ラノベの感想) 伝説の勇者の伝説 第8巻 行方知れずの恩知らず (富士見ファンタジア文庫)

レーベル:富士見ファンタジア文庫
発行日:2005/6/25
著者:鏡貴也
イラスト:とよた瑣織
ISBN:4-8291-1729-X

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EPILOGUE 1 絶望が埋め尽くす仕組み
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シオンが絶望しています。
一緒にこの国を変えようと手を伸ばしたライナに対して自分が抹殺を命じました。
シオンはライナに、彼の事を化物だと思っていたと、思われるのが嫌なようです。
自分はライナの事を化物だと思っていないと言い訳しています。
シオンは王になっているので、国にとって必要だと思われる事は、何であろうと実行する必要があるみたい。
悩めるシオンに声が降ってきます。
「君は殺す。正しいよ」
正しい道を進む為ならば、大切なものすべてを踏み潰すことができる強さ、それがシオンの持っている唯一の資質だ、と告げます。
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さあ、示せ、正しい道を・・・
この声はルシルのモノなのだろうか?
シオンが息を吸うと、空気ではなく闇が入ってきたそうです。
シオンにも何らかの変化が起こっているようですね・・・大丈夫なんでしょうか?
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第一章 白の思惑、黒の思惑
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ルークがフロワードの一派に拘束される事になりました。
しかしルークは簡単には捕まりませんでした。
捕まえに来た兵士を魔導罠(マジックトラップ)にかけて、必要な情報を引き出してから捕まります。
ルークは一ヵ月ほどホテルのような豪華な牢獄で待たされる事になりました。
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やってきたフロワードがルークにライナを殺せと命じてきます。
ミルクを人質に取っているので言う事を聞けと言ってきます。
ルークはライナを殺してもフロワードはミルクを殺すだろうと考えます。
フロワードの言う事が信用できなかったルークは取引を持ちかけます。
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ミルクを殺さないとの確証が得られればライナを殺しに行こうと提案します。
フロワードはルークに負けないと考えているので余裕の態度でいた。
それを証明する方法がないぞと、問いかけます。
ルークは自分がフロワードを殺せることを示す、フロワードの命とミルクの命を交換だ、と告げます。
戦闘が始まりました。
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フロワードは指輪の力で影の獣を生み出しルークを襲わせます。
しかしルークが仕掛けていた勇者の遺物を使った罠にかかり獣は切り刻まれてしまいます。
ルークがフロワードの首筋にナイフを突きつけて、家族に手を出すと、承知しないぞ、と凄みました。
「・・・汚い手でミルク・カラードに指一本でも触れてみろ・・・おまえなんか、すぐに殺してやる」
これがルークの本性のようですね、いつもニコニコしているのに、ちょっと怖い感じだな・・・
フロワードはルークには自分を殺せる力があると認め、彼の要求を呑む事にします。
ミルクの安全は保障される事になります。
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フロワードはルークが使った勇者の遺物に付いて聞いてきました。
ルークが使ったのは、小さな折れない針でした。
この針から切れない細い糸が出てくるそうです。
この糸を使って影の獣を切り裂きました。
この針は元々武器ではなかったようです・・・ただの裁縫道具だったようです。
それでも使い方次第で大きな戦力となる事が証明されました。
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フロワードはガスタークが勇者の遺物を使って世界征服を始めた事に危機感を抱いていました。
その為にローランドは急速に戦力を強化しなければなりません。
非道な行いも増えて行きそうです。
ライナの存在はシオンの心を壊してしまうと危惧し、ライナの抹殺を命じて来たようです。
ルークにもフロワードの考えは正しいと思えたので彼の命令に従う事にしました。
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フロワードはシオンが戻る前に出発して下さいと言ってきました。
戻ってきたシオンにライナ抹殺命令を撤回されると困るので、彼が戻る前に出発して下さいって事です。
ルークはフロワードの多くを救う為に一人を殺すって汚いやり方が嫌いなようです。
しかし合理性があるとの判断を下し、フロワードの依頼を受ける事にしました。
ルーク自身はシオンが心の拠り所としているライナの書いたレポートの事を素晴らしいと賞賛しています。
ルークは本心ではライナを殺したく無いようです。
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第二章 価値のない神、退屈な女神
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ライナは別れたときのシオンとフェリスの辛そうな顔を思い出して後悔しているようです。
お前は化物じゃないと言ったシオンとフェリスを振り切り逃げてきた事を申し訳なく思っているようです。
しかし、このまま二人の傍にいると複写眼が暴走して二人を殺してしまうと言い訳しています。
落ち込んでいるラインを心配したティア―が声を掛けてきます。
ライナ、お腹すかないか?
