ラノベの感想) 魔弾の王と天誓の鷲矢 (ダッシュエックス文庫)
概略:
リムの友人エリッサが誘拐されてしまいました。エリッサの部下ジョジーから彼女の出自が語られます。エリッサの母親は南大陸のある部族の高貴な血筋に連なる人だそうです。エリッサはその部族に南大陸に連れ去られたそうです。助けて欲しいと請われたリムは迷う事になりました。公主代理の重責に就いている彼女は私情で職務を放り出せないと考えます。エレオノーラがリムの背中を押した事でリムは助けに行く決心が付きました。南大陸に弓の王を名乗るネリーが渡ったとの情報が入りティグルも同行する事になりました。リムは彼を危険に巻き込む事を心苦しく思っています。ティグルの方がリムと一緒に居る事で出来て嬉しそうにしていますね。二人は南大陸と取引のあるアスヴァールの力を借り南大陸に落ちたちました。港で案内役の女生と合流したところで刺客に襲われ逃げる事になります。ついて早々に厄介事に巻き込まれました。無事に逃げ切り探していたエリッサと思わぬ形で再会する事になりました。拉致された筈の彼女は拉致した部族の指導者になっていましたよ。エリッサは弓巫女と呼ばれるジスタートでは戦姫的な立場に立っていました。弓巫女になった事で自分の腹から矢を取り出す不思議な能力を手に入れていました。エリッサは困窮する部族を存続させる為に奔走していました。リムとティグルに協力を要請してきたよ。
レーベル:ダッシュエックス文庫
発行日:2021/12/28
著者:瀬尾つかさ 原案:川口士
イラスト:白谷こなか
ISBN:978-4-08-631452-7
雰囲気:建国、拉致、南大陸へ、襲撃、遊牧民、弓騎兵、再会、肩入れ、弓巫女、巻き込まれ、弓の王、会議、即席部隊、女神の眠る島、絶大な黒弓の威力
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カル=ハダシュトの建国物語
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南大陸でもっとも大きなハルキュレネーという国の王が亡くなりました。
弟が次の王位に就く事になります。
王弟は先王の王妃ディドーを己の妻にしようとしますが拒まれます。
王弟はディドーを一隻の船に乗せて国外に追放します。
ディドーを慕う家臣が彼女に付いて行く事になりました。
かなりの数の家臣が同行したようです。
ディドー一行は西の海を渡りカル=ハダシュト島に漂着する事になりました。
ディドーが不思議な声を聞いて島の中心に向かいます。
そこには古い神殿があり神様と出会います。
ディドーが聞いたのは神様の声だったようです。
ディドーは七本の矢を与えられ島の自然を守るように頼まれました。
ディドー達は自然を守りながら暮らし始めました。
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第1話 南大陸
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リム=アリーシャとティグルが南大陸の向かう事になりました。
事の起こりはリムの友人であるエリッサが誘拐された事が始まりでした。
リムは個人的に捜索を行いましたが行方は分かりませんでした。
そんな折にエリッサが信頼している部下のジョジーからエリッサを取り戻して欲しいとお願いされました。
ジョジーはエリッサの母親が南大陸にある部族出身で高貴な身分だった事を教えてくれます。
それだけではなくエリッサが母親の出身部族に誘拐され南大陸に連れて行かれたと聞かされます。
リムは公主代理なので遠出する事に躊躇を覚えます。
本心ではエリッサを救いに行きたいと考えているようですが弓の王に襲撃されてジスタートは荒れています。
混乱期に自分の職務を投げ出せないと考えたようです。
そんなリムを親友で戦姫のエレオノーラが呼び出しました。
エレンはリムがエリッサから槍を贈られた時に自慢してきた話をして彼女の背中を押します。
エリッサはリムに槍を贈るときに、この槍で自分を守って欲しいと言ったそうです。
当時は冗談だったようですが誘拐されたので現実味が出てきたね。
エレンはエリッサとの約束を果たせと言ってくれました。
なおも躊躇しているリムにはっぱをかけて彼女に翻意を促しました。
友人の危機にも動けない腰抜けなのか?とか言っています。
うーん女の子に言うような台詞ではないと思うんだけどリムやエレンは武闘派でもあるからなー、妥当な台詞なんだよね。
南大陸にはジスタートに大きな被害を与えた弓の王が渡ったとの情報がありました。
弓の王の目的を探るならティグルも連れて行くべきとエレンが推薦しました。
リムはティグルを危険に晒したく無いみたいですが弓の王が関係しているのでティグルも連れて行く事になりました。
リムとティグルはアスヴァールの協力で南大陸に向かう事になります。
ギネヴィアの即位に協力して英雄的な立場なので色々と優遇して貰っています。
南大陸に到着した二人は案内役の女性と合流しました。
そこで襲撃者に襲われる事になります。
女性の案内で二人は逃げる事になりました。
途中で仲間の女性と合流して彼女達の部族の長である弓巫女(アルディア)ディドーの元に向かう事になりました。
襲撃者を撃退する時にティグルの弓の腕を知った女性たちから魔弾の神子(デウリア)と呼ばれる事になりました。
道中でこの島の情勢を聞き出す事になります。
この島には政治に関わる七つの部族があるそうです。
女性達は天鷲(アクイラ)という部族で一角犀(リノケイア)という部族と抗争状態だそうです。
各部族は弓巫女を中心にして成り立っているそうです。
弓巫女とはジスタートでいうところの戦姫と同じような存在だそうです。
弓巫女は矢を授かるそうです。
戦姫との違いは弓巫女が自分で戦うのではなく授かった矢を魔弾の神子(デウリア)に託して戦って貰うそうです。
天鷲の魔弾の神子は一角犀との抗争中に戦死したのでティグルに新たな魔弾の神子になって欲しいと言っています。
またも混乱に巻き込まれそうになってますね。
ティグルは知り合いを探しに来ただけなので魔弾の神子には成れないと断っています。
女性達は自分達の弓巫女がティグルとリムの事を待っていると言っています?
