ラノベの感想) 魔弾の王と凍漣の雪姫 第9巻 (ダッシュエックス文庫)


概略:
ガヌロンが復活させたシャルルがブリューヌの王宮に現れます。シャルルはファーロンの肉体に憑依していました。レギンにファーロンが死んだ事を教えデュランダルと鏃を奪って逃亡しました。シャルルがガヌロンの領地を攻略する時に拠点として丁度良い場所にあるランブイエ城砦を強襲しました。常人では考え付かない非常識な方法で乗っ取ってしまいます。討伐軍に参加するリュディに婚約問題が持ち上がりました。ティグルとザイアンが二手に分かれて討伐軍の指揮を取る事になりました。ザイアンが飛竜で城砦を強襲し城門を開けるという大役を担う事になります。

レーベル:ダッシュエックス文庫
発行日:2021/8/30
著者:川口 士(かわぐち つかさ)
イラスト:美弥月いつか (みやつき いつか)
ISBN:978-4-08-631434-3
雰囲気:目立ち過ぎ、始祖復活、強襲、宣戦布告、婚約問題、混浴、責任、共闘と強敵、使徒、城砦戦、肩透かし、追撃決定
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プロローグ
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初代国王シャルルが死ぬ直前の記憶ですね。
シャルルは死ぬのを惜しいと思っていたみたいです。
まだまだやりたい事が残っていたようです。
ガヌロンに何かを頼んでいます。
自分の懸念した通りになったらお前の手で滅ぼしてくれと言ってました。
自分を滅ぼして欲しいって事なのか?
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1 帰還
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王都に凱旋したレギン王女は兵士たちを労い勝利を宣言しました。
残っている敵がガヌロンだけである事を告げ余剰戦力を解散させました。
ブリューヌの兵士は半分農民なので領地に帰して畑の手入れをして貰わなければならないからです。
レギン派の中枢に居ない者や市民には彼女がジスタート、アスヴァール、ザクスタンから援軍を取り付けたと見えています。
彼女の功績を讃える声が溢れています。
バシュラルが雇い入れた傭兵は出身国に返還する事にしました。
バシュラルに従っていてブリューヌ兵の罪は咎めませんでした。
自分の領地に帰り普通に暮らせと伝えました。
バシュラルに従っていた敗残兵達は彼女の恩情に感謝し有事の際は一番に駆け付けると誓ってくれました。
レギンは着々と足場を固めていっています。
ティグルは王宮に同行する事になりますた。
道中で王都の印象を聞かれます。
ティグルは見たままの感想として広くて驚いたと告げました。
レギンは道は覚えておいた方が良いとアドバイスします。
ティグルは不思議に思っていますね・・・
王宮に各国の賓客を招いて論功行賞を行いました。
ジスタートからはミラ、アスヴァールからはギネヴィア、ザクスタンからはサイモンが招かれました。
ギネヴィアは金銭については多くは望まなかったのですがロランを一年ほど貸して欲しいとお願いしてきました。
彼女はロランにご執心なのでこれまでも何度もレギンにお願いしてきています。
レギンは考えておくと言うに留めました。
ミラも金銭的には過大な要求をしませんでした。
ギネヴィアと同様に実費と少しばかりの報酬を要求しました。
彼女はジスタートがブリューヌに貸を作れれば御の字だと考えていました。
少しばかりティグルの後押しをしてくれます。
ティグルに十分に報いて欲しいとお願いしました。
それを聞いたリュディが「輝星章」という勲章を授与してはと提案しました。
下級貴族や騎士にとって望みうる最上位の勲章です。
レギンも乗り気になっています。
ティグルはミラに相応しい自分に成れたかも?と期待します。
サイモンも金銭的には過剰な要求はしませんでした。
変わったお願いとしてガヌロンとの問題が片付くまで自分達を傭兵として雇い続けて欲しいとお願いしてきました。
余剰兵力は要らないのでティグルが戦い以外に何ができると質問します。
サイモンはガヌロンに味方している貴族の戦力を削ぐ事が出来ると言ってきました。
貴族の領地の町や村を焼き討ちしたり井戸に毒を撒いて潰せるぞと主張します。
誰もが非道な手段に顔を顰めていますがティグルだけが乗り気でした。
彼はサイモンの戦法を使おうとは考えていませんがガヌロンなら同じことをやりそうだと考えました。
敵の戦法を先に知れた事は良かったと考えます。
自分達に考え付かない戦法を思いつけるサイモンを使えると判断したようです。
レギンにサイモンたちの指揮権を下さいとお願いしています。
レギンもサイモンの有用性に気が付いたのかティグルの提案をのみました。
夕食後にティグルがミラに会いに来ました。
ティグルは自分がミラに相応しい男になれたのか聞いてきました。
蒼氷星に自分の矢は届いたか?と質問してきました。
緊張しながらミラの答えを待っているティグルにミラは届いていると返答します。
ティグルは一瞬ミラを抱けるぞと喜んだような?
ミラはガヌロンを倒すまで待って欲しいと言ってきましたね。
ティグルがジスタートと内通しているって噂を信じている貴族がまだ残っているからだそうです。
ミラはティグルが大きな功績を立てたので嫉妬されているんだと教えました。
ティグルは目立ち過ぎッてことだね。
翌日リュディに付き合いティグルは彼女が親しくしている鍛冶屋に向かいます。
リュディは布で包まれた大きな荷物を持ち込みます。
二人きりの道中でティグルはリュディと遊んでいた昔を思い出しています。
少年の頃の自分はリュディの事が好きだったんだなと述懐していますね・・・あれっ結構マジっぽい。
リュディがティグルトミラの仲を聞いてきました。
もうキスする関係になっているのか?と言っています。
ティグルは照れつつも肯定していますね。
リュディが妙な事を言ってきました・・・それは正しいキスなのか?と言っています。
正しいキスって何だ?とティグルが疑問に思っていると正しいキスを教えてあげようか?と言われました。
リュディがティグルの肩に頭を乗せて眠ってしまいます。
彼女の唇にドキリとしたのですが涙の痕を隠していると気が付き彼女は元気なふりをしている事に気が付きました。
目的地に到着したのでリュディを起こします。
彼女はお礼だと言ってティグルの頬にキスしてきました。
リュディはティグルを口説こうとしている?
ミラには言えないな・・・
リュディが扉を叩くとデジレという鍛冶師が出てきました。
彼女の家と代々懇意にしているそうですよ。
デジレがリュディの事をお嬢様と呼ぶ姿を見てティグルは彼女が公爵家の令嬢なんだと改めて感じています。
デジレが今日は客が多い日だな?と妙な事を言っています。
作業場に入るとロランとギネヴィアが来ていました!
