ラノベの感想) 魔弾の王と戦姫<ヴァナディース> 第17巻 (MF文庫J)

ソーフィーとティグルが酒場の個室で密会していました。
ソフィーがティグルへのアプローチを開始したのかと期待されましたが違います。
彼女は侵攻してきたムオジネル軍を迎撃する為にミラと一緒に出撃する事になっています。
その前に調べ上げたティル=ナ=ファの件をティグルに報告する目的で彼を呼び出しました。
彼女はティグルに「魔弾の王」を知っているか?と問いかけます。
ティグルは知らなかったのですが、ソーフィーはこれまでのティグルの功績から彼が魔弾の王だと思うと告げます。
魔弾の王は女神から授かった弓を使い全ての敵を打倒して王になったそうです。
黒弓の所有者であるティグルは魔王にも英雄にもなれるそうですよ。
魔王になった場合、戦姫との関係はどうなるのだろう?との話になります。
魔王になった場合はティグルは戦姫の敵になると言われてしまい、ティグルは魔王には絶対にならないと誓っています。
ソフィーはティグルにご褒美が欲しいと言ってきましたよ。
今回の混乱が落ち着いたらどこかに遊びに行く事になりました。
この約束は果たされるのでしょうか?

ソフィーはティル=ナ=ファがジスタートの古い神、ゾーリアの事では無いかと予測しています。
ゾーリアは「夜明けのゾーリア」「夕暮れのゾーリア」「真夜中のゾーリア」の三柱の女神だそうです。
夜明けは人間の守護者で夕暮れは妖の守護者だそうです。
真夜中が何を守護するのか不明なようです、ここは気になる点ですね。
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ティグルはガヌロンに呼び出されてルヴーシュにあるザガンって廃墟に向かいます。
一人で来るようにと言われているので誰にも知らせる事無く旅立つことになります。
ガヌロンはティグルが言いつけを守らなかった場合、ユージェンを暗殺すると脅していました。
彼を守る為にティグルは従うしかありませんでした。
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ジスタート王宮では不測の事態が起こっていました。
ヴィクトール王が亡くなったあと政務を取り仕切っていたルスラン王子の病が再発してしまいました。
ルスラン王子の代行として一時はヴィクトール王から次代の王に任命されたユージェンが政務を行っていました。
しかしヴァレンティナの策謀によりユージェンは反逆罪に問われてしまい投獄されています。
ユージェンの代行として侍従長のミロンが政務を行う事になっていました。
ミロンには野心は全くなくジスタートを守ろうとの目的しかありませんでしたが、王宮の外に対する視野が狭すぎました。
そこをヴァレンティナに突かれる事になってしまいます。
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ヴァレンティナはルスラン王子に謹慎を言い渡されていたのですが、王都から脱出して自領のオステローデに帰還しています。
そして行動を起こしていました。
彼女は自分が煽って叛逆を企てさせたビドゴーシュ公爵、ジュリアン=クルーティスを討ちます。
可哀想なジュリアンはヴァレンティナに踊らされる事になっています。
彼の挙兵の原因は父親であるイルダーが王宮で謀殺された事にありました。
イルダーを謀殺したのはヴァレンティナなのですが彼女はルスラン王子が謀殺を企てたと嘘の情報をジュリアンに信じ込ませる事に成功します。
ヴァレンティナはジュリアンと関係のある複数の人間に噂が流れるようにしていました。
勿論噂の出どころがヴァレンティナである事がバレないようにしています。
哀れなジュリアンは挙兵したのですが、ヴァレンティナのオステローデ軍に負けてしまいます。
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王都にはまとまった兵力が無い状況だったので大ピンチでした。
そんな情勢下でジュリアンを討ってくれたヴァレンティナは歓迎される事になります。
本来であれば謹慎中の身で勝手に王都を抜け出したので叛逆を疑われて然るべきヴァレンティナは救国の英雄的立場になっています。
ミロンに頼み込んでヴァレンティナはルスラン王子に面会する事になります。
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面会したルスラン王子は病気が進行していて記憶が混乱しているようです。
ヴァレンティナの事をティナと呼んで彼女の事を少女扱いしていました。
ヴァレンティナは幼い頃にルスラン王子と会っていました。
ヴァレンティナは幼い頃ヴィクトール王の妹であるナターシャに預けられていました。
そこで王宮の出来事を報告に来ていたルスラン王子に会ったようです。
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ヴァレンティナは遠縁ではあるようですが王族の一員です。
ですので二回の結婚で二人の旦那を亡くしているナターシャが寂しくならないようにヴァレンティナが預けられたそうだよ。
ヴィクトール王が可愛い妹を心配しての配慮だったのですが、後に野心家となるヴァレンティナを生んだ遠因と言えますね。
ヴァレンティナはナターシャに気に入られて仲良く暮らしていたそうです。
そこでヴァレンティナはナターシャから色々な事を学んだそうですよ。
権謀術数についてはナターシャの元を訪れる人々の手段を観察して学んだようだぞ。
これを聞くと、ヴァレンティナも権力争いの被害者とも思えてくるね。
.
