ラノベの感想) ゼロから始める魔法の書 第10巻 -ゼロの傭兵〈下〉- (電撃文庫)


人間の姿に戻った傭兵はゼロを追いかけようとしています。
傭兵はゼロに置いて行かれた事が納得できないでいました。
獣落ちから人間の姿に戻った傭兵は体を上手く動かせませんでした。
ひ弱な人間の身体に戻った事を理解できていない傭兵を心配した隠匿は彼を部屋に監禁する事にします。
傭兵はゼロを追いかけると言って暴れていたので良い判断だったと思います。
傭兵は人間の体が脆弱な事を認識できていないので憤懣を晴らす為に床をガンガン殴っていました。
傭兵は獣落ちの身体だった頃と同じ感覚で殴ったので手の皮が破れて負傷してしまいます。
傭兵は余りの脆弱さに驚いていました。
隠匿はこれで大人しくなると思い敢えて傭兵の手を治療しませんでした。
これも良い判断だったと思います、傭兵に人間とは脆弱な存在なんだと思い知らせるには良い薬だよ。

傭兵は大人しくなります。
リーリだけは傭兵が心配なので傭兵の部屋の前に座っていました。
傭兵はリーリに頼んで料理を作ってもらう事になります。
リーリは厨房に行って料理を作ろうとしたのですが、ネズミの獣落ちの彼女は歓迎されませんでした。
困っているリーリを助けたのはバルセルでした。
彼が材料を用意してくれます、この人も、口は悪いが優しいよね。
リーリは傭兵に習ったスープを作り傭兵に届けます。
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傭兵の部屋で、傭兵、リーリ、バルセルの三人で食事をする事になります。
人間に戻った傭兵の味覚は獣落ちの頃に比べて格段に向上していました。
こんなに美味しかったっけ?と不思議そうにしています。
傭兵は酒場を開く事が夢だったので人間の姿に戻れた今、料理の腕も向上しそうだよね。
このまま皆と一緒にウィニアスに戻った方が、良いように思えますね。
しかし傭兵はこのチャンスを捨て去ります。
それ程ゼロの事が大切なようですね、これは愛だね、間違いないね。
隠匿達はゼロは裏切り泥闇の魔女に協力する事にしたんだ、傭兵は捨てられたんだと説得したのですが、傭兵は聞き入れませんでした。
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傭兵は作戦を変更して、脱走する素振りを見せなくなります。
教会に赴き悪魔に関する書物を読んだり、馬に乗る訓練をしたりしていました。
人間の姿でも戦えるように人間サイズの剣の訓練もしていたようです。
隠匿は傭兵の豹変に不安を抱きましたが、ウィニアスへの脱出計画の準備に忙しく傭兵の行動の真意を考える時間はありませんでした。
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ウィニアスへの脱出計画を開始する当日、傭兵が行動を起こします。
傭兵は馬を一頭盗み出し、勝手にゼロを迎えに行ってしまいます。
ここで傭兵を見捨てない隠匿が素敵です。
彼はゴーダに頼んで竜に乗って傭兵の捜索に向かいました。
傭兵は途中で見つかってしまい隠匿と対決する事になりました。
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隠匿は傭兵を簡単にあしらってしまいます。
隠匿は死のうとしている友を見捨てることなどできないと言っています。
うわー、隠匿、すげーカッコいいです。
隠匿は人間に戻った傭兵では自分には絶対に勝てないですよと告げます。
傭兵は隠匿の強さに瞠目しています。
獣落ちだった自分と互角に戦えてたなーと当時を思い出していますね。
しかし隠匿は互角だった事は一度も無いと否定します。
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獣落ちだった頃の傭兵は隠匿よりも強かった。
ゼロはその強い傭兵でも足手まといだと考えて置き去りにした。
今の傭兵が迎えに行っても死ぬだけだと説得します。
傭兵も今の自分ではゼロの助けにはならないと認めますが、ゼロ無しでは生きていけないと恥ずかしいセリフを吐きました。
「あいつは俺の胸にナイフを刺して、獣の心臓と一緒に生きる気力をむしり取って行きやがった。もう一度あいつに会ってそれを取り戻さない限り、俺は生きていられない」
凄まじく恥ずかしいセリフですねー。
このセリフをゼロが聞いたら大喜びしちゃうよー。
隠匿は傭兵の覚悟を聞いて彼の説得を諦めます。
しかし傭兵の無謀な行動を認めると同時に彼が帰ってくる場所を用意する計画を思い付きます。