ロランの持つ宝剣デュランダルの手入れ方法を知っているのはデジレだけなんだそうです。
彼の家は元宮廷鍛冶師の家系でデュランダルの手入れ法を代々受け継いでいるそうですよ。
その話を知ったギネヴィアが興味を持ちロランに同行したそうです。
デュランダルの手入れ法は特殊でしたね。
ディランダルは傷ついても自然に回復するそうです。
手入れ法とはそれを早める事でした。
種類は教えてくれませんでしたがディランダルの回復を早める為に木を焼いた灰をかけていました。
ギネヴィアが前のめりになっています。
彼女は自分がアスヴァールの王女でカリバーンの持ち主だと教えいました。
カリバーンを持ってくるので同じ方法で手入れして欲しいとお願いします。
他国の宝剣なので何か手違いで壊れたら不味いと考えデジレは泣いて拒絶しています。
ロランとリュディが取りなすとギネヴィアは貸一だと言って引き下がりました。
リュディが布で包んで運んできた物体はバシュラルが使っていた剣の破片でした。
これを使って自分用の剣を作って欲しいとお願いしました。
デュランダルと互角に渡り合った剣なので素材が分かりません。
通常なら長い時間が掛かるのですがリュディが八日で準備して欲しいと頭を下げますよ。
他ならるリュディの頼みは断れないと感じたデジレは引き受ける事にしました。
ディランダルの手入れと平行しての作業になるのでデュランダルが治るのが遅れました。
ロランは気にしていないと言ってくれました。
ジスタートの戦姫の中でも大きな出来事が発生しました。
記憶を取り戻したリーザがエレンに決闘を申し込みました。
ソフィとオルガがリーザと仲良くしているのでエレンは申し出を断れなかったようです。
ミラ、ミリッツア、はヒヤヒヤしていますがオルガは楽しそうにしていました。
互いの実力を知る事が目的だったので竜技の応酬となったそうです。
頭突きや体当たり掴み合っての殴り合いに発展して泥試合となりました。
最後は互いに竜技を放ち吹き飛びました。
ブリューヌ人に戦姫同士が争った事がバレると不味いので夜になってから二人を王宮に運び込みました。
同じ部屋の床に傷だらけエレンとリーザが寝かされています。
引き分けの様に見えますが挑まれた自分の勝ちだとエレンが主張しリーザがこれを認めました。
治療が終わりエレンとリーザが残されました。
リーザは思い切ってエレンに胸の内を明かします。
不仲だった父親との仲直りの機会を奪ったとしてエレンに決闘を挑み負けました。
リーザは父親との仲が修復されるとは思っていなかったのですが当時は仲直りの機会を奪われたと思い込もうとしていたそうです。
そこでエレンに負けてしまい彼女はバーバーヤガーに付け入られる事になりました。
バーバーヤガーを倒し失われていた右腕を取り戻せたのですが自分がその時から変わっていないと自覚していたので一歩を踏み出す為にエレンに挑んだと教えました。
戦ってくれたエレンに感謝を伝えると彼女の方からも感謝されます。
エレンはリーザが疫病を起した村の村人を救ってくれた事に感謝を示しました。
これまでのエレンは村自体が消滅したのでリーザを恨んでいたのですが生き残った村人と出会い彼らがリーザに感謝している事を知りました。
自分が助かった村人の事を考えていなかった事を恥じています。
良い雰囲気になりそうに思えたのでリーザは思い切ってリーザと呼んで欲しいとお願いします。
緊張して返事を待っているリーザにエレンは友達付き合いするつもりを無いと答えます。
エレンがそう答えたのには理由がありました。
リーザは隣のレグニーツァを収めるサーシャと不仲です。
エレンは自分が同行するのでサーシャに会って欲しいと言ってきました。
リーザは国境を接しているので小競り合いが消えるわけではないと考えます。
エレンからルヴーシュとレグニーツァだけで考えるなと諭します。
サーシャは他国に恨まれるのを避けようとしている事を教えました。
貴族の領地は取りつぶしになる事もありますが戦姫の収める公国は戦姫が交代する事はあるが永続性が高いです。
一人の戦姫が恨みを買うと次の代になっても恨みが継続すると教えます。
サーシャやエレンが自分が戦姫を辞めた後の事まで考えているとしりリーザはサーシャと会ってみる事にします。
ミラ、ソフィ、オルガ、ミリッツアが今後に付いて話し合っています。
残っている魔物を倒す事が最大の懸念事項のようです。
ルサルカ、レーシー、トルバラン、バーバーヤガーは倒しました。
残っているのはズメイ、ガヌロン、ドレカヴァクです。
オージュールで戦った犬頭はドレカヴァクでは無いとの見解をソフィーが示します。
犬頭は戦姫の力を観察しているように見えたそうです。
ドレカヴァクはテナルディエ公爵に仕えている人物で間違い無いとの事です。
公爵は彼を信頼しているそうなので危険性を訴えても公爵はドレカヴァクの味方をするだろうと考えられます。
ドレカヴァクを捉えるには危険性を示す証拠が必要です。
ジスタート王に報告する為にソフィとミリッツアが戻る事になりました。
戦力としての適性を考えての事です。
ミラ、エレン、オルガ、リーザがブリューヌに残る事になるようです。
リーザがギネヴィアと因縁がありそうなのでミリッツアが心配しています。
ソフィはリーザに任せる事にするみたいです。
難しい話が続いていたのでソフィが話題をミラとティグルの進展具合に切り替えます。
ミラは余裕ある態度を意識しながら着実に進んでいる事を教えました。
ガヌロンを討伐したら自分とティグルの関係を公にすると教えます。
それを聞いたソフィが心配してくれます。
ミラは二人の関係を開示できると考えていたので不安になりました。
ソフィからミラの功績が高すぎるのが問題になりそうだと指摘しました。
ミラはティグルと同行していたので各地で功績をあげました。
ジスタート王がティグルト結婚させるのではなく各地との交渉役に指名する可能性が出てきていると指摘しました。
ミラはジスタートに取ってティグルの重要性が増していると反論しますが彼を引き留める役目はミラである必要は無いと言われます。
ソフィでもエレンでも良いと考えられると伝えました。
ミリッツアがミラを揶揄う意図で相手役に立候補してみせました。
ミラはティグルと友誼を持ちたいと考えているジスタートの諸侯が多数居ると認識しました。
困ったミラがソフィにアドバイスを求めると意外な答えが返って来ました。
ソフィは既成事実を作ってしまえと教えました。
年頃のミラとティグルが長い事行動を共にしていたのでそうなるのも不思議じゃないと思わせるのが狙いでした。
ミラはティグルに会いに行きました。
ティグルもミラを探してたので人気の無い廊下でその日の報告会を行っています。
ティグルからリュディと二人で彼女の知己の鍛冶屋に行ってきたと聞いて不安を覚えています。
ミラはエレンとリーザが戦った事を教えました。
二人に大した怪我が無いと知りティグルは安堵しています。
二人は抱き合いながらキスしています。
ミラがここで既成事実を作るかと期待したのですが行動に出ませんなー。
余裕ぶっこいている暇は無いと思うんですが・・・
横から誰かに掻っ攫われないと良いよね。
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2 三面女神
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ザイアンが王都の酒場で祝杯をあげていました。
彼の取り巻き達は彼が先の戦いで功績を上げたと称賛してくれます。
ザイアン自身は大した功績を上げられなかったと思っているので怒りを抱える事になっています。
怒りを抑える為に近くに寄って来た女給の尻を撫でる事にしました。
彼女が悲鳴を上げないので訝しく思い顔を見てみるとそこにはアルエットが立っていました。
彼女にはネメタクムに戻るように命じてあったのでザイアンが驚きます。
アルエットはガヌロンとの戦いがいつ終わるのか分からないと聞いて王都に戻って来たと言っています。
彼女が王都に戻ると決めたのでザイアン配下の部下たちが同行してくれたそうです。
王都で竜の居場所を聞いてテナルディエ家が駐屯している場所を探し当てたそうです。
竜の機嫌が悪かったのでザイアンを呼び戻しに来たそうですよ。
アルエットはザイアンが苛立ちを抱えていると理解しているのかな?
