慢が存在したのか理解しているのか?と問いかけます。
余りにもしつこ過ぎると感じた晴香は時雨を引っ叩こうとして手を上げます。
時雨は晴香を真っ直ぐに睨みつけてくるだけでした、静かに燃える怒りの瞳で。
晴香はビビってしまい時雨を殴れませんでした。
時雨の迫力が晴香を少し冷静にしましたね。
我慢って言葉を演劇部の部長からされた事を思い出しました。
部長は悲しそうな顔で博道の応援にどれだけの我慢が含まれているのかを理解できていないなら二人は長続きしないと言ってました。
この段階で晴香は部長が哀しそうな顔をしていた理由が分かったみたいです。
晴香は博道が晴香の意見に対して明確な否定を示していた事を次々と思い出します。
その時は大した事ではないと考えていたのですが間違ってたね。
どうして博道の気持ちに気が付けなかったんだと混乱している晴香に時雨が決定打を放ちます。
晴香は博道のことなんて好きでも何でもなく彼に興味が無いからだ。
晴香が好きなのは今はもう晴香の中にしか存在しない学童保育で出会った頃のおにーさんなんですか。
時雨は晴香が今の博道を見ていない事と彼を理解できていない事を指摘します。
時雨は晴香が肉体関係を結べば博道を取り戻せると考えた事にも怒りを感じていました。
博之は自分の快楽の為に他人に不誠実になれる人じゃない、そんな度胸なんてない。
傷つくのも傷つけられるのも怖いから自分から誰かを裏切れる人じゃないんだ。
そんな人をたったの一日の空白にも耐えられないほど晴香は追い詰めた。
結局晴香は博道がどんな人間だったかさえ見えていなかったんですと伝えました。
時雨は博道が晴香の事を忘れようとしなかった事がとても悔しかった事、なぜ自分ではいけないんだ。
自分なら博道をこんなに悲しませたりしないのにと自分が晴香に嫉妬していた事実も教えてあげました。
この辺りに時雨の晴香に対する気遣いを感じますね、基本的に時雨は優しいよね。
博道が彼女を選んだのも頷ける。
晴香は反論しようとするけど何も言えませんでした。
彼女は自分の理想とかけ離れている部分はヒステリックに否定してきた事実を認識しました。
晴香は本当に博道を好きだったのだろうか?との疑問を持ちます。
時雨と晴香の対決は晴香に事実を理解させた時雨の勝利に終わったぞ。

虎子が博道の懺悔を聞いてくれます。
言い先輩だね。
博道は時雨と浮気している事を隠し晴香に別れ話を切り出せずにいた事で晴香を壊してしまったと悔いています。
博道は虎子に叱って欲しかったようですが虎子は博道の取った行動に彼の優しさを見出してくれます。
晴香の窮状をしってたので彼女をこれ以上傷つけない為に言い出せなかったんだよなと言ってくれます。
そんな博道の優しい部分が好きだと言ってくれます。
博道が間違えてしまったモノが何であるのかも指摘してくれます。
晴香に対して文句があるなら時雨に泣きつくのではなく晴香に言うべきだった。
嫌われてしまう事を恐れるあまり不満を我慢したのは間違いだった。
恋人とは一番喧嘩する相手だぞと教えてくれました。
虎子は友衛はそうしているみたいですね・・・流石に恋人関係が長続きしているだけはあるね。
喧嘩しながら互いを理解していきぴったりの形に整えていくものなんだよと教えてくれました。
上手い事言いますね。
博道は自分の失敗に気がつきましたが時雨を振って晴香とやり直そうとは思えませんでした。
安易な気持ちで時雨に乗り換えたのではない事だけが救いだなとも言ってくれました。
虎子はよく人が見えていますね。
後悔しようと思わないくらい時雨の事が大切なんだろ。
だったら最後くらい本音で話してこい、そうしないと博道と晴香は何一つ終わらせる事はできないぞと言って博道を送りだします。
虎子本当にいい女ですね。
彼女を選んだ友衛は見る目あるよ。

