ラノベの感想) 百錬の覇王と聖約の戦乙女 20 (HJ文庫)

概略:
勇斗と信長の知略を競う攻城戦が展開します。民の非難が終わっていると知っている信長は容赦の無い砲撃を始めます。勇斗に将棋で負けたフヴェズルングが嫌らしい作戦で反撃を開始しました。グラズヘイム近郊に到着したジークルーネは冷静に勇斗と合流する時期を待っています。フヴェズルングは大砲を使う炎軍を自爆させる作戦を立案しました。火責めを受けた前線からランが信長を助け出す事になりますが大火傷を負ってしまいます。撃って出た勇斗をヴァッサーファルが迎え撃つ事になります。時間稼ぎを始めたヴァッサーファルに手を焼く事になっています。

レーベル:HJ文庫
発行日:2020/2/1
著者:鷹山誠一
イラスト:ゆきさん
ISBN:978-4-7986-2120-3
雰囲気:よみ合い、嫌がらせ、奇策、援軍、腹心の死
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攻める信長、守る勇斗の攻防が始まりました。
お互いに相手が予想もつかない手を打ってくると警戒しています。
信長は瓦礫を使った迷路と化しているグラズヘイムを攻略する為に大砲を打ち始めました。
民の非難が終わっていると知ってるので容赦がありませんでした。
東西南北に大軍を配置して勇斗たちが逃げられないようにしています。
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勇斗は劣勢を打開する為にフヴェズルングを使おうとしています。
彼と将棋で勝負して勇斗が勝てば戦ってくれると言っています。
フヴェズルングは将棋を教えて三日ほどで勇斗よりも強くなってしまいます。
砲撃が続く中、将棋を続ける勇斗とフヴェズルングに真面目なファグラベールが青筋立てて怒っています。
真面目な彼女には勇斗が遊んでいるように見えていました。
勇斗はいたって真面目な顔でフヴェズルングを説得するのに必要な行為なんだと答えています。
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信長の砲撃に対抗する為の軍議が開かれる事になります。
勇斗は良い知恵が出てくるのを期待してクリスティーナの奴隷になっているウートガルドを同席させています。
勇斗の期待通りにウートガルドは作戦の欠点を指摘してくれました。
勇斗に認められて尊大な態度になってしまったのでクリスティーナに尻を鞭で打たれています。
尻を叩かれてウートガルドは感じているようでした!?
被虐趣味に変貌してしまったウートガルドを見て勇斗はクリスティーナがどんな調教を施したのか心配になっています。
今の彼女なら雌豚呼ばわりされても喜びそうだ。
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勇斗が将棋で勝利したのでフヴェズルングが嫌らしい作戦を考えてくれました。
出撃する事になるフヴェズルングの元にフェリシアがやって来ました。
フェリシアはフヴェズルングを毛嫌いしているのですが実の兄を憎み切れないようです。
フヴェズルングの方も実妹のフェリシアを憎み切れないようです。
彼女に嫌われている事がちょっとこたえているようです。
実はフェリシアはフヴェズルングの事が心配だったように思えますね。
負傷中のフヴェズルングの治療をしてくれます。
ここでちょっとした意地悪をするぞ。
消毒用に使ったウォッカの純度が高い事を教えませんでした。
普通の酒と同じ感覚で飲んでしまったフヴェズルングはのた打ち回って咽る事になりました。
無様を晒したフヴェズルングを見たフェリシアは笑い転げています。
フェリシアはフヴェズルングのやらかした全てを許す事にしました。
フヴェズルングは驚いていますね。
まだ若干の蟠りがありそうですが概ね和解したと言えるようです。
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フヴェズルングはクリスティーナと弓の名手ハウグスポリを呼び出し作戦に協力させました。
鋼は蒸留酒の製造に成功しています。
高純度の蒸留酒を消毒薬として使っていました。
フヴェズルングは高純度の酒を使い大砲を使う炎軍を丸焼きにする作戦を実施しました。
クリスティーナに風の流れを読ませ炎軍が風下に来る時を待ちます。
風向きが優位になるとウォッカを入れた壺を炎軍に向けて投擲します。
壺が割れて周囲に高純度のアルコールが充満する事になりました。
高純度のアルコールが燃える事を知らない炎軍は大砲を打とうとして自ら着火します。
炎軍は火災に襲われる事になりました。
フヴェズルングは本当に嫌らしい・・・ガソリンを投擲して炎の勢いを増しました。
ハウグスポリとフヴェズルングが空中にあるガソリンが入った壺を矢で射て割ったようだぞ。
これじゃあ火だるまになるよなー・・・人間バーベキューかよ。
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信長は前線で陣頭指揮を執っていました。
そこで火災に見舞われランに担がれて逃げる事になります。
この逃走劇でランは重度の火傷を負ってしまいました。
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ジークルーネはグラズヘイムの近郊までやってきました。
ヒルダに運んでもらったようです。
疲労困憊のヒルダは休ませてもらえる事になりました。
ルーネは伝書鳩を使い勇斗と連絡を取ろうと試みます。
しかし信長は伝書鳩の存在を知っていたようです。
