ラノベの感想) ブギーポップ・ダウトフル 不可抗力のラビット・ラン (電撃文庫)
爆発しているビルの屋上で霧間凪(きりま なぎ)がブギーポップに出会いました。
ブギーポップは問題が発生した原因を説明している感じですね。
その間に凪は動き回ってビルへの侵入経路を探しています。
忙しそうに動いてますがブギーポップは凪を手伝ってはくれませんよ。
凪の方もブギーポップの協力は期待していないようです。
ブギーポップの解説を聞きながら侵入経路を探す作業に没頭しています。
凪も方は今回の自分の役回りは身内の後始末と言ってますね。
爆発事件の関係者に凪の知り合いが二人も居るので納得ですね。
彼女の言っている身内とは羽原健太郎(はばら けんたろう)と九連内朱巳(くれない あけみ)の両方のようだぞ。
問題が発生してしまった遠因に羽原健太郎の行動が間違ってたように思いますね。
朱巳の行動も警戒が過ぎたようにも思えます。
彼は少年少女が失踪している事件の調査を始めます。
この時点で失踪に関係する実験を主導するのが九連内朱巳だとは知りませんでした。
彼は朱巳の実験に参加している白渡須奈緒(しらと すなお)に接触を試みました。
須奈緒ちゃんは名前とは正反対の捻くれた性格していますよ。
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朱巳は行き場の無い少年少女を集めて居場所を提供しようとしていました。
朱巳は統和機構の中でも重要なポストに就いているので、実験を統和機構の元で行う事にしています。
朱巳は実験の成果が出なくても構わないと考えていたので結構危ない橋を渡ってますよ。
この実験はポゼストリー計画と呼ばれています。
統和機構にはMPLSに進化する可能性のある少年少女を集めて進化を促すとの説明がなされているようですよ。
実際には朱巳の完全な慈善事業ですね。
ですので計画自体には害は全くないはずだったんだよ。
それが健太郎がちょっかい掛けてきたのでおかしな方向に推移して行く事になってしまったぞ。
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朱巳と健太郎が仲介者を介してやり合う事になってしまうのですが、二人の共通の友人である凪が、どこかのタイミングで朱巳と健太郎を会わせていれば、こうはならなかったようにも思えるよ。
まあ、朱巳と健太郎を会わせる理由が無い事は認めますけどね。
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健太郎からの接触を受けた須奈緒はそれを朱巳に報告するのですが、報告内容は適当でした。
須奈緒は健太郎の事を面白い存在だと思ってしまい、彼を使って楽しもうとしたようです。
須奈緒の能力は人間の心理が視覚的に見えるようです。
健太郎の心の動きが興味深かったようですよ。
まあ、彼は嘘つきだからね、善良な人間とは心の動き方が違ったようです。
健太郎は須奈緒を懐柔して朱巳について調べようとしていました。
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須奈緒と密会する事になりますが、ここで予定外の人物が参加してきてしまいます。
朱巳の事を密かに監視していたブームキャットが存在を看破されてしまいます。
健太郎はブームキャットも話し合いに引き入れてしまいます。
健太郎との密談を重ねるうちに須奈緒の態度が変化していきますよ。
最初は目立たないように気を配っている雰囲気がありましたが、傲慢さを露骨に表すようになりました。
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ブームキャットが極秘に観察する任務に失敗してから、それが顕著になったように思えます。
この段階では須奈緒とブームキャットは朱巳の事をレイン・オン・フライデーと呼んでいたので健太郎は朱巳だと思っていません。
健太郎は須奈緒とブームキャットが勝手に勘違いしてくれたので統和機構の送り込んだ査察官、サイドキックに扮する事にします。
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須奈緒からサイドキックの存在を知らされた朱巳は査察官対策としてテストを実施する事にします。
これは須奈緒との会話の流れで適当に言ってしまった事でした。
朱巳は先に適当な事を喋って、後からそれの辻褄合わせをする行動方針のようです。
行き当たりばったりですね、しかし、それでうまくいってしまうのが面白い。
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テストと聞いて健太郎は慌てます。
フライデーが計画の打ち切りを考えているのかと疑います。
健太郎はポゼストリー計画の参加者全員と会う事にします。
そしてテストの対策を行う事にします。
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健太郎はカンニングする方法を考案してメンバー全員にマイクを配る事にしました。
個々の人間でマイクの形状を変える徹底ぶりです。
カンニングは上手くいき、朱巳が判断に困る微妙な得点を取らせる事に成功しました。
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テスト結果に朱巳は困る事になりました。
メンバーの出した得点が説得力に欠けるものだったので実技テストを行わなければならなくなりました。
実技テストは朱巳の計画に協力しているパンサラッサの能力を使う事になります。
パンサラッサは戦闘用合成人間なので彼の攻撃を受けるとメンバーは死ぬよ。
朱巳は死者が出ないようにしたいなと考えていました。
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テスト当日にバスで移動する事になります。
この車中でメンバーからテストに対して異議が出てきました。
これまで自己の考えを持っていなかったメンバーが自己主張を始めた事に朱巳はウルウル来ています。
泣きそうになってますね、計画の推進者で統和機構の幹部の威厳を保つ為に涙を我慢している姿が可愛かったですね。
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朱巳は自分の推進しているポゼストリー計画が意義のあるものだと思えたようです。
