ラノベの感想) 魔弾の王と戦姫<ヴァナディース> 第18巻 (MF文庫J)
ソフィーヤ(ソフィー)がヴァレンティン(ティナ)の凶刃に倒れてしまいました。
襲われた時ソフィーの竜具は力を失っていたのでティナの竜具に対抗する事ができませんでした。
ティナはソフィーの死を確認する前に逃げる事になりました。
これはソフィーが竜具を出さなかった事を訝しんだからでした。
ティグルたちはソフィーの葬儀を行います。
そしてソフィーに従うポリーシャ軍はポリーシャに戻る事になりました。
エレオノーラ(エレン)たちはティナの行いを正す為に結束する事になります。
ティナの竜具には長距離を移動できる竜技が備わっています。
彼女が確固撃破を狙ってくる事が懸念されました。
ティナが個別に交渉してきてエレン、リュドミラ(ミラ)、オルカ、エリザヴェータ(リーザ)の分断を図ることも懸念されました。
そこでエレンたちは自分たちの分断が困難な結束を結ぶ事にします。
ティグルを中心として結束する事になります。
レギン王女からブリューヌの王になって欲しいとお願いされているティグルは未来のブリューヌ王です。
ブリューヌの王に恩を売る事になるので兵も納得すると考えました。
ティグルたちはティナに対抗する為の連合軍を組織する事になりました。
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当初の計画では王都で拘束されているユージェンを救出して彼を王位に据える事になっていました。
ティグルが数名のメンバーを連れて王都に潜入してユージェンを救出する事になりました。
参加メンバーは、ティグル、ガスパール、ダーマード、ナウム、の四名となりました。
王都に詳しい人材を探しているティグルにリーザがナウムを貸してくれました。
彼女はナウムの代わりにオルガに副官を任せる事にします。
リーザとオルガは随分と仲良くなっていますね。
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ティグルたちの軍はエレンのライトメリッツ軍、ミラのオルミッツア軍、リーザのルブーシュ軍で構成されています。
ティナのオステローデ軍は王都に駐留しています。
堅固な王都を攻略するには兵力が足りないので彼女達はティナの治めるオステローデ公国を攻める事にしました。
軍の呼び名を決める事になります。
リーザは三公国連合軍、四戦姫連合軍とのアイディアをだしました。
エレンとミラに味気ないと否定されてしまいます。
エレンは『銀の流星軍』の名前を復活させようと提案してミラに否定されています。
ミラは銀がエレンの軍からとったものだと文句を言っています。
ミラは「雪の―」と提案仕掛けてエレンに止められています。
戦姫の誰かの名前が前に出てくるのは避けたいようですね。
ティグルがリムアリーシャ(リム)に問いました。
黒竜旗の軍団、というのはジスタート語でどういうんだ?
リムは『黒竜旗軍(アルマジルニトラ)』でしょうか、と答えます。
軍の名前が黒竜旗軍に決まりました。
エレンとミラはどこまでも意地の張り合いを続けるようですね。
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ティグルは王都に向けて出発する前にミラの告白に返答する事になります。
ミラがティグルを呼び出したのですが、いざとなると怖くなったようですね。
彼女は返事は王都から戻ってからで良いと弱気になっています。
ティグルは返答を先延ばしにするような真似はしません。
ミラに好きだと告げていました。
ミラが自分の身体で好きなところを言ってみて、と際どい質問をしてきました!!
ここでティグルは間違っちゃうぞ・・・
ティグルは戦士らしく鍛えられた腕と脚かな、と答えてしまいました。
ミラの期待した答えとは大きく違うようですね不満顔をしています。
しかしミラはこれを戦士として認めてくれているとポジティブに捉えています。
一度だけ機会をあげる、と言ってミラが目を閉じました。
ティグルは今度は間違えなかったぞ。
ミラにキスして二人は恋人関係になったようです。
ミラは無事に帰ってきなさい、そうしたら、幸せになる方法を考えましょう、と言ってティグルを送り出してくれます。
ミラ、やる時はやるな、彼女らしいカッコイイ告白でした。
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行軍を始めた黒竜旗軍は困った状況に陥りました。
北の蛮族が国境を越えて侵入してきたとの報告を受ける事になります。
これを討伐して欲しいとの嘆願が届きました。
エレンたちは戦姫としてジスタートを守る為にこれに対処する事にします。
一刻も早くオステローデ公国に攻め込みたい状況なのですが寄り道をする事になります。
為政者として素晴らしいですね。
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戦いに際してエレンたちは竜具が使えないので通常の剣と槍を使う事になります。
リーザも剣の訓練はしていたそうですが彼女の竜具は鞭です。
竜具の代わりになる鞭など存在しないのでリーザが後方で黒竜旗軍の指揮を執る事になりました。
エレン、ミラ、オルガは通常の武器を装備して先頭に立ち戦う事になりました。
エレンは傭兵時代に戻っただけだと強がっていましたが不安そうでもありました。
彼女は不測の事態に対応する為に短剣を用意していました。
これをミラとオルガにも伝えていたようです。
戦闘終了後にオルガから短剣は役に立ったと感謝されます。
オルガはミラも感謝していたと教えてくれます。
ミラが悲鳴を上げていますね、エレンのお陰で助かったと認めるのが恥ずかしかったようです。
意地っ張りなミラが可愛いです。
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この戦いの決着を付けたのはリムでした。
彼女が蛮族の指導者ヴァーツラフを討ち取る事で蛮族は瓦解しました。
残った蛮族たちは負けを認め講和を申し込んできました。
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王都で第一王子補佐官として政務を行っているティナは統治者代行を務めているミロン侍従長から思わぬ申し出を受ける事になります。
ミロンはティナに統治者代行を代わって欲しいとお願いしてきました。
王位を狙っている事を隠したいティナはミロンの申し出を断ります。
彼がこの様な申し出をしてきたのは自分の命令に従わないエレンたち戦姫の存在が原因でした。
ミロンがそれぞれの公国に戻れと命じたのにエレンたちは黒竜旗軍を組織して王都を目指しています。
ミロンにはどうしていいのか分からなくなったそうです。
ミロンの申し出は保留とされる事になりました。
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ティナはミロンがお守りとしてヴィクトール王に下肢された短剣を持っている事を咎めます。
王宮内に武器を持ち込むことは許されない事だからです。
ミロンは魔除けといっていました。
ジスタートを始めとする大陸各所にガヌロンがティル=ナ=ファを降臨させようとした余波で異常事態が起こっていました。
それを不安に思った人々はお守りを身につけるようになっていました。
ティナは今後10日間異常事態が起こらなければ短剣を所持する事を止めると約束させています。
ミロンはティナにユージェンの処刑がいつになるのか?と問いかけてきました。
ミロンのユージェンへの敵愾心は強いようです。
ティナはユージェンに脱獄して欲しいと考えているので処罰は時期を見てと返答していました。
ここでティナはミロンの中に巣くう妄執を見抜けませんでした。
まあミロンは善良な好々爺ですから仕方ないかもしれませんが後に彼がティナの野望を挫く直接的な原因となってしまいます。
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ティナは戦姫がユージェン奪還の為に王都に忍び込んでくる事を警戒して城壁に竜具を封じる鎖を配備させました。
鎖の機能は誰にも教えていないので設置を頼まれた兵士は不思議そうにしています。
ティナは人望もあるようです。
まだ鎖の能力を説明できないと言って納得させています。
しかしこの鎖が彼女の足元を掬う一旦となってしまいます。
用意は万全だったのですが彼女には運が味方しませんでした。
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王都に到着したティグルたちはダーマードの伝手を頼りムオジネル人の営む武器屋で匿われる事になりました。
ティグルとナウムがエレンの紹介してくれた三人の人間に会う事になります。
ダーマードとガスパールは情報収集をする事になりました。
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ティナは療養中のルスラン王子に呼ばれる事になります。
ティナはルスランの傍にミロンが居ない事を訝しく思っています。
ルスランから思わぬお願いをされる事になってしまいました。
ルスランは息子のヴァレリーの事を頼むとお願いしてきましたよ。
ルスランはミロンがヴァレリーの事を毛嫌いしていると教えてくれました。
ルスランを即位させて彼の死後自分が王位に就こうと考えているティナはヴァレリーの事を軽視していました。
ミロンはルスランが八年前に病んだのはヴァレリーの所為だと考えているそうです。
ルスランが病んだ原因はヴィクトール王が謀反を防ぐのに非協力的だったルスランに猜疑の眼を向けたからでした。
ルスランが自ら毒を飲んだのが原因でした。
母は病死し父は病に伏せっていたのでヴァレリーは祖父のヴィクトール王に王室の一室に幽閉されていたそうです。
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ティナはヴァレリーの面倒を見る事になりました。
ティナはヴァレリーに気に入られる事になってしまいます。
ヴァレリーに何と呼べばいいのか聞かれます、彼女はティナと呼ばれる事になります。
王宮に仕える侍女たちの上役がミロンなので彼女達に任せる事もできません。
ティナはヴァレリーを自分の傍に置く事にします。
ティナはヴァレリーを図書室に連れて行き彼に本を読む事を勧めます。
王宮の部屋に居たくないとヴァレリーが言ったので彼は執務室で読書に耽る事になりました。
