ラノベの感想) 俺を好きなのはお前だけかよ 第8巻 (電撃文庫)


サンちゃんが西木蔦高校の体育館裏にある木にお祈りをしに行きます。
樹齢300年の木でナリツキと呼ばれています。
心からの願い事を一つだけ叶えてくれるとの言い伝えがあります。
サンちゃんはマジな感じでお祈りをしようとしています。
そこに木の上から女の子が落ちてきました。
彼女の独り言が聞こえてきます・・・自分の前世がくノ一だったとか言っています。
サンちゃんに声を掛けられると吃驚しています。
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レーベル:電撃文庫
発行日:2018/03/10
著者:駱駝
イラスト:ブリキ
ISBN:978-4-04-893684-2
雰囲気:天使降臨、たんぽぽ先輩、別離、失意と決意、再会、決戦、最後の別れ、新たな仲間

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第一章 ダボダボのお姫様
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そこにウータンとあだ名されている体育教師がやって来ました。
彼は不振人物が校内に侵入したと言っています。
話しを聞くと木の上から落ちてきた女の子を追っているようです。
サンちゃんは知らないと言って女の子を庇う事になりました。
女の子は調子に乗ってサンちゃんの事を王子様と呼んでお願い事をして来ます。
彼女はサンちゃんに体操服を貸して欲しいとお願いしてきました。
サンちゃんは女の子に体操服を貸すのは始めてだとドキドキしています。
女のは男の子の匂いがすると言って体操服をクンクンしています。
サンちゃんは洗ってあるぞと言って恥ずかしさを誤魔化しています。
その場で着替えると言い出したので紳士なサンちゃんは後ろを向いて着替えが終わるのを待っています。
見たい?と聞いてきたのでガン見しててもOKだった可能性はあるよね。
勿体ない事をしたもんだよ。
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名前よみ通称性別関係性属性
如月雨露きさらぎ あまつゆジョーロ主人公の親友素敵
大賀太陽おおが たいようサンちゃん主人公臆病者
三色院菫子さんしょくいん すみれこパンジー女、爆乳メインヒロインの友人毒舌魔王
蒲田公英かまた きみえたんぽぽ女、並乳野球部マネージャーゲス女
特正北風とくしょう きたかぜフーちゃんホースの親友ツンデレ
牡丹一華ぼたん いちかアネモネ女、並乳臨時マネージャーメインヒロイン/天使
牡丹大地ぼたん だいち桑仏高校の四番、ライバルシスコン兄
牡丹一華ぼたん いちか一華女、並乳本体で仲間恋する乙女
芝達生しば たつおしばにゃんキャッチャーシスコン兄
屈木海土くつき かいとクッキーさんキャプテン兄貴
樋口葉一ひぐち よういちヒグマさんショートドリーマー
穴江遊馬あなえ ゆうまアナちんセンターお調子者
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女の子が名前を教えてくれますが彼女は名字と名前で呼ばれる事が嫌なんだそうです。
サンちゃんにあだ名をつけて欲しいとお願いしてきました。
サンちゃんは女の子の姓名が牡丹一華(ぼたん いちか)だったのでアネモネと名付けました。
サンちゃんは牡丹という名字を聞いて何かを思い出しそうになっています。
なんだろうねー。
アネモネというあだ名が気に入ったようですね、喜んでいます。
アネモネは西木蔦高校でやる事があるそうですよ。
後で体操服を返すのでこの場所で会おうと言って走り去りました。
サンちゃんはアネモネの反応を面白いと感じています。
サンちゃんはグランドに戻り練習を再開する事になります。
西木蔦高校は甲子園に初出場を決めましたが勝てるのか自信が無いようです。
甲子園初出場を決めたので野球部の練習を見学したいと言ってくる人間が増えたそうです。
学校側も舞い上がっているので校内に入れる人間を生徒に限定しているようです。
例外としてプロ野球のスカウトや報道関係の人間は入場を許可しているそうですが、その手の来校は無いそうです。
サンちゃんと芝は甲子園で勝つのは厳しいとの確信を持っています。
地区大会の決勝戦でサンちゃんが投げた魔球の完成度が上がれば勝てる可能性が出てくるそうですが上手く行っていないそうです。
サンちゃんと芝は翌日、個人練習をして魔球の完成を目指す事を決めました。
気が早っているサンちゃんと芝は居残り練習をする事になります。
タンポポはマネージャーとして二人の練習が終わるのを待っていたそうです。
校庭にタンポポの悲鳴が聞こえてきました。
タンポポは自分の事をアイドルとして愛でて欲しい、との欲求を持っていますが義理堅い性格のようです。
待っている間にナリツキにお願い事をしていたそうです。
練習が終わったサンちゃんと芝がタンポポを愛でるようにして欲しいと祈っていたそうです。
そこでお化けに遭遇したそうです。
芝はお化けが苦手なようですね、足が震えています。
サンちゃんにはタンポポが見たお化けがアネモネだと分かりました。
動転している芝は十字架とニンニクを持ってくるまで待てとドラキュラ対策を口にしています。
芝とタンポポを部室で待たせてサンちゃんはアネモネに会いに行きます。
