ラノベの感想) 86―エイティシックス―Ep.5 ―死よ、驕るなかれ― (電撃文庫)
概略:
連合王国に遠征したシン達は非人道的な兵器を紹介されました。それは死んだ人間の脳をスキャンして思考回路として組み込んだ人造妖精という美少女たちでした。彼女たちを作ったのは連合王国の第三王子でした。シン達はゼレーネが隠れていると思われる連合王国の山脈の中にあるレギオン基地を奇襲する予定でした。しかしレギオンに出撃地点である要塞を襲撃され部隊が分断される事になりました。救援が来るまで持たない状況だったので要塞の外と内が連携してレギオンを駆逐する攻城戦を行う事になります。多くの機体を指揮する為にレーナが身体のラインでまくりのパイスー姿になる事になります。
レーベル:電撃文庫
発行日:2018/10/10
著者:安里アサト
イラスト:しらび
ISBN:978-4-04-912092-9
雰囲気:死んだ脳の再利用、人造妖精、女子パイスー、アンジュ赤面、攻城戦、非道な作戦
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シンとレーナは喧嘩中です。
レーナが未だに戦場で戦おうとするシン達エイティシックを哀れだと感じている事が原因です。
二人の周囲に居る人間は二人が喧嘩中だと見破っていました。
シンはライデンから仲直りした方が良いと指摘されています。
レーナはアネットやグレーテからシンと仲直りする事を勧められています。
お互いに気まずさを払拭したいと思っているようですが切っ掛けが無いようです。
シン達は連合王国を支援する為にやって来ました。
そこで連合王国側の指揮官を紹介されます。
連合王国の指揮官は王位継承権を剥奪された第三王子でした。
顔合わせの席で王子が気さく過ぎる挨拶をしてくれます。
ヴィクトール・イディナローク、今日から卿らの同胞だ、ヴィ―カで良い、敬称も虚礼も不要だ、と言ってくれます。
彼の希望により以降はヴィ―カと呼ぶ事になりました。
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シンは連合王国に入ってからレギオンの嘆きの声がハッキリ聞こえるようになっていました。
それを聞いたレーナは慌てますがシンは嘆きの声を発しているのがレギオンである筈が無いと言っています。
いくらレギオンが非常識な存在でも連合王国の首都に潜入できる筈が無いと云うのが彼の見解です。
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ヴィ―カからシンが感知している嘆きの声の主を紹介される事になりました。
入って来いと言われて一人の少女が入室してきました。
驚いたシンが思わず「それは、何ですか?」と聞いてしまいます。
余りにも失礼な発言にレーナが咎める事に成っています。
ヴィ―カから「見せてやれ」と言われて少女は自分の首を外してみせました!!
驚愕です、レルヒェと呼ばれている少女は人間ではありませんでした。
死んだ人間の脳をスキャンして作った人工の脳を持つ人造妖精<シリン>だそうです。
彼女たちが連合王国の主力機、半自律戦闘機械<アルカノスト>の制御用コアユニットだそうです。
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レルヒェ達<シリン>を開発したのはヴィ―カだそうです。
イディナローク家は天才を多く輩出する異能者の家系でした。
ヴィ―カは現在の王家で一番異能の力が強いそうです。
彼が<シリン>を開発したのは兵士不足を補うためだそうです。
連合王国では臣民と隷民に別れています。
臣民は軍役を担い、隷民が納税義務を負うそうです。
支配者層である臣民は軍役に付く事に誇りを持っているそうです。
この辺はエイティシックを作り出した共和国の白豚とは違う価値観だね。
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ヴィ―カは戦死者が増え過ぎて新たな兵士を補えなくなってきたので死んだ人間の脳を有効に使った結果だと言ってます。
脳のスキャンをされたのは生前に死んだあとに脳を提供する事に同意した兵士だけだそうです。
とても人道的だと思いますがシン達には理解し難いようです。
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ヴィ―カがシンだけを呼び出して王族の遺体が安置されている霊廟に連れて行きます。
そこでヴィ―カが自分が犯した禁忌について説明しています。
死者の声が聞こえるシンに死者の声を聞いてもらおうとしたようです。
13年前、子供だったヴィ―カは母親を蘇らせようとしたそうです。
彼の母親は彼を出産する時に亡くなったそうです。
ヴィ―カは母親の遺体から脳を摘出して機械に接続して生き返らせようとしました。
母親の名前はマリアーナ・イディナロークだそうです。
結果は失敗に終わり、この時の愚行の咎で彼は王位継承権を剥奪されました。
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失敗したヴィ―カは自分の技術や知識が足りないので失敗したんだと考えたそうです。
そこで彼は全てのデータを公開ネット上にアップロードしたそうです。
世界中のどこかに自分よりも優れた知識を持つ人間居て解決方法が見つかると期待したのかも知れません。
そのデータをレギオンを設計中だったゼレーネ・ビルケンバウム少佐が発見しました。
彼女はヴィ―カのデータを発展させてレギオンを完成させたようです。
