ラノベの感想) オーク英雄物語4 忖度列伝 (富士見ファンタジア文庫)


概略:
意気揚々とビーストの国にやってきたバッシュは入国を拒否されます。困っていると仮面を付けたエロールという人物が取り成してくれます。ビーストの国への入国を果たしたバッシュが雑誌を拾いました。そこにはビースト女にモテる為の必勝法が載っていました。バッシュとゼルは雑誌の記事を参考にしてビースト女攻略を開始しました。雑誌に紹介されていた流行りのバーに繰り出そうとしているとエロールと再会しました。エロールに王宮のパーティに連れて行かれます。そこでビーストの姫シルヴィアーナに惚れられてしまします。再会を約束して別れる事になります。バーに繰り出しゼルと祝杯を上げていると嘗ての戦友サキュバスのキャロットと再会しました。彼女との思い出話は盛り上がっています。とある理由からキャロットに手を出すには時期尚早でした。約束通りにシルヴィアーナが会いに来てくれます。バッシュのデート大作戦が始まります。気になるのはシルヴィアーナが凄くヤル気になっているんだよね・・・ベッドに二人で座っていたんですがバッシュがデートに行こうと誘うと残念そうにしていました?これは本当に惚れられているとみて良いのか?

レーベル:富士見ファンタジア文庫
発行日:2022/11/20
著者:理不尽な孫の手
イラスト:朝凪
ISBN:978-4-04-074605-0
雰囲気:怪人物、秘密兵器、一目惚れ、戦友、待ち、憎悪、再会、不満爆発、勧誘失敗、対決、作戦失敗、情報提供

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第四章 ビーストの国 首都リカント編
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1. ゴングラーシャ山脈
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バッシュとゼルは険しい断崖を通ってビーストの国に到着しました。
関所に向かうとはぐれオークに間違われて入国を拒否されます。
いくらはくれオークではないと説明しても聞いて貰えません。
名前を名乗ると「オーク英雄」のバッシュと認識して貰えたのですが入国は認められ無しそうです。
ゼルが条約で旅人は無条件で入国させる事になっていると訴えても駄目でした。
彼らはバッシュが第三王女の結婚を邪魔するとでも思っているんだろうか?
バッシュの背後から誰かがやって来ました。
国境ではジュディスやソニアやプリムラと出会ったので美女がやって来たのかも?と期待します。
やって来たのは平和の使者と名乗るエロールって男でした・・・バッシュガッカリしてます。
エロールは弦楽器を持っていて下手糞な演奏をしながら双方の言い分を聞き出します。
バッシュが入国を断られて困っていると教えると説得に協力してくれました。
ビーストの国の兵士に所持していた手紙を見せると顔色が変わりました。
エロールは立場のあるヒューマンのようです。
エロールがバッシュが問題を起こさないと保証する事で入国が認められました。
また会おうと言ってエロールは去って行きました。
バッシュとゼルはエロールが歴戦の戦士だと気が付きます。
バッシュはどこかで会った事があるような?と感じてますが思い出せませんでした。
エロールが「君は来るべきだ」と言っていたのが気になりますね・・・
バッシュとゼルは細かい事は気にしない事にします。
今度こそ嫁探しを成功させると意気込んでいます。

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2. 月刊ブライ
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戦争中に激戦区だった赤の森を移動しながらバッシュとゼルが感慨に浸っています。
ゼルは「妖精喰いのゴードン」ってビーストに食べられかけた事を思い出します。
妖精は舐めると甘い味がするそうですがその日のゼルは薄汚れていました。
はちみつを塗りたくられてから辛子を振りかけられ食べられそうになりました。
ひと舐めしたゴードンは「うわっ、まず」と言って気絶したそうです。
翌日、嘔吐と下痢の中で目を覚ましました。
ゼルに「腹下しのゼル」って二つ名が付けられました。
不名誉な綽名ですが当時のフェアリーたちにとっては英雄の名前でした。
うーん捕食される側だからか・・・
森の中を歩いているとバッシュが落ちている雑誌を発見しました。
オークの国に雑誌なんて文化は存在しないのでバッシュはそれが何だか分かりません。
情報通のゼルは雑誌ってモノを知っていました。
読んでみると大商人ブライが制作したものだと分かります。
ブライは戦争中に多大な戦果をあげたヒューマンです。
元ヒューマン情報部のトップエリートが作成した雑誌と分かりゼルが興奮しています。
中にはバッシュが求める嫁を獲得するのに有用な情報が網羅されていました。
バッシュとゼルは勝利を確信しています。
雑誌を参考にしてビースト女にモテる為の行動を開始したようです。
バッシュとゼルはエロールがバッシュの為に雑誌を落としていったと勘違いしています。
彼に会ったらお礼をしなければと思っています。
バッシュとゼルがビースト国の首都リカントに入ろうとしています。
リカントを守る守衛はオークだけは入れないぞとの気概を持って任務に就いていました。
そこにビースト族の正装を身に着けたバッシュがやってきました。
他種族の者がビースト族の正装をする事は稀です。
オーク国から遥々ビーストの式典に参加しに来たんだ、自分達の文化に合わせてくれているんだ、と嬉しくなります。
守衛はバッシュがビースト族の文化に合わせてくれたと思い彼を通す事にしました。
バッシュがビースト族の正装を着て香水をふりかけているのはモテる為だよね・・・
良い方に誤解されたね。