ライナはまた人間を食べるんじゃないだろうな?俺の見ている前では食わせないぞと警告しています。
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そんなライナの発言にティーアは心外だと言っています。
人間なんて下等な存在を食べるはずないだろ、と言い返してきますよ。
ティーアは自分は人間の持っている魔法を生み出す精神エネルギーを食べているんだと教えてくれます。
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ライナがティーアに魔眼について色々と質問する事になります。
ティーアは魔眼じゃない神の眼だと訂正してくるのでライナも神の眼と呼ぶことになります。
ライナはティーアから神の眼が5種類ある事を教えられます。
『殲滅眼』『怨嗟眼』『未来眼』『夢置眼』『複写眼』
ティーアの眼は殲滅眼だそうです。
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ティーアは複写眼は開眼するのが5歳くらいなので、それまでの間に人間に洗脳されてしまうので、悲劇が生まれると説明してくれます。
彼の殲滅眼は母親の腹の中にいる時に開眼するそうです。
生まれる時に空から声が降ってきたそうですよ。
声は『最初のエサをやろう。その下等な人間を、喰らえ』と命じてきたそうです。
ティーアはその声に従い母親を喰らって生まれて来たそうですよ。
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この話を聞いてライナは戦慄しています。
これではティーアが人間ではない別の生物だと思えるよね。
この経験からティーアは最初から自分が人間ではない別種の生命体だと認識できたようです。
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だからこそ、生まれて数年間は人間として過ごした結果、自分を人間だと勘違いした複写眼の事を悲劇と言っているようです。
確かに途中まで人間として育てられ、複写眼を保持していると判明した途端、掌を返されて、殺されそうになったライナは悲劇だったとは思うけど。
ライナはまだ、自分が人間じゃないと認めたくは無いようです。
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ライナは神の眼が後天的に何者かに付与されたモノで元は人間なのではないかと考え始めます。
ティーアが言っていた空から降ってくる声が、自分たちを作り出したのかも知れないと推測しています。
ティーアは複写眼には声は聞こえてこないので、声が聞こえるライナは珍しいと言っています。
ライナはアルアと自分の複写眼には機能的な違いがあると認識しています。
暴走した時に聞こえてきた声が何と言ったか思い出しています。
ライナはエレミーオと言っていた事を思い出します。
ライナは何かに気が付いたのでしょうか?