ヴィ―カはレギオン完成に間接的に関与していたのね。
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シン達が連合王国にやって来たのはゼレーネが宿っていると思われる初期型のレギオンを捕獲する為でした。
ゼレーネは連合王国にある竜牙大山の中にあるレギオンの基地に潜んでいると予想されます。
シン達は竜牙大山攻略作戦を決行する事になりました。
この作戦でレーナが多くの機体の指揮を執る事になります。
そこで指揮の負荷を軽減させる<ツィカーダ>と云う秘密兵器をヴィ―カが提供する事になりました。
彼は男性のハンドラーは使いたがらないから実戦での使用実績は無いがテストはバッリチだと言っています。
男性では似合わないと言っていたのが気になるね。
レーナは早速<ツィカーダ>を装着してみる事にしました。
それは首に装着してボタンを押す事で起動するようです。
レーナの悲鳴が響き渡る事になりました。
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攻略作戦の前に索敵を行う事になりました。
これによって進軍経路の確認を行っています。
この作戦中に岩盤の中に爆薬が埋められた場所を発見しました。
レギオンと交戦しながらの索敵だったのでアンジュとダスティンが爆発に巻き込まれて谷底に転落してしまいました。
エネルギーと弾薬が尽き夜になったので捜索を打ち切り基地に戻る事になりました。
転落したアンジュとダスティンは機体を損傷しましたが無事でした。
雪山の中で山小屋を発見したのでそこで救助を待つ事になりました。
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暖炉に火をつけ濡れたパイロットスーツを乾かす事になります。
ここでダスティンはアンジュの背中に刻まれた、売女の娘、と読める傷跡を見てしまいます。
ダスティンはそれを消さないのか?と質問してしまいます。
アンジュは、背中の開いたドレスも着てみたいし、ビキニにも憧れるものね、と言っています。
ビキニと聞いてダスティンが見せたい奴がいるとか?と質問しています。
アンジュが揶揄い半分に、どうして?私の事が好きだったりするの?と聞いてきました。
ダスティンが自棄になってアンジュの事が好きなんだと言ってしまいます。
ダスティンが熱烈にアピールしたのでアンジュが真っ赤になって照れています。
二人は同じ年ですがアンジュはお姉さん気分だったようです。
真摯なダスティンの告白に対してアンジュは、もう誰も好きにならないと決めていると告げます。
アンジュが、好きな人がいたの、と過去形で語ったのでダスティンは大凡の事情を察したようです。
ダスティンは死んだ想い人と比べてしまうから誰も好きにならないって考えは間違っていると指摘します。
それではアンジュが幸せになれないと言っています。
ダスティンは、亡くなった想い人を忘れないまま、誰かを好きになっても良いんじゃないか?と口説いています。
アンジュはダスティンの好意を受け入れようとしたのでしょうか?
彼女が答えを発する前にシンの声が掛かります。
「探しにきたんだけど」「邪魔かな」
アンジュはシンが足音を立てないで歩く特技を持っている事を思い出しました。
どこから聞いていたのか問うと「ビキニ」と答えられました。
殆ど最初から聞かれていたと知りアンジュが絶叫しています。
急いで探しに来たのに二人が青春していたのでシンはちょっとイラっと来たようです。
冗談で二人を置き去りにしようとしています。
シンはアンジュには優しく替えの軍服を手渡し、ダスティンには思いっきり投げつけます。
「ダイヤからだ。もし泣かせたら、おれが代わって<レギオン>の中に放り込んでやる」とダイヤの声を伝えました。
ダスティンは「わかった」と答えています。
彼の答えを聞いてアンジュは真っ赤になってますね。
シンはアンジュに「ダイヤが逝ってもう二年だろ、あいつだって別に、いつまでも縛りつけたいわけじゃないと思うけど」と告げます。
アンジュはダスティンの好意を受け入れる事になるのでしょうか?
結構脈はありそうですよね。
.
シンはレーナを基地の城壁に呼び出しました。
アンジュ救出作戦で夜空の星を見たのでレーナに見せたいと思ったようです。
綺麗な星空を見てレーナが歓声を上げています。
ここで二人は気まずい雰囲気を払拭する為に謝罪しようと考えたようです。
呼び掛ける声が重なり気まずさが増しますがシンはレーナに先を譲りました。
レーナは自分の不用意な発言がシンを不快にさせた事を謝りました。
レーナはシン達エイティシックが強い人間だと告げます。
本来ならば不幸な境遇を呪い、アルバを恨む方が簡単なのに、そうしなかった彼らの事を優しくて強い人間だと評します。
レーナは、優しい人は幸せになるべきです、正しい人は報われるべきです。
人の世界はそうあるべきで、今そうでないというなら、そうなってほしい。
そうやって少しずつ、人は理想を実現してきたのですから、と語りました。
シンは、レギオンとの戦争が終わったら一緒に海を見に行こう、と言おうとしたようですが言えませんでした。
シンは戦争が終わってからもレーナが自分に何かを望んでくれるのか心配になりました。
もう駄目駄目ですね・・・シンは必要とされないと傍にいる事が出来ないと考えているようです。
シンは生き残った場合に何をしたいのか分からないようです。
無目的に生きる事が出来るって事実を知らないのは可哀想だね。
生きるのに一々理由など必要ないんだけどね。
レーナとシンの関係が進展するには、まだまだ乗り越えるべき障害が多そうです。
.