功績を上げる為に再び挑戦するのでしょう?と問いかけてきました。
再挑戦するという目標が出来たのでザイアンの怒りは収まりました。
アルエットは上手くザイアンを操縦しているように見えますね。
彼はアルエットの尻に敷かれていた方が良いみたいだ。
ザイアンとアルエットは竜の世話をする為に酒場を後にしました。
アルエットの見事な操縦に取り巻きと店主は驚いていました。
ロラン、ギネヴィア、ティグル、ミラが神殿にやって来ました。
ロランが育った場所と聞いていたのでギネヴィアが興味津々です。
一行をロランを育ててくれた神官や巫女が迎えてくれました。
比類なき強さを知られているロランは育ての親たちの前では子ども扱いされていました。
神殿長が出て来て用向きを聞いてきました。
彼女もロランの育ての親の一人でした。
ロランはティグルにティルナファの話をして欲しいとお願いしました。
ギネヴィアがロランとの結婚を考えていると告げました。
神殿長は多いい喜んだのですがロランが必死にギネヴィアの冗談なんだと言い聞かせる事になりました。
ティグルとミラが神殿長からティルナファについて教えて貰う事になります。
ティグルはティルナファが出て来る夢を見た事を伝えます。
夢の中のティルナファの発言が人間の味方なのか疑問に思えると語りました。
神殿長はティルナファに三つの顔がある事を教えてくれました。
ティグルの見た夢に出てきたティルナファが本物だったのかもしれないと言っています。
神々の発言に善悪が無い事も教えてくれました。
善悪を決めるのは受け取った人間の考え方次第だ言われてティグルは少し安堵しました。
ロランの案内で神殿に祭られている神々の像を見て回る事になりました。
ギネヴィアが興奮気味です。
ティグルはティルナファの像を発見しました。
弓を構えている像だったのですが矢に鏃が付いていませんでした。
ティグルが持っている二つの鏃を矢の先端にくっ付けてみるとぴったりと嵌ります。
元々は鏃が存在した可能性が出てきました。
ティグルはその場で鏃を見つける事は出来ませんでした。
泊って行く事になったロランを残してティグル、ミラ、ギネヴィアは王宮に引き上げました。
ティグルとミラがレギンに呼ばれました。
レギンがミラの淹れた紅茶を飲む機会を作ってくれたからです。
ミラはジャムを入れて飲むジスタート式の楽しみ方を勧めました。
ギネヴィアの進める山羊の乳を混ぜるアスヴァール式は邪道だと暗に言い含めています。
レギンがティグルの好みを聞いてきました。
ティグルはミラの味方をしたいとの側面もあったのかジスタート式が好きだと答えました。
彼の答えを聞いたレギンが渋面を作ります。
レギンはティグルをジスタートに駐留する駐在武官にしようと考えた居たそうですが辞めた方が良いかなと言い出します。
ミラがその場に居るのでジスタート式を勧めるのは理に適っていてアスヴァール式を貶めなかった事には好感が得られるそうです。
しかしブリューヌへの配慮が足りなかったと言われました。
ブリューヌへの配慮として葡萄酒を褒めるべきだったと言われました。
レギンがリュディと一緒に作法を学んではどうか?と勧めてきました。
ティグルはリュディの告白を断ったのですが彼女が諦めていない事を察しました。
ティグルは故郷のアルサスに戻る必要があるのでと言って返事を保留しました。
レギンがバシュラルが何者だったのか質問してきました。
ティグルはバシュラルとのやり取りから彼が人間だったと伝えます。
元々人間だった彼をガヌロンが化け物に変えたとの推察を述べます。
レギンはバシュラルがファーロン王に認められ兄が出来た事を嬉しく思っていたそうです。
自分が男に生まれていたらバシュラルの様に恵まれた体躯になれたのかなとの憧れを抱いたそうです。
ティグルとミラはガヌロンに付いて説明する事にしました。
レギンはこの後予定が入っていましたが二人の話を聞く事にします。
ティグルとミラはこれまで魔物と戦った事とガヌロンが魔物と同じ気配を放っている事を教えました。
レギンはこれからガヌロンを討伐しようとしています。
魔物だと言う彼に勝てるのか?と勝算を聞いてきました。
ティグルは正直に勝てる保証は無いと答えました。
レギンはティグルとミラが考えているガヌロン対策を聞いてきました。
ティグルは自分とロラン、ジスタートの戦姫、ギネヴィア王女なら戦えると答えます。
ギネヴィア王女を戦場に連れ出す事はできないので彼女は王都に残って貰う。
ガヌロンの行動が読めないので戦姫を全て投入する事はできない。
ティグル、ミラ、ロランでガヌロンに立ち向かうと教えます。
ティグルは自分とミラとロランが疲弊する事なくガヌロンと対峙する為に一般兵を使い潰す事も伝えました。
レギンの護衛を務めるジャンヌが疑問を呈しました。
ガヌロンが魔物とバレれば一般兵が恐怖に取りつかれ軍が瓦解するのではないか?と指摘しました。
ティグルは兵の中に勇気をもって恐怖に打ち勝てる存在が現れる事を期待して対策とすると答えました。
レギンはファーロン王と対峙する事になったらガヌロン共々倒して欲しいとお願いしてきました。
ティグルは緊張感を持ちながら必ずと答えました。
ティグルとミラが廊下にでると一人の貴族夫人に呼び止められました。
彼女はティグルの名前を知っていましたね。
ベルジュラック家のグラシアと名乗られ彼女がリュディの母親だと気が付きました。
グラシアはリュディを宜しくと言ってレギンの部屋に入って行きました。
ミラは夫を失っても気丈に振舞うグラシアに感銘を受けたようです。
ティグルはガヌロンを倒さねばと決意を新たにしました。
テナルディエがレギンに呼ばれました。
レギンはテナルディエの貢献が悪かったと指摘しました。
テナルディエは弁明する事はせずガヌロン討伐の戦費を賄うと請け負ってくれます。
レギンはテナルディエの申し出を受ける事にしました。
テナルディエは本題に入る事にしました。
彼はザイアンに箔を付けたいと考えていました。
バシュラルに協力していた貴族の相談役としてレギンにザイアンを指名して欲しいとお願いしてきました。
レギンの護衛として同席しているリュディがザイアンには向かない仕事だと指摘します。
テナルディエは護衛ごときが煩いぞと睨んできますがリュディは怯みませんよ。
レギンとテナルディエもザイアンには向いてないと理解していました。
自分が指名したのならザイアンも勝手が出来なくなると期待してレギンは提案を呑む事にしました。
レギンがテナルディエにお願いをします。
彼女は内乱が始まったムオジネルに代わる交易相手を求めていました。
イフリキアとキュレネ―と交易したいので手配しろと命じました。
テナルディエはブリューヌの簒奪を企んでいます。
自分が手に入れるまで他国に弱味を見せるのは好ましくありません。
新たな交易先を求めるレギンなら他国に介入される心配は少ないかもと考え彼女に協力する事にしました。
ガヌロン討伐の軍議が開かれました。
ティグル、ミラ、リュディ、ロラン、レギン、ジャンヌ、テナルディエ、デラボルド伯爵が参加しました。
デラボルドはテナルディエに推薦されての参加です。
テナルディエは彼を総指揮官にしたいようですね。
ティグルは相手が魔物と分かり軍が瓦解する事を懸念して二つに分ける事を提案しました。
一方をデラボルドが率い、もう一方をロランかリュディが率いれば良いと提案しました。
話が纏まりかけたところに宝剣が賊に盗まれたとの報が届きました。
ロランが血相を変えて飛び出します。
ティグルとミラが彼を追いかける事になります。
三人は廊下に倒れている兵を発見し彼から賊の逃げた方向を聞き出します。
賊は玉座の間に向かったそうです。
ロランが脱出を考えるなら向かうのは逆の筈と訝しんでいます。
三人が玉座の間に駆けつけるとリュディ、レギン、テナルディエ、デラボルドと鉢合わせました。
ファーロン王が玉座の間に向かっていると聞いてやって来たそうです。
ロラン、ティグル、ミラが玉座の間に入る事になります。
三人は玉座の間に座っているファーロン王の姿を見つけ驚きます。
ファーロン王の姿をした人物が始祖シャルルであると名乗りました。
戦いの音が聞こえない事を訝しんだレギン達が入って来ました。
レギンはファーロン王の姿を見てお父様と声を掛けます。
シャルルは彼女が自分の子孫だと理解しよくも300年も血統が続いていたなと驚いています。
レギンがファーロン王がどうなったのか質問しました。
シャルルは良く分からないが死んだぞと教えてくれます。
一つの体に二つの魂は留まれないと教えられたと言っています。
レギンは蒼白になっていますね。
魔物の存在を見た事が無いデラボルドはシャルルを語る偽物と断じて飛びかかりました。
シャルルが圧倒的な強さを見せます。
ひじうち一発でデラボルドを気絶させてしまいました。
ロランがシャルルを拘束しようとして素手で飛びかかります。
シャルルはロランの勇敢さに感激し素手で相手をする事にします。
二人は激しい肉弾戦を展開するのですがシャルルがロランの左肩を外し勝利します。
ミラが槍を持ってシャルルに飛びかかりました。
シャルルはミラの攻撃を軽々と受け止めています。
シャルルはミラの強さと美しさに惚れちゃったぞ。
自分の女にすると言って彼女の唇を奪おうとしてきました。
ティグルが激高してシャルルに彼女に手を出すなと怒鳴ります。
お前の女なのか?と問われたティグルはそうだと答えています。
レギンやテナルディエの見ている前で肯定しちゃったよ・・・不味くないか?