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ティーアが人間だった頃の時間が名残惜しいのか?と聞いてきました。
ティーアは『複写眼』保持者はみな最初にそう考えるんだ。
でも僕らは人間じゃない、上位種じゃなかったとしても、少なくとも人間とは共存できない、と告げます。
さあいこう、仲間が待っている、もう、誰も君を裏切らないよ。
ライナは、ティーアの言い分を認めたようですよ。
自分は人間ではないと思ったようです。
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フェリスが二軒の茶屋の前で悩んでいます。
一つは何度か入った事がある、美味しいだんごを出す店です。
もう一方は彼女が知らない間に出来た店でした。
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どちらに入るか悩んだ末に、新しい店のだんごを試してみる事にしました。
しかし出てきただんごは不味かったようです。
フェリスは、だんごが予想以上に不味かった事への怒りをライナに向けています。
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フェリスはライナとの旅を思い出し、一人はつまらない、との感情を持ちます。
フェリスは不思議な感覚に包まれています。
ライナと知り合う前の彼女は、いつも一人だったそうです。
一人が当たり前で、それを苦痛だと思う事は無かったそうですよ。
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ティーアが言った「仲間が待っている」との言葉を思い出し不愉快な気分になっています。
お前の仲間は私だろうが、と言って彼女は決意を新たにします。
フェリスは、持ってきたリュックを茶屋に置いて行く事にします。
大荷物を持っていてはライナに追いつけないと考えたようです。
大量のだんごを置き去りにするのですから、ライナを絶対に見つけ出してやるとの強い覚悟が感じられます。
「くそ。ライナの奴め。見つけたらただじゃおかない」
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第三章 北に待つ鍵、南の門
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キファはガスターク帝国の帝都グランスレード村でドレスに着替えさせられていました。
レファルにガスタークの軍服を用意してあるから着てこいよと言われたからでした。
しかしキファは騙されてしまいます。
平然と嘘が吐けるレファルがちょっと怖いですね。
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彼女の着替えを手伝ってくれたおばさんが真相を教えてくれます。
彼女はレファルからキファと結婚する事になったと聞かされたそうです。
そしてキファにドレスを着せるように頼まれたそうですよ。
キファはレファルの元に怒鳴り込む事にします。
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レファルはキファがドレスに着替えさせられていた民家の隣に住んでいます。
レファルだけは王城と呼んでいますが、村の人々は『エディアん家』と呼んでいる少し大きい木造の民家です。
中に入ると、大きな広間があり、巨大な円卓があります。
レファルは一段高くなっている場所にある木製の椅子に座っています。
その椅子は勉強机を買った時に付いてくるような安っぽい椅子でした。
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円卓にはガスターク帝国の重臣が集まり、何やら会議をしています。
とても重要な案件についての話し合いが行われているようです。
キファはこっそり逃げ出そうとして中腰になっていますよ。
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そこでレファルの腹心と思われるリーズと呼ばれる男が、あの女は何者なんですか?とレファルに食って掛かります。
キファは重要案件が自分の事だと分かり動けなくなっています。
キファは気配を消せていると思っていたみたいですがリーズには気づかれていました。
レファルが着飾ったキファを見て嬉しそうに、綺麗だろ、と言ってきます。
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レファルたちが話し合っていたのはレファルがキファと結婚する事を認めるかどうかでした!!
ドレス姿のキファを見た重臣たちは、キファならば問題ないな、と言っています。
しかしリーゼだけは素性の分からないキファを認められないと主張しています。
そこからレファルとリーズの子供のような喧嘩が始まります。
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リーズはレファルが12歳の頃に書いた初めてのラブレーターを読み上げるぞ、と脅してきます。
レファルが殺してやる、と激高すると、殺してみろと煽っています。
リーズがレファルに殺された場合、国中にレファルのラブレターがばら撒かれるように手配してあるぞ、と脅しました。
レファルはリーズに屈する事になります。
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二人が殴り合いの喧嘩を始めてしまい、キファは頭を抱えています。
彼女は自分はレファルと結婚するつもりは無いと宣言したのですが、聞き入れては貰えません。
ガスタークの人たちは人の話を最後まで聞かない特徴があるようです。
混乱する会議の場に少女の悲痛な叫びが響きました。
「助けてレファルっ!!」
悲鳴を上げたのは、ライナ、フェリス、フロワードと戦った、クゥでした。
彼女は重傷を負ったスイを抱えてガスタークまで逃げてきたようです。
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レファル、リーズ、キファは表に出て倒れているスイと泣き叫んでいるクゥと対面します。
キファにはスイの傷が到底助からない酷いモノに見えました。
レファルが聖堂の準備をしろと叫びます。
リーズが合図すると部下が現れ聖堂の準備に取り掛かりました。
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スイは自分は助からない可能性があるので、その前に報告したいと言ってきます。
リーズに頼んでクゥを気絶させてから何があったのか話始めます。
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スイは南大陸に魔眼の化物が居ると語り始めます。
レファルはティーア・ルミブルにやられたのかと聞いています。
スイはティーアでは自分たちには勝てない、知っているでしょうと返答します。
スイはリルのような忘却欠片を使う者にやられたと語ります。
そして他国も忘却欠片を使い始めていると語りました。
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この回答にレファルが妙な事を言ってました。
「・・・やはり、南からか・・・門が・・・門の場所は」と聞いています。
南大陸に何かの門があり、それの影響で忘却欠片を使えるようになるって事でしょうか?
