ラノベの感想) ゼロから始める魔法の書 第11巻 ―獣と魔女の村づくり― (電撃文庫)
レーベル:電撃文庫
発行日:2017/12/9
著者:虎走かける
イラスト:しずまよしのり
ISBN:978-4-04-893521-0
雰囲気:試行錯誤、爆笑、変態
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一章 安定した食糧供給
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傭兵とゼロが始めた村に冬がやってきました。
傭兵とゼロが村を襲おうとした盗賊の身ぐるみを剥いで追い返したので村は警戒されていました。
逃げた盗賊が方々で悪い噂を流したようです。
他の村との交易が無い傭兵の村は冬の間の食糧問題に直面します。
保存食を作ろうかと考えますが塩が手に入りませんでした。
そこで傭兵とゼロは狩をして食糧を確保することになります。
ゼロが占いで獲物の位置を特定して傭兵が狩をします。
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傭兵は村の行く末とゼロの事を心配していました。
傭兵はゼロの細かい変化に気が付いていました。
ゼロは負傷した傭兵を救う為に持っていた魔力の殆どを使い果たしていました。
傭兵はゼロの髪や爪が伸びている事に気が付き彼女が魔力を無くしていると理解していました。
傭兵はゼロが突然灰に成って朽ち果ててしまうと思っていたようです。
彼の心配を聞いたゼロは大笑いしていました。
ゼロは魔力が大幅に減ってしまった今の自分は普通の人間同様に老化すると教えてくれます。
傭兵はゼロがすぐに消えてしまわないと知り安心しています。
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狩に出かけた傭兵は早々に獲物と対峙する事になりました。
傭兵は森の中で食糧庫を発見します。
そこには獲物である猪が現れました。
傭兵が一撃で猪を撲殺してしまいます。
傭兵は食糧庫の中にある食糧を奪おうか?と一瞬考えますが何も取らずに猪だけを持ち帰る事にします。
この傭兵の善行が好感を得たようです。
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村に戻り川で猪を解体している間に意外な出来事が発生していました。
隣村から小麦粉が差し入れられました。
この小麦粉は猪に捧げる為のモノだったそうです。
隣村は傭兵が仕留めた猪に食糧庫を荒らされて困っていました。
そこで猪に取られても良い食糧を森の中に置いておいたそうです。
問題の猪を傭兵が倒すところを隣の村の人が目撃していたそうです。
食糧庫から何も取らずに戻った傭兵に感動したそうですよ。
隣村の使者はこれからもよろしくと言っていたそうです。
傭兵の善行が交易への道を開きました。
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貰った小麦粉でパンを焼く事になります。
村人は大喜びでした。
そこにゼロの姿がありませんでした。
傭兵はパンと葡萄酒と猪の肉とスープを持って彼女の家に向かいます。
ゼロは村の外れで魔法屋を営んでいます。
家のテーブルを片付けた状態で彼女は傭兵が来るのを待っていました。
二人で夕食を食べています。
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ゼロは今回の事で占いを使って困っている人々の悩みを見出し傭兵が助ける事で恩を売ろうと考えます。
しかし傭兵は急ぎ過ぎるなと反対しています。
困っている時に都合よく現れて問題を解決してはゼロ達が問題を起こしていると思われ、自作自演を疑われると指摘します。
ゼロも納得して傭兵のいうようにゆっくりと村を発展させていく事にしたようです。
二人の村づくりは意外と順調のようですよ。
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二章 教会に行こう
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村に殺人神父が赴任してきました。
彼は殺人神父ですが顔は凄く良いんだよ。
傭兵の酒場の常連客に元獣堕ちのクマがいます。
彼の奥さんが教会に入り浸るようになったそうです。
彼は奥さんが神父と浮気していると心配になってしまったようです。
傭兵の元に愚痴を言いに来ました。
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傭兵は神父が人妻に手を出すような人格では無いと知っているのでそれは無いと断言しています。
しかしクマから実はまだ結婚している訳では無いと教えられて心配になってしまいます。
