ラノベの感想) オーバーロード 第12巻 聖王国の聖騎士 上


デミウルゴスがアインズの名声を高める為の大作戦を再開します。
彼はヤルダバオトになりすまし、ローブル聖王国に侵攻を開始しました。
ローブル聖王国はリ・エスティーゼ王国の南に位置ていてU字型の半島を領土としています。
間に海が挟まっているので北部と南部に分かれているようです。
デミウルゴスは北部から攻撃を始めました。
これは単純にアインズ・ウール・ゴウン魔導国から近かったからでしょう。
可哀想な聖王国北部の人々はデミウルゴスのお楽しみに付き合わされる事になってしまいます。
デミウルゴスは自分の取った侵攻作戦にアインズがどんな手で反撃してくるのか楽しみにしていました。
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1章 魔皇ヤルダバオト
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名前性別職業特徴
ネイア・バラハ聖王国解放軍従者目つきが悪い
レメディオス・カストディオ聖王国解放団長脳筋
ケラルト・カストディオ神官団団長腹黒
カルカ・ベサーレス聖王女美顔
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デミウルゴスは亜人の軍勢を率いて聖王国の誇る砦に押し寄せます。
聖王国は亜人との抗争を繰り広げているので亜人の襲来は成れたものだったのですが、デミウルゴスの率いてきた数に驚かされる事になりました。
デミウルゴスは単身で砦の前に出ていきヤルダバオトと名乗ります。
王国で暴れ回った事は広く世界に知れ渡っているようです。
聖王国の砦を守る兵士達はデミウルゴスの噂を耳にしていました。
砦を預かる兵士長が大悪魔デミウルゴスと呼ぶと、デミウルゴスは呼び名を改める事を要求しました。
デミウルゴスは自分の事を魔皇ヤルダバオトと名乗ります。
彼の不遜な名乗りに聖王国の兵士は驚く事になりました。
彼らは幸せだったかもしれません。
ヤルダバオトが大魔法を使い、空中から巨大な岩を落としました。
何が起ったのか理解できない間に潰されてしまいました。
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聖王国と名乗っている国なので主力となるのは聖騎士と呼ばれる騎士でした。
彼らは聖王女と呼ばれる王様に心酔して忠誠を誓っている者たちです。
他にも宗教系の神官も魔法戦力として協力していました。
ヤルダバオトに国土を蹂躙されている彼らは劣勢を覆すべくヤルダバオトとの直接対決を挑みます。
王国でヤルダバオトがアダマンタイト級冒険者に退けられたので聖騎士団団長ならば勝てる可能性があると考えていました。
知らないって事は幸せな事ですね、勝てる要素なんて微塵も無いんですが、聖王国の面々にはそれが分かりません。
ヤルダバオトを撃退できると希望を持っていました。
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聖王国軍の首脳部は、聖王女カルカ・ベサーレス、聖騎士団長レメディオス・カストディオ、神官団団長ケラルト・カストディオで構成されています。
レメディオスとケラルトは姉妹です。
聖王国は男性が国王になるのが習わしだったそうですが、カルカの能力が高かったので、レメディオスとケラルトの後押しで王位に付いたそうです。
この三人は仲の良い友達でもありました。
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カルカとケラルトはそれなりに頭が切れるようですがレメディオスだけは脳筋でした。
自分で考える事を殆どしませんよ、彼女は聖騎士としての能力だけが高い戦闘に特化した人材でした。
レメディオスの考えている事は正義を行うって事だけでした。
その正義も聖王国を守るって事に固執しています、柔軟性は皆無でした。
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三人はヤルダバオトが使う大規模攻撃魔法を受けて一網打尽になってしまう事を警戒して戦力を分けてヤルダバオトを包囲殲滅する作戦を実行しました。
知りえる少ない情報を使った中々良い作戦ではありましたが相手が悪すぎました。
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デミウルゴスは聖王国の戦力をじっくりと調査したようです。
ナザリックの階層守護者としては低位だと自己評価している彼は勝てる時だけ戦うとの心情を持っていました。
