ラノベの感想) 魔弾の王と凍漣の雪姫 第10巻 (ダッシュエックス文庫)


概略:
ガヌロンとシャルルは寡兵による王都攻略を企図しています。シャルルは蘇った自分がどれほどヤレルのか試したいようです。ガヌロンはシャルルを勝たせるために慎重な姿勢を取っています。人間相手にも魔物の力を使うガヌロンにシャルルは批判的でした。攻略目的だった砦を焼かれたのでティグルは王都に戻る事を主張します。ザイアンは武功を建てずに戻れるものかと反対しています。ミラとリュディは水泳と馬での競争で二人を競わせる事にします。ミラとリュディが協議してレギン王女対策としてティグルを共有する事が決まりました。ううん?ティグル達は王都に戻る事になるのですがシャルルとガヌロンは予想外な方法で王都への侵入を果たし王宮が戦場となってしまいます。戦姫がシャルルとガヌロンの罠に嵌ってしまったのでギネヴィア王女が参戦する事になります。ザイアンも飛竜で王宮に乗り込み武功を建てる事になります。戦いの後、生前のシャルルがガヌロンと交わした約束を果たす事になります。

レーベル:ダッシュエックス文庫
発行日:2021/12/28
著者:川口 士(かわぐち つかさ)
イラスト:美弥月いつか (みやつき いつか)
ISBN:978-4-08-631451-0
雰囲気:箱、対立と競争、水泳大会、共有の誓い、秘密、決戦、大願成就、初めて、引き継ぎ
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プロローグ
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ガヌロンとシャルルが野営地を抜け出し気晴らししています。
やって来たのは葡萄農園で葡萄を盗もうとしていました。
ガヌロンが農園の持ち主の農夫に話かけその隙にシャルルが葡萄を盗む算段でした。
シャルルはわざと見つかったのかな?
農夫に見つかってしまい追われる事になります。
シャルルは楽しそうに逃走しています。
二人が野営地に戻るとガヌロンの側近が近くに誰も居ない村があったと報告します。
野盗などに襲われた痕跡はなかったそうです。
ガヌロンは村人を消した犯人に心当たりがあるようです。
自分が一人で対処すると言って野営地を離れました。
一人になったガヌロンが昔を思い出しています。
彼が向かったのはシャルルと知り合う原因となった場所です。
ガヌロンはシャルルにどこの出身か聞いた事がありました。
シャルルはヴォージュ山脈の出身だそうです。
ヴォージュ山脈の先の世界がどうなっているのか見たくて山から下りて来たそうです。
ガヌロンには思いもしない理由だったようです。
シャルルが山で妖精や精霊の声を聞きながら暮らすガヌロンに会いに来ました。
シャルルは邪教徒の神殿を滅ぼすのに力を貸して欲しいとお願いしてきました。
ガヌロンは断ろうとしたようですが強引に連れ出されて以来彼はシャルルを補佐する事になりました。
ガヌロンが向かっているのはその時に滅ぼした邪教との神殿でした。
神殿ではアーケンの使徒の一人ウヴァートが待っていました。
ウヴァートはガヌロンを誘き出す為に村を滅ぼし神殿に死体を飾り付けていました。
ウヴァートはガヌロンに勝てるつもりのようですね。
尊大な態度を取っています。
ガヌロンは肉弾戦を挑みました。
殴った感触がおかしい事を訝しんでいると上半身を食い千切られる事になりました。
勝利を確信しているウヴァートの背後からズメイが攻撃してきました。
ウヴァートはズメイが仲間の敵討ちに来たと思ったようです。
ズメイはガヌロンとは関係なしにウヴァートを始末したいようでした。
ズメイのやり攻撃をウヴァートが交わしています。
ウヴァートの口の中からガヌロンが現れてました。
ガヌロンは食い千切ったくらいで滅ぼせると思うなと言ってウヴァートを始末しました。
ズメイはガヌロンに取引を持ち掛けられこの地に来たようです。
ズメイはティル=ナ=ファの復活を目指していました。
アーケンを降臨させる場をガヌロンが整えたのですが、そこはティル=ナ=ファを降臨させるのにも適していました。
ズメイとアーケンの使徒は場所取りで争っているようです。
ガヌロンはズメイがアーケンの使徒を倒してくれる事を期待しています。
残った方を自分が滅ぼしシャルルにとって邪魔な存在を消し去ろうと考えています。
留守中のガヌロンの屋敷に最後のアーケンの使徒メルセゲルが侵入しました。
彼の目的はガヌロンが持ち逃げした箱でした。
キュレネ―王国の文字が綴られた箱で死者を復活させる儀式に使う箱です。
元々アーケンの使徒の持ち物だったようですね。
ガヌロンはこの箱を使ってシャルルを復活させました。
目的は達成したのですが箱を返さず盗んだようだよ。
メルセゲルはガヌロンに気取られないで箱を取り返したかったようです。
一人でガヌロンの元に送り込んだウヴァートはガヌロンの気を引く為の捨て駒だったようです。
箱が奪われた事でシャルルの存在に影響が出るのだろうか?
