ラノベの感想) 大日本サムライガール 第6巻 (星海社FICTIONS)

概略:
日毬にCIAとDIAが接触してきました。日毬を使って日本の世論を操作するのが目的のようです。双方の接触者は共に日毬のファンだったよ。日毬の動向を心配している感じがしますね。杏奈が千歳の知名度を上げる為に不定期更新のネット番組を制作する事を決めます。ひまりプロダクションに所属するアイドル達の日常を紹介する番組です。番組は予想を超えた反響を呼びテレビ局が接触してきました。改変期に5夜連続で流す番組として制作する事になりました。この番組の効果は颯斗と杏奈の予想を超えた結果を生む事になります。

レーベル:星海社
発行日:2013/7/16
著者:至道流星
イラスト:まごまご
ISBN:978-4-06-138868-0
雰囲気:海外勢力の接触、杏奈の企画、特番、予想を超えた結果、社長交代
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第一章 対日工作
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壮司に連れられてやってきたアメリカ大使館で日毬と颯斗はCIAの極東方面責任者と会う事になりました。
アメリカ大使館では一般に開放されたパーティーが開催されていました。
秘密裏に日毬に会いたいのでこの日を選んだそうです。
CIAの責任者に紹介する前に壮司の事を敵視しているDIAの諜報員と出会いました。
彼は壮司本人を敵視しているのではなく壮司が所属する組織を敵視しているようです。
CIAの偉い人ローガン・レイスに紹介される事になりました。
ローガンは妻のクロエと娘のリリィを連れてきていました。
聞けばリリィは日毬の大ファンだそうです。
リリィは日毬に友達になって欲しいとお願いしてきました。
友達の少ない日毬はリリィの申し出を快諾し二人は友達になりました。
ローガンは日毬とのコネクションを持ちたいと言ってきました。
日毬とは良好な関係を構築したいと考えているらしくCIAが国内で苦しい立場に立たされている事を教えてくれました。
ローガンは極東地域で何らかの成果を上げるように上司にせっつかれているそうです。
日毬を使って日本国内の世論をある程度誘導したいと考えているようでした。
ローガンは中国が日毬の暗殺を計画している事を教えてくれました。
公安が日毬に近付いてきたのはこれに対する動きだったようです。
大使館から帰るときに壮司を嫌っているDIAのクルス大佐が声を掛けてきました。
大佐はアメリカ大使が日毬に会いたいと言っていると伝えてきました。
日毬と颯斗は後日アメリカ大使と面会する事になりました。
壮司がCIAの協力者だと日毬と颯斗は知る事になりました。
壮司は自分は協力者に過ぎずCIAの味方では無いと自分の立場を説明してきます。
忠誠の対象は日毬と颯斗だけだと訴えました。
日毬は壮司の行動を非難しましたが颯斗には壮司の行動が妥当だったと感じられました。
壮司は自分には日毬のようなカリスマ性は無いので他者に頼らなければならなかったと訴えます。
颯斗の説明を聞いて日毬は壮司に非が無い事を認め彼を許す事にしました。
壮司は泣いて喜んでいました。
アメリカ大使が主催する各国の著名なファッションデザイナーを集めたパーティーに招待される事になりました。
CIAの協力者である壮司は同行できないので颯斗と日毬の二人でパーティーに出席する事になりました。
そこでウィリアム・バーンズ在日本・アメリカ大使と面会する事になりました。
今のアメリカではDIAの方が国策決定の本流に位置しています。
バーンズも日毬の影響力の高さに魅力を感じて彼女に接触してきました。
バーンズからホワイトハウスが中国との戦いを懸念している事を伝えられます。
有事の際に日本国民の意識を対中国に誘導する役目を日毬に担って欲しいようですね。
バーンズも日毬との関係を深めていきたいと言ってきました。
日毬は自分が独裁者となった時にアメリカと良好な関係を築けていないと直ぐに倒されてしまう事を理解したようです。
自国の防衛を自力で担いたいと志向している日毬は日本が核武装する必要性を訴えていました。
バーンズは中国に攻め込まれた時に日本の国民感情が対中国に向かっていないと困ると言っています。
日本から撤退してグアムまで防衛ラインを引き下げる予備プランが存在する事まで教えてくれました。
バーンズも日毬とは良好な関係を築きたいようです。
颯斗は由佳里と壮司を呼び出しバーンズ大使との面会内容を周知しました。
由佳里はCIAとか国防総省とかが日毬に興味を持っていると知りドラマのようだと驚いていました。
壮司の意見も反映しCIAとDIAのどちらと協力するか?或いは両方と関係を持つのか?日毬が検討する事になりました。
どちらも選ばないって選択肢は無さそうです・・・
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第二章 国家百年の大計