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3. 雰囲気抜群! 人が多くて、お酒の飲める所!
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バッシュとゼルは雑誌で紹介されていた流行りのバーに繰り出そうとしていました。
そこでビースト女をナンパする算段です。
途中の通りで恩人であるエロールを見かけました。
声を掛けお礼を伝えます。
バッシュがビースト族の正装を見につけているのを見たエロールが喜んでいます。
オークとは思えない思慮深さ、予想以上だよ!と言っています。
バッシュの手を取り案内すると言って歩き出します?
バッシュはバーでナンパする予定だったので断ろうとしますがゼルが止めました。
雑誌をくれたエロールならバッシュが向かおうとしている場所を知っていてもおかしくないと伝えます。
バーよりもいい所を知っている可能性が高いと言われたのでバッシュは付いて行く事にしました。
連れて行かれたのはバーではなく宮殿の中庭でした。
エロールは挨拶回りをしてくると言って去って行きます。
放置されたバッシュは酒があり人が大勢居るのでこの場は目的に叶うと考えます。
雑誌に書かれていたビースト女にモテると思われる行動を開始します。
赤い果実酒を傾けながら女性からの誘いを待つ事にしました。
周囲には魅力的なビースト女がたくさん居ました・・・ビースト女たちは胸元の開けた服装をしています。
バッシュの目も釘付けになっています。
ゼルから今回は待ちの姿勢を取るから声を掛けてはダメと注意されています。
バッシュが待ちを続けていると悲鳴があがりました。
一人のビースト女がオークであるバッシュを見つけて悲鳴をあげました。
バッシュはビースト族の勇者レトを殺しました。
レトの首を持ち帰る事をせずに死体を放置しました。
それがビースト族の恨みを買いました。
ビースト族は戦で殺され手柄として首を持ち替えられる事を誉としています。
騒ぎを聞きつけてビースト族の三人の姫がやって来ました。
三人ともバッシュ好みの美女なのですが敵意を剥き出しにしてきます。
バッシュは三人の美女に囲まれる事になるんですが嬉しくないと感じています。
レトは彼女達の叔父で、叔父を辱めたバッシュを殺すと息巻いています。
姫様なので護衛の兵士も付いてきました。
兵士たちはバッシュの強さをしっているので勝てない戦に挑む覚悟を決めています。
バッシュは戦いたくないのですがビーストが名誉を掛けて挑んでくるならばオークの名誉にかけて逃げるわけにはいきません。
一触即発だったのですが新たな姫がやってきて喧嘩の仲裁を行ってくれました。
シルヴィアーナという姫でキツネに似た耳を持っている美女です。
小柄ですが胸は豊満でむしゃぶりつきたくなるような腰つきをしています。
顔立はエルフに近いです・・・正しくバッシュ好み。
シルヴィアーナはバッシュがビーストの正装を着ていて酒を飲んでいない事を指摘します。
バッシュがイヌエラの結婚とビーストの栄光を祝ってくださっていると伝えます。
怒っていた姫たちは落ち着きます。
大いに助かる発言でしたがそれだけでは終わりませんでした。
シルヴィアーナはバッシュの逞しい腕に手を置き寄り添ってきます。
そして「私、一目惚れしてしまいましたわ」と言ってきました!!
やったぞバッシュ、嫁ゲットだ!!!!

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4. 首都リカント人気ナンバーワンのバー
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別れ際にシルヴィアーナは巨大なおっぱいをバッシュに押し付け「また、会いましょう」と言ってきました。
バッシュとゼルは当初行く予定だったバーに繰り出し祝杯をあげます。
バッシュの嫁探しは嘗てないほど順調です。
全てはエロールのお陰と彼を神格化し信仰の対象に昇華しています。
バッシュは近いうちにシルヴィアーナと再会できると考えています。
もうすぐ嫁が手に入ると考え気分よくゼルと酒を飲みながら昔話に興じていると一人の美女に声を掛けられます。
声を掛けてきたのは「喘声のキャロット」って二つ名を持っているサキュバスでした。
キャロットはバッシュと共に戦った事があるサキュバス最強の戦士です。
バッシュが自分の事をおぼえていたと分かり喜んでいます。
彼女はバッシュを格上の戦士を認識しているようですね。
サキュバスの民族衣装は薄着で肌の露出が多く他種族にとって恥部とされる場所が大きく露出している場合もあります。
残念ならがキャロットは分厚いローブを纏い頭にはフード、顔はマスクで隠していました。
キャロットの方から同席を求めてきましたね・・・バッシュに気があるようです。
バッシュの態度が不思議だね、あまり積極的ではありませんね。
極上の嫁を手に入れるチャンスだと思われるのですが?
それには理由がありました。
サキュバスと交尾しても子供はできません。
サキュバスの下の口は栄養を接種する器官だそうです。
他種族にとっての性行為はサキュバスにとっては食事なんだそうです。
子供を作るときはサキュバス同士でキスをするそうです。
童貞のオークがサキュバスと性行為を行っても童貞を捨てた事にはならんそうです。
大昔に童貞のオークがサキュバス嫁をゲットしてヤリまくったそうですが他の女を抱く前に30歳に達して額に紋章が浮かんだそうです。
童貞のオークがサキュバスで童貞を捨てると他の女を抱いても童貞を捨てた事にならないそうです。
キャロットを抱いてしまうとバッシュにも紋章が浮かんでしまうのね。
残念ですがキャロットを抱けるようになるのはバッシュがサキュバス以外の女を抱いた後です。
しかし困ったな。
ビースト族は多夫一妻だそうですよ。
男が他の女を抱く事は好まれていません。
シルヴィアーナを嫁にしたらキャロットを抱くのは不味そうです。
性行為じゃなくて食事だからOKって事になるのでしょうか?
二人は一緒に戦ったリーナー砂漠の撤退戦の思い出話をしながら酒を酌み交わしています。
「それでは、またの機会に」と言って去って行きました。
キャロットは最後までバッシュに対してサキュバスとしての礼節を保ちました。
サキュバスは全ての男性を食糧と見ていますが尊敬に値する男性を食料として見ることは失礼とする文化があります。
キャロットにとってバッシュはそういう対象です。
うーん上手く行かないな・・・バッシュもキャロットとの会話は楽しいと感じています。

