ラノベの感想) 魔弾の王と叛神の輝剣 3 (ダッシュエックス文庫DIGITAL)


概略:
アーケンの洗脳が解けたティグルは副官のディエドを連れてシレジアから脱出しました。
二人の行動を怪しんだディエドと同郷のメセドスーラが二人を追います。
アーケンはジルニトラの牙を吸収してジルニトラの力を取り込もうとしています。
アーケンはセルケトの肉体を己の器とする事を決めます。
セルケトにはシレジアに留まり器になる事を優先しろと命じます。
自由を与えられたセルケトはアーケンへの裏切りとも取れる行動を始めます。
セルケトは回収してある竜具をエレン達に差し向けて能力を試す事にしました。
竜具に襲われているエレン、ミル、アヴィンの前にティグルが現れて彼らを助けました。
ティグルが正気に戻っていると知ったミルが彼に抱き着きます。
ティグルはエレン達と共にアーケン打倒に挑む事になります。

レーベルダッシュエックス文庫
発行日2024/08/31
著者川口 士
イラスト美弥月いつか
ISBN
雰囲気地震、目的、器、逃亡、説得失敗、仲良し、覚悟、謝罪会見、再会、お告げ、裏切り、巨大竜、平和


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プロローグ
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セルケトがアーケンにジルニトラの牙を捧げました。
アーケンはゆっくりとジルニトラの力を吸収し始めます。
それによって大規模な地震が発生しています。
セルケトはジルニトラの力を吸収し始めたアーケンの様子を見て感激しています。
アーケンの考えも分かるようですね・・・
アーケンは世界を壊さないようにジルニトラの力を吸収する事にしたようです。
セルケトはアーケンに世界を滅ぼす意思は無いんだと理解しました。
アーケンは地上を冥府に加えようと考えているようです。
アーケンはキュレネー兵を不要な存在と考え始めているようです。
セルケトはティグルがアーケンの支配から解放されているのを見て少し残念に思っているようです。
アーケンにティグルを依り代にしようという考えが無くなっているので気にしない事にしていますね。
サーシャ達の潜伏しているヴァンペール山でも地震が発生しました。
サーシャは隠れ家にしている洞窟から兵たちを逃がしています。
シレジアで異変があったと気付いたようですがエレン達の帰りを待つ事に決めますね。
エレン達はヴォージュ山脈の南端にある古い神殿からアーケンの神殿に向かい竜具を取り返すつもりです。

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1 脱出
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アヴィンが放った白い矢に撃たれてティグルはアーケンの支配から解放されました。
ティグルが目覚めると神殿の中で倒れていました。
近くにアーケンの気配を察知します。
ジルニトラの牙を得て力を持ったアーケンは封印されている竜具を操りティグルを攻撃してきました。
ティグルはティル=ナ=ファの力を借りて対抗します。
大鎌、錫杖、鞭の竜具が連携して襲ってきて窮地に陥ります。
ガヌロンがやってきてティグルに助成してくれました。
ガヌロンから竜具に意思があると聞かされてティグルは竜具に訴えかけます。
自分たちが選んだ主人を殺した存在の言いなりになっていて良いのか?
竜具がティグルに協力してくれますね。
ティグルの矢に力を流し込んでアーケンを撤退させる事ができました。
ティグルはガヌロンから彼が知っている竜具とアーケンの情報を教えて貰う事になります。
そこにティグルを兄の仇と信じて刺したディエドがやって来ました。
一瞬敵かと思ったんですがディエドはティグルを刺してしまった事を反省しています。
ディエドはメルセゲルにティグルが兄を殺したと教えられたそうです。
ティグルが兄に止めを刺している場面を見せられたそうですよ。
ティグルはメルセゲルへの怒りを募らせますがガヌロンから彼は自分が殺しておいたと報告されました。
正確には新たな竜具の持ち主になったリュドミラに追い詰められガヌロンが止めを刺したそうです。
竜具の奪還を狙ったリュドミラとアヴィンは無事に竜具を手に入れて逃げたそうです。
ディエドはティグルを治療したいと言ってきました。
ティグルはディエドの人となりを知っているので彼の言葉を信じる事にします。
深い傷のようで治療は痛みを伴う筈なんですがガヌロンが痛みを和らげてくれているのでティグルは悲鳴をあげませんでした。
ディエドが尊敬の眼差しを向けてきます。