ティグルは彼女達の弓巫女と話し合ってから決める事にします。
虫除けを入念に身体に塗って森に入る事になりました。
森の中には北大陸では見られない巨大な虫が生息していました。
森の中で像を見る事になりました。
他の地域に生息する像よりも巨体を持っていました。
天鷲では運用していないそうですが像で編成された戦像部隊を持つ部族もあるそうです。
リムは像を運用するのは餌の手配だ大変そうだと言っています。
ティグルはこの島に大きな生物が多い事から像の餌はその辺に生えているモノを好きに食わせているのでは?と考えます。
巨体な生物が生きていけるのは餌が豊富だからでは?と考えた結果です。
同行している女性達からそのように運用していると教えられました。
兵站が楽になるので部隊運用が北大陸より楽になるかもと考えています。
木の上で野営する事になりました。
ここでリムがティグルを誘ってきますね・・・
リムがティグルを無欲と指摘すると人並みに欲はあると答えた結果です。
リムはティグルの手を取りおっぱいを揉ませてくれましたよ!!
ティグルがリムのおっぱいを揉み始めようとすると女の笑い声が聞こえてきました。
周囲を見回しても誰も居ませんね?
途中で猫神と思える黒猫と遭遇していたので精霊的な何かが近くに来ているのかもしれません?
ティグルは萎えてしまい続きをする事はありませんでした・・・残念。
翌日天鷲の野営地が襲撃されている場面に出くわしました。
ティグルとリムは襲撃者を撃退する事にします。
馬上から見事な弓裁きを見せるティグルを見た敵は魔弾の神子と呼んで驚いています。
が彼が白肌だと知り違うのか?と勘ぐります。
リムも馬に乗りながら槍を使い敵を討ち取っています。
隊長を失った一角犀の襲撃部隊は逃げて行きました。
野営地が襲われたのは男達が狩りに行っている隙を狙われた結果でした。
狩りから戻って来た男達感謝されます。
彼もティグルに自分達の魔弾の神子になって欲しいと言われました。
ティグルとリムは天鷲の弓巫女に会うために出立しようとしていたのですが被害状況を確認する為に弓巫女がやって来るとの知らせが届きます。
二人は弓巫女の到着を待つ事にしました。
ティグルは弓巫女の腰が軽く行動が迅速なところを評価しています。
弓巫女は馬ではなく馬車に乗って現れました。
二人を案内してくれた女性から弓巫女が北大陸で生まれ育ち最近部族に戻って来たので馬に乗れないと教えられます。
あれ?最近戻って来た?まさか・・・
やって来た弓巫女とは探していたエリッサでしたよ!!
