ラノベの感想) 大伝説の勇者の伝説 第13巻 昼寝と団子と王様と (富士見ファンタジア文庫)
レーベル:富士見ファンタジア文庫
発行日:2013/2/25
著者:鏡貴也
イラスト:とよた瑣織
ISBN:978-4-8291-3857-1
雰囲気:消滅、説得、怒り、覚悟、再会と折檻、帰還
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第一章 愛について
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エーネが殺されて激高したティーアはルシルに襲い掛かろうとしています。
それをライナが必死に止めています。
ライナはティーアに魔法を喰わせてから攻撃に移るようにお願いしています。
ティーアはライナがヤル気になったと嬉しそうでした。
ライナはルシルが弱体化していて人間的になっていると感じとります。
ルシルに力を与えていたのは神や女神たちと同種の何かだと考えて、彼に聞いてみる事にします。
ルシルは自分の中に入っていたのはライナと同じ悪魔だと言っています。
二つに引き裂かれた悪魔のうちの一匹を飼っていたそうです。
.
ライナとティーアは二人で襲い掛かったのですがルシルは問題無く対処してしまいます。
ライナとティーアはルシルが使った魔法のようなもので捉えられてしまいます。
ここでルシルは油断してしまいました。
やって来たリューラに攻撃されて動けなくなってしまいました。
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リューラはルシルに殺されたエーネを見て彼女を救う事を決めました。
ルシルに『神喰い』の力を与えたのはリューラだそうです。
リューラは世界の理を狂わす事ができて満足したようです。
ここらで自分のした事への責任を取ろうと考えたそうですよ。
ライナは死なないでくれとリューラを止めますが彼の決意は変わりませんでした。
リューラはルシルに奪われたエーネの核の代わりに自分の命を与える事にしました。
ライナはリューラたちの子供に生まれて幸せだったと伝えて別れる事になりました。
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ティーアは生き返ったエーネを抱きしめています。
生き返ったエーネは魔眼保持者だった頃の記憶を失っていました。
ティーアの事も覚えていません。
ティーアに抱き締められ驚いているエーネにライナは彼はエーネの家族だと教えます。
ずっと君を守ってきた存在で、これからもそうなると教えています。
ティーアはリューラとライナのお節介にウンザリしているようですが、お礼と謝罪をしてきました。
ライナはリューラが勝手にやった事だ、と言って謝る必要は無いと返答しています。
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ティーアは拘束中のルシルを殺したそうですがライナが止めています。
ルシルはフェリスの兄貴だと教えるとティーアは驚いています。
フェリスがこの魔眼保持者の集落に居ると聞いてルシルは驚いています。
ライナはルシルから色々と聞き出す事にするようです。
ルシルは素直に答えてくれるのだろうか?
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第二章 兄と妹
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ルシルとの戦闘が終わるとフェリス達が駆けつけてきました。
フェリスはライナの事を心配してくれます。
ライナの事を家族のようなものだと言っています。
ライナの目に涙の痕を見つけて心配していますね。
ライナはルシルがエーネを殺し、彼女を生き返らせる為にリューラが犠牲になった事を伝えるか迷っています。
リューラの死にルシルが関わっていると知ったらフェリスが悲しむと思ったからです。
ライナはルシルに神のような力を与えたのがリューラでその責任を取る為にリューラは犠牲になったと説明しました。
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フェリスは事情を知り「もう、うんざりだ」とルシルに対して怒っています。
何事も自分一人で片付けてしまうルシルにいい加減我慢出来なくなったようです。
フェリスはルシルに対して、少しは自分を頼れ、私は妹だぞ、と言っています。
ルシルにも言いたい事はありそうですが、リューラの魔法の効果で喋る事ができません。
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ティーアはエーネを殺したルシルを殺そうとしますが、リューラの魔法により動けなくなっています。
ライナはティーアをスフェルイエット民国の4番目の王にする事を決めます。
ライナ、ティーア、ピア、ヴォイスの合議制にしようと提案しています。
ティーアはリューラが犠牲になった場面を見ているのでライナの提案を受け入れる事になります。
「断り辛い」と言っていました・・・これもリューラの作戦だったのかも知れないね。
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ライナはシオンに手紙を出して彼を呼び出す事にします。
ルシルを人質に取った、返して欲しければ一人で来い、と書く様です。
ガスタークとも同盟を結ぶことにします。
ティーアは多くの仲間を殺されて彼らには苦杯を舐めさせられているので反対なようです。
しかしライナの説得により渋々承諾しています。
ライナはガスタークもどこかの神の勢力と関係している筈なので、神の力が及ばない現在は、これまでと違った動きを取る筈だと考えています。
現状ではローランド帝国が世界最大の国となっています。
ガスターク帝国もエルトリアと同盟して勢力圏を拡大しています。
スフェルイエット民国はまだまだ小さい勢力なのですが、上手くいくのでしょうか?
