ラノベの感想) オーク英雄物語3 忖度列伝 (富士見ファンタジア文庫)


概略:
ドワーフの国に到着したバッシュとゼルが言い争っているドワーフと出会います。可愛い方のドワーフがバッシュに向かって「あたしの闘士になってくれ!」と言ってきました。その言葉はオークにとってはプリポーズと同義です。バッシュは彼女に付いて行く事にします。遂に大願成就のときとバッシュはハッスルするのですが勘違いであると判明します。ドワーフの国で行われている武神具祭なる祭りで優勝すれば何でも願いを叶えて貰えると知り出場する事にします。バッシュはプロポーズしてきた美少女の闘士となり武神具祭に参加する事にします。ドワーフの国では陰謀が進んでいて解決に動いている存在も武神具祭に出場していました。バッシュは知らぬ間に陰謀解決に協力した事になってしまいます。

レーベル:富士見ファンタジア文庫
発行日:2021/11/20
著者:理不尽な孫の手
イラスト:朝凪
ISBN:978-4-04-074184-0
雰囲気:逆プロポーズ、未遂、お断り、光明、コンビ結成、陰謀、苛立ち、突破、お願い、齟齬、賞賛、真摯な姿勢、憶測

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第三章 ドワーフの国 ドバンガ孔編
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1. プロポーズではない
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バッシュとゼルがドワーフの国にやって来ました。
入口でドワーフとエルフが言い争っているのが見えました。
近付いて観察してみると二人のドワーフが争っていてエルフは仲裁しようとしていました。
片方のドワーフ女がはぐれオークなのか質問してきました。
バッシュが違うと答えると入国を認めてくれます。
無警戒に入国を認める事にエルフ女が驚いていました。
ドワーフ女からオークがドワーフ女性に魅力を感じていないと教えられます。
その証拠にバッシュはエルフ女性の方ばかりを見ていました。
エルフ女性は自分の体を隠そうとしていますね・・・警戒しています。
彼女は残念な事に頭に花飾りを付けているので既婚者のようです・・・バッシュは彼女に声を掛けるのを諦めます。
バッシュはドワーフ女を見て岩の様だと感じています。
性的魅力は全く感じていないようですね。
しかしドワーフの中にもギリギリオーク好みの女性はいます。
バッシュはそんなドワーフ女性との出会いに期待して入国する事にします。
言い争っていたもう片方のドワーフの顔を見ると、あら吃驚、バッシュ好みの物凄い美少女でした。
そんな美少女がバッシュにお願いをしてきました。
彼女は腕の立つ戦士を求めていました。
名のある戦士と言われて躊躇無く肯定するバッシュの実績に裏打ちされた自信が凄いね。
バッシュに向かって「あたしの闘士になってくれ!」と言ってきましたよ。
バッシュはプロポーズされたと思っています。
本当にプロポーズなのか?都合が良すぎないか?何か裏がありそうです。

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2. 少女の屈辱
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バッシュとゼルは声を掛けてきたドワーフ少女の家に向かいます。
ドワーフ少女はバッシュとゼルを家の中に招き入れてから外套を脱ぎます。
バッシュは闘士になって欲しいと言われた事を彼女からのプロポーズと思っています。
彼女から服を脱ぎだしたと理解し押し倒しました。
ドワーフ少女を押し倒して服を脱がそうとしています。
バッシュの興奮度はマックス状態です。
ドワーフ少女が混乱しつつも何をしているのか質問してきました。
服を脱がすのはダメだと言ってきます?
ドワーフ少女が拒否反応を示していますがバッシュは一縷の望みを持って彼女から闘士になって欲しいと言ってきたよなと確認します。
ドワーフ少女はバッシュが最初から身体目的に近付いてきたと勘違い?いやあってるか?します。
涙を浮かべながら好きにしろよと言ってきましたよ!!
気になるのは少女が自分を半分だからか?と言っている点だね。
好きにしろ・・・それってヤッちまっても良いのか?判断に困ったバッシュはゼルに判断を委ねます。
ゼルは数秒迷いましたが頭の上で大きく腕をクロスしました・・・ダメって事ね。
バッシュは彼女と見解の相違があったと認識します。
自分が勘違いしていたと詫びて少女を解放しました。
オークが女を目の前にして行為を止められる事に少女は驚いています。
少女はバッシュの謝罪を受け入れて押し倒して服を脱がそうとした事を許してくれました。
おー心が広い、おっぱいもでっかい。
バッシュは彼女を口説き落とすのは難しそうだと感じてますが諦めきれません。
試しに「改めて聞こう。俺の子供を産まないか?」と問いかけました。
少女は顔を真っ赤にして怒鳴るように「産まねえよ、そんなもの!」と言い返してきました。
断れたのでバッシュは次の女を探しに行く事にします。
ドワーフは一夫多妻制度なので他の女に声を掛けても何の問題もありません。
切り替えの早さが一流の戦士だね。
出ていこうとしているバッシュを少女が呼び止めます。
彼女はバッシュを誘った理由を教えてくれました。
彼女はヒューマンとドワーフのハーフなんだそうです。
彼女には姉達が居るのですが鍛冶師としてやっていけないと馬鹿にされているそうです。
彼女は自分の腕と母親を馬鹿にしている姉たちを見返す為に「武神具祭」という祭りに出場しようと考えていました。
しかしドワーフの国で権力を持っている姉たちに邪魔をされています。
武神具祭とは鍛冶師と戦士が一組で参加する祭りだそうです。
鍛冶師と戦士を兼ねる人物は一人でも参加が可能です。
少女はハーフなので肉体的にはヒューマンよりです。
戦士として戦うのは無理でした。
鍛冶師としての腕には自信があるようで自分の作った武器で戦ってくれる戦士を探したそうです。
しかし姉たちが手を回してドワーフの国の戦士に彼女と組まない欲しいとお願いして回ったそうです。
困った彼女は国の外に戦士を探しに行くところだったそうです。
それも国境で待ち伏せされて止めらてしまいました。
そこにバッシュがやって来たそうです。
少女は力強い視線でバッシュを見つめて、力を貸して欲しい、とお願いしてきました。
うーん美少女のお願いだからね、聞いてあげたくなるけれど、バッシュには重い目的があるんよね。
バッシュは彼女の目的を理解しましたが助ける事はできないと判断します。
彼には大きな目的があり残された時間は減り続けています。
目的がない旅をしていたなら彼女を助けるのもやぶさかではないと思っていますが自分の目的が優先させるべきと判断しました。
少女はバッシュのプロポーズを断っているからね・・・助けても嫁にはなってくれないのでバッシュは彼女のお願いを断りました。
少女は落胆しているようですがバッシュは「ではな」と言って彼女を家を出ました。
ゼルがブリーズがここに行けと言ったのにはきっと理由があるっす!頑張って良さそうな相手を探すっすよ!と励ましています。
二人は宿に向かい作戦会議をする事にしました。