博道は晴香と話す為に自宅に戻ります。
途中で帰って行く晴香と出会いました。
博道はカッコつける事無く時雨との浮気を隠していた事を謝ります。
晴香も博道の気持ちを全く考えていなかった事を謝りました。
晴香は自分の間違いに気づいたのでもう一度やり直すチャンスを下さいとお願いしてきました。
博道はごめん、時雨のことが好きなんだ、晴香よりも、この世界の誰よりも、と答えます。
おーおー言うねー、時雨が聞いてたら真っ赤になって泣き出しそうですね。
ちょっと見たく無いですか?デレデレでグチャグチャな泣き顔を晒している時雨を。
別れよう、晴香、と切り出しました。
晴香は何もかもが遅すぎたんだねと諦めます。
最後に自分と付き合った事を後悔しているか?と質問してきました。
博道は「してないッ!!」と即答したよ。
苦しい事も辛い事もたくさんあったけど晴香と付き合えて楽しかった。
初恋が晴香で良かったと伝えます。
晴香が博道が大好きだった太陽のような笑顔で、初恋が博道で本当に良かったと答えます。
ばいばいと言って二人は別れました。

自宅マンションに戻った博道は鍵を持ってきてなかった事を思い出します。
オートロックなので締め出し確定だと項垂れます。
おかえりなさい、おにーさん、と時雨が声を掛けてきます。
時雨は晴香の服を着ているので一瞬晴香かと疑ったぞ。
意地の悪い笑顔で、だったら、どうします、と言われたので時雨だと確信しました。
晴香の家に言ってたのに何で帰ってきているのか質問すると色々ありましてと言われました。
時雨は博道のボロボロの姿を見て驚いています。
姉さんもなかなか激しいなぁとの感想を漏らしています。
時雨は別れ話を切り出した博道を晴香が殴り飛ばしたと思ったようですね。
って事は晴香にはそれだけの実力があるってことなのか?
時雨の姉だけに暴力もいける口なのか?
博道は晴香にヤラレタわけじゃないと説明します。
自棄になって不良に喧嘩を吹っ掛けてボコボコにされたとはカッコ悪すぎて言えませんでした。
晴香との関係を精算した事だけ伝えます。
これで時雨と博道は恋人同士になれました。
両親へどう説明するかって課題は残ってますが前進ですね。
感動してひしっと抱き合うのかと思ったら博道の腹の虫名が鳴ります。
二人で朝ご飯を食べる事になります。
これで全て上手くいくと思えたんだけどねー。

博道と別れた晴香はこれで良かったんだと思い込もうとします。
博道への未練を多分に残しているようです。
失恋は自分を少し大人にしてくれたと考え前向きにこれからの事を考えます。
部活は止めてしまいました。
恋人も失ったので新しい恋をしてみようかな、次はもっと上手くやれるはず。
でも相手がいないから保留だ。
中間テストは散々だったので勉強を頑張ろうかな?
頼りにしていた先生は博道と時雨だ。
流石に今二人を頼るのは気まずいので却下だ。
部活に戻るか?歓迎はしてくれるだろうけど身勝手ではないか。
舞台に立ったらまた嫌な事を思い出してしまわないか?
考えてみると自分は全部無くしてしまったんだなと気が付きます。
自分には過去しか残っていない、寂し過ぎる、もうどこにも行きたくない、と考えてしまうぞ。
前向きに未来を見つめて自分には何も残っていないと気が付き絶望したようです。
晴香は走って来た車に飛び込んだようだぞ。