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第2話 弓巫女ディドー
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エリッサはリムとティグルの三人で作戦会議を始めました。
彼女が攫われた理由とここまでの経緯を説明する事になります。
エリッサの母親が弓巫女の一族だったことが説明されます。
一角犀との抗争で弓を継承できる人間が居なくなったのでエリッサの事を思い出しジスタートから攫ったそうですよ。
最初エリッサは早々に逃げ出そうと考えていたそうです。
しかし彼女を弓巫女と呼んで慕ってくる彼らに絆されたようですね。
エリッサを守る為に戦死した人も一人や二人では無いようです。
エリッサは弓巫女として天鷲を率いようと思うようになりました。
エリッサは自分の事をよく理解しています。
自分には戦闘指揮の才は無い事を分かっていました。
今の天鷲には指揮官が居ない事も分かっていました。
エリッサはリムとティグルに頼る事にします。
リムとティグルは攫われただけなのに彼らの為に頑張ろうとするエリッサに好感を抱いていますが不思議でもありました。
エリッサは彼女の考えている今後の計画を語る事になります。
エリッサは今のままの態勢では早晩天鷲は滅びると考えていました。
彼女は伝統を守ろうとする天鷲を変革して部族を存続させようと考えていました。
カル=ハダシュトでは双王と呼ばれる存在が支配者となります。
現在のカル=ハダシュトは双王が流行り病で亡くなり次の双王を選ぶための争いが起こっています。
一角犀の魔弾の神子が過激な人物で話し合いでの双王選出ではなく戦争によって決めようとしています。
天鷲は狙われてしまい一角犀との戦争で魔弾の神子を失いました。
エリッサは本島から南大陸に部族ごと逃げる事にしました。
そこでリムとティグルが助けに来るのを待っていたそうです。
エリッサは戦いの準備も進めていて既に傭兵を雇ったそうで到着を待っている段階でした。
彼女は双王が決まるまで天鷲を率い、決まったら全てを捨ててジスタートに帰るつもりでした。
逃げ出す時には協力して欲しいと言っています。
ティグルは手に入れた絶大な権力を平気で捨て去れるエリッサを大物と感じています。
エリッサは天鷲の人々に感謝と同情を持っているそうですが責任までは取れないと言っています。
彼女が責任を負うべきなのはジスタートで待っているジョジー達だけだと言っていました。
ブレないエリッサの感覚にリムも関心している様子でした。
エリッサの覚悟を知ったのでリムとティグルは彼女に協力する事にします。
エリッサは意外な程リーダーとしての才覚を持っていました。
実力主義の部族なので早々にティグルの実力を見せつける算段をしています。
彼女の信頼するナラウアスという古参兵とティグルを会わせています。
ティグルは訓練をしている弓騎兵の元に向かい弓の腕を披露する事になります。
ティグルの弓の腕は弓騎兵を主戦力とする彼らの目にも驚嘆すべき腕前と映りました。
最初は白肌の野蛮人と見下していたのですが魔弾の神子様と敬意を払うようになります。
ティグルは兵の少なさを危惧しています。
天鷲は先の戦いで多くの古参兵を失っていました。
若手の練兵を始めていますが戦いには間に合わないように思われます。
リムと相談の結果、雇い入れた傭兵(歩兵)を使って陣地を築いて籠城戦を展開する事にします。
ティグルは北大陸との文化的な違いに驚く事になりました。
大変そうに見えたので料理をしている女性に手伝うと伝えると大いに照れられる事になります。
エリッサから料理を手伝うと伝える事は自分の嫁になって欲しいと求婚するのと同義だと教えられました。
ティグルは直ぐに謝罪に向かおうとしますが止められました。
既に魔弾の神子になったので軽々に頭を下げてはならないと教えられました。
エリッサは若干ティグルを揶揄っているきらいがありますね。
いじり易いと思われたようですよ。
リムも独特の風習に驚く事になりました。
彼らの風習では女が好きな相手に手料理を食べて貰えれば恋人として周囲に認識されるそうです。
リムは魅力的なので部族の男達がこぞって求婚に来るだろうから早々にティグルに手料理を食べて貰えと女性陣に背中を押されています。
テレテレのリムがティグルに手料理を差し出してきましたよ。
リムの後ろで女性陣が早く食べろと威圧的な視線を向けてきました。
ティグルが食べると歓声が上がっています。
リムも上手に部族の女性陣に溶け込んでいるみたいですね流石ですなー。
この島にも妖精が居るとの話を聞いたティグルは挨拶に行こうと考えます。
夜中に森に踏み入ろうと考えているとエリッサに見透かされました。
夜の森は危険なので詳しい案内役を付けるので勝手に出向かないでくれと釘を刺されます。
ティグルは自分の考えが見透かされた事が不思議なようですが分かり易過ぎるようですよ。
顔に出るみたいです。
リムに森の妖精に会いに行くと教えると付いて行きたいと言ってきました。
ティグルはリムを守り切れる自信が無いので待っていて欲しいとお願いします。
狩人としてのティグルの腕前を知っているリムは素直に従う事にしますがおねだりをしてきました。
絶対に返ってくると約束したティグルに形で示して欲しいと言って目を閉じます。
ティグルは後ろからリムを抱きかかえておっぱいを揉み始めますね。
ティグルの手がリムの秘所に伸びてこれから始めるぜって時に部族の子供が二人を呼びにきちゃったよ。
もうすぐ宴が始まるそうだよ・・・お預けですね・・・残念です。
ティグルは普通に立ち上がる事が出来たのだろうか?前が邪魔して立てないんじゃないの?