竜牙大山攻略作戦は発動直後に頓挫しました。
シン達はレギオンが攻めて来る事を想定していませんでした。
レギオンは長距離砲撃が可能な機体に軽量な機体を撃ちださせて空挺降下の要領でレーヴィチ要塞基地に攻めてきました。
シンとレルヒェが率いる部隊は先発したので要塞の外に出ています。
ライデンやシデンの戦隊は要塞の中に残っていました。
部隊は要塞の外と中に分断される事になってしまいます。
要塞の中に居る部隊はヴィ―カの指揮で地下にある基地司令棟に立て籠もる事に成功しました。
救援部隊が到着するまでの5日間、籠城戦を展開する事になりました。
要塞の地上部分はレギオンに占拠されています。
要塞の外に出ていたシンとレルヒェの部隊で攻城戦を挑み外と中からレギオンの駆逐を行う事になりました。
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要塞内の指揮をヴィ―カが執り、外の部隊をレーナが指揮する事になりました。
多くの機体の指揮を執る事になるレーナは<ツィカーダ>を装着する事になりました。
<ツィカーダ>は装着者の生態電流で動く疑似的な神経線維です。
首に付けた首輪の様な装置から糸状の神経線維が放出されて装着者の全身を包む事になります。
<ツィカーダ>は、装着すると身体のラインが出まくりのパイロットスーツの様な形状になります。
軍服が入らなくなったのでレーナはパンプスだけをつっかけて指揮所に戻りました。
<ツィカーダ>には身体を支える弾力は無いので巨乳なレーナが動くとおっぱいがプルプルと揺れています。
おっぱいが揺れているので恐らくお尻もプルンプルンに揺れているよね!!
レルヒェにも<ツィカーダ>装着させているそうですが彼女の胸は小ぶりなので巨乳ちゃんが装着すると揺れるって事実をヴィ―カは知りませんでした。
ヴィ―カに「卿、恵まれているな」と言われてレーナは「何がですかっ!!」と怒っています。
指揮所に詰めているマルセル少尉はシンが怖くてレーナから目を逸らしています。
ボディーラインを晒しておっぱいを揺らしているレーナを不憫に思ったフレデリカが男物の軍服を持ってきてレーナの肩に掛けてくれました。
これは恐らくシンの軍服だよね・・・フレデリカは気が利くね。
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<シリン>達を使い潰す方向で絶壁を登り要塞への侵入を試みる事になりました。
<シリン>達は自分たちは兵器の部品で人間の為に死ぬことを受け入れています。
その考え方にエイティシックス達は嫌悪感を抱いていました。
彼女たちの在り方を気持ち悪いと言っていました。
<シリン>達に使われている脳は死んだ男性の脳をスキャンしたモノでした。
機械の身体に搭載する時に生前の記憶を消してあります。
記憶を残したまま機械の体に搭載すると自我が崩壊してしまったそうです。
女の子の<シリン>しか作られていないのはヴィ―カの趣味のようです。
連合王国の半自律機体は<シリン>を搭乗させてハンドラーがコントロールしていました。
連合王国のハンドラー達は自分が担当する<シリン>に強い思い入れを持っていました。
ですので<シリン>を消耗品の様に使うレーナとシンへの反感を募らせていました。
彼らの反感を和らげたのは連合王国軍のハンドラーの指揮官でした。
彼はレーナとシンに同調していたので彼らが苦悩しているのを感じ取っていました。
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レギオンが砲塔だけが巨大で軽量な長距離砲兵型を配備していたので苦戦する事になりました。
長距離砲兵型に司令部を集中砲撃されると防御壁が崩されてしまいます。
ヴィ―カは<シリン>を囮にして長距離砲兵型の砲撃を受けさせる事で時間を稼いでいました。
攻略の足掛かりも作れずに攻城戦が続く事になります。
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レルヒェはシンに素朴な質問をしてきました。
彼女はレギオンを駆逐する為なら人間の体を捨て機械の体に乗り換える事が出来るか?と聞いてきました。
ジャガーノートは人間の体が耐えられる範囲でしか動けません。
脳と内臓が高速機動の足枷となっています。
レギオンを倒す事だけを考えれば機械化した方が効率が良い事は明白です。
しかしシンは頷く事ができませんでした。
レルヒェは生きているシン達エイティシックスが戦場から抜け出そうとしない幸せに成ろうとしない事が口惜しいそうです。
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レルヒェはヴィ―カの乳兄弟のレルヒェリートという少女の脳をスキャンしたモノを使って作られました。
彼女はヴィ―カの事を庇って死んでしまったそうです。
死に逝く彼女に、これからも傍に居てくれるか?と問いかけると、頷いてくれたそうです。
レルヒュリートを失いたくない一心でヴィ―カは彼女の脳のスキャンを使ってレルヒェを作りました。
ヴィ―カがレルヒェの事を7歳児と呼ぶのはそれが理由のようです。
機械の身体に搭載する際に生前の記憶を消さなかったそうですがレルヒェはレルヒェリートの記憶を持っていません。
それはリルヒェの演技なのかも知れないそうです。
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攻城戦が3日目に突入しヴィ―カはこのまま防御に徹していてもレギオンに擦りつぶされてしまうと判断しました。
彼は非常識ですが有効な方法で事態の打開を図る事を決めました。
<シリン>達を使って要塞への足場を作る事を決めました。
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突撃を始める前にリルヒェがシンに質問をしてきました。
彼女はシンが戦う事を止めない理由を聞いてきました。
シンは誰かに戦わせて戦場から逃げる事は無様な事だから戦い続けていると答えました。
それを聞いたリルヒェは憎悪と瞋恚を向けてきました。