これまでの戦果から考えると恐ろしい事ですが彼は謙虚ですが、実力を正しく評価できそうなので正しいようです。
もうこの時点で聖王国に勝利の目は無いんだよね。
デミウルゴスは聖王国には自分を倒せる人間は一人も居ないとの確信を得ていました。
あとはデミウルゴスが満足する展開を演出するだけになっていました。
デミウルゴス本人はいたって真面目に戦争しているようですが、実力差があり過ぎるので遊んでいる様に見えてしまいます。
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聖王国の攻撃は全くヤルダバオトを傷付ける事はできませんでした。
野性の勘に優れるレメディオスはヤルダバオトの危険性を察知してカルカとケラルトに逃げる事を指示します。
二人もレメディオスの直感を信じてるので従いますが、ヤルダバオトに捕まってしまいます。
ヤルダバオトはテレポーテーションの魔法を使い瞬間移動してしまいます。
これでは防ぎようが無いですね。
ここからのヤルダバオトは非道過ぎる行いをしましたよ。
聖王国に徹底的に恐怖を植え付ける考えのもとカルカを武器として使用する事にしました。
恐ろしいですね、生きている人間を剣として使っていました。
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カルカは硬度の高い高価な全身鎧に身を包んでいたようです。
かなりの重量があると思うのですがヤルダバオトはカルカ剣を軽々と振り回して聖騎士に殴り掛かっていました。
カルカは美しい美女だったそうですが、顔は潰れてしまい酷い有様となってしまいます。
カルカを護衛して逃げて行ったケラルトは生死不明ですが、恐らく助からなかったと思います。
レメディオスはカルカが剣として使われているのを目撃してしまい、心を病んだようです。
悲痛な絶叫を上げていました。
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レメディオスには優れた副官が居ました。
殆ど考える事をしない彼女に代わり作戦立案や状況分析をしてくれる優れた人です。
副官は二人居て名はイサンドロとグスターボといいます。
レメディオスに撤退を進言しました。
レメディオスは感情的になっているのでカルカとケラルトを置いて逃げるのか?と反論します。
ここで全滅してしまっては北部聖王国は滅んでしまうので、泣く泣く撤退する事になったようです。
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この戦闘でカルカ、レメディオス、ケラルトの三人の中でレメディオスが生き残った事が、ある少女に災難を振りかける事となりました。
デミウルゴスはレメディオスが一番バカなので生かしたのでしょうか?
それとも、そこまでは考えていなかったのでしょうか?
まあ、相手は簡単に全滅できる相手なので考えて無かったんだろうね。
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2章 救いを求めて
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生き残ってしまったレメディオスは王国に赴き聖王国への救援を求める事になります。
聖王国北部はヤルダバオトの配下に支配されているので、安全に王国に到着するのは困難を極めたようです。
聖王国の使節団を無事に王国まで到着させたのは聖騎士見習いの少女の力によるモノでした。
彼女の名はネイア・バラハといいます。
ちょっと変わった家庭の出身のようです。
彼女の父親は聖王国で弓兵をしていました、母親は聖騎士でした。
ネイアは母親に憧れて聖騎士を目指す事になったのですが、聖騎士としての才能はありませんでした。
代わりに弓兵の父親の才能を受け継いだようです。
彼女は感知能力が高く、斥侯に向いていました、それと弓の才能もあるようです。
能力を生かして彼女が斥侯として行き先を偵察する事で王国までの道中を安全に行軍したようです。
しかしレメディオスの評価は低いモノとなっていました。
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ネイアは聖騎士見習いで一団の中で一番立場が低いようです。
カルカを救えなかった事で心を病んだレメディオスに当たり散らされる事になっていました。
多少救いがあったとすれば副団長のグスターボがネイアの事を擁護してくれている事ですかね。
レメディオスの不条理な叱責を止めてくれたり、レメディオスの居ないところで慰めてくれます。