リムの豊満なおっぱいだぜ、その破壊力は絶大だろ?立てないんじゃないのか?
エリッサの紹介してくれ森や妖精に詳しいマゴ―という老人と二人で夜の森に向かう事になりました。
マゴ―は軽やかな足取りで森を踏破して行きました。
ティグルでも付いて行くのがやっとでしたよ。
妖精の存在を感知できるのか危険な場所を何となくで避けて森の奥に進みます。
森の奥でティグルは黒猫と出会う事になりました。
ティグルが手土産の鮪を差し出すと喜んでいます。
黒猫から自分達の女王がティグルを待っていると教えてくれました。
場所も教えてくれるのですが人の言葉で何というのかまでは教えてくれませんでした。
女王に面会するのに注意する点を聞いてみると自分に一匹だったので女王には三匹の海魚を用意しろとのありがたいアドバイスを貰いました。
エリッサの手配した傭兵がやって来ました。
リムが彼らを指揮する事になり最初に丘の上に陣地を作らせる事にしました。
周囲に穴を掘り弓騎兵の突撃力を削ぐ事を目指します。
陣地が完成し少しの練兵が終わったころ一角犀の先遣隊が攻めてきました。
彼らは数に劣る天鷲なら先遣隊だけで圧し潰せると考えていたようです。
リムとティグルが居たことが彼らの不幸だったね。
ティグルはエリッサと共に陣地内に作った櫓に陣取ります。
エリッサのお腹から青い矢が出てきました。
弓巫女が取り出したいと望めばお腹から矢が出て来るそうですよ。
一度に存在できる矢は一本だけで次を取り出すと前に取り出した矢は消えるようです。
不思議な矢ですが物凄い性能を持っていました。
エリッサが継承した天鷲の矢は風の流れを自由にできる風纏という能力を持っていました。
ティグルがエリッサから出てきた矢を放つと矢は変則的な軌道を描いて敵将の額を射抜きました。
青い矢とティグルの腕を見た先遣隊は逃げて行きました。
戦場初体験のエリッサがぶるぶる震えていました。
ティグルは戦に恐怖心を持ったと考えたのですが違ったぞ。
エリッサは高いところが苦手なんだそうです。
櫓に登っていたので怖かったんだと言っています。
これを聞いたリムの目が点になっていました。
数日後、一角犀の本隊が攻めてきました。
今度は魔弾の神子のギスコが弓巫女を連れてやってきたぞ。
ギスコは先代の魔弾の神子を殺して魔弾の神子になりました。
弓巫女はギスコのやり方が気に入らなかったようで逃げ出そうとしたのですが脚の腱を切られました。
ギスコは弓巫女を矢を生み出す道具と見ていました。
ギスコの乗る馬の後ろに仰向けに縛り付けられています。
上半身は裸なのでおっぱいが丸見えだぞ。
一角犀は弓騎兵だけの編成だったぞ。
普通に矢で攻めて来たのですが大楯を掲げて陣地に籠る天鷲の防御を突破できませんでした。
業を煮やしたギスコは自分が前に出て弓巫女の矢を放ってきました。
一角犀の弓巫女に継承されているのは白い矢でした。
白い矢は途轍もない破壊力を与えられていて大楯を貫いて後ろに居た兵ごと吹き飛ばしています。
最後は大爆発を起こして天鷲軍に大きな動揺を与えています。
櫓の上に居るティグルとエリッサを発見したギスコは彼らを射殺そうとして白い矢を放ちます。
ティグルも同時に青い矢を放ちました。
白い矢が一直線に櫓に向かって飛んできます。
ティグルの放った青い矢は大きく上空に飛んで行きました。
ティグルは先に謝ってからエリッサを抱えて櫓から飛び降ります。
地面を転がり着地してから二本の普通の矢を放ちました。
白い矢はティグルとエリッサが飛び降りた後で大爆発を起して櫓を粉々にします。
ギスコにはティグルとエリッサが飛び降りたのは見えなかったようですね。
勝利を確信していたのですがティグルの恐ろしい仕掛けが炸裂しました。
先にはなった上空を飛んでいる青い矢に後から放った矢の一本がぶつかります。
青い矢の軌道が変わりギスコに向けて落下を始めます。
ギスコは肩を撃ち抜かれて落馬する事になりました。
ティグルが放った矢が青い矢の軌道を変えたとは思いつけないよな・・・流石に。
青い矢は巻き込む風の量が増える程威力が増すという凶悪な性能を持っていました。
相当な衝撃だったのねギスコは立ち上がる事ができません。
そこにもう一本の矢で拘束する縄を切られた一角犀の弓巫女が這って来ましたよ。
彼女の執念を感じますね。
彼女は自分達の一族の過ちは自分が正すと言って白い矢を取り出しギスコの目に突き刺しました。
ギスコは絶命してしまいます。
一角犀の弓巫女はギスコを仕留めると自決しました。
指導者を失った一角犀が二つに割れて戦い始めました。
ギスコの支配に反対していた人達が反乱を起します。
天鷲にとっては一角犀を殲滅するまたと無い好機なのですがティグルは攻撃を躊躇います。
リムがやって来て倒れている一角犀の弓巫女にマントをかけてあげました。
ここで弓巫女が事切れいている事を知ります。
リムがジスタートの祈りを捧げて弓巫女を弔うと予想外の事態が発生してしまいます。
一角犀の白い矢が次の弓巫女としてリムを選んでしました!!