彼女は生きているシンたちが変わろうとしない事に腹が立ったようです。
死ぬのはとうの昔に死んでいる我々だけで充分なのです、と言っていました。
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<シリン>が乗る<アルカノスト>を足場にして要塞に突入する作戦が始まりました。
<シリン>達は笑いながら空堀に飛び込んでいきました。
<シリン>の意図を察したレギオンが突撃してきましたが、シリン達はそれらも巻き込んで足場を作り始めます。
下になった<アルカノスト>の上に後続が重なり合い絶壁を登り切る足場が完成しました。
最後に飛び込んだ<アルカノスト>から乗っていたシリンの身体が飛び出します。
半壊している身体を晒しているのは破損した機体からシンが助け出したリュドミラというシリンでした。
リュドミラは嬉しそうに「さあ、どうぞみなさま」と言ってきました。
シン達は余りの悲惨さに動きをとめていました。
シンはシリンたちの犠牲を無駄には出来ないと判断して<アルカノスト>で出来た足場を駆け上がり要塞に取りつきました。
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レギオンが搭載している脳はエイティシックや共和国のアルバのモノです。
攻城戦が行われていたのは遥か昔の出来事なので誰も攻城戦の戦い方をしりません。
これがシン達にとって助けとなりました。
レギオン達は予想される侵入経路だけを警戒していました。
シン達はワイヤーアンカーを使いレギオンの側面を砲撃できる位置に現れました。
城壁の上に配備されているのは長距離砲兵型だけでした。
砲塔が長いので一方向にしか砲撃ができない状態になっていました。
立ち位置を変えるには足場が狭すぎたようです、長い砲身が邪魔をして方向転換ができませんでした。
装鋼の薄い側面を晒す事になっていたのでエイティシックス達に破壊されてしまいました。
エイティシックス達は煙で視界を隠して後続の機体を引き上げる事にします。
ここでリルヒェがヴィ―カの作戦を実行に移しました。
砲弾が切れたアンダーティカーからシンを下ろし自分が乗っていてアルカノストに乗り換えて貰います。
レルヒェがアンダーティカーを操縦して高機動型に対する囮をする事になりました。
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高機動型は動きが早くステルス機能も持った手強い相手です。
そこでレーナはアンダーティカ-を囮にして高機動型の行動を限定する事にしました。
行動を限定して複数のジャガーノートが待ち構える位置に誘導する事にします。
高機動型は次々にジャガーノートの攻撃を受ける事になりました。
しかし予想以上に高性能だった為アンダーティカ-との接近戦に持ち込まれてしまいます。
高機動型のサーベルがアンダーティカーのコックピットを貫く事になりました。
アンダーティカーから生態反応が返ってこなかったので高機動型はシンを殺してしまったと考えました。
高機動型は凄腕のシンを捕獲する目的で行動していました。
作戦失敗と判断した高機動型は残りのアンダーティカーを殲滅しようとします。
そこに上方からシンの乗っているアルカノストの砲撃が振って来ました。
リルヒェが射線に入っていたのですがヴィ―カとリルヒェから撃てとの意思が伝わってきました。
シンはリルヒェごと高機動型に砲撃を加えました。
高機動型はシンの反応を追っていたわけでは無く機体の姿を見てシンを追いかけていたようです。
高機動型は破壊される事になりました。
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破壊された高機動型から流体マイクロマシンの蝶が飛び立ちました。
この蝶が高機動型のコアの様です。
蝶が飛び去った先にゼレーネと思しき初期ロットのレギオン<無慈悲な女王>が鎮座していました。
彼女は戦闘の様子を観察していたようです。
<無慈悲な女王>は重戦車型に守られるようにして撤退していきました。
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砲撃を受けて破壊されたと思われたリルヒェは上半身だけを残して稼働していました。
ヴィ―カに頭部だけを回収され修理される事になるようです。
リルヒェは、新たな身体を作る時に、できればもう少し胸などを盛って欲しい、とお願いしています。
恐らくレーナのおっぱいを見てヴィ―カが気まずそうにしていたので、自分も巨乳が欲しくなったんじゃないだろうか?
ヴィ―カは「色気づくな」と否定しています。
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悲惨過ぎる戦闘が終わり呆然としているシンの元にレーナが駆けつけてきました。
慌ててやって来たらしく彼女は半端な軍服姿にパンプスをつっかけた姿でやって来ました。
惜しいね軍服が無ければシンにラインでまくりのパイスー姿を見せられたのにねー。
これはレーナの失策だな。
おっぱい揺れまくりのパイスー姿を見せればシンを落とせたかもしれないぞ。
もしかしてレーナは自分のエロボディの破壊力を認識していないのか?
その威力は長距離砲兵型クラスだと思うね。
勿体ないねー非常に勿体ないねー、武器は有効に活用すべきだよ。
シンはまだレギオンが残っているかもしれない、と頓珍漢な苦言を呈しています。
レーナは、何もいませんよ、知っているでしょう、と言い返しています。
シンはレーナに抱き着かれて動揺したようですね。
レーナはシンの事が心配で仕方なかったようです。
シンは<シリン>を平然と犠牲にする人間の姿を見てしまったのでレーナの様に人間を美しい存在だとは思えないようです。
悲惨な戦場を体験して人間の醜さを知っているレーナが何故、人間を世界を見限らないのか理解できないようです。
シンはレーナと会ったばかりで、彼女の事を何も知らないんだ、とようやく気が付きました。
シンがレーナに惚れているのは周囲の人間の目には明らかなのですが彼がそれを認識しているのか疑問が残ります。
シンはレーナを知ろうとする努力を始めるのでしょうか?