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傭兵は隠匿に捕まり連行される事になりました。
隠匿の考えた作戦は「神意裁判」と呼ばれる教会でも廃れた刑罰でした。
帰還不可能だと思われる場所に追放して戻ってこられた場合、罪を許すって刑罰です。
傭兵だけを送り出しても死ぬのは目に見えているので館長の力を借りる事になりました。
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館長には一つのプランがありました。
泥闇の魔女が呼び出した悪魔には魔女を守護する悪魔と魔女を殺そうとしている悪魔がいるそうです。
館長は泥闇の魔女を殺そうとしている悪魔に協力を仰ぐ事にしました。
結界の外に出て悪魔を呼び出します。
やって来たのは「腐食を孕む黒霧の葬者」と呼ばれる蜘蛛の悪魔でした。
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蜘蛛男は契約者の選定を始めます。
傭兵に強さを示せと言って彼の顎を掴んで持ち上げていますねー。
傭兵は死にそうになっていました。
ここで館長の目論んでいた現象が発動します。
傭兵が蜘蛛男を殴り倒してその拘束が逃れました。
傭兵の突然の変化に一同は驚愕しています。
傭兵の中には蜘蛛男を上回る強力な悪魔が既に召喚されていました。
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ウィニアスでの戦闘時にゼロが傭兵に召喚した悪魔が彼の身体の中に隠れていたんですねー。
「万里を掌握せし千眼の哨」と呼ばれる館長は、ゼロが傭兵に悪魔を降ろした場面を見ていたんだね。
そしてその悪魔が地獄に戻っていないと予想していました。
館長の目論見通りに強力な悪魔が傭兵の身体に乗り移りました。
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傭兵の体の中に居たのは「名も無き悪魔の王」と呼ばれる悪魔でした。
こいつが物凄い高位の悪魔のようです。
蜘蛛男たちはその恐ろしさに平伏していますよ。
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この段階で、隠匿、バルセル、ゴーダは館長の目論見に気が付きました。
館長は自分の目論見を否定されて、隠匿達に八つ裂きにされる覚悟をしていたようですが、隠匿達の反応は館長の予想していたモノとは違いました。
彼らは館長を仲間として扱いました。
事前の説明も無く、無茶な行為を行った館長を咎めるだけでした。
館長は意外感からおかしくなったのか、笑っちゃってますね。
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隠匿の信仰心が大幅に変化している事が判明しました。
まあ、これまで信じていた神様は実は元になったのが悪魔だったと知ってしまったので、信仰心を保つためには柔軟になるしかなかったのでしょう。
隠匿は、悪魔だろうが有用なものは受け入れて利用しますよと言ってます。
聖務はすべてに優先される・・・デア・イグニスが獣落ちと組むのとさして状況は変わりません。
館長ですら、それは規模が違い過ぎると思うほどの暴論ですねー。
しかし隠匿はそれでよしと思っているぞ。
隠匿は物凄くご都合主義で人間的になっていますねー。
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隠匿たちは「名も無き悪魔の王」に協力してくれるのかと問いかけます。
「名も無き悪魔の王」は協力してくれる事になり、ゼロの向かったジェロネス島に彼の配下となった泥闇の魔女を殺したい悪魔を差し向けてくれる事になります。
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隠匿達の手によって傭兵が神意裁判に掛けられる事になったと知ったオルルクスは焦る事になります。
彼は傭兵とゼロを排斥しようとして失敗し、隠匿により膝を砕かれて近衛騎士として活動できなくなっています。
彼は傭兵がジェロネス島から戻ってくる可能性があると考えます。
戻ってきたら傭兵は無罪放免となってしまいます。
自分を苦境に立たせた傭兵が街の人に受け入れられる可能性があるね、それを認められないオルルクスは元部下に命じて傭兵が戻ってくるのを邪魔しろと命じました。
