ラノベの感想) 魔弾の王と凍漣の雪姫 第7巻 (ダッシュエックス文庫)
概略:
敗北したベルジュラック遊撃隊はマスハスの領地に逃げ込み再起をはかります。ガヌロンが王都を占領しました。邪魔な戦姫を仕留める為に死んだ竜を嗾けます。テナルディエ公爵はガヌロンの動きを察知し王都に進軍を開始します。魔物がガヌロンの前に現れ共闘を要請します。ティグルがタラードと対決する事になりました。テナルディエ公爵が王都に向かったと知ったレグナス王子も王都に向かう事にします。アスヴァールとジスタートから心強い援軍がやって来ます。
レーベル:ダッシュエックス文庫
発行日:2020/12/26
著者:川口 士(かわぐち つかさ)
イラスト:美弥月いつか (みやつき いつか)
ISBN:978-4-08-631396-4
雰囲気:励まし、反撃、屍竜、戦姫合流、秘密、ライバル、介入
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プロローグ
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一人で逃げているロランが騎士に囲まれてしまいます。
食料もなく疲弊しているロランには普段の戦闘力がありません。
追い詰められてしまいます・・・そこに援軍がやって来ました。
ナヴァール騎士団の副団長オリビエが部下を率いて現れます。
ロランは救われる事になりました。
近くにあった神殿跡で離れていた間の情報を交換しています。
ガヌロン公爵が後見人を務めるバシュラル王子に濡れ衣を着せられたレグナス王子とロランは反逆者扱いを受けています。
レグナス王子は大胆にもガヌロン公爵と敵対しているテナルディエ公爵の領地を通り王都を目指す事にしました。
ロランとオリビエはレグナス王子を追う事になりました。
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1 再起
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敗北したベルジュラック遊撃隊はティグルが懇意にしているマスハスの領地オードを目指して行軍しています。
リュディは敗北の責任を感じて指揮官をティグルに譲ろうとしてきました。
そんな彼女をティグルが励まします。
幼い頃の思い出を持ち出し初めてやる事が上手くいった事があるか?と問いかけました。
リュディは初めから上手くできた事も沢山あると言い返します。
少し元気になりました。
ティグルは自分の初陣も負け戦だったことを教えます。
敗軍の将として部下にやり遂げたって誇りを与える事が重要だと諭します。
リュディは立ち直り指揮官を続け次は勝つと誓いました。
再会したマスハスは大貴族のリュディと戦姫を3人も連れてきた事に驚いています。
ミラ、ソフィー、リーザは戦姫としてではなく客人として扱って欲しいとお願いします。
これでマスハスは少し安堵できたようです。
マスハスはベルジュラック遊撃隊が駐屯する事を認めてくれました。
ティグルたちはマスハスの屋敷に逗留する事になります。
今後の方針を話し合い情報を集めて再起を図る事が決まりました。
ティグルはバシュラルにタラードが味方している事を知りました。
弓の名手である彼は自分が倒さなければならないと決意します。
ソフィ―とリーザが入浴しています。
雷が鳴りリーザが失った記憶を思い出しかけています。
ソフィ―がリーザの身体を洗ってあげています。
リーザは幼児化しているのでソフィーの巨乳ちゃんがお気に入りです。
揉み揉みしていますね・・・自分のおっぱいも大きくしたいそうです。
幼児化しているリーザは素直な言動をするのでソフィ―に向かってティグルの事が好きなのか?と質問してきます。
ソフィ―は慌てて胡麻化していますね・・・
彼女はティグルの事が好きなようですがミラとの仲を割こうとは思っていないそうです。
リュディとミラが今後の部隊編成を話し合う事になります。
リュディは遊撃隊に参加している人々の出身地を知っていて軋轢が生まれない組み合わせで部隊を編成しました。
彼女は戦闘指揮の経験は乏しいのですが部隊運用は一流のようです。
リュディはティグルをレグナス王子の側近にしたいようです。
それを聞いてミラが複雑な心境を抱いています。
ティグルが認められるのは嬉しいのですが王宮勤めになり会う機会が減る事を心配しています。
リーザが悪夢にうなされています。
夢の中のリーザには右腕が存在しました。
廃墟となっている神殿に入りバーバー=ヤガーから「力がほしいか」と問いかけられています。
過去のリーザはヤガーに力が欲しいと願ったようです。
何のために力を欲したのか思い出そうとしていますが思い出せませんでした。
ミラとリュディはティグルを起こしに行きました。
リュディは眠っているティグルに目覚めたらお姉さんを好きになるおまじないを掛けると言って顔を近づけます。
リュディは寝ているティグルにキスしようとしているようです。
ミラは止めたいのですがティグルとの関係を秘密にしているので動けません。
困っているとドアの隙間からリーザがガン見しているのに気が付きました。
ミラはティグルを揺り動かし起こす事にしました。
リュディがもう少しだったのにと文句を言っています。
リーザは真っ赤にしてましたよ。
悪影響を受けてティグルに迫ってきたりするのだろうか?