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3. 女を手に入れる、最もシンプルな方法
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バッシュとゼルは街頭に立ちガールハントをしていました。
道行くドワーフ女をバッシュが観察して好みの女をピックアップします。
標的が決まるとゼルが身上調査を行います。
バッシュとゼルはエルフの国で犯した過ちを反省して情報収集を入念に行う事にしました。
サンダーソニアなんて高嶺の花を狙うのではなく現実的に手の届く相手を探そうと考えています。
ゼルが名前を職業と未婚者である事を確認しています。
あっさり聞き出してくるゼルが怖いですね・・・奴を前にすると個人情報など駄々洩れです。
ポリーンという名の酒場で働いている独身女性をピックアップしました。
ゼルはバッシュならもっとレベルの高い女を狙ってもいいと言ってますがバッシュは反対しています。
まずは一人手に入れるのが先決だ!と言っています。
ポリーンで童貞を卒業して彼女で訓練を重ねて女性遍歴を伸ばしていこうって考えの様ですね。
そう考えるとバッシュは案外下種だな。
反対しないゼルも下種いな。
いやそれはヒューマン的な感覚か・・・オークとフェアリーだから真っ当って言えるか。
バッシュが歓声が聞こえる事に気が付きます。
近くにあるコロシアムから聞こえます。
二人はコロシアムに行ってみる事にしました。
入場するとオークの奴隷を発見しました。
バッシュは彼らがはぐれオークだと理解します。
はぐれオークなので奴隷になっていても仕方ないと考え助けません。
コロシアムでは興行としての決闘が行われていました。
オークの奴隷同士が戦っているのですがバッシュは戦いぶりにガッカリしています。
オークの決闘とは死を賭して臨むものです。
彼らの戦い方からは命を掛けているって熱意が感じられませんでした。
オークの女性(バッシュの好み)から黄色い声援が飛びます。
中には「抱いて―」と叫ぶ声まで聞こえてきました。
バッシュとゼルはドワーフの女性に強いオークは人気があると考えます。
決闘に参加して強さを示せればバッシュに抱かれたがる女見つかるかも?と考えます。
二人で決闘に参加する方法を話し合っていると酔っ払った観客が黄色い声援の真意を教えてくれました。
ドワーフの女性はオークに好意を持っているのではなく面白い戦闘が見られるように声援を送っているだけ。
彼女達はオークに発情しているのではなく決闘に興奮しているんだと教えてくれました。
強さを示してオーク女をゲットするって計画は早くも頓挫しました。
バッシュがオークだと分かった酔っぱらいが有用な情報を教えてくれます。
女が欲しけれべ武神具祭に出て優勝する事だと教えてくれます。
優勝者はドワーフ王の権限が及ぶ範囲であらゆる望みを叶えて貰えるそうです。
バッシュとゼルは昨日声を掛けてきた少女を思い出します。
彼女の闘士になり武神具祭に出ようと考えました。
超高速で彼女の家に向かいます。
彼女は闘士探しの旅に出発しようとしていました。
何度懇願されてもバッシュの子供を産むのはお断り、自分にはやる事があるんだ、と言ってきます。
バッシュが彼女の闘士になりに来たと告げると驚いています。
ゼルは目指すは優勝と喚いています。
探し物があるんだろ?と問いかけてきました。
バッシュは彼女にはプロポーズを断られているしドワーフは一夫多妻なので正直に教える事にしました。
バッシュが嫁となる女を探していると教えると呆れています。
武神具祭で優勝して女を手に入れようとしていると正しくバッシュの目的を理解してくれました。
呆れつつもバッシュが味方になる事で発生するリスクを心配してくれます。
兄姉が妨害してくると警告してくれましたよ・・・意外と優しいな。
バッシュは構わんと答えました。
武神具祭で優勝して嫁を手に入れる、バッシュの目的が明確化されました。
バッシュと少女の目的が合致したわけだ・・・少女はバッシュを闘士にすると決めます。
名乗り合う事になりました。
少女の名はプリメラドバンガ、プリメラと呼んで欲しいそうです。

