ラノベの感想) 伝説の勇者の伝説 第9巻 完全無欠の王様 (富士見ファンタジア文庫)
レーベル:富士見ファンタジア文庫
発行日:2005/10/25
著者:鏡貴也
イラスト:とよた瑣織
ISBN:4-8291-1768-0
>>
PROLOGUE 幻影
>>
誰かの思い出が語られています。
男が二人と女が一人出てきています。
女がどこかに行ってしまったので、思い出を語っている男が何かを開けたようです。
それを開ける事でこの国の終わりが始まってしまったそうですよ。
これは誰の思い出なんだろうか?
.
>>
第一章 平穏
>>
ローランドに戻ったライナとフェリスはシオンの執務室に向かいます。
扉をノックしてもシオンからの返事はありません。
二人が扉の前で騒いでいると衛兵に気付かれてしまいます。
衛兵が執務室を確認しに来たので二人は鍵を開けて中に入る事にします。
特別製の鍵が使われているそうですがライナが針金を使って鍵を開けてしまいました。
フェリスは流石天才下着泥棒ライナ・リュート様と言って褒めてくれます。
.
フェリスがライナを揶揄い始めます。
彼女はライナが逃亡中にフェリスに言った「俺は生きていてもいいのかな?」とのセリフを言ってきます。
ライナは恥ずかしくに死にそうになっています。
ライナはお返しにフェリスが言ってくれた「お前が居なくなると寂しいじゃないか?」とのセリフを返します。
フェリスが恥ずかしさの頂点に達してしまいます。
.
ライナはラフラに託された魔眼保持者を救って欲しいとの願いを叶える為にシオンに協力して貰おうと考えます。
ライナはシオンの弱みを見つけ出して彼を丸め込もうと考えます。
フェリスと二人で執務室の家探しを始めました。
.
フェリスがシオンがしたためたラブレターを発見します。
他人のプライベートを覗くのは良くない行為だよな、と真面な事を考えていましたが、口だけでした。
二人はラブレターを読み始めてしまいます。
お相手はエレーナと云う子のようです。
.
中を見て驚く事になってしまいます。
それはラブレターではありませんでした。
シオンはライナとフェリスが執務室に侵入してシオンの弱みを探す事が分かっていたようです。
そこに書かれていたのは二人への脅迫状でした。
.
よかったね❤
とにかくおかえり❤
地獄へようこそ❤
シオン・アスタール❤
.
最悪です。
ライナとフェリスは早々に逃亡を図りますが扉が開かなくなっています。
先程、廊下で上がった声はシオンのモノでした。
彼は特別製の鍵が付いていると言っていましたね。
.
扉越しにシオンがライナの事を叱責してきます。
シオンは親友だと思っていたライナが、悩みを相談する事も無く、思い悩んだ末に勝手に家出した事が許せないと告げてきます。
シオンのセリフを聞いて、ライナは自分が如何に我儘で身勝手だったかを悟ります。
ライナはシオンに向かって親友とか、言ってて恥ずかしくないか?と問いました。
シオンは、恥ずかしいから扉越しに話ているんだろうが!と叫んでいます。
普通はしない恥ずかしい会話だが、ライナの場合は、ちゃんと話さないと、迷惑は掛けられないと言って家出しかねない、と言ってイジメてきます。
.
シオンはルークからの報告書でフェリスの弱みも握っていました。
彼はフェリスが言った、お前が死んだら寂しい、とのセリフも知っていましたよ。
圧倒的でした、ライナとフェリスはシオンに弱みを握られてしまい、彼に服従させられる事になりました。
.
現れたシオンは弱々しい微笑を浮かべて、帰ってきてくれて、本当に良かった、と告げました。
そんな彼を見たライナは心配になってしまいます。
また迷惑を掛けてしまう、と言おうとすると、シオンは、いいよ、と二回も言ってライナを迎え入れてくれました。
.
ライナはシオンの優しさに打たれたようです、じゃあ・・・またやっかいになるよ、と答えています。
シオンは「ああ。おかえり、ローランドへ」と返しました。
シオンが良い奴に見えるね。
.
>>
第二章 覚醒
>>
ミルクは自分が魔法を掛けられて仮死状態にされている事に気が付きました。
彼女は見ている夢の中で少年の泣き声を聞く事になります。
最初それはライナの泣き声だと思ったのですが、少年の近くに行ってみるとそれはシオンでした。
少年の姿をしているシオンは、自分はもう死にたいんだ、と言って嘆いています。
.