元々、成果を期待していなかった計画だったのでテストは中止にします。
ここで朱巳はメンバーの親睦を深める為にボーリング大会を開催すると宣言します。
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一度、朱巳の前にブギーポップが現れました。
朱巳はブギーポップと遭遇するのは初めてのようですよ。
統和機構の刺客か?と尋ねています。
ブギーポップは違うと言い、人によっては死神と呼ぶよと、呑気な自己紹介をします。
朱巳はブギーポップか?と問いますね。
朱巳もブギーポップの噂は知っていたようです。
ブギーポップは肩をすくめるだけでしたが、朱巳が不味い状況に陥っていると教えてくれます。
朱巳の周りに世界の危機になりそうな存在があるようです。
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ボーリング大会に健太郎が潜り込みました。
彼はボーリング場のスタッフに変装していました。
朱巳は彼が正規のスタッフではないと直ぐに見抜きます。
会話を始める事になりました。
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お互いにまだ相手の本名を知らない状況で腹の探り合いを行っています。
会話を続けるうちに、あれ、こいつ悪い奴じゃないんじゃないか?と思うようになります。
朱巳の監視が失敗しちゃっているブームキャットが挽回を図って破壊工作を仕掛けてきました。
ブームキャットは自分を優れた存在だと思っています。
常に相手を蹴落とす事だけを考えているような女の子(合成人間)です。
彼女は戦闘用の合成人間ですが、間接的に攻撃を行うタイプです。
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且つてライバルのラウンダバウトを陥れて抹殺したと思っています。
しかしラウンダバウトは朱巳に助けられて生きていました。
朱巳はブームキャットの性質を理解しているようでラウンダバウトを呼び寄せていました。
ラウンダバウトは命の恩人の朱巳を崇拝しています、朱巳様と呼んでいます。
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ブームキャットの攻撃が始まります。
彼女は自分の襲撃が上手くいくと確信しているようでしたが、残念ですね。
ラウンダバウトが登場してブームキャットは彼女に負けてしまいます。
これで決着がと思われたのですが、ここで世界の敵が登場しました。
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須奈緒が本性を現しました。
彼女は朱巳の心のブレが気に入らないようです。
須奈緒が能力ラビット・ランを使った攻撃を始めます。
この攻撃を受けると心が身体から離れるようです。
しかし朱巳は自力でこの攻撃に耐え抜きます。
これまで自力で攻撃に耐えられた人間は居なかったようで、納得できない須奈緒は更に能力を強めたようです。
効果範囲が広い事が災いしました。
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朱巳への攻撃の余波をパンサラッサとブームキャットも受けてしまいます。
パンサラッサが暴走状態となり、無差別な攻撃を始めてしまいます。
パンサラッサの能力は異なる波動をぶつける事で爆発を起こすってものです。
この能力が暴走してボーリング場の壁が破壊されてしまいます。
更に床にも穴が開いてしまいます。
その穴に須奈緒が落ちてしまいました。
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落下した須奈緒は杭に胸を貫かれる事になってしまいます。
死にかけの状態になってしまいました。
須奈緒は叫びたくても声が出ない状況です。
混乱した須奈緒は能力を使って誰かを助けに来させようと命じます。
しかし彼女の能力は心と身体を分離するものなので効果は期待できません、本当に混乱しているな。
この強烈な命令がさらに迷惑な状況を作り出しました。
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須奈緒は能力を暴走させてしまい、ビル内の人間を凶暴化させてしまいました。
どんなに能力を使っても誰も助けに来ないと悟った須奈緒は能力の行使を止めます。
しかし、遅かったですね、感染は広がって行く事になりました。
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須奈緒が能力の行使を止めたので、朱巳と健太郎は凶暴化する事はなくなりました。
二人はパンサラッサの能力を受けて、壁際まで吹き飛ばされていました。
気が付いた二人は正義の味方がやってくるなって話になり、お互いが凪の知り合いだと気が付きます。
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ここに居たり、お互いが相手にあらぬ疑いをかけたことが事態を作り出した原因だと悟りました。
そこに凪がカッコよく登場します。
屋上から颯爽と降りてきました。
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須奈緒の命令でおかしくなったブームキャットも暴走してしまい、彼女の能力を発動します。
人間を生体波動で制御する能力デイジー・デイジーをフルパワーで使っています。
混乱しているブームキャットは力の行使をただ楽しいと感じていました。
凪はブームキャットに操られている人間を電磁警棒で殴り倒して行きました。
合理的です、電磁警棒を二本持ってクルクル回転しながら敵に打ち付けました。
自身も影響を受けるようで、能力を受けない為に自身の首元に電撃を加えて正気を保っていました。
同時に回転により回っていた目も覚ましています、流石ですね、合理的で無駄が無いよ。
やり方が、大雑把でヒーローチックですね。
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凪は冷静に状況を把握していました。
ブームキャットも操られただけの被害者だと看破します。
ここでブギーポップが来ていた理由に思い至ったようです。
ブギーポップはブームキャットを操っている世界の敵を殺しに来たんだよね!!