食堂で朝食を取っているとマスハスが慌てた様子で現れます。
オードに接してるフラーゼの領主シャバノン子爵が3000の兵を率いてやって来たそうです。
彼は降伏して遊撃隊の兵を全て引き渡せと要求しています。
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2 赤狼の紅矢(ルージュルー・クロ)
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ティグルがフラーゼ軍を迎え撃とうと言い出します。
マスハスはシャバノンの使者がやって来た時から迎え撃つ覚悟を決めていました。
領主たるもの攻め込まれたら迎え撃つのが嗜みだと言い放ちます。
戦力的に不利だったのでリュディは及び腰でしたが覚悟が決まりました。
リュディが作戦をたて迎え撃つことになりました。
シャバノンがオードに攻め入ったのには理由がありました。
彼は幼少期の出来事からガヌロンに従うしか無いと考えています。
ガヌロンとシャバノンの父親が揉める事態となりました。
領主同士の話し合いで解決したいと言われてシャバノンの父はガヌロンの屋敷に向かいました。
少ししてシャバノンがガヌロンの屋敷に招かれます。
話し合いで問題は解決したと言われ食事に誘われます。
食事を終えると見せたい物があると言って豪華な箱を持ってこさせました。
シャバノンが箱を開けると父の頭部が収められていました。
ガヌロンのやり方に恐怖したシャバノンは彼に従う事を決めました。
そんなシャバノンがガヌロンの側近であるグレアスト侯爵が死んだ事を知ります。
ここで戦果を上げればガヌロンに重用されるとの計算からオードに攻め入る事を決めました。
兵力的に圧倒しているのでシャバノンは策を弄さず力押しで圧し潰そうと考えています。
これが間違いの元だったね。
マスハスは策を弄してきました。
遊撃隊を引き渡すと言って使者をシャバノンの元に送り返します。
遊撃隊を騙して平原に誘き出すので殲滅して欲しいとお願いしました。
シャバノンはマスハスを疑っているのですが戦果を欲しているので話に乗る事にしました。
ガヌロンが援軍を差し向けると言ってきたのも彼が戦いを急ぐ理由となります。
リュディは遊撃隊を率いてマスハスが武器を隠した平原を目指します。
そこにフラーゼ軍が襲い掛かりました。
遊撃隊は一目散に逃げ出し合流地点を目指します。
フラーゼ軍は敵の戦意が低いと知り追撃を掛けます。
フラーゼ軍の殆どはガヌロンが集めた諸侯の軍です。
シャバノンの手勢は150なので連携に難を抱えていました。
調子に乗って遊撃隊を追いかけてしまい隊列が長くなってしまいます。
リュディは遊撃隊を無事に逃がす為に一人で剣を振るいフラーゼ軍を斬り伏せています。
ティグル、ミラ、ソフィ―は別動隊を率いて離れた位置から戦場を見ていました。
偵察部隊が伏兵の存在を知らせてきました。
多数の怪物が集合していると報告してきました。
話を聞いたティグルはそれが竜の群れであると見破ります。
放置する事はできないのでミラとソフィ―が迎撃に向かう事になりました。
ティグルは心配なようですが自分が離れると作戦が瓦解するので別動隊の指揮をとる事になります。
ティグルの率いる別動隊は騎兵で構成されていました。
隊列の伸びたフラーゼ軍の横から突進して前後に分断をはかります。
ティグルはミラのアドバイスに従い弓の師が言った事を思い出しました。
数本の矢を素早く放つ事の大切さを思い出した彼は戦場で暴れまわる事になります。
ティグルは指揮官クラスの騎士を仕留めていきます。
フラーゼ軍は現場指揮官を失い混乱したところを騎兵に討ち取られる事になりました。
怪物の元に向かったミラとソフィーは異様な光景を見る事になりました。
そこに居たのは死んだ竜たちでした。
ミラは死んだ人間を操れる魔物ズメイの存在を思い出します。
ミラとソフィーは竜具を使い戦闘を開始します。
死んでいる竜は痛みを感じないので動けなくするのが面倒そうでした。
竜を叩いている二人の前にオルガが現れました。
三人の竜技を重ねて全ての竜を跡形もなく片づけました。
ミラとソフィーがお礼を言うとオルガから自分たちこそ助けられたと言われます。
オルガから同行者が紹介されました。
ミラはティグルに似ていると感じています。
同行者はティグルの父親ウルスでした!!