撃ち落されてしまいました。
居場所を察知されると考えたルーネは移動する事にしました。
可哀想なヒルダは寝入り端に叩き起こされる事になっています。
ルーネは勇斗が仕掛ける時を辛抱強く待つことにしたみたいです。
この判断に勇斗は助けられる事になります。
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勇斗は炎軍の混乱に乗じて撃って出る事にします。
ファグラベール達は火事がグラズヘイムまで飛び火しないか心配しています。
勇斗が燃える材料が無くなれば勝手に鎮火するのでグラズヘイムには燃え移らないと教えると感動しています。
撃って出る事には反対だったようですが延焼の心配がないとしり指揮が高まります。
勇斗は高い指揮を利用して北から撃って出る事にしました。
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北にはゆるい傾斜があるのでリアカーを盾にして突撃するのに適したいたからです。
北を守っているのは炎軍の先陣を務めたヴァッサーファルです。
彼は警戒していたのですが部下たちはちょっと油断していたようです。
勇斗たちが玉砕覚悟で出てくると思っていたようです。
しかし鋼軍は統率が取れていました。
炎が入手したリアカーは木製だったので鉄砲隊で撃ち殺せると思っていたようです。
勇斗は嫌らしい情報操作をしていたね。
鋼が戦闘で使うリアカーは鉄板で覆われていて荷台に土砂を満載していました。
ですので鉄砲では撃ち抜けませんでした。
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余裕で勝てると思っていた炎軍は部隊長のヒューガを失いました。
勢いを付けた鋼は押し切ろうとしてきます。
ファグラベールの《戦を告げる角笛》を使い狂戦士化して炎軍を蹴散らそうとしてきました。
指揮官のヴァッサーファルは早々に勝てないと判断して時間稼ぎを始めました。
突破された防御陣を後方で再配置して多重展開してきました。
ヴァッサーファルの作戦は大当たりして鋼の進行を食い止められそうでした。
そこに勇斗が来てくれると信じていたジークルーネ率いる親衛騎団(ムスッペル)が到着しました。
ヴァッサーファルの敷いていた陣形は本陣の後ろに手勢はいません。
ルーネに後背を突かれる事になってしまいました。
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ヴァッサーファルは声を張り上げ味方を逃がす事にします。
単独で逃げ切れる自信があったようです。
ヒルダの攻撃は交わしてたね。
しかしルーネと対峙する事になってしまいました。
芸術や美を愛するヴァッサーファルは戦場を駆けるルーネの姿に魅了されてしまったようです。
棒立ち状態でルーネに斬られる事になりました。
意外過ぎる結果です・・・斬ったルーネが呆気にとられるほどでした。
「美しい」と言い残してヴァッサーファルは死にました。
美を愛する彼にとっては悪くない最期だったかもね。
ヴァッサーファルを討ち取り鋼はグラズヘイムに凱旋する事になりました。
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信長の元にヴァッサーファルが討ち取られたとの報が届きます。
趣味人の彼の事を好ましく思っていたので落胆が大きいようですが更なる凶報が届きました。
大火傷を負って治療中のランが亡くなったとの報がもたらされます。
ランの元に駆け付けて診ていた薬師を怒りに任せて切り殺してしまいました。
ランの死は信長に大きな影を落とす事になります。
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信長は勇斗の言っていたユグドラシルが沈むって話が真実だったと認めます。
勇斗に正攻法で勝とうとしていたのは天下統一にかけた人生を全うしたかったからだと自覚します。
心の中では勇斗に負ける事で自分の行動を止めて欲しかったんだと理解します。
負けるつもりで戦っていたので差配を間違えてランを死なせてしまったと考えています。
信長はランの仇撃ちを決意しました。
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情け容赦の無い苛烈なる復讐鬼になってしまったぞ。
勇斗はちょーっとやり過ぎてしまったようだぞ。
信長は己の間違いに気が付いたようですが勇斗と協力してユグドラシルの脱出に向かう事はなさそうです。
ルーネと合流しましたが未だにグラズヘイムは包囲されています。
ランが死んで信長は切れちゃったので和解は無さそうです。
勇斗はどうするんだろうか?
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役職名前就任時からの変遷
宗主周防勇斗大宗主
女将志百家美月
舎弟頭フェリシア側室
舎弟フヴェズルング
序列一位若頭《角》宗主リネーア側室
序列二位若頭補佐《狼》宗主ヨルゲン
序列三位幹部《爪》宗主ボドヴィッド
序列四位幹部《灰》宗主ドーグラス
序列五位幹部《犲》宗主フンディン
序列六位幹部《麦》宗主ラーガスタヴ
序列七位若衆筆頭スカーヴィズ《豹》宗主、戦死
序列八位若衆イングリット
序列九位若衆ジークルーネ側室、《豹》宗主
序列十位若衆アルべルティーナ提督
序列十位若衆クリスティーナ
《剣》宗主ファグラヴェール幹部
神帝シグルドリーファ第二正妃、崩御
《牙》宗主スヴェン
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