ライナとフェリスは、人の嫌がる事をするのは得意だ、と言っているので、上手くいく可能性はありそうです。
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第三章 二通の手紙
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シオンは書類仕事に忙殺されていました。
ルークやミラーはローランド帝国へ神々の調査に向かってしまいました。
シオンはミラーがやっていた書類仕事をする羽目になっています。
勇者の力を封じられて人間らしい状態に戻っているシオンは徹夜で疲れている事を嬉しく思っています。
シオンはラインに宛てた手紙を出そうか悩んでいました。
一通は同盟を申し込むもので残りの一通は謝罪の手紙でした。
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シオンが悩んでいる間にライナからの手紙が届きました。
今のシオンは完全にお飾りの王様になっていますので検閲を受けたようです。
手紙を持ってきたのはカルネとエスリナでした。
カルネは留守にしているミラーからシオンのおもりを任されているそうです。
カルネはライナの手紙の内容を好感が持てる内容だったと評しています。
クラウやミラーはどう考えるか分からないとも言っていました。
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シオンはライナからの罵倒が書かれていると思ったようです、恐る恐る手紙を読んでみる事になります。
手紙の内容はシオンが申し込もうとしていた同盟話でした。
ライナは神の力が消えているうちに人間同士で協力しようと書いてありました。
ルシルを捕まえたので自白魔法を使って自白させる、興味があれば、来て欲しいと書いてありました。
フェリスも「そろそろいい加減にしろ兄貴!」と気合が入っているそうです。
ライナはシオンと協力して「誰もがなにも失わない世界、だんごを食べながら、昼寝してればいいような世界を」一緒に作ろうと誘っています。
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手紙には続きがあり、フェリスの脅し文句が綴られていました。
彼女は中央大陸にウィニットだんご店を進出させろ、と脅しています。
シオン、カルネ、エスリナはフェリスの本気を感じ取り、早急にウィニットだんご店を出店させる事にしたようです。
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カルネと協議した結果シオンはバユーズを連れてライナに会いに行く事を決めました。
シオンはフェリスへの貢物のだんごを探しに向かいました。
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第四章 幼馴染み
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レファルはガスターク帝国が起こった地グレンスレードに戻っていました。
此処にはグロウヴィルが刺さっていた場所があります。
そこからは薄桃色の光が漏れ出てきているだけでグロウヴィルを刺しても何も起こりません。
ガスターク帝国の面々は女神や司祭の干渉が無くなった事には気づいていましたが、何故そのような事態になったのかが分かっていませんでした。
グランスレード村にある聖堂も調べたようですが、何の変化も無かったようです。
レファルたちは司祭の命令に従い、女神と勇者と悪魔を滅ぼす為に行動していましたから、行動指針を失っていました。
今後の方針が定まらない彼らの元にスフェルイエット民国からの使者がやって来ました。
手紙を持ってきたのはキファでした。
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キファはライナの為ならば、どんな汚い交渉でもできるようです。
レファルの彼女への恋心を利用して自分を人質にする事で彼を交渉の席に着かせようと画策していました。
協力相手にヴォイスを選んでいる事も彼女の怖さが伺えます。
レファルはスフェルイエット民国の三人の王のうち詐欺師として有名なヴォイスからの手紙だと知った直後は交渉するつもりはありませんでした。
しかし手紙を持てってきたのがキファで彼女が毒を飲まされて苦しんでいると知ると会う事にします。
レファルはキファの掌の上で踊らされています・・・ちょっと可哀想な感じがしますね。
キファの悪女っぷりが炸裂しています。
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しかも彼女は毒に犯されて苦しそうな演技までしていました。
意識を失っているキファをレファルは人払いして見守る事になっています。
ここまではキファの予定通りだったようです。
二人っきりになるとキファは起きだしてレファルとの交渉を始めます。
レファルが、いい加減にしろよ、殺しちゃうぞ、俺はお前を殺す事を躊躇わないぞ、と脅します。
キファはレファルの事を信用している、好きだ、と告げてきますが、足が震えていました。
それを見てしまったレファルはキファにライナ程には信用されてないのね、と理解しガッカリしています。
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キファは彼女の知っている情報を開示して、レファルに交渉を持ちかけます。
とある事件が起こって神の力が一年間封じられている。
その間に人間は協力して神に抗う力を付ける必要がある、協力して欲しい、とお願いしてきました。
レファルはキファの首を絞めて彼女を殺そうとしてきます。
キファはレファルの行動に驚いたようです・・・
それ以上絞めるとキファは死んでしまうって段階までレファルはキファを絞めます・・・キファが気絶してしまいます。
レファルはリーズとリルと相談しています。
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レファルは交渉において自分たちが主導権を取れるようにと考えました。
スフェルイエット民国の方から動いてきたので先手を打たれてしまいました。
ですのでローランド帝国と最初に交渉してスフェルイエット民国は後回しにする事にします。
ローランド帝国のシオンが正気に戻ったとの話はキファから聞き出していました。
ローランド帝国に対する人質を一人用意できているのも判断の決め手になったようです。
彼らはガスターク帝国に内偵に来ていた槍の一族の女を捕まえていました。
キファと槍の女をローランド帝国への交渉材料にするようです。