ティグルは袋に入れていた三枚の金貨をシャルルの顔に投げつけてました。
呆れた事にシャルルは両手で一枚ずつ口で一枚を受け止めました。
虚空からガヌロンが現れて遊び過ぎだとシャルルを叱責しました。
シャルルは久しぶりの我が家だから仕方ないだろと応じています。
ガヌロンがテナルディエを詰ってきます。
ブリューヌの簒奪を考えているのに王女に付くのか?と揶揄します。
テナルディエは髪を生やしたのか外見に気を遣う男だとは知らなかったと応じました。
ティグルはテナルディエの剛毅さに驚いています。
謀反を企んでいた事を暴露されたのに全く動じていませんよ。
シャルルがリュディに持っていた壺を渡しました。
入っていたのは彼女の父親の生首です。
リュディの祖先が自分に良くしてくれたので手厚く葬って欲しいと言ってきましたよ。
リュディは泣き崩れる事になりました。
シャルルが玉座を破壊しました。
玉座があった床にデュランダルを突き刺して捻ります。
脱出口が出現してシャルルとガヌロンが飛び込みました・・・
その脱出口はレギンも知らないモノでした・・・シャルルは本物のようだね。
レギン、ティグル、ミラ、テナルディエ、ジャンヌが集まり軍議がやり直されます。
ロランとデラボルドが戦えなくなったのでレギンはティグルとテナルディエに指揮を任せる事にしました。
軍を二手に分けて進軍する方針に変更はありませんでした。
ティグルはシャルルが強すぎるので捉える事は困難、殺すしかないと伝えます。
レギンは出立前にファーロン王はガヌロンに殺害されたと発表すると返答しました。
軍議の後テナルディエがティグルとミラを呼び止めました。
彼はシャルルが本物だと思うか?と質問してきました。
テナルディエはシャルルが300年前の始祖だと信じられないようです。
ミラが自分やロランと互角に戦える相手を見つけるのは難しいと指摘します。
ファーロンと同じ顔ならファーロンを名乗る方が妥当だと付けたします。
まだ300年前の人間が蘇った事に納得できないようです。
ティグルはガヌロンが妖術を使ったと指摘しました。
テナルディエもドレカヴァクを配下に置いているので妖術の存在を認めました。
テナルディエはシャルルとガヌロンの関係がどう見えたのか質問してきました。
ティグルは二人が対等の関係に見えたと答えます。
ミラがガヌロンを倒してから解明すれば良いのでは?と提案します。
テナルディエは疑問を先送りにして行動を起すと決めました。
ミラに礼を言って去って行きました。
王宮から脱出したシャルルとガヌロンは草原に居ました。
ガヌロンがシャルルの手当をしています。
シャルルは目的の物を手に入れる事が出来たと言って満足そうにしています。
彼の目的はデュランダルと鏃でした。
鏃を使うにはティグルの黒弓が必要なようですがガヌロンは代わりは無いと断言しています。
一射だけ耐えられれば良い、あいつとは一度ですむだろうからな、とシャルルは言っています。
あいつって誰だろう?ティグルの事だろうか。
リュディは神殿で祈りを捧げています。
彼女は父の魂がどこに行ったのか考えているみたいです。
迷えるリュディに神殿長が教えを説きます。
自分なりの冥府を想像すれば良いと教えました。
リュディは勝手な解釈をしても良いのか?と驚いていますがそれで良いんだと教えられました。
人には告げず心の中に留めておくことが大事だそうです。
リュディの迷いは消えたようですね。
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3 王が空からやってくる
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ガヌロンとシャルルの方が先に動きました。
シャルルは己が死んだ後に残された自分の逸話が嘘ばかりな事を嘆いています。
ガヌロンは王とは誇張されるモノだと言って納得させようとしました。
シャルルが一番許せないのは自分が戦場で楽器を弾いていたという逸話です。
ガヌロンはシャルルが弓を使っていた事を隠そうとした結果だと教えました。
ふんふんシャルルは弓を使っていたのね・・・ティグルとの共通点がありそうだな。
シャルルは大胆な作戦を考案しました。
ルテティア攻めに重要になるランブイエ城砦を落とす事にします。
そこを橋頭保として王都を奪還する作戦を立てました。
城砦の攻め方が常軌を逸しています。
長い綱を城砦を迂回して離れた大岩に固定させました。
もう一方を城砦を挟んで対面にある巨木の天辺に括りつけました。
縄を城砦の上空を通過する形で固定されました。
シャルルは滑車を使って縄を滑り降り空から城砦に侵入を果たしました。
ガヌロンは余りに非常識な作戦に驚くもシャルルらしいと納得してしまいます。
城砦に飛び降りたシャルルはファーロン王を名乗りました。
城砦に駐留する騎士団は国王の登場に驚き反撃する事ができません。
シャルルが指揮官を呼ぶと駆けつけてきました。
やってきた騎士団長のオストリーに自分がガヌロンにより王都より救出されたと告げます。
シャルルはテナルディエ公爵がレグナスを殺してレギンという妾腹の娘を王位に就け傀儡にしようと企んでいると教えます。
レギンに協力してバシュラルを討ったと付け加えます。
バシュラルを討つために他国に領土を切り売りしたとも説明しました。
レギンが18歳まで王子として育てられた理由が不明でした。
ジスタート、アスヴァール、ザクスタンがレギンに加勢した理由も不明瞭だったので真実だと勘違いする者が出てきました。
シャルルが功名心を持つ者の心を刺激する意図を持って台詞を考えたのも効果大でした。
オストリーは疑問を持ちつつもファーロンと名乗っているシャルルを拘束するように命じます。
ここで副団長のラウールがシャルルの話に乗ってしまいました。
彼は戦で功績を上げたいと考えていたのでシャルルに協力する方が得策だと判断したようです。
オストリーの首にナイフを突きつけて騎士たちの説得を始めます。
オストリーが従わないように指示します。
シャルルはオストリーの献身に心を打たれたと言って一騎打ちをしようと提案しました。