リーリがやって来て神父は浮気なんかしていないと文句を言っていました。
傭兵はリーリから噂の真相を聞き出そうとしていますが彼女は秘密だからと言って教えてくれません。
リーリは神父にお使いを頼まれていました。
神父は傭兵の酒場から食器や食材を調達するつもりのようです。
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リーリが少しだけヒントをくれます。
彼女は神父とクマの恋人との会話内容を知っていました。
リーリは恋人を疑ってはダメと言っていました。
疑うと全てが駄目になると言っています。
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傭兵は神父に依頼された物品を届けるついでに真相を聞こうとします。
しかし神父は内容を教えてはくれませんでした。
恋人を疑う事は間違っているとだけ教えてくれます。
神父がゼロが自分の部屋に来ていると言ってきます。
ゼロの事を使って傭兵に今回の問題の根幹を理解させようとしたようです。
しかし傭兵にはピンとこなかったようです。
傭兵は最初ゼロが神父と浮気しているとは疑いませんでした。
しかしその可能性に思い至り嫌な気分になっているね。
ゼロも全てを知っていると教えられたのでゼロの元に向かう事にします。
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手土産も無く急にやってきた傭兵に対してゼロが不満顔をしていました。
ゼロも神父と同じ様に、恋人を疑うのは間違っているし不誠実だ、と憤慨しています。
不誠実なクマは苦しんだ方がいいとまで言っていました。
彼女も傭兵に秘密を教えてはくれませんでした。
明日に成れば全てが分かると言っています。
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翌朝傭兵は村に異変が起きている事を察知します。
再建中の村は忙しいそうです。
忙しい村人は傭兵の酒場で朝ご飯を食べるのが習慣だそうですよ。
しかしその日はクマ以外の客が来ませんでした。
クマから手紙を読んでくれとお願いされます。
朝起きたら枕元に置いてあったそうですよ。
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傭兵は手紙がゼロの代筆だと気が付きます。
内容を読んで傭兵は全てを理解しました。
クマは未だに別れ話が書かれていると思っているようです。
この世の終わりのような顔で嘆いています。
嫌がるクマを連れて傭兵は教会に向かう事にします。
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教会では結婚式が開かれようとしていました。
ここまで来てもクマは誤解が解けませんでした、それ程までに神父は色男のようですね。
クマはこの結婚式を神父とクマの恋人の結婚式だと思ったようです。
クマは神父と戦って恋人を奪い取ろうと考えたようです。
しかし恋人からこれがクマと自分の結婚式だと教えられて脱力してしまいます。
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クマは恋人を疑っていた事を告げて殴ってもらっています。
クマ(ウルス)は恋人(サラ)と結婚する事になりました。
歴史の無い村での初めての結婚式で新婦が新郎を殴る事になりました。
傭兵はこの行為が慣例化しないと良いなと思っています。
変わった村なので次の結婚式でも新婦が新郎を殴る事になるかも知れないね。
そうなったら風変わりな風習として面白そうです。
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ゼロが傭兵に近づいてきて今回の計画の全貌を教えてくれます。
いつまでも結婚を切り出さないウルスに呆れたサラが神父と村の女性陣に協力してもらい行った大掛かりな悪戯だったそうです。
傭兵が秘密の外側に置かれたのは口が軽いからだそうです。
ゼロは代筆した手紙を読んだのかと聞いてきます。
傭兵が読んだと答えると、何も感じなかったのか?と聞いてきました。
傭兵は何もと答えています。
ゼロは傭兵にキスしてきますよ。
今回はこれで許すと言っていました。
ゼロが代筆した手紙には「一生そばにいてくれますか?」と書かれていました。
ゼロは傭兵へのプロポーズの意味も込めていたようです。
傭兵はゼロとの関係をどうするのでしょうね?
このままって訳にはいかないよね?
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今回は冤罪で浮気を疑われてしまった神父が可哀想でした。
まあそれだけ神に愛された容姿をしているのでしょう。
彼もリーリとの関係をどうするのかな?