これが命とりになってしまうんだよねー。
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傭兵はゴーダに連れられ、竜に乗ってジェネロス島に向かう事になります。
リーリは最後まで傭兵の決断に反対していました。
隠匿が苦渋の決断をする事になります。
傭兵を連れて行かせまいと立ちふさがるリーリを力づくで黙らせる事になってしまいます。
別れに際してジェマも泣きじゃくっています。
彼女も傭兵がゼロの元に向かう事は反対なようです。
しかし傭兵の決意が固く説得するのは不可能と悟り、ジェマは一つの賭けをする事にします。
傭兵が無事に戻ったら、一生、ジェマが外食を奢るとの賭けをしました。
ジェマは本当にいい娘だよなー。
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傭兵はゴーダと共に竜(ヒース)に乗り飛び立ちました。
途中の空域でヒースが恐怖心にかられて暴れ出してしまいます。
傭兵(悪魔が身体を動かしている)はゴーダにヒースの角を握れと命じます。
竜は角を握られると感化が鈍化して恐怖心を抑えられると教えています。
ゴーダは傭兵から悪魔は竜と会話できると教えられて驚いていますね。
会話できるなら先に教えておけよーと苦言を呈していました。
悪魔って黙って行動するのが好きなようですね。
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傭兵は目論見通りにジェロネス島に飛び降りる事に成功しました。
ヒースとゴーダは傭兵を落としてから隠匿たちの元に戻って行きました。
隠匿たちは一日だけウィニアスへの出発を後らせて傭兵の帰還を待つことにしています。
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ジェロネス島には且つて教会が設置した結界があるので傭兵の体を動かしていた「名も無き悪魔の王」の意識は傭兵の体の中に戻り、傭兵の意識が浮上してきます。
傭兵はやっと自分の意思で体を動かせるようになりました。
ゼロに召喚された「名も無き悪魔の王」は傭兵の五感を通して世界を観察していました。
体の中に意識を封じられていた間に傭兵は「名も無き悪魔の王」が体験していた世界を観察する感覚を体験しました。
見えるけど、何もできない不思議な感覚だったようです。
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島に上陸した傭兵はそこに広がっている平和そうな光景に驚いています。
そこに「傭兵」と呼びかかる声が掛かります。
ゼロですね。
そこには無事な姿のゼロが居ましたよ。
ゼロは人間の姿に戻った傭兵が、自分を追いかけてきた事を喜んでいます。
傭兵の事を見くびっていたと言ってますね。
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ゼロは自分が泥闇の魔女を倒したと告げます。
あれ?傭兵は疑問に思いました。
泥闇の魔女を倒せば悪魔は全て消えると教えられていたのに、悪魔は消えていませんよ。
ゼロは自分が泥闇の魔女から契約を引き継いだと説明します。
傭兵はゼロの事を疑い始めていますね。
どうして自分を人間に戻して置き去りにしたのか問いただします。
ゼロは傭兵が自分の傭兵となりうるか試したんだと説明しています。
力を無くした傭兵がここに辿り着けるか試したって事ですね。
傭兵の忠誠を試したってゼロの説明で傭兵はゼロが別人だと気が付いたようですよ。
今更だからねー。
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傭兵は「誰だてめぇ?俺はお前なんざ知らねぇぞ」と問いかけます。
バレちゃったねー、ゼロに扮している人物は、自分は泥闇の魔女だと認めます。
泥闇の魔女はゼロが計画に賛同して体を提供したと説明しますが傭兵は納得しませんよ。
ゼロの意識が体の中に残っていると予測してゼロに目を覚ませと呼びかけますがゼロは反応しませんね。
ゼロは泥闇の魔女に従うとの約束をしていました。
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傭兵はゼロが泥闇の魔女に従うしかなかった理由を考えます。
そして傭兵を守る為に泥闇の魔女に下ったんだと結論を出しました。
傭兵はゼロが泥闇の魔女と戦える状況を作り出す為に最終手段に打って出ます。
傭兵は自害しようとしました!?