ヴァレンティナは軍を率いて王都に向かう前にナターシャに会いに行きました。
そこでナターシャから彼女に会いに来ていた青年がルスラン王子だったと知らされます。
ナターシャはルスラン王子が病気になる前に考えていた国作りについても教えてくれました。
ルスラン王子は戦姫の権限を拡大して国を大きくしようと考えていたそうです。
この考えはヴァレンティナの目指す国造りに近いものがありました。
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ヴァレンティナはルスラン王子を守護する事を誓い、彼の政務を手伝う事になります。
軍事的には素人のミロンはヴァレンティナに軍事的な指揮を任せる事になりました。
ヴァレンティナのオステローデ軍は王都に入場して守りを固める体勢を構築しましたよ。
うーん、これは不味いですね、ヴァレンティナはルスラン王子を守護する立場を手に入れています。
彼女を排除しようとした場合、エレンたちは逆賊になってしまうのかな?
ヴァレンティナはエレンたちの竜具を封じる為の秘策も用意していました。
エレンを拘束した鎖を入手しています。
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ムオジネル軍の撃退に向かったソフィーとミラは見事に勝利したので、王都に戦勝の報告に向かう事にします。
しかし途中で既にヴァレンティナのオステローデ軍が王都に入場しているとの知らせを受けます。
このまま王都に向かうとヴァレンティナと一戦交える事になってしまうので、エレンとの合流を図る事になりました。
エレンはフィグネリアと戦っているので二人はレグニーツァを目指す事になります。
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その道中で野盗に追われているティッタたちと遭遇しました。
ミラとソフィーはティッタたちと面会する事になります。
ティッタと一緒に行動していたのは、ガスパールとジェラールでした。
ミラはダーマードを呼び出します、彼はティグルの捕虜なのですが、ティグルに命じられてミラを手伝っていました。
ダーマードは三人と知り合いなので、お互いの無事を喜び合っていました。
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ミラとソフィーはティッタから事情の説明を受けます。
ティグルが10日以上前に王都から消えたそうです。
彼を探す為に、ティッタがティル=ナ=ファに祈りを捧げて居場所を教えてもらったそうです。
ティル=ナ=ファは大まかな方向だけを教えてくれたそうです。
教えられた方角に向かっている途中で野盗に襲われている所をミラの部隊に助けられたそうです。
ティッタの話から目的地がルヴーシュである事が判明します。
話を聞くと魔物がらみの問題だと予想されたのでソフィーとミラは自分たちの部隊を残して行く事にします。
ソフィー、ミラ、ティッタ、ガスパール、ダーマードでルヴーシュに向かう事になりました。
戦闘力皆無なジェラールは自分から願い出てミラの部隊で働く事になりました。
彼は自分の特性をよく理解していますね。
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エレンとフィグネリアの戦いはリムの介入で膠着状態になります。
リムが指揮をルーリックに任せてエレンの救援に向かったのでライトメリッツ軍は苦境に立たされることになります。
これまで指揮を執った事の無いルーリックは指揮に迷う事になっていました。
ライトメリッツ軍は防戦一方になり瓦解の危機でした。
そこにリーザ率いるルヴーシュ軍が援軍としてやって来ます。
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レグニーツァ軍はルヴーシュ軍の到着はもっと後になると考えていました。
彼らの作戦はルヴーシュ軍が到着する前にライトメリッツ軍を倒して戦場から離脱しようってものでした。
しかし予想を超える速さでルヴーシュ軍が到着してしまい背後を突かれる事になりました。
リーザが予想を超える速さで到着できたのは凍った川を橇を使って滑ってきたからでした。
ルヴーシュ軍の到着により形成は逆転します。
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エレンとフィグネリアの戦いにも決着がつきました。
リムの活躍が勝敗を左右する事になりました。
リムはエレンとフィグネリアの戦いを注視し続けます。
エレンのピンチにも我慢して観察を続けていました。
フィグネリアの隙をついて突進して彼女の左手に握られている竜具バルグレンを弾きました。