朝食の途中で電話が掛かってきます。
佐藤時雨さんが交通事故に遭いました。
電話を受けた時雨が混乱しています。
佐藤時雨は自分だ自分は此処にいるぞ?
時雨は晴香が時雨の洋服を着ていて時雨の身分証を所持していた事に気が付きます。
晴香は車に跳ねられ重傷を負い救急病院に搬送されました。
爆弾娘がやりやがった、爆発したぞ。
話を聞いた博道の顔が蒼白を通り越して死体のように白くなります。
博道はフラれた晴香が自殺しようとしたと考えてしまいました。
時雨は晴香が事故に遭い搬送された事を父親に伝え博道を伴い搬送先の病院に向かいます。
父親はどうして二人して夜中に出歩いたのか問い詰めてきます。
正直に話すと博道を巻き込む事になってしまうので時雨は必至に誤魔化し続けました。
博道はとても会話できる状態ではなった。
三時間ほど経過して医者が手術が無事に終わったと知らせてくれます。
晴香の外傷は両足と右腕の骨折、頭蓋骨の骨折でした。
父親を病院に残して時雨と博道は帰宅します。
その日の夜父親から晴香が目を覚ましたとの連絡が入りました。
警察からの報告で事故を起こした車の運転手が晴香が車線に飛び出してきたと証言している事も教えられました。
翌日二人で晴香のお見舞いに行きます。
時雨は晴香が自殺をはかったのか問いただすつもりでした。
自殺をはかった場合、博道がどうなってしまうのか案じています。
病室を訪れると陽気な晴香が出迎えてくれました。
とても博道に振られて自殺をはかった人には見えません。
時雨は聞きにくそうにしている博道にかわり自殺する為に車に飛び込んだのか質問しました。
「・・・え?どういうこと???」晴香が不思議そうな顔をしています。
自殺する為に車に挽かれたのかと指摘されて晴香の理解が追いついたようです。
真っ青な顔で、冗談言わないでよ、そんなことしたら下手したら死んじゃうじゃない!と否定されました。
時雨は演技なのではないか?と疑いますが素人の彼女には演技か本気か判断できませんでした。
どうして事故にあったのか質問すると、そんなのあたしが聞きたいよ!気付いたらミイラみたいになってたんだから!と言われます。
憤慨している晴香を見て時雨はタイミングの悪い事故だったのではと思い始めます。
続く晴香の言葉で事態が想像を超えて深刻だと分かりました。
晴香は、せっかく部長にが文化祭の主演に選んでくれたのになぁ、と残念そうにしていました。
全治三カ月って言われたので練習に参加できない劇に出られないと嘆いています。
時雨が今日が十一月の何日ですか?と質問してみます。
晴香は、さっきから何を言っているの、まだ八月でしょう?だって夏休みだもん、と答えました。
晴香は記憶を失っていました。
医師の説明によると晴香の記憶障害は事故による外傷が原因です。
搬送されたときに晴香の脳は内出血で強く圧迫されていたんだそうです。
手術で血抜きすることで危険な状態は脱したのですが圧迫された脳組織の一部が物理的に損傷した為に記憶の一部が失われた。
物理的な記憶障害の場合、記憶ごと脳が損傷している可能性が高いので記憶が戻る可能性は低いそうです。
晴香は夏休みの中ほどから事故に遭うまでの記憶を失いました。
彼女にとって都合が悪い事実が綺麗さっぱり消えたって事だね。
今の晴香は博道の事が大好きだった状態に巻き戻っています。
明るく、快活で、演劇が大好きで、博道の事が大好きな晴香に。
その事実が博道を追い詰める事になりました。
せっかく苦労して晴香と別れる事ができたのにねー全て無かったことになりました。
博道は部屋に引き籠ります。
飲まず食わずで二日間も引き籠っています。
これ以上は危険だと判断した時雨は博道の部屋に入りました。
部屋には鍵が付いていないのが幸いしたねー。
時雨はショックなのは分かるが晴香が自殺しようとしたと考えるのは悪い方向に想像力を働かせすぎです。
目撃者がいないので事実は分かりません。
運転手が自分が不利にならない為に晴香が飛び込んだと証言している可能性も充分にありますと伝えます。
博道はだったらなんだっていうんだと叫んでいます。
晴香が記憶を失ったので真実は分からない。
自殺しようとした可能性もあるって事だと叫んでいます。
博道は自分が晴香を殺したんだと言って頭を?きむしっています。
晴香が死に損なったので酷い事になってますが死んでいたらもっと酷い事になっていたか・・・
時雨はそうと決まった訳では無い自分を傷付けないでとお願いしています。
博道はゼロコンマ1%でも自分のせいで晴香が死のうとした可能性があるなら耐えられない、人間一人の命なんて俺には背負いきれないと項垂れます。
頑張って覚悟を決めてようやく晴香に本音を言えたのに彼女を振る事ができたのに。
もう一度晴香を殺すなんて俺には出来ないと時雨に縋りついて吐露します。
それを聞いた時雨は頭がおかしくなりそうなほど、自分の中の「女」が昂ってしまいます。
博道が時雨への申し訳なさから弱り切っている事実が時雨をどうしようもなく昂らせています。
博道の事が物凄く愛おしいと感じています、絶対に誰にも彼を渡す事などできない、譲れるわけないじゃないか、と考えています。
ここから時雨の怖すぎる本性が露わになりますよ。
博道がどれだけ私を愛してくれているかは分かっている。
これからは二人で姉さんに優しくしてあげましょう。
二人で、優しい嘘をついてあげましょう。もう一度姉さんが壊れないように。理想の恋人と、理想の妹を演じ続けましょう、と提案します。
これは私達だけの秘密。私達だけの真実。私達はずっとずっと・・・二人だけの共犯者です。
弱っている博道は時雨の提案に縋る事になります。
時雨は博道を優しく抱きしめて顔を見られないようにしています。
その時の時雨はとんでもなく醜悪な顔で笑っていました。
ふーん自分の行動を醜悪だと認識しているのね・・・時雨は悪い女、確定だな。