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スイは門の場所は特定できていないけど、恐らく一つは、と言っているので予想は付いているようです。
続けてスイは、ローランドには、ライナ・リュートという化物が手を貸していると告げました。
この、ローランドとライナ・リュートと言ったスイの発言にキファは反応してしまいました。
レファルがライナ・リュートについてスイに質問しています。
スイはライナ・リュートはただの『複写眼』保持者だが、あんな化物は見た事が無いと語ります。
それを聞いたレファルの表情を見たスイはレファルがライナ・リュートの正体を知っていると確信したようです。
レファルがライナの正体を語ろうとしたところで、リーズが止めています。
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リーズはクゥとスイが戻って来てからの一連の出来事の間中キファの表情の変化を観察していたそうです。
彼女がローランドとライナ・リュートに反応した事を見逃しませんでした。
面白い事になってきたと語り、スイを聖堂に運ぶことを命じてきます。
どうやら聖堂という場所で術式と呼ばれる何かをする事で助からないと思える程の重傷を負ったスイは助かる可能性があるようです。
聖堂と術式が何なのか気になりますね。
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逃げようとするキファをリーズが殴り倒そうとします。
これをレファルがリーズを殴る事で止めています。
レファルはキファの腹を殴ろうとしたリーズに怒っています。
こいつの腹はもしかしたら、俺の子を身ごもるかもしれない腹なんだぞ!?
と怒っていますね、レファルのキファに対する気持ちは本物のようです。
レファルがキファに選択肢を提示してきました。
ライナの情報を売るか、死か。
キファは空を見上げて、「・・・ああもう泣きそう。ここからじゃ遠すぎるよライナ・・・」と呟きます。
彼女の目的はライナの複写眼の秘密を探り、彼を救う事なので、死は選ばないよな。
彼女の知りたかった事を知っていそうなレファルの誘いを断るはずはないよね。
キファはいよいよ念願だったライナの秘密を知る事になりそうです。
レファルの口ぶりからすると世界には大きな秘密が隠されていそうです。
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第四章 絶望が埋め尽くさない心
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ライナはティーアの案内で彼の仲間が待っている場所に向かっています。
ライナは考え事を続けているのでティーアの呼びかけに応じません。
ティーアはライナの様子がおかしいので心配しているようです。
何を話しかけてもライナは上の空です。
ライナが考えていたのはエレミーオの櫛についてでした。
ライナはいつもフェリスにやられている事をティーアに対してやっているように思えます。
ライナが酷い苛めっ子に見えますね。
それでもティーアは一生懸命にライナの気を惹こうとしていました。
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ティーアの仲間が待っていた場所は小さな廃墟でした。
ライナは魔眼保持者が集まる村を想像していたようですが違いました。
ティーアはここは仮住まいで数日のうちに引き払って中央大陸に向かうと教えてくれます。
彼には仕える人がいて、任務として南大陸に魔眼保持者を探しに来たそうです。
ティーアがその組織の名目上の指導者って事に成っているそうです。
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この発言からライナはティーア達の組織がガスタークと敵対していると察しました。
ティーアはライナの優秀さに嬉しくなっています。
優主な仲間は大歓迎だと言っていました。
ライナがティーアにガスタークと戦った事があるか?と訊ねるとティーアは言葉を濁しています。
彼の反応から負けたんだなと察しました。
ライナはガスタークと戦う必要が出てきたので厄介だなと考えていました。
アルアを連れてこなかった事を良かったと感じてます。
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廃墟から子供たちが出てきました。
彼らはティーアを発見して嬉しそうに彼に飛びついて来ました。
ティーアはそんな子供たちに優しい眼差しを向けています。
この子供たちは殺されそうになっているところをティーアが助け出したそうです。
ライナは人間の事を下等生物と言って何の感情も抱かずに殺してしまうティーアと子供たちに優しい眼差しを向けるティーアのギャップに困惑しています。
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廃墟からラフラと呼ばれる青年が出てきました。
年齢はライナよりも少し下のようです。
彼はライナに会えてよかったと言ってきます。
ライナと会えるのを心待ちにしていたようです。