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AmazonLink: 86―エイティシックス―Ep.5 ―死よ、驕るなかれ― (電撃文庫)
連合王国に遠征したシン達は非人道的な兵器を紹介されました。それは死んだ人間の脳をスキャンして思考回路として組み込んだ人造妖精という美少女たちでした。彼女たちを作ったのは連合王国の第三王子でした。シン達はゼレーネが隠れていると思われる連合王国の山脈の中にあるレギオン基地を奇襲する予定でした。しかしレギオンに出撃地点である要塞を襲撃され部隊が分断される事になりました。救援が来るまで持たない状況だったので要塞の外と内が連携してレギオンを駆逐する攻城戦を行う事になります。多くの機体を指揮する為にレーナが身体のラインでまくりのパイスー姿になる事になります。
レーベル:電撃文庫
発行日:2018/10/10
著者:安里アサト
イラスト:しらび
ISBN:978-4-04-912092-9
雰囲気:死んだ脳の再利用、人造妖精、女子パイスー、アンジュ赤面、攻城戦、非道な作戦
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シンとレーナは喧嘩中です。
レーナが未だに戦場で戦おうとするシン達エイティシックを哀れだと感じている事が原因です。
二人の周囲に居る人間は二人が喧嘩中だと見破っていました。
シンはライデンから仲直りした方が良いと指摘されています。
レーナはアネットやグレーテからシンと仲直りする事を勧められています。
お互いに気まずさを払拭したいと思っているようですが切っ掛けが無いようです。
シン達は連合王国を支援する為にやって来ました。
そこで連合王国側の指揮官を紹介されます。
連合王国の指揮官は王位継承権を剥奪された第三王子でした。
顔合わせの席で王子が気さく過ぎる挨拶をしてくれます。
ヴィクトール・イディナローク、今日から卿らの同胞だ、ヴィ―カで良い、敬称も虚礼も不要だ、と言ってくれます。
彼の希望により以降はヴィ―カと呼ぶ事になりました。
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シンは連合王国に入ってからレギオンの嘆きの声がハッキリ聞こえるようになっていました。
それを聞いたレーナは慌てますがシンは嘆きの声を発しているのがレギオンである筈が無いと言っています。
いくらレギオンが非常識な存在でも連合王国の首都に潜入できる筈が無いと云うのが彼の見解です。
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ヴィ―カからシンが感知している嘆きの声の主を紹介される事になりました。
入って来いと言われて一人の少女が入室してきました。
驚いたシンが思わず「それは、何ですか?」と聞いてしまいます。
余りにも失礼な発言にレーナが咎める事に成っています。
ヴィ―カから「見せてやれ」と言われて少女は自分の首を外してみせました!!
驚愕です、レルヒェと呼ばれている少女は人間ではありませんでした。
死んだ人間の脳をスキャンして作った人工の脳を持つ人造妖精<シリン>だそうです。
彼女たちが連合王国の主力機、半自律戦闘機械<アルカノスト>の制御用コアユニットだそうです。
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レルヒェ達<シリン>を開発したのはヴィ―カだそうです。
イディナローク家は天才を多く輩出する異能者の家系でした。
ヴィ―カは現在の王家で一番異能の力が強いそうです。
彼が<シリン>を開発したのは兵士不足を補うためだそうです。
連合王国では臣民と隷民に別れています。
臣民は軍役を担い、隷民が納税義務を負うそうです。
支配者層である臣民は軍役に付く事に誇りを持っているそうです。
この辺はエイティシックを作り出した共和国の白豚とは違う価値観だね。
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ヴィ―カは戦死者が増え過ぎて新たな兵士を補えなくなってきたので死んだ人間の脳を有効に使った結果だと言ってます。
脳のスキャンをされたのは生前に死んだあとに脳を提供する事に同意した兵士だけだそうです。
とても人道的だと思いますがシン達には理解し難いようです。
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ヴィ―カがシンだけを呼び出して王族の遺体が安置されている霊廟に連れて行きます。
そこでヴィ―カが自分が犯した禁忌について説明しています。
死者の声が聞こえるシンに死者の声を聞いてもらおうとしたようです。
13年前、子供だったヴィ―カは母親を蘇らせようとしたそうです。
彼の母親は彼を出産する時に亡くなったそうです。
ヴィ―カは母親の遺体から脳を摘出して機械に接続して生き返らせようとしました。
母親の名前はマリアーナ・イディナロークだそうです。
結果は失敗に終わり、この時の愚行の咎で彼は王位継承権を剥奪されました。
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失敗したヴィ―カは自分の技術や知識が足りないので失敗したんだと考えたそうです。
そこで彼は全てのデータを公開ネット上にアップロードしたそうです。
世界中のどこかに自分よりも優れた知識を持つ人間居て解決方法が見つかると期待したのかも知れません。
そのデータをレギオンを設計中だったゼレーネ・ビルケンバウム少佐が発見しました。
彼女はヴィ―カのデータを発展させてレギオンを完成させたようです。
ヴィ―カはレギオン完成に間接的に関与していたのね。
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シン達が連合王国にやって来たのはゼレーネが宿っていると思われる初期型のレギオンを捕獲する為でした。
ゼレーネは連合王国にある竜牙大山の中にあるレギオンの基地に潜んでいると予想されます。
シン達は竜牙大山攻略作戦を決行する事になりました。
この作戦でレーナが多くの機体の指揮を執る事になります。
そこで指揮の負荷を軽減させる<ツィカーダ>と云う秘密兵器をヴィ―カが提供する事になりました。
彼は男性のハンドラーは使いたがらないから実戦での使用実績は無いがテストはバッリチだと言っています。
男性では似合わないと言っていたのが気になるね。
レーナは早速<ツィカーダ>を装着してみる事にしました。
それは首に装着してボタンを押す事で起動するようです。