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1 転進
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部隊の指揮官であるティグルとザイアンの意見が割れる事になりました。
ガヌロンが自領のルテティアを守らず王都に向かいレギンを殺害する可能性が高いと判断しティグルは王都に戻る事を主張します。
対してザイアンは砦は取り戻したが使えない状態になっていたので何の手柄もたてられていない。
このままルテティアを攻めるべきだと主張しました。
ザイアンはガヌロンとシャルルが勝利したと周囲に喧伝し兵を集めると考えています。
ここで王都に戻ると再出兵するのに時間が掛かりガヌロンとシャルルを助ける事になると言っています。
話し合いは平行線でした。
ミラとリュディが一計を案じて二人に勝負させる事になります。
二人はティグルが率いる部隊とザイアンが率いる部隊の仲が悪い事を問題視していました。
手柄をたてられなかった事で戦に勝っても部隊の士気が低い事も問題でした。
指揮官が負傷するのは不味いので水泳と馬術で競う事になります。
馬が止めてある場所まで川を泳いでいき、馬を走らせて戻って来るという競争をする事になりました。
うーん水泳ねー男同士の半裸なっかに価値は無いよなー。
女ん子の水泳を見たかったぜー、ミラとリュディとアルエットがさー水泳してくれればさー・・・
水泳の段階ではティグルがリードしていたようですが馬での競争でザイアンが勝ちました。
ティグルは馬をいたわり走り方を緩めていたのですがザイアンは勝利の為に馬を潰す覚悟で騎乗していました。
負けたティグルはミラとリュディの意図にようやく気が付きます。
ザイアンの元に向かい悪手を求めました。
勝利して気分が良いザイアンは握手に応じてくれます。
二人の指揮官が互いの健闘を讃え合う絵が出来たので両軍の反目は薄らぐ事になります。
ティグルの着替えを持ってリュディがやって来ました。
彼女は鍛えられているティグルの半裸を注視していました。
興味深々なようです。
見られていると着替えにくいとティグルが抗議すると今度自分の着替えを見せるから見せてと言われてしまいます。
リュディが本気で言っていると分かりティグルは辟易しています。
ミラがやって来てリュディを叱責しています。
ミラはリュディがティグルにアプローチするのが心配なようですね。
ティグルはザイアンが勝ったのでこのままルテティアを攻めると考えていましたがミラとリュディの意見は違いました。
二人はティグルが考えている以上に強かだったよ。
二人そろって勝った方の意見を採用するとは一言も言っていないと主張します。
ティグルは二人の発言を思い出し確かにと納得しています。
軍議の場では単語一つの意味も正しく認識できるまで意図を確認するべきだとの教えを受けました。
為政者として二人の方が格上って事だね。
ミラとリュディは王都に戻りたいと考え得います。
ザイアンを説得する良い方法がミラにはあるようですね。
ティグルは任せる事にしました。
ザイアンがやって来て軍議を再開すると言いますがミラが反対意見を持っていると知り考え直します。
リュディの事を苦手にしているザイアンは彼女の意見は聞いてきません。
戦姫であるミラが反対だと知ったザイアンは軍議を翌日に延期しました。
ミラが動き始めます。
彼女はザイアンが信頼している部下を説得してザイアンを丸めこもうと考えました。
彼が信頼している部下を知る為にアルエットの元に向かいます。
一人で竜の世話をしているアルエットはテナルディエ部隊の中で尊敬を集めていました。
彼女がザイアンに仕えていると分かっているのでちょっかいをかける兵士は居ないようです。
ミラに話しかけられてもアルエットは恐縮したりしませんね。
竜の体を洗いながらミラの質問に答えています。
ミラはザイアンがデフロットを信頼していると教えてくれました。
ミラはお礼にクッキーをあげています。
アルエットは素直に受け取りました。
ザイアンがアルエットの元にやって来てティグルとの競争を見ていたか?と質問してきました。
アルエットが見ていたと答えると、どうだったと聞き返します。
ザイアンはアルエットにカッコいい姿を見せたかったようだね・・・彼女に惚れているのか?
アルエットは泳いでるザイアンの姿を見て笑ってしまったと答えました。
主人に対して余りに不遜な態度なのですがザイアンは怒りません。
アルエットが笑えるとしって呆気に取られていました・・・
この二人は良いコンビの様に思えます。
テナルディエ公爵はザイアンを王位に付けようとの考えを捨てているので意外とアルエットとザイアンがくっつく事もありそうだぞ。
翌日の軍議でザイアンが王都に引き返すと言い出しました。
ミラの懐柔策は上手くいったようです。
彼が反対意見を引っ込めたので王都に戻る事になりました。
ここでリュディが途中で寄り道をしたいと言い出します。
彼女が自分一人で目的地に向かうと言い出したのでザイアンが激怒しています。
彼は大貴族ヴェルジュラック家の跡取りのしての自覚が足りないと怒っています。
全く持ってその通りなのですがリュディが行きたいと言ったのはシャルルについて研究している研究者の元でした。
リュディからファーロン王の体をシャルルが乗っ取り使役していると言われてザイアンは納得する事になります。
彼の乗る飛竜にファーロン王が飛び付いてきた事実と父親であるテナルディエ公爵がガヌロンが妖術を使うと言っていたので否定しきれません。
ザイアンは跡取りのリュディが死んだりしたら自分がヴェルジュラック家から攻められると考え護衛を付けるように命じます。
ティグルと自分とラフィナックが付いて行くと言うと馬鹿野郎と怒鳴られます。
ザイアンは指揮官と副官が軍を放り出すな!と怒鳴っています。
全く持ってその通りなのですがシャルルとガヌロンは人間と考えない場合は話が違います。
ミラが自分も同行すると言うとザイアンは納得しました。
ミラがティグルの元にやって来て同行する意図を教えてくれます。
彼女はティグルとリュディを二人きりにさせたくないので同行する事にしたと教えてくれました。
ティグルは嬉しさに包まれているようだね。
抱き着いて来たミラとキスしています。
レギンの執務室にテナルディエ公爵がやって来ました。
公爵はレギンが為政者として急成長しているのを認め厄介な相手になったと感じています。
公爵はムオジネルが攻め込もうとしていると報告しました。
レギンは内乱の終わっていないムオジネルが攻めて来るって報告に驚きます。
ムオジネルの内乱はクレイシュ派閥とハーキム派閥が争っていました。
劣勢であるハーキムが攻め込もうとしていると理解して納得します。
ハーキムは内乱の終わっていないブリューヌを攻めてお手軽に軍功をあげようと考えているようです。
レギンは公爵に対応を任せる事にしました。
これには公爵が一番驚いています。
レギンが戦功を上げ公爵の発言力が増す事を嫌い他の者を指名すると考えていたからでした。
しかしブリューヌの実情ではそんな余裕はありませんでした。
レギンから対応を任せられた公爵は急いで自領に向かうつもりでした。