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4. 渦巻く陰謀
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プリメラがバッシュとゼルを連れてゴミ置き場にやって来ました。
捨てられている鎧を自分が作った剣で斬ってもらいバッシュの腕を見ようと考えての事です。
プリメラが優勝を目指すと熱弁を振るってますがバッシュは生返事を返しています。
身長差があるのでバッシュの視点からプリメラの胸の谷間が丸見えです・・・眼福だねー。
彼女が作った剣を渡してきました。
その時彼女の手が触れてバッシュの心が震えています。
バッシュは無造作に剣を振る降ろして鎧を破壊しました。
鎧は粉々に砕けてしまいます。
ゼルはバッシュの素晴らしい斬撃に感動を覚えています・・・プリメラから「馬鹿野郎!」との怒声が飛びました。
プリメラの作った剣もひん曲がってしまいました。
プンプン怒っているプリメラが可愛いです。
うーん彼女の作る剣は実は大した事無いんじゃないか?
バッシュの剣の腕を、馬鹿力に頼った大したことない、と宣います。
ゼルが目ん玉飛び出して驚いています。
これまでバッシュの剣の腕を大した事ないと言った輩はいませんでした。
プリメラが口だけって可能性が高まります。
言われたバッシュは気にしていません。
彼は自分よりも剣の腕が立つ人物を知っているので自分は大した事ないと思っていました。
プリメラはバッシュの馬鹿力に耐えられる耐久力の高い剣を制作しようと決めます。
プリメラはバッシュとゼルを連れて素材を買いに行きました。
オタク気質なのかな?商店で色々と蘊蓄を騙りながら購入する品を選んでいました。
必要な品が揃い会計する段階になってプリメラの怒声が響きます。
店主からプリメラには売らないと言われてしまいます。
理由を彼女が問うと彼女の製法は間違いだらけなので商品を売りたくないと言っています。
プリメラに説明を求めたら店主に聞きなと言われたのでバッシュは店主に理由を聞いてみる事にします。
バッシュの顔を見た店主の顔が蒼白になっていきます。
彼は戦場でバッシュを見た事があるようです。
バッシュに凄まれてプリメラに説教しようとしただけだと言い訳してきました。
結局バッシュが怖くてプリメラに商品を売る事になりました。
バッシュの凄さが分かっていないプリメラは中々やるじゃんと言って代金を支払っています。
店主はバッシュとゼルを従えて帰って行ったプリメラの事を心配していました。
プリメラは彼女が言うほど迫害されていないのではないか?
店主は彼女の事を気に掛けているように思えます。
工房に戻ったプリメラは剣を打つ間、町を見物でもしててくれ、と言ってきます。
バッシュが剣を打つところを見たいとお願いするとダメだと断られます。
自分の両肩を抱いてバッシュから一歩離れています・・・
プリメラの様子を見たゼルが拒否理由に気が付きました。
バッシュは勘違いからプリメラを抱こうとしました。
彼女は工房でバッシュに襲われる可能性を心配しているようです。
鍛冶は裸に近い格好でするものなので猶更警戒しているようですよ。
裸に近いと教えられてバッシュは是非見たいと思いますがダメと言われたので諦めました。
オークキングの命により合意なき性交は禁じられていますバッシュは忠実にそれを守る事にしました。
バッシュとゼルは町に繰り出し嫁候補を物色する事にします。
ポリーンの務める酒場に繰り出しゼルが彼女から情報収集を続ける事になりました。
巧みな話術でポリーンの好みの男性が強い男って判明しました。
バッシュは行けると確信しています。
武神具祭で優勝したら彼女を嫁に貰おうと考えているようです。
自分の強さに自信があるバッシュは既に勝った気になっています。
ポリーンを眺めて鼻の下を伸ばしていました。
彼女を見ていたら常連客に因縁を付けられます。
ポリーンは彼らのアイドルだそうですよ。
アイドルに手を出そうと考えているバッシュが気に入らないそうです。
喧嘩を売られたバッシュはポリーンに強さを見せようと考えて買う事にしました。
バッシュが自分の大剣を手にして立ち上がると常連客が彼の正体に気付きます。
顔は覚えていなかったのですがバッシュの愛剣を記憶していました。
喧嘩を売った相手がオーク英雄のバッシュと分かり怖くなりました。
バッシュが先に酒場の外に出て待つ事になります。
待っていても常連客達は出てきませんでした・・・ゼルが出てきて相手が裏口から逃げたと教えてくれました。
バッシュは拍子抜けしています。
酒場に戻ると勤務時間が終わったのでポリーンも帰宅済みでした。
バッシュとゼルは次の酒場に向かう事にします。
ポリーンの他にも候補者がいるみたいだね。
プリメラはドワーフの英雄ドラドラドバンガの娘でした。
彼女の姉カルメラがプリメラの事を案じて長兄バラバラドバンガの元を訪れます。
カルメラは国境でプリメラの出国を止めようとしていたドワーフ女です。
バッシュが興味を示さなかった人ね。
プリメラはカルメラが意地悪で自分の邪魔をしていると言ってましたが実際は違うみたいだね。
カルメラはヒューマンとドワーフのハーフとして生まれたプリメラの事を案じていました。
カルメラからプリメラをバッシュというオークを闘士にしたと聞いて戦慄しています。
バラバラドバンガは戦場でバッシュを知っていました。
バッシュが旅人をしていると聞いて少し安堵しています。
オークの内情にも詳しいらしくバッシュがオークキングの命令で動いていると予想します。
バッシュが武神具祭に闘士として参加すると聞いて穏便に問題を解決しようとしてくれていると勝手に勘違いしています。
ドワーフ孔には悪事を働いている者が居るみたいです。
バラバラドバンガはそれを知っているのですが手を出せずにいました。
それをバッシュが解決しようとしていると考えます。
オークキングの命で動いているならプリメラが襲われる事はないだろうと安心しています。
彼もプリメラの成長を願っているようです。
口ばかり達者なプリメラは一度痛い目を見た方が良いとも考えていました。
バラバラドバンガの口ぶりから悪事を解決しようとしている戦士は別に居るみたいなんだよね・・・
彼の努力が無駄にならなければいいがと考えています。