治療が終わるとディエドはティグルについて行きたいと言ってきます。
自分の傍に居るのは危険なんですがティグルはディエドの覚悟を尊重しました。
ティグルはディエドにアーケンの目的がティル=ナ=ファを滅ぼす事でキュレネー人を手駒としか見ていない事を伝えます。
信じていた神の本性をしってしまいディエドは衝撃を受けていました。
これまでもそうなんじゃないかと疑っていたみたいだね。
ディエドはアーケンの打倒に協力する事に決めます。
逃げると決まったのでディエドは馬を用意してくると言って立ち去ります。
ティグルはガヌロンからアーケンとティル=ナ=ファの関係性を説明されました。
アーケンを倒すにはティル=ナ=ファを降臨させる必要があるそうです。
ティル=ナ=ファを降臨させて戦姫と共にアーケンに挑むしかないようですね。
馬を取りに行ったディエドが知己と遭遇しました。
同郷の出でメセドスーラと言う男です。
メセドスーラはアーケンの為に戦場で死ぬ事を望んでいました。
神の酒を飲まない状態でもそんな事を考えいる男なのでディエドとは気が合いません。
弱っちいくせにティグルに重用されているディエドを嫌っています。
ティグルの事も信用ならない無能な異国人と考えていました。
ディエドは言い返してやりたいと思いつつも上手く誤魔化そうと試みました。
西の方で怪しい存在が確認されたのでティグルとディエドの二人で偵察に向かうと教えます。
元からティグルを疑っているメセドスーラは信じませんよ。
二人を尾行する為に仲間を集め始めます。
アーケンがセルケトに語りかけてきました。
器が無いのでぷかぷか浮かぶ球体になっているアーケンが靄を伸ばしてセルケトの身体を調べています。
セルケトの穴から中にも入っているのか?ちょっとエロイぞ。
セルケトは恍惚の表情を浮かべていますな・・・あれ、これって気持ちよくなっているの?
セルケトはティグルをアーケンの器にする為に彼の身体からティル=ナ=ファの因子を取り除いていました。
その因子がセルケトの体内に蓄積していたのか?
セルケトの肉体はジルニトラの力を取り込んだアーケンを入れても耐えられる状態に成長していました。
アーケンはセルケトを自分の器にすると決めました。
セルケトは何だか嬉しそうですよ。
ティグルの動向を把握しているセルケトはこれからどう動けばいいのかアーケンに質問します。
アーケンはティグルへの興味を失ったようですね、放置で良いと命じました。
セルケトにはこの地から動かず器である事を第一に考えよと命じてきました。
アーケンは意外に余裕が無いようだね。
取り込もうとしているジルニトラの意識が流れ込んできて対抗するのに忙しいみたいだ。

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2 ヴァンペールへ
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竜具を手に入れたリュドミラとアヴィンはエレンとミルと合流して休息を取っています。
エレンとリュドミラはアヴィンとミルから彼らがやってきた世界の事を聞き出します。
異世界のエレンはミルの母親で異世界のリュドミラはアヴィンの師匠です。
二人とも異世界に興味はあるんですが異世界の事を知るのに戸惑いを感じているようです。
急いでサーシャが待つヴァンペール山脈に戻る必要がありました。
ここでリュドミラが良い手を思い付きます。
彼女が手に入れた竜具ラヴィアスには冷気を操る能力があります。
ラヴィアスを使って地面を凍らせて馬に引かせた橇に乗って移動しようと提案します。
更にエレンの持つアリファールに風を起こさせて推力を得れば高速で移動ができると伝えます。
アヴィンが川を凍らせて移動に使おうと提案して橇を探す事になりました。
近隣の放置され無人となった村で橇を発見しました。
四人は馬に引かせた橇を使って高速で移動を始めました。
エレンがリュドミラも戦姫になったので前のように堅苦しくない口調で話してくれとお願いしています。
それを見たアヴィンとミルが驚きを示しています。
二人は別々の世界からやってきているんですがどちらの世界でもエレンとリュドミラは不仲だったそうです。
二人が仲良さそうに話しているのを見れ感激しています。
移動中にアヴィンとミルが世界を渡って来た方向が語られました。
移動できるのは魂と力ある武器だけだそうです。
竜具は両方の世界に存在するので干渉しあうので持ってこられなかったそうです。
竜具が持ち込めないので戦姫は候補者から外れたそうですよ。
ミルの母親のエレンが来なかったのはその為なのね。
異世界の自分の行動を聞かされてエレンとリュドミラは反応に困っているようです。