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リルがローランド帝国へ、リーズがスフェルイエット民国に向かう事になるようです。
レファルはガスターク軍を率いて南下を続ける事になるようです。
ガスターク帝国はシオンやライナに比べて神たちの情報を多く持っていたようですが、ここに来て状況から取り残されつつあるようです。
レファルは私欲ではなく世界を救う為に戦っていたのでシオンやライナと協力する事は可能だと思えます。
レファルは世界の秘密を暴く為には自分も南大陸にあるローランド帝国発祥の地に向かわなければならないかな?と考えています。
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リルにライナの人となりを聞いたレファルはライナに対して高評価を下しています。
シオンに対しては懐疑的です。
交渉により、彼が真面に戻ったのか図ろうとしています。
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第五章 昼寝と団子と王様と
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シオンとの待ち合わせはザロール共和国という小さな国の小さな街で行われました。
場所を決めたのはフェリスです・・・この街は田舎だんごで有名でした。
フェリスは早速だんごの買い付けに向かったようです。
ライナはシオンとの待ち合わせまでの待ち時間を使いリューラの作った魔法の解読をしていました。
ライナはリューラの天才ぶりに驚いています。
中々解読できないようですが、リューラの魔法の出来は素晴らしく、解析は楽しいようです。
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ライナが居眠りしようとしているとシオンが約束の時間よりも早くやって来ました。
ライナが自分と会いたくて急いできたのか?と揶揄うとシオンは、そうだ、と認めています。
ライナはシオンが妙に素直になっている事を喜んでいます。
シオンも勇者の干渉が弱まったので人間に戻っているようです。
ライナはシオンから弱音を吐かれて嬉しくなっています。
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二人でこれまでの事を謝り合っているとフェリスが登場しました。
彼女は勝手に再会しているんじゃない!!と怒っています。
シオンが謝ろうとしたのですが、フェリスの飛び蹴りが炸裂しました。
フェリスはシオンとは久々の再会になります。
余程嬉しかったようですね、シオンはフェリスによる、愛という名の暴力を存分に堪能する事になりました。
ライナは助けを求めるシオンを、お前が悪るい、と言って突き放しています。
シオンがフェリスに痛ぶられる姿を見てライナは懐かしさを感じていました。
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フェリスはシオンが反省しているか、何度も確認してきます。
シオンが次に困った状況に陥ったら相談すると約束したので彼を許す事にしたようです。
彼女は懸案事項だったウィニットだんご店を中央大陸に出店させるのかを聞いてきました。
シオンは国費を使って出店させる計画があると言ってフェリスを買収しようとしてきます。
フェリスは簡単にシオンに買収されてしまいました。
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フェリスの愛に触れてシオンも昔を思い出して蟠りを吹っ切ったようです。
ライナと一緒に徹夜で仕事をしようと言い始めてしまいます。
買収されてしまったフェリスはシオンの味方になっていました、彼女はウィニットだんご店の為だ、と言ってライナに徹夜を強要してきました。
ライナは最近は徹夜で魔法の研究をする事も増えていると主張しましたがシオンの言う徹夜とはライナの予想を超えるハードなモノでした。
徹夜は10日目から徹夜というそうですよ・・・五日目くらいから脳内麻薬が出てきて、うおおおおって、ハイになるそうです。
ライナは仲直りを止めて戦争しようと提案しますが、勿論却下されてしまいます。
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ライナはルシルを拘束してあるのはスフェルイエット民国に作った自分の研究室でリューラが開発した魔法で仮死状態になっていると教えます。
リューラの魔法が解けないのでローランド帝国の旧首都レイルードにあるリューラの研究所に行きたいと言い出しました。
シオンに向かって、部下に邪魔させるな、とお願いしてきます。
シオンもルークとミラーがレイルードにあるエリス家に向かっていると教えます。
そこに『堕ちた黒い勇者(アスルード・ローランド)』の死体があり、それを調べていると教えます。
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シオンは自分がルシルと契約してアスルード・ローランドを取り込んだ事を告白しました。
ライナは初耳だったので驚いています。
フェリスはシオンが契約を交わしたと思われる出来事を覚えていました。
シオンがアスルード・ローランドを取り込んだのは、エスタブール王国の魔導騎士と遭遇してライナが複写眼を暴走させた戦争から戻ってきた直後でした。
フェリスがライナと出会う2年前の話だそうです。
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結果としてライナ、フェリス、シオンの三人でレイルードに向かい、リューラの研究室とエリス家にあるアスルード・ローランドの死体を調べる事になりました。
シオンは連れてきていた部下のバユーズに命じて馬車を用意させる事にします。
バユーズはシオンが極秘に昔馴染みに会いに行くと聞かされて付いてきていたようです。
ライナの正体が悪魔王だと分かるとシオンの事を止めてきました。
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シオンはクラウの事を嫌っているバユーズを上手くコントロールしていました。
彼にはノアと共同で元レムルス帝国の領地にローランド帝国の首都の建設をさせる事にします。
バユーズはシオンの英断に不安になったようです。
自分がシオンを裏切りエスタブール王国を再興しようとするとは考えないのか?と問いかけてきます。
シオンは自分よりも良い国を作れるならば、構わないよ、と返答しています。
バユーズはシオンが少し変わったと思ったようです。
シオンは勇者の影響が消えて人間に戻っているからな、と返答しました。