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5. 武神具祭 予選~本戦開会式
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武神具祭の予選が始まりました。
予選は決勝に出場する64名が決まるまで行われるトーナメントです。
一日に二戦する義務がありました。
バッシュは余裕で予選を戦っています。
が問題がありました。
プリメラの作る剣は必ず曲がってしまいます。
予選が進むにつれてバッシュの強さと使っている剣の駄目さが広まっていきます。
圧勝したバッシュが控室に戻るとゼルがバッシュの武勇伝を語っていました。
戻ってきたバッシュに酒を振舞いマッサージを始めます。
バッシュの元に彼に命を救われたリザードマンの若者がお礼を言ってきました。
バッシュは彼を助けた戦場をよく覚えていました。
サキュバス兵がリザードマンの集落を守ろうとした戦場です。
バッシュは乱舞するサキュバス兵のおっぱいをよく覚えていました。
まあこんなもんだよね。
リザードマンの若者の出番がやってきて闘技場に向かいます。
バッシュのような戦士になりたいと言って闘技場に向かいました。
ゼルはバッシュを目標としている彼に好感を抱いています。
バッシュを屈強な男達が取り囲みました。
バッシュは喧嘩を売られると予想しますが正反対でした。
彼らは皆バッシュのファンでしたよ。
バッシュに会えて嬉しいみたいです。
バッシュとの会話を望んているのでゼルが整列させています。
よっぽどバッシュと話したいのか素直に従っていました。
プリメラは闘技場の出口でバッシュとゼルを待っていました。
すると闘技場から出てきた観客の話し声が聞こえてきました。
彼はバッシュの強さを賞賛して彼の使う剣の脆さを嘆いています。
彼らはバッシュは強いけど武神具祭のルール上武器破壊を狙われ勝ち抜くのは困難と言っていました。
プリメラの不満が募っていきます。
バッシュとゼルが出てきましたよ。
プリメラはバッシュから剣を回収して曲がり具合を確かめています。
毎回剣が曲がってしまうのでプリメラは曲がらないように工夫をしていました。
が結局バッシュが使うと剣は曲がってしまいます。
強度が足りないのは明白なのですがプリメラは自分の腕は悪いと認めません。
プリメラは剣は刃筋を立てて斬れと何度言ったら分かるんだとバッシュを罵ります。
バッシュが申し訳なさそうな顔で、そうしているつもりなのだが、と答えると少し溜飲が下がりました。
未だにプリメラはバッシュがオークの英雄だと気付いていません。
小娘がオークの英雄を顎で使っている訳なんだけど・・・バッシュの正体を知っている者はヒヤヒヤしてるんじゃないか?
武神具祭本戦の開会式が行われました。
例年参加する闘士はッ自分が一番強いと雄叫びを上げるのですが今年の開会式は静かでした。
誰も雄叫びを上げませんよ。
恐怖に震える者と感激している者に分かれています。
武神具祭の決勝に進んだ戦士は歴戦の強者が多いので多くの者がバッシュを知っていました。
オークの英雄と同じ舞台に立てる事に感激している者が多いようです。
悪事を知っている者は大商人たちはやり過ぎたと言っていますね。
彼らはオークキングがバッシュを使って悪事の解決に乗り出したと思っているようです。
完全な勘違いなんだよなー。