ヴァレリーは読めない字を聞いて来るくらいで大人しくしていたようです。
ティナはヴァレリーの姿を見て幼い頃の自分を思い出していました。
ヴァレリーはティナに好感を持っているようでした。
ここでティナは方針転換してヴァレリーを擁護する立場を取った方が求心力を得られたかも知れないね。
ミロンを排除してユージェンとティナでヴァレリーを支える関係を構築した方が良かったと思われます。
まあ捨て去るには彼女の野望は大きくなり過ぎてたようですが。
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ティナが仕掛けた謀略が動き始めました。
ユージェンの領地の先で謀反を企てる一団が登場します。
ヴィクトール王の長女ヴェロニカの娘アデライーダを次代の王に押す一派が現れました。
彼等はユージェンの領地パルドゥを滅ぼして王都に向かう予定でした。
これはユージェンの領地から戦力を奪うティナの作戦でした。
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黒竜旗軍の元に当主のイルダーが死亡して領内が混乱しているビドゴーシュを保護して欲しいとの嘆願が届きました。
ユージェンの妻は亡きイルダーの妹なのでビドゴーシュとパルドゥには交流がありました。
そこからパルドゥが危機に瀕しているとの情報がもたらされます。
彼女達はオステローデを牽制しつつパルドゥを守護する事になります。
ここでリーザが素晴らしい計略を思い付きました。
リーザとオルガがビドゴーシュに向かい混乱の収拾をはかります。
オルガが一緒にビドゴーシュに居る事でオステローデ軍と北東部の諸侯は動けなくなると読みました。
もしも攻撃に出てくればオルガを救う為にオステローデの南にあるオルガの領地ブレストが動く事になります。
ですのでオステローデ軍と北東部の諸侯は動けなくなると考えました。
リーザは自分とオルガがビドゴーシュに赴きオステローデ軍が動く事を牽制するのでエレンとミラにパルドゥに向かえと提案してくれます。
ミラがここでエレンへの友情を示してくれます。
彼女はライトメリッツ軍も預かるのでエレンとリムがパルドゥに先行しろと提案してくれました。
喜んだエレンがミラの手を握りブンブン振っていました。
ミラが照れていますね。
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ティグルとナウムがアルバトフという男と面会する事になります。
彼はエレンが紹介した三人の一人でした。
彼からユージェンの置かれている状況を聞き出します。
他にもユージェンの支持者は王宮内の職を解かれていると教えられました。
ユージェンが王宮内の地下牢に捉えられていて警備が薄い事が判明しました。
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アルバトフが先に帰りティグルとナウムだけになります。
ここでナウムが意外なお願いをしてきましたよ!!
ナウムはリーザの想いに応えて欲しいとお願いしてきました。
リーザはナウム達にティグルと会った時の出来事を語っているそうです。
彼女はティグルと沢山話せた、今日は良い日だったと語っているそうですよ。
思い人と話せただけで舞い上がっているリーザを不憫におもったようです。
10歳児ならばそれでもいいが19の娘のする事では無いぞ、とナウムは深刻な顔で語ります。
「告白のひとつもせずに、今日は昨日よりも多く話せたのでいい日だった、などという話を聞くのは、つらい」
ナウムはまるでリーザの兄や父親のようでした。
リーザが可愛すぎますね。
ティグルはリーザへの思いを彼女に伝える事を約束しました。
ナウム良い人ですね。
リーザは意外な形で想いを叶える事になるよ。
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翌日の夜、ティグル、ガスパール、ナウムは王宮に忍び込む事になります。
ダーマードは退路の確保を担当する事になりました。
さすがにムオジネル人がジスタートの警備兵に変装する事はできなかったからです。
ユージェンの警備は軽いモノだったので彼を牢から連れ出す事には成功しました。
しかし離宮の庭でミロンに出会ってしまいました。
ミロンはユージェンを罵倒する為に牢屋に向かっていたのかも知れません。
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ここでミロンを騙して逃れようと考えましたが、不運にも本物の警備兵が巡回に来てしまいました。
警備兵は撃退できましたがユージェンがミロンに見つかってしまいます。
ユージェンが脱獄を試みたと理解したミロンは持っていた短剣でユージェンを刺しました。
ミロンをぶっ飛ばして王宮から脱出する事には成功しましたがユージェンは重傷を負ってしまいます。
ティグルはユージェンを連れてパルドゥを目指す事になりました。
逃げるのに時間掛かりユージェンを医者に診せるのが遅くなってしまいました。
医者にはもってあと10日だと言われてしまいます。
一行はパルドゥに入る事が出来ましたが、ユージェンを動かせない状態になってしまいます。
ティグルはガスパールに頼んでユージェンの奥さんと娘を呼んで来て貰う事にします。
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待っている間にティグルはユージェンにこれまでの経緯を話しました。
ここでユージェンはティナが王になろうとしているのかもな?と語ります。
ティグルもそのような考えが頭を過った事があったので驚いていますね。
ガスパールはユージェンの妻と娘とエレンとリムを連れて戻って来ました。
家族だけで別れをさせようとしたティグルをユージェンが呼び止めます。
彼はティグルにジスタートの王になって欲しいとお願いしてきました。
ティグルは驚く事になります。
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ユージェンがティグルを次期王に選んだのは彼がエレンと結ばれたと知ったからでした。
ユージェンはエレンとリムに統治者としての心得を教えました。
ティグルがエレンの隣に立つならば、ティグルもエレンと同じ考えを持っていると考えたようです。
ティグルは考える時間を貰います。
部屋を出たティグルにエレンが声を掛けてきます。
ティグルはエレンにどう思うか問いかけます・・・しかしエレンは自分で考えろと突き放しています。
エレンのいい女ブリが発揮されていますね。
ティグルはジスタートを護りたいと思えるか考えています。
そしてエレンの為に身を投げ出す覚悟がジスタートを護る事になるとの結論に達しました。
エレンは、気をまわしすぎなんだ、おまえは、と言ってくれます。
エレンはとっくにティグルと共に歩む覚悟ができていたようです。
ティグルはユージェンの申し出を受け入れ、ジスタートの王位を目指す事になりました。
ユージェンにブリューヌの王位はどうするんだ?と問われたティグルはそちらも手放すつもりはないと返答します。
ティグルはジスタートとブリューヌの王冠を被る覚悟が決まったようです。
ユージェンは奥さんと娘に看取られて亡くなりました。
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ティナの元にアデライーダ軍がやって来て配下に加わりたいと言ってきました。
アデライーダ軍はチェンベルとエルクという二人の後見人が作ったものでした。
しかしこの二人は仲が悪かったそうです。
チェンベルはアデライーダを野望の道具と考えていました。
エルクはアデライーダに好意的だったそうです。
チェンベルがこれを少女嗜好だと揶揄ったそうですよ。
これが原因で二人は殺し合い二人とも相手の剣を受けて死亡してしまいました。
こまったのは残された参加者で、纏め役が出てこなかった彼らはティナの元にやってきたそうですよ。
ティナは新たに7000の兵士を手に入れる事になりました。
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ティナはパルドゥに向かって南下しているエレンたちを討つ好機と捉えます。
ヴァレリーに暫く王宮を留守にすると伝えに行きました。
ここでヴァレリーが思わぬ行動に出ます。
彼は執務室で読書に励んでいる間に話を聞いていたようです。
ティナに向かって戦に行くのか?と聞いてきました。
ヴァレリーは自分の服のボタンを毟り取り、拙い字で『幸運を』と書いてティナに渡してきました。
彼なりにティナを心配しているようです。
ヴァレリーは読書を勧めてくれた事を感謝しています。
色々な事を知る事ができたと喜んでいました。
ティナはヴァレリーの姿に幼かった自分を思い出しています。
当時読んだ物語が彼女に女王という方向性を与えたようです。
ティナはヴァレリーに微笑んで、殿下の幸運をしばらくお借りしますと告げました。
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リムはユージェンの葬儀に出席しないで出兵の準備に明け暮れます。
そんな彼女の元にティグルがやって来ました。
ティグルはエレンにリムを慰めるように言われたと正直に告げます。
しかし言葉が浮かばなかったと言って、リムの知っているユージェンについて教えて欲しいとお願いしてきました。
リムは自分が知っているユージェンの事をティグルに語ります。
そして悲しみに耐えられなくなりティグルの胸で泣く事になりました。
そんな彼女の頭と背中を優しく撫で続けたそうです。
ティグルカッコイイですねー。
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ティグルは自分が次のジスタート王になるとの布告を発しました。
これを知ったティナはルスランに王位を継ぐ正統性がある。
ジスタートの地を悪しき敵の手から守ると宣言しました。
この演説が配下の者達の心を打ったようです。
彼女は強い兵士を手に入れる事になりました。
演説の後一人謁見間に残ったティナは空の玉座を見つめながら「渡しません」と独白しています。
彼女の強い王位への野心が発露しています。
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戦の準備を進めるティグルの元にレギン王女とマスハスが現れました。
二人の突然の訪問にティグルは驚きます。
レギンがティグルに抱き着いてきましたよ!!