ここでゼロが覚醒して泥闇の魔女から体を取り戻し傭兵を止めました。
ゼロと傭兵は互いを罵っていますが嬉しそうでもあるね。
「痴れ者が・・・!君は愚かだ!どこまでも馬鹿だ!信じがたいど阿呆だ!白馬の王子などという柄ではないだろう。二度とするな、こんな不死身の英雄のような事・・・!」
「そっちこそ、囚われの姫って柄じゃねぇだろ?二度とやるなよ、こんなつまんねぇ人間みたいな事」
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泥闇の魔女は本来の肉体も保存していたので、そちらに意識を移して攻撃してきました。
ゼロも魔法で対抗しますが、ゼロの魔法は発動しませんでした。
ここで魔女としての年季の差が露になってしまいました。
ここは教会が張った結界の中なので普通に魔法を唱えただけでは魔法は発動しません。
泥闇の魔女は長い年月を駆けて結界の穴を研究していたので彼女の魔法は発動可能でした。
これはヤバイ!!
ゼロを庇う為に傭兵は大怪我をしてしまいます。
.
死にかけの傭兵を前にしてゼロは泥闇の魔女に許しを請う事にします。
泥闇の魔女はゼロに傭兵の名前を聞き出し下僕にする事を指示します、傭兵を下僕にすれば助けると言ってるね。
しかし傭兵はゼロに名前を教える事を拒みました。
傭兵は死にかけているんだけど・・・教える気はないようだぞ。
ゼロは困ってますねー、どうしたら君を救える?と懇願していました。
ここで傭兵が作戦を提示しました。
こいつら本気かよって思わせる内容ですね。
傭兵はゼロと心中しようと考えました。
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持ってきていた爆薬を使い教会の結界を破壊してしまいます。
そうすると、結界の外側に大挙して迫っていた悪魔たちがなだれ込んで来ます。
数が多いので泥闇の魔女も助かりませんねー。
ここで結界の力によって傭兵の中に封じられていた「名も無き悪魔の王」が表層に出てきました。
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「名も無き悪魔の王」の行動が結果を左右する事になりました。
彼は泥闇の魔女の夫でゼロと十三番の父親です。
泥闇の魔女は「名も無き悪魔の王」は自分の味方をしてくれると思っていたようですが裏切られる事になりました。
泥闇の魔女は、自分が世界すべての敵になる事により、人間と魔女が手を取り合う世界を作ろうとしていました。
彼女の考える世界が完成すると人間と魔女との争いの無い平和な世界がやってきます。
理想的な世界に見えますが、「名も無き悪魔の王」にとってはつまらない世界に感じられました。
ゼロと傭兵に味方して泥闇の魔女を倒してしまった方が面白い世界になりそうだと考えたようです。
「名も無き悪魔の王」は泥闇の魔女の一番近くに居た悪魔です。
彼は泥闇の魔女の心臓を握りつぶし倒してしまいます。
泥闇の魔女が倒されたので悪魔は去り、依代になっていた獣落ちだけが残りました。
.