体操服を返して貰おうとしたのですがアネモネは暫く体操服を借りると言っています。
彼女は野球部の練習を見学したい、頑張っている人を見る為に頑張っている、頑張る人を見るのは自分になる為だと言っています。
サンちゃんは明日は休日だが個人練習をするので来ないかと誘います。
アネモネはサンちゃんと芝が河川敷でやる個人練習を見学に来ることになったようです。
サンちゃんはアネモネが言っていた「私が、私に成るためだよ」って発言が気になっていました。
サンちゃん、芝、タンポポの三人で『ヨーキな串カツ屋』に行く事になります。
芝は始めてだったそうですが美味しいと絶賛しています。
そこに特正が来ていたので一緒の席に誘いました。
特正は甲子園を争ったライバル校の4番バッターです。
試合以外では仲良くしているそうです。
特正とタンポポは中学校が同じで知り合いです。
特正は何かにつけてタンポポの世話を焼いています。
サンちゃんは店でバイトをしている親友のジョーロに声を掛けました。
明日はジョーロの家でやる流しそうめんに誘われていたのですが芝と個人練習をする事にしたので行けなくなったと断っています。
ジョーロは練習頑張れよと言ってドタキャンを咎めたりはしませんでした。
流しそうめんと聞いてタンポポが参加したいと言い出します。
特正が今日のお礼に明日は手伝いに行きたいと言い出します。
ジョーロの家の流しそうめんにタンポポと特正も参加する事になったようです。
サンちゃんはジョーロにアネモネの言った「私が、私になるためだよ」とはどういう意味か質問しています。
ジョーロは成りたい自分があって、それに成ろうとしているのではないか?との予想を口にしました。
サンちゃんはそれっぽいと感じジョーロは頼りになると感じています。
サンちゃんはアネモネの事が気になっているようですね。
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第二章 キャッチボール好きの王子様
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午前9時に河川敷で待ち合わせなのにサンちゃんは早起きしてしまいます。
朝練がある日と同じ様に午前5時に起きてしまいます。
家族がまだ寝ている時間なのでサンちゃんは静かに朝食を採り出かける準備を始めました。
恐らくですがアネモネに会うので髪型をセットしたんだと思いますが入念でした。
朝食は10分で食べ終わったのですが髪型のセットに30分を費やしています。
サンちゃんは寝ぐせを直す為だと自分に言い訳しています。
サンちゃん間抜けです・・・玄関を出る時に帽子をかぶる必要があった事を思い出します。
サンちゃんは自宅から野球のユニフォームに着替えて出発するようです。
帽子をかぶると折角セットした納得の髪型が台無しです。
サンちゃんは帽子に謝り鞄の中にしまって出発しました。
河川敷に到着すると既にアネモネが待っていました。
サンちゃんは自分の方が先に到着するだろうと予想していました。
やって来たアネモネに遅いと言ってやろうと考えていましたが出鼻をくじかれます。
アネモネは今日も体操服を着ていました。
彼女は此処で着替えたそうですよ。
サンちゃんよりも30分ほど先に到着していたそうです。
サンちゃんは髪型をセットしていなければ同着だったかも知れないと悔やんでいました。
同着ならばアネモネの生着替えを見れたかも知れないね・・・残念な事です。
サンちゃん可哀想過ぎます・・・頑張ってセットした髪型を寝ぐせ呼ばわりされてしまいます。
アネモネは帽子を被っているサンちゃんの方が好きだと言っています。
サンちゃんは照れているね。
芝がやってくるまで時間があるので二人で遊ぶことになります。
アネモネはサンちゃんからバットを渡され素振りをしています。
「ふんがばちょ」と変な掛け声をかけて素振りをしてますがへなちょこでした。
サンちゃんが褒めると気分を良くしています。
アネモネがサンちゃんに二重人格なの?と問いかけてきました。
サンちゃんがアネモネと会ったとき、サンちゃんの演技をしていませんでした。
大賀太陽として彼女と接していたので野球部でのサンちゃんとしての振る舞いと大きく異なる事に気がついたようです。
アネモネは「泣けなくて大変じゃない?」と核心を突いてきました。
サンちゃんはどういう意味だ?と問いかけます。
アネモネはサンちゃんに、泣き虫でしょ?と言って太陽の本質を見抜いてしまったようです。
サンちゃんは接する相手によって対応を変えているだけだと誤魔化そうとしていました。
バッティングが飽きたのでキャッチボールをする事になりました。
「ふんがばちょ」と変な掛け声で投げてきますがヘロヘロなボールが飛んできました。
コントロール抜群のサンちゃんはアネモネにもとれるボールを投げ返しています。
30分ほどして休憩する事になります。
階段に並んで座って休憩していたのですがアネモネが近すぎます。
サンちゃんは逃げ腰になっているので彼女から離れようとしますがアネモネは追尾してきました。
この辺サンちゃんはヘタレだね。
アネモネはキャッチボールをすると繋がっている感じがして良いと言っています。
キャッチボールは相手に取れるように投げる、成功させる為に投げる、そこが好きと言っています。
サンちゃんが沢山の人と繋がっていたいのか?と問うと一瞬黙り込んだぞ。
何らかの問題を抱えているのだろうか?