傭兵もリーリが嫉妬していない時点で何かがおかしいと気づくべきだと思うんだよ。
意外なほど彼は鈍感だよね。
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三章 村のお祭り
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傭兵とゼロが村を起こして一年が経ちました。
先生と呼ばれている村民が祭りを開催しようと言い出します。
傭兵の酒場に村の有力者が集まって協議を始める事になります。
話し合いの結果先生が言い出した事なので彼女が祭りの内容を考える事になります。
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彼女の考えた祭りとは人々を魔法使いにする事でした。
最初は傭兵たちも驚きましたが、希望者がゼロに魔法使いとしての才能があるか視て貰う事だと説明すると面白そうだって話になり開催する事になりました。
先生は張り切っていました・・・周辺の村に張り紙を張りに行って村の外からも客を招こうとしていました。
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村民も祭りに乗り気になっています。
村の女性たちは傭兵に自分の料理を食べさせようと準備しています。
傭兵は村の外から人がやって来るので自分は祭りの間隠れていようと消極的になっていました。
リーリは教会の出し物として子供たちと一緒にダンスを披露する事になっていました。
彼女が犬笛を拭いてネズミを指揮して子供たちと踊らせようと考えていました。
彼女達は一生懸命に練習していたそうです。
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順調に祭りの準備が進みますが問題が発生してしまいました。
張り紙を張りに行った先生が魔女を嫌う一団に石を投げられて負傷してしまいました。
傭兵は神父の元に相談に向かいます。
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傭兵と神父は魔女を嫌う一団が村や外からやって来る客を襲撃するだろうと考え祭りを中止する事を決めます。
神父が嫌われ役を引き受けてくれます。
彼は教会の指示で祭りを中止するつもりでした。
傭兵と神父は暗い顔で村民に祭りの中止を知らせに向かいます。
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しかし先生から新たな提案がなされました。
彼女は自分は急ぎ過ぎたと言っています。
魔女を嫌っている南部地方でいきなり魔法を使った祭りを開くのは間違っていた。
村の外の人々を招く前に自分たちの為の祭りをしようと提案しました。
彼女の意見は尤もだと神父も同意して村民だけの祭りを開く事になりました。
ここで神父が一つの提案をしています。
神父は祭りを開催するのは予定していた日より一日後ろにずらそうと言い出しました。
魔女を嫌っている一団に優越感を与えた後で祭りをしようとの事でした。
これにより祭りに反対した一派を誘き出せるかも知れない、大きな鎌が必要になると言っていました。
先生が襲われた事に対して神父は相当怒っているようです。
彼がデアイグニスだったと知っている、傭兵、ゼロ、リーリ、クマは震えあがっていました。
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先生が祭りの開催に拘ったのは彼女が魔法使いに憧れていたからでした。
彼女は祭りにかこつけてゼロに魔法の才能があるか確認して貰いたかったそうです。
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祭りは無事に開催されて襲撃などを受ける事もありませんでした。
傭兵は村の女性陣から料理を振舞われる事になっていました。
ここで村民から傭兵の酒場で出す料理のメニューを増やして欲しいとの提案がなされています。
傭兵の作る料理は南部風のモノが多いそうです。
北部風の料理も食べたいと言われていました。
酒場で出す料理について意見を貰えて傭兵は喜んでいました。
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リーリの両親はリーリの晴れ姿を見にやって来てくれました。
リーリのダンスは上手くいったそうです。
残念ですが先生に魔法の才能はありませんでした。
ゼロに魔法の才能を見て貰った村人の中に三人の才能を持つ者を発見しました。
そのうちの一人が魔法使いになる為にアルバスの元で修行を始める事になるようです。
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祭りの後は宴会となったそうです。
傭兵は悪酔いしたゼロを連れて彼女の家に戻ります。
家に帰り着いたゼロは書き物をを始めます。
そして出来たーと叫んで立ち上がりました。
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彼女が完成させたのは魔法使いになる為の入門書でした。
ゼロは世界を廻る事で色々と考える事があったそうです。
誰が覚えても安全な魔法を書く事にしたそうです。
ゼロは且つて傭兵に指摘された『説明して理解させられないのなら三流だ』って言葉を覚えていました。
ゼロは傭兵にも理解できるように書いたと言っています。