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日毬と颯斗は自友党と民政党の幹部に会いに行きました。
現在の政権を担っている自友党は現実的な話をしてくれました。
彼らは中国の動向を警戒していましたが経済面では切っても切れない関係になっている事を強調しています。
中国を警戒しつつアメリカと歩調を合わせていきたいと言っていました。
彼らが日毬を迎え入れようとする理由は民衆への対策が主目的のようです。
世論を敵にしたくないので日毬に党の広告塔になって欲しいようです。
日毬は核武装の必要性と日本が独自路線をとる事の必要性を語っています。
日毬は日本大志会と自友党の対等な合併なら応じたいと思っています。
日毬は自分を自友党の党首にする事を要求しました。
党首ならば被選挙権を持っていない日毬でも直ぐに就任する事ができるからね。
日毬の余りに過激な意見に自友党の幹部は驚いていました。
次に会った民政党の幹部神内は日毬よりも過激な提案をしてきました。
神内は選挙戦に勝つ事が第一目標なので党首の座を要求する日毬の提案を呑むと言ってくれます。
これには流石の日毬も驚いたようですね。
神内は日毬を民政党の党首に据えれば国民が味方になってくれると確信しているようです。
党首の座をくれると言われた日毬は悩み始める事になりました。
民政党は政策遂行能力が低い事が分かっています。
党首の座についても実行力が無いのではと心配になったようです。
返事を後日に伸ばす事になりました。
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第三章 アイドルたちの何気ある日常
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杏奈が千歳を売り出す為に杏奈プロジェクトで不定期更新のネット番組を作りたいと言い出しました。
ひまりプロダクションに所属しているアイドルの日常を順番に紹介する番組です。
面白いと判断した颯斗は企画に許可を出しました。
番組がネットにアップされると一部で話題になりました。
颯斗は長い目で見て千歳のアピールに成れば良いと考えていました。
とあるテレビ局のプロデューサーが番組を見てコンタクトしてきました。
改変期にゴールデンタイムに5夜連続番組として流したいと言ってきました。
颯斗と杏奈は大喜びしますが条件が付きました。
プロデューサーは日毬、杏奈、栞、凪沙、由佳里の回を作りたいと言ってきました。
由佳里は杏奈の作った番組のトークシーンにゲストとして呼ばれていました。
それを見たプロデューサーは由佳里なら売れると思ったようです。
熱心に颯斗と杏奈を説得してきました。
杏奈は当初の目的である千歳を売り出す事に拘りました。
千歳の回を作らないならば番組制作の許可は出せないと突っぱねます。
プロデューサーは妥協して由佳里を番組のリポーターとして登場させる事にしました。
日毬と杏奈の日常が放送される事になります。
日毬は毅然としたイメージが定着しているのですが杏奈の前では可愛い女の子になってしまいます。
杏奈の日毬への愛情の大きさが出ています。
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第四章 満を持してデビュー
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ひまりプロダクションのアイドルの日常が紹介され番組は大きな反響を呼ぶ事になりました。
日毬、杏奈、栞、凪沙の回が放送され最終回の千歳の番がやって来ました。
千歳の素でアイドルチックな性格が番組に流れる事になります。
彼女は周囲に規格外に凄い人物しかいないので自分が売れていないと悩んでいました。
悩める千歳を日毬、凪沙、栞、杏奈、由佳里が励ますシーンが流されます。
事務所の仲間から愛されている事が伝わる良いシーンになっていました。
番組の効果で千歳の知名度が上がりました。
颯斗はブレイクスルーが起こせると期待しています。
しかし彼にも予想できなかった別の大きな反響が引き起こされる事になりました。
番組のリポーターとして登場していた由佳里が千歳以上の注目を集める事になりました。
彼女を成功している女性経営者として番組や雑誌に登場させたいとの依頼が数多く舞い込む事になりました。
颯斗は由佳里には経営陣として仕掛ける側に専念して欲しいと思っていますが彼女の意志を尊重する事にします。
由佳里の性格を熟知している颯斗は由佳里に依頼があった事を伝えると彼女はタレントとしてデビューするだろうなと諦めています。
話を聞いた由佳里は颯斗の思っていた通りに増長して乗り気になっています。
しかしアイドルとして売り出すには年齢的に厳しいかな?と心配になっています。
颯斗がアイドルとしてではなく文化人チックな扱いになるんじゃないか?と教えると覚悟が決まりました。
由佳里はデビューする事を決めました。
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第五章 経営体制、一新!