王宮から帰ろうとしている公爵にヴェルジュラック公爵夫人のグラシアが声を掛けました。
グラシアはテナルディエ公爵が息子のザイアンを王位に就けようとしているのか確認してきます。
意外な事に公爵はザイアンを王位に就けさせる意図は無いと答えました。
飛竜を駆るザイアンには王冠は重すぎると答えます。
意外感に包まれたグラシアは何時までザイアンを飛竜に乗せておくつもりなのか聞いてきます。
公爵はザイアンが飛竜に乗る事を望む限り放っておくと答えます。
仕返しに公爵はリュディをいつまで戦場に送り込むのか聞いてきました。
グラシアは戦場で跡取りとして満足の行く婿を引っかけてくるまでだと答えました。
この答えにテナルディエ公爵はあきれています。
レギンをガヌロンの襲撃から守る為に王都に詰めているエレンとオルガが王都を散策していました。
王宮に留まる事に飽きたからです。
二人は冬支度する王都の様子を興味深く見ていました。
エレンが騎馬民族の冬支度に興味を持ちオルガに質問しています。
オルガは騎馬民族の冬支度について教えていますね。
オルガはエレンから為政者としての心得を学ぼうとしているようです。
それが分かっているのでエレンも適切なアドバイスをしていました。
ミラを困らせてやろうと考えたエレンはオルガとティグルを如何にしてジスタートに連れて行くか話し合う事にします。
オルガはティグルの弓の腕と乗馬の技術を自領の戦士と比べてみたいと興味を示しています。
オルガに上目遣いで一緒に来てとお願いされるかもしれないなー、意外とティグルはあっさり従ってしまうような・・・
散策にはリーザも誘われたのですが先約があると言って断っています。
リーザが向かったのはアスヴァールの王女ギネヴィアの元でした。
二人には因縁がありました。
リーザは一度ギネヴィアの暗殺を図った事がありました。
宝剣カリバーンを手に入れたギネヴィアに撃退され右腕と記憶を失いました。
その後記憶と右腕は取り戻したのですが蟠りが消えたわけではありません。
リーザは暗殺を試みて失敗したという弱味を握られているのでギネヴィアと接触しないようにしていました。
ギネヴィアの方はリーザに興味を持っていたようです。
お茶に誘てきましたよ。
リーザがこれに乗り二人は密談する事になりました。
ギネヴィアはリーザに自ら淹れたミルクティーを振舞います。
リーザが美味しいと答えると喜んでいます。
ギネヴィアが暗殺を試みた理由を聞いてきました。
リーザはエリオット王子と手を組んでいたガヌロンに暗殺を依頼されたと答えました。
兄の名前が出てきたのでギネヴィアは驚いています。
ガヌロンはエリオット王子をアスヴァールの王位に就けようと考えていました。
リーザは協力すれば治めているルヴーシュの利益に成ると考えて協力したそうです。
エリオットがアスヴァールの王位に就けていればバシュラルの革命も成功した可能性が高そうです。
ギネヴィアは自領を富ませたいと考えていたリーザの答えに納得します。
ミルクティーを気に入ってくれたのでリーザと友達になろうと考えました。
ギネヴィアの申し出はリーザにとって予想外だったようです。
ギネヴィアがミラがミルクティーの美味しさを理解しないと零したので対抗していると分かりました。
リーザはギネヴィアの誘いにのり友誼を結ぶことにしました。
ギネヴィアから自分に反対している勢力の炙り出しを頼まれる事になりました。
リーザは友として依頼を受ける事にしたようです。
ギネヴィアの護衛を務めているハミッシュがリーザに声を掛けてきました。
ギネヴィアに負けて記憶と右腕を失ったリーザはハミッシュと彼が面倒をみているシャルロットと半年ほど一緒に暮らしていました。
リーザが記憶を取り戻して戦姫に戻ったと知っているハミッシュはシャルロットに何と伝えれば良いと言っています。
リーザは真実は教えられないが誠実である事はできると考えます。
記憶を取り戻して戦姫に戻った事は伏せてジスタートのルヴーシュで暮らしていると伝えて欲しいとお願いしました。
困った事があったら今後は私が助けると伝えて欲しいと続けました。
リーザはハミッシュにも感謝の意味を込めて助言を贈ります。
今のギネヴィアに必要なのは意見を言わない弓矢ではなく弓弦に指をかけながら話が出来る戦士よと伝えました。
ようは相談役になれと言ったようです。
ハミッシュはなるべく努力してみると感謝の意を伝えてきました。
リーザの問題は解決したようだね、良かったよ。
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2 氷の誓い
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ロランがレギンの元にやって来ました。
今の彼は王都の守備を任されています。
部下の訓練が順調に進んでいる事と士気が高い事を報告します。
ロランは一度シャルルに負けているので雪辱に燃えています。
訓練をし過ぎて怪我などしないようにとレギンに心配されています。
報告が終わってもロランが立ち去りません不思議に思っているとロランがお願いをしてきました。
彼はギネヴィアの誘いに応じてアスヴァールに行きたいとお願いしてきました。
レギンは怒ったような顔でギネヴィアに脅されたのか?と問いかけます。
ロランは正直にアスヴァールの戦い方に興味がある事を伝えます。
他にも他国と友好関係を築く事はブリューヌの役に立つと考えてアスヴァールに行きたいと考えたそうです。
ロランの心がブリューヌから離れていないと知りレギンは彼のお願いを聞き届ける事にします。
これ以上断り続けるとギネヴィアに恨まれてしまうと冗談を交えて許可を与えました。
ティグル、ミラ、リュディ、ラフィナック、ガルイーニンがブリューヌ軍から離れました。
森に入りティグル、ミラ、リュディが食料を採取する事になります。
ここでリュディが重要な話を持ち出しました。
彼女はレギン王女がティグルを愛していると教えてくれました。
最初ティグルは信じられなかったようですがリュディが母親のグラシアから教えて貰ったと伝えると信憑性が高まりました。
グラシアの言う事なら真実だろうと思ってしまいます。
もしもレギンに求婚されたらどうするのか?と問われてティグルは困ると答えます。
答えになっていないのですが彼の回答はミラとリュディから高評価を貰えました。
誠実さが感じられて嬉しかったそうです。
二人はティグルがレギンと二人きりになる状況が発生しないように協力すると言ってきました。
その意図を問うと二人を妻にして欲しいとお願いされます。
ミラの顔を見ると彼女も他の妙案が浮かばなかったと言ってリュディの意見を受け入れていました。
ティグルは返事は明日まで待って欲しいと答えました。
ミラとリュディが水浴びに行くと男だけになります。
ティグルはガルイーニンとラフィナックに相談する事にしました。
ミラとリュディから二人とも妻にして欲しいと言われた経緯を話し意見を求めました。
事がレギンからの求婚を避ける為だと知りガルイーニンも他に妙案は無いと言っています。
ラフィナックも他に方法は無いと言っています。
ラフィナックからミラの為にもリュディの事も同じように愛してあげてくださいとお願いされてしまいます。