傭兵に新作の魔法書を読ませてみる事になります。
傭兵は自分でも魔法を試したくなっています。
ゼロの狙いは叶えられました。
彼女が作りたかったのは読んだ人が自分でも試してみたくなる入門書でした。
目的が叶いゼロは嬉しそうです。
彼女はこの入門書を『ゼロから始める魔法の書』と名付けました。
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『忘れられた約束』
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負傷から目覚めた傭兵は体力の回復を図る為に腕立て伏せをしています。
傭兵の背中にはゼロが乗っています。
そこに血相を変えたアルバスがやって来ました。
二人の姿に驚いたアルバスにゼロは自重だけでは訓練に成らないので手伝っていると主張しています。
アルバスが羨ましそうにしているのでゼロは傭兵の背中で同衾しようと誘っています。
超絶美女のゼロと同衾と聞いてアルバスは真っ赤になっていました。。
傭兵は自分の背中でイカガワシイ行為をするなと言ってゼロを突き落とします。
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やって来たアルバスが理由の説明を始めます。
アルバスの元に脅迫状が届いたそうです。
しかしアルバスは王城を出て街で行われる儀式に参加する必要があるそうです。
そこで傭兵に護衛をお願いしに来たようです。
傭兵とゼロはアルバスを護衛する為に同行する事になりました。
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夜の間に馬車を使って移動する事になりました。
移動中に盗賊に襲われる事になってしまいます。
ゼロとアルバスは魔力が枯渇しているので傭兵が対処する事になります。
ここで傭兵は迂闊な対応をしてしまいました。
弓兵の存在を失念してしまい殺されそうになってしまいます。
それを助けたのはゼロの魔法でした。
ゼロはアルバスと自分の魔力を合わせて魔法を使ってくれました。
魔力という物は他人に譲り渡す事が出来るそうですよ。
ゼロの機転により無事に目的の街に到着する事ができました。
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アルバスは演説をする必要があったので練習しています。
少しでも民衆に受け入れて貰えるようにと練習していました。
アルバスが演説を行っている間ゼロと傭兵は観衆に紛れて見物していました。
ゼロが見えないと言ったので傭兵は彼女の事を肩車しています。
ゼロが自分の太ももに顔を挟まれて幸せだろと言っています。
傭兵は呆れていますが照れている様にも思えます。
確かに超絶美女の太ももに顔を挟まれるのは素晴らしい体験だったと思います。
出来る事なら代わりたいよね!!
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アルバスの演説は民衆に受け入れられて大成功に終わります。
大仕事が終わって安心したアルバスは祭りを楽しむ事にします。
アルバスは占いをしている魔女と出会います。
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アルバスは彼女に魔法を習得してはどうかと勧めますが魔女はやんわりと断っています。
彼女は長い間占いなどをしていた、それを変えるつもりは無いと言っています。
今までは森の中に隠れ住んでいたのに街に出てきて占いを行う事が出来るようになったと言ってアルバスの行った改革に感謝していました。
アルバスは古いモノも残しておく必要があると指摘したゼロの考えに納得していました。
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ゼロ、傭兵、アルバスは祭りを楽しんでいたのですが、ここでゼロが誘拐されてしまいます。
アルバスと傭兵は追いかける事になりました。
行きついたのは見覚えのある古着屋でした。
中に入るとゼロの元に平伏している古着屋の店主が目に入ります。
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アルバスの元に脅迫状を送り付けたのは彼でした。
アルバスはゼロの靴下をあげると言って古着屋がゼロから貰ったマントをもらい受けていました。
アルバスはその約束を忘れていたようです。
いつまで待ってもゼロの靴下を送って来ないので古着屋の店主は我慢の限界に達したようです。
ゼロの対して変態行為に及ぼうとしているので傭兵に殴られて縛り上げられてしまいます。
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魔女は約束を違えないのでアルバスはゼロの靴下を古着屋に渡す事にします。
ゼロから靴下を貰えた古着屋は狂喜乱舞しています。
急いで密閉された箱にゼロの脱ぎたて靴下を保存しないと鮮度が落ちると喚いています。
悲しい事に店主は縛られているので箱に靴下を入れる事ができませんでした。
ゼロは足を長い靴下で覆っていたのでそれが失われて寒いと言っています。
傭兵はゼロの事をマントの中に引き込みました。
ゼロは傭兵の獣毛に包まれて満足そうです。
これならば我輩、全裸でもかまわないな、と変態的な発言をしてます。
傭兵は、俺がかまうわ!と反論していますね、これは恥ずかしかったって事だよね、本当は嬉しいんだよね?