レーナの悲鳴が響き渡る事になりました。
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攻略作戦の前に索敵を行う事になりました。
これによって進軍経路の確認を行っています。
この作戦中に岩盤の中に爆薬が埋められた場所を発見しました。
レギオンと交戦しながらの索敵だったのでアンジュとダスティンが爆発に巻き込まれて谷底に転落してしまいました。
エネルギーと弾薬が尽き夜になったので捜索を打ち切り基地に戻る事になりました。
転落したアンジュとダスティンは機体を損傷しましたが無事でした。
雪山の中で山小屋を発見したのでそこで救助を待つ事になりました。
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暖炉に火をつけ濡れたパイロットスーツを乾かす事になります。
ここでダスティンはアンジュの背中に刻まれた、売女の娘、と読める傷跡を見てしまいます。
ダスティンはそれを消さないのか?と質問してしまいます。
アンジュは、背中の開いたドレスも着てみたいし、ビキニにも憧れるものね、と言っています。
ビキニと聞いてダスティンが見せたい奴がいるとか?と質問しています。
アンジュが揶揄い半分に、どうして?私の事が好きだったりするの?と聞いてきました。
ダスティンが自棄になってアンジュの事が好きなんだと言ってしまいます。
ダスティンが熱烈にアピールしたのでアンジュが真っ赤になって照れています。
二人は同じ年ですがアンジュはお姉さん気分だったようです。
真摯なダスティンの告白に対してアンジュは、もう誰も好きにならないと決めていると告げます。
アンジュが、好きな人がいたの、と過去形で語ったのでダスティンは大凡の事情を察したようです。
ダスティンは死んだ想い人と比べてしまうから誰も好きにならないって考えは間違っていると指摘します。
それではアンジュが幸せになれないと言っています。
ダスティンは、亡くなった想い人を忘れないまま、誰かを好きになっても良いんじゃないか?と口説いています。
アンジュはダスティンの好意を受け入れようとしたのでしょうか?
彼女が答えを発する前にシンの声が掛かります。
「探しにきたんだけど」「邪魔かな」
アンジュはシンが足音を立てないで歩く特技を持っている事を思い出しました。
どこから聞いていたのか問うと「ビキニ」と答えられました。
殆ど最初から聞かれていたと知りアンジュが絶叫しています。
急いで探しに来たのに二人が青春していたのでシンはちょっとイラっと来たようです。
冗談で二人を置き去りにしようとしています。
シンはアンジュには優しく替えの軍服を手渡し、ダスティンには思いっきり投げつけます。
「ダイヤからだ。もし泣かせたら、おれが代わって<レギオン>の中に放り込んでやる」とダイヤの声を伝えました。
ダスティンは「わかった」と答えています。
彼の答えを聞いてアンジュは真っ赤になってますね。
シンはアンジュに「ダイヤが逝ってもう二年だろ、あいつだって別に、いつまでも縛りつけたいわけじゃないと思うけど」と告げます。
アンジュはダスティンの好意を受け入れる事になるのでしょうか?
結構脈はありそうですよね。
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シンはレーナを基地の城壁に呼び出しました。
アンジュ救出作戦で夜空の星を見たのでレーナに見せたいと思ったようです。
綺麗な星空を見てレーナが歓声を上げています。
ここで二人は気まずい雰囲気を払拭する為に謝罪しようと考えたようです。
呼び掛ける声が重なり気まずさが増しますがシンはレーナに先を譲りました。
レーナは自分の不用意な発言がシンを不快にさせた事を謝りました。
レーナはシン達エイティシックが強い人間だと告げます。
本来ならば不幸な境遇を呪い、アルバを恨む方が簡単なのに、そうしなかった彼らの事を優しくて強い人間だと評します。
レーナは、優しい人は幸せになるべきです、正しい人は報われるべきです。
人の世界はそうあるべきで、今そうでないというなら、そうなってほしい。
そうやって少しずつ、人は理想を実現してきたのですから、と語りました。
シンは、レギオンとの戦争が終わったら一緒に海を見に行こう、と言おうとしたようですが言えませんでした。
シンは戦争が終わってからもレーナが自分に何かを望んでくれるのか心配になりました。
もう駄目駄目ですね・・・シンは必要とされないと傍にいる事が出来ないと考えているようです。
シンは生き残った場合に何をしたいのか分からないようです。
無目的に生きる事が出来るって事実を知らないのは可哀想だね。
生きるのに一々理由など必要ないんだけどね。
レーナとシンの関係が進展するには、まだまだ乗り越えるべき障害が多そうです。
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竜牙大山攻略作戦は発動直後に頓挫しました。
シン達はレギオンが攻めて来る事を想定していませんでした。
レギオンは長距離砲撃が可能な機体に軽量な機体を撃ちださせて空挺降下の要領でレーヴィチ要塞基地に攻めてきました。
シンとレルヒェが率いる部隊は先発したので要塞の外に出ています。
ライデンやシデンの戦隊は要塞の中に残っていました。
部隊は要塞の外と中に分断される事になってしまいます。
要塞の中に居る部隊はヴィ―カの指揮で地下にある基地司令棟に立て籠もる事に成功しました。
救援部隊が到着するまでの5日間、籠城戦を展開する事になりました。
要塞の地上部分はレギオンに占拠されています。
要塞の外に出ていたシンとレルヒェの部隊で攻城戦を挑み外と中からレギオンの駆逐を行う事になりました。
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要塞内の指揮をヴィ―カが執り、外の部隊をレーナが指揮する事になりました。
多くの機体の指揮を執る事になるレーナは<ツィカーダ>を装着する事になりました。
<ツィカーダ>は装着者の生態電流で動く疑似的な神経線維です。
首に付けた首輪の様な装置から糸状の神経線維が放出されて装着者の全身を包む事になります。
<ツィカーダ>は、装着すると身体のラインが出まくりのパイロットスーツの様な形状になります。
軍服が入らなくなったのでレーナはパンプスだけをつっかけて指揮所に戻りました。
<ツィカーダ>には身体を支える弾力は無いので巨乳なレーナが動くとおっぱいがプルプルと揺れています。
おっぱいが揺れているので恐らくお尻もプルンプルンに揺れているよね!!