思いもよらぬ出会いにミラが慌てています。
ティグルと愛称で呼んでしまいシマッタと慌てます。
幸いウルスは好意的に解釈してくれました。
ウルスはミラとティグルが仲良くしていると知り喜んでいるようです。
ウルスとオルガは王都から逃げてきたそうです。
逃げた二人を追いかける為に屍竜が放たれたそうです。
屍竜は休息を必要としないので逃げるのに難儀していたそうです。
ティグルが今も戦っていると教えるとウルスは観戦したいと言い出しました。
4人で丘に登り戦いを観戦する事になりました。
集合地点で武器を手にした遊撃隊は反撃に出ました。
リュディは先頭に立ち突撃します。
指揮官が陣頭に立っているので遊撃隊は奮起します。
シャバノンはリュディの首に金貨100枚の賞金を掛けました。
リュディにはそれが不満なようです「安い」と言って自分を捕らえれば実家のベルジュラック家が金貨1000枚を支払うと宣言します。
挑発ですね・・・挑発に乗ったフラーゼ軍の騎士がリュディに挑みましたが簡単に倒されてしまいます。
フラーゼ軍は戦意を失う事になりました。
別動隊が攻め込んでくると知ったシャバノンは自分で仕留めようと考えました。
有利な条件で戦を挑んで負けたとあってはガヌロンに制裁を加えられると考えたからです。
騎馬で突撃したのですがティグルに馬を射られて転倒し拘束されてしまいます。
ティグルがシャバノンを拘束した事を知らせるとリュディが勝ち鬨を上げました。
マスハスが捉えたシャバノンと面会します。
ガヌロンに関する事をすべて話せと迫りましたが断られます。
シャバノンはガヌロンを恐れていますね。
シャバノンは領民に引き渡される事になるようです。
オード領で略奪行為を行ったので殺されるのでしょう。
ティグルがウルスと再会する事になりました。
ウルスが王都に居ると知って心配していたので無事の再会を喜んでいます。
ミラとリュディを紹介する事になりました。
ウルスが4年ぶりだと言ったのでリュディとティグルが驚きます。
ウルスはリュディがアルサスに遊びに来ている事を知っていました。
リュディの両親から手紙を貰い見守って欲しいとお願いされていたそうです。
ウルスはリュディの父親から託された手紙を彼女に渡しました。
ウルスはベルジュラック公爵に頼まれてオルガと共に王都を脱出してきたそうです。
ベルジュラック公爵からガヌロンが近いうちに王宮を襲うとの情報を伝えられたそうです・・・
公爵自身は最後まで陛下の傍に残ると言っていたそうです・・・
リュディの父親は高潔な人ですね。
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3 動きだす者たち
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ガヌロンが魔物を使ってブリューヌの王城を襲撃しました。
逃げ遅れたファーロン王とラシュロー=ナセル=ベルジュラック公爵が待つ玉座の間に現れます。
ファーロン王はガヌロンの狙いを考察しますが明確な目的が分かりません。
ラシュローが名家の当主が何故謀反を起こしたのか問いかけました。
ガヌロンは自分の家を名家だとは思っていませんでした。
初代を馬鹿にしている口ぶりです。
ベルジュラックとテナルディエの初代に付いても言及し名家の初代も詰まらない人間だったと言い放ちます。
ベルジュラックの初代は鉱山を発見して財を成したそうです。
テナルディエの初代は悪徳宿屋の店主で戦争のゴタゴタに紛れて敵から奪い取った小麦畑と葡萄畑で財を成したそうですよ。
元は只の人だったのに何が名家だよと語ります。
自分が後見人を務めるバシュラルを王位に就けて自分が宰相として操る意図も無いそうです。
バシュラルの事を混ざり者と罵倒してますよ。
ラシュローがガヌロンに斬りかかったのですが簡単に撃退されてしまいます。
ラシュローは左足を折られてしまいました。
ラシュローを殺そうとしたガヌロンをファーロンが止めます。
ラシュローを殺したら自殺するぞと脅します。
ファーロン王には生きていてもらう必要があるガヌロンはラシュローを生かしておく事にしました。
会話を聞いていたファーロンが兼ねてから疑問に思っていた事を問いただします。
ガヌロンはブリューヌの始祖シャルルの時代から生きているような発言を繰り返していました。
何年生きているんだと問いかけるとガヌロンは長い年月を生きている事を認めます。
自分が人間では無いと認めたのね。
ガヌロンはファーロンが秘密にしていたレグナス王子が実は女の子でレギンって名だと知っていました。
彼の情報収集力は高いようです。
長く生きているのでブリューヌの重要事項は全て知っているのかもしれませんね?