フィグネリアの手から離れたバルグレンをリムは抱え込んでフィグネリアが再装備するのを防ぎます。
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フィグネリアはリムの手からバルグレンを呼びよせる事もできたようですが、バルグレンを抱え込んでいるリムをバルグレンの炎を使って燃やす事にしました。
リムを燃やす事でエレンの焦りを誘おうとしたようですよ。
フィグネリアはバルグレンに命じてリムを適度に焼く事にします。
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エレンとフィグネリアの奇妙な関係が分かります。
エレンから見たフィグネリアは育ての父親ヴィッサリオンを殺した仇です。
フィグネリアから見たエレンは仲の良かった知り合いの娘(と言っても血縁関係は無し)です。
ヴィッサリオンには国を作るとの夢があり、フィグネリアと国造りについて語り合っていました。
エレンはヴィッサリオンが自分から夢を語る相手がフィグネリアだけだった事に小さな嫉妬を覚えていたようです。
フィグネリアもヴィッサリオンに自分の考える国造りを聞かせていました。
彼女の目指す国とは外敵に対して常に先制攻撃を仕掛けて領土を広げるってモノでした。
このへんが彼女が戦姫の権限拡大を狙うヴァレンティナの企みに協力している理由だね。
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フィグネリアの回想からヴィッサリオンとの対決の状況が分かります。
二人が戦ったのはフィグネリアの所属する勢力が勝っていてヴィッサリオンの所属する勢力が負けている戦場でした。
ヴィッサリオンは敗走中で腰に剣が刺さっていた状況でした。
戦闘時にフィグネリアはヴィッサリオンが致命傷を負っている事に気が付きませんでした。
彼女が見逃してもヴィッサリオンは助からなかったように思えますが敗走する敵兵を見逃さない事が傭兵の鉄則だそうです。
その鉄則に従いフィグネリアはヴィッサリオンを倒したそうです。
エレンはそれを見てたようです、それでフィグネリアが仇となったようだぞ。
フィグネリアが少しの気まぐれを起こしてヴィッサリオンを見逃せばエレンが彼女を仇と憎む事は無かったように思えます。
フォグネリアはエレンに対して特に悪感情を抱いていないので、そう考えるとフィグネリアが少し可哀想だぞ。
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最後に互いの竜技を撃ち合いエレンの剣がフィグネリアの左肩から腰までをバッサリ斬りました。
フィグネリアはエレンに首をとらないのか?と尋ねます。
エレンが止めを刺さないと分かるとフィグネリアは自分で後始末をする事にします。
バルグレンを手元に呼び寄せ自分の事を刺しました。
最後にフィグネリアはレグニーツァを頼むとエレンに言い残して、バルグレンの炎に焼かれて燃え尽きました。
フィグネリアは自分の夢に向かって邁進した結果、エレンに負けましたが、出会い方が違えば仲良しになれたように思えるので残念な結果です。
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フィグネリアの死を知ってレグニーツァ軍は降伏を受け入れました。
先代のサーシャとエレンは仲良しだったのでレグニーツァ軍にはエレンを悪く思う者は居ません。
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バルグレンの炎に焼かれたリムはテントの中で目覚めます。
全身火傷を負っている彼女は包帯でぐるぐる巻きになっています。
彼女の傍らにはエレンが居ました。
エレンから戦いが終わった事を知らされます。
エレンはリムにあるお願いをする事になりますよ。
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フィグネリアとの戦闘中にエレンはヴィッサリオンが言っていた彼の夢を思い出しました。
ヴィッサリオンはエレンとリムが将来良い男を見つけて、子供を産むことが夢だと言っていました。
同時にサーシャの夢も思い出していました。
彼女の夢も子供を産む事でした。
エレンは自分はティグルの子供を産む気でいるようですが、その前に戦死しちゃうかもとの懸念もあるようです。
リムにも子供を産むことを勧めていますよ。
そして相手にティグルを指名しています。
リムにティグルの事が好きかと聞いてきます、ド直球な質問にリムは困っていましたが、彼女も覚悟を決めたようです。
ティグルの事を好きだと認めていますよ。
エレンはリムにもティグルの愛妾になる事を勧めています。
この話はどんな結果を招くのでしょうね?