ミルクは自分が誰かの人質になっていると思い至ります。
誰の人質になっているのか考えてライナの人質になっているとの結論に達します。
何故なのかと考え始めて、自分がライナをローランドに繋ぎ留めておく為の人質なんだと気付きました。
誰がそれを必要としたのか考えています。
シオンがライナをローランドに繋ぎとめる為に自分を人質にしたんだと考えました。
シオンが何故そこまでライナに拘るのかは分かりませんでした。
ミルクはシオンが「病んでる」と感じます。
英雄王と言われている彼が何に悩んでいてライナを必要としているのかが分かりませんでした。
ミルクは目覚めの瞬間を感じ取り、逃げる算段を始めます。
.
魔法で仮死状態にされていた期間が数ヵ月ならば、何とか逃げ出せるかも知れないと考えていました。
可愛い容姿とは裏腹にミルクが鍛え上げられた凄い戦士だと分かりますね。
覚醒したミルクはそれを悟られない様に周囲を観察します。
.
ミルクの傍に見張りが一人居る事が分かりました。
ミルクは体に酸素を通して見張りに飛び掛かる準備を始めます。
ミルクが飛び起きると、それに気が付いた誰かが、ミルク隊長が目を覚ました、と嬉しそうに叫びます。
ミルクは自分が把握できなかった存在が居た事に絶望しています。
この部屋には気配を把握できなかった存在が三人も居ましたよ。
ミルクは終わった、と絶望しますが、部屋に居たのは彼女の部下、忌破り追撃部隊の面々でした。
彼女が見張り役だと把握していたのはルークでした。
.
目覚めたミルクに部隊の面々は嬉しそうな表情を浮かべています。
彼女の為にカレーパーティーを開こうと言い始めていました。
目覚めたばかりのミルクにカレーを食べさせるのは不味いでしょう・・・夕食はお粥を作ってくれる事になりました。
.
ミルクは状況を把握できていないのでルークに何があったか問いました。
しかしルークは、もう全て終わったので大丈夫です、と言ってミルクの頭を優しく撫でてきます。
彼にはミルクが仮死状態だった期間に何があったのか教えるつもりは無いようです。
魔法から覚めたばかりのミルクは眠くなってしまいます。
夕食までの間、寝ていてくださいと言い残して、部隊の面々は出て行きました。
.
ミルクは睡魔に抗い、覚醒状態を保ちます。
耳を澄ますと、ルークたちの話声が聞こえてきました。
ここでリーレがカイウェルに報告してこようと言っていました。
ミルクはカイウェルというのが、カルネ・カイウェル少将だと直ぐに分かりました。
階級差のあるリーレが彼の事を呼び捨てにするのに違和感を抱きます。
ミルクはローランドでシオンとライナを中心にして何かが起こり始めていると察します。
.
ローランドの中枢で何が起っているのか知っていそうな人物が身近にいるか考えます。
そして自分の養父が貴族だったと思い出しました。
ミルクは部隊の面々に内緒で窓から飛び出しカラード家に向かいました。
ミルクが居たのは五階建ての建物の四階だったのですが、彼女は平然と外に飛び出して行きました。
.
カラード家の敷地に入ると違和感を抱きます。
ここには大勢の人間が住んでいるのですが、まるで人の気配がしませんでした。
屋敷の中に入るとミルクの違和感が現実のものとして目に飛び込んできました。
カラード家の屋敷は破壊しつくされていました。
壁には飛び散った血の跡が残っています。
ミルクは養父、養母、エイミ姉様、ナルア様がここで殺されてしまったんだと察しました。
彼等のことを悪い人たちじゃなかったと感じています。
そんな彼等が何故殺されなければいけなかったのか悩む事になります。
残されていた血痕が養父たちのモノだと決まったわけではない、彼等はどこかに逃げ延びたかも知れないと、淡い期待をしています。
ミルクはどこまでも優しいな。
.
100を超える衛兵が居るこの屋敷をここまで破壊できるのは軍の力しかないと悟ったようです。
ミルクはローランドで何が起っているの?との疑念を抱く事になりました。
ミルクに疑われるのはシオンとしては不味いよね。
どうなるんだろうね?
.