ミラは二人への扱いに差があると幸せを感じられないだろうと言っていました。
更にミラとリュディの立場の違いにも気を付けて欲しいと言われます。
ミラは戦姫で無くなると普通の市民に戻ります。
対してリュディはヴェルジュラック家の令嬢のままです。
その辺りにも留意して欲しいとお願いされました。
ミラの両親スヴェトラーナとテオドールがこの話を聞いてどんな態度に出るかは分からないそうです。
ティグルは二人に頭を下げて協力をお願いしています。
ラフィナックからは妻の中にティッタも混ぜて欲しいと冗談交じりに言われます。
ラフィナックのこれまでの献身を思うと彼の願いも叶えてあげたいみたいだね。
ティグルは考えさせてくれと答えました。
水浴びをしているリュディがミラにティグルを好きになった理由を話します。
リュディはティグルが自分の無茶に付き合ってくれた事で彼の優しさに惚れたようです。
ミラもティグルを好きになった理由を語る事になります。
ミラも似たような理由ですね。
ティグルがミラに対して戦姫ではなくただの女の子として接してくれたからと言っていました。
彼女の知らない事を教えてくれて彼女の世界を広げてくれたからだそうです。
リュディがティグルを共有する関係に名前を付けようと言い出します。
ミラの氷を操る力と自分の誓約の剣からとって「氷の誓い」と名付けようと提案してきました。
ミラは呆れ顔になり答えを返しませんでした。
夕食を取り交代で休む事になります。
ティグルが見張りをしているとリュディが起きだしてきました。
彼女はティグルの背中に寄りかかり眠ると言ってきます。
自分達の求婚を受け入れてくれるかと聞いてきました。
ティグルは明日まで時間をくれと言ったぞと答えるのですが、寝て目を覚ませば明日ですと言われてしまいます。
ティグルは二人の求婚を受け入れると答えました。
彼の答えを聞いたリュディが無言になります。
30秒ほど経過してティグルが声をかけるとリュディは泣いていました。
ティグルに受け入れて貰えて嬉しくて泣いてしまったようです。
一途なリュディの思いが伝わってきますなー。
ティグルが好きか嫌いかで言えばリュディの事は好きだと伝える不満なようです。
もう少し気遣いが欲しいと言っています。
二人の関係はあまり変化していないようだね。
ティグルは結婚する前にやりたい事があると伝えます。
一つはシャルルとガヌロンを倒す事。
二つ目は魔弾の王の謎を解く事と魔物を倒す事と伝えます。
リュディは未来の妻として手伝うと言ってきました。
ティグルが危険性を訴えますがリュディは付いてくるつもりです。
魔物退治には三人で向かう事になりそうですね。
ミリッツァがオルミュッツ公国の公宮を訪れミラの動向をスヴェトラーナに報告しています。
ミラの国外での活躍を伝えました。
スヴェトラーナはミラが厄介事に巻き込まれる癖が付いたと言っています。
ティグルとミラの進展具合を確認してきました。
ミリッツァが自分が邪魔をした事を伏せ邪魔が入らなければ二人で朝を迎えるところだったと教えています。
それを聞いたスヴェトラーナはミラの油断を心配しています。
のろのろしていると横から誰かに取られてしまうと言っています。
ミリッツァにはミラを反面教師にしてチャンスを逃すなとアドバイスしています。
ミリッツァが帰るとスヴェトラーナはミラとティグルがズメイと戦う事になるだろうと心配しています。
彼女はミラにズメイ討伐を背負わせてしまった事を申し訳なく思っています。
うーんリュディとティグルを共有する事になったなんて知ったら怒りそうだね。
グイグイ押さなかったミラの消極的な姿勢を叱りそうだな。
シャルルとガヌロンが王都ニースが見える位置までやって来ました。
シャルルはブリューヌ軍とまともに戦おうとは思っていないようですね。
これまで二度も非常識な戦法を取ったので敵を混乱させる手を用意しています。
何らかの秘密兵器を用意したようです。
兵士達にはどんな使い方をするのか分からない代物のようです。
ガヌロンが戻って来てテナルディエ公爵がムオジネルと対峙するために王都を離れたと伝えます。
王都から兵が減ったのを喜んでいます。
シャルルから今度の戦で最も手強い相手を聞かれてガヌロンはティグルの名を上げました。
ガヌロンはティグルが魔弾の王になれるかも知れないと思い彼を殺せる機会を見逃してきました。
その後のティグルの功績を考えると間違っていたかもと悔しがっています。
二人で感慨に耽っています。
宮殿があるリュベロン山は二人にとって思い出深い場所でした。
ここでコシチェイという魔物を討伐したそうです。
デュランダルは元々コシチェイのモノだったようですね。
コシチェイは不死身で殺せなかったそうですがガヌロンがコシチェイを喰らう事で倒しました。
なるほど、それでガヌロンは不死身の体を手に入れたのね。
ガヌロンはシャルルを勝たせる為に魔物の力を使うつもりのようですがシャルルに止められています。
シャルルは自分の力を試してみたいのでギリギリまで魔物の力は使うなとお願いしてきました。
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3 閉ざされた世界の姉弟
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リュディの頼みでシャルルの研究をしていた人物に会いに行くと村が滅ぼされていました。
ティグルは何も手に入れる事ができないで戻るのを嫌い近隣の村に向かう事にしました。
そこで王都から逃げて来た人が匿われていました。
村人の案内で会う事になります。
匿われていたのは王都から逃げ伸びたボートワンでした。
リュディは彼と面識があり再会を喜びますがボードワンは瀕死でした。
彼は死ぬ前にリュディと会えた事に感激しています。
ボードワンは一人の女性を連れていました。
彼女はガヌロンの姉でドミニクと名乗ります。
ボードワンはガヌロンの弱点を探る為にルテティアに侵入して彼女と出会ったそうです。
ドミニクはガヌロンに囚われていたそうです。
ドミニクは彼女の弟だったマクシミリアンの手記を持っていました。
ドミニクとリュディを引き合わせるとボードワンは亡くなります。
ドミニクからマクシミリアンと姉弟として暮らした時代の話を聞く事になります。
ドミニクはガヌロン家のの実子ではなく養子でした。
彼女の家はティル=ナ=ファを信仰していました。
それがガヌロンに露見して脅されたそうです。
ドミニクの両親は彼女をガヌロン家に養子に出すしか無かったそうですよ。
マクシミリアンも養子でガヌロン家の実子ではありませんでした。
彼も似たような理由で養子になったようです。
ガヌロン家の当主は二人に姿を見せたがりませんでした。
自分に逆らえば殺すと脅されて二人は逆らわないように暮らしていました。
ドミニクの縁談が纏まり彼女はガヌロンの屋敷を出る事になりました。
数年後に帰省してマクシミリアンと再会します。
ここでマクシミリアンから自分が父親に狙われていると教えられます。
マクシミリアンは父親の留守を狙って彼の書斎に入り込み情報を探っていました。
それがドミニクから渡された手記です。
マクシミリアンから父親が無くなり自分が家を継いだとの手紙を受け取ります。