レメディオスがネイアに辛く当たるのは彼女がヤルダバオトとの戦いに参加していないからでした。
ネイアは聖騎士見習いなので出陣する者をくじ引きで決められたそうです。
ですのでネイアが戦闘に参加しなかったのは聖騎士団の意向なのでとっても理不尽です。
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まあレメディオスも追い詰められていたとは思うんだよ。
使節団は金欠でした。
ですので本来は宿に泊まる事はしたく無かったのですが、周辺諸国に聖王国が危ういと思われたくないので無理をして高級宿に泊まる事にしていました。
国を維持するのは大変だよね。
この段階の北部は生き残りの聖騎士、神官、一般人が洞窟に立て籠もっていたようです。
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ネイアは聖騎士見習いの従者でしかないのですが重責を担わされる事になります。
王国に到着した使節団は王国の有力な貴族の元に赴き聖王国への派兵をお願いして回る事になります。
しかし色よい返事は聞けないばかりか、面会を拒否する貴族も多かったそうです。
ネイアも会談を取り付ける事はできませんでした。
それをレメディオスに叱責されてしまいます、努力が足りないのではないか?との不条理な理由でです。
このころにはネイアの心はレメディオスから離れて行ってしまいます。
ネイアは聖王国に残されている人々を救う為だとの一心でレメディオスの叱責に耐える事になっていました。
ネイアは一度、レメディオスの理不尽な行いは統率者として間違っているとグスターボに訴えました。
しかし彼は国を救う為だ我慢してくれと告げるだけでした。
もう聖王国は終わっていると思わせる一件でしたね。
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有力貴族とは面会できない状況が続いていましたが、アダマンタイト冒険者、蒼の薔薇との会談を設ける事ができました。
チームリーダーのラキュース・アルベイン・デイル・アインドラがレメディオスと社交辞令を交えた挨拶を交わします。
イビルアイが回りくどい社交辞令を省こうと主張して話し合いが始まりました。
彼女は変わっていないようです、実直ですね、でも色ボケになっている事が伺えました。
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先ずはイビルアイが似顔絵を描く事で聖王国に現れたヤルダバオトが王国に現れた個体と同じか確認する事になります。
ここでイビルアイがやらかしてくれます・・・彼女の描いた絵はとても下手糞でした。
イビルアイに代わってティアとティナの双子が新たな絵を描きなおしてくれます。
そっちは凄く上手な絵で出現したヤルダバオトが同一だとの確認が取れました。
王国ではヤルダバオトが戦闘力の高いメイドを連れていたと教えられ使節団は困惑する事になります。
聖王国に攻めてきたときにメイドは居ませんでした。
この差異にデミウルゴスの作戦がありそうですね。
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使節団が蒼の薔薇に聖王国に来て一緒に戦って欲しいとお願いする事になります。
しかし、それはできないと断られてしまいました。
使節団は何故だと問うと、王国での戦いで仲間二人が死んで復活したばかり。
チームとしての戦闘能力が落ちている状態なのでヤルダバオトと戦っても勝てないので彼と戦いたくない。
今は力の回復に専念したいと言われてしまいます。
更に王国の貴族たちが派兵に消極的なのは、隣に出来た魔導国への警戒を行う為だと教えられてしまいます。
王国には魔導国と聖王国の二正面作戦を行うだけの体力は無いそうです。
使節団は蒼の薔薇が来れない理由に納得したので、代わりになる冒険者を紹介して欲しいとお願いしました。
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ここでイビルアイが愛しのモモン様の事を紹介しています。
彼女は最初に声を掛けるべき人物だぞと言っていました。
しかしモモンを動かすのは容易な事では無いだろうとも告げます。
モモンが魔導国のアインズ・ウール・ゴウンに従う事になった事を教えました。
使節団はアインズがアンデッドだと知っているので彼に頼る事はしたく無かったようです。
ここでレメディオスが英断を下しました。
他に手が無い状況なので彼女はモモンへの紹介状を書いてくれるようにお願いをしました。