バユーズはシオンがアスルード・ローランドを取り込んでいる事を知ら居ないので理解できないようです。
バユーズは人間に戻ったシオンに好印象を抱いたようです。
ノアと二人で良い首都機能を作れそうです。
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ライナ、フェリス、シオンでの三人旅は珍道中になったようです。
シオンとフェリスがはしゃぎ過ぎて路銀が尽きてしまい、私服を肥やしている貴族を襲って財産を奪いながらレイルードに向かったそうですよ。
国王が二人も居て強盗を働いています、自由にやっていますね。
レイルードに到着するのに2か月を要したそうです。
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第六章 ローランドに、帰還す
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ローランドに戻ってきたライナは馴染の宿屋に向かいました。
女将の話ではライナが泊まっていた部屋は空いているそうです・・・毎月匿名の誰かが宿代を支払い続けていたそうですよ。
ライナはシオンがライナが戻ってくる事を期待して宿代を払っていてくれたのかな?と感慨に耽っています。
ライナは宿の部屋で昼寝をすると宣言します。
フェリスはウィニットだんご店に向かいだんごを買ってくる事になりました。
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昼寝をするとフェリスに言ったライナは極秘の行動に移りました。
彼が向かった先は貴族の屋敷がある区画です。
そこにあるリューラの研究室に向かいました。
ライナが研究室の入り口を開くと極秘裏にルシルを運んできたトアレがやって来ます。
トアレはライナがルシルに復讐するのではないか?と心配していました。
ライナがリューラの手紙にルシルと二人で研究室に入れをと書いてあった、自分の為に残してくれた研究室なので最初は一人で入りたい、と告げると信じてくれます。
ライナはトアレと御者を気絶させてルシルと二人で研究室に入る事にします。
ライナとしては自分の片割れであるルシルとは二人だけで話す必要があったようです。
トアレを騙す事になってしまいました。
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シオンはこっそりとレイルードにある王宮に向かいました。
現在の王宮は軍の施設になっています。
以前は絢爛豪華だった王宮は殺伐とした軍事施設となっていました。
シオンは変われば変わるもんだと感慨に耽っています。
もうシオンの為の執務室は無くなっているので行き場に困った彼は屋上に出てみる事にします。
途中で兵士に見つかり呼び止められる事になります。
彼はシオンの顔を知っているので突然の国王の登場に驚いたようです。
シオンはお忍びで来ているので大事にしないで欲しい、と言って部屋の用意をお願いしています。
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屋上でレイルードの町並みを眺めているシオンの元にルークがやって来ました。
ルークはシオンが悪魔王ライナとの同盟に成功した事を誉めてくれます。
そしてエリス家での調査の報告をしてくれます。
神の干渉が無くなったのでアスルード・ローランドの死体を発見できたそうです。
シオンは普通の人間でもその場に入れたのか!と驚いています。
しかしルークたちではアスルード・ローランドの死体は何の反応も示さないので調査に行き詰まっていると教えてくれます。
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ルークはライナとフェリスを呼んで掴んでいる情報の交換会を開く事を提案してきました。
ミラーの妻であるジェルメも呼ぶことになります。
彼女はスフェルイエット民国の王である蒼の公主の女王ピアの師匠でもあるので彼女との交渉において優位に立てるとの判断からです。
ミラーは嫌がりそうですがジェルメも同席させる事になるようです。
シオンがライナとフェリスを迎えに行き、ルークがミラーの説得を担当する事になりました。
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ウィニットだんご店でフェリスは久々のだんごを堪能していました。
味が変わっていなかった事にフェリスは大層喜んでいます。
『おすすめ詰め合わせセット四番』を100セット頼んでいます。
すると、だんごを買いに来た老人と孫がやってきます。
フェリスの注文で売り切れてしまった事を告げられると残念そうにしています。
ここでフェリスが優しさを見せてくれます。
彼女は老人と孫にだんごを奢り、店の前で遊んでいる子供たちにも一本ずつだんごをプレゼントしていました。
彼女はご機嫌なようです。
ウィニットだんご店の店主もフェリスと再会できて嬉しそうにしていました。
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フェリスはルシルの拘束はライナが魔法を解析して解いてくれるだろうと信じています。
再会する時にルシルに何と言えば良いのか悩んでいます。
彼女はルシルの行動が自分を守る為だったと理解しているので、何と言って良いのか分からないようです。
フェリスはライナの泊っている宿に向かうか実家に戻って執事に挨拶するか迷っています。
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フェリスは殺気を感じ取り戦闘態勢をとります。
しかし敵は彼女を襲っては来ませんでした。
姿を現したのはガスターク帝国の使者でした。
やって来たのは、リル、リーズ、スイ、クゥの四人でした。
フェリスは囲まれてしまい抵抗は無駄だと理解します。
彼らはシオンとライナとの対話を要求してきました。
断られたくないようですね、フェリスに毒を撃ち込んできます。
そして手紙をシオンとライナに渡して欲しいと言って去っていきました。
事が順調に進めばフェリスに撃ち込んだ毒の解毒薬は渡すと言っています。
フェリスは手紙を持ってライナの泊っている宿に向かう事になりました。
彼女は助かるのでしょうか?
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ルシルはフェリスの事を夢に見ているようです。
フェリスを守れた事でルシルは満足しているようですよ。
そして仮死状態が解かれたルシルは目覚める事になりました。
彼の前に現れたのはライナです。
「・・・よぉ、起きたかルシル・エリス。じゃ、話を始めよう」
ライナはどんな話をするんだろうね?