泥闇の魔女には友人が居ました。
その彼女は社交的で人間社会に出かけて行っては新たな知識を吸収していたそうです。
彼女は魔女が閉鎖的な事を嘆いていました。
穴ぐらの魔女は知っている魔女に聞けば直ぐに解決する問題を自力で解消しようとする為に無駄な時間を費やしていると言っていました。
人間の村で実用化されていた馬車に驚いたと言っています。
彼女は泥闇の魔女を説得して人間と魔女の共存できる世界を作る計画を始めます。
この友達が教会を作った魔女でした。
計画は軌道に乗りつつあったのですが、人間の裏切りにあってしまいます。
友達は幽閉されてしまいました。
怒り狂った泥闇の魔女は獣の戦士を作り出し教会に戦争を仕掛けますが負けてしまいます。
自分に力が無かった事を嘆き力を欲した泥闇の魔女の前に悪魔が現れます。
それが「名も無き悪魔の王」でした。
力を与えることは出来ない、人知を超える知恵を持つ子を授けると言って、泥闇の魔女との間に二人の子供を作りました。
それがゼロと十三番です。
ゼロは悪魔の下で育ち、ある日、穴ぐらに放逐されたそうです。
.
ゼロのずば抜けた知性に気が付いた十三番がゼロの才能を伸ばすのに尽力したそうです。
泥闇の魔女はゼロと十三番を使って世界を変革する計画を立てました。
全てを自主的に行わせるために泥闇の魔女はわざと頑迷な師匠を演じたそうだよ。
ゼロがゼロの書を書き、十三番が穴ぐらから飛び出した事で彼女の計画がスタートしました。
遠大です、物凄く気の長い計画でした。
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泥闇の魔女と友人の魔女は穴ぐらと教会に別れて計画を実行していたので連絡役が必要でした。
友人はもっとも信頼できる人間に獣の魂を降ろして使役しました。
友人の魔女は自分の子供をこの連絡役に託していました。
最後の瞬間に、泥闇の魔女は傭兵の姿を見て気が付きました。
彼が友達の子孫だという事に。
泥闇の魔女の計画は潰えましたが、彼女と友達の目指した世界は、ゼロと傭兵が作って行く事になりそうです。
泥闇の魔女が目指したのは魔女と人間が共存できる平和な世界です。
やり方には問題もありましたが、彼女は良い人だよ。
傭兵が友達の子孫だと分かったことで彼女の魂が安らぐと良いですね。
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結界が無くなったので傭兵の体を操っているのは悪魔です。
傭兵は依然として死に掛けです、ゼロがどうしたら傭兵を助けられるかと相談すると悪魔は恐ろしいアイディを示します。
傭兵を獣落ちに戻せば助かると言ってるね。
しかしゼロは人間に戻れた傭兵を再び獣落ちにする事が出来ませんでした。
彼女は父親である悪魔にお願いしています、傭兵を助けてくれ。
「名も無き悪魔の王」はこの場には悪魔の亡骸が大量に落ちているので生贄には事欠かないと教えます。
しかしゼロは他の誰かの命と引き換えにして傭兵を助けた場合、傭兵に許して貰えないだろうなと考えます。
ここでゼロは無茶な要求を行いました。
差し出すのは自分の命だけだ、それを使って傭兵を助けてくれとお願いしています。
「名も無き悪魔の王」はゼロの願いを聞き届け、傭兵の傷を治してくれます。
ゼロは死んでしまったと思ったのですが、生き残っています。
悪魔と魔女のハーフなので生命力がでかいのかな?