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聖王国の使節団は魔導国に向かう事になります。
この道中もネイアが頑張って斥侯をしたようです。
魔導国の近辺で恐ろしい体験をする事になりました。
魔導国の周辺には湖などは無い筈なのですが深い霧に包まれる事になりました。
一行が警戒して行軍を止めていると、幽霊船が移動していく場面に遭遇し、度肝を抜かれていました。
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アンデッドの住まう国だと聞いていた一行は自分たちが受け入れられるのか警戒していました。
しかし予想に反してすんなりと入国を許可される事になりました。
ここで変わった入国審査を受ける事になります。
アンデッドの他に亜人種も人間と一緒に暮らしている魔導国に成れる為の講義を受ける事になりました。
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人間には奇怪に見える亜人種を見せる事で亜人種への忌避感を和らげていく仕組みの様です。
異形種を見ても攻撃しない事を誓わされて講習を受ける事となりました。
魔導国は多種族国家なので色々と考えているね、この政策を考えたのはアルベドなのかな?
使節団は魔導国の空をドラゴンが飛んでいると教えられて驚いていました。
ドラゴンは強大な種族なので、魔導国に恐れを抱いたようです。
このドラゴンって宅配業者だったよね?
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無事に入国した一行は宿泊先の黄金の輝き亭に向かいます。
ここでも魔導国に舐められないように無理して高級宿に泊まる事になっています。
レメディオスは道中で見かけたドワーフに話を聞く事にしています。
この会話でドワーフが喜んで魔導国に働きに来ている事を知り驚く事になります。
ドアーフは魔導国により力による支配を受けていないと知り更に驚いています。
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魔導王との謁見をお願いすると、すんなりと叶う事になりました。
王国では厄介者扱いされていたのですが魔導国は聖王国の使節団を国賓扱いしてくれます。
一行はアインズが住んでいる小さなお城に案内されます。
そこでアルベドに会う事になりました。
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一行はアルベドの美しさにノックアウトされる事になります。
アルベドは自分を魔導国の宰相だと自己紹介しました。
レメディオスもアルベドの美しさに呑まれる事になっていました。
アルベドに案内されてアインズに謁見する事になります。
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アンデッドへの忌避感を封じ込めて社交辞令を頑張って告げようとしていました。
アインズは早々に交渉に入る事を提案します、これは配慮では無く面倒だったように思いますね。
それともデミウルゴスの立てた作戦を早く動かしたいとワクワクしていたのかも知れないね。
使節団はモモンを聖王国に派遣して欲しいとお願いしてきました。
アインズはそれはできないと断る事にします、モモンとアインズは同一人物なので何らかの意図があるのでしょう。
モモンを派遣できない上手い言い訳をしていました。
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現在の魔導国は多種族が生活する国となっていますが人間の中にアンデッドに忌避感を抱いている者たちがまだ居る。
そんな不満を抱いている人々の悩み相談に乗っているのがモモンであると説明しました。
この国で大きな支持を得ているモモンが居なくなると人心が荒廃してしまうので派遣できないと告げました。
使節団はどれくらいの時間で魔導国が安定するのか聞いてきます。
アルベドが五年で問題は無くなると返答しました。
使節団は一刻も早い派遣を願っているので、それでは遅いと難色を示します。
アインズは魔導国が友好国である聖王国の為に血を流すと言いアルベドに何処まで短縮できるか確認します。
アルベドは三年までなら短縮可能だと返答しました。
アインズは二年も短くなったぞと再交渉を試みます。
しかし、それでも時間が掛かりすぎるので交渉は決裂しそうになっていました。
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ここで会談を聞いていたネイアが割り込みました。