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5. 仮面の聖女オーランチアカ
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ビーストの第三王女イヌエラとエルフの軍人トリカブト大佐との結婚には他国への牽制の意味があるそうです。
ですので両国とも潤沢な資金を惜しげもなく使い各地から著名な人物を招待しました。
多分に政治が絡んでいるのでこの結婚を快く思っていない輩も多数居ました。
エルフの内部にもこの結婚をぶち壊してやろうと考えている一派が居ました。
トリカブトへの恋心を持っていたブーゲンビリアって女性が利用されました。
彼女はトリカブトを愛していて激しい戦いの合間の逢瀬を拠り所にしていたそうです。
戦が終わればトリカブトと一緒になれると夢見てたそうです。
しかし暗殺部隊の隊長と王族が結婚したら外聞が悪いと言われ結婚できませんでした。
戦争中にオークに捕まって犯されたから汚い体だと言われたそうです。
トリカブトの結婚を破断にさせる為に毒を盛りました。
サンダーソニアがブーゲンビリアを慰めようとしていますが口汚く罵られます。
数百年も処女のあなたに何が分かる。
分かってたまるか!愛を知らぬ未通女なんかに!
ソニアは大きなショックを受けていますね。
計画が露見して未来が閉ざされたと考えたブーゲンビリアは短剣を取り出します。
自分を取り囲む全員を殺して逃げようとしています。
彼女は敬愛するサンダーソニアに刃を向けてしまいました。
サンダーソニアはブーゲンビリアが幼かったころの話をして彼女を説得しました。
一緒に新しい恋を探してあげるみたいだな。
ブーゲンビリアは膨大な涙と鼻水を流しながら「ご、ごべんなざい・・・」と謝りました。
その日の晩ソニアの客室に異種族の男がやって来ました。
ソニアとは旧知のようです。
やって来たのはバッシュに良くしてくれているエロールでした。
ソニアは色気のない寝間着の上に腹巻をまいてだらけていたのですが相手がエロールと知り慌てます。
慌てて色気のある寝間着に着替えてから彼を部屋に招き入れました。
余裕がない行動が面白いです。
エロールは問題を解決したソニアの手腕を褒めています。
ソニアはバッシュのプロポーズを断ったあと国を出て男探しをしています。
行く先々でエルフが問題を起こしていてソニアはそれを解決して回っています。
エルフの国では権力争いが激化しているみたいです。
次期国王と目されるカブトギク王子と王位をもぎ取ろうと画策するアズマギク王子の争いです。
両派閥が自分達の味方を作ろうと国外でも争っています。
それをソニアが仲裁しているようです。
バッシュと似たような結果を出しているって事だね。
二人とも認識が一致している敵対勢力が居るようですね。
「例の者たち」と言っています。
結婚式の邪魔をしようとしているので注意しておいてほしいと言ってきました。
ソニアは遠回しにエロールに抱いてアピールしていますが理解して貰えませんでした。
エロールからバッシュが来ていると聞いて驚いています。
エロールからバッシュが理性的だったと言われてソニアはだろうなと納得しています。
彼女もバッシュを誤解したままなのね。
ビースト王族に激しく罵られてバッシュが反撃しないかエロールは心配しています。
ソニアはバッシュなら大丈夫だろうと言っています・・・プロポーズが効いているのか信頼が厚いな。
ソニアがエロールに向かって浮いた話は無いのか?と問いかけます。
エロールはある女性に操を立てていると答えました。
エロールが帰ってからソニアが大きなため息を漏らしています。
結婚式を邪魔する存在を示唆されたのですが一番ショックを受けたのはエロールに心に決めた相手が居ると分かった事でした。
ソニアの婿探しもバッシュの嫁探しのように上手く行ってないようです。
今回シルヴィアーナに言い寄られたのでバッシュが少しリードしているね。
バッシュとソニアがくっつくのが一番丸く収まると思うんだけどね。
バッシュは二度追いしないのでソニアを口説く事はもう無いんだよな・・・勿体ない。
ソニアの容姿は大層気に入っているんだけど・・・バッシュは変な拘りは捨てるべきなんだよね。
ソニアはいつでもウェルカムなんだけど・・・それをバッシュは知らないんだよ。

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6. 待てる男がモテる男
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バッシュは毎日身支度を整えてシルヴィアーナの来訪をまっていました。
雑誌に焦って追いかけてはダメと書いてあったからです。
第三王女の結婚式が終わり町全体の結婚ムードも消えた頃シルヴィアーナがバッシュの止まっている宿にやって来ました。
部屋の中に入ってきたシルヴィアーナはベッドに座っているバッシュに近づいてきます。
そして横に座って肩をに持たれてきます。
それからベッドに横になり目を閉じました・・・いよいよか
と思ったらバッシュがデートに誘ってきます。
どう見てもシルヴィアーナは抱かれる気満々だと思うのですがお出かけです。
バッシュは雑誌に書いてある通り段階を踏んでから交尾に至ろうと考えていました。
シルヴィアーナはにこやかな笑顔を浮かべてバッシュとのデートを楽しんでいます。
食事をしてから武器屋に行って武器に詳しいとアピールしています。
この時に勇者レトが強敵だった事を話しています。
シルヴィアーナからレトの死体を放置した理由を聞かれました。
バッシュはデーモン王の側近が最期の頼みとして王の死を隠蔽したいと言ってきたからだと答えました。
死闘を繰り広げたレトに対して非礼だと分かっていましたが側近の最期の頼みなので従うしかありませんでした。
この話を聞いている時のシルヴィアーナの表情をバッシュは見ていません・・・どんな顔をしていたんだ?
夕方になりバッシュは宿に戻ってきました。
シルヴィアーナはいよいよだと気持ちを昂らせているように見えるんだけど・・・
バッシュはあっさりと別れを告げて去って行きました。
シルヴィアーナは呆気に取られています。
ヤル気になっている女に恥をかかせた様に見えるんですが・・・もう来ないかもな。
少し不安だったのですがシルヴィアーナは翌日もやってきたのでバッシュは彼女とのデートを重ねていきます。
シルヴィアーナはバッシュにメロメロのようです。
彼女からボディタッチしてきたり、甘い言葉を囁いたり、遠回しに交尾や妊娠を想起させる言葉を発したそうです。
誰がどう見ても彼女はバッシュと結婚して子供を産みたいと思っています。
バッシュは順調に計画が進んでいる事に大満足しています。
ヒューマンの策士は未来を予想できるのか?これでは戦争に負けるのもやむなしと考えています。
バッシュは大満足のようですが不満を溜め込んでいる者が居ました。
リカオン宮の一角で一人の女性が壁に拳を打ち付けています。
左手の親指の爪を噛みながら何度も右手を打ち付けています・・・
リカオン宮って場所が気になりますね・・・
もしかして何度もデートしているのに抱いてくれないバッシュにシルヴィアーナが不満を募らせているのか?