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6. 武神具祭 本戦一日目
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本戦開始直前の控室でプリメラがイライラした面持ちでバッシュと対面していました。
プリメラはバッシュの馬鹿力に耐えられる剣を作る事を諦めたのかな?
バッシュの方で剣が曲がらないように工夫してくれとお願いしてきました。
本戦では闘士と鍛冶師にそれぞれ専用の控室が与えられます。
鍛冶師の控室には炉と金床があり簡易的な鍛冶ができるよになっています。
壊れた武器は待ち時間に修理する事ができます。
一回戦は三十二試合が行われますが勝ち進むに連れて試合数が減っていきます。
修理に使える時間は短くなっていきます。
プリメラがバッシュに剣を曲げないように工夫して欲しいと言ってくるのも頷けます。
プリメラがゼルに退室を要求してきました!!
ゼルは自分はプリメラを回復させて貢献していると不満を述べます。
プリメラもゼルの貢献は認めますがルール上控室には鍛冶師と闘士以外入ってはいけない事になっていました。
回復能力に長けているフェアリーが控室に入り込んでいるバレたら失格になってしまいます。
理由を伝えるとゼルは素直に客席に行ってくれました。
バッシュはプリメラの大きな胸に視線釘付けになっています。
彼の視線に気が付いたプリメラが文句を言ってきますね。
バッシュは見ているだけだ安心しろ、オークキングの名において異種族との同意なき性交は禁じられていると答えます。
プリメラは見ているだけならとガン見を認めてくれました。
彼女はハーフヒューマンなのでドワーフの美的感覚から外れていました。
自分など可愛くないだろと言ってきます。
バッシュが、そんな事はないと力説すると照れています。
プリメラは根拠のない自信を失っていました。
優勝は難しいと考え始めています。
バッシュから優勝を狙う一回戦の相手には問題無く勝てると言われて驚いています。
一回戦が始まりました。
バッシュの相手はゴルゴルと言うオーガです。
実力的には優勝を狙える戦士です。
バッシュを知らない観客は一回戦から面白い試合になると呑気に言い合っています。
バッシュを知っている者はゴルゴルが肉片にされると震えていました。
バッシュとゴルゴルは知り合いでした。
挨拶を交わし合い試合が始まりました。
身長はゴルゴルの方が高いです。
バッシュに向けて剣を振り下ろしました。
轟音が響き砂埃が舞い土塊が飛び散ります。
砂埃の中から何かが飛び出してきました。
バッシュを知る観客はゴルゴルの肉片だと考えます。
飛び出してきたのはゴルゴルの剣先でした・・・武器破壊です。
バッシュの勝利に終わりました。
ゴルゴルには何の傷も付いていません。
昨年のゴルゴルは武器が破壊されても自分は負けていない主張して暴れ続けました。
しかし今年は素直に負けを認めました。
バッシュの剣裁きに感銘を受けたのかもな・・・
二回戦バッシュの相手は棄権しました。
プリメラの言いつけ通りに剣にダメージを受ける事なく勝てたのですがバッシュは不満そうです。
一回戦の後プリメラは武具の修理を行いました。
バッシュは彼女の艶やかな鍛冶姿を見る事になりました。
槌を振るう度に胸が揺れ、汗を拭い度に腋が見えました。
腋が見えれば普段はなかなか見る事のできない胸の付け根あたりを横から観察する事ができました。
すっげー横乳、横乳が見えているぞ、良いよねー横乳、素晴らしい光景に違いない。
バッシュは襲い掛かりたい衝動を抑えるのに必死でした・・・
控室で闘士が鍛冶師を襲ったら失格になるんだろうか?
まあオークキングの言いつけがあるので襲えないんだよね・・・
バッシュの忍耐力の高さは凄まじいな。
だもんで二回戦を不戦勝で勝ち抜けた事に不満しかないようです。
三回戦プリメラが絶対に勝ちたい鍛冶師が鍛えた剣を使う闘士との対戦です。
相手はコロというビーストでした。
バッシュよりも数歳年下の戦士でビースト軍の特攻隊長だった男です。
戦中に勲章を貰ったのですが素行が悪く平和な世の中に馴染めませんでした。
何度も暴力事件を起してビーストの国から追い出されました。
諸国を流れてドバンガ孔に流れ着きました。
ドバンガ孔に闘技場があったので居付く事になります。
素行の悪さは変わりませんでした。
そんなコロに声を掛け諭したのがカルメラドバンガでした。
良いひとじゃん。
コロは心入れ替えて不必要に負けた相手をいたぶる事をやめました。
バッシュとの対戦に際しても格上を認めて礼節を持って接してきました。
バッシュと戦えて光栄だと伝えてきました。
戦闘が始まり一瞬でバッシュの勝利となりました。
コロはバッシュの攻撃を貰い客席までふっとばされ気絶しました。
バッシュの決勝トーナメント出場が決まりました。
相手を客席までふきとばすってどんな攻撃をしたんだ?