秘密の情報機関とかを持っていそうです。
ガヌロンはファーロンとラシュローを丁重に幽閉する事にします。
翌日ガヌロンはファーロン王が不予につき自分が宰相代理として政務を代行すると発表しました。
王都の人々はテナルディエ公爵とレグナス王子が黙っていない王都が戦場になると暗い顔で話しています。
領地ネメタクムに戻っているテナルディエ公爵はベルジュラック遊撃隊とバシュラル軍との戦を注視してました。
遊撃隊が負けたと知りガッカリしているようです。
ガヌロンの勢力を削りたいテナルディエはラシュローの素性を調べています。
彼の故郷が自領の近くだと知り調べさせる事にします。
王都の情勢も気にしていてガヌロンの配下が王都に集まっていると聞いて動く事を決めました。
テナルディエ公爵はガヌロンを討つために王都に向けて進軍する事を決めます。
王宮で会ったウルスの事を思い出したテナルディエは息子のザイアンに自由に行動させる事を決めます。
混乱しているブリューヌで自分の考えで行動し戦果を上げる事を期待しているようです。
ウルスに影響されてますね。
ティグル達はウルスから王都の状況を聞く事にしました。
ファーロン王からティグルの処遇について考えを聞かされたと語ります。
ファーロン王はジスタートの戦姫と懇意にしているティグルを貴重な人材だと判断したようです。
一つ目の案としてジスタートに駐在させる事を考えています。
ティグルは7人の戦姫のうち5人と仲良くなっているので納得のアイディアです。
もう一つはブリューヌの王宮に務める事でした。
ソフィーが定期的にジスタートの各地を回るのが良いと提案しています。
ミラが慌てていますね・・・彼女はこれまで通り自分の傍に居て欲しいようです。
ウルスはティグルがジスタートと内通しているとの噂を消す為にファーロン王に会いに行きました。
ファーロンに無実を訴え直ぐにアルサスに帰る予定だったそうですがグレアスト侯爵が証拠を提出したため帰れなくなります。
ファーロンに王都に留まるように言われてしまったウルスはボードワンを手伝う事になります。
ボードワンからはラシュローの事を調べる様に言われました。
ウルスはラシュローの気になる噂を聞いたそうです。
傭兵をしていたラシュローは戦場で傭兵を辞めなければならないほどの大怪我を負ったそうです。
ラシュローと戦ったミラとリュディは信じられないって顔をしています。
戦場で戦ったラシュローは二人で挑んでも勝てない強敵でした。
ラシュローの母親が海の向こうのイフリキアって国の出身だって事も掴んでいました。
ブリューヌとか国交が無いそうです。
ファーロン王がその女性と本当に子どもを作ったのだろうか?って疑問が持ち上がります。
王都に留まっている間にラシュローの行いを知らせる為にやって来たオルガと出会ったそうです。
オルガは直ぐに戻ろうとしたそうですがティグル達の居場所が分かるまで王都で待つように言われたそうです。
ファーロン王は良い判断をしましたね。
ガヌロンの脅威が迫る中ラシュローの使者として送り出されたそうです。
ウルスは直ぐにアルサスに帰ると言っています。
ウルスと仲良くなったオルガはアルサスまで護衛するつもりだったようですがウルスが断りました。
ティグルに力を貸して欲しいと言われています。
処刑する前にシャバノンからグレアストが死んだと聞いていたので遊撃隊はグレアストの領地に攻め込む事を決めました。
ティグルはミラとウルスを部屋に呼び黒弓に付いて知りえた情報を伝えます。
竜具と共鳴したと聞いてウルスは驚いています。
ミラが黒弓の出自を聞くとウルスは知らないと答えました。
ボルン家に家宝として伝わっている事しか知らないそうですよ。
ボルン家の始祖は狩人でした。
ジスタート人の可能性があるのか尋ねると可能性はあるそうです。
黒弓が危険な物だと知ったウルスはジスタートに押し付けるのも一つの手段だと言い出します。
ティグルは自分が黒弓の秘密を解き明かしたいと伝えます。
ウルスは判断をティグルに任せる事にしました。
ミラにティグルの事をお願いしていますね。
ミラはティグルはもう家族なのだから任せてくださいと答えました。
ウルスは満足そうにしています・・・これは公認されたってことか?