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傭兵は気が付きますが、今度はゼロの意識がありません。
眠っているゼロを抱えて傭兵は脱出する必要に迫られました。
とても人間の姿では切り抜けられない状況です。
ここで傭兵がゼロへの強い執着と愛情を示すぞ。
折角人間に戻れたというのに、ゼロを守る為に獣落ちに戻る決心をします。
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「名も無き悪魔の王」に頼んで戻してもらうのですが、彼から、今度、獣落ちになったら二度と人間に戻れないかもしれないと言われても傭兵の決意は変わりませんでした。
彼にとってはゼロが一番大切なようです。
獣落ちに戻った傭兵は気絶しているゼロを担いでジェロネス島から脱出しました。
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途中で予想外の一団に遭遇しました。
オルルクスが派遣した傭兵の帰還を邪魔する部隊ですね。
しかし彼らは混乱している獣落ちの集団に囲まれています。
このままでは全滅してしまう状況でした。
見捨てても良いんじゃね?と思われる状況でしたが傭兵は彼らを助けようとします。
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傭兵は自分の帰還を邪魔する為にオルルクスが派遣したんだよなーと看破していたのですが、助けてあげる事にします。
傭兵は彼らに選択を迫りました。
オルルクスを裏切り傭兵を英雄として扱うか問いました。
見上げた忠誠心ですね、教会騎士団はオルルクスの命令に従い続ける事を選びます。
傭兵としては見殺しにするしか無い状況だったのですが、ここで予想外の来訪者がやって来ます。
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ゴーダの操る竜に乗って、主教様がやって来ました。
老婆なのに無茶をしますねー。
彼女は傭兵を迎えに来てくれたようです。
主教がやってきたので教会騎士団は傭兵を害する事を諦めて大人しくなりました。
主教に連れられて傭兵たちは凱旋する事になりました。
これでゼロと傭兵は泥闇の魔女を倒した英雄になります。
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傭兵とゼロが凱旋したのでオルルクスは焦る事になっています。
彼らが英雄となってしまったのは仕方ない、しかし、今後も英雄として讃えられるのは邪魔しなければと考えます。
彼はゼロと傭兵の暗殺計画を練ってたようです。
しかし事態は彼の思惑通りには動きませんでした。
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オルルクスの元に傭兵の帰還を邪魔するように命じた元部下がやって来ます。
しかし様子が変ですね?
彼らはオルルクスに命じられて傭兵の帰還を妨げようとした事が発覚する事を恐れました。
歩けないオルルクスを車椅子に座らせ人気の無い場所に連れ出します。
この一団に気付いた人物が居たのですが、それがバルセルだったのが運の尽きです。
バルセルはオルルクスがジェマを罵倒した事を忘れて居ませんでした。
ジェマもバルセルに気が付いて傍までやってくるのですがゴミ捨てに行くだけですとバルセルに誤魔化されてしまいます・・ジェマはオルルクスに気付く事無く立ち去ってしまいます。
ジェマに露見すればオルルクスは助かったかも知れませんが・・・
恐らくオルルクスは謀殺されてしまったと思われます。
彼は主教の為にと頑張っていただけなのですが、近視眼的だった事が災いしましたね。
ちょっとだけ可哀想に思います。
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傭兵はゼロへの謀殺を警戒していました。
彼はゼロの元を離れるつもりはありませんでした。
意識の無いゼロと一緒に入浴して一緒に眠りにつきます。
傭兵の過保護ぶりに隠匿は呆れていましたが、傭兵の気持ちも分かりますね。
一度邪魔者として追放になっているので、イマイチ街の人間を信用しきれません。
.
疲弊していた傭兵は十日ほど眠り続けたようですよ。
先に目覚めたゼロは傭兵の傍に居続けたそうです。
ゴーダとリーリも傭兵の部屋で彼が目覚めるのを待っていたそうです。
傭兵はゴーダが眠っている間に目覚めたのでゴーダが面白い文句を言ってます。
俺の寝ている間に目覚めるなよなー。
ゴーダ良い奴だよね。
.
傭兵が目覚めて喜んだリーリが傭兵の腹の上に乗っかっています。
隠匿が一応怪我人ですと言ってリーリを傭兵の上から降ろしています。
おーおー心配している心配してる。
隠匿と傭兵はいつものように憎まれ口を叩き合いますがゼロからの密告で照れテレモードになってしまいます。
ゼロから隠匿も足繁くやってきて傭兵の状態を見守っていたと教えられます。
隠匿は照れていますね。
ジェマも心配していました。
彼女は、傭兵は賭けに勝ったのに傭兵が目覚めなければ、賭けを果たす事ができなかっただろと言ってます。
ジェマの騎士の名折れだって発言にバルセルが余計な一言を言って殴られています。
二人のやり取りからゼロが余計な学習をしていました。
傭兵が余計な事を覚えるなと言っているので、恐らく、ゼロが考えたのは、泣きながら傭兵に何かを訴え、反論する彼を殴ろうって事だよね?