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須奈緒の前にブギーポップが登場しました。
須奈緒は元々ブギーポップの存在を知らなかったようです。
メンバーの女の子に教えて貰って知る事になっています。
女の子だけの間で噂になっているそうですが、須奈緒は友達が居ないようだね。
噂が彼女の元まで流れてこなかったようです。
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須奈緒はブギーポップに殺される事を覚悟していましたが、命を失う事にはなりませんでした。
ブギーポップは須奈緒の事を凄く警戒していましたが、今回は変わった殺し方をしましたよ。
ブギーポップは須奈緒と会話していました。
須奈緒の駄目だった点を色々と指摘して彼女の心を殺した感じです。
しかしブギーポップは死にかけの須奈緒を救助することはしませんよ。
ブギーポップとしては、この時点で世界の敵は殺したので須奈緒の肉体が死のうが関心は無いようだ。
そこに凪がやって来ました。
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ブギーポップは凪が到着した時には消えていました。
凪が仲間の釘斗博士に連絡して須奈緒の状況を伝えて応急処置を施しました。
凪は今回、本当に後始末だけをする事になったぞ。
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凪がとっても大雑把です。
須奈緒に向かって、まだ死ねると思うなと言ってます。
目覚めた時は統和機構の監視下だろうが朱巳が何とかしてくれると告げて太い注射をぶすっと打ちました。
須奈緒が感じている、正義の味方は大雑把なんだなって感想が凪の行動方針を正確に示していますね。
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事件が終息すると朱巳のポゼストリー計画は終了する事になり、集められていたメンバーはバラバラになり次の任地に向かう事になります。
しかし、今回の計画で進化する可能性が見えたので、何とかやっていけるのでしょう。
参加者の一人、鈴森祐里子に能力が発現しているようです。
みんなのキラキラが見えると言ってますよ。
彼女の能力の効果も気になりますね。
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健太郎は今後は凪と朱巳の両方をサポートして行く事になるようです。
彼が統和機構の正規メンバーになるのか、このまま影から関わっていくのかは分からないようです。
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朱巳の元にブギーポップが現れました。
これは報告会のようなものでしょうか?
あるいわ朱巳に対する警告なのでしょうか?
朱巳はブギーポップにお礼を言ってますよ。
朱巳の口ぶりから、事態を収束する為に須奈緒が能力を逆作用したようです。
それでみんなが正気に戻れたようです。
須奈緒に何をしたのか問いかけています。
ブギーポップは、自動的なので須奈緒に対して意図的に何かをしたわけではないと言ってます。
ブギーポップが殺した世界の敵は須奈緒の悪い感情だったようだね。
事件後の須奈緒は人間が丸くなり傲慢さが消えたそうですよ。
凪が須奈緒に対して、自分と同じで死神に見捨てられたんだ、と言っていたよね。
進化した須奈緒の能力は世界を良くする為に使われるようになるのかも?
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ブギーポップは朱巳に忠告する為に現れたようです。
まあ、今はまだ朱巳は世界の敵にはなっていないと言ってますね。
朱巳の事を邪悪と言っているのですが邪悪=世界の敵って訳でもないようだ。
朱巳は間違えずに歩いて行けるのだろうか?
健太郎と凪が居るので間違える事はないのかな?
成分 | 美少女 | 世界の敵 | 正義の味方 | 死神 | 戦闘 | ラッキースケベ |
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