>>
第三章 そして終わりの始まり
>>
仕事中のラッヘル・ミラーの部屋にジェルメ・クレイスロールが遊びに来ています。
驚いた事に彼女はミラーと結婚していました。
子供も居て今二人目を妊娠中だそうですよ。
彼女はライナ・リュート、ぺリア・ペルーラ、ピア・ヴァーリエの師匠でもあります。
この三人がジェルメの元を離れてから二人は結婚したようです。
.
ジェルメは忙しそうなミラーの事が心配のようです。
ミラーがローランドの暗い未来を憂いているのが彼女は心配で仕方ないようです。
彼女はミラーの仕事を手伝おうと考えていました。
しかしミラーにそれは止められてしまいます。
ミラーの執務室には部外秘の書類が大量に置いてあるのですがジェルメはそれを読んでいたぞ。
ジェルメに何らかの仕事を手伝って貰う事になります。
.
彼女とは家に帰ったから相談するって事になりました。
ジェルメが帰ると入れ替わりにフロワードがやって来ました。
フロワードはミラーの事を探りに来たようです。
彼が気にかけていたのはミルクの養父カラード侯爵を抹殺したのは誰なんだって事でした。
フロワードとミラーはお互いに相手が指示して行われた事だと思っていたようです。
.
どちらもカラード侯爵を殺してないと分かると、ローランドに巣くう影の実力者がやらせたって話になりました。
お互いに影の実力者の事を探る事になります。
.
フロワードはライナの抹殺をどうするかミラーに聞いてきます。
ミラーは好きにしろと言っていました。
ミラーはライナが殺されたと知りジェルメがどんな顔をするのか心配でした。
しかしフロワードに好きにしろと伝えてしまいます。
これは弱みを見せたくなかったのか?それともライナの実力を信用しているのか?どっちだろうね。
.
ライナはシオンの執務室で仕事を手伝わされていました。
シオンは数日間寝ないで仕事を続けるのが常態化しているようです。
ライナは寝ないと死ぬと訴えていましたが、シオンは笑って仕事を続けていましたよ・・・
フェリスも手伝いに来ていてライナが居眠りすると頭を殴ってくるそうです。
ライナは地獄のような強制労働を強いられていたようです。
.
フェリスは飽きたと言って先に帰ったそうです。
シオンも遂に限界が来たのか机で居眠りを始めます。
それを見たライナは仕事中毒のシオンの事が心配になっています。
ライナは楽しい夢を見てシオンが癒される事を望みましたが彼は夢の中でも仕事をしているようです。
ライナはシオンの座っている椅子を蹴り倒してシオンを起こします。
目覚めたシオンは何時間居眠りしていたと心配しています。
ライナが5分もたっていないと教えると、じゃあなんで起こした、と聞いてきました。
ライナはシオンの寝顔がムカついたからだと返答しています。
優しいライナは夢の中でも仕事しているシオンが心配になったようです。
シオンにエロ本でも読んで幸せな気分になって寝ろと告げて帰って行きます。
ライナは三日ぐらい寝だめしてまた来てやると言っていました。
シオンはなんでエロ本なんだ、何でそんなに怒っていると質問しています。
ライナは無視して帰って行きました。
.
執務室から出ていくライナをフロワードが不満気な目で見ています。
フロワードはライナがシオンの近くに居る事が不満なようです。
彼はライナの存在がシオンを弱くしていると思っているのでライナを抹殺したいと考えています。
.
フロワードはシオンにライナを暗殺したいと訴えました。
シオンの返答で彼が自分が仕える王として相応しいか判断しようとしています。
シオンはライナは暗殺しないとの返答を返しました。
納得がいかないフロワードはライナを暗殺する事の有効性を説きます。
シオンはしつこいフロワードに辟易して彼に自分の抱える秘密を教える事にしたようです。
.
怖い声で執務室に入って来いとフロワードを呼びます。
部屋に入ったフロワードはシオンに口汚く罵倒される事になります。
「黙れムシケラが。それ以上喋ると、無能が知れるぞ」
フロワードはシオンの発言に違和感を感じています。
.
シオンは、いつまでもおまえらの描いた浅薄な地図の上で世界が回り続けると思うな、と告げます。
おやおや、シオンは何やら、常識では考えられない何かを手に入れたのかもしれないね。
.
シオンは世界の真実と本当の敵の姿を見せよう、と言ってフロワードに何かを見せたようです。
それを見たフロワードは歓喜で震えていました。
シオンは何を見せたんだろうね?
.