ドミニクはマクシミリアンに会いに行ったのですがマクシミリアンは別人の様になっていました。
少し話してみるとマクシミリアンが知らない事も知っていて同一人物ではないとの印象が強まります。
ドミニクはマクシミリアンが父親がに喰われたと気が付きました。
ガヌロンは40歳前後から容姿が変化しなくなるようです。
ドミニクはガヌロンの留守中にマクシミリアンの残した手記を手に入れました。
彼女から受け取った手記を読んでみるとガヌロンがシャルルと生きていた時代から生き続けているとの印象が強くなります。
ガヌロンがシャルルと共に戦いコシチェイを喰らったって記述が彼が魔物に変化したとの予想を強めます。
ドミニクの経験からガヌロンが時折肉体を乗り換えている可能性が出てきましたね。
ティグル達はドミニクを連れて王都に向かう事にします。
ドミニクからティル=ナ=ファ信仰に関して聞く事になりました。
彼女はティル=ナ=ファについて真剣に話を聞いてくれるティグルの存在をありがたがっています。
彼女の話を聞いていると黒弓がティル=ナ=ファに関係している様に思えますね。
黒弓はもともとシャルルの持ち物だったようですがティル=ナ=ファに関係していると分かりガヌロンが捨てさせたようです。
それがヴォルン家に伝わり家宝となりました。
ドミニクからティル=ナ=ファへの祈りの捧げ方を習う事になります。
ティグルはティル=ナ=ファの事を思い瞑想を始めます。
ティグルに二人の女神が声を掛けてきたように感じられました。
ティグルは瞑想に入ったようですが直ぐにミラとリュディに起される事になりました。
二人は血相を変えた顔でティグルの顔を覗き込んできています。
瞑想を始めたティグルが突然鼻血を噴き出したそうですよ。
ガヌロンが黒弓を危険視したのも頷けますね。
ティグルは人間の味方をするティル=ナ=ファと人間に敵対しているティル=ナ=ファの声を聞いたことを伝えます。
ティル=ナ=ファは三つの顔を持っているのですが一人だけ関心を示さなかったそうです。
ドミニクがボードワンを埋葬した場所に最後の別れをすましに行きます。
彼女が一人になった時にミラが魔物の気配を感じ取ります。
ティグルとミラが魔物の相手をしてリュディ、ガルイーニン、ラフィナックがドミニクを助けに行く事になります。
ティグルとミラは爪が伸びる二体の魔物と戦う事になりました。
ミラのラヴィアスでも貫く事ができませんでした。
ドラゴンよりも固い皮膚を持っていました。
ラヴィアスの力を乗せた矢でも魔物を倒す事は出来ませんでした。
部位の一部を壊す事はできたのですが直ぐに再生してしまいます。
魔物を同士討ちさせる事で倒す事ができました。
咄嗟に良く思いつけたね、魔物との戦闘経験が蓄積されて柔軟な対応が出来るようになっている?
二人は二人はリュディ達と合流するのですが彼女達も魔物の襲われていました。
ドミニクとは合流していないそうです。
魔物はリュディ達でも倒せるようだったのでティグルとミラはドミニクを探しに行きます。
ボードワンを埋葬した場所に向かうと彼は土の中から出て来ていて動いています。
ボードワンの死体はドミニクの死体を引きずっていました。
ドミニクは首を折られて殺されたようだね。
ティグルがボードワンの頭を吹き飛ばして倒しました。
魔物を倒し終えたリュディ達がやって来ます。
ドミニクの死体を見てショックを受けていました。
ティグルとミラが倒した魔物が指揮官だったらしく追加の魔物は現れませんでした。
ボードワンとドミニクを埋葬して一行は王都に向かう事にします。
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4 バヤール作戦
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ロランとレギンがどう動くか相談しています。
レギンが殊更に攻撃的な事を言うので驚かされています。
レギンは王都から撃って出て戦おうと主張していました。
ロランは敵の狙いが分からないので自重するようにお願いしています。
これは軍議において配下の兵から交戦的な意見が出るだろうと予想してのモノでした。
レギンは心の中ではシャルルを迎え撃つ為に王都から出たかったみたいです。
ロランが好戦的な意見を言ったら従うつもりだったそうです。
彼が王都に籠りティグルとザイアンの戻りを待つと主張したので従うと言っていました。
ロランに全権を委ね軍議では彼に口添えしてくれると言ってくれました。
レギンが戦う意志を漲らせている上、自分を信頼してくれると分かりロランは高揚感に包まれています。
レギン達は王都に籠城する事を決めました。
シャルルとガヌロンはレギン達ブリューヌ軍を動揺させる為に仕掛を用意していました。
藁を積み重ねて一夜のうちに巨人を三体作り出しました。
商人に扮した味方を王都の城門に走らせて巨人の存在を知らせます。
城門を守る兵士たちは混乱したようですが門を開けませんでした。
この混乱に乗じてシャルルが城壁をよじ登り城壁から仲間を引き上げて王都に侵入を果たしました。
ザイアンに率いられたブリューヌ軍は王都が見える位置まで戻ってきました。
ティグルとリュディが隊を離れているのでザイアンは手柄を立てるチャンスと考えています。
彼は早急に王都に向けて進軍する事を主張しますがオリビエに止められました。
ザイアンの信頼が厚いデフロットも慎重に行動する事を促しました。
ザイアン達は強行軍で戻って来た兵を休ませることにします。
ロランはエレン、リーザ、オルガに巨人の様子を見てきて欲しいとお願いしてきました。
エレンたちも巨人の存在を認識しててロランのお願いを快諾してくれます。
エレンは面白がっているね。
リーザとオルガも同行する事を快諾してくれます。
三人に引き要られたブリューヌ軍1000が巨人の偵察に向かう事になりました。
国王軍(シャルルとガヌロンが率いている部隊)を前にしてエレンが降伏を勧告しました。
彼女は明らかに楽しんでいますね。
降伏勧告なのですが敵を挑発しています。
リーザが呆れていましたね・・・
国王軍は当然引かず両軍が激突する事になりました。
国王軍はジスタートの戦姫の強さを知る事になりました。
エレン、リーザ、オルガが国王軍を蹴散らしていきます。
劣勢になっても巨人に動く気配はありませんでした。
エレンは只の巨大な藁人形だとの判断を下し王都に戻る事を決めました。
国王軍が藁人形に火を放ちました。
事前に油が掛けられていたみたいです巨大な藁人形が燃え上がりました。
エレンがアリファールの能力を使い風を作り出して消火を試みます。
一度は消えたのですが直ぐに再着火してしまい周囲は黒煙に巻き込まれます。
エレンたちは煙に巻かれないように逃げる事になりました。
エレンたちが巨人の炎から逃げている間にシャルルが内側から味方を王都に引き入れる事に成功しました。
彼らはロランが埋めさせた隠し通路を使って王都に侵入してきました。
ロランは隠し通路の出口を埋めれば使えなくなると考えました。
まあ普通はそう考えるよね。
シャルルの方が一枚上手だったね。
彼は隠し通路の途中からトンネルを掘って王都の中に新たな出口を作ったぞ。
国王軍はそこから侵入してきました。
2000の国王軍が王都に入り込む事になりました。