エレンとリムが離れていたのは幸いでした。
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レギンはティグルがジスタートの王になると宣言した事を知っていました。
ブリューヌを見捨てるのかと詰問してきましたよ。
これに対してティグルはジスタートとブリューヌの王になると宣言します。
レギンとマスハスは驚いています。
ティグルは至らない自分を助けて欲しいとレギンにお願いしています。
これを聞いたレギンが喜んでしまいます。
彼女は初めてティグルに頼られたのが嬉しいようです。
ティグルの近くに居られるようになったと喜んでいます。
そんな彼女にティグルは隣に居て欲しいと告げます。
レギンが大喜びしています。
彼女はマスハスに目を閉じるように命じてティグルの左頬にキスしてきました。
レギン可愛いですね、妻らしいことをさっそくひとつさせていただきました、と言っています。
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その後、離れていた間の情報交換を行いました。
レギンとマスハスは聖窟宮を探索して様々なことを知ったので急いで教える必要があると考えティグルに会いに来たそうです。
レギンはティグルの黒弓をどうするのか聞いてきました。
ガヌロンが始祖シャルルに捨てさせた危険な弓だと分かっているが途中で放り出す事は出来ないと返答します。
ティグルは今後も黒弓を傍らに置いて知る限りの事を語り継いでいくと答えます。
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ティグルの率いる黒竜旗軍とヴァレンティン軍はジャンベルクという平原で対峙する事になりました。
ティナはエレンの元に現れて彼女を攻撃してきました。
エレンの竜具アリファールはまだ力を取り戻していないので普通の剣で相手をする事になります。
ティナの強さは圧倒的でした。
エレンを守ろうとライトメリッツ軍は奮起しますがティナの圧倒的な力の前に恐怖に駆られる事になってしまいます。
ライトメリッツ軍は壊走を始めてしまいます。
エレンを守る者が居なくなってしまいました。
ヴァレンティナ軍の兵士が殺到してきてエレンは殺されそうになっています。
それを助けたのがティグルでした。
エレンに殺到する兵士を馬上から射殺していきました。
ティグルの弓の冴えにヴァレンティナ軍の兵士は二の足を踏みます。
エレンがティグルの馬に飛び乗り逃げ出します。
ティナは竜具の能力でティグルの頭上に出現してティグルに斬りかかりました。
ティグルは黒弓を使いティナの竜具による斬撃を防ぎます。
二人は逃げ出す事に成功しました。
ミラとマスハスが巧みな指揮を見せて一時撤退する事に成功しました。
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エレンは指揮官のティグルが前線に助けに来た事を感謝しつつ叱責しています。
ティナがエレンの元だけに現れた理由をリムに相談すると彼女はティナがデュランダルを警戒しているのではないかと推察します。
デュランダルは竜技を消し去る能力を持っています。
エレンはティナの警戒心を利用しようと考えました。
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レギンがティグルに時間を稼げますか?と問いかけてきました。
彼女には何らかの策があるようです。
ティグルはティナとの会談を持つ事にしました。
戦場から2キロ離れた草原で二人だけで会う事になります。
この席でティルグはティナの目的を問い質します。
ルスラン殿下が亡くなったあとに王に成るつもりなのか?と問いました。
ティナはジスタートの戦姫として務めを果たしているだけですと言って言葉を濁しています。
ティナはエレンが竜具を使わなかった理由を聞いてきました。
ティグルはガヌロンとの戦いで力が失われたからだと正直に白状してしまいます。
これはティナには意外だったようです。
ティナはガヌロンが死んだのか?と確認してきます。
彼女はガヌロンがティル=ナ=ファを降臨させようとしていたと知っていました。
ティグルは知っていて止めなかったティナを咎めます。
しかしティナは自分は流血で塗り固められた道を歩き続ける意思がありますと言って取り合いませんでした。
二人の話し合いは平行線をたどり再戦する事になりました。
会談は竜具の秘密を知ったティナに優位に働いと思われましたがティグルにも得るモノがありました。
ヴァレンティナ軍から1000余りの兵士が離脱しました。
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これはレギンが統率者と知り合いだったことを利用して交渉した結果でした。
交渉したのはブラート伯爵です。
彼はティグルがジスタート王になるとジスタートがブリューヌに併合されてしまうと考えていました。
それを阻止する為に彼はヴァレンティナ軍に参加していました。
この間違いについてレギンが説明を行いました。
ティグルはジスタートとブリューヌを別々に統治するつもりでいると伝えました。
レギンは信用されているね、彼女の話を信じたブラート伯爵は親しい人々も説得してヴァレンティナ軍から離れてくれました。
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ティルグたちは二回戦が始まる前にデュランダルの偽物を二本用意しました。
遠目にはどれが本物なのか判別できなくなりました。
合計三本のデュランダルが存在する事になりティナは戦姫やティグル、レギンへの個人攻撃を行えなくなりました。
幼稚な手をとティナは悔しがっています。
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デュランダルを警戒したティナはオステローデ軍の後方で指揮に専念していました。
戦いはヴァレンティナ軍に優位に推移していましたが思わぬ援軍がやって来た事で戦況が一変しました。
ヴァレンティナ軍の背後からソフィーの率いるポリーシャ軍が登場しました。
ソフィーはティナの凶刃で死んではいませんでした。
しかし傷が深く回復するのに日数が掛かってしまいました。
意識を失っているソフィーが目覚めたのはポリーシャに帰り着いてからでした。
ソフィーはこれを好機と捉え自分が死んだことを装いました。
ティグルたちとの連絡も絶ち、ティナとの決戦が始まるのを待ったそうです。
ポリーシャ軍の登場でヴァレンティナ軍は瓦解してしまいました。
オステローデ軍が最後まで瓦解する事なく抵抗していましたが兵力が2000を下回ったのでティナは撤退を決めました。
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ソフィーが生きていたと判明したのでティグルを指示する戦姫が5人になってしまいました。
ジスタート人ではないティグルが王位に就く事に異論のある者も反論できない状況が生まれてしまいました。
ティナは最後の手段に出る事にしました。
急いで王都に戻ったティナは緊急閣議を開きルスラン王子の戴冠式を急いで行う事にしました。
エレンたちが好き勝手に動けるのはジスタート王が空位になっているからでした。
正式な王が決まれば戦姫は王に従う義務が生じます。
ティナはルスランを即位させて彼の命令でティグルの野望を阻止する事にしました。
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ここで彼女にも予想できなかった事件が発生してしまいました。
ミロンがヴァレリーを人質にして城壁に立て籠もっているとの知らせが届きます。
ティナは何で?と困惑しますが、ヴァレリーを救出する為に城壁に向かう事になります。
ここで城壁に竜具の能力を封じる鎖を設置した事が仇となりました。
ティナは竜技を使い瞬間移動できなくなっています。
戦場から戻り閣議を開いた彼女は疲労困憊でした。
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ティナはミロンがヴァレリーを捕まえて城壁を登ったと考えてましたが違いました。
ヴァレリーはティナが出兵してから毎日城壁に上り、そこで読書をして彼女の帰りを待っていたそうです。
彼女が思っていた以上にヴァレリーに懐かれていたようです。
ミロンにヴァレリーを拘束している理由を問い質すと彼はティグルがルスランを害する事を止める為にヴァレリーの首を差し出すと言ってきました。
ミロンはルスランを守る為に必死なようです。
ティナは竜具を構えてミロンを脅します。
彼女はミロンとヴァレリーの首を差し出してティグルと交渉すると言いました。
ミロンは悲鳴を上げてヴァレリーを突き飛ばしました!!
ヴァレリーの身体が宙を舞い城壁の外に落ちそうになります。
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ティナは竜具を放り出しヴァレリーを受け止める事になりました。
その時にティナはミロンの持っていた短剣で腰を刺されてしまいます!!