ライナは眠くて疲労困憊になっています。
フェリスやシオンの知らない宿屋を探していました・・・これは彼らに起こされない為だね。
そんなライナは彼を殺そうとしている暗殺者と遭遇します。
暗殺者はローランドの魔法騎士団の鎧を纏っていました。
ライナは魔法騎士一人だけでは自分を殺す事はできないので、シオンが差し向けた暗殺者じゃないと判断します。
ライナはちょっと安心していました。
.
ライナは魔法騎士に話しかけて情報を引き出そうとしましたが、返事はしてくれませんでした。
魔法騎士はライナ・リュートと叫んで襲い掛かってきました。
ライナは余裕で対処できると思ったのですが、魔法騎士は人間では無いようです。
関節が普通では曲がらない方向に曲がって攻撃してきました。
ライナはピンチに陥ります。
ライナは流石ですね、ジェルメに叩き込まれた体術をつかい相手の首を絞めます。
誤って首の骨を折ってしまったのですが、相手は死にませんでした。
首の骨が折れる感触が伝わってきませんでした。
.
ライナは投げ技を使って相手を投げ飛ばします。
その拍子に魔法騎士が被っていた黒いマスクが取れてしまいます。
マスクの下からどろどろにただれた顔が出てきました。
口には長い獣の牙が並んでいます。
人間ではなく化物でしたね。
誰かが魔法的に人間を改造したのかも知れないね。
.
化物は魔法を使ってきます。
ライナは解呪できる魔法を唱え始めます。
遅いよ、お前では俺に勝てないよ、と告げると、遅いのはお前だよライナ、との声が掛かりました。
ライナはそこ声に聞き覚えがあるようです。
誰だと振り向こうとしたライナの左胸にナイフが一本突き刺さりました!!
ライナの胸から真っ赤な血が噴き出します、致命傷でした。
ライナの命は消えたそうです。
あら?ライナは死んでしまったのか?
.
ライナに声を掛けた男はライナの事を愛おしそうに撫でています。
そして「おかえり・・・ライナ」と告げました。
一体誰なんでしょうね?
これまでにライナが会った事がある人物だと思うのですが・・・
.
ライナが死んだと知った時のシオン、フェリス、ミルクの反応が気になるね。
男が「おかえり」と言っているのでライナは死んだわけではないのかな?
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AmazonLink: 伝説の勇者の伝説9 完全無欠の王様 (富士見ファンタジア文庫)
発行日:2005/10/25
著者:鏡貴也
イラスト:とよた瑣織
ISBN:4-8291-1768-0
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PROLOGUE 幻影
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誰かの思い出が語られています。
男が二人と女が一人出てきています。
女がどこかに行ってしまったので、思い出を語っている男が何かを開けたようです。
それを開ける事でこの国の終わりが始まってしまったそうですよ。
これは誰の思い出なんだろうか?
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第一章 平穏
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ローランドに戻ったライナとフェリスはシオンの執務室に向かいます。
扉をノックしてもシオンからの返事はありません。
二人が扉の前で騒いでいると衛兵に気付かれてしまいます。
衛兵が執務室を確認しに来たので二人は鍵を開けて中に入る事にします。
特別製の鍵が使われているそうですがライナが針金を使って鍵を開けてしまいました。
フェリスは流石天才下着泥棒ライナ・リュート様と言って褒めてくれます。
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フェリスがライナを揶揄い始めます。
彼女はライナが逃亡中にフェリスに言った「俺は生きていてもいいのかな?」とのセリフを言ってきます。
ライナは恥ずかしくに死にそうになっています。
ライナはお返しにフェリスが言ってくれた「お前が居なくなると寂しいじゃないか?」とのセリフを返します。
フェリスが恥ずかしさの頂点に達してしまいます。
.
ライナはラフラに託された魔眼保持者を救って欲しいとの願いを叶える為にシオンに協力して貰おうと考えます。
ライナはシオンの弱みを見つけ出して彼を丸め込もうと考えます。
フェリスと二人で執務室の家探しを始めました。
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フェリスがシオンがしたためたラブレターを発見します。
他人のプライベートを覗くのは良くない行為だよな、と真面な事を考えていましたが、口だけでした。
二人はラブレターを読み始めてしまいます。
お相手はエレーナと云う子のようです。
.