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7. 暗躍
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自室に戻ってきたシルヴィアーナが破壊不能な鏡をぶん殴っています。
バッシュに対して大きな不満を持っているようですね。
ビーストの六姫は皆レトを慕っていました。
レトを殺したバッシュに対して憎悪を抱いていました。
しかし戦後になってそれぞれの立場から憎しみを我慢する事ができています。
第一王女リースは次期女王候補だからオークと諍いを起こすのは不味いと考えています。
第三王女イヌエラは小さい頃から慕っていた相手と結婚するに至り未来に目を向けるべきと考えます。
第二王女ラビーナは次期女王の補佐役という立場から理論的にオークと戦争すべきではないと考えます。
第四王女クイナは次期司法の担い手として国内にオークが現れても公平にすべきと考えます。
第六王女フルルは勇者レトの技を受け継いだ者として後世に残すのが自分の役割だと考えます。
バッシュに襲い掛かり死ぬ事はできないって事だね。
第五王女のシルヴィアーナだけがバッシュへの憎しみを捨てていませんでした。
姉妹の中でシルヴィアーナが一番レトに可愛がられていたそうです。
その分憎しみも強いって事かもな。
彼女は参謀になりレトを勝利に導く事を目指しました。
レトから参謀を心を押し殺して情に流されないようにしなければいけないと教えられます。
シルヴィアーナはそうなれるように訓練を積んだそうです。
そして姉妹の中で最も冷徹で狡猾で非常な存在に変貌しました。
姉妹たちから怖がられるくらいに成長しました。
感情を捨てられたように思えますがバッシュへの憎しみを捨てられていません。
バッシュが国内に現れたと知り即席で彼を陥れる計画を立てました。
彼女がバッシュに気があると思わせる行動は全て演技だったよ・・・バッシュ可哀想です。
シルヴィアーナとの関係が着々とゴールに向かっていると思っています。
それは全て幻でシルヴィアーナの張った罠でした。
シルヴィアーナの部屋に一人のサキュバスが潜入してきました。
彼女はシルヴィアーナの行動の真意を理解していましたよ。
サキュバスがシルヴィアーナの計画を言い当てます。
シルヴィアーナはバッシュを誘惑して行為に至らしめてからレイプされたと主張するつもりでした。
バッシュに襲われたと周囲に認めさせてオークとの戦争を再開しようと考えていました。
積極的にバッシュを誘惑していたのはそういう理由ね。
当のバッシュは雑誌の記事を信じてシルヴィアーナに手を出して来ませんでした。
それを知らないシルヴィアーナは中々進展しない計画にイライラしていたと。
サキュバスがバッシュの事をクソオークと言って罵ります。
彼女もバッシュに恨みを抱いているようですね。
シルヴィアーナに協力すると申し出てきました。
協力する対価として聖樹に触らせて欲しいとお願いしてきました。
狩猟の神を信仰しているのでご神木である聖樹に触らせて欲しいそうです。
信仰心からの申し出だと聞かされシルヴィアーナは彼女を信じる事にしました。
サキュバスの作戦はこうです。
バッシュを結婚式に呼びつけてシルヴィアーナが誘惑します。
サキュバスが「魅了」の魔法をバッシュに掛けて操り人形にします。
バッシュにシルヴィアーナを襲わせてもいいし、シルヴィアーナがバッシュを殺してもいい。
別れ際に名前を聞くとキャロットと名乗りました。
あーあ・・・バッシュ可哀想過ぎます。
意気投合したと思っているキャロットは敵みたいです。
今回も嫁探しは頓挫しそうな雰囲気が漂ってきました。
「オークなど、滅べばいい・・・」シルヴィアーナを嫁にするのは難しそう・・・てか無理だな。

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8. 結婚式会場
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バッシュの元にシルヴィアーナからの手紙と結婚式の招待状が届きました。
手紙には発情期と妊娠を意味する隠語が含まれていました。
それを見たバッシュとゼルは大喜びしています。
しかしここで気を緩めるわけには行きません。
二人はシルヴィアーナを完全にものにする為に最後の準備に取り掛かります。
雑誌の記事を読み返して万全を期すことになりました・・・努力はしているんだよ。
報われない事が確定しているんだよね・・・かなり可哀想です。
バッシュが結婚式会場に入ると注目されます。
ビースト、ヒューマン、エルフ、ドワーフ、リザードマン、サキュバス、ハーピー、オーガ、フェアリー、デーモンが招かれていました。
オークだけは招かれていません。
バッシュが当然の様な顔をして出席しているので注目されます。
「オーク英雄」だから招かれるのは当然って声もあるね。
招待客の多くはバッシュに話しかけたくて仕方ないようです。
しかしビースト族がオークを毛嫌いしているのは確かなので声を掛けられません。
招待客はこの場に政治をしに来ているのでバッシュと談笑してビーストの不興を買う事はできませんでした。
サンダーソニアがバッシュに話しかけます。
飢えてた時代を知るソニアは料理を大量に食べていました。
食べたい料理が置いてあるテーブルの近くに偶々バッシュが居て会話する事になりました。
ソニアの側にはブーゲンビリアが付いています。
バッシュはブーゲンビリアに注目していますね。
彼女を観察して頭に白い花飾りが付いていると確認してガッカリしています。
ソニアには一度フラれているので彼女に対する興味は薄そうです。
ソニアが親し気にバッシュの腕を叩いて話しかけてきました。
一度フラれているので二度とプロポーズする気は無いのですが彼女はバッシュの好みでした。
彼女で童貞を卒業できれば後の人生で一度も性交できなくても良いとまで思っています。
そんなに好きならもう一度プロポーズしろよと思うよね。
ソニアが親し気に話しかけるのでブーゲンビリアは困惑しています。
ソニアからバッシュとはそれ程親しくないが戦争が終わったんだから仲良くやっていかないと言われます。
バッシュはソニアとずっと話していたいと思っていますが作戦行動中です。
シルヴィアーナはイヌエラ王女のスピーチが始まった頃に聖樹まで来て欲しいと言っています。
バッシュはソニアの元を離れ聖樹に向かいます。
ソニアは呑気に、トイレを我慢していたのか?乾杯までには戻って来いよ、と言ってバッシュを見送ります。