ミロンは、王家の敵をやりましたぞ、と言って後ずさりしはじめます・・・そして足を踏み外して城壁から転落死してしまいました。
ミロンが使った短剣はお守りとして所持していた短剣だよね・・・
恐らくユージェンの命を奪った短剣と同じものだよね。
ティナはミロンがルスランを王位に就けたいというヴィクトール王の妄執に取りつかれていたのではないかと感じました。
力が入らないティナはヴァレリーにルスランを呼んで欲しいとお願いします。
暫くするとルスランがやって来てティナと呼びかけました。
ティナはペトロフと呼び掛けてルスランが幼いティナと遊んでくれたペトロフだと知っていると告げようとしますが、彼女の口からは吐息が漏れるだけでした。
いままで苦労をかけたな、とルスランが告げます。
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ティナが次に意識を取り戻したのは中庭でした。
ティナはエザンティスを呼び出し別れを告げる事にします。
彼女はエザンティスに向かい、自分は王に成りたかった、成ろうとしたと告げます。
彼女が野心を口にしたのはこれが初めてでした。
「ありがとう・・・」と告げるとエザンティスは虚空に消えました。
エザンティスもティナとの別れを惜しんでいるようでした。
ティナはルスランとヴァレリー看取られて亡くなったようです。
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ティグルの元にルスランの急使が現れて王宮に来て欲しいと伝えてきました。
「我が友ティグル」と言っているのでルスランの事を信じる事ができたようです。
ティグルは一人王都に向かいました。
王都の城門でヴァレリーが待っていました。
彼はヴァレリーだと名乗りティグルを先導してくれます。
ティグルは中庭に連れてこられてルスランと寝かされているティナを見つけました。
ティナが既に死んでいる事に驚きます。
更にルスランが死にそうな顔をしている事に驚きます。
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ルスランは命を削りティグルに問いかけてきました。
ティグルに二国の王位を求めた理由を聞いてきます。
ティグルはユージェンから託された事を告げました。
ルスランはユージェンはよい後継者を選んだなとティグルを認めてくれます。
ティグルがジスタートを変えずに残すと伝えるとルスランは驚いたようです。
彼は竜具の力が失われている今、戦姫を人間に戻せば良いのでは?と提示してくれます。
ティグルはエレンは戦姫である事を望んでいる、自分もそんなエレンが好きなんだと返答しています。
ルスランは自分が王位に就いた場合はエレンに何らかの役職を与えてティグルの元に派遣し、エレンがティグルの傍に居られるようにレギンと交渉しただろうと告げます。
そしてエレンが戦姫でなくなったときに、あらためて自分が交渉してエレンをティグルの愛妾にしただろうと語りました。
彼も色々と考えてくれていたようですね。
ティグルは自分が王位に就く以外にもエレンと結ばれる方法はあったんだと気づかされてる事になりました。
最後にルスランは息子のヴァレリーを頼むとお願いしてきました。
ティグルは、お任せくださいと言って請け負う事になります。
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ルスランはティナの亡骸を抱えて離宮に入って行きました。
そして火をつけます。
ティグルはルスランとティナを見送る事になりました。
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思わぬ形でティナとティグルの対決は決着を見る事になりました。
まさかティナがミロンの凶刃で倒れるとは思わなかったね。
彼女は最後に子供を守って死ぬことになりました。
王位に手は届かなかったのですがヴァレリーを守れた事で満足して死んで行けたようです。
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ジスタートでティグルが即位する事になります。
ティグルはヴァレリーの養育をティナも世話になっていたヴィクトール王の妹であるナスターシャに任せる事にしました。
ナスターシャは快くヴァレリーの養育を引き受けてくれます。
いずれヴァレリーとユージェンの娘のアリアを養子にして彼らのどちらかに王位を譲ろうと考えています。
これにソフィーが賛成してくれました。
ヴァレリーとアリサはヴィクトール王の孫なので血統的な問題はありません。
さらに養子をとればジスタートで正妃を迎える必要が無くなります。
これにより、ジスタートとブリューヌの間で衝突する問題を回避できます。
彼女は自分たちのライバルが減るのも好材料と言っていました。
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驚きですが、ソフィー、リーザ、オルガが揃ってティルグに想いを告げてきました。
エレンとミラを既に受け入れているティグルは彼女達三人の事も受け入れる事になります。
エレンとミラだけを恋人とするとティナが提唱していた戦姫に差をつける事になってしまうのでそれを避ける為との建前でした。
リーザは一人ではとても告白など出来ない状態でしたが、ソフィーとオルガと連名する事でやっと想いを伝えられたようです。
ティグルは、エレン、ティッタ、レギン、ミラ、ソフィー、リーザ、オルガと恋人関係になってしまいました。
立場上レギンを正妃に向かえる事に成ったようです。
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ティグルは戴冠式でエレンとリムの育ての親であるヴィッサリオンが夢見た国を作りたいと宣言しました。
エレンとリムはティグルにヴィッサリオンの想いが受ける我れていると知り涙を流して喜んでいました。
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戴冠式でティグルは他国の知り合いと再会する事になりました。
アスバールからの使者としてタラードが出席してくれました。
ムオジネルからはクレイシュ=シャヒーン=バラミールがやって来ました。
ザクスタンの王アウグストとは初対面だったようです。
レギンが助けに入る事でティグルは醜態を晒す事を避けられたようです。
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ティグルがジスタート王に成った後リムがエレンの副官を辞めてティグルの補佐官になりました。
エレンはティグルに言い寄る勢力を警戒してリムに早くティグルと結ばれろと言ってきます。
エレンの恋愛観が特殊ですね。
彼女はティグルを独占したいとは考えないようです。
ティグルが快適に過ごせるようにリムにティグルの傍に居ろと言っています。
副官になって一ヵ月ほどでリムはティグルと結ばれたそうですよ。
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リムはレギンに会う為にブリューヌの王都にやって来ました。
応対に出てきたティッタからレギンが王都の視察に行っていると聞かされ待つことになります。
ティッタは自分がレギンを呼びに行こうかと提案しましたがリムがそれを断ります。
マスハスがやって来たので三人で近況を語り合う事になりました。
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リムの元に竜具バルグレンが再び現れたそうです。
しかしリムはティグルの補佐官を続けたいので戦姫になるのを断ったそうです。
ティグルが怒っているか確認したそうです。
ティグルはリムが決めたのならば問題ないと言っています。
彼に傍に居てくれて助かると言われてリムは嬉しくなったそうですよ。
献身的なリムがとても可愛いですね。
忙しすぎて食事を抜いた二人は深夜の食堂に忍び込んで盗み食いを働いたそうです。
見つかって料理長に怒られたそうです。
ジスタートの王宮はまだまだティグルに反感を抱く人が居るそうですが楽しく過ごしているようです。
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エザンティスが後継者を決めました。
ミリッツァという17歳の女の子だそうです。
ティグルと面会した彼女の第一声が素晴らしかったね。
「私は陛下に抱かれなければならないのでしょうか」と言ってきたそうです。
まあ7人の戦姫のうち5人がティグルと恋人関係なのでそう思ってしまったようです。
リムとティグルが決してそのような事はないと説明したそうですが、中々信じて貰えなかったそうです。
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アスヴァ―ルとザクスタンがそれぞれ自分たちと組もうと言ってきたそうです。
二国はブリューヌと同盟できればジスタートが自動的に付いてくると考えていました。
これに対して手に入れたものの六割から七割を寄越せと返答したそうです。
アスヴァ―ルは諦め悪く交渉を続けてきたのでレギンがザクスタンを征服した場合は南部を全て寄越せと返答しました。
彼女の答えの真意をマスハスから聞いてリムは感心する事になります。
レギンはこの返答によりアスヴァ―ルとムオジネルが結びつく事を牽制していました。
マスハスとボードワンもレギンの意図が分からなかったそうですよ。
ブリューヌは良い王妃を得たようです。
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ティグルはエレンとエレンとの間にもうけた息子のヴェーチェルを連れてアルザスに戻っていました。
エレンの幼竜ルーニエがヴェーチェルと遊んでいます。
ルーニエがティグルの子供達の遊び相手を務めているそうです。
ティグルは他の子との間にも子供をもうけているようです。
エレンは母親になっても先頭に立って戦闘を続けているようです。
ルーリックから何とかしてくださいとの嘆願がなされたようですがティグルはエレンの好きにさせる様です。
ティグルはヴェーチェルにアルザスを見せています。
ティグルは幸福感に満たされていました。
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地方領主だったティグルが大きな存在になってしまいましたね。
まだまだ困難な道のりが続きそうですが心強い恋人たちや仲間がいるのでやって行けそうですね。
頑張った甲斐があったというモノです。
権力闘争が起こらない関係性を作ったのは流石です。
まあ最初の恋人であるエレンの態度も関係構築に大きく関与しているようですが。
女の子たちを納得させちゃったティグル凄いですね。
戦姫に好かれる凄いジスタート王が誕生しました・・・ジスタートにとっては最良の王と言えるよね。
ミリッツァもティグルの事を好きになったりしたら凄い事になるね。
更にリムがバルグレンを受け入れて場合は戦姫全員を恋人にする究極のジスタート王のできあがりだよ。
ジスタートとブリューヌを行き来する生活を送っているティグルは忙しそうですが幸せそうなので良かったです。
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レーベル:MF文庫J
発行日:2017/11/25
著者:川口士
イラスト:片桐雛太
ISBN:978-4-04-069455-9
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AmazonLink: 魔弾の王と戦姫<ヴァナディース>18 (MF文庫J)
襲われた時ソフィーの竜具は力を失っていたのでティナの竜具に対抗する事ができませんでした。
ティナはソフィーの死を確認する前に逃げる事になりました。
これはソフィーが竜具を出さなかった事を訝しんだからでした。
ティグルたちはソフィーの葬儀を行います。
そしてソフィーに従うポリーシャ軍はポリーシャに戻る事になりました。
エレオノーラ(エレン)たちはティナの行いを正す為に結束する事になります。
ティナの竜具には長距離を移動できる竜技が備わっています。
彼女が確固撃破を狙ってくる事が懸念されました。
ティナが個別に交渉してきてエレン、リュドミラ(ミラ)、オルカ、エリザヴェータ(リーザ)の分断を図ることも懸念されました。
そこでエレンたちは自分たちの分断が困難な結束を結ぶ事にします。
ティグルを中心として結束する事になります。
レギン王女からブリューヌの王になって欲しいとお願いされているティグルは未来のブリューヌ王です。
ブリューヌの王に恩を売る事になるので兵も納得すると考えました。
ティグルたちはティナに対抗する為の連合軍を組織する事になりました。
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当初の計画では王都で拘束されているユージェンを救出して彼を王位に据える事になっていました。
ティグルが数名のメンバーを連れて王都に潜入してユージェンを救出する事になりました。
参加メンバーは、ティグル、ガスパール、ダーマード、ナウム、の四名となりました。
王都に詳しい人材を探しているティグルにリーザがナウムを貸してくれました。
彼女はナウムの代わりにオルガに副官を任せる事にします。
リーザとオルガは随分と仲良くなっていますね。
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ティグルたちの軍はエレンのライトメリッツ軍、ミラのオルミッツア軍、リーザのルブーシュ軍で構成されています。
ティナのオステローデ軍は王都に駐留しています。
堅固な王都を攻略するには兵力が足りないので彼女達はティナの治めるオステローデ公国を攻める事にしました。
軍の呼び名を決める事になります。
リーザは三公国連合軍、四戦姫連合軍とのアイディアをだしました。
エレンとミラに味気ないと否定されてしまいます。
エレンは『銀の流星軍』の名前を復活させようと提案してミラに否定されています。
ミラは銀がエレンの軍からとったものだと文句を言っています。
ミラは「雪の―」と提案仕掛けてエレンに止められています。
戦姫の誰かの名前が前に出てくるのは避けたいようですね。
ティグルがリムアリーシャ(リム)に問いました。
黒竜旗の軍団、というのはジスタート語でどういうんだ?