従者が口を出すなとレメディオスに叱責されてしまいますがアインズはネイアの発言を認めます。
ネイアはモモンの不在で魔導国が荒れてしまうと分かっていても早急に聖王国に派遣して欲しいと訴えました。
この時のネイアは聖王国を救う為に犠牲になる覚悟を決めていました。
アインズの不興を買った場合はレメディオスが自分の首を刎ねて詫びとしてくれると考えていました。
しかし聖王国側の心配をよそにアインズは自国を守ろうとするネイアの献身性に打たれたようです。
勿論アインズの演出だとは思いますがアルベドに二年で問題を解決しろと強い口調で命じました。
ここでアルベドが変な性癖を少しだけ発露しています。
彼女はアインズからの強い命令に感じてしまったようです、頬を染めて承諾の意を示しました。
場が緊迫したのでアルベドの些細な変化に気が付いたのはネイアだけのようです。
彼女はいつでも周囲を冷静に観察しているようですよ。
アインズの従者に丁度良い人材のように思えます。
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アインズが大きな譲歩をした為に二年後にモモンを派遣する事で会談は終了しました。
ネイアの功績は大きかったと思うのですがレメディオスに叱責されてしまいます。
ネイアは少しは褒められるかと期待していたようですが、どこまで行っても彼女は認めて貰えないようです。
聖王国側の対応を協議するからとの理由で彼女は宿を追い出されてしまいます。
少しの間街で時間を潰してこいと言われてしまいます、とっても可哀想ですね・・・
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見知らぬ魔導国で何処に行こうか迷っているネイアはため息をついてしまいます。
そこに予想外の人物から声を掛けられます。
その人物とはアインズでした・・・彼は表通りでは目立つので裏路地に行けと命じてきます。
ネイアは既にアインズに好感を持っていたので彼の指示に大人しく従います。
裏路地でアインズは予想外の提案をしてきました。
彼はこれからお忍びでレメディオスと会いたいと言ってきました。
ネイアは彼の申し出を受け宿に戻りレメディオスの部屋の窓を開ける事にします。
突然戻ってきて窓を開ける奇行に走るネイアを聖騎士は咎めますが、窓からやって来たアインズに止められます。
アインズは自分がネイアに窓を開けるように頼んだ、文句は自分に言えと言ってきます。
聖騎士は萎縮してしまいます、まあ、そうだよね。
アインズはレメディオスと極秘に会談したいと告げ取り次ぎを頼みました。
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急にやって来たアインズに驚いたレメディオスでしたが、千載一遇のチャンスの到来に喜んで会談を受け入れます。
アインズの指摘でネイアも同席する事になってしまいました。
ネイアはアインズのやって来た意図を知りたいと思っていたので抵抗なく会談に同席する事になります。
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アインズはレメディオス達の置かれている現状を指摘します。
彼は聖王国北部の実情を見てきたように語りました。
レメディオスたちは抵抗勢力と自分たちの事を語っていたのですが、洞窟に少数の味方が逃げ込んでいる現状を看破されてしまいます。
これはデミウルゴスから報告を貰っていたんだろうね。
アインズとデミウルゴスの繋がりを知らない聖王国側はアインズの洞察力の高さに平伏する事になります。
ヤラセもここまですると清々しいですね。
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アインズはモモンを派遣する事は出来ないが彼に匹敵する人物を派遣する事は可能だと提案します。
アインズは強者を聖王国に派遣してヤルダバオトを討伐する事を約束します。
その見返りとしてヤルダバオトが連れているメイドが欲しいと提案しました。
レメディオスは聖王国で暴れ回ったと思われるメイドを渡す事は出来ないと難色を示します。
交渉が決裂しそうになったのでグスターボはレメディオスと相談したいと申し出て時間を貰う事にしました。
話し合いの結果、アインズの提案を受け入れる事になります。
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モモンに匹敵する強者が誰なのかという話になり、アインズは自分が一人で聖王国に赴くと言い出しました!!