博道は晴香と交際を続けます。
博道は国立の大学、晴香は部長の伝手で紹介してもらった芸能事務所に通うために上京し同棲しました。
博道が大学を卒業すると同時に結婚してすぐに子供が生まれ真司と名付けます。
今年で五歳になるそうです。
今の博道は三十路手前のいいオッサンだと自己分析しています。
晴香は不思議なことに大学時代から殆ど変わった様子がないそうです。
金曜日だから担当先に行ってそのまま飲む事になると思う。
帰りは深夜か朝になると伝えて出勤しますよ。
出勤前に晴香とキスしています。
真司にパパとママまたキスしていると指摘されています。
友達のパパとママはそんなことしないっていってたよ、なんでパパとママは毎日チューするの?と聞かれてしまいます。
博道はそれだけパパとママは仲良しってことだよと説明して友達に自慢してもいいぞと伝えます。
真司ははずかしいので自慢なんてしない友達が遊びに来てるときはキスしないでねとお願いしてきました。
家を出た博道は扉越しに晴香と真司の会話を聞きます。
真司は博道の帰りが遅い事を残念がっています。
晴香は言葉に詰まっているようですね?
友衛は虎子と結婚して東京で経営コンサルタントをしています。
虎子さんとの間に二人の娘がいます。
彼らとは家族ぐるみの付き合いがあります。
剛士は自慢の筋肉を使いユーチューバーとしてデビューしました。
晴香よりも芸能界で出世する事になりました。
博道は意外だと感じています。
博道は大学卒業ご地元に戻り公認会計士事務所に就職しました。
単純に稼ぎが良くて安定しているって理由でこの職に就いたそうですよ。
博道の日常は色あせていました。
晴香には取引先と飲みに行くと言っていたのですが嘘だったよ。
定時に退社した博道は何本か電車を乗り継いて目的の場所に向かいます。
そこは時雨と二人暮らしをいていたアパートです。
時雨は大学卒業後、このアパートを借りました。
母校星雲の教師をしながらここで一人暮らしをしています。
独身の美人教師ですよ、これはモテモテなのではないか?と思えますが時雨ですからね。
女教師時雨先生、理路整然と話してそうですね・・・怖いと恐れられてそう。
やっぱモテてなさそう。
星雲は進学校なので女教師に恋する余裕はないか・・・
毎週金曜日に博道がアパートに遊びに来る事になっているみたいです。
アパートで時雨に出迎えられて博道の世界に色が付きます。
博道は毎週金曜日に時雨に会いに来て二人の時間を過ごしています。
それだけが彼の生き甲斐になっていますよ。
時雨の作ってくれたから揚げを食べていますね。
二人は近況を話し合って楽しんでいますよ。
博道が眠そうだったので時雨が膝枕してくれます・・・おー。
週に一回しかこれない事を謝る博道に対して時雨は構いません。
私はおにーさんと一緒にいるだけで、十分幸せですから、と伝えました。
時雨の指には出会って最初の誕生日に贈った指輪が輝いています。
うーん不倫関係と言うには生々しさが無いね。
二人は義理の兄妹なので一緒にいてもおかしくはないんだよなー。
医者の見立て通り晴香の記憶は戻りませんでした。
晴香が自殺しようとしたのか事故だったのかは分かっていません。
博道は時雨と過ごす時間だけが自分の真実なんだね。
時雨が死んでしまったら自分も死のう、生きていても意味がないと考えています。
時雨は博道のこの気持ちに気が付いているよね。
眠りに就こうとしている博道が神に祈ります。
博道は自分が時雨としている事は褒められた事ではないと認識しています。
それでも時雨が与えてくれる愛を失う事はできないと考えています。
嘘で固めた自分の暮らしを必死に守る晴香と真司を幸せにする。
時雨とすごすアパートの中だけでいいですから、自分の真実の愛がいつまでも此処に在り続けるを許してください。
晴香は記憶が戻っていて時雨と博道の優しい嘘に縋っているのではないでしょうか?
毎週金曜に出掛けて行くのは怪し過ぎるからね。
博道の気持ちが時雨に向かっていると分かっていても彼女に他の選択肢は無かったんだろう。
結局時雨が欲しいモノを全て手に入れたって事だね。
博道と晴香は時雨の犠牲者とは言えないところが面白い。
この二人は心が弱いので依存しなければ生きていけないんだろうね。
確かに博道は頑張っているようですけど・・・時雨の生き方は怖いけど。
この三人の関係は賢妹が駄目な姉と兄の面倒を見ているって構図なんじゃないの?

成分美少女ラッキースケベ恋愛義妹
評価AAAAAAAAAAAA

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