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ラフラは夢置眼という他人の夢を覗ける魔眼を持っていました。
彼が夢を覗く事でライナの居場所を特定したそうです。
ラフラはライナの事を優しい人だと言って褒めてきます。
ライナは恥ずかしくなり、ラフラに苦手意識を持ったようです。
ティーアが夕食を作る為に離れたのでラフラがライナに内緒話をしてきました。
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ラフラは傷ついた魔眼保持者を救って欲しいとお願いしてきました。
ティーアの事も救って欲しいと言ってきます。
ラフラはアルアの存在にも気づいていたそうですが、ティーアには報告しなかったそうです。
ライナの心境が変化していきます。
これまでの彼は自分は化物なので死んでも良い、死ぬべきだと考えていました。
しかし、ここで出会った子供たちを見た事により、自分は化物だから死んでも良いとは言えなくなりました。
ライナが自分の事を化物と言うと、子供たちの事も化物と罵る事になってしまうからです。
ティーアの作った美味しい夕食(意外だよね、彼は料理が上手いようだぞ)を食べて眠る事になります。
寝付けないライナは廃墟から出て空を眺めていました。
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そこでライナは追手の気配に気が付きます。
やって来たのはルークでした。
ライナ暗殺の命令を受けたシオン直属の部下か?と問うと、ルークは悲しそうな顔で、そこまで知っているのですか、と言ってきました。
ルークはライナを殺す事を嫌がっている雰囲気ですね。
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ライナはルークの力量を自分よりも弱いと判断しています。
対してルークはライナでは自分に勝てませんよと言ってきます。
たとえ自分よりも強くてもライナには自分を倒せないと言ってきます。
言葉巧みにライナを誘導しようとするルークにやり難さを感じます。
ライナから仕掛けました。
これが間違いでしたね、ライナはルークの言葉に騙されて、草を結んだだけの簡単な罠にかかり、倒れてしまいます。
そこにルークのナイフが迫ってきました。
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ルークはライナにならこのナイフも簡単に避けられる筈でしょうが、あなたは避けないと言ってきます。
ルークの言葉に誘導されてライナはナイフで刺されそうになっています。
絶体絶命の彼を助けたのはフェリスでした。
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彼女の登場シーンを見たライナは今までの人生でこんなに綺麗なものは見た事がないと感じていました。
ライナはフェリスがルークを撃退してくれると期待したようですが彼女が攻撃してきたのはライナでした。
ライナは彼女の剣で顔面を殴られる事になりました。
その感触をライナは懐かしいと感じています。
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ライナが殺す気か!!と文句を言いますがフェリスは聞いてくれません。
ライナの事を踏みつけにして「ん?ああ、いたのか」と言ってきます。
そんな行為が何度か続く事になります。
ライナはフェリスに謝る事にしました。
そんな二人のやり取りを見ていたルークがフェリスに向かって、やっと追いついてくれましたか、と告げます。
この発言からするとルークはフェリスを此処まで導いてライナに会わせたかったようですね。
そこに女の子の悲鳴があがります。
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廃墟の方から悲鳴が聞こえてきて、中から子供たちが逃げ出してきました。
フェリスがライナに向かって遠隔婦女暴行行為ができるようになったのか?と聞いてきます。
その発言にルークが感心したように、まさかそんな魔法まで開発して、と言っています。
ライナは開発してないと否定しています、意外と余裕がありますね。
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逃げ出してきたラフラが、逃げて殺される、と叫んでいます。
廃墟の中から雷の獣を引き連れた人物が出てきます。
彼の放った獣がプエカの方に飛んでいきます。
ラフラはプエカを突き飛ばして雷の獣に喰われてしまいます。
死にかけているラフラがライナに向かって、約束を守って、と言い残して死んで行きます。
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愛するラフラが殺された場面を目撃してしまったプエカの複写眼が暴走してしまいます。
男が奇妙な材質で作られた緑色の球体を取り出し命じました。
「結晶をえぐり取れ、『石喰い(スパンクエル)」
プエカは複写眼を抉り取られて絶命します。
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激高したライナが男に挑みます。