リムは『黒竜旗軍(アルマジルニトラ)』でしょうか、と答えます。
軍の名前が黒竜旗軍に決まりました。
エレンとミラはどこまでも意地の張り合いを続けるようですね。
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ティグルは王都に向けて出発する前にミラの告白に返答する事になります。
ミラがティグルを呼び出したのですが、いざとなると怖くなったようですね。
彼女は返事は王都から戻ってからで良いと弱気になっています。
ティグルは返答を先延ばしにするような真似はしません。
ミラに好きだと告げていました。
ミラが自分の身体で好きなところを言ってみて、と際どい質問をしてきました!!
ここでティグルは間違っちゃうぞ・・・
ティグルは戦士らしく鍛えられた腕と脚かな、と答えてしまいました。
ミラの期待した答えとは大きく違うようですね不満顔をしています。
しかしミラはこれを戦士として認めてくれているとポジティブに捉えています。
一度だけ機会をあげる、と言ってミラが目を閉じました。
ティグルは今度は間違えなかったぞ。
ミラにキスして二人は恋人関係になったようです。
ミラは無事に帰ってきなさい、そうしたら、幸せになる方法を考えましょう、と言ってティグルを送り出してくれます。
ミラ、やる時はやるな、彼女らしいカッコイイ告白でした。
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行軍を始めた黒竜旗軍は困った状況に陥りました。
北の蛮族が国境を越えて侵入してきたとの報告を受ける事になります。
これを討伐して欲しいとの嘆願が届きました。
エレンたちは戦姫としてジスタートを守る為にこれに対処する事にします。
一刻も早くオステローデ公国に攻め込みたい状況なのですが寄り道をする事になります。
為政者として素晴らしいですね。
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戦いに際してエレンたちは竜具が使えないので通常の剣と槍を使う事になります。
リーザも剣の訓練はしていたそうですが彼女の竜具は鞭です。
竜具の代わりになる鞭など存在しないのでリーザが後方で黒竜旗軍の指揮を執る事になりました。
エレン、ミラ、オルガは通常の武器を装備して先頭に立ち戦う事になりました。
エレンは傭兵時代に戻っただけだと強がっていましたが不安そうでもありました。
彼女は不測の事態に対応する為に短剣を用意していました。
これをミラとオルガにも伝えていたようです。
戦闘終了後にオルガから短剣は役に立ったと感謝されます。
オルガはミラも感謝していたと教えてくれます。
ミラが悲鳴を上げていますね、エレンのお陰で助かったと認めるのが恥ずかしかったようです。
意地っ張りなミラが可愛いです。
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この戦いの決着を付けたのはリムでした。
彼女が蛮族の指導者ヴァーツラフを討ち取る事で蛮族は瓦解しました。
残った蛮族たちは負けを認め講和を申し込んできました。
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王都で第一王子補佐官として政務を行っているティナは統治者代行を務めているミロン侍従長から思わぬ申し出を受ける事になります。
ミロンはティナに統治者代行を代わって欲しいとお願いしてきました。
王位を狙っている事を隠したいティナはミロンの申し出を断ります。
彼がこの様な申し出をしてきたのは自分の命令に従わないエレンたち戦姫の存在が原因でした。
ミロンがそれぞれの公国に戻れと命じたのにエレンたちは黒竜旗軍を組織して王都を目指しています。
ミロンにはどうしていいのか分からなくなったそうです。
ミロンの申し出は保留とされる事になりました。
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ティナはミロンがお守りとしてヴィクトール王に下肢された短剣を持っている事を咎めます。
王宮内に武器を持ち込むことは許されない事だからです。
ミロンは魔除けといっていました。
ジスタートを始めとする大陸各所にガヌロンがティル=ナ=ファを降臨させようとした余波で異常事態が起こっていました。
それを不安に思った人々はお守りを身につけるようになっていました。
ティナは今後10日間異常事態が起こらなければ短剣を所持する事を止めると約束させています。
ミロンはティナにユージェンの処刑がいつになるのか?と問いかけてきました。
ミロンのユージェンへの敵愾心は強いようです。
ティナはユージェンに脱獄して欲しいと考えているので処罰は時期を見てと返答していました。
ここでティナはミロンの中に巣くう妄執を見抜けませんでした。
まあミロンは善良な好々爺ですから仕方ないかもしれませんが後に彼がティナの野望を挫く直接的な原因となってしまいます。
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ティナは戦姫がユージェン奪還の為に王都に忍び込んでくる事を警戒して城壁に竜具を封じる鎖を配備させました。
鎖の機能は誰にも教えていないので設置を頼まれた兵士は不思議そうにしています。
ティナは人望もあるようです。
まだ鎖の能力を説明できないと言って納得させています。
しかしこの鎖が彼女の足元を掬う一旦となってしまいます。
用意は万全だったのですが彼女には運が味方しませんでした。
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王都に到着したティグルたちはダーマードの伝手を頼りムオジネル人の営む武器屋で匿われる事になりました。
ティグルとナウムがエレンの紹介してくれた三人の人間に会う事になります。
ダーマードとガスパールは情報収集をする事になりました。
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ティナは療養中のルスラン王子に呼ばれる事になります。
ティナはルスランの傍にミロンが居ない事を訝しく思っています。
ルスランから思わぬお願いをされる事になってしまいました。
ルスランは息子のヴァレリーの事を頼むとお願いしてきましたよ。
ルスランはミロンがヴァレリーの事を毛嫌いしていると教えてくれました。
ルスランを即位させて彼の死後自分が王位に就こうと考えているティナはヴァレリーの事を軽視していました。
ミロンはルスランが八年前に病んだのはヴァレリーの所為だと考えているそうです。
ルスランが病んだ原因はヴィクトール王が謀反を防ぐのに非協力的だったルスランに猜疑の眼を向けたからでした。
ルスランが自ら毒を飲んだのが原因でした。
母は病死し父は病に伏せっていたのでヴァレリーは祖父のヴィクトール王に王室の一室に幽閉されていたそうです。
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ティナはヴァレリーの面倒を見る事になりました。
ティナはヴァレリーに気に入られる事になってしまいます。
ヴァレリーに何と呼べばいいのか聞かれます、彼女はティナと呼ばれる事になります。
王宮に仕える侍女たちの上役がミロンなので彼女達に任せる事もできません。
ティナはヴァレリーを自分の傍に置く事にします。
ティナはヴァレリーを図書室に連れて行き彼に本を読む事を勧めます。
王宮の部屋に居たくないとヴァレリーが言ったので彼は執務室で読書に耽る事になりました。
ヴァレリーは読めない字を聞いて来るくらいで大人しくしていたようです。
ティナはヴァレリーの姿を見て幼い頃の自分を思い出していました。
ヴァレリーはティナに好感を持っているようでした。
ここでティナは方針転換してヴァレリーを擁護する立場を取った方が求心力を得られたかも知れないね。
ミロンを排除してユージェンとティナでヴァレリーを支える関係を構築した方が良かったと思われます。
まあ捨て去るには彼女の野望は大きくなり過ぎてたようですが。
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ティナが仕掛けた謀略が動き始めました。
ユージェンの領地の先で謀反を企てる一団が登場します。
ヴィクトール王の長女ヴェロニカの娘アデライーダを次代の王に押す一派が現れました。
彼等はユージェンの領地パルドゥを滅ぼして王都に向かう予定でした。
これはユージェンの領地から戦力を奪うティナの作戦でした。
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黒竜旗軍の元に当主のイルダーが死亡して領内が混乱しているビドゴーシュを保護して欲しいとの嘆願が届きました。
ユージェンの妻は亡きイルダーの妹なのでビドゴーシュとパルドゥには交流がありました。
そこからパルドゥが危機に瀕しているとの情報がもたらされます。
彼女達はオステローデを牽制しつつパルドゥを守護する事になります。