レルヒェにも<ツィカーダ>装着させているそうですが彼女の胸は小ぶりなので巨乳ちゃんが装着すると揺れるって事実をヴィ―カは知りませんでした。
ヴィ―カに「卿、恵まれているな」と言われてレーナは「何がですかっ!!」と怒っています。
指揮所に詰めているマルセル少尉はシンが怖くてレーナから目を逸らしています。
ボディーラインを晒しておっぱいを揺らしているレーナを不憫に思ったフレデリカが男物の軍服を持ってきてレーナの肩に掛けてくれました。
これは恐らくシンの軍服だよね・・・フレデリカは気が利くね。
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<シリン>達を使い潰す方向で絶壁を登り要塞への侵入を試みる事になりました。
<シリン>達は自分たちは兵器の部品で人間の為に死ぬことを受け入れています。
その考え方にエイティシックス達は嫌悪感を抱いていました。
彼女たちの在り方を気持ち悪いと言っていました。
<シリン>達に使われている脳は死んだ男性の脳をスキャンしたモノでした。
機械の身体に搭載する時に生前の記憶を消してあります。
記憶を残したまま機械の体に搭載すると自我が崩壊してしまったそうです。
女の子の<シリン>しか作られていないのはヴィ―カの趣味のようです。
連合王国の半自律機体は<シリン>を搭乗させてハンドラーがコントロールしていました。
連合王国のハンドラー達は自分が担当する<シリン>に強い思い入れを持っていました。
ですので<シリン>を消耗品の様に使うレーナとシンへの反感を募らせていました。
彼らの反感を和らげたのは連合王国軍のハンドラーの指揮官でした。
彼はレーナとシンに同調していたので彼らが苦悩しているのを感じ取っていました。
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レギオンが砲塔だけが巨大で軽量な長距離砲兵型を配備していたので苦戦する事になりました。
長距離砲兵型に司令部を集中砲撃されると防御壁が崩されてしまいます。
ヴィ―カは<シリン>を囮にして長距離砲兵型の砲撃を受けさせる事で時間を稼いでいました。
攻略の足掛かりも作れずに攻城戦が続く事になります。
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レルヒェはシンに素朴な質問をしてきました。
彼女はレギオンを駆逐する為なら人間の体を捨て機械の体に乗り換える事が出来るか?と聞いてきました。
ジャガーノートは人間の体が耐えられる範囲でしか動けません。
脳と内臓が高速機動の足枷となっています。
レギオンを倒す事だけを考えれば機械化した方が効率が良い事は明白です。
しかしシンは頷く事ができませんでした。
レルヒェは生きているシン達エイティシックスが戦場から抜け出そうとしない幸せに成ろうとしない事が口惜しいそうです。
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レルヒェはヴィ―カの乳兄弟のレルヒェリートという少女の脳をスキャンしたモノを使って作られました。
彼女はヴィ―カの事を庇って死んでしまったそうです。
死に逝く彼女に、これからも傍に居てくれるか?と問いかけると、頷いてくれたそうです。
レルヒュリートを失いたくない一心でヴィ―カは彼女の脳のスキャンを使ってレルヒェを作りました。
ヴィ―カがレルヒェの事を7歳児と呼ぶのはそれが理由のようです。
機械の身体に搭載する際に生前の記憶を消さなかったそうですがレルヒェはレルヒェリートの記憶を持っていません。
それはリルヒェの演技なのかも知れないそうです。
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攻城戦が3日目に突入しヴィ―カはこのまま防御に徹していてもレギオンに擦りつぶされてしまうと判断しました。
彼は非常識ですが有効な方法で事態の打開を図る事を決めました。
<シリン>達を使って要塞への足場を作る事を決めました。
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突撃を始める前にリルヒェがシンに質問をしてきました。
彼女はシンが戦う事を止めない理由を聞いてきました。
シンは誰かに戦わせて戦場から逃げる事は無様な事だから戦い続けていると答えました。
それを聞いたリルヒェは憎悪と瞋恚を向けてきました。
彼女は生きているシンたちが変わろうとしない事に腹が立ったようです。
死ぬのはとうの昔に死んでいる我々だけで充分なのです、と言っていました。
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<シリン>が乗る<アルカノスト>を足場にして要塞に突入する作戦が始まりました。
<シリン>達は笑いながら空堀に飛び込んでいきました。
<シリン>の意図を察したレギオンが突撃してきましたが、シリン達はそれらも巻き込んで足場を作り始めます。
下になった<アルカノスト>の上に後続が重なり合い絶壁を登り切る足場が完成しました。
最後に飛び込んだ<アルカノスト>から乗っていたシリンの身体が飛び出します。
半壊している身体を晒しているのは破損した機体からシンが助け出したリュドミラというシリンでした。
リュドミラは嬉しそうに「さあ、どうぞみなさま」と言ってきました。