しかしライナの魔法では男の使う忘却欠片には適わないと分かっていました。
ライナは自分が死んでも良いと思って攻撃に出たようです。
ライナの前にフェリスが出てきて男の放った雷の獣を弾き飛ばします。
ルークがライナの事を引き倒して魔法の詠唱を止めました。
ライナは二人に助けられる事になります。
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フェリスはライナの無茶な行動に怒っていました。
彼女は悲し気な顔でライナを叱ってきます。
ライナが一人で寂しいと思わなくても、自分は、そう思ってやらない、と言っています。
ガスタークの男は、御伽噺に出て来そうな感動的な話だなと言っています。
御伽噺ならば、最後に化物は人間になるんだろうが、ライナが化物なのは変らない。
生きているだけで世界に害なす、化物だ、と罵ってきます。
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それに対して、フェリスがライナを全肯定する発言をしています。
化物だから、どうした?化物だろうが、気にしない、世界を滅ぼす、知るかそんなこと、と叫びます。
フェリスの言葉にライナは馬鹿馬鹿しすぎて、涙が溢れてきました。
フェリスに存在を肯定して貰えてうれしかったようです。
泣きながら、俺は生きていても、いいのかな?と問いました。
フェリスは、お前が死んだら寂しいだろうが、と言って、泣きそうな顔で微笑んでくれます。
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ガスタークの男は二人のやり取りにも白け気味です。
マイペースで複写眼を暴走させて回収しようとしてきます。
フェリスが子供たちの元に駆け寄り気絶させて暴走を防ごうとしますが雷の獣を放たれて負けます。
彼女は気絶してしまいました。
ライナの複写眼を共鳴させて暴走させようとします。
ライナの頭に声が響いてきました。
ライナは暴走しそうでしたが、意思の力で声の支配をねじ伏せます。
ライナが自力で暴走を止めた事にガスタークの男は驚いています。
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ライナは生き残る為に冷静に戦況の分析を始めます。
ライナは廃墟から這い出してきたズタボロのティーアを見つけます。
彼は右腕と左足を食い千切られていました。
ライナはティーアに魔法を放ち、彼にエネルギーを供給する事にします。
ガスタークの男はそれを阻もうとしますがルークが彼の行動を阻害します。
ルークは所持して忘却欠片を使ってガスタークの男を細い糸で絡めとります。
ガスタークの男がルークの使った忘却欠片を元は裁縫道具だったと教えてくれます。
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ライナの魔法を吸収してティーアが復活しました。
復活したティーアは状況を把握できていません。
ライナがティーアに向かって、子供たちを連れて逃げろと叫びます。
ガスタークの男は逃がすわけないだろと言ってきます。
彼に向かってライナは自分がガスタークに行ってやると持ちかけます。
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ガスタークの男は考えています。
暴走状態から自力で戻ったライナに興味を持ったようです。
彼はティーアに話を聞かれたく無いようです、ライナを巻き込んで芝居をうちます。
ライナが全員ここで死んでもいいと思っているのか?と問うとティーアは子供たちを連れて逃げて行きました。
ガスタークの男がルークの方を見ています。
ルークにはライナとガスタークの男との下手な芝居はバレていました。
どうするか問うとルークは消えるしかないでしょう、と言って帰って行きます。
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ガスタークの男は自己紹介を始めます。
彼はリル・オルラと名乗り、リルと呼び捨てにしていいよ、ライナ、と言ってきました。
ライナが俺の事は呼び捨てにするな、と告げると、立場が分かっているのか、と怒りだします。
気絶しているフェリスの周囲に雷の獣を出現させて脅してきたよ。
ライナはリル様と呼ぶことになってしまいました。
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話を始めようかと言ってリルが語り始めます。
リルはライナの事を『すべての式を解く者』と呼んできました。
ライナは初めて聞く名称に、それが自分の眼の名前の事なのか?と問いました。
リルが驚いた様子ですね。
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もしかしてお前は自分の事を知らないのか?と問われてしまいます。
ライナが、俺はいったいなんなんだ?と問うと笑い出してしまいます。
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じゃあ、門のことも?鍵は?と質問されてしまいます。
ライナには全く何のことなのか分かりませんでした。