ここでリーザが素晴らしい計略を思い付きました。
リーザとオルガがビドゴーシュに向かい混乱の収拾をはかります。
オルガが一緒にビドゴーシュに居る事でオステローデ軍と北東部の諸侯は動けなくなると読みました。
もしも攻撃に出てくればオルガを救う為にオステローデの南にあるオルガの領地ブレストが動く事になります。
ですのでオステローデ軍と北東部の諸侯は動けなくなると考えました。
リーザは自分とオルガがビドゴーシュに赴きオステローデ軍が動く事を牽制するのでエレンとミラにパルドゥに向かえと提案してくれます。
ミラがここでエレンへの友情を示してくれます。
彼女はライトメリッツ軍も預かるのでエレンとリムがパルドゥに先行しろと提案してくれました。
喜んだエレンがミラの手を握りブンブン振っていました。
ミラが照れていますね。
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ティグルとナウムがアルバトフという男と面会する事になります。
彼はエレンが紹介した三人の一人でした。
彼からユージェンの置かれている状況を聞き出します。
他にもユージェンの支持者は王宮内の職を解かれていると教えられました。
ユージェンが王宮内の地下牢に捉えられていて警備が薄い事が判明しました。
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アルバトフが先に帰りティグルとナウムだけになります。
ここでナウムが意外なお願いをしてきましたよ!!
ナウムはリーザの想いに応えて欲しいとお願いしてきました。
リーザはナウム達にティグルと会った時の出来事を語っているそうです。
彼女はティグルと沢山話せた、今日は良い日だったと語っているそうですよ。
思い人と話せただけで舞い上がっているリーザを不憫におもったようです。
10歳児ならばそれでもいいが19の娘のする事では無いぞ、とナウムは深刻な顔で語ります。
「告白のひとつもせずに、今日は昨日よりも多く話せたのでいい日だった、などという話を聞くのは、つらい」
ナウムはまるでリーザの兄や父親のようでした。
リーザが可愛すぎますね。
ティグルはリーザへの思いを彼女に伝える事を約束しました。
ナウム良い人ですね。
リーザは意外な形で想いを叶える事になるよ。
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翌日の夜、ティグル、ガスパール、ナウムは王宮に忍び込む事になります。
ダーマードは退路の確保を担当する事になりました。
さすがにムオジネル人がジスタートの警備兵に変装する事はできなかったからです。
ユージェンの警備は軽いモノだったので彼を牢から連れ出す事には成功しました。
しかし離宮の庭でミロンに出会ってしまいました。
ミロンはユージェンを罵倒する為に牢屋に向かっていたのかも知れません。
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ここでミロンを騙して逃れようと考えましたが、不運にも本物の警備兵が巡回に来てしまいました。
警備兵は撃退できましたがユージェンがミロンに見つかってしまいます。
ユージェンが脱獄を試みたと理解したミロンは持っていた短剣でユージェンを刺しました。
ミロンをぶっ飛ばして王宮から脱出する事には成功しましたがユージェンは重傷を負ってしまいます。
ティグルはユージェンを連れてパルドゥを目指す事になりました。
逃げるのに時間掛かりユージェンを医者に診せるのが遅くなってしまいました。
医者にはもってあと10日だと言われてしまいます。
一行はパルドゥに入る事が出来ましたが、ユージェンを動かせない状態になってしまいます。
ティグルはガスパールに頼んでユージェンの奥さんと娘を呼んで来て貰う事にします。
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待っている間にティグルはユージェンにこれまでの経緯を話しました。
ここでユージェンはティナが王になろうとしているのかもな?と語ります。
ティグルもそのような考えが頭を過った事があったので驚いていますね。
ガスパールはユージェンの妻と娘とエレンとリムを連れて戻って来ました。
家族だけで別れをさせようとしたティグルをユージェンが呼び止めます。
彼はティグルにジスタートの王になって欲しいとお願いしてきました。
ティグルは驚く事になります。
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ユージェンがティグルを次期王に選んだのは彼がエレンと結ばれたと知ったからでした。
ユージェンはエレンとリムに統治者としての心得を教えました。
ティグルがエレンの隣に立つならば、ティグルもエレンと同じ考えを持っていると考えたようです。
ティグルは考える時間を貰います。
部屋を出たティグルにエレンが声を掛けてきます。
ティグルはエレンにどう思うか問いかけます・・・しかしエレンは自分で考えろと突き放しています。
エレンのいい女ブリが発揮されていますね。
ティグルはジスタートを護りたいと思えるか考えています。
そしてエレンの為に身を投げ出す覚悟がジスタートを護る事になるとの結論に達しました。
エレンは、気をまわしすぎなんだ、おまえは、と言ってくれます。
エレンはとっくにティグルと共に歩む覚悟ができていたようです。
ティグルはユージェンの申し出を受け入れ、ジスタートの王位を目指す事になりました。
ユージェンにブリューヌの王位はどうするんだ?と問われたティグルはそちらも手放すつもりはないと返答します。
ティグルはジスタートとブリューヌの王冠を被る覚悟が決まったようです。
ユージェンは奥さんと娘に看取られて亡くなりました。
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ティナの元にアデライーダ軍がやって来て配下に加わりたいと言ってきました。
アデライーダ軍はチェンベルとエルクという二人の後見人が作ったものでした。
しかしこの二人は仲が悪かったそうです。
チェンベルはアデライーダを野望の道具と考えていました。
エルクはアデライーダに好意的だったそうです。
チェンベルがこれを少女嗜好だと揶揄ったそうですよ。
これが原因で二人は殺し合い二人とも相手の剣を受けて死亡してしまいました。
こまったのは残された参加者で、纏め役が出てこなかった彼らはティナの元にやってきたそうですよ。
ティナは新たに7000の兵士を手に入れる事になりました。
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ティナはパルドゥに向かって南下しているエレンたちを討つ好機と捉えます。
ヴァレリーに暫く王宮を留守にすると伝えに行きました。
ここでヴァレリーが思わぬ行動に出ます。
彼は執務室で読書に励んでいる間に話を聞いていたようです。
ティナに向かって戦に行くのか?と聞いてきました。
ヴァレリーは自分の服のボタンを毟り取り、拙い字で『幸運を』と書いてティナに渡してきました。
彼なりにティナを心配しているようです。
ヴァレリーは読書を勧めてくれた事を感謝しています。
色々な事を知る事ができたと喜んでいました。
ティナはヴァレリーの姿に幼かった自分を思い出しています。
当時読んだ物語が彼女に女王という方向性を与えたようです。
ティナはヴァレリーに微笑んで、殿下の幸運をしばらくお借りしますと告げました。
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リムはユージェンの葬儀に出席しないで出兵の準備に明け暮れます。
そんな彼女の元にティグルがやって来ました。
ティグルはエレンにリムを慰めるように言われたと正直に告げます。
しかし言葉が浮かばなかったと言って、リムの知っているユージェンについて教えて欲しいとお願いしてきました。
リムは自分が知っているユージェンの事をティグルに語ります。
そして悲しみに耐えられなくなりティグルの胸で泣く事になりました。
そんな彼女の頭と背中を優しく撫で続けたそうです。
ティグルカッコイイですねー。
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ティグルは自分が次のジスタート王になるとの布告を発しました。
これを知ったティナはルスランに王位を継ぐ正統性がある。
ジスタートの地を悪しき敵の手から守ると宣言しました。
この演説が配下の者達の心を打ったようです。
彼女は強い兵士を手に入れる事になりました。
演説の後一人謁見間に残ったティナは空の玉座を見つめながら「渡しません」と独白しています。
彼女の強い王位への野心が発露しています。
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戦の準備を進めるティグルの元にレギン王女とマスハスが現れました。
二人の突然の訪問にティグルは驚きます。
レギンがティグルに抱き着いてきましたよ!!