アネモネは出来る限り沢山の人と繋がっていたいと言っていました。
芝が約束の時間よりも1時間早く到着しました。
時間よりも早く来てくれるなんていい奴だなとサンちゃんは感動しています。
サンちゃんとアネモネが仲良くしていたので芝は誤解したようです。
邪魔しちゃったか?と言って帰ろうとしているぞ、本当にいい奴だよな。
サンちゃんは芝の誤解を解く事になりました・・・アネモネの事を友達だと紹介します。
アネモネは早速、芝に「しばにゃん」というあだ名をつけてしまいます。
サンちゃんは自分が太陽君で芝はしばにゃんか、あだ名をつけて貰えなかった事を僻んでいます。
芝はアネモネの本名を知りたがりましたがアネモネはアネモネだよと言って教えませんでした。
サンちゃんも彼女の意向を尊重して教えません。
それで納得してくれる芝は本当にいい奴だよね。
サンちゃんと芝は本来の目的であるサンちゃんの魔球を完成させる為にピッチング練習を始めました。
アネモネは二人の練習を見学する事になります。
上手くいきません、サンちゃんの魔球は思うような変化をしないようです。
芝はフォームを変えてみてはどうかとのアドバイスをしてくれます。
しかしサンちゃんは目標とする憧れの選手から離れていく気がしたので変えたく無いようです。
ここでアネモネが割り込んできました。
練習を見ていた彼女はサンちゃんの問題点に気が付いたそうです。
「太陽君って、臆病でしょ?」と言ってきます。
サンちゃんは隠し通せていたと思っていたようですが、芝はアネモネの言葉に同意しています。
芝はサンちゃんが臆病だと知っていました。
芝はサンちゃんがなんでも一人で抱え込むのは悪い癖だぞ、と指摘してくれます。
芝が昔サンちゃんに意地悪をした話を振ってくれたのでサンちゃんはビクビクしながら返答する事になります。
「た、確かにそうだな!芝の嫌がらせがなければ、何も問題なかったな!この卑怯者!」
台詞は強気ですが言ったサンちゃんの両脚は恐怖にブルブル震えていました。
「足が震えてるぞ。自分で言っておきながらビビってんなよ、臆病者」と芝が肩をすくめて笑っています。
芝は本当にいい奴だよね。
サンちゃんは芝を信じても良いと確信したようです。
二人で笑い合っていますね、理解し合っているようですよ。
一人置いて行かれたアネモネは不服そうです。
アネモネが話を続ける事になります。
彼女はサンちゃんは芝が捕球できない事を心配している、と指摘しました。
相手を失敗させる為にボールを投げる筈なのに味方の失敗を心配して配慮しているのが問題だと指摘してくれます。
サンちゃんが芝は味方だし失敗させるような球を投げる事は出来ないと反論すると、それを捕れるようになるのが練習でしょ、と言われてしまいました。
芝はどんな球でも捕ってやると強気な発言をしていますね。
練習を再開するとサンちゃんの魔球は上手く変化したようです・・・芝の股下を潜り川に落ちてしまいました。
サンちゃんが開発していたのはフォークボールでした。
アネモネは調子に乗り、芝を貶し始めます。
「あーあー、失敗したぁ。しばにゃんが失敗したぁ。いーけないんだ、いけないんだ。にひ」小学生か!!
サンちゃんもアネモネに便乗して芝を罵倒しています。
喜んで良いのか、悔しがるべきなのか、芝は混乱しています。
芝は後ろに壁がある線路下に移動して練習を再開する事になりました。
芝とサンちゃんは本当に仲直りしたようです。
時間を忘れて練習してた二人にアネモネがお腹空いたと声を掛けました。
時刻は午後2時になっていました。
「真心込めて用意しました」と言ってアネモネはコンビニのおにぎりを出してくれます。
仲良く3人でおにぎりを食べながらサンちゃんと芝には共に妹が居るとの話になります。
サンちゃんの妹は短距離走の選手だそうです。
問題は芝でした・・・彼は妹の事を溺愛していました。
芝の妹は吹奏楽をやっているそうですよ。
普段の2倍以上のテンションで妹の自慢話をしています。
アネモネは妹ちゃんと仲良しでいいね、と寂しそうに語ります。
サンちゃんはアネモネが何らかの問題を抱えているのでは?と疑問を持ち質問しますが芝の妹自慢に遮られてしまいます。
芝は妹に彼氏ができたら西木蔦高校が出場停止にならない程度に何かをしてしまうそうです。
これは怖いね。
アネモネが練習が見たくて今日やって来たと知った芝が暴走してしまいます。
芝はアネモネの事を野球部の臨時マネージャーにしようと言い始めます。
サンちゃんはそれは大きな問題を抱えるぞと頭を抱えています。
サンちゃんはタンポポの説得に苦労しそうだと考えたのでしょうか?
芝はタンポポは煽てると調子にのるので手の上で転がしやすいと評しています。
サンちゃんは芝がタンポポに対して自分と同じ評価を下していたと知り驚いています。
日が沈み帰る事になりました。
自転車でやってきた芝とは河川敷で別れてサンちゃんとアネモネは駅に向かいます。
反対方向に帰るアネモネを向かい側のホームから見送ったサンちゃんが一人になります。
ホームで一人で待っているサンちゃんに話しかけてくる人物が居ました。
サンちゃんが盛大に驚いています。
話しかけてきたのは野球で有名な強豪校、桑仏高校の4番バッターでした。
彼は河川敷でサンちゃんと芝が練習しているのを見ていました。
「あの子と、これ以上関わらないほうがいいよ」と忠告してきましたよ。
あの子とはアネモネの事のです。
関係を聞くと「世界で一番大切な人・・・だった」と過去形で答えます。
一方的に気持ちをぶつけ過ぎて、向こうは迷惑してただろう、もう昔の事だ、と言っています。
ややこしい事情があり、サンちゃんをそれに巻き込みたくないと言っていますね。
忠告は親切心たっぷるの大サービスだそうです。
サンちゃんは理由も分からずに従えないと返答していました。
「・・・あの子、いつか君の前から『消』える。所詮は、・・・偽物だし、ね」と意味深な事を言っていますね。
二人は甲子園での対決を約束する事になります。
4番バッターは「甲子園で優勝してあの子を消さなくちゃいけないんだ、どれだけ自分に『認めろ』って言い聞かせても心が拒絶する。なら、心に従うしかないよね」と一方的に宣言しています。
サンちゃんには訳が分からないようです。
4番バッターは言うだけ言って、続きは甲子園でしよう、と言い残して去って行きました。
サンちゃんは混乱状態に陥ったようですね。
大丈夫でしょうか?