ウルスはマスハスとこれから飲むと言って部屋を出ました。
ミラが戦場で無茶をしたティグルを叱ります。
護衛の騎士を伴わずに戦場に飛び込んだ事を怒っています。
ミラはティグルの頬にキスする事で許す事にしました。
夜風に当たる為にティグルが庭に出るとリュディがラシュローからの手紙を読んでいました。
手紙の最後に遊撃隊の面倒を最後まで見ろと書かれていました。
ティグルはリュディがラシュローを心配していると察して言葉を掛けられなくなります。
リュディがティグルに抱き着いてきました。
ティグルは不安がっている彼女を抱きしめます。
翌朝ウルスはアルサスに向けて出発しまいた。
ティグルは「王都で会いましょう」と言って見送ります。
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4 妖婆
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遊撃隊はグレアストの領地バーニアに向かう準備を始めます。
今度の戦いにはリーザも連れて行く事になりました。
一緒に戦えると知ったリーザは張り切ります。
鞭の練習を始めています。
記憶が戻る予兆がありました。
深夜に横で寝ているソフィーに困った事があったら私の名前を使えと呟いています。
ソフィーには記憶を失う前のリーザの言葉の様に聞こえました。
王都ニースに留まっているガヌロンが山頂にある神殿に向かいます。
シャルルの遺骸を大切に祭っていたので神殿に務める神官や巫女を解放しました。
誰も居ない神殿に入ったガヌロンはシャルルの棺のある部屋に入ります。
シャルルの棺の上にキュレネ―王国で入手した箱を置きます。
キュレネ―の箱には死者を蘇らせる機能があるようですね。
ガヌロンはシャルルを蘇らせるつもりです。
ガヌロンは不思議な存在だったようです。
目に見えない精霊たちの存在を感じ取り意思の疎通ができたそうです。
ガヌロンは山の中でひっそりと暮らしていたそうですがシャルルに連れ出される事になりました。
シャルルの仲間として彼がブリューヌを建国するのに協力したそうです。
当時の敵は人間だけではなく魔物も居たそうです。
ガヌロンはコシチェイという魔物を喰らって倒したそうですよ。
それによって魔物の知識を得ました。
だからガヌロンは自分は魔物ではないと考えているのね。
コシチェイを喰らった事で年を取らなくなりました。
自分が人間では無くなったと感じたガヌロンはシャルルの元を離れようとしたそうですが止められたそうです。
シャルルが亡くなりガヌロンだけが残りました。
以来ガヌロンは歴代の国王に仕えたそうですがシャルル同様の魅力を持った人物とは出会えなかったそうです。
姿が変わらない事を疑われないために偽装結婚したり偽の兄弟姉妹を用意したそうです。
偽の子供も用意してガヌロン公爵をやらせ数代に一度自分が当主として表に出ていたそうです。
ガヌロンはシャルル以外に興味を引く人物に会えなかったので取り立てて周囲の人々と関わろうとは思っていなかったそうですよ。
神殿を出たガヌロンの前にバーバ=ヤガーが現れました。
ヤガーは少女の姿になっています。
ガヌロンに揶揄われています。
彼女は魔物のようです。
ヤガーはガヌロンと手を組みたいと言ってきました。
魔物はティル=ナ=ファを蘇らせようとしています。
ズメイとドレカヴァクはそれが目的のようです。
ヤガーはそれには興味が無いそうです。
ガヌロンも同じようにティル=ナ=ファには興味が無いようです。
ヤガーは味方をするのでリーザに手を出さないで欲しいと言ってきました。
ヤガーはズメイがムオジネルに居ると教えています。
ガヌロンと戦ったドレカヴァクは大きなダメージを受けたが生きている事も教えてくれました。
ヤガーはバシュラルをどうするのか問いかけてきました。
バシュラルはドレカヴァクとヤガーが作ったそうですよ。
彼が重傷を負ったって話は事実のようです。
ヤガーはバシュラルの事をガヌロンの同類と言っています。
バシュラルは大怪我を治す為に魔物を取り込んでいるようです。
言いたいことを言い終えるとヤガーは逃げました。
ガヌロンはヤガーを滅ぼさなかった事を後悔しています。
ガヌロンは戦姫と黒弓を敵視しています。
魔物と相討ちになる事を期待しているようですが上手くいっていません。
ガヌロンはバシュラルに遊撃隊の討伐を命じました。
バシュラルとタラードはガヌロンから聞いてレグナスがレギンという王女だと知っています。
レギンとロランがテナルディエ公爵の領地を通り王都に向かったと知った二人は対応を考えています。
この動きはレギンのアイディアだと考え彼女に度胸があると評しています。