エレンとリムが離れていたのは幸いでした。
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レギンはティグルがジスタートの王になると宣言した事を知っていました。
ブリューヌを見捨てるのかと詰問してきましたよ。
これに対してティグルはジスタートとブリューヌの王になると宣言します。
レギンとマスハスは驚いています。
ティグルは至らない自分を助けて欲しいとレギンにお願いしています。
これを聞いたレギンが喜んでしまいます。
彼女は初めてティグルに頼られたのが嬉しいようです。
ティグルの近くに居られるようになったと喜んでいます。
そんな彼女にティグルは隣に居て欲しいと告げます。
レギンが大喜びしています。
彼女はマスハスに目を閉じるように命じてティグルの左頬にキスしてきました。
レギン可愛いですね、妻らしいことをさっそくひとつさせていただきました、と言っています。
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その後、離れていた間の情報交換を行いました。
レギンとマスハスは聖窟宮を探索して様々なことを知ったので急いで教える必要があると考えティグルに会いに来たそうです。
レギンはティグルの黒弓をどうするのか聞いてきました。
ガヌロンが始祖シャルルに捨てさせた危険な弓だと分かっているが途中で放り出す事は出来ないと返答します。
ティグルは今後も黒弓を傍らに置いて知る限りの事を語り継いでいくと答えます。
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ティグルの率いる黒竜旗軍とヴァレンティン軍はジャンベルクという平原で対峙する事になりました。
ティナはエレンの元に現れて彼女を攻撃してきました。
エレンの竜具アリファールはまだ力を取り戻していないので普通の剣で相手をする事になります。
ティナの強さは圧倒的でした。
エレンを守ろうとライトメリッツ軍は奮起しますがティナの圧倒的な力の前に恐怖に駆られる事になってしまいます。
ライトメリッツ軍は壊走を始めてしまいます。
エレンを守る者が居なくなってしまいました。
ヴァレンティナ軍の兵士が殺到してきてエレンは殺されそうになっています。
それを助けたのがティグルでした。
エレンに殺到する兵士を馬上から射殺していきました。
ティグルの弓の冴えにヴァレンティナ軍の兵士は二の足を踏みます。
エレンがティグルの馬に飛び乗り逃げ出します。
ティナは竜具の能力でティグルの頭上に出現してティグルに斬りかかりました。
ティグルは黒弓を使いティナの竜具による斬撃を防ぎます。
二人は逃げ出す事に成功しました。
ミラとマスハスが巧みな指揮を見せて一時撤退する事に成功しました。
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エレンは指揮官のティグルが前線に助けに来た事を感謝しつつ叱責しています。
ティナがエレンの元だけに現れた理由をリムに相談すると彼女はティナがデュランダルを警戒しているのではないかと推察します。
デュランダルは竜技を消し去る能力を持っています。
エレンはティナの警戒心を利用しようと考えました。
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レギンがティグルに時間を稼げますか?と問いかけてきました。
彼女には何らかの策があるようです。
ティグルはティナとの会談を持つ事にしました。
戦場から2キロ離れた草原で二人だけで会う事になります。
この席でティルグはティナの目的を問い質します。
ルスラン殿下が亡くなったあとに王に成るつもりなのか?と問いました。
ティナはジスタートの戦姫として務めを果たしているだけですと言って言葉を濁しています。
ティナはエレンが竜具を使わなかった理由を聞いてきました。
ティグルはガヌロンとの戦いで力が失われたからだと正直に白状してしまいます。
これはティナには意外だったようです。
ティナはガヌロンが死んだのか?と確認してきます。
彼女はガヌロンがティル=ナ=ファを降臨させようとしていたと知っていました。
ティグルは知っていて止めなかったティナを咎めます。
しかしティナは自分は流血で塗り固められた道を歩き続ける意思がありますと言って取り合いませんでした。
二人の話し合いは平行線をたどり再戦する事になりました。
会談は竜具の秘密を知ったティナに優位に働いと思われましたがティグルにも得るモノがありました。
ヴァレンティナ軍から1000余りの兵士が離脱しました。
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これはレギンが統率者と知り合いだったことを利用して交渉した結果でした。
交渉したのはブラート伯爵です。
彼はティグルがジスタート王になるとジスタートがブリューヌに併合されてしまうと考えていました。
それを阻止する為に彼はヴァレンティナ軍に参加していました。
この間違いについてレギンが説明を行いました。
ティグルはジスタートとブリューヌを別々に統治するつもりでいると伝えました。
レギンは信用されているね、彼女の話を信じたブラート伯爵は親しい人々も説得してヴァレンティナ軍から離れてくれました。
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ティルグたちは二回戦が始まる前にデュランダルの偽物を二本用意しました。
遠目にはどれが本物なのか判別できなくなりました。
合計三本のデュランダルが存在する事になりティナは戦姫やティグル、レギンへの個人攻撃を行えなくなりました。
幼稚な手をとティナは悔しがっています。
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デュランダルを警戒したティナはオステローデ軍の後方で指揮に専念していました。
戦いはヴァレンティナ軍に優位に推移していましたが思わぬ援軍がやって来た事で戦況が一変しました。
ヴァレンティナ軍の背後からソフィーの率いるポリーシャ軍が登場しました。
ソフィーはティナの凶刃で死んではいませんでした。
しかし傷が深く回復するのに日数が掛かってしまいました。
意識を失っているソフィーが目覚めたのはポリーシャに帰り着いてからでした。
ソフィーはこれを好機と捉え自分が死んだことを装いました。
ティグルたちとの連絡も絶ち、ティナとの決戦が始まるのを待ったそうです。
ポリーシャ軍の登場でヴァレンティナ軍は瓦解してしまいました。
オステローデ軍が最後まで瓦解する事なく抵抗していましたが兵力が2000を下回ったのでティナは撤退を決めました。
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ソフィーが生きていたと判明したのでティグルを指示する戦姫が5人になってしまいました。
ジスタート人ではないティグルが王位に就く事に異論のある者も反論できない状況が生まれてしまいました。
ティナは最後の手段に出る事にしました。
急いで王都に戻ったティナは緊急閣議を開きルスラン王子の戴冠式を急いで行う事にしました。
エレンたちが好き勝手に動けるのはジスタート王が空位になっているからでした。
正式な王が決まれば戦姫は王に従う義務が生じます。
ティナはルスランを即位させて彼の命令でティグルの野望を阻止する事にしました。
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ここで彼女にも予想できなかった事件が発生してしまいました。
ミロンがヴァレリーを人質にして城壁に立て籠もっているとの知らせが届きます。
ティナは何で?と困惑しますが、ヴァレリーを救出する為に城壁に向かう事になります。
ここで城壁に竜具の能力を封じる鎖を設置した事が仇となりました。
ティナは竜技を使い瞬間移動できなくなっています。
戦場から戻り閣議を開いた彼女は疲労困憊でした。
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ティナはミロンがヴァレリーを捕まえて城壁を登ったと考えてましたが違いました。
ヴァレリーはティナが出兵してから毎日城壁に上り、そこで読書をして彼女の帰りを待っていたそうです。
彼女が思っていた以上にヴァレリーに懐かれていたようです。
ミロンにヴァレリーを拘束している理由を問い質すと彼はティグルがルスランを害する事を止める為にヴァレリーの首を差し出すと言ってきました。
ミロンはルスランを守る為に必死なようです。
ティナは竜具を構えてミロンを脅します。
彼女はミロンとヴァレリーの首を差し出してティグルと交渉すると言いました。
ミロンは悲鳴を上げてヴァレリーを突き飛ばしました!!
ヴァレリーの身体が宙を舞い城壁の外に落ちそうになります。
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ティナは竜具を放り出しヴァレリーを受け止める事になりました。
その時にティナはミロンの持っていた短剣で腰を刺されてしまいます!!