レメディオスたちは仰天しています。
まあ確かに普通ならばあり得ない話だよね、一国の王がたった一人で他国を訪問するなんて話・・・
常識人の副官グスターボはアインズを迎え入れる事に難色を示します。
政情不安の聖王国でアインズの身にもしもの事があったら責任を取れないと考えました。
まあ一般的な考え方ですね。
しかしレメディオスはアインズがモモンに匹敵すると聞かされ彼の訪問を歓迎する事にします。
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アインズとの極秘会談が終了してからグスターボはレメディオスの真意を聞く事にします。
ここでレメディオスの非情さが発露します。
彼女はアインズは所詮アンデッドだろ、万が一死んでも問題ないでは無いか?
出来る事ならヤルダバオトと共倒れになって貰いたいと語りました。
レメディオス以外の聖騎士たちはアインズに少なからず敬意を抱いていたので彼女の言い分に不満を抱きます。
グスターボは、レメディオスの行いに正義はあるのか、と問いました。
レメディオスは聖王国で苦しんでいる民を救う為だ正義はあると返答しました。
グスターボは納得するしかなくなります。
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レメディオスはネイアをアインズに付ける事にします。
自分たちの思い通りにアインズが動くように彼を誘導する事を命じてきました。
グスターボは従者のネイアに任せるのは心許ないと反論しますが、現状の聖騎士団には余剰人員が居ないと言われてしまい、引き下がる事になりました。
ネイアはグスターボの援護が不発に終わったと悟り、努力すると言って任務を承諾しました。
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3章 反攻作戦開始
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ネイアはアインズと同じ馬車に乗り込み行軍する事になります。
道中アインズはネイアの人となりを聞いてきました。
ネイアは自分の生い立ちなどを語って聞かせていました。
ネイアはアインズの王とは思えない謙虚な姿勢と優しさに彼に心酔していきます。
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アインズは自分の傍付きとなったネイアに弓を渡していました。
ネイアがアインズの護衛だと役割りを教えたので強力な武器を渡すと言っていました。
受け取ったネイアは仰天していました。
これまでに見た事もない立派で高価そうな弓でした。
恐ろしい事ですがネイアの目にはレメディオスが所持している国宝の聖剣よりも上位の武器に見えていました。
実際にそうだったように思えます。
アインズがネイアに渡したのはアルティメット・シューティングスター・スーパーというユグドラシルの武器のようです。
ネイアが動揺してしまいあんまり感激できなかったのでアインズは気にいらなかったのか?と心配になります。
他の弓もあるぞと次の弓を紹介しようとしています。
ネイアは慌ててそれを断り、アルティメット・シューティングスター・スーパーをお借りしますと言えました。
ネイアは凄いですね、長い名前なんですが動揺していても、一回で覚えているぞ。
アインズは他の面々に見せる時はアインズが貸したと伝えてくれとアピールしています。
アインズは魔導国の武器を宣伝したかったようです。
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ネイアは魔導国でアインズの立派な銅像を見たと嬉しそうに語ります。
これを聞いたアインズは部下たちが、より巨大な銅像を作ろうと計画していて困っていると愚痴を零しました。
ネイアはアインズの態度を不思議に感じていました。
アインズが国王の偉大さとは物によって示すものではないと告げるとネイアは感動してしまいます。
アインズは国民が安心して暮らせていることこそが国王の偉大さを示す基準だと告げています。
これはアインズの本音のようですよ、本人が気付かない間にネイアを心酔させる事に成功しています。
しかしアインズは他人の気持ちを察する事が苦手なようです、ネイアの真意を全く理解できていませんでした。
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聖王国の根城に到着してアインズを洞窟の一室に迎え入れます。
国王を迎えるには貧相過ぎな部屋とも呼べない場所なのですがアインズは余り気にしていません。
アインズは一人になると勝手にアイテムを作り出し立派なベッドを登場させていました。
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いよいよヤルダバオトへの反攻を開始する事になりました。
レメディオスたちは、できるだけアインズを使い倒して聖王国に蔓延る亜人たちを減らそうと考えていました。
アインズはヤルダバオトを倒しメイドを手に入れる為にやって来たので彼らの作戦に口出しする事は避けオブザーバー的なポジションに収まる事を望みました。
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グスターボは自分たちの作戦に自信が無いのかアインズに計画の出来を判断して貰おうとします。