えーって超展開です。
確かエリッサは矢は血筋によって継承されるって言ってたよねー。
継承しちゃったリムも困惑気味です。
目の前で腹から白い矢を出されたので受け入れるしかないですね。
ティグルはリムから白い矢を受け取り争いを続けている一角犀の部隊の頭上に放ちました。
上空で大爆発が起こり双方が新たな弓巫女と魔弾の神子の誕生を目撃する事になります。
白肌のリムが自分達の弓巫女になってしまった事を嘆く者と従う者に別れる事になります。
4000人余りの一角犀の弓騎兵がリムを弓巫女と認め従う事になりました。
ティグルは逃げ去った敵の追撃をやめる事にします。
ナラウアスも同意してくれて、服従した一角犀の弓騎兵を殺す事を禁じました。
リムとティグルはエリッサと相談する事にします。
あらーティグルが超越的な存在になってないか?
青い矢と白い矢を使う魔弾の神子って事になったぞ。
二つの矢を使えるので双王で決まりなんじゃないか?
エリッサはジスタートに帰りたいと言っているのでリムが弓巫女でティグルが魔弾の神子で双王って事で良いんじゃないか?
二人は結婚する予定なんだよね。
二人ともあくまでもエリッサのサポート役と考えていたようですが中心となり事態に巻き込まれる事になったよ。
この二人は巻き込まれがたのヒーローだな。
ああリムは強いのでヒロイン枠ではなくヒーロー枠だよ勿論。
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第3話 カル=ハダシュト本島
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リムが一角犀の弓巫女になった事で半数の弓騎兵が彼女に従うと言い出します。
白肌の自分が弓巫女でも良いのかと問うと矢がリムを選んだので従いますと言われます。
一角犀の兵士を纏めてくれたのはギスコの兄ガーラでした。
彼は弓巫女を道具扱いしこれまでの風習をモノともしないギスコを止めようとしていたそうです。
何度も説得を試みたそうですが殴られ最後は監禁されていたので決戦には参加できなかったそうです。
ティグルは自分は弟の仇なんだぞ従う気になれるのか?と問いかけました。
ガーラは自分が止められなかったギスコを止めてくれてありがとうとお礼を述べてきました。
ティグルを感謝しているようですね。
良い人の様で裏はないようだぞ。
エリッサはカル=ハダシュト本島に残っている一角犀の部隊と合流する事を決めました。
先遣隊としてティグルとリムが派遣される事になりました。
連れて行く部隊は天鷲と一角犀の両陣営から選び融和を図る事にしました。
ティグルも部隊指揮に慣れてきた感じがしますね。
先遣隊にはガーラも付いてきてくれて一角犀の部隊を纏めてくれました。
天鷲のナラウアスも出来た人で戦力を整える意味で一角犀との同盟は必要と考えこれまでの恨みを忘れる事を部下に厳命しています。
カル=ハダシュト本島には干潮を利用して馬で渡る事になりました。
ティグルとリムは島と大陸が繋がる光景に驚いていました。
干潮時には周囲の漁村から打ち上げられた魚を集めに女子供が出てきましたよ。
彼らはティグルとリムの存在を噂で聞いて知っていました。
親し気に手を振ってくれています。
ティグルは騎馬民族の間では噂が広まるのが速いと驚く事になりました。
ティグル達が島に渡り切ると干潮が終わりを迎えます。
そこで一人の子供が島に戻れず取り残される事になってしまいます。
そのままでは海に飲まれて死んでしまいます。
ガーラは毎年何件がこのような事故が発生すると言って諦め顔をしていました。
ティグルとリムは子供を助け出す事にします。
リムの腹から出てきた白い矢を使い島と子供間に撃ち込みました。
大爆発が起こり海が一時的に干上がり道ができます。
駆け出した子供をティグルが馬を走らせ救出しました。
ティグルとリムが見せた行動が漁村の住民に感謝される事になりました。
彼らも弓巫女を信仰しているらしくリムの見せてくれた優しさに感激している様子です。
人助けが思わぬ好展開になります。
漁村で宴を開いてくれる事になり招かれる事になりました。
一刻も早く一角犀の本隊と合流したいと考えていたティグルは最初断ろうとしました。
ガーラから断ると彼らの面子を潰す事になると諭され招待を受ける事にしました。
ガーラは集団と集団の付き合い方も心得ているようです。
ティグルとリムは美味しい海の幸を堪能する事になりました。
ご馳走の他にもカル=ハダシュト本島に居る小部族が連合して一角犀に仕返ししようとしているとの話が聞けました。