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由佳里がタレントとしてデビューすると直ぐに大人気となりました。
最大手出版社の30代前半の女性編集者から依頼が舞い込む事になります。
彼女は由佳里の事を崇拝しているそうです。
由佳里の本を出版したいと言っています。
由佳里が本を読まない事を知っている颯斗は原稿を書くなんて無理だろうと助言しました。
女性編集者は優主なライターを使い自分が徹夜して三日で仕上げると言ってきます。
由佳里に頼みたいのは原稿の元になるインタビューをさせて欲しいと言っています。
2、3時間で終わるとの事だったので由佳里は依頼を受ける事にしました。
出版されたのは由佳里が成功体験を語った啓発本でした。
由佳里の人気は留まる事を知らず多くのビジネス誌が特集を組む事になりました。
由佳里は若くて美人な成功者としてもてはやされる事になっています。
由佳里を崇拝するキャリアウーマンが急増する事になりました。
彼女たちは由佳里を崇拝していてユカラ―と呼ばれるようになります。
推定で300万人のユカラ―が居るそうです。
杏奈が由佳里を広告塔に起用したいと言ってきました。
杏奈プロジェクトで提供しているドーナツの主要な購買層はユカラ―でした。
杏奈は由佳里を広告に使わない手はないと言っています。
由佳里は杏奈に頼まれて嬉しそうにしています。
杏奈は抜け目のない経営者になってきています。
由佳里はあっという間にひまりプロダクションの看板タレントになりました。
颯斗は由佳里を高く評価しているのでこの機にひまりプロダクションの体制を一新する事を決めました。
颯斗の中で、杏奈プロジェクトの成功や由佳里がデビューするきっかけになった「アイドル達の何気ある日常」の企画を考えた杏奈の評価が高まります。
颯斗は杏奈をひまりプロダクションの役員に加える事を決めました。
由佳里が社長、杏奈が副社長になる事が決まりました。
颯斗は代表権を保持する取締役に収まりました。
これは会社組織を硬直化させない為の選択でした。
颯斗は裏方に徹して新たな挑戦を模索する事にしたようです。
杏奈が所属メンバーの女の子達と相談して由佳里のデビューをお祝いしたいと言ってきました。
颯斗は杏奈たちに企画を全て任せる事にします。
由佳里には秘密で準備が進められます。
パーティ当日、杏奈が一緒に飲みたいと言って由佳里を会場に誘い出しました。
会場に入ってきた由佳里は状況を飲み込めずオロオロしています。
颯斗は由佳里の珍しい姿が見られたと思っています。
凪沙が志願して由佳里への感謝を述べる事になりました。
人前で話す事が苦手な凪沙がとつとつと由佳里への感謝を述べています。
由佳里は感動の余り泣き出してしまいます。
颯斗は由佳里が感激して泣くとは思っていなかったらしく驚いています。
日毬から記念品を贈られて大泣きしていました。
颯斗が祝辞を述べる事になります。
颯斗はここで由佳里が新社長に就任した事を皆に教えました。
それからこれまでの由佳里の活躍に対する感謝を述べています。
最後に由佳里が挨拶する事になるのですが涙でなかなか言葉が出てきませんでした。
「ありがとう、みんな・・・。頑張るね・・・。精一杯、頑張ってみるからね・・・」と小さな声で述べました。
日毬の音頭で乾杯する事になります。
日毬は由佳里を日本のリーダー役の一人だと言っています。
自分が倒れた場合は由佳里に後事を託すと言ってますね。
ひまりプロダクションは新たな一歩を踏み出す事になりました。
颯斗も言ってましたが、特異な人材が揃い過ぎて益々、訳が分からない会社になってきています。
颯斗の次の動きが気になりますね。
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成分美少女恋愛経営芸能=政治活動ハーレム
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