ティグルの知らないところで彼のハーレムが着々と構築されていっている印象です。
羨ましいな、本当に。
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リーザとオルガにはカザコフ領のエゴール=カザコフを抑える目的がありました。
リーザはオルガに二千の兵を貸してエゴール討伐に向かわせて自分はエレンの救援に来たそうです。
オルガがリーザの予想を超える働きを示しました。
オルガも橇を使って川を滑る運用方法でエゴールを早々に屈服させます。
そしてリーザの元にやって来ました。
ルヴーシュでの戦いだったので戦費はリーザ持ちです。
ルヴーシュ領内で無茶な徴発を行ったそうで、リーザは頭を抱えていました。
しかしオルガの優れた戦闘指揮に舌を巻く事になっています。
.
持ち主を失ったバルグレンはエレンが預かる事になります。
レグニーツァとライトメリッツの友好を示す為だそうです、新たな戦姫が現れた時に返す事になりました。
療養中のリムがおかしな夢を見ます。
サーシャとフィグネリアが現れてザガンに行けと言ったそうです。
リムはエレンにその話をして、エレンがリーザとオルガを呼びました。
リムからザガンと聞いてリーザが心当たりがあると言います。
ザガンとは地名でルヴーシュにある古い神殿跡だと教えてくれます。
オルガはバルグレンがリムにサーシャとフィグネリアの夢を見せたのだと言い出します。
古い神を祀っていた神殿と聞いてエレンはティル=ナ=ファの事では無いかと思ったようです。
エレンはバルグレンがティグルを助けろと言っているのではないかと予測します。
四人はザガンに向かう事になります。
これでヴァレンティナを除く戦姫がザガンに向かう事になったね。
何かありそうです。
.
ブリューヌでも動きがありました。
レギンが偶然、亡き父ファーロン王の覚書を入手しました。
そこにはガヌロンを警戒する記述がありました。
周辺国が国内問題を抱えていてブリューヌに攻めて来れない状況を利用してガヌロンの領地に行く事にします。
そこには聖窟宮があります。
そこは建国者シャルルの血縁者でないと入れないと言われています。
レギンは聖窟宮に行く事にします。
聖窟宮の門でレギンはシャルルの子孫である証を示せと問われる事になります。
レギンが王としての心構えを伝えると門が開き、地下の神殿に入れるようになりました。
レギンの従者としてマスハス、セレナ、クロードが付き添っていました。
地下神殿には三体の女神像が存在しました。
レギンはそれがティル=ナ=ファだと気が付きます。
更に恐ろしい事実が判明しました。
壁面に文章が書かれていてレギンにはそれが読めました。
そこには人のティル=ナ=ファを降臨する方法が書かれていました。
他にもティグルの所持している黒弓に関する記述もありました。
そこにはシャルルが所持していた黒弓をガヌロンの指示に従い山中に捨てたとの記述もありました。
レギンはこの事をティグルに伝える為にジスタートに向かう事になるようです。
ジスタートは政情不安な情勢ですのでヤバい事にならないと良いですね。
.
ティグルはザガンを目指している途中で猟師の親娘に出会います。
冬のルヴーシュは冷えるので一夜の宿を借りる事になりました。
ティグルは倉庫で一夜を明かす事になりますが、その夜に異変が起こりました。
村の中を魔物が闊歩していました。
ティグルは知り合った親子の家に向かいますが、遅かったです。
父親と思われる人物が魔物に変身していて娘を食べようとしていました。
娘は既に事切れています。
ティグルはこの辺りに最近流行っている疱瘡が原因だと気が付きました。
罹患した人間が魔物に変化して村人を襲っていました。
ティグルは魔物退治をする事になりました。
嫌な戦いでしたね。
翌朝、ティグルは魔物を倒し終わりましたが、村を追われる事になります。
よそ者であるティグルが来た日に魔物が発生したので、彼を追い出そうとの心理が働いたようです。
ティグルは村人の心境が良く分かったので、物資を補充して貰い村を離れます。
.