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9. 聖樹の種
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約束を果たすべくシルヴィアーナはキャロットを聖樹に案内しました。
そして騙されます。
キャロットは聖樹に口づけしています。
ビーストの祈り方とは違いましたが清廉で敬虔に見えたので好きにさせます。
祈りを終えたキャロットの手に赤い半透明の球体が握られていました。
不思議に思って何なのか問いかけると、あなたには関係のないものよぉん、と小馬鹿にされます。
シルヴィアーナは不愉快でしたが約束は果たしたので用件を叶えて欲しと伝えます。
聖樹の間にブルーオークが現れました。
呼びつけたバッシュではありませんね・・・
嫌な予感がして逃げ出そうとしたシルヴィアーナをキャロットが拘束します。
シルヴィアーナを押し倒して背中に乗っています。
シルヴィアーナはキャロットに裏切られたと理解します。
キャロットから自分の使う魅了は女性にも効果を発揮すると教えられます。
シルヴィアーナはキャロットの魅了によって心に隙を作られて利用されてしまいました。
キャロットの目的は聖樹から種を回収する事でした。
普通は聖樹が代替わりする時にしか採れないそうですがサキュバスのエナジードレインを使い取り出したんだそうです。
回収した聖樹の種を使って魔王ゲディグスを復活させようと考えています。
最初は只シルヴィアーナを殺そうと考えていたようですが彼女がバッシュを騙したので考えを変えます。
キャロットはバッシュの事を敬愛していました。
シルヴィアーナに向かってクソオークと罵ったのは彼女を騙す一環だったようです。
バッシュを騙したシルヴィアーナに罰を与えてから殺す事にします。
シルヴィアーナはオーク英雄のバッシュが多くの味方を助けて尊敬されていると知ります。
彼の偉大さを知ったので惚れる可能性はありそうだけど・・・バッシュがブルーオークのお下がりを良しとするかが問題だね。
配下のブルーオークにシルヴィアーナを犯させる事にします。
ガガンって名前のブルーオークはキャロットに魅了されているようですね。
シルヴィアーナは大声で喚いて助けを呼んでいます。
その必死さからキャロットは彼女が生娘だと気付きました。
バッシュに取っておこうかとも考えましたが罰を優先させる事にします。
バッシュなら戦中に生娘なんか飽きるほど抱いただろうからガガンにヤラせようと考えました。
まあそうだよね・・・オークの英雄なのだから当然そう予想するよね。
キャロットが誰も助けに来ないと告げると誰かがやって来ました。
キャロットはバッシュが来たと思い言い訳を口にしますが途中で言葉が止まりました。
やって来たのはバッシュではなく愛と平和の使者エロールでした!!
彼が警戒していた「例の者たち」とはキャロットの事だったのか?

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10. サキュバスの叫び
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エロールがキャロットを探していたと告げます。
キャロットはエロールの正体が分からずに困惑しています。
エロールから平和な時代になったのに何故ゲディグスを復活させて戦乱の時代に戻そうとするのか問われて激昂します。
キャロットがサキュバスが置かれている窮状を訴えました。
平和を享受できているのは戦勝国の四種族同盟だけだろ。
条約によってサキュバスは他国に出る時に肌を晒せなくなった。
公共の場で異種族の男に挨拶する事も禁じられている。
お陰で栄養摂取ができなくなり飢え死にしそうなんだと叫びます。
エロールは配慮が足りなかった、支援する方法を考えると伝えますが遅すぎると言い返されます。
戦後キャロットは各国を回って支援のお願いして回ったそうです。
しかしどこに言っても口汚く罵られて追い返されたそうですよ。
進退窮まりゲディグスの復活を目論んだようです。
エロールが説得しようと食い下がったので面倒くさくなったキャロットがガガンに彼を始末させようとします。
迎撃する為にエロールが持っていた剣を抜き放ちました!!
彼が手にしていたのは「太陽の宝剣」ヒューマン王家の宝具の一つでした。
エロールの正体が明らかになりました。
ヒューマンの王子ナザール、「来天の王子」って二つ名を持つゲディグスを倒した男でしたよ。
キャロットは咄嗟にガガンに逃げるように命じます。
ガガンは太陽の宝剣によって真っ二つにされました。
ナザールは強いようだね・・・
キャロットに投降を呼びかけてきました。
引けないキャロットは交戦を続ける事を選びます。
魅了によってナザールを配下に落そうとしてきました。
ナザールには高い魔法耐性が備わっていました。
更に耐性装備で強化してあります。
ギリギリでキャロットの魅了に抗っています。
ナザールはキャロットの魅了に耐える事に終始して味方がやって来るのを待つ事にします。
単独でキャロットを打倒する事は難しいようだね。
サンダーソニアはキャロットとの対戦で全て圧倒して勝利しています。
彼女が来てくれる事を期待しているようだぞ。
キャロットもナザールの狙いに気付いています。
追い詰められている彼女から次に来るのが味方だと限らないとの台詞が飛びます。
やって来たのはゼルとバッシュでした。
ナザールはバッシュもキャロットの仲間だったのか?と考え焦っています・・・
シルヴィアーナが倒れている状況を見たバッシュがどう動くか注目だね。
彼はキャロットの目的を理解していないからね。
愛しのシルヴィアーナに気概を加えたと考えキャロットを攻撃してきそうだが・・・