負けた方が城砦から出ていく事になりました。
オストリーが突進しながらの突きを放ちました。
シャルルは剣を下から上に振り上げてオストリーの手から剣を吹き飛ばしました。
シャルルの強さを目の当たりにした騎士たちは彼に逆らう事の無意味さを理解しました。
シャルルは自分が決起した事を国中に知らせて貰う為にオストリーと彼に従う騎士を城砦から追放しまいた。
代わってガヌロン配下のルテティア兵が城砦に入る事になります。
簡単に城砦を手に入れたシャルルにガヌロンは自分の王は彼しかいないと感じています。
ガヌロンとシャルルの前に三人のアーケンの使徒が現れました。
彼らはガヌロンに儀式が始まるのは何時だと聞いてきました。
ガヌロンと取引があったようですが中々儀式を行わないので焦れているようです。
ガヌロンはもうすぐ魔弾の王がやってくる、奴を退けた後だ、と答えました。
シャルルが横から口を挟んで冥府で彼らが信仰するアーケンに出会った酷い悪神だったぞと挑発します。
使徒の一人が戦闘態勢を取ろうとしたのですが仲間に止められました。
アーケンの使徒は去りました。
ガヌロンは本当にアーケンを見たのか?と質問しました。
シャルルは嘘だと平然と答えます。
ガヌロンが去ったあとシャルルが彼と交わした約束に付いて考えています。
約三百年前にシャルルとガヌロンはコシチェイという魔物と戦いました。
ガヌロンがコシチェイを喰らう事で二人は勝利ました。
それによりガヌロンは人間から魔物に変化したようです。
ガヌロンは自分が身も心も魔物になり下がった時に殺して欲しいとシャルルに頼んだようですね。
シャルルが生きている間にはそのような事は起こりませんでした。
現在のガヌロンが魔物寄りになっていると感じたみたいだね・・・約束を果たす必要があるのかも?と不安になっています。
シャルルはアーケンの使徒を殺すつもりのようですね。
シャルルの宣戦布告から三日後レギンの元に彼からの書簡が届きました。
書簡にはテナルディエが妾腹の娘レギンと組んでレグナスを殺したと書いてありました。
テナルディエはレギンを傀儡にしてブリューヌを牛耳ろうとしています。
自分の信頼できる家臣はガヌロンしかいない。
ブリューヌをレギンとテナルディエから取り戻す。
味方する者は自分の元に集えとありました。
レギンは自分ばかりかファーロンも侮辱されたと感じ怒りに震えています。
ランブイエ城砦がシャルルとガヌロンに落とされたとの急報が届いたので緊急軍議が開かれる事になりました。
レギン達の作戦は開始する前に瓦解しました。
テナルディエはザイアンに功績を立てさせる為に彼を自分の代理として推薦しました。
軍議では城砦の攻略方法が論じられる事になります。
攻城兵器を運ぶには行軍に時間が掛かってしまいます。
またランブイエ城砦はルテティア攻めに使いたいとの事情もあり破壊する事はできません。
妙案が浮かばない中ザイアンが意外な提案をして採用される事になりました。
彼は自分が飛竜に乗って城砦に侵入し内側から城門を開けると提案しました。
ティグルは彼の提案に驚いています。
ザイアンの申し出で行軍は予定通りに二手に別れる事になりました。
ティグルとザイアンがそれぞれ率いる事になりました。
リュディの部屋にグラシアがやって来ました。
出陣間に婚約相手を決めなさいと言われます。
グラシアはリュディが戦場で死んでしまう可能性がある事を危惧していました。
リュディが死んでしまうと自分が再婚して子供を作るか直径に近い血筋の者を養子にするしかないと言っています。
リュディの弟はまだ三歳なので後継者とするには弱いそうです。
候補者として二十代で手堅い手腕で領地を収めている貴族三名の名を挙げてきました。
ティグルの事を諦め切れないリュディは少し話を盛ってティグルと両思いだと告げました。
グラシアはティグルの将来に大きな期待が持てると判断しましたが彼も戦場に行くので駄目だと答えます。
リュディは八方塞になってしまいました。
グラシアは自分が諦めなかった事で平民出身のラシュローと結婚できた事を鑑みリュディにチャンスを与える事にします。
軍議が終わったあとティグルは入浴していました。
遅い時間だったので誰も居ません。
一人になりザイアンが必ずやり遂げるとの強い意志を示していた事を思い出しています。
彼には嫌悪感を持っているのですが信じても良いと考えています。
そこにバスタオルを巻いたリュディがやって来ました。
体のラインが出まくりだったのでティグルの股間が巨大化しました。
リュディはティグルの背中を流しに来たと言っています。
ティグルは慌てて出ようとしたのですが巨大化した股間を隠す手段が無いので浴槽に留まる事になります。
ティグルに迫るリュディが足を滑らせて転びかけますティグルが咄嗟に彼女を抱き留めたのですが彼女の巨乳ちゃんを揉んでしまいました。
ティグルが慌てて立ち上がり出ていこうとして巨大化した股間をリュディの眼前に晒す事になります。
浴室を出ようとしたのですがリュディに何か考えがあるのかも?と考え彼女の言葉を待つ事にしました。
グラシアがティグルを諦めさせようとして出陣前にティグルと関係を持てと言ってきたそうですよ。
ティグルは自分もリュディと似たような立場にある事を思い出しました。
出来る限りリュディに協力すると申し出ます。
リュディは自分とミラを両方選んで欲しいとお願いしてきました。
ティグルは自分を選んで欲しいではなく自分も愛して欲しいと言えるリュディの一途さに何かを返さなければと考えました。
おやーリュディがティグルを落としかけているのか?
全裸で会話していたのでリュディにティグルの股間が丸見えです。
男のひとのものって、そんなふうに成長するんですね、と言われました。
自室に戻ったティグルは黒弓を磨いています。
心を落ち着けたかったようだね。
ティグルは黒弓を使う時にティル=ナ=ファにも祈りを捧げるべきか悩んでいます。
これまで彼はエリスに祈りを捧げていました。
通常の弓を使う時はエリス、黒弓を使う時はティル=ナ=ファの名を唱えようかと考えます。
使い分けは間違えないかと考え両方を唱える事にしようと結論付けました。
怒られないかな?