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ゼロに新たな服を買う事になります。
ここで縛られている店主が一緒に買い物に同行したいと言い出します。
ゼロ達が相手にしないと自分が馬に成ってゼロを運ぶとまで言っています。
余りの変態性に恐れをなしたゼロ達は店主を置いて買い物に向かいました。
店主を此処まで狂わせてしまうゼロの魔性の美貌が恐ろしいです。
ゼロの脱ぎたて靴下かー・・・確かに魅力的なアイテムだね。
貰えるものなら欲しいと思ってしまうよね・・・
更に目の前で脱いでくれたら最高だよね!!
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『獣と魔女の結婚ごっこ』
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ゼロと傭兵はクレイオン共和国にある港町・イデアベルナに向かっていました。
その道中に結婚式の一団に遭遇します。
傭兵は慌ててゼロを担いで隠れる事になります。
荷物の様な雑な扱いにゼロが文句を言っています。
そして傭兵の慌てぶりを訝しんでいました。
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傭兵は花嫁に獣堕ちの姿を見せる事がどれだけ危険な行為か説明しています。
獣堕ちは普通の両親の間に偶然生まれてきます。
結婚して子供を産む前に獣堕ちを見ると生まれてくる子供が獣堕ちになってしまうと怖がられているそうです。
完全な迷信なのですが新婦には切実な問題だそうですよ。
魔女のゼロには理解しがたいようです。
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傭兵とゼロは急いで街の中に入り宿を探す事にします。
しかし街では「婚姻の祭日」と呼ばれる祭りが開かれていました。
街の中では沢山の結婚式が行われていました。
可哀想な傭兵はこそこそと隠れながらさびれた宿屋に向かいます。
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結婚式が行われている街中で獣堕ちだとバレると不味い事になります。
結婚式なので神父もたくさんいるんですよ。
傭兵は普段は自分が行っている交渉をゼロに任せる事にしています。
大幅に足元を見られて金貨二枚で厩を貸し切る事ができました。
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ゼロは一緒に祭見物に行こうと誘ってきますが今回の傭兵は固くなでした。
絶対に行かないと厩に残る事になります。
ゼロは渋々一人で出かけていきました。
ゼロが居なくなると傭兵は彼女が心配になってしまいます。
常識外れなゼロが問題を起こさないか心配になっています。
魔女は教会に異端視されているので神父に見つかり処罰されてしまうのはないかと心配になっています。
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一人で厩の中をウロウロしていますね。
そこに悲鳴をあげる女が連れてこられてしまいます。
聞こえてきた話では女は雇い主の息子と恋仲になり結婚したそうです。
しかし親の許可を貰っていなかったそうです。
結婚をぶち壊す為に獣堕ちの元に連れてこられたようです。
ここで宿屋の店主が傭兵の事を売ったと気が付きました。
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優しい傭兵は新婦に気付かれる前に厩を抜け出します。
人目に付かないように街を抜けて廃教会に辿り着きました。
傭兵はそこで夜になるのを待つことにします。
そこにゼロがやって来ました。
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一人で祭り見物に出かけた彼女はつまらなかったそうです。
食糧だけを買って厩に戻ると傭兵が居なかったので彼を探したそうです。
結婚式も見物したらしくゼロは結婚式に興味が沸いたようです。
ここで結婚式の真似事をしてみようと言ってきました。
傭兵はゼロの本当に結婚するか?との挑発に負けて結婚式の真似事をする事になってしまいます。
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真似事とはいえ傭兵はゼロを永遠の伴侶とする事を誓います。
そして口づけをする事になるのですが、流石にそこまでは出来ませんでした。
ゼロの方はヤル気満々ですね、可愛く目を閉じて傭兵のキスを待っています。
「で・・・できるわけねぇだろうがぁああ!」傭兵がへ垂れました。
ゼロは納得できないようです。
「約束ではないか」「最後までするのだ」「誓いの口付けが一番肝要なのだ」と文句を言っています。
傭兵は夜が一番祭りは盛り上がるんだ、と言ってゼロを誘います。
ゼロはキスと祭りを天秤にかけて本気で悩んでいるようでしたが祭り見物に行く事に決めました。
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宿屋の前に来た時にゼロが傭兵を呼び止めます。
ゼロは自分を裏切った宿屋の店主に復讐する事に決めます。
魔法を使い宿屋だけを燃やしてしまいました。
燃え上がる宿屋を見上げる一組のカップルを発見します。
それは引き裂かれそうになっていた新婦と新郎でした。
彼女達は駆け落ちする事を決めたようです。
傭兵は新婦に自分の姿を見られなかった事で彼女の希望を奪わずに済んだと安堵していました。
ゼロは立ち去る二人を見て「悪くないな」と呟きました。
ゼロは将来的に傭兵と結婚しようと考えたのでしょうか?