ティグルは村に到着する前に空が紫になる現象を目撃していました。
この現象はジスタートの各地で起こっているようです。
この現象が起こると疱瘡になる人間が居るようです。
疱瘡にならなくても体調不良を起こす人間がでます。
エレン、リーザ、ミラ、ソフィーの軍でも体調不良になる兵士が続発していました。
行動計画に多少の遅れが出ていたようです。
行動計画の遅れがヴァレンティナに優位に働いている印象です。
.
ティグルを待っているガヌロンが昔の夢を見ていました。
ガヌロンは元々は山の中で暮らして精霊や神の息吹を感じている人物でした。
たまに人里に降りて行って薬を与えたりしていたそうです。
それでガヌロンは賢者と呼ばれるようになりました。
あるとき山で暮らしているガヌロンの前に一人の戦士がやってきて彼に話しかけてきたそうです。
それが、後にブリューヌを建国したシャルルでした。
ガヌロンはシャルルに惹きつけられて彼の助けになる道を選びます。
シャルルに色々な戦略を与えて彼が戦に勝つのを補佐したようですよ。
当時のシャルルはデュランダルと黒弓の両方を使っていたようです。
シャルルが建国した後にガヌロンに領地をくれると言います。
.
ガヌロンは無欲だったのでそれまで功績に見合う褒賞を貰っていませんでした。
しかしそのことが、王になったシャルルは勲功が厚い重臣に褒賞を与えないのはケチな王様とのレッテルを貼られてしまう問題となりました。
ガヌロンはシャルルの申し出を受け入れてルテティアを貰う事にします。
この地はガヌロンとシャルルが出会った地であり、アルテシウムがありました。
ガヌロンは当時から魔物の存在を知っていたようです。
アルテシウムの管理は自分がやるので、どこまでも駆けていけ、とシャルルに言っています。
ガヌロンは黒弓の危険性も知っていたようです。
シャルルに黒弓を捨てる事を進言していましたよ。
シャルルはガヌロンの意見に従い黒弓をブリューヌの東の端にある山に捨てました。
その地は現在のアルザスのようですね。
シャルルの捨てた黒弓をティグルのご先祖が拾ってボルン家を起こしたようです。
.
ザガンに到着したティグルの前にガヌロンが現れます。
ガヌロンの姿はティグルが最後に会った時と比べて大きく変貌していました。
顔色が悪く死人のような感じです。
ガヌロンはティグルを呼び出した目的を語ります。
ガヌロンはティグルをティル=ナ=ファの器にしようとしていました。
ティグルにティル=ナ=ファを降臨させてからティル=ナ=ファの力を吸収しようと考えていました。
.
ガヌロンはティグルの力試しを始めます。
ガヌロンは数々の魔物を捕食していたので大幅なパワーアップを遂げていました。
ガヌロンの攻撃でティグルは追い込まれていきます。
ガヌロンは怖い事を言っていました、仮にティグルの腕や足が失われても魔物の部位を移植するので問題ないと言ってます。
追い詰められたティグルを救ったのはオルガでした。
ティグルは彼女の登場に驚いていますが、オルガに続いて、エレン、リーザ、ミラ、ソフィーも登場しました。
他にもティッタ、ガスパール、ダーマード、リムもやって来ました。
.
エレンたちは竜具を使ってガヌロンと交戦を始めます。
しかしガヌロンは余裕で対抗していました。
ガヌロンが狡猾だったのは、ティグルが到着する前に全ての準備を終えていた事です。
ガヌロンはティグルに向かって地面から攻撃を仕掛けて彼にティル=ナ=ファを降臨させる事に成功します。
.
ティル=ナ=ファ(ティグル)はエレンたちに襲い掛かりました。
エレンたちはティル=ナ=ファの猛攻を受けますが、ティル=ナ=ファの動きがおかしい事に気が付きます。
吸収されたティグルの意識がまだ残っていて、ティル=ナ=ファの行動を阻害していると気が付きます。
ティグルを救出する為にティル=ナ=ファに猛攻を加え始めます。
これこそがガヌロンの狙いでした。
ガヌロンは降臨したティル=ナ=ファを弱らせて吸収しやすくなる瞬間を狙っていました。
ガヌロンは降臨したティル=ナ=ファを吸収してしまいます。
そして彼は神の力を手に入れました。
.