翌朝ティグルはリュディと一緒にグラシアの部屋を訪れます。
無条件でリュディの出陣を認めてもらう為でした。
ティグルは正直にリュディと恋人同士では無い事を告げました。
これがグラシアに好印象を与えたようです。
ティグルになら公爵家を任さられると言ってくれますが辞退しました。
ティグルはリュディの存在が有用な事を訴えました。
一人で何役もこなせる人材は他に居ないと彼女の有用さをアピールしました。
出陣前にリュディの婚約者を決める事の危険性を指摘します。
敵がファーロンを名乗っているので婚約した相手の家がファーロンに組する可能性がある事を指摘しました。
これにはグラシアも驚いていました。
彼女はリュディを心配するあまり近視眼になっていた事を自覚します。
しかし公爵家の女である彼女は強かでした。
婚約を餌にしてファーロンに味方する貴族を炙り出せないだろうか?と言ってきました。
今度はティグルが驚く番でした。
グラシアは譲歩する事にしました。
戦場でリュディが傷を負ったらティグルに責任を取って欲しいと言ってきましたよ。
腹に傷を負った場合、普段は隠せますが夫婦生活をする上では隠せません。
腹に傷がある事で破談になる可能性は大いにあります。
ティグルはもしもの時は自分がリュディを娶る事を約束しました。
グラシアは大変満足しているようですね。
交渉に関しては彼女は何枚も上手でした。
リュディはロランと稽古をしています。
デジレが作ってくれた「誓約の剣」と名付けた一振りを使えるようになる為です。
リュディは普通に剣を浸かっていてはガヌロンに届かないと考え二本の剣を操っていました。
誓約の剣は良い切れ味をしているようです。
ロランはリュディが気負い過ぎている判断したのか身体を休めるのも大事な事だと言って訓練を切り上げました。
リュディは焦っているのかな?
ザイアンがテナルディエに呼び出されました。
恐々部屋に入ると葡萄酒を出されました。
テナルディエは妖術が存在すると思うか?と質問してきましたね。
ザイアンは妖術としか思えない現象を見たと答えました。
テナルディエはザイアンを指揮官に推薦した事を謝ってきました。
ザイアンは何を弱気な、敵が妖術をつかうなら自分には飛竜がある。
ムオジネル攻めでも生き残った悪運つよい竜なので今回も生き延びるでしょうと答えました。
テナルディエはザイアンのヤル気に嬉しくなったようですね。
家の事は考えるな自分の武勲をたてよとアドバイスしました。
ザイアンは力強くうなずきました。
夜中になりリュディがミラの部屋にやって来ました。
大事な話があると言っています。
リュディはミラに共闘を申し込んできました。
ミラにティグルの事が好きですねと確認し自分もティグルが好きだと明かします。
ミラは知ってると返します。
ミラは他にティグルを狙っている女が居る事を察しました。
リュディから物凄い強敵の名を告げられます。
リュディが教えてくれたティグルを狙っている女とはレギンでした!!
ミラは自分の不利を悟ります。
レギンがティグルに好意を抱いている事をジスタート王が知ればミラに諦めろと告げて来ると予想します。
リュディはグラシアがレギンと話した時に彼女がティグルが好きなんだと察したと教えてくれました。
レギンは八年前の狩猟祭の時からティグルに好意を抱いていたそうですよ。
その時点でティグルはレギンをレグナスという王子だと認識していました。
あとからレギンという王女だったと言われてもときめかなかったんだと理解しました。
ティグルにとっては男同士で遊んだって記憶で、レギンにとっては素敵な男の子との思い出ね・・・
レギンが片思いしていた信憑性が増し、ティグルがレギンに惚れていない理由も理解しました。
だからリュディは共闘を申し込んできたのね。
リュディは自分ならブリューヌで時間稼ぎが出来るだから二人でティグルを共有しようと言ってきました。
ティグルの意識は確認済みなので彼の意志を無視した身勝手な申し出とは言えませんね・・・
ティグルはリュディに好きと伝えているからね・・・まあ恋愛対象として好きって風には聞こえなかったけど。
女の子の計算高い動きって怖いよねー。
ミラはこの申し出を跳ねのける勇気を持てませんでした。
少し考えさせてと答えるのが精一杯でしたね。
相手がレギンなのでティグルと既成事実を作ってしまっても無駄なような気がしますね。
しかし追い詰められている二人なのでミラがリュディの申し出を受けた場合二人で連携してティグルを押し倒しちゃいそうで怖い。
勢いに任せてヤッちまいそうだぞ。
暗い森の中にドレカヴァクが蹲っていました。
ガヌロンにやられてボロボロです。
そこにズメイが現れます。
ズメイはアジ・ダハーカって名の占い師としてムオジネル王宮に潜伏していました。
ズメイとドレカヴァクとガヌロンはティル=ナ=ファの復活を目論んでいます。
ドレカヴァクはアーケンの使徒とガヌロンが取引している事を教えました。
アーケンの死都はアーケンの復活を目論んでいます。
ズメイにはアーケンの使徒がガヌロンと交わした約束を予想できました。
ガヌロンは彼らの持っている死者を復活する儀式を使いシャルルを蘇らせたようです。
代わりにアーケンを復活させる儀式場としてブリューヌを提供するみたいです。
ズメイは様子を見る事にしました。
ズメイは魔弾の王が自分達の望む形で完成する事に期待するようです。
ドレカヴァクは機を見てコシチェイ(ガヌロンの事ね)を眠らせる、使徒たちも放ってはおかないと言っていました。
何らかの報復活動に出るようだね。
これまで魔物たちは魔弾の王の肉体にティル=ナ=ファを降臨させようとしてきました。
ズメイはティル=ナ=ファを降臨させる事が可能な別な器を探してみようと考え始めています。
強い心を持つ者ならば器に成り得ると言っています。
戦姫たちはズメイの標的になりそうに思えますね。
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4 アーケンの使徒
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シャルルは復活に使ったファーロンの肉体を喜んでいます。
早速近くの村の娘(16歳)を口説いて一夜を共にしていますね。
シャルルは自分の時代の地図とこの時代の地図を見比べて違いの大きさに驚いています。
ブリューヌが300年も続くとは思っていなかったそうですよ。
娘に驚きを伝えているとガヌロンが呼びに来ましたよ。
シャルルは娘に寝ていろ夜が明けたら帰れと伝えて部屋を出ました。
シャルルはガヌロンにファーロンの体の素晴らしさを教えます。
娘と何戦もできたそうですよ。
直ぐに勃起するのも素晴らしいと言っています。
シャルルが女好きと知っているガヌロンでも少し呆れています。
ガヌロンはシャルルに従うと言っている貴族がやって来たと教えました。
彼らを歓迎する為にシャルルは水浴びして着替える事にします。
ガヌロンがシャルルの着替えを取りに行きました。
一人になったシャルルはガヌロンを300年一人にさせてしまった事を詫びています。
ブリューヌ軍は予定通りにティグルのヴォルン隊とザイアンのテナルディエ隊に別れて進軍する事になりました。
ティグル隊の方が豪華な布陣となっています。
客将としてミラが居ます。
リュディが副官として居ます。
ナヴァール騎士団の副団長オリビエが参加していてヴォルン隊の騎士を纏めてくれています。
サイモンの率いるザクスタン傭兵もこちらに参加しています。
テナルディエはザイアンの率いる部隊を手勢で固めました。
そこにラニオン騎士団の団長デフロットが参加しました。
デフロットはザイアンを気に入っているようですね。
テナルディエ公爵に竜騎士の戦いぶりを近くで見たい。
多くの騎士がベルジュラック家に従うだろうからひとりぐらいザイアン卿にに味方する騎士がいても良かろう。
公爵はザイアンが作った縁ならばとデフロットの申し出を受け入れました。