対応を協議している二人の元にガヌロンの使者がやってきます。
ガヌロンはファーロン王を王都で拘束した事と自分が政務を担っている事を伝えます。
バシュラルには王都に来るようにと言っています。
タラードにはバーニアに向かい遊撃隊を殲滅せよと命じました。
バシュラルとタラードはまだガヌロンの力を必要としているので従う事にします。
この二人はムオジネルへの睨みをテナルディエ公爵に任せその間にブリューヌの北部を簒奪しようと企んでいます。
公爵が王都を目指して進軍を始めたと知ったら驚くだろうね。
野望の大きいこの二人はブリューヌを手に入れたらバシュラルの母親の故郷であるイフリキアに攻め込もうと考えています。
母親はイフリキアの王女だったので侵略しようって事ね・・・親孝行だ。
グレアストには子供がいなかったので後継者争いが起こっています。
バーニアに侵攻した遊撃隊はさしたる抵抗もなくグレアストの屋敷があったクレユースに入りました。
マスハスがティグルに苦言を呈しています・・・後継者を定めずに領主が死ぬとこうなると言っています。
グレアストの屋敷に入ったティグル、ミラ、オルガ、リュディはバーニアにあるひとつの町の資料を発見して喜んでいます。
金目の物は屋敷を使っていたサガモアって人物が持ち去った後でした。
軍資金が得られなかった事は残念でしたが最も欲していた情報は得られました。
しばらくクレユーズに留まる事を決めます。
バーニアでは3派閥が後継者争いをしていました。
使者を送って協力を要請したのですが誰も応じてはくれません。
バーニアを平定するのは難しいと判断しました。
撤退する方向で話が進みます。
ミラがバシュラルを知っている巫女が移り住んだカトマゴスの神殿に行きたいと言い出します。
ティグルとリュディが同行を申し出ました。
そこは女性しか入れない神殿です。
ティグルは神殿の外でミラとリュディを援護する役割を担う事になります。
ミラとリュディが神殿に入り巫女を探す事になります。
身体を清める事になりました。
どこまで綺麗にすれば良いのか分からないリュディがティグルに全裸を見せる気構えで身体を拭こうと言い出します。
自分で言ったセリフに照れています・・・ティグルに全裸を見せる姿を想像して照れたようですね。
ミラは他の巫女から簡単に紹介してもらえると思っていたのですが上手くいきませんでした。
神殿は悪い男から逃げてきた女性を匿う役割を果たしていました。
ミラとリュディは悪い男の使いと疑われ警戒されてしまいます。
ミラが工夫して巫女たちと打ち解けてベアトリスという女性を紹介して貰えました。
バシュラルについて質問するとベアトリスが真っ赤になって怒りだします。
怒ったベアトリスは走り去りました。
ミラとリュディは他の巫女に睨まれてしまいます。
女性の悲鳴が聞こえてきました!!
ミラとリュディは巫女たちに混ざって現場に向かいました。
干してあった神官衣が地面に落ちていました・・・洗った神官衣が汚れてしまったので悲鳴を上げたのね・・・
リュディは現場がベアトリスが走り去った方向と逆だと気が付きます。
ミラはベアトリスが危ないと察知し彼女を探し始めます。
ミラとリュディの前に二人の女性が立ちはだかります。
神殿に武器は持ち込めないので素手で殴りかかって来ました。
相手が悪かったねミラとリュディに殴り倒されてしまいます。
襲ってきたのはテナルディエ公爵の配下の者でした。
窓の外を見ると金髪の男(タラード)がベアトリスを担いで走り去ろうとしています。
ミラは窓から飛び降り竜具(ラビアス)を呼び出します。
相手が戦姫だと分かった男はベアトリスを人質に取ろうとします。
水を入れた桶を持ったリュディがやって来ます。
リュディはタラードの頭上に桶の水をぶちまけます。
リュディは水をラビアスで凍らせてもらいタラードを拘束しようと考えました。
リュディの意図を察したタラードはベアトリスを突き飛ばして逃げて行きました。
ベアトリスからバシュラルの話を聞く事になります。
ベアトリスはウルスが掴んだとおり右腕を失う重傷を負っていたと語りました。
再会した翌日に流行り病に掛かってしまい七日後に再会した時には治っていたそうです。
ベアトリスが伏せっている間にバシュラルの母親が病で亡くなったそうです。
急な事だったそうですよ。
母親が亡くなった晩にバシュラルが湖に身投げしたとの噂もあるそうです。
現場を目撃した人は右腕が無かったと言っていたそうです。
バシュラルは健康体に戻っています。
ミラは妙だと感じています。
目的を達成したミラとリュディは神殿を出る事にしました。
ティグルと合流してベアトリスから聞いた話を報告します。
そこに血相を変えたロイクがやって来ました。
サガモアが三つの派閥を纏めてカトマゴスに攻めてきました。
