ラノベの感想) 百錬の覇王と聖約の戦乙女 第17巻 (HJ文庫)

概略:
絹の残党を狩る為に勇斗は東に向かっています。ジークルーネが体調を崩してしまいます。フェリシアからルーネの生い立ちを知らされた勇斗はルーネが頑張りすぎる理由を知る事になります。勇斗は信長の恐怖を煽り鋼の住民を移動させようとしています。リネーアは勇斗の計画を遂行するに当たり苦渋の選択をする事になります。信長の娘ホムラが炎の侵攻を早める事になります。

レーベル:HJ文庫
発行日:2019/3/1
著者:鷹山誠一
イラスト:ゆきさん
ISBN:978-4-7986-1787-9
雰囲気:東へ、炎始動、籠城戦、大移動
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リネーアと勇斗の間に子供ができたようです。
ラスムスが大喜びしています。
彼はリネーアと勇斗の子供の顔が見たいと言っていたのですが死を賭した任務に就く事になります。
勇斗は絹を完全に併合する為に東に進軍しています。
捕虜にした絹の宗主ウートガルドはクリスティーナの奴隷になりました。
ウートガルドは民を虐げていたので奴隷身分に落として民を労わる心を学ばせようと考えての事です。
勇斗の恩情にたいしてウートガルドは反省の色を見せていません。
隙の多い勇斗を人質に取り逃げ出そうとしてきます。
護衛役のフェリシアに取り押さえられて関節技を決められて喘いでいます。
勇斗を害そうとする者に容赦の無いフェリシアは腕を折ろうとしていました。
ウートガルドはご主人様のクリスティーナから折檻を受ける事になります。
相当過激な事が行われているらしくウートガルドは泣き叫んで嫌がっています。
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絹への進軍中にジークルーネが体調を崩してしまいます。
彼女は炎のシバに負けた事を悔やんでいました。
おまけに利き腕を怪我してしまい武器を振れない状態です。
彼女の生い立ちも影響して力を失った自分に焦りを感じていたようです。
勇斗は大人しくして回復に務めるように言ったのですが効果はありませんでした。
そこに絹の残党の代表が謁見を求めてきます。
勇斗は倒れたジークルーネをフェリシアに任せて謁見にのぞみました。
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絹の代表者は勇斗の傘下に入るので自分たちの身分を保証して欲しいと言ってきます。
勇斗は抵抗されると思っていたので拍子抜けしています。
ジークルーネが動けない状態なので戦争になるのは避けたい勇斗は相手を怖がらせる演技をしつつ彼らの要求をある程度認めて降伏を受け入れました。
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勇斗はフェリシアからジークルーネの生い立ちを聞く事になります。
ルーネは狼の生まれではなくフェリシアの父親が買った奴隷だったそうです。
フェリシアはその事実を後で知ったそうです。
フェリシアの父はルーネに暴行を加えていたそうです。
子供の頃からの付き合いらしいですがルーネはそれをフェリシアには隠していたようです。
フェリシアはその事実を見抜けなかった事を悔やんでいるようです。
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フェリシアはルーネはこれまで自分の力によって道を切り開いてきた。
怪我をしてしまい武器を振るえなくなった自分に価値が無くなったと不安になるのも仕方ないと教えてくれます。
勇斗はルーネを安心させる事にします。
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勇斗は目覚めたルーネに肩の力を抜き楽にするようにと教えます。
勇斗は今のルーネに且つての自分の姿を重ねているようです。
ルーネは勇斗を自分の手本とする事に決めたようです。
勇斗はルーネがスカーヴィズを手本にしようと考えたと勘違いしたようです。
ルーネは自分の事がよく分かっていない勇斗を可愛いと感じています。
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勇斗は先の戦で大量の食糧を失った炎が動くのは秋になると期待していました。
しかし炎は秋になる前に収穫を終える事が可能になっていました。
それを実現したのは信長の娘ホムラでした。
彼女は双紋のエインヘリアルで植物の成長をコントロールする事ができるようです。
信長に長く仕えているランの目には信長の覇王の資質を受け継いでいるように映っています。
ホムラは凄く怖い性格をしているようですよ。
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炎が攻めてきたと聞いた勇斗は絹の平定をボドヴィッドに任せて神都に戻る事にします。
ここでボドヴィッドとクリスティーナが共演して他の家臣の不安を拭い去ります。
勇斗はボドヴィッドとクリスティーナのしたたかさに驚愕しています。
勇斗はイングリッドを絹の宗主にする予定のようです。
ヨーロッパへ渡る巨大な船を港の近くで作る方が効率が良いとの考えからです。
船の建造の指揮を執るイングリッドに権力を集中させようとの考えもありました。
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戦の準備が整った炎は鋼の族都ギムレーを攻める為に兵を動かしました。
クゥガとシバの軍を動かしてきます。
二人は兄弟なのですが弟のシバの方が盃の順位が上です。
クゥガはシバを出し抜く為に共闘しろとの信長の命令に背いて先行する事にします。
クゥガの軍がガシナ砦を守るラスムスと激突する事になりました。
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クゥガは慎重で用意周到な人なので攻城兵器を持ってきていました。