ロランはレギンの元に向かい彼女に王都から逃げ伸びる事を提案しますが断られます。
戦わずに逃げたと知られると民の信頼を失うと言われてしまいます。
レギンは女の子であることを隠していたのでイマイチ信頼が薄いみたいです。
性別が露見しないようにこれまで民の印象に残るような活動もしてきませんでしたからね。
ギネヴィアが駆けこんできました。
勇敢な彼女は宝剣カリバーンを装備しています。
戦う気満々ですね。
ロランはレギンと一緒に非難する事を勧めますが断られますよ。
ロランと一緒に戦いレギンに貸を作るぜと息巻いています。
彼女の性格を知っているロランは説得は無駄だと悟りました。
レギンは護衛のジャンヌを伴い謁見の間に向かう事になります。
そこが一番安全な場所のようですね。
ロランとギネヴィアは王城に入り込んだ国王軍の迎撃に向かう事にします。
ロランが装備しているのが鍛冶師デジレが鍛えた大剣でした。
剣の間合いに入らない為にギネヴィアはロランの戦いを見物しています。
ロランは圧倒的に強いのですが敵の兵が多すぎます。
ロランが知恵を絞り打開策を思いつきます。
彼は石鹸を溶かした水を持って来させて廊下に撒かせました。
王宮の廊下はピカピカに磨かれているので敵兵の足を滑らせる効果を発生させました。
国王軍は滑って転倒するので突撃の勢いが止まります。
行動を迷っている国王軍をギネヴィアの護衛役のハミッシュが大弓で射殺していきます。
ブリューヌ軍が優位に立ったかと思われたのですがシャルルが出て来てロランと対峙します。
シャルルが宝剣デュランダルを使っているのでロランは慎重な戦いをする事になります。
デュランダルの切れ味が鋭い事を知っているので受け流す事で攻撃を凌いでいました。
ロランの腕が良い事にシャルルが関心を示しています。
自分の知っているロランが知れば競い合いたがるだろうと言ってますね。
ロランが押され始めてしまい切られそうになります。
ギネヴィアが割り込んでカリバーンでデュランダルの斬撃を弾きました。
彼女の勇敢さにシャルルが興味を持ちます。
名前を聞かれたのですがギネヴィアは興味のある人にしか名乗らないと返しました。
益々シャルルの興味を惹く事になります。
デュランダルの斬撃を跳ね返した事で彼女が使うのが宝剣カリバーンだとバレます。
アスヴァールの王女だとバレてしまいました。
シャルルの強さは並じゃないねロランとギネヴィアを同時に相手をしても余裕があります。
彼らが戦っている間に国王軍が体制を建て直しました。
シャルルはレギンが謁見の間に居る事を見抜いていました。
配下の兵にレギンの居場所が謁見の間だと告げて早い者勝ちだと宣言します。
首級を上げるチャンスに国王軍の兵士の士気は高まっています。
雄叫びを上げて廊下を走り去っていきます。
ロランとギネヴィアはシャルルに阻まれてしまい追えません。
シャルルは廊下を進むよりも中庭を突っ切った方が謁見の間に早く到着できるよなと呟きます。
ロランはシャルルが王宮の構造を熟知している事を思い知る事になりました。
まあ彼が立てさせた城だからな・・・当然隅から隅まで知っているよな。
大ピンチに見舞われています・・・レギンは生き残れるでしょうか?
エレン、リーザ、オルガを偵察に送りだしてしまった事が不味かったね。
これまでに繰り返してきたシャルルの奇策がブリューヌ軍を混乱させる結果に繋がっています。
うん、やはり戦いが上手いな。
行軍中に拾い集めた藁で兵力差をひっくり返しちゃったよ。
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5 死闘
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ザイアンはオリビエに叩き起こされ巨人が出現した事を知らされます。
ザイアンが飛竜に乗って王都に向かう事が決まります。
オリビエが動ける兵を募って組織した突撃部隊を率いる事になります。
デフロットが残りの兵を纏めて後から付いて行く事になりました。
ザイアンが出発する前に巨人が燃えているとの報告が届きます。
ザイアンは飛竜に騎乗して巨人の元に向かいました。
巨人の上空に到達すると空にガヌロンが生み出した魔物が存在するのが分かります。
ザイアンが行動に迷っていると飛竜が勝手に動いて魔物を威嚇してくれます。
ザイアンは王都に向けて飛ぶ事にしました。
巨人の炎に巻かれて逃げているエレンたちの前にガヌロンが現れました。
エレン、リーザ、オルガの攻撃を受けても痛痒を感じていないようです。
ガヌロンはエレン達を新たな王に仕えないか?と言って勧誘してきましたよ。
彼の目にはエレン達の実力は大したことないと写っていますが竜具に選ばれたのでシャルルの手駒にしようと考えたようです。
エレンはきっぱりと断っていますね。
ガヌロンは自分が手を下すまでも無いと判断して瘴気の渦でエレン達を包みます。
魔物を放ってシャルルと合流する事にしました。
エレン達は魔物を蹴散らすのに時間を取られる事になります。
シャルルを追うために国王軍を倒して進んでいるロランとギネヴィアの前に飛竜に乗ったザイアンが飛来しました。
王都の上空に到達したザイアンは飛竜をどこに降ろそうか悩みました。
王都の中にも魔物が現れてブリューヌ軍と戦っています。
王宮のあるリュベロン山はシャルルがデュランダルを下賜された場所として神聖視されています。
信仰心の薄いザイアンでも王宮に飛竜で乗り込むのは不味いよな?と考えていました。
しかし他に飛竜が下りられる場所も無いので王宮に向かう事にしました。
今は非常時だと自分を納得させています。
意外とザイアンは常識人なところもあるんだよね。
シャルルを追う為の手段を求めていたロランとギネヴィアに取ってザイアンが飛来した事は僥倖でした。
ロランからギネヴィアを飛竜に乗せて謁見の間まで運んで欲しいとお願いされます。
相手はアスヴァールの王女ですよ。
ザイアンはロランの正気を疑いますが彼は本気でした。
ザイアンはギネヴィアの身にもしもの事があったらテナルディエ家が糾弾されると言って断ろうとします。
しかし行動的なギネヴィアは勝手に飛竜に飛び乗ってしまいます。
相手が王女なのでザイアンには彼女に逆らう事はできませんでした。
うーん、王族に逆らえないって感じが貴族的です。
もしもの時は貴様も責任を取れよとロランに告げて飛び立ちます。
後ろからギネヴィアにしっかりと抱き着かれたのですがちっとも嬉しくなかったそうですよ・・・
おっぱいが背中に押し付けられている筈なんですがねー嬉しくなくて胃がキリキリ傷んだんだそうです。
勿体ない非常に勿体ないよ。
ギネヴィアは王女らしくないよね、こんなに活動的なのね。
王族なのにおっぱいを押し付ける事を厭いません。
ロランに教えられたバルコニーから謁見の間に侵入する事になりました。
シャルルとガヌロンが謁見の間に到着しました。
レギンと数名の侍女や官僚が居ました。
彼女を守る為の騎士が十人ほど居たのですが一瞬でシャルルに斬られます。
一人残ったジャンヌがレギンを守ろうと奮戦しますが彼女ではシャルルの相手は務まりませんでした。
戦える者が居なくなってレギンの心は折れません。
自分の処遇をシャルルに問いかけます。