ルシルが素直に会話に応じるのかも気になるね。
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AmazonLink: 大伝説の勇者の伝説13 昼寝と団子と王様と (富士見ファンタジア文庫)
発行日:2013/2/25
著者:鏡貴也
イラスト:とよた瑣織
ISBN:978-4-8291-3857-1
雰囲気:消滅、説得、怒り、覚悟、再会と折檻、帰還
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第一章 愛について
>>
エーネが殺されて激高したティーアはルシルに襲い掛かろうとしています。
それをライナが必死に止めています。
ライナはティーアに魔法を喰わせてから攻撃に移るようにお願いしています。
ティーアはライナがヤル気になったと嬉しそうでした。
ライナはルシルが弱体化していて人間的になっていると感じとります。
ルシルに力を与えていたのは神や女神たちと同種の何かだと考えて、彼に聞いてみる事にします。
ルシルは自分の中に入っていたのはライナと同じ悪魔だと言っています。
二つに引き裂かれた悪魔のうちの一匹を飼っていたそうです。
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ライナとティーアは二人で襲い掛かったのですがルシルは問題無く対処してしまいます。
ライナとティーアはルシルが使った魔法のようなもので捉えられてしまいます。
ここでルシルは油断してしまいました。
やって来たリューラに攻撃されて動けなくなってしまいました。
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リューラはルシルに殺されたエーネを見て彼女を救う事を決めました。
ルシルに『神喰い』の力を与えたのはリューラだそうです。
リューラは世界の理を狂わす事ができて満足したようです。
ここらで自分のした事への責任を取ろうと考えたそうですよ。
ライナは死なないでくれとリューラを止めますが彼の決意は変わりませんでした。
リューラはルシルに奪われたエーネの核の代わりに自分の命を与える事にしました。
ライナはリューラたちの子供に生まれて幸せだったと伝えて別れる事になりました。
.
ティーアは生き返ったエーネを抱きしめています。
生き返ったエーネは魔眼保持者だった頃の記憶を失っていました。
ティーアの事も覚えていません。
ティーアに抱き締められ驚いているエーネにライナは彼はエーネの家族だと教えます。
ずっと君を守ってきた存在で、これからもそうなると教えています。
ティーアはリューラとライナのお節介にウンザリしているようですが、お礼と謝罪をしてきました。
ライナはリューラが勝手にやった事だ、と言って謝る必要は無いと返答しています。
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ティーアは拘束中のルシルを殺したそうですがライナが止めています。
ルシルはフェリスの兄貴だと教えるとティーアは驚いています。
フェリスがこの魔眼保持者の集落に居ると聞いてルシルは驚いています。
ライナはルシルから色々と聞き出す事にするようです。
ルシルは素直に答えてくれるのだろうか?
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第二章 兄と妹
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ルシルとの戦闘が終わるとフェリス達が駆けつけてきました。
フェリスはライナの事を心配してくれます。
ライナの事を家族のようなものだと言っています。
ライナの目に涙の痕を見つけて心配していますね。
ライナはルシルがエーネを殺し、彼女を生き返らせる為にリューラが犠牲になった事を伝えるか迷っています。
リューラの死にルシルが関わっていると知ったらフェリスが悲しむと思ったからです。
ライナはルシルに神のような力を与えたのがリューラでその責任を取る為にリューラは犠牲になったと説明しました。
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フェリスは事情を知り「もう、うんざりだ」とルシルに対して怒っています。
何事も自分一人で片付けてしまうルシルにいい加減我慢出来なくなったようです。
フェリスはルシルに対して、少しは自分を頼れ、私は妹だぞ、と言っています。
ルシルにも言いたい事はありそうですが、リューラの魔法の効果で喋る事ができません。
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ティーアはエーネを殺したルシルを殺そうとしますが、リューラの魔法により動けなくなっています。
ライナはティーアをスフェルイエット民国の4番目の王にする事を決めます。
ライナ、ティーア、ピア、ヴォイスの合議制にしようと提案しています。
ティーアはリューラが犠牲になった場面を見ているのでライナの提案を受け入れる事になります。
「断り辛い」と言っていました・・・これもリューラの作戦だったのかも知れないね。
.
ライナはシオンに手紙を出して彼を呼び出す事にします。
ルシルを人質に取った、返して欲しければ一人で来い、と書く様です。
ガスタークとも同盟を結ぶことにします。
ティーアは多くの仲間を殺されて彼らには苦杯を舐めさせられているので反対なようです。
しかしライナの説得により渋々承諾しています。
ライナはガスタークもどこかの神の勢力と関係している筈なので、神の力が及ばない現在は、これまでと違った動きを取る筈だと考えています。
現状ではローランド帝国が世界最大の国となっています。
ガスターク帝国もエルトリアと同盟して勢力圏を拡大しています。
スフェルイエット民国はまだまだ小さい勢力なのですが、上手くいくのでしょうか?
ライナとフェリスは、人の嫌がる事をするのは得意だ、と言っているので、上手くいく可能性はありそうです。
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第三章 二通の手紙
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シオンは書類仕事に忙殺されていました。
ルークやミラーはローランド帝国へ神々の調査に向かってしまいました。
シオンはミラーがやっていた書類仕事をする羽目になっています。
勇者の力を封じられて人間らしい状態に戻っているシオンは徹夜で疲れている事を嬉しく思っています。
シオンはラインに宛てた手紙を出そうか悩んでいました。
一通は同盟を申し込むもので残りの一通は謝罪の手紙でした。
.