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7. 未熟者と奴隷
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バッシュの決勝トーナメント進出が決まったのですがプリメラの気は晴れませんでした。
バッシュがプリメラの剣が折れないように工夫をしたのですがその方法が問題でした。
バッシュは剣が折れないようにする為に籠手を使って戦っていました。
想定外の使われ方をした籠手はひしゃげてしまってます。
プリメラはバッシュとゼルを連れて籠手を修理に使う素材を買いに行く事にします。
鉱石市場に到着したプリメラはどれを購入するか悩んでしまいました。
バッシュが扱っても壊れない武具を作るにはどの素材を使えばいいか決められないようです。
彼女は自分が未熟なのではないか?と気付き始めています。
バッシュに意見を求めると大きく変更する必要は無い。
もう少し深く踏み込めた方が良いので踝のあたりだけは改良して欲しいと言われました。
プリメラは岩で頭を殴られたような気分になっています。
バッシュの指摘は的確だったようですね。
結局素材は買わずに工房に戻ります。
バッシュとゼルは祝杯をあげる為に酒場に繰り出します。
一人になりどうすればいいのか悩んでいるプリメラを姉のカルメラが訪ねてきました。
彼女は決勝トーナメント進出を決めたプリメラを祝いに来てくれました。
プリメラは目標だったカルメラの武具を使う闘士に勝利していました。
勝ったら自分と母親を馬鹿にするなと言ってやろうと心に決めていたのですが言葉が出てきません。
カルメラは自分の敗北を認めてプリメラを賞賛してくれます。
勝ち残っているのにイマイチ覇気がないプリメラを見て心配してくれます。
プリメラは乱暴にカルメラを追いかけしてしまいます。
去り際にカルメラはそのままではプリメラはダメになってしまうと心配してくれます。
プリメラはどうすればいいんだと悩み続ける事になります。
ここで素直にカルメラに頭を下げて対策を相談できればねー。
カルメラの言葉選びにも問題はあると思うんだけどねー。
カルメラはプリメラの事を心配しているんだけど言葉の選択が悪すぎて真意が伝わっていないんだよなー。
酒場ではゼルがバッシュの武勇伝を聞かせていました。
集まっている客の中には今日バッシュに負けたゴルゴルとコロも混ざっています。
客たちはバッシュと同席できて嬉しそうにしています。
バッシュは内心ドキドキでした。
女性遍歴の話にならないか心配していました。
それで言葉数が少なくなっているのですが、それが客たちにカッコイイとの印象を与えています。
自分の武勇伝を誇張して語る輩が多いらしく静かにゼルが語るに任せているバッシュがカッコよく見えているようです。
明日に備えて休息を取るために店を出る事にします。
バッシュが席を立つとだれが奢るのかって争いが起こりました。
プリメラの工房までの帰り道でバッシュは呼び止められます。
路地に引っ張り込まれて対峙します。
彼に声を掛けてきたのはバッシュとは旧知のドンゾイというオークでした。
バッシュはドンゾイがドワーフとの戦いで戦死したと考えていました。
ゼルも彼の事を知っていました。
生きていた事を喜び合います。
ドンゾイが予想外のお願いをしてきました。
ドンゾイも武神具祭に出場していました、決勝トーナメントにも勝ち残っています。
このままではバッシュと決勝で当たる事になる。
自分の目的を叶えるために負けて欲しいと言ってきました。
ドンゾイも何か勘違いしているね。
彼はバッシュが自分と同じ目的を持って武神具祭に出場していると勘違いしています。
最後は自分の手で片を付けたいので負けて欲しいと言われました。
負けてくれたら自分の女をバッシュに譲ると言ってきます。
いい女で既にドンゾイの子供を三人産んでいるそうです。
バッシュには優勝して嫁を手に入れるとの大目標がありました。
負けるとオークの英唯の名声に傷がつく事になります。
そこはドンゾイと彼の仲間が何とかすると言っています。
ドンゾイはバッシュに迷惑は掛けないと言って立ち去ります。
勝ち残らなくても嫁が手に入る好機ですね・・・バッシュは悩んでいます。
どうするんだろうか・・・オークの英雄としての誇りを守りつつドンゾイを勝たせる?そんな妙案があるんだろうか?
バッシュとゼルが戻ってきたらプリメラは鍛冶仕事を始めていました。
バッシュとゼルは倉庫に泊めて貰っているようですね。
プリメラは何度も納得のいく剣を打とうと試行錯誤していました。
バッシュがこれまで曲げてきた剣を検分しています。
検分の結果バッシュが剣を丁寧に扱っている事が分かりました。
均等に彼の力が掛かっていたので剣は折れずに曲がっていました。
プリムラはバッシュが一流の戦士であると気が付きます。
剣が曲がるのは自分の技量が足りないからだと思えるようになります。
困った時は優れた武具の模倣をしていたと思い出します。
バッシュの眠る倉庫に忍び込んで彼の愛剣を持ち出します。
工房に戻りバッシュの剣を観察しています。
自分の打った剣と比べると違いがあると分かりました。
プリメラは自分が未熟者なんだと自覚する事ができました。
涙を流しながら「あたし、未熟なんだ」と呟きました。
一方前進したね。

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8. 武神具祭 本戦二日目 準決勝
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控室でプリメラは自信なさ気にバッシュに声を掛けます。
「・・・悪い。ロクな武具を用意できなくて」
バッシュの愛剣を見てからプリメラは自信を失っていました。
バッシュが「いや、昨日より持ちやすい」と言ってくれました。
プリメラは一瞬得意になり小さくガッツポーズを取ります。
直ぐに頭を振って拳を背後に隠しました。
多少持ちやすくなったと言われてもナマクラである事に変わりありません。
プリメラが後ろに拳を隠した事で彼女のおっぱいが強調されました。
バッシュの目は彼女のおっぱいに釘付けになっています。
プリメラはこんなもの見て何が楽しんだと思っていますが悪い気はしてません。
まあ女の子には分からないよねー女の子おっぱいには夢と希望が詰まっているのだよ!!
改めてバッシュを見てみると結構いい男に思えました。
実直で、強く、男気もあります。
プリメラが一方的に悪態をついても文句も言わずに自分に出来る事をやり遂げました。
プリメラに未熟さを気付かせてもくれました。
プリメラの胸の谷間を凝視してますが手を出してはきません。
プリメラに変らぬ情欲を抱きながらオークキングへの忠誠心から手を出しません。
忠誠心があり、辛抱強く、屈強な男。
そういう男に言い寄られていると再確認してプリメラは頬を赤らめています。
自然と口から優勝すれば考えてやってもいいとの言葉が漏れます。
プリメラとしては子供を産んでも良いと伝えたつもりでした。
しかしバッシュには難解過ぎる言葉だったよ。
何をだ?と問い返します。
プリメラはテレテレなのか、あたしの口から言わせるつもりかよ!あの件に決まってるだろ!と叫びます。
そう言われてもバッシュには何の事だか分かりません。
ゼルがその場に居たのなら適切な正解を教えてくれたでしょうが居ないんだよなー。
プリメラもう少し分り易く、できれば具体的に言ってあげないとバッシュには伝わらないよ。
まあ乙女なので言えないか・・・
バッシュは猛烈な予感を感じていますが、良い予感なのか悪い予感なのか分かりません。
どっちなんだと悩みながら四回戦に臨みました。
四回戦もバッシュは一撃で勝利しました。
次はいよいよ準決勝です。
対戦相手はプリメラの兄バラバラドバンガです。
ドバンガ一族の中で最も強く最も鍛冶の腕がいいとされる男です。
プリメラはバッシュのお陰で勝ち残っていると自覚しています。
未熟な自分の武具がバラバラと戦う資格があるのか?と自問しています。
自信無さ気なプリメラに、安心しろ負けはしない、と言い残してバッシュは舞台に上がります。
プリメラは勝っても自分の手柄だと思わないようにしようと考えています。
本当にプリメラは成長しているようですね・・・考え方が殊勝になっています。
バラバラドバンガにも大きな目的がありました。
彼はドワーフの支配者層が金に目がくらんでオークの捕虜を解放しなかった事を知りました。
何とかしたいと思ている時に捕まっているオークの中に奴隷解放を目指している者の存在を知ります。
それがドンゾイです。
協力を申し出る事も考えましたがバラバラはドンゾイの誇りを守りたいとも考えました。
ドンゾイは武神具祭で優勝して奴隷解放を願い出ようと考えていました。
バラバラは彼の元に自分が鍛えた武具が行き届くように仕向けます。
武神具祭で彼と本気の戦いを行い負けようと考えていました。
バラバラはバッシュがオークキングの命を受けて奴隷解放に動いていると誤解しています。
バッシュならば簡単に優勝して奴隷解放を成し遂げるだろうと思えました。
それではこれまでのドンゾイの努力が報われない。
自分がバッシュを打倒してドンゾイと決勝を戦わねばと考えています。
バッシュは自分よりも格上の相手です。
バラバラは真っ向勝負を身上とするドワーフの流儀を捨てる事にします。
彼にも勝算はありました。
バッシュ個人に弱点はありませんが彼の使っている武具には大きな弱点がありました。
プリメラの作った武具はバッシュのパワーに耐えきれないと分かっていました。
バラバラは舞台上を逃げ回りながら適切に攻撃を加えてバッシュの鎧の踵の留め金を破壊しようと考えました。
戦闘が始まりバラバラはバッシュから逃げ回る事になります。
バラバラの目論見通りに試合は展開してあと少しで踵の留め金が破壊されるところまで追い込みます。
バッシュがバラバラの予想を越えた踏み込みで踏み込んできました。
バラバラは踵の留め金が壊れていない事を確認して意識を失いました。
プリメラが成長していると知り嬉しそうです・・・が試合はバッシュの勝利で終わりました。
プリメラを成長させてくれたバッシュに感謝しているようだったぞ。
バッシュは決勝まで駒を進めました・・・
ドンゾイにわざと負けてあげるのか?本当どうするんだ?