マスハスとソフィ―が察知して遊撃隊が追ってきました。
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5 対決
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マスハスは数の不利を補うために奇襲を掛ける事にします。
危険な戦場に戦姫を二人も連れて行く事は出来ないのでオルガだけが参加する事になります。
ソフィ―とリーザは別荘で待機する事になりました。
ソフィーの元に100近い異形の敵が接近しているとの知らせが届きます。
ソフィーは敵が人間では無い事を明かし注意を促しました。
リーザを別荘に残して迎撃に向かいます。
ソフィーは率いてきた兵士と協力して異形の化物を退治していきます。
敵に何の工夫も無い事に違和感を感じたソフィーは敵の狙いがリーザだと気が付きました。
別荘で留守番しているリーザの元にヤガーがやって来ました。
ヤガーはソフィーに化けていたのですがリーザに見破られ戦闘になります。
記憶を失っているリーザには逃げる事しかできませんでした。
追い詰められてしまいます。
ヤガーは記憶を失う前のリーザを騙し彼女を使役しようとしていたようです。
しかしリーザが右腕を失った事で呪いが解けてしまったのね。
追い詰められたリーザの前にソフィーが現れました。
ソフィーはリーザを守りながら戦う事になります。
ヤガーの攻撃で吹き飛ばされてしまい気絶してしまいます。
ヤガーは攻撃力を失った二人の戦姫を拉致しようと考えます。
追い詰められたリーザが竜具ヴァリツァイフを呼び出しました。
ヴァリツァイフを握ったリーザは懐かしさを感じています。
ソフィーを虐めたヤガーを倒す為にリーザの反撃が始まります。
記憶は失ったままなのですが戦闘の随所でエリザヴェータだった頃の口調がでてきています。
ヤガーは窓から森に逃げ込みました。
追って来たリーザを地割れの中に呑み込もうと試みましたが避けられます。
リーザはヴァリツァイフを木の枝に巻き付けて裂け目を飛び越えました。
記憶が戻っているんじゃないかって鋭い動きでヤガーに接近します。
ヴァリツァイフでヤガーを捉えたかと思ったのですがヤガーは虚空に消えました。
やって来たソフィ―に逃がしてしまったと告げています。
リーザは呼んだらヴァリツァイフが来てくれたと言って嬉しそうにしています。
遊撃隊は押されていました。
困ったマスハスはオルガに突撃してもらう事にします。
味方の士気を高め敵を怖がらせるために異名を付ける事になります。
オルガは「斧姫(タポレーサ)」と名乗ると言っています。
オルガの突撃により遊撃隊は瓦解の危機を逃れます。
迎えに行ったティグル達が合流しました。
そこにタラードが攻めて来たとの報が届きます。
彼との決着を付けたいティグルが相手をする事になります。
心配しているミラが同行する事になりました。
リュディとオルガで中央部に再突撃する事になりました。
ティグルとタラードが弓の撃ち合いをする事になります。
ミラはティグルの戦いを黙って見ている事になりました。
ティグルは果敢にもタラードに向かって突撃していきます。
タラードはティグルの意図を理解し負けられないと感じて突撃を始めます。
弓で撃ち合うには近すぎる距離まで二人は接近する事になりました。
会話可能な距離まで接近しています。
タラードはティグルの隙を作る為にあえて矢を撃ち落さずに避ける事にします。
矢が側頭部を掠った事を感じ取り勝利を確信します。
ティグルの行動はタラードの予想を超えていました。
ティグルはタラードの放った矢を手でつかみ取り素早い動作で射返して来ました。
矢はタラードの弓の弦を破壊しタラードの肩に刺さりました。
ティグルが止めを刺す前にタラードの配下が雪崩れ込んで彼を連れ出します。
ティグルは馬を撃たれてしまい落馬します。
そこにミラが駆けつけて来ます。
戦姫と戦うつもりがないタラードの部下たちは逃げて行きました。
ミラが「心配したんだから」と言って抱き着いてきました・・・ちょっと泣いてる?愛されてますねー。
ティグルはミラに謝り続ける事になりそうです。
中央に突撃したリュディは「金貨一万枚の女」って異名を名乗り切り込みます。
彼女の異名は遊撃隊に好評のようです士気が上がりまくっています。
オルガとリュディは中央部を突破して指揮官のサガモアの前まで辿り着きます。
リュディとサガモアの一騎打ちとなりリュディが首を跳ねました。
勝ち鬨をあげるとサガモア軍は敗走を始めます。
マスハスは追撃を試みたのですがタラード軍の奮戦に遭い逃がす事になりました。
勝ったリュディが二コリ笑顔で「この次は、王都ですね」と言っています。