シオンが悩んでいる間にライナからの手紙が届きました。
今のシオンは完全にお飾りの王様になっていますので検閲を受けたようです。
手紙を持ってきたのはカルネとエスリナでした。
カルネは留守にしているミラーからシオンのおもりを任されているそうです。
カルネはライナの手紙の内容を好感が持てる内容だったと評しています。
クラウやミラーはどう考えるか分からないとも言っていました。
.
シオンはライナからの罵倒が書かれていると思ったようです、恐る恐る手紙を読んでみる事になります。
手紙の内容はシオンが申し込もうとしていた同盟話でした。
ライナは神の力が消えているうちに人間同士で協力しようと書いてありました。
ルシルを捕まえたので自白魔法を使って自白させる、興味があれば、来て欲しいと書いてありました。
フェリスも「そろそろいい加減にしろ兄貴!」と気合が入っているそうです。
ライナはシオンと協力して「誰もがなにも失わない世界、だんごを食べながら、昼寝してればいいような世界を」一緒に作ろうと誘っています。
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手紙には続きがあり、フェリスの脅し文句が綴られていました。
彼女は中央大陸にウィニットだんご店を進出させろ、と脅しています。
シオン、カルネ、エスリナはフェリスの本気を感じ取り、早急にウィニットだんご店を出店させる事にしたようです。
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カルネと協議した結果シオンはバユーズを連れてライナに会いに行く事を決めました。
シオンはフェリスへの貢物のだんごを探しに向かいました。
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第四章 幼馴染み
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レファルはガスターク帝国が起こった地グレンスレードに戻っていました。
此処にはグロウヴィルが刺さっていた場所があります。
そこからは薄桃色の光が漏れ出てきているだけでグロウヴィルを刺しても何も起こりません。
ガスターク帝国の面々は女神や司祭の干渉が無くなった事には気づいていましたが、何故そのような事態になったのかが分かっていませんでした。
グランスレード村にある聖堂も調べたようですが、何の変化も無かったようです。
レファルたちは司祭の命令に従い、女神と勇者と悪魔を滅ぼす為に行動していましたから、行動指針を失っていました。
今後の方針が定まらない彼らの元にスフェルイエット民国からの使者がやって来ました。
手紙を持ってきたのはキファでした。
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キファはライナの為ならば、どんな汚い交渉でもできるようです。
レファルの彼女への恋心を利用して自分を人質にする事で彼を交渉の席に着かせようと画策していました。
協力相手にヴォイスを選んでいる事も彼女の怖さが伺えます。
レファルはスフェルイエット民国の三人の王のうち詐欺師として有名なヴォイスからの手紙だと知った直後は交渉するつもりはありませんでした。
しかし手紙を持てってきたのがキファで彼女が毒を飲まされて苦しんでいると知ると会う事にします。
レファルはキファの掌の上で踊らされています・・・ちょっと可哀想な感じがしますね。
キファの悪女っぷりが炸裂しています。
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しかも彼女は毒に犯されて苦しそうな演技までしていました。
意識を失っているキファをレファルは人払いして見守る事になっています。
ここまではキファの予定通りだったようです。
二人っきりになるとキファは起きだしてレファルとの交渉を始めます。
レファルが、いい加減にしろよ、殺しちゃうぞ、俺はお前を殺す事を躊躇わないぞ、と脅します。
キファはレファルの事を信用している、好きだ、と告げてきますが、足が震えていました。
それを見てしまったレファルはキファにライナ程には信用されてないのね、と理解しガッカリしています。
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キファは彼女の知っている情報を開示して、レファルに交渉を持ちかけます。
とある事件が起こって神の力が一年間封じられている。
その間に人間は協力して神に抗う力を付ける必要がある、協力して欲しい、とお願いしてきました。
レファルはキファの首を絞めて彼女を殺そうとしてきます。
キファはレファルの行動に驚いたようです・・・
それ以上絞めるとキファは死んでしまうって段階までレファルはキファを絞めます・・・キファが気絶してしまいます。
レファルはリーズとリルと相談しています。
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レファルは交渉において自分たちが主導権を取れるようにと考えました。
スフェルイエット民国の方から動いてきたので先手を打たれてしまいました。
ですのでローランド帝国と最初に交渉してスフェルイエット民国は後回しにする事にします。
ローランド帝国のシオンが正気に戻ったとの話はキファから聞き出していました。
ローランド帝国に対する人質を一人用意できているのも判断の決め手になったようです。
彼らはガスターク帝国に内偵に来ていた槍の一族の女を捕まえていました。
キファと槍の女をローランド帝国への交渉材料にするようです。
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リルがローランド帝国へ、リーズがスフェルイエット民国に向かう事になるようです。
レファルはガスターク軍を率いて南下を続ける事になるようです。
ガスターク帝国はシオンやライナに比べて神たちの情報を多く持っていたようですが、ここに来て状況から取り残されつつあるようです。
レファルは私欲ではなく世界を救う為に戦っていたのでシオンやライナと協力する事は可能だと思えます。
レファルは世界の秘密を暴く為には自分も南大陸にあるローランド帝国発祥の地に向かわなければならないかな?と考えています。
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リルにライナの人となりを聞いたレファルはライナに対して高評価を下しています。