アヴィンとミルはこの世界に仮初の肉体を用意してもらいそれに魂を入れているそうです。
ミルはもっと屈強な肉体にして欲しかったと文句を言っています。
ミルらしいいっちゃミルらしい感想だね。
仮初の肉体を用意したのはドレカヴァクという魔物だそうです。
エレンとリュドミラは人間ではないと聞いてアーケンに協力しそうだと思っています。
アーケンはティル=ナ=ファに勝つために他の世界の自分と融合しました。
その影響でアヴィンとミルの世界では冥府が広がっているそうです。
歩く死体が出没しているようですね。
最初にアーケンの企みに気付いたのはドレカヴァクでティル=ナ=ファに協力を仰いだそうです。
ティル=ナ=ファはドレカヴァクの要請に応じてアヴィンやミルの世界のティグル達を説得してくれたそうです。
ドレカヴァクはこの世界に到着したミルとアヴィンの案内役を兼ねていたんですがアーケンの使徒に倒されてしまったそうです。
案内役もなしでよくティグルと出会えたよな・・・強い運命を感じるね。
ヴァンペールに向かって移動中のティグルが追手に気付きました。
騎兵が追って来ていると聞いてディエドは同郷のメセドスーラ達だと予想します。
自分が囮になり彼らを説得して仲間に引き入れようと考えました。
ティグルは元からディエドに同郷の者と戦わせたくないと考えていました。
説得したいというディエドの考えを尊重して任せてみる事にします。
ディエドが焚火の傍に佇みメセドスーラの接近を待ちます。
ティグルは森に隠れて様子を伺っています。
やってきたメセドスーラに声を掛けると彼は強い口調で詰問してきました。
彼は最初からティグルとディエドが裏切っていると決めつけています。
ティグルを口汚く罵りディエドの兄の死を侮辱したのでディエドが激高して殴りかかります。
思わずって感じでメセドスーラはディエドを斬ってしまうぞ。
ちょっと驚いて後悔している風なのでそれほど悪人でもないのかな?
メセドスーラの乗っている馬を射殺したので彼は落馬して地面に叩きつけられ気絶します。
説得は失敗に終わったのでティグルは暗闇から矢を放って追手の数人を殺します。
追手たちは暗がりから放たれる矢に恐怖して逃げて行きました。
ディエドは死体漁りを行って有用な道具を手に入れます。
ティグルの役に立ちたいって覚悟が感じられるね。
仲間に運ばれてメセドスーラはシレジアに戻ってきました。
不始末の報告を行うために神殿で使徒が現れるのを待つ事になります。
話の分かるメセドスーラが来ないかなと思ってたようですが現れたのはセルケトでした。
メセドスーラは恐る恐るティグルとディエドを追ったが捕縛に失敗した事を伝えます。
使徒の存在は絶対なようで虚偽の報告はしていません。
うんうん信仰心が厚いよなー。
叱責されると思ってたようですがセルケトに褒められます。
更に望外の役割を与えられる事となりました。
セルケトはメセドスーラを総指揮官に任じてきました。
残っている兵を率いてジスタートの残党を一人残らず始末して来いと命じました。
いきなりな事でメセドスーラは信じられなかったみたいです、思わず聞き返してしまってます。
やっべ、不敬だった、と焦るメセドスーラにセルケトは優しい笑顔を向けてきました。
総指揮官に任命されてメセドスーラは有頂天になっています。
俺が俺が総指揮官になった!!
力強く必ず命令を遂行してみせますと言い残して出て行きました。
でも実情は違うんだよねー。
メセドスーラは自分が期待されていると思ったようですが捨て駒です。
セルケトはティグルが戦姫と合流してアーケンがジルニトラの力を取り込み終えるのを邪魔しに来ると考えています。
キュレネー兵はティグル達の到着を遅らせる為に仕向けた足止め役に過ぎません。
キュレネー兵だけでは面白みに欠けると考えたセルケトは竜具エザンディスを使う事にするようです。
セルケトはティギルが負けて全てを失い空っぽになる事を望んでいます。
空っぽになったティグルをセルケトで満たしたいと考えていますね。
セルケトはティグルと二人でアーケンによって作られる新時代を迎えたいと思っているようだ。
セルケトの身体にはアーケンも気付いていない異変が起こっています。
これが何なのか気になりますね。

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3 待ち望んだもの
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馬橇に乗ってある程度までヴァンペールに近づくとエレンが偵察に行きたいと言い出します。
ミルとアヴィンが同行を申し出てきます。
敵の様子が分からないのは反撃する時に不利になるというエレンの意見をリュドミラは認めました。