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11. 平和の使者
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ナザールにはリーシャという双子の姉が居ました。
何をしてもナザールはリーシャに一歩及びませんでした。
それは大人になっても変わりませんでしたが姉弟仲は良好でした。
常にナザールの一歩先を行くリーシャは彼より先に戦死しました。
撤退戦で殿を務めていて戦死したそうです。
ナザールはリーシャが語っていた全ての種族が仲良く暮らす世界を叶えようと考えるようになります。
彼女から話を聞いた時ナザールには理解不能だったそうですがリーシャに代わり生き残った自分が彼女の夢見た世界を作ろうと決意します。
戦後諸国を回って問題の解決に励んでいました。
ナザールの行動は戦勝国の要人から煙たがられる事になります。
刺客を送られるようになりました。
ゲディグスを倒した英雄なのでナザールの名前は影響力が高すぎます。
そこでエロールという偽名を使い情報を集める事にしたそうです。
全ての問題に対処できる筈もなくサキュバスの窮状は知りませんでした。
オークも同じように嫌われているので似たようなモノだろうと考えられます。
ナザールは半ばバッシュがキャロットの仲間だろうと確信して絶望感に苛まれています。
バッシュが足を退けろと命じてきました。
ナザールは自分に向けての言葉と考えましたが彼は何も踏んでいませんでした。
バッシュが命じたのはキャロットに対してです。
キャロットは何を言われているのか理解できない様子ですね。
バッシュの命令を否定してシルヴィアーナが彼を騙そうとしていた事を教えます。
シルヴィアーナはオークの英雄がビーストの姫を無理やり手籠めにしたって話をでっち上げてオークの絶滅を狙っていると教えます。
助かりたいシルヴィアーナはそれは嘘だ。
自分はバッシュをお慕い申し上げているだけだ。
キャロットはバッシュが好きなので自分とバッシュが仲睦まじくしているので嫉妬しているんだと訴えます。
誰が見ても嘘と分かる表情で訴えていました。
ナザールは更に嘘を重ねるシルヴィアーナの行動を馬鹿な行為と考えます。
バッシュを怒らせるだけだと思っています。
キャロットはバッシュが仲間になってくれると期待して彼を勧誘します。
七種族連合全ての種族の誇りを取り戻す為に戦います。
時間が無いので作戦の詳細は後で伝えますので嘘つき女とふざけた王子を殺して逃げましょうと誘います。
ナザールとシルヴィアーナはバッシュが同意すると思っているので絶望しています。
意外な事にバッシュはキャロットの誘いを断りました。
その理由がナザールには以外で仕方ありません。
バッシュはナザールには借りがあるのでキャロットの誘いには乗れないと答えました。
ナザールは「借り」を入国を助けた事と王宮に連れて行った事だと考えています。
王宮に連れて行った直後にビーストの姫たちから罵倒されてしまったので騙されたと思われても仕方がありません。
恐らくバッシュは雑誌の事を借りと言っているんだと思いますね。
キャロットはサキュバスやオークの窮状を訴えて味方に引き入れようとしています。
戦勝国が敗戦国を食い物にしていると説得しています。
バッシュの答えは「敗北するとは、そういうことだ」でした。
この答えにナザールが感動しています。
バッシュは戦後を生きようとしている、自分が考えている平和な世界よりも先を見据えていると感激しています。
これって勘違いだよね、恐らくバッシュはシルヴィアーナにカッコイイところを見せようとしているだけだよね・・・
キャロットはゲディグスを復活させると言っても駄目なのか?と問いかけます。
バッシュの答えは「関係ないな」でした。
キャロットが名乗りを上げます。
「元サキュバス女王国・第一大隊総指揮。喘声のキャロット」
バッシュも名乗りを上げます。
「元オーク王国・ブーダーズ中隊所属戦士。『オーク英雄』のバッシュ」
武器を持ち込めていないので肉弾戦が始まろうとしています。
ナザールは友人であるヒューストンがバッシュを絶賛していた理由が分かった気がしています。
ヒューストンもバッシュを大いに誤解していますがナザールも大きな誤解をしてますね。
バッシュは彼が考えているような大層な目標は持っていないよ。
ただただ嫁をゲットしたいだけなんだよね。
逃げる絶好の機会なのですが二人の戦いを見守る事にします。
オークの選択を、戦いを、誇りを、見届ける覚悟を決めました。

>>
12. 英雄VS喘声
>>
遅れて現場にやってきたバッシュは状況が理解できませんでした。
ここでゼルが現状を見て予測をたてます。
彼の見立てではシルヴィアーナ、キャロット、ガガン、ナザールが痴話喧嘩をしているでした。
キャロットがバッシュの事が好きでいい仲になっているシルヴィアーナに決闘を挑んだ。
当然キャロットが勝利した。
そこにキャロットが好きなガガンとシルヴィアーナが好きなナザールが現れ決闘しナザールが勝利した。
最後に残ったキャロットとナザールが生き残りをかけて戦っている。
滅茶苦茶な予測なのですがゼルの言う事だから間違いないとバッシュは信じています。
二人はナザールがシルヴィアーナを好きだと疑っていません。
ゼルにどうするのか問われたバッシュはシルヴィアーナを助けてナザールに借りを返す事にします。
拾った雑誌はバッシュの中でヒューマン王家の秘宝になっています。
彼女と上手く行っているのは全て雑誌のお陰と思っているので秘宝と考えるのも納得です。
キャロットは味方をしてくれると信じていたバッシュに敵対されて悲しそうな顔をしています。
未だにシルヴィアーナと上手く行っていると思っているのが哀れすぎるな。
キャロットが本当の事を教えてくれたのですがシルヴィアーナを嘘を信じてしまうね。
シルヴィアーナの嘘を聞いたゼルはやっぱり推理が正しかったと納得しています。
キャロットはサキュバスとオークの窮状を訴えますがバッシュには届きませんでした。
子供が腹を空かせていると言われてもバッシュにとってそれは普通の事でした。
ですので現状の何が悪い?と質問してしまいます。
キャロットにはバッシュの考えが分からないので拒絶され絶望しています。
バッシュはガガンがキャロットをものにする為にナザールに挑み負けたと考えています。
だから敗北するとは、そういうことだ、と言ってしまいました。
キャロットの伝えようとしている意図が全く伝わっていませんね。
言葉が足りないので齟齬が大きくなっています。
やはり意思疎通には丁寧で分り易い会話が大切です。
バッシュはこの場にシルヴィアーナと交尾する為にやって来ました。
説得されるはずがないよね。
予定外の人達にシルヴィアーナとの交尾を見せつけてやろうと思っているのか?
それとも童貞の初々しい交尾は見られたくないと思っている?だとしたら他の者は邪魔だよね。
理解を得られないと悟ったキャロットはバッシュに挑む事にします。
ナザールはキャロットがバッシュを魅了して勝つと予想しています。
バッシュが殺されそうになったら勝てないけど助けに入ろうと考えています。
ナザールも勝手な理解からバッシュの事を尊敬し始めていますね。
戦いが始まるとバッシュが魅了の効果を受けていない事実に驚愕しています。
何らかの手段で魅了を無効化していると勘違いしています。
実際は尊敬するバッシュ相手に魅了を使いたくないと考えてキャロットが魅了を使わなかったからです。
バッシュが特殊な秘策を用いたわけではありません。
魅了を使わなかったのでキャロットの攻撃は全くバッシュに通用しませんでした。
背中の羽を利用した見事な連続攻撃を繰り出しましたが無意味でしたよ。
バッシュは全力でキャロットの相手をして彼女に腹パンを入れます。
キャロットは本気で相手にして貰えて嬉しそうです。
それを見ていたナザールは本気のバッシュと戦える彼女を羨ましいと感じています。
キャロットが吹き飛ばされて大量の血と吐瀉物を撒き散らします。
彼女が、本当に残念、時間切れのようです、と呟きます。
彼女の隣に一人の美女が出現しました。
デーモン王ゲディグスの側近だった「影渦(シャドウヴォーテクス)」のポプラティカが現れました。
バッシュを説得できなかったの?と問いかけてきます。
キャロットが説得できなかったと伝えます。
キャロットの色仕掛けが効かないなら絶望的との感想を述べます。
キャロットは尊敬する方に色目なんか使わないわ、と答えました。
目的のものを手に入れたと聞いてポプラティカは撤退する事にします。
「影渡り」というデーモン魔導の秘奥を使って影の中に消えました。
追っても無駄と悟ったナザールは現状を報告しようと考えます。
バッシュが誤解される可能性があるので彼を擁護しなければと思っています。
バッシュに声を掛けようと振り向くと彼とシルヴィアーナが見つめ合っていました。
シルヴィアーナがどんな行動に出るのか注目ですね。