彼を副官に付ける事にしました。
ザイアンは手始めに各部隊の部隊長を選び直す事にしました。
候補者を船室させて集めました。
次に彼らの見ている前で自分が飛竜を撫でてみせます。
続いて飛竜の世話をしているアルエットにも飛竜を撫でさせました。
最後に次はお前たちだと言って飛竜を撫でさせる事にしました。
候補者はアルエットが飛竜の世話をしているとは知らないようですよ。
侍女でも飛竜を撫でる事ができるのにお前たちには出来ないのか?って言ってるようなものです。
四割ほどが選別に合格したっていうから結構凄いぞ。
ザイアンは大役を任されたので緊張していました。
デフロットがザイアンの緊張を和らげようとしています。
緊張していないと強がるザイアンは敵についてよく分からないのが気に入らないと主張します。
お前はどう考える?と聞かれデフロットは余計な先入観を持つのは危険なので相手の事を考えないようにしていると伝えます。
ザイアンが面白味のない答えだと不満を述べました。
デフロットはザイアンに有用なアドバイスをする事にしました。
侍女をもう少し大切に扱うべきだと告げました。
理由を問うと勇敢だと評した者を邪険にするようでは兵は従わなくなると教えました。
昼食の時間なのですが食欲が湧きません。
彼が緊張していると察したようですねアルエットが食べやすく調理した粥のような料理を持ってきました。
食べてみると熱すぎる事はありませんでした。
理由を聞いてみるとアルエットが息を吹きかけて冷ましてから持って来たそうですよ・・・
ザイアンは作り方をデフロットに教え兵にも食わせてやれと命じました。
デフロットの忠告にしたがいアルエットに少し優しくする事にします。
食べ終わった皿を返す時に「味に不満はない」と告げました。
ザイアンがツンデレに見えますね・・・
アルエットは表情には出さなかったようですが内心では喜んでいるように思えます。
ザイアンとアルエットは意外な程に上手くやっているようです。
ティグルはサイモンを偵察に出しました。
彼が無人の村を三つ発見しましたよ。
彼の見解ではガヌロンとシャルルが村人を退去させてから火を放ったんだとの事です。
ティグル達に村を使わせない為の行動のようです。
ヴォルン隊が渓谷を進んでいると前方に怪物の集団を発見しました。
恐らくガヌロンが差し向けた敵です。
ティグルは戦う勇気のある者を募り戦う事にします。
ミラとリュディが戦う意思を示した者を率いて撃って出る事になります。
ティグルは不参加を表明した者たちを纏めその場に留まる事になります。
ミラ達の戦う姿を見て参戦を希望した者を率いて援軍として後から合流する目的を持っています。
ミラが怪物相手に戦える事は当然です、大きな戦果をあげてくれます。
リュディは誓約の剣を使い怪物に切りつけました。
誓約の剣が怪物相手に通用する事が分かり自信を深めます。
ミラとリュディの戦う姿をみて部隊の士気が高まります。
勢いが出たのですが相手の怪物は何も感じていないようです淡々と攻撃してきました。
疲労を知らないようです押され始めました。
そこにミラ達の戦う姿に勇気を貰ったティグル率いる援軍が駆けつけ怪物たちを駆逐しました。
急いで渓谷を抜けて休憩する事にします。
ティグルは一人で周囲の偵察に出ました。
そこで蠍の怪物に襲われます。
ティグルは蠍を始めて見たのですが毒を持っている事は知っていました。
乗っていた馬が蠍の毒で殺されます。
ティグルは黒弓で襲ってきた蠍を撃ち抜きました。
蠍は黒い煙になって消滅しました。
蠍は怪物だったようです。
ティグルは歩いて部隊に戻りました。
蠍の化け物に襲われた事を知らせますが進軍を止める事はしませんでした。
夜営する事になります。
ティグル、ミラ、リュディは一旦部隊を離れて蠍を放った刺客が潜んでいそうな森を探索する事にします。
黒い靄が森の中に入って行きました。
ティグルたちは後を追う事にします。
誘われていると承知しているようですが逃げる事はしませんでした。
森の中に古い建物が建っていました。
黒い靄を追って建物の中に入ります。
地下に押していくとミラがオージュールで戦った犬頭の怪物が待っていました。
犬頭の怪物からあれは自分じゃないと言われます。
フードを脱いで姿を晒した怪物はセルケトと名乗りました。
黒髪を額のところで切りそろえた妖艶な美女でした。
アーケンに仕え舞を捧げる者だそうです。
リュディがあなたも魔物ですか?と問うと不敬なと怒られました。
セルケトは誰かがティグル達をこの場に導いたと言っていますよ。
彼女は魔物ではないようです。
三対一での戦いが始まりますがセルケトが圧倒しています。
彼女はミラとリュディを相手にして互角以上に戦っています。
接近戦になったのでティグルでは相手になりません。
ティグルはミラとリュディが隙を作ってくれるのを待つ事になります。
ミラがセルケトの斬撃で切られました。
セルケトは二本の剣を使っていました。
彼女の剣には毒が仕込まれていてミラは毒に犯される事になります。
ティグルとリュディがミラを庇いながら戦う事になります。
ミラがラヴィアスの冷気を周囲に張って自身を守ろうとしました。
セルケトは壁、天上、床の中に潜る事ができました。
床や天井から飛び出してきて奇襲攻撃をしてきました。
少し休めたミラがセルケトに接近戦を挑みました。
ミラはラヴィアスを短くして攻撃速度を上げました。
目で動きを追える速さでは無いので冷気を周囲に振りまいて冷気の流れてセルケトの動きを把握しています。
二人の戦いを観察できたリュディが援護に入りました。
リュディはセルケトの動きに対応できるようになっていました。
彼女はセルケトの弱点を探そうとしていました。
セルケトは一本だけ伸ばしている細い髪の先端に毒針を持っていました。
リュディがそれを攻撃しようとすると守りましたね。
ティグルはミラに呼びかけラヴィアスの冷気を供給してもらい黒弓から黒い鏃を二本放ちました。
セルケトは二本の剣で黒い鏃から髪針を守ろうとします。
二本の剣は砕かれました。
セルケトが武器を失った瞬間にリュディが誓約の剣を髪針に叩きつけました。
髪針を破壊されたセルケトが悲鳴をあげます。
彼女の足元から瘴気が吹き出し彼女を包み込ました。
セルケトは消滅する事になります。
消滅する時にセルケトは微笑んでいました。
ティグルの健闘を讃えてくれましたよ。
アーケンに仕える彼女にとって死は忌むべきものでは無いそうです。
アーケンの元に行けるのは嬉しい事のようです。
自分の手で地上に復活させる事ができなかった事は口惜しいそうです。
いずれあなたも我らが主のもとで永い眠りにつく、強き者でいてくださいね、と言い残して彼女は消滅しました。
疲労している三人は建物の外で夜営する事にしました。
ティグルは左右からミラとリュディに抱き着かれながら眠ったようです。
羨ましいですなー。
翌朝確認すると建物は古い神殿でした。
ミラは母から古い神殿にはひとならざるものが落ち着きやすいと聞いたと言っています。
セルケトはガヌロンに利用された可能性が高そうです。
ティグルとミラは徒労感を味わっていますがリュディは違いました。
セルケトに攻撃が効いたので誓約の剣ならばガヌロンを倒せるとの手応えを得たそうで喜んでいました。
部隊に合流したティグルはラフィナックとガルイーニンにセルケトの事を教えました。
魔物では無かったが魔物よりも強かったと言っています。
自分の事を魔弾の王と呼んでいた事も教えました。
ティグルはセルケト達の狙いは自分だと理解しています。
翌日の昼過ぎにテナルディエ隊と合流しました。
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5 腹立たしき勝利
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合流した時ザイアンは非常に不機嫌でした。