ここでリュドミラと別れる事になります。
エレンとミルとアヴィンはシレジアに向かい森の中を移動していました。
セルケトが放ったエザンディスが襲い掛かってきましたよ。
ミルとアヴィンはそれぞれの世界のエザンディスの能力を知っていました。
エレンはこの世界のエザンディスと差異があるかも知れないので忘れろと助言します。
三人で一塊になり空間を自由に移動するエザンディスに対処する事になりました。
アヴィンの放った矢がエザンディスを操っている黒い影の頭部を捕らえようとしていました。
影は頭部を霧散させて矢を素通りさせてきました。
アヴィンは呆気に取られていましたが余裕を失いません。
三対一の戦いなんですが有効な手段が見いだせず苦戦中です。
ミルが影が変形した触手に捉えられてしまいます。
自分では切り払う事ができずにミルが苦しそうにしていますね。
そこに森の中から瘴気を纏った矢が飛んできてミルの拘束を解いてくれました。
逃亡中のティグルが現れてエレン達に加勢してくれます。
ティグルはエレンの持つアリファールに風の力を借りてエザンディスを退かせました。
ティグルとエレンが感動の対面を果たしそうになっていたんですがミルがぶち壊しました。
ティグルの存在を認めたミルが彼に飛びつき押し倒してしまいます。
アヴィンがヤレヤレと頭を振っていますね。
ティグルが森に隠れさせていたディエドを連れてきました。
彼がキュレネー人だと分かるとエレン、ミル、アヴィンが警戒の色を見せます。
ティグルからディエドは恩人なんだと説明されると彼を認めてくれます。
五人はヴァンペールに向けて出発します。
ティグルとエレンが見張りをしている時にティグルが深刻な表情でエレンに話しかけます。
ティグルはアーケンに操られていた時も意識があった事をエレンに打ち明けます。
キュレネー軍の指揮官として行った非道な行為は自分が選んだ結果なんだ。
アーケンとの戦いが終わったら死ぬ事にするとエレンに伝えます。
ティグルは故郷のアルサスをエレンに任せたいとお願いしていますね。
彼の覚悟を聞いたエレンは怒っています。
ティグルの行いは許されるものでは無いと分かっているみたいですが死を選ぶって彼の選択は認められないのね。
エレンはティグルが背負う事になる罪を一緒に背負ってやると伝えました。
彼女の深い愛を感じますね。
ティグルはエレンの胸で泣いたようですよ。
翌朝ティグルとエレンは何も無かった風に振舞いますがミルに勘付かれます。
何かがあったと疑っているミルをアヴィンが窘めています。
ディエドからもティグルの表情が明るくなったと言われてしまいます。
隠し事は下手なのね。
ティグル達はヴァンペールに戻ってきました。
サーシャとリュドミラと再会する事になります。
二人は驚いていますがティグルの話を聞いてくれました。
ティグルが戻った事を兵達に説明する必要がありました。
リュドミラはティグルを許す者と許さない者で軍が二分される事を嫌います。
アーケンを倒した後で打ち明ければ良いのでは?と提案してきます。
サーシャはそれではティグルが悪者のままになってしまうと言って反対しました。
ティグルは自分が直接語りかける事を提案しますが聞いて貰えないだろうと言われてしまいます。
兵達に話を聞く姿勢になって貰う為にまずはエレンが話す事になりました。
エレンの説明により兵達は話を聞く姿勢を見せてくれます。
ティグルが出て行き謝罪を行い一緒にアーケンと戦わせて欲しいと訴えます。
ティグルの真摯な訴えを聞いて以前彼に助けられた経験を持っている兵達が擁護に廻ってくれました。
サーシャとリュドミラが出てきてティグルと一緒に戦い彼の貢献度を見てみようと訴えます。
兵達はサーシャ達がティグルの罪を許して欲しいではなく一緒に戦う機会を与えて欲しいと訴えた事に驚いています。
リュドミラからティグルのこれからの貢献度と罪の大きさを秤にかけて処罰を下すと提案されます。
兵達は提案を受け入れました。
ディエドを紹介する事になりました。
アーケンのやり方に疑問を持ちティグルの脱走を手伝った功労者だと説明されます。
アーケンの非道な行いも説明されていたので同情する兵もいたようです。
ディエドも受け入れられる事になりました。
サーシャは春を予定していた反抗作戦を早める事を告げます。
ティグルが齎した情報によりアーケンがジルニトラの力を取り込むまで残り二十日しかないと分かったからです。
戦意を高められている兵達は雄叫びを上げて出撃を歓迎しています。
神に操られていたと言っても信じて貰えないので上手く嘘を織り交ぜて説得しましたね。

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4 反撃の狼煙