シャルルはレギンの事を偽物扱いしているので殺すしかないんだよなと答えました。
ガヌロンはレギンを利用しようと考えていました。
彼女を殺してティグルを怒らせようと考えたようです。
レギンはガヌロンに利用されるのを防ぐ為に自害するみちを選ぶのですが彼女の父親ファーロンも同じことをしようとしたと告げられます。
この発言でレギンの動きが止まります。
取り押さえられてしまいました。
レギンが魔物の存在を告げるとシャルルが怒り始めます。
シャルルはガヌロンが魔物を使った事を咎めています。
ガヌロンはシャルルと世界征服したいと考えいるようです。
それを成し遂げる為ならば魔物の力を使うのに何の問題があるんだ?と考えています。
そんなガヌロンの態度にシャルルが約束を忘れてしまったのか?と呟いています。
ガヌロンは本当に忘れているようですね・・・どんな約束をしたんだろうか?
バルコニーの方からギネヴィアがやって来ました。
彼女は空を飛んできたと誇らしげに語ります。
シャルルは面白そうにアスヴァール島には面白い奴がいたよなと当時を思い出しています。
ギネヴィアが果敢にシャルルに挑みました。
宝剣同士が激突する激しい戦いとなりますがシャルルはギネヴィアが剣を取って間もない事に気が付きます。
デュランダルとカリバーンは宝剣としての威力が互角なようですが剣の腕には大きな差がありました。
シャルルは50年は剣を振るってきたと告げてギネヴィアを追い込みます。
そこに玉座を貫いて氷の柱が出現しました。
そこにはティグル、リュディ、ミラの姿がありました。
ティグルの姿を見つけたレギンが歓声をあげています。
ピンチに颯爽と現れる王子様的な登場になったねー。
益々惚れられちゃったのではないか?
ガヌロンの姿を見つけたティグルはシャルルの相手をミラとリュディに任せて彼と戦う事にします。
ガヌロンはティグルが魔弾の王になると見込んでいるのでシャルルと戦わせるのは不味いと判断し自分が相手をする事にします。
ガヌロンの目には現在のティグルはティル=ナ=ファの力を使いこなせていないように見えています。
それでは自分を倒す事は出来ないと強気な姿勢を見せています。
ティグルはガヌロンの発言から彼がティル=ナ=ファを恐れている事を悟ります。
ドミニクに教えて貰った祈りの言葉を唱えてティル=ナ=ファに語りかけます。
ティル=ナ=ファはティグルに力を貸してくれるのですがガヌロンの予想を越えた事が起こりました。
人に味方するティル=ナ=ファと魔に味方するティル=ナ=ファの二人の力をティグルが引き出してみせました。
ティグルが竜の頭を砕くガヌロンの攻撃を受けても深手を追いませんでした。
ティル=ナ=ファの力を込めた鏃を使いガヌロンにダメージを与えていきます。
ガヌロンの発言からティグルは人ではない存在に変質しているようです。
魔弾の王とは人を越えた存在のようですね。
ガヌロンは追い込まれて行きます。
シャルルはミラとリュディの二人を巧みに操り戦っています。
歴戦の戦士である彼は二人を直線状になるように動かして同時に相手をするのを一人に絞っています。
リュディとミラは連携してシャルルの手からデュランダルを手放させる事に成功します。
ミラのラヴィアスがシャルルの心臓を狙い突かれます。
シャルルが白い鏃でラヴィアスの攻撃を受け止めました。
シャルルが黒弓の元の持ち主だったのでティグルが持っている黒い鏃と同種のモノだと推測します。
窮地を逃れたシャルルですがまだまだ余裕がありました。
ギネヴィアが先頭に加わり三対一での戦いに発展していきます。
それでもシャルルが対抗しているのが凄いですね。
謁見の間に駆けつけたロランがレギンを守る姿勢を取ります。
彼はレギンを守りながらシャルルの動きを観察していました。
シャルルの観察を終えたロランがミラ達に代わってシャルルと対峙する事になりました。
シャルルはロランの動きが鋭くなった事に気が付きました。
ロランが己の動きを見切ったと分かると嬉しそうにしています。
ロランはシャルルが使うファーロン王の体の動かし方に注目していました。
ファーロン王には剣を振り上げる時に右腕に癖がありました。
そこをついてシャルルを打倒しようとしたようです。
剣の動かし方が読まれいてると判明したのでシャルルは殴り合いで決着を付けようとしてきました。
素手での殴り合いはシャルルに軍配が上がりロランが殺されそうになっています。
そこに飛竜に乗ったザイアンが飛び込んできました。
絶妙なタイミングで飛び込んできたのでシャルルはロランを倒すチャンスを逸します。
飛竜には謁見の間は狭すぎたので室内を跳ねまわる事になりました。
意図して飛び込んできたとしたら戦況を読むのが上手いな。
ザイアンはロランの窮地を救い武功を建てる事になりました。
ティグルはガヌロンの隙を作るにはどうすれば良いのか観察を続けていました。
ガヌロンが天井のシャンデリアを気にしている事を察してこれを破壊する事にしました。
シャンデリアはシャルルとガヌロンが王宮を完成させた時に作らせた思い出の品でした。
ガヌロンは王宮に来てシャンデリアを見るたびに過去を思い出していました。
思い入れの強いシャンデリアを破壊された事でガヌロンが一瞬放心しました。
ティグルがティル=ナ=ファの力を引き出し自身で鏃を作り出して放ちます。
矢はガヌロンに当たり大きなダメージを与えました。
ガヌロンは消滅するまでには至りませんでした。
ティグルは最後の力を振り絞ったので気絶する寸前でした。
ここでシャルルが意外な行動にでました。
彼はまだ戦えると訴えるガヌロンを連れて逃走する事を選びました。
ガヌロンとシャルルが逃げた事で王宮に現れていた魔物が消えました。
ブリューヌ軍が勝利を掴みました。
ティグルはミラが無事な姿を確認して気絶しました。
逃げたシャルルは王都に留まりコシチェイを倒してデュランダルを授かった洞窟に逃げ込みました。
ガヌロンは撤退を選んだシャルルを非難しています。
シャルルは約束を忘れたのか?とガヌロンに確認してきました。
ガヌロンが忘れていると知るとシャルルが後悔の念を滲ませます。
ガヌロンはコシチェイを喰らい倒した時にシャルルと約束をしていました。
自分が魔物になった場合シャルルに殺して欲しいとの約束をしていました。
シャルルが生きている間はガヌロンは人間としての思考を保てていたようです。
シャルルもガヌロンが魔物になる事は無いと信じて安心して亡くなったそうです。
しかしシャルルが死に当時の事を知っている仲間も死に絶えてしまいガヌロンは一人になりました。
一人で長い年月を生きている内にガヌロンはシャルルを生き返らせたいと考えるようになりました。
それには尋常な方法では不可能なので力を求めた結果思考が魔物寄りになってしまったようです。
シャルルは蘇った事でガヌロンを長い年月一人にしてしまった事が彼を変えてしまったと気が付きます。
シャルルはデュランダルでガヌロンを刺し遠い昔の約束を果たす事にしました。
ありがとう。友よ。とこれまでの献身にお礼を告げて刺したようですね。
約束を思い出したガヌロンは笑って消滅する事ができました。
散々非道な行いをしてきた割りには良い最期だったように思うね。
シャルルはこれからどうするのだろうか?