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ライナが何も知らないと分かったリルはライナをガスタークに連れて行く事を取り止めました。
彼はライナが南大陸に居た方が都合が良いと言っています。
「・・・まあせいぜい、裏切られないように頑張りな、狂った化物」と言って去って行きました。
ライナ視点では激しい激闘だったのですが、リル視点では簡単なお仕事だったようです。
あっさりと帰って行きますよ。
現時点ではガスタークとの戦力差は大き過ぎますね。
ライナの存在には特殊な意味がありそうです。
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ライナは殺されたラフラたちのお墓を作らないとな、と考えています。
気絶しているフェリスの元に近づき、心境を吐露しています。
ライナはフェリスが死んだら寂しいと感じています。
フェリスの乱れた髪をなおそうとすると「触るな色情狂」と言ってフェリスが目を覚まします。
ライナは思わず吐露してしまった本心を聞かれたのか焦っていますが、彼女はいま起きたと言っています。
フェリスが状況を聞いてきました。
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ライナは、あまりよくないな、ガスタークの奴は追い払ったけど、と教えます。
周囲の状況を確認した彼女は少し不安げな声で質問してきます。
「・・・で、おまえはこれからどうするつもりだ?」
これに対してライナは、ラフラに託された約束を果たす事を決意します。
「・・・やるよラフラ。おまえとの約束を、果たす」
『人間に絶望した、悲しい神の眼の保持者たちを・・・あなたに救って欲しい』
ライナはローランドに戻ると告げます。
やらなきゃいけないことができた、と言っています。
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ライナは逃げずに戦う為の勇気をフェリスから貰いたいと告げます。
フェリスが嫌な思いをするだけの最悪な約束をして貰う事になります。
それだけ彼女の力を認めていて、信頼しているのでしょうが、身勝手ではあるね。
自分が暴走したら躊躇わずに殺して欲しい、とお願いしてきます。
フェリスの表情が少し変わったそうです・・・きっと悲しそうな顔をしていたに違いない。
彼女は、それでお前が戻ってくるなら、と言って約束を受けてくれます。
フェリスのライナへの強烈な愛を感じますね、彼女強いな。
二人はローランドに戻る事になりました。
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EPILOGUE 2 絶望が埋め尽くす仕組み
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シオンがルークからの報告書を読んでいます。
報告書には・・・
ライナがガスタークのスパイと接触したが、ローランドに戻ってくる事。
魔眼保持者が一大勢力を築いている事。
ライナが魔眼保持者の勢力との懸け橋になれればガスタークとの戦いを有利に運べるのでは。
と書かれていました。
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しかしシオンはそんなものには意味が無いと考えています。
彼はライナの事を『すべての式を解く者』だと認識していました。
彼がどこでそれを知ったのか謎ですね。
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シオンはライナを殺さないとの決断を下します。
それに対してルシルが、もっとも残酷な道を選ぶわけだね、と言っています。
大事な友達のライナは早めに殺したほうがいいんじゃないかと思ったけど、あえて彼に荊の道を歩かせるんだ、と言っています。
これはどういう事だろうね?
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アレを殺せば、すぐに代わりが生まれる。
君と一緒さ。
同じ世界の歯車。
なら友達を犠牲にしなくても・・・
後悔しないことを願うよ、私の・・・私の勇者よ、と言ってルシルは消えます。
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シオンとライナは世界の歯車で、死んだら代わりが生まれるようだぞ。
二人が特殊な存在だと分かりました。
ライナには魔眼があり、その特殊性が顕現してますが、シオンは普通人に見えるけどね。
彼にも何らかの特殊な能力が備わっているのでしょうか?
ライナを生かす事が荊の道って事も謎だよね。
複写眼を持っているので死ねば迫害される事が無くなり楽になるって意味では無さそうだね。
どうなっているんだろうか?
色々と知っていて『グロウヴィル』という忘却欠片を使うレフェルも特殊な存在なのだろうか?
謎が深まったね。
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成分美女魔法恋愛英雄変態
評価AABAABC
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