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『画伯と開かずの間』
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森の中で傭兵は料理をしゼロは水浴びをしていました。
平穏な時間だったのですが突如森の中に魔法の轟音が鳴り響きます。
時刻は真昼間だったので傭兵はゼロに文句を言うたために彼女の元に駆けつけます。
しかし待っていたのは全裸のゼロでした!!
彼女の美しすぎる裸体を見てしまった傭兵は瞬時に後ろを向いて服を着ろと命じています。
傭兵の照れ方にゼロは嬉しくなっているようです。
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ゼロが吹き飛ばしたのは詩人の男でした。
二十代の若い男です。
傭兵が覗きを咎めると覗きなどという下種な行為はしていない。
自分はゼロの全裸を観察していただけだと開き直っています。
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話を聞くと彼には画伯と呼ばれる知り合いの画家が居るそうです。
画伯は引きこもりで自分が作った詩が題材になっていると教えてくれます。
ゼロの美しすぎる裸体は画伯の良い題材になると言っていますよ。
詩人はゼロと傭兵を自宅に招いてくれます。
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詩人の自宅は森の中にある立派な丸太小屋でした。
中には暖炉もありとても快適に過ごせそうな空間でした。
しかし傭兵にとっては目の毒でした。
自宅の壁には画伯が描いた名画が飾られていました。
その名画は全て女性の裸体でした。
女性の裸体を見慣れていない傭兵は目のやり場に困っています。
ゼロに十五の子供の様だとからかわれることになっています。
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絵の中の全裸の女性は全て顔が隠されていました。
傭兵が理由を尋ねるとその方が想像しやすいと言われてしまいます。
ゼロにはピンとこなかったようですが傭兵は絵の本当の目的が理解出ました。
要するに画伯の描く絵はオカズ的なモノのようです。
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詩人から画伯とは彼の義理の妹だと教えられます。
傭兵はあのエロイ絵を描いたのが女の子だと知り驚いています。
詩人は画伯が部屋から出てこなくなり会話も無くなってしまったと悲しそうにしています。
傭兵とゼロは詩人の自宅に泊めて貰う事になります。
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傭兵が食事を作り詩人と三人で食べる事になります。
画伯の分は部屋の前に置いておくことになります。
部屋からは画伯の気配がしているのですがまだ部屋からでてきません。
そこに領主配下の騎士たちがやって来ました。
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領主は画伯に絵を描く事を依頼しているのですが断られ続けているそうです。
そんな状況下で画伯はふらっとやって来た旅芸人に絵を描いて渡してしまったそうですよ。
それを聞きつけた領主は憤慨して画伯を捕まえに来たそうです。
画伯が隠れている部屋の扉が開けられてしまいます。
しかし出てきたのは中年男性でした!!