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サーシャはヴァンペール山脈の砦を放棄する事を決めました。
自分たちが居なくなった後で盗賊に使われるのを防ぐ為に壊す事にします。
ティグルとディエドはルーリックの指揮下に入り解体作業を手伝う事になります。
解体作業中にアルサスからリムアリーシャとティッタが訪ねてきました。
ティグルの無事な姿を見てティッタが抱き着いてきて泣き出します。
リムからアルサスが平穏であると告げられてティグルは安堵しています。
ティッタがティル=ナ=ファの夢を見たので知らせに来てくれました。
ティッタが見たのはティル=ナ=ファを降臨させる条件でした。
条件を満たす候補地に王都シレジアも含まれていました。
アーケンが居座っているシレジアでティル=ナ=ファを降臨させると決まります。
リュドミラは王都でティル=ナ=ファを降臨させる事に複雑な気持ちを持ったようです。
サーシャとエレンは仕方ないと諦めている節があるね。
リムからアスヴァールに王女軍が組織されたとの噂が伝えられました。
アスヴァールもキュレネーに滅ぼされたんですが一人の王女が生き残っていて反乱軍を組織したそうです。
王女軍はブリューヌ西方の放棄された砦を漁っていたそうです。
そこでキュレネー軍に敗退したロランを見つけて保護したそうです。
ロランの事はティグルとエレンが知っていました。
レギン王女を守るために一緒にテナルディエ公爵と戦った仲です。
ロランを助けた事で王女軍の存在に信憑性が出てきました。
サーシャは戦後の事を考えて王女軍に使者を送る事にします。
リュドミラは戦後の事まで考える余裕が無かったのでサーシャの考えに感銘を受けたようです。
サーシャはアーケンに勝利した後の復興についても考えているようです。
夜になりティグルとアヴィンがティル=ナ=ファを降臨させられるか試す事になりました。
アリファール、ラヴィアス、バルグレンの力を黒弓につがえた矢に集束させています。
ティグルが普通の矢に力を収束させています。
アリファール、ラヴィアス、バルグレンの順に力を借り受けます。
バルグレンの力を収束している途中で矢が力に耐えられず爆発しました。
無茶をするなとリュドミラに怒られています。
続いてアヴィンが試してみる事になります。
アヴィンはアリファールとラヴィアスの力を収束した時点で試しを止めました。
バルグレンの力まで集束すると爆発する可能性があるからのようです。
ですが竜具の力を使いティル=ナ=ファを降臨させる目途は立ったみたいです。
ティグルがもう一度試してみたいと言い出します。
ティグルの手にはアヴィンがこの世界のティル=ナ=ファから貰った白い鏃が握られていました。
エレンはそれを渡したアヴィンを咎めますがティグルが擁護しています。
アヴィンはこの世界の住人であるティグルが持つのが相応しいと判断したそうです。
今度はアリファール、ラヴィアス、バルグレンの力を収束させても爆発は起こりませんでした。
ティグルはティル=ナ=ファの存在を感じ取り問いかけます。
ティル=ナ=ファからアーケンからジルニトラの切り離せとの意図が伝わってきて気絶します。
ティグルは1000秒近く気を失っていたようですね。
目覚めるとエレンの顔が間近にありました。
ティル=ナ=ファからジルニトラの力を引きはがせと言われたと教えます。
アーケンを倒すにはジルニトラの力を分離する必要があると知れました。
ジルニトラはティル=ナ=ファが抑え込んでくれるようですがアーケンはティグル達が独力で倒す必要があるようです。

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5 誰がために
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シレジアに留まっているセルケトは自身を更にアーケンに適した器にする為に儀式を行っています。
全裸で立つ自分の周囲に巫女を集めてアーケンへの祈りを捧げさせています。
ジルニトラの牙を取り込んでアーケンの力は強大化してきています。
祈りを捧げている巫女たちは圧力で潰されて血をまき散らして死んでいきます。
アーケンに取り込まれているジルニトラの牙から不要な要素が舞い落ちてきます。
それがセルケトの身体に吸収されていっています。
セルケトの体内にはティグルから取り除いたティル=ナ=ファの因子が溜まっています。
そこにジルニトラの意思が混じっているようですね。
アーケンはジルニトラの牙を取り込むのに必死でセルケトの変化に気付いていません。
セルケトはアーケンを裏切る何かをするつもりなのか?