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エピローグ
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アスヴァールのギネヴィア王女がお忍びでブリューヌに向かっています。
驚くべきことにお供はハミッシュだけですよ。
まあ宝剣カリバーンを持ってきているので強いんだけどさ。
可哀想なハミッシュは物凄いストレスを抱えています。
ハミッシュはギネヴィアが思い付きで行動に出たと思っていたようですが周到な計画が用意されていました。
ギネヴィアはこの機会にブリューヌに対する借りを返し切ろうと考えています。
更に自分が戦場に立ち混乱を収めて借りを作ろうと考えています。
最も重視しているのはロランをアスヴァールに招く事でした。
アスヴァールは軍備を再編する必要に迫られています。
ロランに戦術を教えて貰おうと考えています。
ロランに好意を寄せている彼女は自分の魅力でロランを篭絡してアスヴァールに骨を埋めさせようとまで考えています。
テナルディエ公爵に会うために南下したレグナス王子が公爵が王都に向かった事を知りました。
レグナス王子はテナルディエを追い王都に向かう事を決めます。
平和で暇を持て余しているエレオノーラの元にミリッツァがやって来ました。
ミリッツァはヴァレンティナの使者としてエレンの元にやって来ました。
ヴァレンティナはエレンにブリューヌの混乱に介入して欲しいと言っています。
ミラに対抗する為にエレンはアルサスと交流を始めています。
ティグルにも好意的な感情を持っているエレンはミラへの当てつけになると考えアルサスに向かう事を決めました。
ミリッツァもブリューヌの混乱に介入すると言っています。
これでサーシャ以外の戦姫がブリューヌに集う事になりますね。
彼女達はレグナスの味方になるようなので戦局は一気に動きそうです。
ガヌロンはどんな手に出てくるのでしょうか?
テナルディエ公爵の動きも気になります。
彼は大望を抱いていそうなので三つ巴の戦いになったりするのでしょうか?
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特別編 近くに耳あり遠くに目あり
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王都にやって来たミラは買い物に出かけます。
そこでヌイグルミを購入しているエレンを見つけました。
一瞬揶揄ってやろうと思ったのですが密かな趣味を笑われるのは気持ちのいいものではないと思い直し見逃す事にします。
ミラは吟遊詩人の恋歌に聞き入っていました。
それをエレンが発見します。
脅かしてやろうと近づいたエレンは恋歌の女性の名称をティグルと言い換えて呟くミラの声を聞いてしまいます。
エレンは吹き出してしまいました。
ミラはエレンにティグルと呟いていた事を聞かれたと知り対抗する事にします。
ミラはエレンがヌイグルミを購入しているのを見たと教えます。
ヌイグルミはリムへのお土産なのですが彼女が趣味を隠しているので事実を語れません。
二人はこの事を誰にも言わないと誓い別れました。
二人は秘密は漏れないと安心してたようですがヴァレンティナの情報網に引っかかっていました。
ヴァレンティナは二人の秘密を他の戦姫にばらしてしまいます。
これがエレンやミラに嫌われ原因かもな。
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成分 | 美少女 | 戦闘 | 作戦 | 恋愛 | ラッキースケベ |
評価 | AAA | AAA | AAA | A | A |
公国 | 名前 | 異名 | 竜具 | 形状 |
オルミュッツ | リュドミラ=ルリエ | 凍漣の雪姫(ミーチェリア) | ラヴィアス | 槍 |
ライトメリッツ | エレオノーラ=ヴィルターリア | 銀閃の風姫(シルヴフラウ) | アリファール | 長剣 |
レグニーツァ | アレクサンドラ=アルシャーヴィン | バルグレン | 双剣 | |
ルヴーシュ | エリザヴェータ=フォミナ | 雷渦の閃姫(イースグリーフ) | ヴァリツァイフ | 鞭 |
オステローデ | ミリッツァ=グリンカ | 虚影の幻姫(ツエルヴィーデ) | エザンディス | 大鎌 |
ブレスト | オルガ=タム | 羅轟の月姫(バルディッシュ) | ムマ | 斧 |
ポリーシャ | ソフィーヤ=オベルタス | 光華の輝姫(ブレスヴェート) | ザート | 錫杖 |
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