>>
13. ポロポーズ
>>
シルヴィアーナは緊張していました。
脅威だったキャロットは撤退しましたが全てが露見しました。
難を逃れる為にシルヴィアーナは嘘を吐きとおす事にします。
真実を知り怒り狂ったバッシュに殴り殺されると怯えています。
バッシュの胸に飛び込んで、怖かった、と伝えます。
内心バッシュは大喜びしていると思うね。
バッシュは片膝をついてシルヴィアーナにプロポーズしてきました。
「どうか俺と結婚し、妻として子を産んではくれないか」あまりに真摯な言葉でした。
シルヴィアーナは一瞬返答に詰まります。
頷けば計画してたバッシュを陥れる作戦は成功します。
しかしその場に事実を知るナザールが居るので頷けませんでした。
ナザールはバッシュに協力してくれます。
シルヴィアーナがバッシュにレイプされたと嘘を吐くのを封じてくれます。
それだけでなくバッシュがキャロットの誘いを断った事実を見ても彼がレオを貶めたと思うのか?と諭します。
シルヴィアーナはバッシュが心からレトの死体を放置した事を後悔していると理解していました。
頭では分かっていても心が納得してなかったみたいだけどバッシュの行動を見て心の方も納得できました。
バッシュを騙す事はできない、彼を陥れることはできないと悔い改めます。
バッシュに足して土下座してキャロットの言ってた事が真実だと認め許しを請いました。
レトの名誉が汚されたと思い込んでいたが勘違いだったと認めます。
お許しくださいと言われてもバッシュには何のことか分からないだろうに。
ゼルがバッシュに耳打ちしています。
バッシュが妻になってくれるのか?と問いかけてきました。
シルヴィアーナはゼルが耳打ちしてシルヴィアーナを辱めようと助言したんだと思っています。
シルヴィアーナは「?つきは、英雄の妻にふさわしくありません。過分な申し出、謹んで辞退させていただきます」と伝えました。
バッシュはガッカリしながら「・・・そうか・・・わかった」と答えました。
天を仰ぐ彼の姿はシルヴィアーナを妻に出来なくて心底残念に思っているようでした。
正しくその通りなんだけど、シルヴィアーナはそんなはずない、と考えます。
あれ?ひょっとして妻になっても良いと思ってる。
オークの英雄に対して酷い仕打ちをしたので諦めている?
シルヴィアーナが聖樹が枯れている事に気が付きました。
赤い葉が瑞々しく茂る聖樹が枯れていました。
これはキャロットに聖樹の種を奪われたからだよね・・・
ってことはゲディグスを蘇らせる可能性があるのか?

>>
14. エピローグ
>>
バッシュは聖樹が枯れた事に関与を疑われたのですがナザールが真相を語り取り成してくれました。
知られると影響が大きいのでゲディグス復活を企む一派がいる事は伏せられる事になりました。
シルヴィアーナにフラれたバッシュはバーに通い新しい嫁候補を探しています。
雑誌のお陰で今回は上手く行っていたと考えています。
バッシュはキャロットも落とせたと思っているようですね。
彼女は元からバッシュに好意を持っていて雑誌の効果ではないと思うんだけど。
雑誌の最後のページに相手が自分を騙そうとしていた場合は諦めろと書いてありました。
シルヴィアーナはハッキリと騙していたと認めていたのでバッシュは彼女を諦めます。
聖樹が枯れるという大問題が発生したので結婚式は取りやめになりました。
ゲディグスが復活するかも知れないと分かったので町は殺気立っています。
浮かれた雰囲気が霧散してしまいました。
雑誌には皆が浮かれている今がチャンスと書いてありました。
バッシュはどこまでも雑誌を信じているのでこの町で嫁を手に入れるチャンスは無くなったと理解しました。
手早く出立の準備を整えましたが次の行き先がありません。
困っているバッシュにナザールが声を掛けてきました。
行き先が無いと伝えるとデーモンの国を勧めてくれました。
戦争中デーモンは上位種でした。
オークがデーモンに懸想するのは恐れ多いと思われていました。
バッシュはオークの自分が口説いても相手にされないと考えています。
ナザールはオーク英雄のバッシュなら話を聞いて貰える筈だと言っています。
雑誌をくれたと思い込んでいるバッシュは全面的にナザールを信頼しています。
彼がこう言っているのだからデーモン女を手に入れる可能性はあるんだと思えました。
ナザールが「暗黒将軍」シーケンスに渡して欲しいと言って一通の手紙を渡してきます。
シーケンスには三人の娘がいます。
その内の一人はキャロットを助けに来たポプラティカです。
バッシュは彼女の事を美しいと思っています。
手紙の中身はポプラティカとの導線、仲介の文章だろうと勘違いしています。
ここにも認識の齟齬があるんだけど二人とも気が付いていません。
バッシュはそのままデーモンの国に向かう事にしました。
見送るナザールが「ありがとう」とお礼を伝えてきました。
バッシュは何のお礼なのか不思議に思っていますが理由を問いませんでした。
彼としてはナザールに世話になりっぱなしと感じてますからね。
不思議だったろうね。
ここで真意を問えればね勘違いに気付けた可能性はあったよね。
シルヴィアーナは自主的に牢に入って反省していました。
キャロットに操られていたと分かったのでその罪は赦されています。
反省を続けるシルヴィアーナはゲディグス復活を阻止する方法を考えています。
そこに結婚式を台無しにされたイヌエラがやって来ました。
シルヴィアーナは犬のようにひれ伏して謝罪しています。
イヌエラはシルヴィアーナが心配だったようです。
結婚式は中止になってしまったが気にしていないと伝えてきます。
シルヴィアーナが穏やかな顔になったと伝えてきます。
シルヴィアーナは今の心境を伝えます。
バッシュから教えを受けたって心境のようですよ。
イヌエラがバッシュの雰囲気がレトに似ていたと言ってきます。
シルヴィアーナは素直に「はい」と認めています。
シルヴィアーナの返答を聞いたイヌエラが次はオークとビーストの友好を願う結婚式かしらね、と揶揄っています。
おーこれは・・・シルヴィアーナはバッシュに惚れてしまったぞ。
今の自分ではバッシュに釣り合わない、もう少し浅はかじゃなくなったら、少しは釣り合えるようになったら、その時は、と考えています。
シルヴィアーナは脈ありですが一度振ってますからね。
バッシュはフラれた女にしつこく言い寄ってはならないと考えているので結ばれる事は無さそうだよ。
バッシュがこの考え方を改めれば脈はありそうですけど。
ゼル以外彼の目的を知らないので適切なアドバイスをする事も難しいんだよね。
困ったもんだ。
バッシュは狙った女を落としてるんですけど意思疎通が下手糞なので未だに嫁をゲットできてません。
これは彼の考え方に問題があるせいだよね。
決して女が素直に成り切れないからではないよね。
あと一押しすれば落とせるのに・・・勿体ない。
それよりキャロットだよね、彼女は諦めていない様子です、彼女に手を出すチャンスは大いにありそうです。
バッシュとしてはポプラティカを嫁にしてからキャロットに手を出す算段でしょうか?