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9. 武神具祭 本戦二日目 決勝戦
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決勝戦を前に会場は静まり返っていました。
理由は昨年の優勝者バラバラがバッシュ相手に逃げ回る戦法を取ったからです。
バッシュ以外とは真面に戦っていたのでバラバラには何らかの作戦があったと考えるようになります。
それもバッシュは余裕で勝ってしまいました。
バッシュの強さを見た観客は彼の参戦を大人げないと感じ始めていました。
ドンゾイと対峙したバッシュから意外な言葉が告げられます。
バッシュは優勝して女を手に入れると宣言しました。
ドンゾイは何故だ?と不満を漏らします。
バッシュがドンゾイのお願いを拒否したのには二つの理由がありました。
ぶっちゃけるとドンゾイの嫁はバッシュの好みではありませんでした。
はぐれオークの嫁を譲られて連れ帰るなんて情けなくてオークキングに顔向けできないと考えています。
もう一つはオークの誇りの問題でした。
オークは望むものは戦って奪い取るモノです。
望むものは戦って奪えと伝えます。
バッシュはドンゾイの望むが誇りを取り戻す事だと誤解しているので納得の理由です。
バッシュの言葉はドンゾイの心に刺さります。
ドンゾイは奴隷になり自分がオークの誇りを失っていた事に気が付きました。
バッシュから「オーク同士の本当の決闘がいかなるものか、ドワーフ共に教えてやろう」との言葉が飛びます。
ドンゾイはバッシュに教えられたと思いながらウォークライを上げました。
バッシュも凄まじいウォークライで応え戦闘が始まりました。
バッシュの一撃勝利と予想されましたがドンゾイは盾を上手く利用として攻撃を逸らします。
数度の打ち合いでドンゾイの左手は砕かれます。
聞き手に盾を持ち替えてバッシュに突進していきました。
バッシュも迎え撃ち必殺の一撃を放ちます。
バッシュの剣(プリメラ作)とドンゾイの盾(バラバラ作)が激突してバッシュの剣が折れました。
ドンゾイの剣は弾き飛ばされて闘技場に壁に刺さっています。
壊れていません。
ドンゾイの盾もベコベコにへこんでますが破壊されてはいませんでした・・・
武器破壊・・・バッシュの剣が破壊されたのでドンゾイの勝利となりました。
勝ったドンゾイは狐につままれたような気持ちになっています。
バッシュの動きから剣が折れるように攻撃してきたんだと分かりました。
バッシュはオークの誇りを守りながらドンゾイに勝ちを譲るって芸当を成し遂げました。
ドンゾイはバッシュが英雄として成長したんだと納得しています。
勝ちを譲られたと最初は考えましたがバッシュの貸した試練に打ち勝ったと納得する事ができました。
優勝したドンゾイはドワーフに囚われている全ての奴隷の解放を願い出た叶えられました。
バッシュの男気が全開です。