ガヌロンの猛攻撃が始まります。
ガヌロンは怪物を呼び出しました、数がとても多いです。
エレンたちは竜具で怪物を撃退できますが、戦姫でないリムたちには怪物に対抗する手段がありませんでした。
リムはエレンを助けられない事に忸怩たる思いを募らせます。
リムは自分にも力が欲しい、エレンと一緒に戦う力が欲しい、と祈っていました。
ここで奇跡的な現象が起こります。
.
エレンが預かっているバルグレンがリムの目の前に出現しました。
リムがバルグレンを手に取るとバルグレンはリムを新たな戦姫と認めてくれます。
リムはバルグレンの戦姫となりました!!
「戦姫リムアリーシャ。まいります」
リムが最高にカッコイイです。
.
突然のリムの参戦に他の戦姫は驚いていますが、非常事態だったので、彼女の急激な変化を受け入れます。
リムが加わったので戦姫が6人になりました。
これで優位に立てるかと思ったらガヌロンには余裕がありました。
一人増えても問題無いよと言ってますよ。
.
二つ目の奇跡が起こります。
戦闘が始まってからティッタは一心に祈っていました。
彼女がお願いしたのはティル=ナ=ファです。
ティッタの祈りが通じてティル=ナ=ファが降臨しました。
ティッタが祈ったのは人間を守護するティル=ナ=ファでした。
ティッタは自身の全てを捧げると祈ったのでティル=ナ=ファは答えてくれたようです。
ティル=ナ=ファはティッタの身体を使って降臨しました。
.
ガヌロンはティッタに降臨したティル=ナ=ファの事をアバズレと呼んでいます。
この発言を聞くと人間を守護するティル=ナ=ファは降臨先の女の子の身体を使って色々とエロ行為に耽っていた感じもしますね。
しかし、今回はエロ行為は皆無です、マジですよ。
ティッタ(ティル=ナ=ファ)は自分が欠けている戦姫の代わりをすると言っています。
何の事かと思ったら、この場に居ないヴァレンティナの代役としてティグルの黒弓にエネルギーを供給するって事でした。
.
ティグルはガヌロンに降臨したティル=ナ=ファを喰われたので正気に戻っています。
しかし身体はボロボロでした。
エレンに支えられながら黒弓を使います。
ガヌロンの分厚い瘴気を撃ち抜く為に、且つてない程のエネルギーを戦姫たちの竜具とティッタ(ティル=ナ=ファ)から吸収する事になります。
ティグルは魔弾を放ちました・・・魔弾はガヌロンの瘴気を消し去ります。
ティグルは魔弾を発射した後、すぐに次の行動に移っています。
ティグルはガヌロンめがけて矢を放ちました。
矢は瘴気を失ったガヌロンの頭部に命中しましたよ。
ガヌロンは頭だけは人間のままだと言っていたので矢が刺さったようですね。
この一撃でガヌロンは死ぬことになりました。
死ぬ寸前にガヌロンはシャルルの事を思い出していました。
ガヌロンは光の柱に包まれます、彼が吸収したティル=ナ=ファが居るべき場所に帰ったようです。
.
ティルグは味方をしてくれたティッタに降臨しているティル=ナ=ファにお礼を言います。
彼女も居るべき場所に帰ると言って別れを告げてきました。
もう会う事は無いと言ってますね。
彼女たちが降臨するには多くの時間が必要だと言っています。
.
エレンたちは竜具の変化に驚く事になりました。
彼女たちの竜具は力を失っていました。
リムの手にあったバルグレンは何処かに消えてしまいました。
リムはガッカリしていますね。
.
ティグルは竜具が力を失った原因をティル=ナ=ファから教えられていました。
彼女の説明では黒弓に力を吸われ過ぎたとの事です。
力の復活には満月を七回過ごす時間が必要だそうですよ、復活には七ヵ月かかるようです。
.