ミロンは、王家の敵をやりましたぞ、と言って後ずさりしはじめます・・・そして足を踏み外して城壁から転落死してしまいました。
ミロンが使った短剣はお守りとして所持していた短剣だよね・・・
恐らくユージェンの命を奪った短剣と同じものだよね。
ティナはミロンがルスランを王位に就けたいというヴィクトール王の妄執に取りつかれていたのではないかと感じました。
力が入らないティナはヴァレリーにルスランを呼んで欲しいとお願いします。
暫くするとルスランがやって来てティナと呼びかけました。
ティナはペトロフと呼び掛けてルスランが幼いティナと遊んでくれたペトロフだと知っていると告げようとしますが、彼女の口からは吐息が漏れるだけでした。
いままで苦労をかけたな、とルスランが告げます。
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ティナが次に意識を取り戻したのは中庭でした。
ティナはエザンティスを呼び出し別れを告げる事にします。
彼女はエザンティスに向かい、自分は王に成りたかった、成ろうとしたと告げます。
彼女が野心を口にしたのはこれが初めてでした。
「ありがとう・・・」と告げるとエザンティスは虚空に消えました。
エザンティスもティナとの別れを惜しんでいるようでした。
ティナはルスランとヴァレリー看取られて亡くなったようです。
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ティグルの元にルスランの急使が現れて王宮に来て欲しいと伝えてきました。
「我が友ティグル」と言っているのでルスランの事を信じる事ができたようです。
ティグルは一人王都に向かいました。
王都の城門でヴァレリーが待っていました。
彼はヴァレリーだと名乗りティグルを先導してくれます。
ティグルは中庭に連れてこられてルスランと寝かされているティナを見つけました。
ティナが既に死んでいる事に驚きます。
更にルスランが死にそうな顔をしている事に驚きます。
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ルスランは命を削りティグルに問いかけてきました。
ティグルに二国の王位を求めた理由を聞いてきます。
ティグルはユージェンから託された事を告げました。
ルスランはユージェンはよい後継者を選んだなとティグルを認めてくれます。
ティグルがジスタートを変えずに残すと伝えるとルスランは驚いたようです。
彼は竜具の力が失われている今、戦姫を人間に戻せば良いのでは?と提示してくれます。
ティグルはエレンは戦姫である事を望んでいる、自分もそんなエレンが好きなんだと返答しています。
ルスランは自分が王位に就いた場合はエレンに何らかの役職を与えてティグルの元に派遣し、エレンがティグルの傍に居られるようにレギンと交渉しただろうと告げます。
そしてエレンが戦姫でなくなったときに、あらためて自分が交渉してエレンをティグルの愛妾にしただろうと語りました。
彼も色々と考えてくれていたようですね。
ティグルは自分が王位に就く以外にもエレンと結ばれる方法はあったんだと気づかされてる事になりました。
最後にルスランは息子のヴァレリーを頼むとお願いしてきました。
ティグルは、お任せくださいと言って請け負う事になります。
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ルスランはティナの亡骸を抱えて離宮に入って行きました。
そして火をつけます。
ティグルはルスランとティナを見送る事になりました。
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思わぬ形でティナとティグルの対決は決着を見る事になりました。
まさかティナがミロンの凶刃で倒れるとは思わなかったね。
彼女は最後に子供を守って死ぬことになりました。
王位に手は届かなかったのですがヴァレリーを守れた事で満足して死んで行けたようです。
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ジスタートでティグルが即位する事になります。
ティグルはヴァレリーの養育をティナも世話になっていたヴィクトール王の妹であるナスターシャに任せる事にしました。
ナスターシャは快くヴァレリーの養育を引き受けてくれます。
いずれヴァレリーとユージェンの娘のアリアを養子にして彼らのどちらかに王位を譲ろうと考えています。
これにソフィーが賛成してくれました。
ヴァレリーとアリサはヴィクトール王の孫なので血統的な問題はありません。
さらに養子をとればジスタートで正妃を迎える必要が無くなります。
これにより、ジスタートとブリューヌの間で衝突する問題を回避できます。
彼女は自分たちのライバルが減るのも好材料と言っていました。
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驚きですが、ソフィー、リーザ、オルガが揃ってティルグに想いを告げてきました。
エレンとミラを既に受け入れているティグルは彼女達三人の事も受け入れる事になります。
エレンとミラだけを恋人とするとティナが提唱していた戦姫に差をつける事になってしまうのでそれを避ける為との建前でした。
リーザは一人ではとても告白など出来ない状態でしたが、ソフィーとオルガと連名する事でやっと想いを伝えられたようです。
ティグルは、エレン、ティッタ、レギン、ミラ、ソフィー、リーザ、オルガと恋人関係になってしまいました。
立場上レギンを正妃に向かえる事に成ったようです。
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ティグルは戴冠式でエレンとリムの育ての親であるヴィッサリオンが夢見た国を作りたいと宣言しました。
エレンとリムはティグルにヴィッサリオンの想いが受ける我れていると知り涙を流して喜んでいました。
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戴冠式でティグルは他国の知り合いと再会する事になりました。
アスバールからの使者としてタラードが出席してくれました。
ムオジネルからはクレイシュ=シャヒーン=バラミールがやって来ました。
ザクスタンの王アウグストとは初対面だったようです。
レギンが助けに入る事でティグルは醜態を晒す事を避けられたようです。
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ティグルがジスタート王に成った後リムがエレンの副官を辞めてティグルの補佐官になりました。
エレンはティグルに言い寄る勢力を警戒してリムに早くティグルと結ばれろと言ってきます。
エレンの恋愛観が特殊ですね。
彼女はティグルを独占したいとは考えないようです。
ティグルが快適に過ごせるようにリムにティグルの傍に居ろと言っています。
副官になって一ヵ月ほどでリムはティグルと結ばれたそうですよ。
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リムはレギンに会う為にブリューヌの王都にやって来ました。
応対に出てきたティッタからレギンが王都の視察に行っていると聞かされ待つことになります。
ティッタは自分がレギンを呼びに行こうかと提案しましたがリムがそれを断ります。
マスハスがやって来たので三人で近況を語り合う事になりました。
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リムの元に竜具バルグレンが再び現れたそうです。
しかしリムはティグルの補佐官を続けたいので戦姫になるのを断ったそうです。
ティグルが怒っているか確認したそうです。
ティグルはリムが決めたのならば問題ないと言っています。
彼に傍に居てくれて助かると言われてリムは嬉しくなったそうですよ。
献身的なリムがとても可愛いですね。
忙しすぎて食事を抜いた二人は深夜の食堂に忍び込んで盗み食いを働いたそうです。
見つかって料理長に怒られたそうです。
ジスタートの王宮はまだまだティグルに反感を抱く人が居るそうですが楽しく過ごしているようです。
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エザンティスが後継者を決めました。
ミリッツァという17歳の女の子だそうです。
ティグルと面会した彼女の第一声が素晴らしかったね。
「私は陛下に抱かれなければならないのでしょうか」と言ってきたそうです。
まあ7人の戦姫のうち5人がティグルと恋人関係なのでそう思ってしまったようです。
リムとティグルが決してそのような事はないと説明したそうですが、中々信じて貰えなかったそうです。
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アスヴァ―ルとザクスタンがそれぞれ自分たちと組もうと言ってきたそうです。
二国はブリューヌと同盟できればジスタートが自動的に付いてくると考えていました。
これに対して手に入れたものの六割から七割を寄越せと返答したそうです。
アスヴァ―ルは諦め悪く交渉を続けてきたのでレギンがザクスタンを征服した場合は南部を全て寄越せと返答しました。
彼女の答えの真意をマスハスから聞いてリムは感心する事になります。
レギンはこの返答によりアスヴァ―ルとムオジネルが結びつく事を牽制していました。
マスハスとボードワンもレギンの意図が分からなかったそうですよ。
ブリューヌは良い王妃を得たようです。
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ティグルはエレンとエレンとの間にもうけた息子のヴェーチェルを連れてアルザスに戻っていました。
エレンの幼竜ルーニエがヴェーチェルと遊んでいます。
ルーニエがティグルの子供達の遊び相手を務めているそうです。
ティグルは他の子との間にも子供をもうけているようです。
エレンは母親になっても先頭に立って戦闘を続けているようです。
ルーリックから何とかしてくださいとの嘆願がなされたようですがティグルはエレンの好きにさせる様です。
ティグルはヴェーチェルにアルザスを見せています。
ティグルは幸福感に満たされていました。
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地方領主だったティグルが大きな存在になってしまいましたね。
まだまだ困難な道のりが続きそうですが心強い恋人たちや仲間がいるのでやって行けそうですね。
頑張った甲斐があったというモノです。
権力闘争が起こらない関係性を作ったのは流石です。
まあ最初の恋人であるエレンの態度も関係構築に大きく関与しているようですが。
女の子たちを納得させちゃったティグル凄いですね。
戦姫に好かれる凄いジスタート王が誕生しました・・・ジスタートにとっては最良の王と言えるよね。
ミリッツァもティグルの事を好きになったりしたら凄い事になるね。
更にリムがバルグレンを受け入れて場合は戦姫全員を恋人にする究極のジスタート王のできあがりだよ。
ジスタートとブリューヌを行き来する生活を送っているティグルは忙しそうですが幸せそうなので良かったです。
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レーベル:MF文庫J
発行日:2017/11/25
著者:川口士
イラスト:片桐雛太
ISBN:978-4-04-069455-9
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成分 | 美少女 | ラッキースケベ | ハーレム | 恋愛 | 戦闘 | 作戦 |
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AmazonLink: 魔弾の王と戦姫<ヴァナディース>18 (MF文庫J)
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