巨大な丸太を荷台に乗せて鉄板の屋根を付けた破城戦車を用意していました。
これを使えばすんなり開城できると思っていたようです。
勇斗は砦を防備する為の新兵器を用意していました。
巨大な弩を城壁の上に設置して上から射る事で破城戦車を破壊します。
攻め手が無くなったクゥガは砦を包囲したまま静観する事にします。
ここで諦めないのがクゥガの持ち味でした。
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クゥガは闇に紛れて巨体な石を打ちだす投石器を用意させます。
勇斗が使った投石器を見た事がある人物を探し出し絵を描かせて構造を把握して作らせたそうです。
クゥガは自分の事を才能が無いと卑下していますがそうではないようですね。
投石器により壁を破壊されましたがラスムスは移動砲台で壁を補修して抵抗を続けます。
ラスムスとクゥガはお互いに粘り強い相手に辟易しています。
ここでクゥガは火薬を使った爆弾を投げ込む事にしました。
ガシナ砦の防衛部隊は動揺してしまい隙ができます。
そこを突かれ砦の中に入られてしまいます。
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壁を突破されたと知ったラスムスは部下を連れて祭壇に籠城する事にします。
ラスムスは自分に従って来た部下を逃がそうと考えましたが最後までお供すると言われてしまい涙しています。
ラスムスは最後まで抵抗したようですがガシナ砦は陥落する事になりました。
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ガシナ砦が陥落したとの知らせにリネーアは落ち込みます。
ラスムスが死んだ可能性が高いと知り落胆しています。
しかしラスムスの死は予定されていた事でした。
そこには勇斗の壮大な計画が隠されていました。
ユグドラシルが沈むと知っている勇斗は民共々ヨーロッパへの脱出を計画しています。
住み慣れた地から住民を移動させる為に住民の恐怖を煽る事にしました。
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炎の怖さを喧伝して住民の不安を煽ります。
リネーアと勇斗はラスムスが死ぬことを前提にした計画を建てた訳ではありません。
リネーアから勇斗の作戦を聞かされたラスムスが自発的に提案したようです。
名のある武人が戦士した事を知った住民が素直に移動するだろうと考え犠牲になる事を選びました。
有能な武人であるラスムスは自分が戦死する事で住民が移動する強い理由になると理解していました。
ラスムスの考えが正しいと理解できるリネーアは彼を止める事はできませんでした。
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ガシナ砦を突破したクゥガとシバは鋼の族都ギムレーに攻め込みました。
しかしギムレーはもぬけの殻になっていました。
既に住民は避難した後のようです。
リネーアは炎軍の進軍を止める為に狡猾な罠をしかけておきました。
ギムレーに小分けにした金銀財宝を残しておきました。
街の探索をしている炎の兵士がそれを発見する事になります。
ユグドラシルでは戦勝国の兵士が敗戦国で拾った財貨は発見者の物になります。
炎兵の士気がダダ下がりになってしまいました。
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神都グラズヘイムに戻った勇斗は住民の前に出て演説しています。
信長の非道さを説いて説得を試みています。
信長の事を第六天魔王と呼んでいますね。
信長がそこまで非道な人物ではないと知っているので心苦しさを感じています。
勇斗は住民の恐怖を煽って移動させようとしていました。
しかし傘下に収めて日が浅いグラズヘイムの人々は勇斗への畏敬の念が薄かったです。
勇斗への不平不満をぶつけてくる人々が多数現れました。
そこにリーファに変装した美月が出て来て安寧の呪歌を歌います。
リーファを慕う住民たちは落ち着きを取り戻しリーファの説得を聞く事になります。
最後にリーファが頭を下げてお願いしたので驚愕されてしまいます。
住民たちはリーファに頭を下げられたので恐縮してしまいました。
彼女の事は信じられると感じ素直に移動を始める事になりました。
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信長は勇斗と戦う気になっています。
勇斗は信長の恐怖を利用してユグドラシルから脱出しようとしています。
二人が戦う事はあるのでしょうか?
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死んだと思われていたラスムスは捕虜となっていました。
大した戦功をあげられなかったと考えているクゥガはラスムスを使い何かしようとしています。
リネーアにピンチが降りかかるのでしょうか?
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役職名前就任時からの変遷
宗主周防勇斗
女将志百家美月
舎弟頭フェリシア側室
舎弟フヴェズルング
序列一位若頭《角》宗主リネーア側室
序列二位若頭補佐《狼》宗主ヨルゲン
序列三位幹部《爪》宗主ボドヴィッド
序列四位幹部《灰》宗主ドーグラス
序列五位幹部《犲》宗主フンディン
序列六位幹部《麦》宗主ラーガスタヴ
序列七位若衆筆頭スカーヴィズ《豹》宗主、戦死
序列八位若衆イングリット
序列九位若衆ジークルーネ側室、《豹》宗主
序列十位若衆アルべルティーナ提督
序列十位若衆クリスティーナ
《剣》宗主ファグラヴェール
神帝シグルドリーファ第二正妃、崩御
《牙》宗主スヴェン
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