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第三章 開かないスマートフォン
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アネモネを臨時マネージャーにする為に学校の門番をしているウータン先生を説得する必要がありました。
サンちゃんはキャプテンの屈木先輩を味方に付けて説得する事になります。
集合場所は学校の前の駐車場だったのですが集合時間にアネモネは遅れてきました。
家でひと悶着があり遅れたそうです。
サンちゃんが心配してくれたと分かりアネモネは満足そうにしています。
屈木先輩がアネモネに臨時マネージャーをして貰う事になった理由を説明するとウータン先生はアネモネの事を認めてくれます。
善意により野球部を周囲の雑音から守ろうとしていると分かっているサンちゃんは多少の心苦しさを感じてます。
屈木はアネモネのマネージャー就任に関して条件を提示してきました。
サンちゃんと芝がアネモネのお陰でフォークボールが完成したと伝えたので自分から三振を取る事を条件として提示しました。
臆病なサンちゃんが物凄く緊張していますね・・・試合で投げるよりも緊張したそうです。
サンちゃんは見事に屈木先輩を三振に取りアネモネはマネージャーに就任する事になりました。
アネモネが自己紹介する事になりましたが本名を教える段階でサンちゃんが止めています。
サンちゃんはアネモネの正体に気が付いているようです。
アネモネは名前くらい教えても問題ないと考えているようですがサンちゃんは心配だったようです。
本名を名乗らない事を樋口先輩が咎めてきます。
サンちゃんは秘策を使い樋口の追及をかわす事にしました。
樋口には「千年に一人の美少女的なアイドルを将来の嫁にしたい」との大望がありました。
それを口にして樋口の追及をかわす事になりました。
樋口は大望をナリツキにお願いしているのをアネモネに聞かれていました。
アネモネ経由でサンちゃんはその事実を知る事になりました。
樋口先輩が認めたのでアネモネのマネージャー就任が決まったかに思われましたがタンポポが異論を唱えます。
タンポポはスタイルが良く顔が可愛いアネモネがマネージャーになると厄介極まりない、自分の野球部のアイドルとしてのポジションを脅かす為に送り込まれた刺客に違いないと憤慨しています。
タンポポの扱いを心得ている屈木先輩が「我が野球部の天使・・・可愛すぎるたんぽぽよ?俺の気持ちを分かってくれ」と煽てると納得してくれました。
タンポポはアネモネに意地悪しようと企みますが声に出ています。
そしていつものように企みは失敗する事になりました。
アネモネに良い所を見せようとサンちゃんを含め部員がいつも以上に頑張る事になります。
穴江は足が速いので80メートルダッシュで良い所を見せようと考えます。
普段は彼が一番早いのですがサンちゃんがおかしなことになっています。
全力で対抗して穴江に勝ってしまいました。
タンポポは意地悪しようと企んでいるのですが根が真面目なのでアネモネにマネージャー業務をキチンと教えています。
二人でボールを磨いている時にアネモネがタンポポ先輩はいつも一人でボールを磨いているのですか凄いです、と言いました。
先輩と呼ばれたタンポポが豹変します・・・初めて先輩と呼ばれたと言って嬉しそうにしています。
タンポポは一年生なので高校では先輩と呼ばれないし、中学時代も部活動はしていなかったので初めて先輩と呼ばれたそうです。
タンポポ先輩と何度も呼ばせて有頂天になっていました。
お昼になり食事を採る事になります。
サンちゃん、芝、タンポポ、アネモネ、穴江、屈木、樋口で一緒に食べているようです。
アネモネのお弁当がコンビニのおにぎりだけなのでタンポポがオカズを分けてあげています。
続いて、穴江、屈木、樋口、芝、サンちゃんがオカズを分けてあげています。
アネモネは嬉しそうにしていました。
サンちゃんはアネモネは料理できない人か?と思ったようですが家のキッチンが使えなかったからと聞いていつか手料理を食べてみたい、あくまでも興味本位でだぞ、と考えています。
サンちゃんはアネモネに携帯電話の番号を聞こうとしていますが、臆病なので上手くいっていません。
会話の流れで分けて貰ったオカズがフランス料理のフルコースに匹敵するって話になります。
サンちゃんは今度連れて行ってやるから、連絡先を教えてくれよ、と言って番号聞き出す好機に恵まれます。
サンちゃんは本当にチキンですよね。
それを周りで聞いていた、穴江、タンポポが便乗してきました。
アネモネは教える事は出来ないと返答します・・・彼女はスマートフォンの解除番号を忘れたと言い訳しています。
何となく嘘くさいんだよねー、何らかの問題を抱えている様に思えるね。
ここで樋口が気遣いを見せてくれます。
ノートを破いてみんなの連絡先を書いてアネモネに渡す事になりました。
アネモネはありがとうヒグマさんと言って受け取っています。
樋口先輩はヒグマとあだ名をつけられた事が心外なようですよ。
屈木の方がヒグマっぽいぞと文句を言っています。
屈木先輩はアネモネからクッキーとのあだ名をつけられていました。
クッキーから芝の妹自慢が始まりました。
芝のシスコンは野球部に受け入れられているようです。
練習がおわり片づけをする事になります。
タンポポが道具の整理をしてアネモネがグランドの整備をする事になりました。