中を見て驚く事になってしまいます。
それはラブレターではありませんでした。
シオンはライナとフェリスが執務室に侵入してシオンの弱みを探す事が分かっていたようです。
そこに書かれていたのは二人への脅迫状でした。
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よかったね❤
とにかくおかえり❤
地獄へようこそ❤
シオン・アスタール❤
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最悪です。
ライナとフェリスは早々に逃亡を図りますが扉が開かなくなっています。
先程、廊下で上がった声はシオンのモノでした。
彼は特別製の鍵が付いていると言っていましたね。
.
扉越しにシオンがライナの事を叱責してきます。
シオンは親友だと思っていたライナが、悩みを相談する事も無く、思い悩んだ末に勝手に家出した事が許せないと告げてきます。
シオンのセリフを聞いて、ライナは自分が如何に我儘で身勝手だったかを悟ります。
ライナはシオンに向かって親友とか、言ってて恥ずかしくないか?と問いました。
シオンは、恥ずかしいから扉越しに話ているんだろうが!と叫んでいます。
普通はしない恥ずかしい会話だが、ライナの場合は、ちゃんと話さないと、迷惑は掛けられないと言って家出しかねない、と言ってイジメてきます。
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シオンはルークからの報告書でフェリスの弱みも握っていました。
彼はフェリスが言った、お前が死んだら寂しい、とのセリフも知っていましたよ。
圧倒的でした、ライナとフェリスはシオンに弱みを握られてしまい、彼に服従させられる事になりました。
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現れたシオンは弱々しい微笑を浮かべて、帰ってきてくれて、本当に良かった、と告げました。
そんな彼を見たライナは心配になってしまいます。
また迷惑を掛けてしまう、と言おうとすると、シオンは、いいよ、と二回も言ってライナを迎え入れてくれました。
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ライナはシオンの優しさに打たれたようです、じゃあ・・・またやっかいになるよ、と答えています。
シオンは「ああ。おかえり、ローランドへ」と返しました。
シオンが良い奴に見えるね。
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第二章 覚醒
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ミルクは自分が魔法を掛けられて仮死状態にされている事に気が付きました。
彼女は見ている夢の中で少年の泣き声を聞く事になります。
最初それはライナの泣き声だと思ったのですが、少年の近くに行ってみるとそれはシオンでした。
少年の姿をしているシオンは、自分はもう死にたいんだ、と言って嘆いています。
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ミルクは自分が誰かの人質になっていると思い至ります。
誰の人質になっているのか考えてライナの人質になっているとの結論に達します。
何故なのかと考え始めて、自分がライナをローランドに繋ぎ留めておく為の人質なんだと気付きました。
誰がそれを必要としたのか考えています。
シオンがライナをローランドに繋ぎとめる為に自分を人質にしたんだと考えました。
シオンが何故そこまでライナに拘るのかは分かりませんでした。
ミルクはシオンが「病んでる」と感じます。
英雄王と言われている彼が何に悩んでいてライナを必要としているのかが分かりませんでした。
ミルクは目覚めの瞬間を感じ取り、逃げる算段を始めます。
.
魔法で仮死状態にされていた期間が数ヵ月ならば、何とか逃げ出せるかも知れないと考えていました。
可愛い容姿とは裏腹にミルクが鍛え上げられた凄い戦士だと分かりますね。
覚醒したミルクはそれを悟られない様に周囲を観察します。
.
ミルクの傍に見張りが一人居る事が分かりました。
ミルクは体に酸素を通して見張りに飛び掛かる準備を始めます。
ミルクが飛び起きると、それに気が付いた誰かが、ミルク隊長が目を覚ました、と嬉しそうに叫びます。
ミルクは自分が把握できなかった存在が居た事に絶望しています。
この部屋には気配を把握できなかった存在が三人も居ましたよ。
ミルクは終わった、と絶望しますが、部屋に居たのは彼女の部下、忌破り追撃部隊の面々でした。
彼女が見張り役だと把握していたのはルークでした。
.
目覚めたミルクに部隊の面々は嬉しそうな表情を浮かべています。
彼女の為にカレーパーティーを開こうと言い始めていました。
目覚めたばかりのミルクにカレーを食べさせるのは不味いでしょう・・・夕食はお粥を作ってくれる事になりました。
.
ミルクは状況を把握できていないのでルークに何があったか問いました。
しかしルークは、もう全て終わったので大丈夫です、と言ってミルクの頭を優しく撫でてきます。
彼にはミルクが仮死状態だった期間に何があったのか教えるつもりは無いようです。
魔法から覚めたばかりのミルクは眠くなってしまいます。
夕食までの間、寝ていてくださいと言い残して、部隊の面々は出て行きました。
.