シレジアを目指して行軍を始めたサーシャはどこを通るか迷う事になりました。
そこでティグル、ミル、アヴィンを偵察に出す事にしました。
ティグル達は途中で小さな村を発見します。
村長の老婆から猪が出て困っていると相談を持ち掛けられます。
時間が無いので願いを聞き入れている場合ではないのですがティグルは猪退治を請け負います。
ミルは狩がしたいから?って疑問を持ちました。
アヴィンはティグルの狩の腕前を見られるとウキウキしています。
山に入り猪が出てくるのを待っています。
弓を持ったままティグルはするすると木に登っていきました。
ミルが唖然として見ています。
ティグルは猪が出てくるまで動かずに待っています。
出てきた猪に戦意を向けて怯ませます。
矢を猪の牙に当てて挑発しました。
突進してきた猪を隠れて待ち構えていたミルとアヴィンが攻撃します。
動きが止まった猪をティグルの矢で仕留めました。
ティグルが老婆の願いを聞いて狩を行った理由にミルが思い当たります。
ティグルは領民が平和に暮らせるようにしてあげたかったようです。
それが分かりミルとアヴィンは嬉しそうです。
山を登って行軍に使える道が存在している事を確認しました。
サーシャは狩を行ったと聞いて呆れますが行軍可能な道を見つけた来たので許してくれました。
ティグルの元にディエドがやって来ました。
彼を戦闘に参加させるつもりは無かったんですが戦場に行きたいとお願いしてきました。
彼はアーケンに操られている同胞の中で戦いに参加したくない者を連れ出したいと言っています。
ティグルはディエドの願いを聞きれる事にします。
ディエドは戦いが始まる前にキュレネー軍の陣地に潜入してメセドスーラに会いに行きます。
メセドスーラはキュレネー軍の指揮をとる事によって疑念を抱き始めていました。
自分が功績によって指揮官に選ばれている訳ではない分かっています。
セルケトはキュレネー兵はどうでもいい存在と考えているのかも知れないとの疑念を抱いています。
そこにディエドが現れて説得を試みてきました。
メセドスーラはこのまま戦う事に疑念をもっているようですがディエドに戦を止めて逃げようと誘われて困惑しています。
己の矜持を示す為にディエドの誘いを断っています。
ディエドから自分の仲間を説得したいとお願いされて断れなくなります。
ディエドは90人の仲間を説得してキュレネー軍から連れ出す事に成功しました。
戦が終わるまで安全な場所に潜む事になります。
ジスタート軍とキュレネー軍との戦が始まりました。
メセドスーラは戦像を前面に出して突撃を仕掛けてきました。
ジスタート軍は川に水を率いれて川底にラヴィアスで作った氷の柱(棘付き)を隠してありました。
戦像はそれを踏んでしまい足が止まります。
後続の戦像も動けなくなりジスタート軍の攻撃を受ける事になりました。
戦像部隊は一般兵の攻撃だけで無力化に成功しました。
キュレネー軍の背後からジスタートの別動隊が攻め込んできました。
数で圧倒しているのでメセドスーラは放置する事にします。
別動隊を指揮しているのはティグル、エレン、アヴィン、ミルでした。
彼らの狙いはキュレネー兵を高揚させ統率に使っている大太鼓の破壊でした。
ティグルとエレンは戦陣に立って猛威を振るっています。
サーシャとリュドミラは本隊支えていました。
押し寄せるキュレネー兵がジスタート軍の隊列に穴を開けると加勢に加わり押し戻していました。
別動隊のティグル達が大太鼓を全て破壊するとキュレネー軍の統制が崩れます。
味方同士でも殺し合いを始めてしまいます。
メセドスーラはこんなはずではなかったと愕然としています。
彼の前にルーリックが現れました。
一人だけ馬に乗っているメセドスーラを話が通じる相手かも?と考え降伏を呼び掛けてきます。
ルーリックはジスタート語とブリューヌ語しか話せません。
メセドスーラはキュレネー語しか話せないので会話が成立しませんでした。
メセドスーラは自分が指揮官であると叫びルーリックに斬りかかりました。
ルーリックはメセドスーラの攻撃をいなして彼を討ち取りました。
ルーリックは落馬し地面に倒れているメセドスーラの目を閉じてあげました。
ディエドと交流してキュレネー語が分かるようになった兵がやってきてメセドスーラが敵の指揮官と名乗っていたと教えます。
ルーリックはティグルに聞かせるために指揮官を討ち取ったと叫びます。
それを聞きつけたティグルがキュレネー語で指揮官を討ち取ったと叫びました。
大太鼓が止まりアーケンの洗脳が薄まった兵士の中に逃げ出す者が出てきました。
戦況はジスタート有利に傾いてジスタート軍が勝利を掴みました。
ティグル達はサーシャとリュドミラとの合流を急ぎます。
キュレネー軍が不利になってもセルケトが現れなかった事が気になります。
合流したサーシャとリュドミラからもセルケトを見なかったと教えられます。