シオンに対しては懐疑的です。
交渉により、彼が真面に戻ったのか図ろうとしています。
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第五章 昼寝と団子と王様と
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シオンとの待ち合わせはザロール共和国という小さな国の小さな街で行われました。
場所を決めたのはフェリスです・・・この街は田舎だんごで有名でした。
フェリスは早速だんごの買い付けに向かったようです。
ライナはシオンとの待ち合わせまでの待ち時間を使いリューラの作った魔法の解読をしていました。
ライナはリューラの天才ぶりに驚いています。
中々解読できないようですが、リューラの魔法の出来は素晴らしく、解析は楽しいようです。
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ライナが居眠りしようとしているとシオンが約束の時間よりも早くやって来ました。
ライナが自分と会いたくて急いできたのか?と揶揄うとシオンは、そうだ、と認めています。
ライナはシオンが妙に素直になっている事を喜んでいます。
シオンも勇者の干渉が弱まったので人間に戻っているようです。
ライナはシオンから弱音を吐かれて嬉しくなっています。
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二人でこれまでの事を謝り合っているとフェリスが登場しました。
彼女は勝手に再会しているんじゃない!!と怒っています。
シオンが謝ろうとしたのですが、フェリスの飛び蹴りが炸裂しました。
フェリスはシオンとは久々の再会になります。
余程嬉しかったようですね、シオンはフェリスによる、愛という名の暴力を存分に堪能する事になりました。
ライナは助けを求めるシオンを、お前が悪るい、と言って突き放しています。
シオンがフェリスに痛ぶられる姿を見てライナは懐かしさを感じていました。
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フェリスはシオンが反省しているか、何度も確認してきます。
シオンが次に困った状況に陥ったら相談すると約束したので彼を許す事にしたようです。
彼女は懸案事項だったウィニットだんご店を中央大陸に出店させるのかを聞いてきました。
シオンは国費を使って出店させる計画があると言ってフェリスを買収しようとしてきます。
フェリスは簡単にシオンに買収されてしまいました。
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フェリスの愛に触れてシオンも昔を思い出して蟠りを吹っ切ったようです。
ライナと一緒に徹夜で仕事をしようと言い始めてしまいます。
買収されてしまったフェリスはシオンの味方になっていました、彼女はウィニットだんご店の為だ、と言ってライナに徹夜を強要してきました。
ライナは最近は徹夜で魔法の研究をする事も増えていると主張しましたがシオンの言う徹夜とはライナの予想を超えるハードなモノでした。
徹夜は10日目から徹夜というそうですよ・・・五日目くらいから脳内麻薬が出てきて、うおおおおって、ハイになるそうです。
ライナは仲直りを止めて戦争しようと提案しますが、勿論却下されてしまいます。
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ライナはルシルを拘束してあるのはスフェルイエット民国に作った自分の研究室でリューラが開発した魔法で仮死状態になっていると教えます。
リューラの魔法が解けないのでローランド帝国の旧首都レイルードにあるリューラの研究所に行きたいと言い出しました。
シオンに向かって、部下に邪魔させるな、とお願いしてきます。
シオンもルークとミラーがレイルードにあるエリス家に向かっていると教えます。
そこに『堕ちた黒い勇者(アスルード・ローランド)』の死体があり、それを調べていると教えます。
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シオンは自分がルシルと契約してアスルード・ローランドを取り込んだ事を告白しました。
ライナは初耳だったので驚いています。
フェリスはシオンが契約を交わしたと思われる出来事を覚えていました。
シオンがアスルード・ローランドを取り込んだのは、エスタブール王国の魔導騎士と遭遇してライナが複写眼を暴走させた戦争から戻ってきた直後でした。
フェリスがライナと出会う2年前の話だそうです。
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結果としてライナ、フェリス、シオンの三人でレイルードに向かい、リューラの研究室とエリス家にあるアスルード・ローランドの死体を調べる事になりました。
シオンは連れてきていた部下のバユーズに命じて馬車を用意させる事にします。
バユーズはシオンが極秘に昔馴染みに会いに行くと聞かされて付いてきていたようです。
ライナの正体が悪魔王だと分かるとシオンの事を止めてきました。
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シオンはクラウの事を嫌っているバユーズを上手くコントロールしていました。
彼にはノアと共同で元レムルス帝国の領地にローランド帝国の首都の建設をさせる事にします。
バユーズはシオンの英断に不安になったようです。
自分がシオンを裏切りエスタブール王国を再興しようとするとは考えないのか?と問いかけてきます。
シオンは自分よりも良い国を作れるならば、構わないよ、と返答しています。
バユーズはシオンが少し変わったと思ったようです。
シオンは勇者の影響が消えて人間に戻っているからな、と返答しました。
バユーズはシオンがアスルード・ローランドを取り込んでいる事を知ら居ないので理解できないようです。
バユーズは人間に戻ったシオンに好印象を抱いたようです。
ノアと二人で良い首都機能を作れそうです。
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ライナ、フェリス、シオンでの三人旅は珍道中になったようです。