ティグルは斥候を放ち小部族連合の動きを探る事にしました。
斥候部隊にはマゴ―老にも加わってもらう事にしました。
戻って来た斥候部隊から小部族連合の包囲網を破れず本隊と会えなかったと伝えられます。
マゴー老が単身で本隊に向かったそうです。
他にも小部族連合が戦象部隊を使っている事も伝えられました。
ティグルは迷うことなく本隊との合流を決め夜通し駆ける事を決めました。
脱落者は後から来いと伝えて走り始めました。
ティグル達は小部族連合が一角犀の本陣を攻撃する前に追いつきました。
マゴ―老がやって来て本隊の状況を教えてくれました。
本隊には碌な戦力が残っていないそうですよ。
援軍としてティグル達がやって来ると聞いて士気が高まっているそうです。
双方が見える丘の上に布陣して状況把握を始めます。
夜明けと共に小部族連合が攻め始めました。
彼らは戦象部隊に先陣を務めさせ本隊を囲む防壁を突破しようとしています。
ティグルは先遣隊に突撃を命じて先頭を切って駆けだします。
先陣に立つのは立派な心掛けだよね・・・指揮官としては危険度が高く駄目な戦術に思えるがヒーローはこうでなくっちゃ。
ティグルが絶技を披露する事になりました。
戦象は鎧を纏っていて矢が効かないのですがティグルは鎧の隙間から目や口の中に矢を撃ち込み象を止める事に成功してしまいます。
全く非常識な腕前だよね。
象は痛みによって暴れだし隊列が崩れてしまいました。
ダメージを受けると想定していなかったようで密集体系で走っていたのが仇となりました。
ティグルの腕前を始めて見たガーラは竜殺しとは本当だったのですねと言って感激しています。
ティグルの武勇伝を聞きたいとお願いされてしまいます。
ティグルは冷静さを保っているので戦が終わったらなと答えました。
ガーラはこれを味方の士気をあげるのに利用します。
戦の後の宴でティグルが武勇伝を聞かせてくれるぞ、絶対に生き残れと味方を鼓舞しています。
ガーラ本当に優秀ですね。
リムがまた適当な噂が広まると言って揶揄ってきました。
ティグルは自分の話で士気が上がるなら安いモノだと自分を納得させています。
いよいよ伝説級の強者って事になりそうだね。
戦象部隊が瓦解した事で小部族連合は混乱してしまいます。
小部族連合の中心だった部族の指揮官が我先に逃げ出したので混乱に拍車が掛かります。
ティグルは罠かと疑ったのですがリムから指揮官が逃げ出したんだと教えられました。
戦場では割と良く居るタイプなんだそうです。
中心を失った小部族連合は手段的な行動ができなくなりティグル達に殲滅される事になりました。
ティグルの急いで駆けつけるって戦術が見事にはまった結果、本隊を守る事に成功しました。
功労者のマゴ―老は森で休むと言って森に向かったきり帰ってきていません。
ティグルは一人で彼を迎えに行く事にしました。
森の中で木々と一体かしたマゴー老を発見しました。
自分の姿を見ても驚かないのか?と問われてティグルは驚かないと答えます。
木と融合しているのはマゴ―老が妖精たちと仲良くなり過ぎた結果だそうです。
自部の様にはなるなと諭される事になりました。
ティグルはマゴ―老の秘密を心に留める事にします。
数日後カル=ハダシュトの王都で七部族会議を開きたいとの書状を受け取る事になりました。
会議の発起人は赤獅子(ルベリア)の弓巫女でした。
天鷲と一角犀の戦力を合わせても他の部族よりも数的に劣っています。
エリッサは話に乗る事を決めました。
七部族会議には弓巫女と魔弾の神子しか参加できません。
ティグルはリムとエリッサを引きつれて出席する事になりました。
王都カル=ハダシュトに乗り込み各部族の屋敷で会議の開催を待つ事になりました。
街ではお祭りが行われているのでエリッサとティグルは行きたそうにしています。
弓巫女と魔弾の神子は会議が始まるまで屋敷で大人しくしているのが習わしだそうです。
エリッサは他部族の情報収集に務める事にします。
一度本当から部族ごと逃げ出したので情報網を失っていました。
一角犀の情報網もギスコがせこい手段は不要と言って引き払っていました。
一角犀の情報網も構築中です。
生粋の商人である逞しいエリッサは王都に住んでいる商人たちを介して情報を集めていました。
情報を集めてみると赤獅子が魔弾の神子の素性を意図的に隠している事が判明しました。
少し不穏な感じがしますが七部族会議が開かれる日がやってきました。
情報不足な感がありますが交渉で主導権を握れるのだろうか?