泣いてる美女に殴られる・・・イイ、結構良いかもしれない。
傭兵、これは受け入れるべきだ、そうすれば素晴らしい体験が出来る。
.
ウィニアスに居るアルバスから魔女の手紙が届きます。
そこには傭兵を罵倒する「バカ」って文字列が羅列されてしました。
最後の行にウィニアスから援軍を出したとの一文が記されていました。
アルバスの嬉しいけど無茶をした傭兵を咎めたい複雑な心境が現れてるねー。
.
一行はウィニアスに到着しました。
今後の方針が話し合われて泥闇の魔女を倒したゼロと傭兵の名前を伏せられる事になりました。
二人の名を公表しちゃうと反感を抱いている勢力に狙われてしまう危険があったからです。
恐怖の象徴だった魔女と獣落ちが泥闇の魔女を倒した英雄だと一般大衆を納得させる必要があります。
道は険しそうです、アルバスが主導して行く事になるようです、彼女は頭を抱えていました。
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泥闇の魔女を打倒した世界は新たな道を歩んで行く事になります。
人間、魔女、獣落ちが共存する世界を目指して行く事になりました。
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館長は新たに新設される<禁書館>の館長になりました。
そこには交流の無かった魔女が残した研究資料も保存される事になります。
各地の魔女の研究成果が集約される事になり、禁書館に行きたいと願い出る魔女が続出しています。
館長の世話役としてバルセルが彼について行く事になりました。
禁書館に教魔兵団からも警備が派遣される事になります。
これはジェマになりそうじゃないですか?
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教魔兵団とは、教会騎士団と魔法兵団が合体した組織です。
魔女と教会は基本的には別組織なので両方を守る為に設立されました。
一番困ったのはネーミングだそうです。
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隠匿がゼロと傭兵は今後、どうするのかと問うてきました。
望めば国の一つくらいは与えられると言ってますよ。
国ー!!驚きですねー、しかし、二人は断ってしまいます。
理由がゼロらしいです、国の統治なんて面倒はお断りだと言ってます。
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アルバスはゼロと傭兵から今後の目的は特に無いと聞き、ある仕事を依頼する事にします。
傭兵とゼロは、ウィニアスに避難してきた人々が住めるように新たな村を作る責任者に就任します。
新たな村は廃村を使って作られる事になり、傭兵の故郷の村に向かう事になります。
傭兵はゼロを伴い生家の酒場に向かいました。
そこには隠匿とリーリの足跡が残されていました。
裏庭に隠匿とリーリの作ってくれた両親の墓がありました。
傭兵は両親の声が聞こえるかゼロに聞きますが傭兵の両親の意識は留まっていないと告げられます。
傭兵はただいまと言いたかったと言ってますねー。
ゼロが良いこと言ってます。
この地に戻った傭兵はいずれこの地で死ぬ、その時に言えるさと伝えました。
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傭兵は武器と防具を倉庫にしまい酒場の再建を始めます。
ゼロは村の傍にある湖の畔に占いの館を建てました。
そこで、日常生活に役立つ魔法の開発を行っています。
傭兵の酒場は繁盛しているようです。
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ゼロの元に魔女の手紙が届きました。
デザインが気に入らないとの理由で再建された教会に神父が赴任してくると記されています。
盲目の神父がやってくるとの知らせに傭兵は嫌な予感を覚えています。
傭兵の予想通りにやって来たのは隠匿でした、彼はリーリを伴っています。
リーリは両親と一緒にクレイオン共和国の元首に雇われていたんだけど、来ちゃったね。
クレイオン共和国の元首とはイデアベルナの領主です、大金持ちの。
彼の計らいで傭兵の酒場には不似合いな豪華な燭台や、値段が分からない絵画、新品の鍋などを贈ってくれました。
故郷で念願だった酒場を始めた傭兵の元に仲間が集ってます。
楽しい暮らしが始まりそうです。

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