シオンとフェリスがはしゃぎ過ぎて路銀が尽きてしまい、私服を肥やしている貴族を襲って財産を奪いながらレイルードに向かったそうですよ。
国王が二人も居て強盗を働いています、自由にやっていますね。
レイルードに到着するのに2か月を要したそうです。
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第六章 ローランドに、帰還す
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ローランドに戻ってきたライナは馴染の宿屋に向かいました。
女将の話ではライナが泊まっていた部屋は空いているそうです・・・毎月匿名の誰かが宿代を支払い続けていたそうですよ。
ライナはシオンがライナが戻ってくる事を期待して宿代を払っていてくれたのかな?と感慨に耽っています。
ライナは宿の部屋で昼寝をすると宣言します。
フェリスはウィニットだんご店に向かいだんごを買ってくる事になりました。
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昼寝をするとフェリスに言ったライナは極秘の行動に移りました。
彼が向かった先は貴族の屋敷がある区画です。
そこにあるリューラの研究室に向かいました。
ライナが研究室の入り口を開くと極秘裏にルシルを運んできたトアレがやって来ます。
トアレはライナがルシルに復讐するのではないか?と心配していました。
ライナがリューラの手紙にルシルと二人で研究室に入れをと書いてあった、自分の為に残してくれた研究室なので最初は一人で入りたい、と告げると信じてくれます。
ライナはトアレと御者を気絶させてルシルと二人で研究室に入る事にします。
ライナとしては自分の片割れであるルシルとは二人だけで話す必要があったようです。
トアレを騙す事になってしまいました。
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シオンはこっそりとレイルードにある王宮に向かいました。
現在の王宮は軍の施設になっています。
以前は絢爛豪華だった王宮は殺伐とした軍事施設となっていました。
シオンは変われば変わるもんだと感慨に耽っています。
もうシオンの為の執務室は無くなっているので行き場に困った彼は屋上に出てみる事にします。
途中で兵士に見つかり呼び止められる事になります。
彼はシオンの顔を知っているので突然の国王の登場に驚いたようです。
シオンはお忍びで来ているので大事にしないで欲しい、と言って部屋の用意をお願いしています。
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屋上でレイルードの町並みを眺めているシオンの元にルークがやって来ました。
ルークはシオンが悪魔王ライナとの同盟に成功した事を誉めてくれます。
そしてエリス家での調査の報告をしてくれます。
神の干渉が無くなったのでアスルード・ローランドの死体を発見できたそうです。
シオンは普通の人間でもその場に入れたのか!と驚いています。
しかしルークたちではアスルード・ローランドの死体は何の反応も示さないので調査に行き詰まっていると教えてくれます。
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ルークはライナとフェリスを呼んで掴んでいる情報の交換会を開く事を提案してきました。
ミラーの妻であるジェルメも呼ぶことになります。
彼女はスフェルイエット民国の王である蒼の公主の女王ピアの師匠でもあるので彼女との交渉において優位に立てるとの判断からです。
ミラーは嫌がりそうですがジェルメも同席させる事になるようです。
シオンがライナとフェリスを迎えに行き、ルークがミラーの説得を担当する事になりました。
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ウィニットだんご店でフェリスは久々のだんごを堪能していました。
味が変わっていなかった事にフェリスは大層喜んでいます。
『おすすめ詰め合わせセット四番』を100セット頼んでいます。
すると、だんごを買いに来た老人と孫がやってきます。
フェリスの注文で売り切れてしまった事を告げられると残念そうにしています。
ここでフェリスが優しさを見せてくれます。
彼女は老人と孫にだんごを奢り、店の前で遊んでいる子供たちにも一本ずつだんごをプレゼントしていました。
彼女はご機嫌なようです。
ウィニットだんご店の店主もフェリスと再会できて嬉しそうにしていました。
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フェリスはルシルの拘束はライナが魔法を解析して解いてくれるだろうと信じています。
再会する時にルシルに何と言えば良いのか悩んでいます。
彼女はルシルの行動が自分を守る為だったと理解しているので、何と言って良いのか分からないようです。
フェリスはライナの泊っている宿に向かうか実家に戻って執事に挨拶するか迷っています。
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フェリスは殺気を感じ取り戦闘態勢をとります。
しかし敵は彼女を襲っては来ませんでした。
姿を現したのはガスターク帝国の使者でした。
やって来たのは、リル、リーズ、スイ、クゥの四人でした。
フェリスは囲まれてしまい抵抗は無駄だと理解します。
彼らはシオンとライナとの対話を要求してきました。
断られたくないようですね、フェリスに毒を撃ち込んできます。
そして手紙をシオンとライナに渡して欲しいと言って去っていきました。
事が順調に進めばフェリスに撃ち込んだ毒の解毒薬は渡すと言っています。
フェリスは手紙を持ってライナの泊っている宿に向かう事になりました。
彼女は助かるのでしょうか?
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ルシルはフェリスの事を夢に見ているようです。
フェリスを守れた事でルシルは満足しているようですよ。
そして仮死状態が解かれたルシルは目覚める事になりました。
彼の前に現れたのはライナです。
「・・・よぉ、起きたかルシル・エリス。じゃ、話を始めよう」
ライナはどんな話をするんだろうね?
ルシルが素直に会話に応じるのかも気になるね。
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