リムの元からバルグレンが去った事に関してはエレンに心当たりがありました。
サーシャが死んだ時に彼女の元から去った時の現象に酷似しているそうです。
バルグレンがリムの元を去った理由はリムがエレンの副官だという現状が原因だと説明します。
リムはエレンの配下なので、対等であるべき戦姫となるのは不適当とバルグレンが判断したと予想しています。
リムがちょっと困っています。
エレンはリムに王宮勤めをしてみるか?と提案していました。
エレンの副官から離れてみては?との事ですね。
リムは乗り気のようです、考えてみますと言ってました。
リムはエレンと肩を並べての戦闘を望んでいるので、これは魅力的な提案のようです。
戦姫にしか対応できない敵も居るので、戦姫とならねばエレンと一緒に戦えない場面もあるからね。
バルグレンはリムの事を気に入っているように感じられるので、将来的にリムが戦姫になりそうだぞ!!
.
ティル=ナ=ファ問題が解決したので、一同はヴァレンティナへの対策に移る事になります。
当面の問題はヴァレンティナの竜具だけは力を保持している事にあります。
当面の間は竜具が力を失った事を気づかせないように行動する事になりました。
.
エレンとティグルがイチャイチャしています。
対ヴァレンティナ戦は厳しい戦いになりそうなのでリムが気を効かせてくれたようです。
ティグルはエレンに決意を語ります。
ティグルは今回の問題が解決したときに、ルスラン王子かユージェンに「エレンがほしい」と願い出ると言い出します。
エレンは驚いていました、そして「馬鹿」と罵りますね。
しかし嬉しそうです。
.
ティグルの要求は、実際にはかなり厳しそうです。
エレンは現役の戦姫なので、ブリューヌの領主であるティグルがエレンと結婚するのは問題大ありです。
ティグルはこれまでにあげてきた功績の全てを失う可能性まであります。
それでもティグルはエレンが欲しいそうだよ。
それを聞いてしまったエレンは嬉しくてたまらないようです。
この二人の関係はどうなるのでしょうね?
.
ティグルとエレンがラブラブしているとき、ソフィーは野営地の外周を散歩していました。
一人になって考えをまとめたかったようですが、これが不味かったですね。
ソフィーの前にヴァレンティナが現れました。
.
ヴァレンティナはソフィーが竜具を呼ばない事を訝しんでいますね。
まだヴァレンティナは自分以外の戦姫が竜具の力を失っていると知りません。
ヴァレンティナは攻撃手段の無いソフィーを斬ったようです。
ソフィーはどうなるのでしょうか?
ヴァレンティナには空間を跳躍する竜具があるので、誰にも見られないで現場から離脱する事は可能だろうから、逃げるよな。
鋭いヴァレンティナはソフィーが竜具を使わなかった事から竜具が力を失っている事に気が付きそうです。
.
事態はヴァレンティナに優位に推移しています。
オステローデ軍は王都に入場しています。
しかもルスラン王子を守護する立場を確立しているので、今のヴァレンティナを攻撃すると、エレンたちは逆賊になりそうだよ。
更なる幸運として他の戦姫の竜具は力を失っています。
ゆくゆくは敵対する事になったであろうガヌロンはエレンたちが倒してくれました。
ヴァレンティナにとっては最高の結果となっていますよ。
.
ヴァレンティナは竜具の使えない戦姫を個別に撃破していくのでしょうか?
ルスラン王子の病も重そうなので、彼は信頼しているヴァレンティナに王位を譲るのでしょうか?
ヴァレンティナは最終目的である女王になれるのでしょうか?
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竜具の復活まで七ヵ月あるんだよね、その間にヴァレンティナは地位を固めてしまうだろうから、エレンたちは竜具無しでヴァレンティナと戦う必要がありそうだぞ。
とても勝てるとは思えないんだよねー。
更にヴァレンティナは竜具を封じる鎖まで用意しているので、竜具の復活を待ってから攻勢に出ても簡単には勝てなさそうだよ。
どうなるんでしょうかね?
ヴァレンティナに味方する戦姫が居ない事が救いですね。
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レーベル:MF文庫J
発行日:2017/7/25
著者:川口士
イラスト:片桐雛太
ISBN:978-4-04-069348-4
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成分美少女ラッキースケベハーレム恋愛戦闘作戦
評価AAACAAAAAAA
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魔弾の王と戦姫<ヴァナディース>17 (MF文庫J)

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