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10. プロポーズ
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プリメラは決勝戦が終わるまで祈り続けていました。
戦いが終わりバッシュが控室に戻ってきました。
バッシュの握っている剣は半ばから折れていました。
プリメラは自分の武具が不出来だった為に負けたと考えます。
バッシュへの申し訳なさを感じています。
しかし自分の作った不出来な武具が優勝しなくて良かったとも感じています。
プリメラはバッシュの素晴らしさを知り彼の子供を産んでも良いと思い始めています。
バッシュに予定を聞くと早々に町を出ると言われました。
プリメラはこのままバッシュと別れてはならないと思います。
思い切ってバッシュにプロポーズする事にしました。
一生バッシュの武器を作らせて欲しい、とドワーフ流のプロポーズを行いました。
バッシュの言う、俺の子供を産んでくれ、と同じだね。
違うところは他種族には分からないって事だよね。
ゼルならば知っていたかも知れませんが控室なので居ませんでした。
バッシュは言葉通りに意味を認識して断りました。
戦争は終わっているので武具の修理が頻繁に必要になるとは思えないからなー当然の答えだね。
バッシュに断られたプリメラが残念そうにしているのを見たバッシュは慰めの言葉を残す事にします。
今使っている武器が壊れたら頼むと伝えました。
バッシュの答えを聞いたプリメラが輝く笑顔で、その時までに鍛冶の腕をあげておくと言ってきました。
プリメラの真意に気付いてないバッシュはあっさりと彼女と別れました。
勿体ない・・・本当に勿体ない・・・台詞の真意を理解できれば美少女巨乳嫁をゲットできたのにーーーー。
バッシュはゼルと合流して励まされる事になりました。
ドワーフ女性の多くはバッシュの好みではないので他の国に行こうと考えています。
ゼルもバッシュがこの国入ってから覇気が無かった事に思い至ります。
他国に移動するのは妥当だと考えます。
次の目的地を決めかねているバッシュに泣きながらリザードマンの青年ダイドナイルが声を掛けてきました。
彼はバッシュがオーク奴隷を解放する為に武神具祭に出場したと思っています。
ドンゾイに勝ちを譲る事でオークの誇りを守りつつ奴隷解放を成し遂げたとバッシュを評価しています。
泣きながら語っているのでバッシュには彼の真意が伝わりません。
この段階でもバッシュはドンゾイが戦争に捕虜になりそのまま奴隷となっていたと知りません。
イマイチ彼が何に感動しているのか理解できていませんよ。
大きな事を成し遂げているのに自分の功績を正しく理解していないところがバッシュとゼルらしい。
次の目的地が決まっていないと教えるとリザードマンの国に来ないか?と誘われます。
リザードマンはドワーフ以上にオークの美的感覚から外れています。
バッシュでも子供を産んでくれるって女が洗われても断るだろうと考えています。
種族的に無理ってやつだね。
嫁探しって大目標があるバッシュがダイドナイルの誘いを断りました。
今回の様な事があるならリザードマンの国に行く事も考えると言った為ダイドナイルが誤解しました。
ダイドナイルがバッシュが祭りを求めていると勘違いします。
ビースト国の第三王女イヌエラとエルフ国のトリカブトが婚約したのでビーストの国はお祭り騒ぎになっていると伝えます。
バッシュは自分には関係の無い話だと考えましたがゼルの見解は別です。
ゼルは他人に嬉しい事が起こると真似したくなるものだ。
イヌエラとトリカブトの婚約を見たビーストに異種族との結婚ブームが起こる可能性があると指摘します。
バッシュはゼルが旅に同行してくれている事に感謝を伝えビーストの国に向かう事を決めました。
バッシュが去ったドワーフの国では二つの事が話題になっています。
バッシュの活躍とプリメラの変化でした。
颯爽と現れて奴隷解放に貢献したバッシュは英雄視されています。
プリメラはバッシュとの約束を果たす為に大嫌いだったバルバルに弟子入りしました。
毎日怒鳴られながら黙々と鍛冶仕事に打ち込んでいます。
酒場に飲みに来たバルバルから自分もうかうかしていられないと零されプリメラが本気であると伝わりました。
プリメラはバルバルに弟子入りする前にカルメラの元に向かい彼女と和解しました。
今では二人で仲良く酒場に飲みに来ています。
ドバンガ姉妹の不仲まで解消してしまったバッシュはより尊敬される事になっています。
本人の知らぬ間に崇拝を集めていますね。
バッシュがやった事ってプリメラを見ながら発情しつつ格下相手に戦い勝っただけなんだけどね・・・
プリメラの弾むおっぱい最高だったぜ。

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エピローグ
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奴隷から解放されたドンゾイは仲間を連れてオークの国に戻ってきました。
最初ははぐれオークと勘違いされましたがバッシュの名を出すと受け入れてもえました。
ドンゾイは酒場でバッシュの武勇伝を語っています。
自分がバッシュに救われたと語り若いオークを喜ばせています。
若いオークはバッシュを尊敬しているので大うけでした。
エルフの国を通過する時にバッシュの名を出すと素通りして貰えたと語ると大喝采が起こります。
バッシュがエルフを服従させた事になっています。
バッシュは女の方はどうしているんだ?って心配されています。
ドンゾイはドワーフの国でバッシュがピカイチに可愛い女と一緒に居るのを見たと教えます。
プリメラの事だね・・・まあ嘘じゃないな。
バッシュがプリメラを抱いたって事になっています。
エルフも片手で数えきれないくらいは犯したって思われています。
キングの命令で合意なき性交は禁止されていると指摘する賢い者もいましたが一蹴されます。
エルフがドンゾイ達を素通りさせてくれた事実があるので合意が成立している。
バッシュならエルフの方から抱かれる来るってわけね、と納得されています。
バッシュが旅から帰ってくる時に鎖に繋がれて腹を膨らませた女を十人以上は持ち帰ってくる、と適当な予測をたてられています。
本当は未だに一人も抱けていないんだけど・・・
バッシュは自分が英雄的な活動をしていると認識してません。
知らないうちに重荷を背負わされています。
一人も嫁をゲットできずに帰還した場合、窮地に立たされそうです。
オークの国には戻ってこないかも・・・

成分表
成分含有量(5:多い、1:少ない)
美少女2
ラッキースケベ5
戦闘5
理解不足と勘違い5
ヒーロー性5
対話3
口説き2


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