アインズは作戦が失敗した場合に自分では責任を取れないと指摘して自分たちの思うように行動する事を勧めます。
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レメディオスたちはヤルダバオトが作った捕虜収容所を襲う事にします。
彼らには食糧の備蓄が少なく、兵員も不足していたので、その両方を補充しようとの考えから出てきた作戦でした。
アインズは後ろから付いて行く事になります。
ネイアもアインズの傍に控えていました。
アインズは彼女に渡した弓を使って戦闘に参加して欲しそうでした。
しかしネイアはアインズの傍を離れる事はありませんでした。
アインズは魔導国の武器のデモンストレーションの機会を失ったようです。
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アインズは聖王国の戦術を見物するのを楽しみにしていました。
かなりの期待度だったと思います。
ネイアは一般的な力押しの戦術だアインズはガッカリするだろうなと心配になっていました。
アインズは満足しているようでした。
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捕虜収容所を攻め城門を破壊します。
収容所内部に入り込もうって段階で亜人が人間の子供を人質としてきました。
レメディオスは要求を受け入れ後退する事にします。
彼女は一人の死者も出さずに亜人たちを殲滅する事に固執していました。
それが彼女の信じる、国民を守るという正義でした。
しかし亜人に人質が有効であると知らせる事となってしまいます。
亜人は最初の子供の首を落としました。
レメディオスは激高しますが、亜人は次の子供を連れてきて新たな人質とします。
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アインズは拉致が開かないと判断して、自分が前に出て収容所を解放する事にします。
アインズは人質は効果が無いと示す為に人質の少年ごと亜人を魔法で焼きました。
後は簡単でした、内部に雪崩れ込んで亜人たちを一掃しました。
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捕虜収容所を解放しましたが、期待した程の食料は確保できませんでした。
アインズは予測していましたがヤルダバオトは食事の量を減らして人間を痩せさせていました。
行動の自由を得ても十分な反撃が出来ないように仕向けていたって事です。
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レメディオスは次の捕虜収容所を狙う事にします。
彼女の目的は収容所に囚われている可能性のある王族の解放でした。
王族のコネクションを使って南部と連絡を取り合う事を企図していました。
二つ目の収容所でも人質を取られてレメディオスは後退する事になってしまいます。
彼女はまだ、多数を救う為に少数を殺す事に躊躇いを抱いていました。
ここでも人質が有効であると示してしまったので時間との戦いとなります。
早々に亜人たちを打倒しないと殺される人間が増えるだけとなります。
またもアインズが突撃して収容所を解放する事になりました。
今回もアインズは人質が無意味だと示す為に人質諸共に亜人を殺しました。
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この収容所で念願の王族を解放する事に成功しました。
アインズは収容所の司令官がいたと思しき建物を自分で調べる事にします。
ネイアには中に強力な亜人が居るかもしれないと言い訳しています。
アインズの目的はデミウルゴスの残したメモだったようです。
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途中でデミウルゴスに囚われていた亜人を解放しました。
助けに来たのがアンデッドだったので最初は警戒していましたが、アインズが丁寧な説明をすると信用してくれるようになりました。
アインズは彼らにヤルダバオトを打倒する為に共闘を持ちかけます。
しかし彼らはヤルダバオトと戦う事を拒否します。
捕まっている間にヤルダバオトに恐ろしい仕打ちを受けたようです。
それでヤルダバオトに抵抗する心が折られてしまいました。
彼らは、この地を離れてヤルダバオトの手だ届かない安全な場所に移住すると言っています。
アインズは魔導国に来てはどうかと誘いますがアンデッドへの忌避感が拭えない彼らは拒否してきました。
自分たちだけでは決められない、故郷に戻り生き残りの仲間と相談してから決めると言っています。
もしかすると魔導国に世話になるかもしれないと言っていました。
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アインズは彼らを送ってあげる事にします。
ネイアにこれから魔導国の秘儀を使うので部屋から出て欲しいとお願いしました。
既にアインズに心酔しているネイアは申し出を受け入れてしまいます。
アインズの監視役も兼ねているのでこれは聖王国への裏切りと捉えることもできますよね。
ネイアを追い出してからアインズは魔法を使って彼らをどこかに連れて行ったようです。
もしかしてナザリックに連れて行ったのでしょうか?