シレジアに急ぐ事にします。

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6 叛神の輝剣
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シレジアを目指しているティグル達の前に竜具を操る影が現れました。
ミルとアヴィンは二人で四人の影の相手をすると決めます。
ティグル、エレン、リュドミラ、サーシャはティル=ナ=ファを降臨させる儀式を行うために先行する事になります。
ミルとアヴィンはエザンディス、ムマ、ヴァリツァイフ、ザートを操る影と戦い始めました。
竜具たちが自分たちの竜具と同じ特性しか持っていないと確認する事ができると戦法が決まります。
ミルとアヴィンは見事な連携で竜具を操っている影を討ち取っていったようです。
シレジアの城門前でティグル達は儀式を始めました。
アリファール、ラヴィアス、バルグレンから流れ出した力がティグルの構える鏃に集まっていきます。
そこに圧倒的な存在感を放つセルケトが現れます。
セルケトはティグルを迎えに来たと言っていますね。
ティグルにはアーケンが作り出す冥府で一緒に過ごして欲しいとお願いしてきます。
ティグルは拒絶しますね。
ティグルが拒絶するとそれまで友好的だったセルケトの口調が変わります。
シレジアの王城から吹き上がっていた黒い光が消えている事に気が付きます。
ティグル達はアーケンがセルケトを器にして降臨を果たした事を悟りました。
サーシャは自分がアーケンの相手をしている間にティグルとエレンとリュドミラでティル=ナ=ファを降臨させようと考えます。
しかしアーケンが降臨してしまったのでティル=ナ=ファの降臨を邪魔されてしまいます。
ティグル達は独力でアーケンを倒すしかなくなります。
エレン、リュドミラ、サーシャの連携攻撃でアーケンに隙を作ります。
ティグルが放った白い鏃の矢がアーケンの心臓を捉えます。
傷口から黒い瘴気が噴出してきました。
それをアーケンが消し去ります?
アーケンの口調がセルケトのものに変化しますよ。
セルケトからアーケンはジルニトラに喰われて消滅したと教えられます。
セルケトがティグルから吸い出したティル=ナ=ファの因子が彼女の体内に蓄積して意思を与えたと教えられます。
セルケトはジルニトラを滅ぼす為にジルニトラの因子を吸収していました。
アーケンはそれを知らずに彼女を器にしたのでジルニトラに呑み込まれる事になりました。
セルケトはティグルを手に入れようとしてきます。
アーケンがジルニトラに喰われた事を察知したルーニエがシレジアに向かって飛んで行きます。
ティグル達はセルケトを倒す戦いを始めます。
そこに竜具を操る影を倒しきったアヴィンとミルが合流します。
全員でセルケトに挑みますが強すぎます。
攻撃はまるで通用しません。
ティグルはティル=ナ=ファを呼び出そうと試みています。
窮地に陥っているティグル達の前にガヌロンが現れて助力してくれました。
セルケトを一目見たガヌロンは彼女がジルニトラの力を手に入れた事に気が付きます。
負けるとは全く思ってないみたいですね、使徒風情が分不相応の力を手にしたもんだなと呆れ気味です。
エレン達がセルケトを引き付けている間にティグルがティル=ナ=ファを降臨させました。
巨大な姿で降臨したティル=ナ=ファがセルケトからジルニトラの力を引き剝がしてくれます。
セルケトはティル=ナ=ファが降臨していられる時間が限られていると思ったのか背中に生えている翼を使って上空に逃げます。
空を飛べないティグル達には追いかける手段が無いんですがティル=ナ=ファによってジルニトラの力を与えられたルーニエがやって来ました。
ルーニエは人が乗れるほどの巨体に変化していました。
ティグルとエレンがルーニエの背に乗りセルケトを追います。
雲の上でセルケトに追いついてティグルがティル=ナ=ファに貰った鏃にティル=ナ=ファの力を集めて放とうと試みます。
ティル=ナ=ファを降臨させた事で疲弊しているティグルには一人で弓を引く力は残っていません。
後ろに乗っているエレンが手を重ねて二人で弓を引き絞り白い矢を放ちました。
セルケトも応戦したんですが矢はセルケトの攻撃を退けて彼女の身体を貫きました。
セルケトは塵になって消滅しました。
ジルニトラの力を失いルーニエの巨大化が解かれます。
ティグルは気絶しているエレンを抱きしめながら地上に向かって落ちていきました。
落ちている間にティグルはティル=ナ=ファからアーケンは消滅してジルニトラは眠りについたと教えられます。
ティグルはエレンを抱きしめた状態で地面に倒れていました。
ミル達がシュウに集まっていて二人が抱き合いながらゆっくりと落下してきたと教えてくれました。
ティグルはティル=ナ=ファから教えられたアーケンの消滅とジルニトラが眠りに付いた事を伝えました。