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第四話 七部族会議
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ティグルがリムとエリッサを連れて会議場に入場します。
王都に住んでいる商人の代表者が案内役をしていました。
刃が出ている武器の持ち込みは禁止だそうでリムの槍の穂先を布で封印する事になりました。
その場で武器を取り上げられるのでは無く封印した状態で返しくれます。
リムは鈍器として使えるのでは?と疑問を呈します。
嘗て会議の場で争いごとになった事はないそうですよ。
争うになった場合は商人の代表者が命を懸けて止めると言っています。
彼らも弓巫女を信奉していて会議に関われるだけで幸せなんだそうです。
ティグルとリムには理解できない考え方ですね。
会議場に入ると二組の部族が来ていましたよ。
フードで顔を隠している魔弾の神子がティグル達を見て笑みを浮かべます。
ティグルはその者の後ろに立てかけられている赤黒い弓に見覚えがありました。
フードの人物が顔を晒すとネリーでしたよ!!
ティグルとリムが探していた人物が居たよ。
エリッサとも友人となっているネリーは思わぬ奇縁に笑いが止まらないみたいです。
エリッサはネリーとの再会を喜んでいました。
ネリーから自分が七部族会議の開催を決めたと教えられました。
ネリーは全員揃ったので会議を始めようと告げます。
一人の魔弾の神子から意義が唱えられました。
彼は黒鰐(二―ゲラ)の魔弾の神子でマシニッサと言います。
彼から席が少なすぎないか?との疑問が呈される事になりました。
ティグルが二つの部族の魔弾の神子になったと考えても参加者が少なすぎました。
ネリーから驚くべき事実が告げられます。
彼女もティグルと同様に二つの部族の魔弾の神子になっていました。
更に驚くべきことに彼女は一つの部族の弓巫女でもあるそうです。
ネリーは赤獅子と剣歯虎(サベイリ)の魔弾の神子で剣歯虎の弓巫女でもあるそうです?
女のネリーが魔弾の神子になれるのか?との疑問がありましたが赤獅子の弓巫女が従っているので納得するしかなさそうです。
参加したのは天鷲、一角犀、黒鰐、森河馬(ハイポータ)赤獅子、剣歯虎でした。
残っている砂蠍(アルビラ)は参加しないようですね。
ネリーは会議を開いた目的は双王を決める為にこのまま争いを続けるのか、どこかで話し合いの場を設けるのか?