サンちゃんにジョーロが声を掛けてきました。
夏休みなのに学校で会うのは珍しいなと思っているとジョーロは生徒会の仕事を手伝ったあと図書室の手伝いをしていたそうです。
ジョーロと一緒に生徒会長と図書委員の女の子がいますね。
ジョーロと図書委員の女の子は甲子園まで応援に来るそうですよ。
生徒会長も、私も一緒だからねジョーロ君、と対抗する姿勢を見せています。
サンちゃんは二人が自分に向けてくる目が最近鋭くなっていると感じてます、まるでライバルを見るよな目だと思っています。
サンちゃんには理解できない事だろうね。
サンちゃんはこれ以上、この場に留まるのは邪魔かなと思い退散する事にします。
サンちゃんは本当に気遣いの人だよね。
生徒会長から屈木先輩に渡して欲しいと言って、応援団の甲子園でのスケジュールを渡されます。
サンちゃんがグランドに戻るとアネモネが膨れています。
女の子と話していたサンちゃんにヤキモチを焼いたそうですよ。
サンちゃんがグランド整備を手伝う事を申し出るとアネモネは質問に答えると言ってくれます。
彼女はサンちゃんが聞きたい事を持っていると察していました。
スマホの解除番号を忘れた理由を問うとはぐらかされてしまいます。
サンちゃんは次の話題に移ります。
「・・・あの人が俺に会いに来たよ。お前に関わるなって言われた」
「知ってる。ご本人から聞きました」
「・・・太陽君、勘違いしないでね?あの人は、とても優しい人だから。ちょっとふざけてるけど、すごくひたむきで真っ直ぐな優しい人なの。だから・・・」
庇っているようだぞ・・・アネモネと4番バッターは恐らく兄妹だよね。
サンちゃんはアネモネをイタリア料理を食べに行こうと誘います。
ビビりのサンちゃんはアネモネが応じてくれるかドキドキでした。
彼女が快諾したので残っている仲間も誘って彼女の歓迎会をする事にします。
「独占欲が強い、太陽君らしくないよ」と指摘されて「承認欲が強い、アネモネの意向に合わせたんだよ」と答えました。
アネモネは太陽の事を理解しているようですね。
サンちゃんが連れて行ったのはミラノ風ドリアが美味しいあの店でした。
サンちゃんはアネモネとの関係にドキドキしているようですね。
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第四章 もう一人のお姫様
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アネモネは西木蔦高校の野球部に馴染んでいました。
朝も生徒の中では一番早く登校してきて門番をしているウータン先生と仲良く会話していました。
庄本先生と言うのでアネモネはショー先生というあだ名をつけています。
ショー先生はアネモネの事が大層気に入ったようですね。
最初は彼女の事を他校のスパイと疑っていたのに凄い変化です。
ショー先生は生徒との会話に飢えていたようです、親し気に話しかけてくるアネモネの事が気に入った様子ですね。
登校してきたサンちゃんに二人でVサインをして遅いぞと言ってくる始末です。
タンポポとも物凄く仲良くなっています。
二人で部員が飲むためのスポーツドリンクを作っていました。
お喋りに興じていた二人をヒグマ先輩が窘めますがヒグマ先輩は女の子と会話が出来て嬉しそうにしていました。
サンちゃんは間違った事はしていないと考えてヒグマ先輩が浮かれている事を指摘できませんでした。
アネモネは練習中に的確なアドバイスをしてくれたそうです。
感覚的なモノだったそうですが的確で、部員はそれぞれ実力を高めたそうです。
バッティングが向上した芝が4番バッターに昇格して4番だったサンちゃんは3番になったそうですよ。
ちょっと悔しいと思っています。
サンちゃんも、アネモネに、芝に気を遣っている事を指摘された効果でフォークボールは完成し球威も増したそうです。
短期間ではありましたが部への貢献が大きかった事と仲間意識が増したのでアネモネにも甲子園に来てもらう事になりました。
西木蔦高校の生徒ではないアネモネには旅費が出ないので甲子園には一緒に行けません。
そこで部員がカンパを募って彼女の旅費を工面する事になりました。
今日が甲子園に出発する前の最後の練習日です。
サンちゃんはアネモネが浮かれるので練習が終わってから伝えようと考えていたのですが昼食の席でアナちんが暴露してしまいます。
最近はサンちゃん、芝、タンポポ、クッキー、ヒグマ、アナちん、アネモネの7人で昼食を採る事になっています。
タンポポも便乗してアネモネの為に彼女の旅費を用意したので一緒に甲子園に行こうと伝えてしまいました。
タンポポは甲子園から帰ったら一緒に遊びに行きたいと誘っています。
アネモネが返答する前にタンポポは約束を取り付けたつもりになっています。
サンちゃんは自分が発表して彼女を驚かせたいと思っていたようですが先を越されてしまいました。
アネモネは両親に相談してみますと答えますが一同は彼女が来てくれると確信しているようですよ。
クッキーから今日の練習が速く終わる事が伝えられます。
今日はお祭りがあるのでサンちゃんとアネモネをデートさせようと画策したようです。
空気を読めないアナちんがアネモネを誘いますがヒグマ先輩が止めてくれます。
一緒に忘れ物が無いか最終確認をする事になります。
クッキーは監督と相談があるのでお祭りには行けないそうです。
芝は妹と一緒にお祭りに行くので空いていないと言っています、とても嬉しそうですね。