ディエドは正気に戻ったキュレネー兵を集めて南に向かっていました。
彼はキュレネーに滅ぼされた国の生き残りが復讐を企てると分かっているのでキュレネーへの帰還を急いでいます。
一度はキュレネーに帰還できたようですがキュレネーは二年後に復讐にあい滅ぼされました。
ディエドは仲間を連れて東に逃れたそうです。
一人になったガヌロンが親友のシャルルを蘇らせる事が正しいのか思い悩んでいます。
アヴィン達に見せられた他の世界の中にシャルルが蘇った世界もありました。
シャルルは蘇った事を後悔していました。
ジルニトラの牙は失われましたがティル=ナ=ファの力を使えばシャルルを蘇らせる事は可能です。
しかし蘇った事を後悔しているシャルルを見せられた事でそれが正しいのか分からなくなっています。
ガヌロンが悩んでいますね。
戦いが終わるとミルとアヴィンはひっそりとティグル達の元を離れました。
見送られると泣いてしまうのでこっそりと元の世界に帰る事にしました。
二人はこの世界に到着した時に使った廃墟に戻ってきていました。
この世界での出来事は楽しかったと泣きそうな顔で笑顔を交わしてそれぞれの世界に帰還しました。

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エピローグ
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ミルが自分の世界に戻ってくると兄のヴェーテが待っていてくれました。
彼は半年の間、ミルが旅立った神殿で番をしてくれていました。
ミルは異世界での出来事を語り始めます。
ヴェーテがキュレネーに行くと聞いて一緒に行きたいと申し出て彼を驚かせています。
他の世界での経験からミルはブリューヌとジスタート以外の国も見てみたいと思うようになっていました。
アヴィンが目覚めたのは義姉の膝枕の上でした。
アヴィンの世界のティグルはアヴィンの母とリュドミラと結婚しています。
ルフィーニアはリュドミラの娘でアヴィンの義姉です。
アヴィンは自分たちの世界のアーケンが星の彼方に去ったと教えました。
アヴィンは黒弓を通してそれを知ったようです。
アーケンが居なくなった事でこの世界の問題は解決したようです。
が別の問題が起こっていました。
この世界のリュドミラはアヴィンが向かった先の世界に干渉していたようです。
その影響なのかこの世界の戦姫が増えたと教えられました。
戦姫が増えたって事はこの世界のジスタートは強く成るって事なのか?
ブリューヌに戻ったティグルはキュレネー軍に攻められている時にジスタートに居た事で評判を失いました。
アーケンが滅んだ事でブリューヌ西部に居座っていたキュレネー軍は弱体化してブリューヌ軍に滅ぼされました。
功績をあげた諸侯はティグルを国の中枢が追いやる事にしました。
ティグルはアルサスに戻ってきて領主に戻ったのですがすぐに王都に呼び出されました。
キュレネーとの戦いでブリューヌはアスヴァールとの間に問題を抱えました。
同盟国を欲したレギンはティグルをジスタートに送る事にします。
ティグルはライトメリッツの公主を始めたエレンの元に遣わされる事になります。
エレンはリムアリーシャを副官に任命しました。
リムはルーリックを引き抜いてライトメリッツの騎士に取り立てます。
ティグルはライトメリッツで二人に迎えられました。
ティグルはエレンの執務室で彼女と再会します。
エレンの事を忘れる日は無かったと伝えるとエレンは嬉しそうにしています。
エレンから結婚の話を切り出されました。
公主となった彼女には見合い話が数多く舞い込んでいるそうです。
そこでエレンはティグルとの結婚を言い出してきました。
ティグルは田舎領主の自分と公主のエレンが釣り合うのか?と疑問を提示します。
エレンは他国との友好を深める為にティグルトの結婚はありだと答えます。
ティグルからエレンにプロポーズする事になりました。
エレンが快諾して二人は結婚する事になるみたい。
ライトメリッツとアルサスを隔てるヴォージュ山脈に街道が整備されて交易が進む事になります。
ジスタートとの関係が深まると彼らからティグルの戦果が語られ始めました。
ブリューヌはティグルの存在を無視できなくなります。
ジスタートの公主を妻に持と大きな功績を残しているティグルはブリューヌ東部の諸侯を纏める地位を得る事になりました。
ティグルはブリューヌの英雄でもなく、魔弾の王でもなく、ブリューヌ東部の弓の技量が卓越した盟主として語り継がれる事となります。
この世界のティグルは平和に暮らしているみたいですね。

成分表
成分含有量(5:多い、1:少ない)
美少女5
戦闘5
作戦4
恋愛3
正義5
ラッキースケベ2


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