双王の決定方法を話し合おうと言ってきました。
エリッサはこのまま話し合いで双王が決まる事を期待たようですがそうはなりませんでした。
会議場に案内をしてくれた商家の男が駆け込んできました。
彼は血まみれで死にかけです。
誰に襲われたのか聞いても答える前に死んでしまいました。
ネリーが皮肉気にこの場に居ない砂蠍が襲撃してきたんだろ?と言っています。
ネリー、ティグル、リムは七部族のルールに疎いので詳しいマシニッサに指揮を任せる事にしました。
マシニッサは魔弾の神子になって二十年のベテランなので議事堂の内部にも詳しかったぞ。
彼は脱出路の存在を知っていて彼の案内で地下道を通って逃げる事になりました。
砂蠍は地下道に兵を潜ませていて弓のを射かけてきました。
彼らの特徴は武器に毒を塗る事でした。
運の無い森河馬の魔弾の神子が矢に撃たれてしまい毒殺されてしまいます。
ティグルは松明を弓で撃ちだし敵の居場所を露わにします。
リムが突撃して槍を刺客を射殺しました。
ネリーがエリッサが作り出した矢と自分が作り出した矢を放って敵を射殺します。
伏せている敵が居なくなったのでティグル達が非常時に集まる場所として借りている酒場に向かう事にしました。
砂蠍が王都を占拠しているようだったので反撃可能か確認する為に手勢をどれだけ連れてきているか確認し合う事になります。
他の部族は20人程度の手勢しか連れてきていませんでした。
リムが1000人の手勢を連れてきていると教えると驚かれました。
彼女は連れてきたのは練度の低い傭兵で旅人に扮装して王都に潜ませたと教えます。
それを聞いてマシニッサは頼もしいと笑っています。
酒場に到着した一行は反撃作戦について話し合う事になりました。
マシニッサとネリーは為政者としての考えから面子を保つために自分達で落とし前を付けたいと主張しました。
王都は商人の領分なのでエリッサは商人に任せようと訴えます。
貴族であるティグルは面子の大切さを理解しているのでネリー寄りの考えを持っていました。
誰が敵を倒したかって事が最も重要なんだとネリーに諭されエリッサは折れます。
ティグル、リム、ネリー、マシニッサの四人が港に陣取っている砂蠍の本拠地に潜入して魔弾の神子を倒す事になりました。
砂蠍の本隊の所在地が港であるって事は出来るナラウアスが調べてくれていました。
彼も情報の重要さを熟知しています、エリッサは良い部下を持ったね。
王都を襲撃した手際の良さの理由は商家の一部が裏切り砂蠍に味方したからでした。
彼らはカル=ハダシュトでの権力よりも他国への侵攻を選んだようです。
商家の持っている強力な海軍で海を渡り大陸で暴れようと考えていました。
弓騎兵は強力なので実現性が高いと考えたようです。
ティグル、リム、ネリー、マシニッサは夜陰に紛れで港に向かいます。
砂蠍の警備を密かに殺して壁をよじ登り港に侵入しました。
砂蠍の首脳部が乗っている大きな軍艦を発見したのですが攻め手に欠く事になります。
ティグルは仕方ないので海を泳いで軍艦に侵入しようと提案しました。
ティグルとリムは少し泳げるのでこの提案になりました。
マシニッサも渋い顔をしていますが否定はしないよ。
ネリーがティグルの持っている黒弓の力を使おうと提案してきました。
彼女は黒弓について多くの事を知っているようです。
彼女がティグルを今代の弓と呼ぶのは嘗て彼女が黒弓を使っていたからでした。
黒弓はネリーが神から下賜されて使っていたそうです。
ティグルがどの部族の矢を使うんだ?と問うと必要無いと言われます。
代わりに大地から力を貸してもらうと言われます?
ネリーから驚くべき事実が告げられます。
この島にはティル=ナ=ファが眠っているそうですよ!!
ティル=ナ=ファはブリューヌとジスタートで崇められいる女神です。
ティグルはネリーが適当な事を言っているのでは?と疑います。
ネリーから今だけで良いのでこの地には神が眠っていると信じろと言われました。
ティグルは切り替えが早いな信じて弓を引くと大地から力が流れ込んでくるのを感じます。
ティル=ナ=ファの力が流れ込んだ黒弓は白く光っているようです。
ティグルが矢を放つと白い閃光となって軍艦に向かって飛翔していきました。
矢が命中した軍艦は中央部で真っ二つに分断されて沈んでしましました!!
恐るべき威力ですね。
ネリーはティグルが黒弓の力を引き出した事に興奮気味でした。
彼女の願いが叶うと言ってお礼を言ってきたようですがティル=ナ=ファの力を借りた反動なのか?ティグルは意識を失いました。
「きみのおかげで、われは愛しきあの方に―」とネリーが呟いていました。
ティグルの力はネリー考えている計画に役立つような事を言ってましたね・・・気になるな。
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エピローグ 戦姫入港
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戦火に塗れているカル=ハダシュトに戦姫ソフィーヤがやって来ました。、
彼女は何らかの目的を持っているようですが港が閉ざされてるので海上で待機しています。
ソフィーは任務に支障が出るが他の港に向かおうか?と考え始めます。
港の中で大爆発が起こり船が大きく揺れました。
その爆発を見ていた兵士がティグル様だと呟きました。
彼はアスヴァールの出身者でティグルの事を知っているみたいです。
ティグルが来ているならリムも近くに居る筈と考えたソフィーは船長と話し合う事を決めました。
泳いでこっそり上陸する事にするのでしょうか?
ソフィ―の濡れ透け姿が拝めるかもしれないな?期待が膨らむねー。
是非泳いで上陸してください!!!
ソフィーの目的も気なるよね?
彼女はジスタートの使者だろうからジスタートは双王決定に介入する気なのかな?
ネリーに殺されて王は居ない筈だよね?新たな王が決まったのか?
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魔弾の王と天誓の鷲矢 (ダッシュエックス文庫)
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