ミルクは睡魔に抗い、覚醒状態を保ちます。
耳を澄ますと、ルークたちの話声が聞こえてきました。
ここでリーレがカイウェルに報告してこようと言っていました。
ミルクはカイウェルというのが、カルネ・カイウェル少将だと直ぐに分かりました。
階級差のあるリーレが彼の事を呼び捨てにするのに違和感を抱きます。
ミルクはローランドでシオンとライナを中心にして何かが起こり始めていると察します。
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ローランドの中枢で何が起っているのか知っていそうな人物が身近にいるか考えます。
そして自分の養父が貴族だったと思い出しました。
ミルクは部隊の面々に内緒で窓から飛び出しカラード家に向かいました。
ミルクが居たのは五階建ての建物の四階だったのですが、彼女は平然と外に飛び出して行きました。
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カラード家の敷地に入ると違和感を抱きます。
ここには大勢の人間が住んでいるのですが、まるで人の気配がしませんでした。
屋敷の中に入るとミルクの違和感が現実のものとして目に飛び込んできました。
カラード家の屋敷は破壊しつくされていました。
壁には飛び散った血の跡が残っています。
ミルクは養父、養母、エイミ姉様、ナルア様がここで殺されてしまったんだと察しました。
彼等のことを悪い人たちじゃなかったと感じています。
そんな彼等が何故殺されなければいけなかったのか悩む事になります。
残されていた血痕が養父たちのモノだと決まったわけではない、彼等はどこかに逃げ延びたかも知れないと、淡い期待をしています。
ミルクはどこまでも優しいな。
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100を超える衛兵が居るこの屋敷をここまで破壊できるのは軍の力しかないと悟ったようです。
ミルクはローランドで何が起っているの?との疑念を抱く事になりました。
ミルクに疑われるのはシオンとしては不味いよね。
どうなるんだろうね?
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第三章 そして終わりの始まり
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仕事中のラッヘル・ミラーの部屋にジェルメ・クレイスロールが遊びに来ています。
驚いた事に彼女はミラーと結婚していました。
子供も居て今二人目を妊娠中だそうですよ。
彼女はライナ・リュート、ぺリア・ペルーラ、ピア・ヴァーリエの師匠でもあります。
この三人がジェルメの元を離れてから二人は結婚したようです。
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ジェルメは忙しそうなミラーの事が心配のようです。
ミラーがローランドの暗い未来を憂いているのが彼女は心配で仕方ないようです。
彼女はミラーの仕事を手伝おうと考えていました。
しかしミラーにそれは止められてしまいます。
ミラーの執務室には部外秘の書類が大量に置いてあるのですがジェルメはそれを読んでいたぞ。
ジェルメに何らかの仕事を手伝って貰う事になります。
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彼女とは家に帰ったから相談するって事になりました。
ジェルメが帰ると入れ替わりにフロワードがやって来ました。
フロワードはミラーの事を探りに来たようです。
彼が気にかけていたのはミルクの養父カラード侯爵を抹殺したのは誰なんだって事でした。
フロワードとミラーはお互いに相手が指示して行われた事だと思っていたようです。
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どちらもカラード侯爵を殺してないと分かると、ローランドに巣くう影の実力者がやらせたって話になりました。
お互いに影の実力者の事を探る事になります。
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フロワードはライナの抹殺をどうするかミラーに聞いてきます。
ミラーは好きにしろと言っていました。
ミラーはライナが殺されたと知りジェルメがどんな顔をするのか心配でした。
しかしフロワードに好きにしろと伝えてしまいます。
これは弱みを見せたくなかったのか?それともライナの実力を信用しているのか?どっちだろうね。
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ライナはシオンの執務室で仕事を手伝わされていました。
シオンは数日間寝ないで仕事を続けるのが常態化しているようです。
ライナは寝ないと死ぬと訴えていましたが、シオンは笑って仕事を続けていましたよ・・・
フェリスも手伝いに来ていてライナが居眠りすると頭を殴ってくるそうです。
ライナは地獄のような強制労働を強いられていたようです。
.