>>
閑話 エルフの大魔導も出立す
>>
サンダーソニアは今後どう動くか悩んでいました。
ゲディグスが復活するかも知れないと分かった四種族連合は毎晩会議をしています。
情報が少なく建設的な意見は出ません・・・どうしようどうしようと騒ぐばかりで無駄な時間を過ごしています。
ソニアとしても何とかしたいのですが婿探しを諦める事もできません。
エルフの国に戻るか婿探しを続けるか悩んでいます。
罰として護衛役をさせているブーゲンビリアに相談しても塩対応でした。
ブーゲンビリアはソニアを信頼しているので好きにすればいいと言っているようですよ。
ソニアは彼女の対応に不満を抱きます。
男漁りを始めて毎晩男をとっかえひっかえして親の分からない子を作っても良いのか?と反論します。
ブーゲンビリアは冗談と思ったようですね、それができるならソニアにも孫の一人や二人は居るでしょうと言い返されました。
どうするか悩んでいるソニアがコソコソと出国しようとしているナザールを発見しました。
親戚のおばちゃんの乗りでどこに行くのかたずねるとキャロットから窮状を聞いたのでサキュバスの国に視察に行くと言われました。
腹ペコサキュバスの群れに男が行くなど死にに行くようなものだと止めます。
ソニアの言葉を聞いたナザールは落胆しています。
ソニアでもサキュバスへの偏見を捨てられないのかと。
ナザールはキャロットが歩み寄ろうとしていたと指摘してソニアの忠告を聞き入れません。
バッシュを見て歩み寄ろうとしているオークが居ると知った筈だと言われます。
同じようにサキュバスの中にも歩み寄ろとしている者は存在する筈だから確認に行くと言ってます。
ソニアはバッシュがもう一度プロポーズすればOKする気はあるようですね。
一度振っているので自分からアプローチするのはカッコ悪と思っています。
外聞を気にせず自分からアプローチすればバッシュを落とせるのにね勿体ない事だ。
ソニアとバッシュは似たような目的を持っているのですが空回りを続けています。
オークを婿にする気があり狙い目はバッシュと考えています。
話は終わりですか?と言ってナザールは出発しようとしています。
ソニアは彼も婿候補と考えているのでそのまま行かせるわけにはいきません。
悩んだ脛にナザールに付いて行く事にします。
自分が一緒ならナザールに手出しできない、向こうは恨みを持っているだろうが、そこは上手くやるので安心しろと伝えます。
ナザールはソニアの提案に感激している様子です。
ソニアは惚れてくれても良いぞって意図をもって「ま、なんだ、惚れるなよ?」と言ってます。
そこは正直に惚れても良いぞだよね・・・カッコつけすぎなんだよ、だから結果が出せないんだよ!!
ある女性に操を立てていると聞いているがワンちゃんあるんじゃないか?と期待しています。
あわよくばナザールの友人などを紹介して貰えるかもと期待しています。
ナザールにソニアの意図は全く伝わっていません。
笑顔で勿論ですよと言われました。
ナザールが操を立てている女性って死んだ姉のリーシャだよね・・・だとしたら絶対に攻略は無理だぞ。
他人事と聞き流しているブーゲンビリアにお前も来るんだと伝えます。
ブーゲンビリアは驚いていますが説明を聞いて納得しました。
ビーストの姫を毒殺しようとしたブーゲンビリアは本国に戻ったらひどい罰を受けること間違いなしです。
ほとぼりが冷めるまで私の護衛をしろ、この旅が終わる頃には禊も終わっていると伝えます。
ブーゲンビリアはソニアはエルフのみならず、どんな相手でも救おうとしてしまうのだな、と感謝しています。
絶対に振り向いてくれない相手と共に男のいない種族の巣窟に向かう事になりました。
ソニアの婚活の道はバッシュよりも険しいのかも知れないな。

成分表
成分含有量(5:多い、1:少ない)
美少女3
ラッキースケベ5
戦闘3
理解不足と勘違い5
ヒーロー性5
対話3
口説き2


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