タンポポに望みを託しますが彼女は特正から誘われているそうですよ。
サンちゃんはジョーロと共に特正の応援をしたので彼女を引き込む事は出来ませんでした。
なけなしの勇気を振り絞ってサンちゃんはアネモネをお祭りに誘いました。
サンちゃんは練習が終わると大急ぎで自宅に戻り風呂に入って入念に汚れを落としています。
髪型を頑張ってセットしたのにアネモネに笑わた経験からシンプルな格好で出かける事にします。
『LOUIS V』とプリントされたTシャツとジーンズで出かける事になりました。
サンちゃんはアネモネの浴衣を期待したようですが彼女は最初に会ったときと同じ格好をしていました。
白のTシャツにサロペットスカートです。
「なんだ、浴衣じゃないのかい」とアネモネが言ってきましたよ・・・サンちゃんは「それは、俺の台詞じゃないか?」と文句を言っていました。
少しは落ち着けたのでしょうか?
無理だったようだね、アネモネのリードでお祭りを廻る事になったようですよ。
二人は手を繋いでお祭りを廻り始めます。
たこ焼きを食べる事になるのですが手を繋いだままでした。
サンちゃんは手を繋いだままでは互いに食べさせ合う事になると考えて手を放す選択をしました。
アネモネには「いくじなし。にひ」と言われてしまいます。
彼女はサンちゃんの心情を見透かしているようです。
花火が始まるので河川敷に移動する事になりました。
アネモネがサンちゃんにお守りを渡してきます。
交通安全のお守りで貸すだけだから、甲子園から帰ってきたら返して欲しい、と言っています。
サンちゃんはアネモネができるだけ長く甲子園で戦うようにと励ましてくれていると理解します。
アネモネがサンちゃんにお礼を言ってきました。
サンちゃんのお陰で西木蔦高校野球部の仲間になれた、楽しい夏休みが過ごせて満足だと言っています。
アネモネは甲子園に出発する前にサンちゃん伝えたい事が残っていると意味深な発言をします。
少し足りない気もするけど、最初にやろうとしていた事も達成できそうだと言っていますね。
「ねぇ、太陽君・・・」と言って見つめてきます。
サンちゃんはアネモネに告白されると思ったようですが彼女は予想外の言葉を告げてきました。
さようなら。
そう告げるとアネモネが豹変する事になります・・・別人のように豹変してしまいました。
サンちゃんの事を妖怪でも見る目で見てきます。
アネモネ自身にも状況が理解できないようですね、サンちゃんが動揺している彼女の両肩をつかんで落ち着くように言いますが拒絶されてしまいます。
サンちゃんにも何が起っているのか全く理解できませんでした。
彼女は「アネモネって、誰ですか!?私は・・・牡丹一華です!」と叫んで走り去ってしまいます。
サンちゃんは呆然としていたのですがジョーロから電話が掛かって来ました。
ジョーロはサンちゃんの様子がおかしい事を察して迎えに来てくれます。
『今、どこにいるんだ、サンちゃん?』
『サンちゃん、そこを動くんじゃねぇぞ。今すぐ行くからよ。・・・あと、通話も切るな』
ジョーロが素的過ぎます!!
サンちゃんはやってきたジョーロに「・・・女の子に、逃げられた」と状況を説明する事になります。
夏休みの間にアネモネが野球部の臨時マネージャーになり仲良く活動していた事を教えました。
そして彼女が豹変して逃げて行ったと結果を述べます。
サンちゃんはどうして良いのか分からなくなっています。
ジョーロは八方塞のサンちゃんに九方目に進めばいいだけだ、との滅茶苦茶なアドバイスを贈ります。
これでサンちゃんは吹っ切れたようですね。
サンちゃんはジョーロのように滅茶苦茶な手段は取れないので一方目をぶち壊して進む事に決めます。
アネモネの関係者と思われる桑仏高校の4番バッターに事情を聞こうと考えました。
野球で勝つ事でアネモネの事情を聞き出そうと考えたようです。
サンちゃんは背中を押してくれたジョーロに感謝しています。
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第五章 俺達の願い事
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西木蔦高校は甲子園入りしましたが宿舎は暗いムードでした。
理由はアネモネが居なくなってしまった事です。
たんぽぽの落ち込み具合が特に酷い事になっています。
彼女はアネモネと一緒に甲子園に行くんだと楽しみにしていました。
気遣いの人サンちゃんは桑仏高校の一回戦が終わった日にアネモネの関係者と思われる4番バッターに会いに行きました。
宿舎のホテルに入ったサンちゃんは桑仏高校の野球部員が通りかかるのを待ちます。
通りかかった野球部員がサンちゃんの事を知っていました。
彼等もサンちゃんとアネモネの関係を知っているようです。
4番バッターを呼び出してくれる事になりました。
桑仏高校の4番バッターは牡丹大地という名前です。
彼はアネモネの兄でした。
大地はサンちゃんにお礼を言ってきました。
サンちゃん達、西木蔦高校野球部のお陰で一華が完全に帰ってくると言っています。
あと少しだ、甲子園で優勝するれば一華が完全に帰ってくると言っています。
大地はこれ以上アネモネに関わると辛い目に遭う事になると警告してくれます。
世界で一番大事な人が、同じ姿、同じ声なのに、まるで別人になっちゃた時の絶望。
大事な人の場所を奪ったくせに、何も分かっていない無垢な顔で愛をせがんでくるんだよ?