フェリスは飽きたと言って先に帰ったそうです。
シオンも遂に限界が来たのか机で居眠りを始めます。
それを見たライナは仕事中毒のシオンの事が心配になっています。
ライナは楽しい夢を見てシオンが癒される事を望みましたが彼は夢の中でも仕事をしているようです。
ライナはシオンの座っている椅子を蹴り倒してシオンを起こします。
目覚めたシオンは何時間居眠りしていたと心配しています。
ライナが5分もたっていないと教えると、じゃあなんで起こした、と聞いてきました。
ライナはシオンの寝顔がムカついたからだと返答しています。
優しいライナは夢の中でも仕事しているシオンが心配になったようです。
シオンにエロ本でも読んで幸せな気分になって寝ろと告げて帰って行きます。
ライナは三日ぐらい寝だめしてまた来てやると言っていました。
シオンはなんでエロ本なんだ、何でそんなに怒っていると質問しています。
ライナは無視して帰って行きました。
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執務室から出ていくライナをフロワードが不満気な目で見ています。
フロワードはライナがシオンの近くに居る事が不満なようです。
彼はライナの存在がシオンを弱くしていると思っているのでライナを抹殺したいと考えています。
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フロワードはシオンにライナを暗殺したいと訴えました。
シオンの返答で彼が自分が仕える王として相応しいか判断しようとしています。
シオンはライナは暗殺しないとの返答を返しました。
納得がいかないフロワードはライナを暗殺する事の有効性を説きます。
シオンはしつこいフロワードに辟易して彼に自分の抱える秘密を教える事にしたようです。
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怖い声で執務室に入って来いとフロワードを呼びます。
部屋に入ったフロワードはシオンに口汚く罵倒される事になります。
「黙れムシケラが。それ以上喋ると、無能が知れるぞ」
フロワードはシオンの発言に違和感を感じています。
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シオンは、いつまでもおまえらの描いた浅薄な地図の上で世界が回り続けると思うな、と告げます。
おやおや、シオンは何やら、常識では考えられない何かを手に入れたのかもしれないね。
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シオンは世界の真実と本当の敵の姿を見せよう、と言ってフロワードに何かを見せたようです。
それを見たフロワードは歓喜で震えていました。
シオンは何を見せたんだろうね?
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ライナは眠くて疲労困憊になっています。
フェリスやシオンの知らない宿屋を探していました・・・これは彼らに起こされない為だね。
そんなライナは彼を殺そうとしている暗殺者と遭遇します。
暗殺者はローランドの魔法騎士団の鎧を纏っていました。
ライナは魔法騎士一人だけでは自分を殺す事はできないので、シオンが差し向けた暗殺者じゃないと判断します。
ライナはちょっと安心していました。
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ライナは魔法騎士に話しかけて情報を引き出そうとしましたが、返事はしてくれませんでした。
魔法騎士はライナ・リュートと叫んで襲い掛かってきました。
ライナは余裕で対処できると思ったのですが、魔法騎士は人間では無いようです。
関節が普通では曲がらない方向に曲がって攻撃してきました。
ライナはピンチに陥ります。
ライナは流石ですね、ジェルメに叩き込まれた体術をつかい相手の首を絞めます。
誤って首の骨を折ってしまったのですが、相手は死にませんでした。
首の骨が折れる感触が伝わってきませんでした。
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ライナは投げ技を使って相手を投げ飛ばします。
その拍子に魔法騎士が被っていた黒いマスクが取れてしまいます。
マスクの下からどろどろにただれた顔が出てきました。
口には長い獣の牙が並んでいます。
人間ではなく化物でしたね。
誰かが魔法的に人間を改造したのかも知れないね。
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化物は魔法を使ってきます。
ライナは解呪できる魔法を唱え始めます。
遅いよ、お前では俺に勝てないよ、と告げると、遅いのはお前だよライナ、との声が掛かりました。
ライナはそこ声に聞き覚えがあるようです。
誰だと振り向こうとしたライナの左胸にナイフが一本突き刺さりました!!
ライナの胸から真っ赤な血が噴き出します、致命傷でした。
ライナの命は消えたそうです。
あら?ライナは死んでしまったのか?
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ライナに声を掛けた男はライナの事を愛おしそうに撫でています。
そして「おかえり・・・ライナ」と告げました。
一体誰なんでしょうね?
これまでにライナが会った事がある人物だと思うのですが・・・
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ライナが死んだと知った時のシオン、フェリス、ミルクの反応が気になるね。
男が「おかえり」と言っているのでライナは死んだわけではないのかな?
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成分 | 美女 | 魔法 | 敵 | 恋愛 | 英雄 | 変態 |
評価 | AA | B | AA | A | B | C |
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