デフロットから行軍中にシャルル軍から嫌がらせ攻撃を受けたと教えられました。
シャルル軍は革袋に石と糞を詰めて何百と投擲してきたそうですよ。
リュディが行軍中に怪物に襲われた事を教えるとザイアンは不思議そうな顔をします。
ティグルがバシュラルの事に言及すると信じて貰えました。
ブリューヌ軍がランブイエ城砦に到着するとシャルルが出て来てます。
彼はティグル達を叛徒と呼んで歓迎してくれました。
ティグル達はランブイエ城砦を包囲して長期戦を仕掛けると思わせる事にします。
ミラが明日か明後日に夜襲を仕掛けてくると警告してくれます。
シャルルはティグル達の予想を裏切る行動に出ました。
単騎で城門から出てきましたよ。
リュディとティグルを見つけたシャルルは二人の元にやって来ます。
ティグルはラフィナックにミラを呼びに行かせます。
シャルルの強さをロラン以上と認識しているティグルは兵を下がらせてリュディと二人で相手にする事にします。
リュディは二本の剣を使いシャルルの攻撃を受けながら戦っています。
ティグルはシャルルの隙を待っています。
シャルルはリュディの持っている剣の強度に違いがある事に気が付きました。
デュランダルなら折れると気が付きました。
二本の剣を使いようやく対抗できているので折られればリュディは負けますね・・・
ミラが救援に駆け付けてくれました。
ミラがやって来たのでシャルルは城砦に戻る事にしました。
ティグルが逃げるのかと叫ぶとふざけた答えが返って来ました。
女を二人以上相手にするのはベッドの中だけと決めているんだ、お前だってそうだろう、ティグルと言われました。
ティグルは何で自分をあだ名で呼ぶと問いかけます。
シャルルは呼びにくいから適当に縮めただけだ苦情なら面倒な名をつけたお前の親に言え、と言って戻って行きました。
ティグルは背中から撃ってやろうと考えましたが無駄だと悟りました。
ティグル、ミラ、リュディがシャルル対策を話し合っています。
ここでティグルがデュランダルに竜具に似た不思議な力があるとロランに教えて貰った事を思い出しました。
どんな力があるのかまでは教えて貰っていません。
ティグルはロランに聞いておけば良かったと後悔しています。
ミラとリュディは戦闘前に思い出してくれた事にお礼を言ってきました。
翌日の早朝からヴォルン隊は動き始めました。
ランブイエ騎士団のオストリーから教えられた城砦に入れる地下通路を進む事にします。
ティグル、ミラ、リュディ、ガルイーニン、ラフィナックが行く事になります。
それにサイモンの率いる傭兵団が同行しました。
ティグルは二百人の傭兵を率いて通路に侵入します。
サイモンは三百人の傭兵と共に出入口を守る事になります。
通路を進んでいくと異臭が漂ってきました。
シャルル軍は通路に油をまいて火を放ってきました。
ミラがラヴィアスの冷気で消火して進む事になります。
シャルル軍が弩を使って来ました。
ティグルはブリューヌ人が弓を使った事に驚いています。
ティグルは暗い通路の行く手に矢を放ちシャルル兵を撃ち殺していきます。
傭兵たちが盾を持って前に出る事になりました。
通路内でシャルル軍との激しい戦闘になり突破しました。
ティグル達が地下通路に侵入したとの知らせを受けたザイアンが飛竜に乗って飛び立ちました。
飛び立つ前にアルエットが「ご武運を」と言ってきましたね・・・
ザイアンは目を丸くして驚いています。
普段のアルエットならばそんな事は言ってくれないからなー。
理由を聞いてみるとデフロットにそう言えばザイアンが喜ぶと教えられたからだそうです。
ザイアンはがっかりしたようですね・・・彼はアルエットに優しくして貰いたいのかも?
あの野郎のたわごとには二度と耳を貸さなくていいとはき捨て飛竜を飛びたたせました。
ザイアンが飛竜を城砦の上に降下させるとシャルルが城壁に出てきます。
ザイアンにもっと竜を良く見せろと要求してきました。
飛竜を怖がらないシャルルにザイアンは驚いています。
彼が理解不能な変人に見えたようです。
シャルルは竜を近くで見たいと考え城壁の上に降ろせと言ってきます。
飛竜の扱いが下手なので城壁の上に降りるのは無理かと挑発してきました。
安い挑発だと思うのですがザイアンですからねー乗ります。
ザイアンが飛竜を城壁の上に降ろすとシャルルが飛びかかって来ました。
ザイアンはヤバいと感じて飛竜を飛びたたせますがシャルルは飛竜の尻尾にしがみつきました。
両軍の兵たちは飛竜に飛び付いたシャルルの行動に呆気に取られて見ている事しかできませんでした。
飛竜は尻尾にしがみつかれる不快さからシャルルを振り落そうとしています。
ザイアンは城砦の角にある塔にシャルルを叩きつける事にします。
ザイアンの狙いを察したシャルルは飛竜から飛び降りました。
勢いよく塔に叩きつけられるのですがデュランダルを盾代わりにして助かります。
ティグル達が通路を突破して城砦内に突入した時に飛竜が空を蛇行していました。
丁度シャルルを振り解いたタイミングだったようです。
ティグルは城砦内が燃えている事に気が付きます。
塔からシャルルが出てきました。
通路を突破した事を讃えてくれます。
ティグルはシャルルにお前たちが火をかけたのか?と問いました。
シャルルは城砦に居る兵士は二百人以下なのでティグル達が二万の軍勢で攻めて来たと知った時に火を掛けたと教えました。
シャルルは城門を開けて逃げた方が良いぞと言ってきます。
ティグルはシャルルに遊ばれていたと痛感する事になります。
ティグルは一矢報いねばと考えシャルルに矢を放ちました。
シャルルが弓を右手でつかみ取り手の中で回転させ左半身を前に出して左腕をまっすぐに突き出しました。
シャルルの動きは熟練の狩人のように見えました。
弓を嫌うブリューヌを建国した人物が弓の名手のように見えました。
シャルルは武器庫に飛び込み姿を消しました。
ティグルは驚きに包まれています。
ミラに急ぎましょうと声を掛けられ我に返ります。
ティグルは急いで城門に向かいました。
ミラがラヴィアスで城門を破壊しようとしたのですが竜具の力が通じません。
よく見ると竜具の力を封じる鎖が巻きつけられていました。
ティギルとミラは並んで立ちラヴィアスの力を黒弓に流し込み矢を放ちました。
城門は破壊されティグル達は城砦から出る事ができました。
他の城門を開くのを手伝い傭兵隊を救い出しました。
シャルルとガヌロンは最初からランブイエ城砦を捨てるつもりだったようです。
ブリューヌ軍は二人の作戦に踊らされたみたいです。
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エピローグ
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ティグル達はミラのラヴィアスを使いランブイエ城砦の消火作業を行いました。
井戸を潰されていたので作業が難航し城砦は焼け落ちました。
拠点として期待していたので痛い結果です。
ザイアンが勝ちには違いないが、これほど腹立たしいのははじめてだ、と吐き捨てます。
ティグルも同感でした。
ティグルは城砦を手に入れられなかった事を身軽になったと考えようと言いました。
デフロットが「ものは考えようだな」と辛辣に返しますが、その顔には好意的な笑みが浮かんでいました。
彼は皮肉屋なのかもしれないな。
王都に引き返すかシャルルを追うか決める事になります。
ルテティアの近くで新たな拠点となる場所を探す事になりました。
協力してくれそうな諸侯の情報を集めつつ可能ならアルテシウムに向かう事になりました。
ティグルはシャルルが王都を目指すとしても問題無い。
王都にはエレン、リーザ、オルガ、ロラン、ギネヴィアが残っているので敗北する事はないはずと考えています。
思惑通りに行くでしょうか?
シャルルが思いの外強いのが気掛かりです。
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