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詩人にあれがお前の妹なのか?と確認するとそれは下働きに雇っている男だと言っています。
ここで詩人は一芝居打つ事にしました。
詩人は旅芸人に絵を渡した後で画伯を殺したと叫びます。
自分の言う事を聞かないで勝手に旅芸人に絵を描いて渡した事が気に入らなかったと主張しています。
困ってしまった隊長は家にある絵を全て没収して詩人の首を持ち帰ろうと考えます。
詩人が殺されそうになっているので傭兵は彼を助ける事にします。
詩人を殺すと言うなら彼を守る為に戦うが?と問いかけます。
隊長は傭兵と戦うのは割に合わないと判断して絵だけを奪って出ていきました。
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騎士たちが居なくなってから詩人に本当の事を聞くと彼にも画伯の居場所は分からないそうです。
愛しのキアラ(画伯)に嫌われていると思ったようですね詩人は呆然としていました。
そこに逃げていった下働きが戻ってきます。
彼は血相を変えて騎士たちが画伯の小屋に向かったと言っています。
キアラは下働きに頼んで外出していたそうです。
詩人が声を掛けると壁を叩いて返事をする事になっていたそうですよ。
下働きから小屋の場所を聞き出しゼロと傭兵はキアラを助けに向かいました。
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小屋に到着するとキアラは馬車に押し込まれた後でした。
しかし雨が降ってきていたので馬車の車輪が轍に嵌ってしまい動けなくなっていました。
傭兵はゼロに後方支援を頼んで盗賊の真似事を始めます。
馬車の屋根に上りこの馬車は貰い受けると脅します。
ゼロが隠れた場所から同時に三か所に魔法の矢を撃つ事で大人数の盗賊団だと偽装しました。
隊長は女は渡せないと言ってしまいます。
盗賊にとっては女は最高の商品なので迂闊な発言でしたね。
傭兵は悪い顔を作って女を諦めると思うか?と問いました。
騎士たちは恐怖に駆られて逃げていきました。
出てきたゼロは傭兵の悪党ぶりを誉めてくれます。
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追いついてきた詩人が馬車の扉を開けてキアラを助け出そうとしました。
しかしキアラは騎士たちに襲われると思ったようです。
詩人の事を殴り倒してしまいました。
気絶した詩人を小屋に運び込んでキアラに介抱を任せます。
傭兵を服を脱いでずぶ濡れの身体をゼロの魔法で乾かして貰っています。
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寝室から詩人とキアラの話声が聞こえてきました。
キアラが絵を描けなくなったのは依頼を受けて絵を描きに行った貴族の令嬢から「がっかりした」と言われたからでした。
貴族の令嬢はキアラのことを凄い美女だと思っていたそうです。
それが普通に可愛いだけの女の子だったのでつまらない女と言ったようです。
これを聞いた詩人は憤慨していました。
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彼は可愛いキアラに嫉妬したからだと言っています。
詩人は復讐の為に令嬢が娼婦に落ちて盗賊の慰みものになる詩を書いて王宮で演奏してやったのにと憤りを示します。
キアラはそうなると分かっていたから相談できなかったと言っています。
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キアラが家を抜け出していたのには理由がありました。
彼女はこの小屋で子供たちに絵を教えていました。
詩人に外見で描いた絵を評価するなんて卑しい奴がする事だと諭されます。
キアラを慰める為に自分の事を卑下した詩人に対して、キアラはエドアルド兄さんの詩が無いと絵が描けないんだと叫びます。
キアラが領主に新しい作品を送り付けて見返してやろうと言い出します。
ここでエドアルドが丁度いい題材があると言い出します。
ゼロが題材になる事が決まった瞬間でした。
ゼロはどんな絵になるのか楽しみにしています。
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ここで傭兵の認識が甘かった事が露呈します。
恐ろしい事にキアラとエドアルドは傭兵とゼロを題材に絵を描く事にしました。
まさか自分がモデルになるとは思っていなかった傭兵は逃げ出します。
しかしノリノリのゼロに魔法で拘束されてしまいました。
縛り上げられた傭兵の上に座っているゼロの絵が完成する事になりました。
美女によって獣が征服される背徳的な淫猥さが重要だそうです。
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その絵は領主に献上されて大変喜ばれる事になりました。
この絵を気に入り過ぎた領主は二次創作にも力を入れたそうです。
最後には現実の女を愛せなくなってしまったそうですよ。
いつしかこの絵は「魔女の悪しき魂が封じ込められているのだ」と恐れられるようになったそうです。
まあ何というか念願の絵が手に入ったので領主は良かったのかな?
ゼロの美貌の恐ろしさが良く分かりますね。
人間にとってあの美しさは毒なんだね。
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成分 | 美少女 | 変態性 | 魔法戦 | 肉弾戦 | ラッキースケベ | 作戦 |
評価 | AA | AAA | C | C | AAA | C |
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