ティグルが魔弾の王に近付いているのかも気になるね。
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エピローグ
>>
論功行賞が行われる事になります。
戦姫、ロラン、ザイアンなど武功を上げた人達が賞賛される事になりました。
ここでロランが期限付きでアスヴァールに貸し出される事になりました。
ティグルが呼ばれてレギンから勲章を貰う事になりました。
ティグルは自分に従ってくれた騎士と兵と一緒にレギンの言葉を頂きたいとお願いします。
良い奴だよなー。
レギンはティグルのお願いを快諾してくれました。
レギンはティグルの手を包み込んで自ら勲章を渡してくれました。
破格の待遇ですなーレギンの好き好きオーラが見えるようだ。
論功行賞が終わるとティグルは力尽きてしまいます。
二日間も眠り続ける事になりました。
その間も王宮は復旧作業を続けていました。
ガヌロンを退けたティグルは最大の功労者と言えます。
彼が目を覚ましたと伝わると感謝の言葉を述べに多くの来客がやって来ました。
リュディが気を使ってくれてベルジュラック家が懇意にしている宿を手配してくれます。
彼女に頑張ってと言われてティグルとミラは宿に向かいました・・・
二人とも真っ赤になって照れています。
レギンから輝星章(ラシオール)という勲章を貰った事でティグルはミラとの約束を達成したのね。
「ついに矢が届いたわね」と言うミラにティグルは「ああ」としか答えられませんでした。
感激しているようです。
秘密を洩らさない宿でティグルとミラは結ばれる事になりました。
ミラがエロ可愛いです。
やった、この二人、遂にヤッタ。
ミラにティグルの初めてを譲ったリュディは度量が大きいよね。
これでティグルはレギンの想いに応える事はなくなった訳だ。
翌朝ミラの考えて別々に王宮に戻る事にしました。
一緒にると勘ぐられると言われティグルが同意しました。
王宮に戻るとラフィナックから手紙を渡されました。
中身を確かめるとシャルルからの呼び出しだったぞ。
ティグルはそれを隠してシャルルの呼び出しに応じる事にします。
シャルルとの待ち合わせ場所に向かう最中にティグルが魔弾の王について考えています。
これまでの経験から魔弾の王はティル=ナ=ファを地上に降臨させて、よくも悪くも地上を変えてしまうもののようです。
一人で待ち合わせ場所に現れたティグルを見てシャルルが呆れています。
一人で来るとはお前は大物だなと呆れています。
ティグルの表情を一目見てシャルルはミラとヤッタと分かったようです。
数日の間に大きな出来事があっただろと指摘されて慌てる事になりました。
ティグルはガヌロンがどうなったのか聞いてみる事にします。
シャルルはガヌロンがようやく死ねたと答えました。
シャルルを敵と認識しているのですが彼の表情から真実であると悟ります。
シャルルはティグルト語り合いたいみたいですが戦姫が時間を掛けると戦姫に気取られると考えます。
ティグルと弓の腕を競いたいと言ってきました。
勝負方法を聞くと呆れる事を言われます。
向き合って弓を放ち自分の矢を撃ち落してみろと言われます。
ティグルは勝負を受ける事にしました。
シャルルの弓を構える姿を見たティグルが驚いています。
彼の構えは彫刻の様に見事だったそうです。
シャルルが弓の名手だと理解したティグルには彼の放つ矢の軌道が分かりました。
二人は同時に矢を放ちます。
シャルルの放った矢がティグルの矢を破壊して飛んできました。
軌道が読めていたのでティグルは動かずに黒弓で矢を受けました。
最後まで黒弓を信じ来たティグルをシャルルが賞賛してくれます。
シャルルの放ったのは白い鏃でした。
彼はティグルが黒弓を信じ切れず白い鏃に貫かれて死んだら黒弓と鏃を奪い取るつもりでした。
生き残ったティグルを賞賛し魔弾の王の役目は今を生きているティグルが相応しいと言って白い鏃をくれました。
今後はどうするんだと問われたシャルルは行いを悔いて死ぬほど潔いわけでもファーロンの体を返せるわけでも無いので好きにやると答えます。
デュランダルも持って行くらしく欲しければ取り返しに来いと言い残して去って行きました。
シャルルから白い鏃を貰えたのは今後の戦いを考えると大きいよね。
ティグルは魔弾の王として行動していく事になるのだろうか?
シャルルに一目でバレたのでレギンと顔を会わせると彼女にもミラとヤッタ事がバレそうだよ。
ティグルとミラは隠せていると思っているようだが意外と周囲にはバレバレなのかもしれないな。
次はリュディの番だよね彼女とはどんな感じになるんだろうね楽しみだよねー。
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