シン達は余りの悲惨さに動きをとめていました。
シンはシリンたちの犠牲を無駄には出来ないと判断して<アルカノスト>で出来た足場を駆け上がり要塞に取りつきました。
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レギオンが搭載している脳はエイティシックや共和国のアルバのモノです。
攻城戦が行われていたのは遥か昔の出来事なので誰も攻城戦の戦い方をしりません。
これがシン達にとって助けとなりました。
レギオン達は予想される侵入経路だけを警戒していました。
シン達はワイヤーアンカーを使いレギオンの側面を砲撃できる位置に現れました。
城壁の上に配備されているのは長距離砲兵型だけでした。
砲塔が長いので一方向にしか砲撃ができない状態になっていました。
立ち位置を変えるには足場が狭すぎたようです、長い砲身が邪魔をして方向転換ができませんでした。
装鋼の薄い側面を晒す事になっていたのでエイティシックス達に破壊されてしまいました。
エイティシックス達は煙で視界を隠して後続の機体を引き上げる事にします。
ここでリルヒェがヴィ―カの作戦を実行に移しました。
砲弾が切れたアンダーティカーからシンを下ろし自分が乗っていてアルカノストに乗り換えて貰います。
レルヒェがアンダーティカーを操縦して高機動型に対する囮をする事になりました。
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高機動型は動きが早くステルス機能も持った手強い相手です。
そこでレーナはアンダーティカ-を囮にして高機動型の行動を限定する事にしました。
行動を限定して複数のジャガーノートが待ち構える位置に誘導する事にします。
高機動型は次々にジャガーノートの攻撃を受ける事になりました。
しかし予想以上に高性能だった為アンダーティカ-との接近戦に持ち込まれてしまいます。
高機動型のサーベルがアンダーティカーのコックピットを貫く事になりました。
アンダーティカーから生態反応が返ってこなかったので高機動型はシンを殺してしまったと考えました。
高機動型は凄腕のシンを捕獲する目的で行動していました。
作戦失敗と判断した高機動型は残りのアンダーティカーを殲滅しようとします。
そこに上方からシンの乗っているアルカノストの砲撃が振って来ました。
リルヒェが射線に入っていたのですがヴィ―カとリルヒェから撃てとの意思が伝わってきました。
シンはリルヒェごと高機動型に砲撃を加えました。
高機動型はシンの反応を追っていたわけでは無く機体の姿を見てシンを追いかけていたようです。
高機動型は破壊される事になりました。
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破壊された高機動型から流体マイクロマシンの蝶が飛び立ちました。
この蝶が高機動型のコアの様です。
蝶が飛び去った先にゼレーネと思しき初期ロットのレギオン<無慈悲な女王>が鎮座していました。
彼女は戦闘の様子を観察していたようです。
<無慈悲な女王>は重戦車型に守られるようにして撤退していきました。
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砲撃を受けて破壊されたと思われたリルヒェは上半身だけを残して稼働していました。
ヴィ―カに頭部だけを回収され修理される事になるようです。
リルヒェは、新たな身体を作る時に、できればもう少し胸などを盛って欲しい、とお願いしています。
恐らくレーナのおっぱいを見てヴィ―カが気まずそうにしていたので、自分も巨乳が欲しくなったんじゃないだろうか?
ヴィ―カは「色気づくな」と否定しています。
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悲惨過ぎる戦闘が終わり呆然としているシンの元にレーナが駆けつけてきました。
慌ててやって来たらしく彼女は半端な軍服姿にパンプスをつっかけた姿でやって来ました。
惜しいね軍服が無ければシンにラインでまくりのパイスー姿を見せられたのにねー。
これはレーナの失策だな。
おっぱい揺れまくりのパイスー姿を見せればシンを落とせたかもしれないぞ。
もしかしてレーナは自分のエロボディの破壊力を認識していないのか?
その威力は長距離砲兵型クラスだと思うね。
勿体ないねー非常に勿体ないねー、武器は有効に活用すべきだよ。
シンはまだレギオンが残っているかもしれない、と頓珍漢な苦言を呈しています。
レーナは、何もいませんよ、知っているでしょう、と言い返しています。
シンはレーナに抱き着かれて動揺したようですね。
レーナはシンの事が心配で仕方なかったようです。
シンは<シリン>を平然と犠牲にする人間の姿を見てしまったのでレーナの様に人間を美しい存在だとは思えないようです。
悲惨な戦場を体験して人間の醜さを知っているレーナが何故、人間を世界を見限らないのか理解できないようです。
シンはレーナと会ったばかりで、彼女の事を何も知らないんだ、とようやく気が付きました。
シンがレーナに惚れているのは周囲の人間の目には明らかなのですが彼がそれを認識しているのか疑問が残ります。
シンはレーナを知ろうとする努力を始めるのでしょうか?
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