と意味深な事を言っています。
自分から話せる事はここまでだと言って大地は去って行きました。
呆然となったサンちゃんは暫くホテルのロビーで項垂れていました。
サンちゃんのスマートフォンに公衆電話から電話が掛かってきます。
掛けてきたのはアネモネでした!!
大地から「大賀君が、君のことをとても心配してるよ」と教えられたそうです。
サンちゃんはアネモネと公園で会う事になりました。
アネモネはサンちゃんの体操服を着て現れます。
彼女からアネモネが抱えている問題が語られます。
アネモネは交通事故に遭い意識不明になった牡丹一華に生まれた別人格でした。
生まれて4か月ほどだそうです。
アネモネが生まれた事で一華が意識を取り戻したと知った両親と大地は大喜びしたそうですが別人格が生まれたと知り態度が変わったそうです。
彼らは一華の記憶を取り戻そうとして思い出のある場所に連れて行ったりしたそうです。
しかし一華の記憶は戻りませんでした。
一華が別人になってしまったと知ると彼女の周りにいた人々が離れていったそうです。
アネモネは一華の記憶を呼び覚ます為の行動に出たそうです。
一華は野球が大好きだったので西木蔦高校の野球部に忍び込もうとしたそうです。
桑仏高校の野球部では駄目だったのは彼等が一華の事を知っていてアネモネに成った事を受け入れられなかったからのようです。
大好きな野球に接していれば一華が目覚めると考えたアネモネは正しかったそうです。
西木蔦高校の野球部で活動する事で一華の記憶が刺激されて彼女が目覚める事になったそうです。
アネモネは最初から一華に体を返そうと思っていたのでお祭りの日に、さようなら、と言ってサンちゃんたちの前から消えようとしたそうです。
ここで思わぬ事態が起こったそうです。
一華が起きればアネモネは消えると思っていたようですが、一華とアネモネが交互に出現する状態に陥ったそうです。
だから大地は甲子園で優勝する事でアネモネを完全に消し去ろうとしたようです。
アネモネは既に自分が消える事を認めているようです。
サンちゃんはアネモネの事を抱きしめて「そんなわけ・・・ないだろ!」と叫びます。
アネモネもサンちゃんの言葉を聞いて本心を隠す事を諦めます。
サンちゃんたちと一緒に居たい、やっと見つけた私の居場所を失いたくないと言っています。
しかし一華に体を返そうとの考えは変わりませんでした。
今日で最後だよ、「太陽君・・・」「さようなら」と言って去って行きました。
サンちゃんは茫然自失な状態で宿舎に戻って来ました。
そこには泣き叫ぶたんぽぽが待っていました。
サンちゃんが戻ってくる間にアネモネから別れを告げる電話があったそうです。
ノートに連絡先を書いた、芝にゃん、アナちん、クッキー、ヒグマ、たんぽぽにそれぞれ別れを告げる電話があったそうです。
『迷惑をかけてしまってごめんなさい。甲子園、頑張って下さい』と告げられたそうです。
たんぽぽだけが食い下がり明日の練習を見に来て欲しいとお願いしたそうです。
しかし『もう、私のことは忘れて下さい』と断られたそうです。
たんぽぽはアネモネに嫌われたと思ったようです。
サンちゃんはアネモネの事情を知っていますが仲間に告げるのは止めようと思っていました。
しかし芝に見破られてしまいます。
サンちゃんが話そうとしないので芝が実力行使に出ようとしてきました。
これはクッキーが羽交い絞めにして止めています。
一人で抱え込もうとしていたサンちゃんでしたが、野球はチームプレーだと説得されて話す事にしました。
サンちゃんの行動はアネモネと別れた祭りの翌日からおかしかったそうです。
隠せていたと本人は思っていたようですがバレバレだったそうです。
サンちゃんはアネモネが交通事故で記憶を失った牡丹一華に現れた別人格だと説明しました。
一華が桑仏高校の牡丹大地の妹だと言う事も説明します。
話しを聞いた芝、クッキー、ヒグマ、アナちんはアネモネが消えてしまう事を受け入れています。
しかしたんぽぽだけが明るい表情を浮かべています。
彼女はアネモネに嫌われていないと知り元気を取り戻しています。
サンちゃんはこういう時アホは強いなとの感想を抱きます。
たんぽぽはアネモネを消さない方法があると言って自信満々に持論を展開します。
たんぽぽは西木蔦高校が甲子園で優勝すればアネモネは消えないと主張します。
アネモネと甲子園で優勝する姿を見せると約束していました・・・それを守ればアネモネは消えないと主張しています。
サンちゃんはそれはあり得ないと反論しますがたんぽぽは最後に勝敗を決めるのは心の強さ、気持ちです、と主張します。
それでも不安そうな部員たちにたんぽぽはナリツキの枝に祈ろうと提案しました。
罰当たりなたんぽぽは甲子園に出発する前にナリツキの枝を折って持ってきていました。
サンちゃん、芝、たんぽぽ、クッキー、ヒグマ、アナちんでナリツキの枝に祈る事になりました。
「アネモネを消さないで下さい!!」