悲鳴が聞こえなかったので途中の街道にでも連れて行ったのかもしれないな・・・どっちだろうか?
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助け出した王族はカルカの兄カスポンドでした。
カスポンドはアインズとの交渉を始めます。
彼は南部と連絡を取り今後の動きを決めるので数日待って欲しいと告げました。
アインズは妥当な判断だと考えこれを受け入れます。
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しかしこれはカスポンドの嘘でした。
彼はヤルダバオトの軍勢と一戦するつもりでした。
ヤルダバオトの軍勢が攻めてくるように情報を流して待つことにします。
アインズは黙って待っている事になっていました。
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アインズの元にデミウルゴスの使者がやって来ました。
ここでデミウルゴスにアインズに心酔していてナザリックの役に立ちそうな人物を伝える事になっていました。
デミウルゴスは沢山の人間を心酔させていると思っている様です。
デミウルゴスの期待値の高さにアインズは辟易していました。
ネイアが見たアインズが時々紙を見る行動はデミウルゴスの作った作戦指示書を読んでいたみたいです。
しかし作戦指示書はアインズのアドリブを前提としたものでした。
アインズに心酔しているデミウルゴスは細かな計画書は作っていません。
大雑把な計画を建てアインズに適時自己判断で行動して貰う事になっていました。
デミウルゴスはアインズは自分よりも数段優れていると信じているので、上位者のアインズに細かな指示をだすのは不敬と考えていました。
アインズとしては細かな指示が欲しいな、と思っています。
全くうまくいきませんね。
アインズも自分なりに考えて魔導国の武器を宣伝しようとしましたが、弓を貸し与えたネイアは戦闘に参加してくれませんでした。
更に彼女は弓を他者に触らせる事もしなかったそうです、全く宣伝になりませんでした・・・
ハッキリと魔導国の武器の威力を伝えて貸し出した方がマシだったね。
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ここでネイアにとって不幸な事実が判明してしまいます。
この時点でネイアはアインズに心酔していて命じられれば聖王国を裏切りそうなくらい心が傾いているのですがアインズはそれが分かっていませんでした。
長い時間をかけて、ようやく少し打ち解けたと思っています。
ネイアとしては熱い眼差しでアインズを注視しているのですが、アインズには殺し屋のような目で睨んでくると認識されていました。
ネイアは父親譲りの視力の良さがあるのですが、同時に目つきの悪さまで似ていました・・・彼女の目つきの悪さが災いしてしまいます。
アインズはデミウルゴスに落胆される事を覚悟してメッセンジャーに、助ける必要のある人間はいない適当に間引け、と伝えてしまいました。
あーあーネイア可哀想に・・・彼女はデミウルゴスの猛攻撃を生き残れるのでしょうか?
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レーベル:エンターブレイン
発行日:2017/9/30
著者:丸山くがね
イラスト:so-bin
ISBN:978-4-04-734845-5
雰囲気:デミウルゴスがノリノリ
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成分美少女美女変態温情極悪
評価AABAAAA
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