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第六章 勝者不在の決勝戦
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アネモネを消させないとの強い思いから西木蔦高校は決勝戦まで勝ち上がりました。
対戦相手は牡丹大地の居る桑仏高校です。
試合が始まり大地との初対戦を迎えます。
大地は大胆にもホームラン予告をして来ました。
サンちゃんはフォークボールを投げると予告するようにボールの握りを見せてから勝負が始まりました。
サンちゃんのフォークボールについて研究したきたようですが大地はフォークボールで三球三振に打ち取られてしまいます。
試合は西木蔦高校が押し気味に進行しました。
何本もヒットを重ねるのですが得点できない状態が続きます。
桑仏高校の方はサンちゃんのボールをヒットにする事はできませんでした。
フォアボールのランナーが居るツーアウトの場面で大地がセンターフライを打ち上げました。
センターのアナちんが捕球体勢に入った時に甲子園名物の浜風が吹きます。
ボールの軌道が変わってしまいアナちんはボールを落としてしまいました。
慌ててバックホームしますがツーアウトだったのでランナーは走り出していました。
バックホームは間に合わず桑仏高校が先制する事になってしまいます。
打球の判定はエラーとなっています。
試合は西木蔦高校がヒットでチャンスを作るも打線がうなく繋がらず無得点で進行しました。
8回表に西木蔦高校が大きなチャンスを作りました。
ワンアウトのあと、ヒグマがヒットで出塁します。
続くアナちんがセフティーバントを決めて1,2累のチャンスを作りました。
3番のサンちゃんはヒット性の当たりを放ちましたが守備範囲の広い大地にキャッチされてしまします。
続く4番の芝がライトスタンドに飛び込むと思われたホームラン性の打球を放ちましたがまたも浜風が吹いてしまいボールはライトに取られてしまいました。
サンちゃんたちは嘘だーと信じられない様子でした。
桑仏高校はヒットが打てないまま8回裏の攻撃を迎えます。
ツーアウトになり牡丹大地の打席が回って来ました。
大地は追い詰められていました・・・桑仏高校は勝っていますが未だにノーヒットです。
大地が打ち取られればノーヒットで試合に勝つ可能性が出てきてしまいます。
大地が打席に入る前に思わぬ行動に出ました。
彼はヘルメットを取ってサンちゃんにお辞儀をして来ました。
続けて桑仏高校の応援席にもお辞儀をしています。
その先にはダボダボの体操服を抱きしめている牡丹一華の姿がありました。
サンちゃんは元気そうで何よりだ、と思っていましたが、彼女がアネモネでは無いと気が付いていました。
大地との対戦が始まります。
決死のスイングをしていましたがサンちゃんは大地を三振に取りました。
西木蔦は涙目のたんぽぽが必死の応援を続け、最後の攻撃を迎えます。
この回の先頭打者だったクッキー先輩がツーベースで出塁しましたが後続が打ち取られてしまいました。
信じられない事ですが西木蔦高校は1-0で負けてしまいました。
勝った桑仏高校も項垂れています。
整列した時に大地がサンちゃんとの約束を果たしてくれます。
「・・・す、す・・・、睡眠不足が原因な、んです・・・か、勘弁、して、くださ、い・・・」
負けたら言ってやるといっていた台詞を言っていました。
大地は自分たちの負けを認めていました。
自分たちは運が良すぎただけだと項垂れていました。
サンちゃんは大地にアネモネが現れたか聞いています。
大地は、サンちゃんと会った日が最後だったのだろう、あの後は会っていないと教えてくれました。
「俺にちゃんと謝る機会をくれないなんて、本当に最後まで人を苦しめてくれる奴だったな。・・・アネモネは」と初めてアネモネの名を呼んでいました。
アネモネとの約束を果たせなかったと泣きじゃくるたんぽぽを連れて西木蔦高校は球場の外にでます。
サンちゃんは背後からアネモネに呼びかけられる事になりました。
臆病なサンちゃんは声を聞いただけでは振り返れません。
「こっち見ろー」と叫ばれてようやく後ろを振り向く事ができました。
そこには西木蔦高校のユニフォームを着たアネモネが立っていました。
アネモネはビックリしたよ、起きたら決勝戦になってるんだもん、と呑気な事を言っています。
彼女の声に気が付いたたんぽぽが泣きながらアネモネに抱き着いていました。
アネモネはアナちん、クッキー、ヒグマ、しばにゃん、たんぽぽの功績を讃えています。
皆は泣きながらアネモネの賞賛を受けていました。
アネモネは西木蔦がナンバーワンになった、約束を守ってくれてありがとう、とお礼を言ってきました。
最後にサンちゃんに泣けと命令してきましたよ。
サンちゃんはみんなの太陽であろうとしているので泣くのを我慢していました。
アネモネはサンちゃんの演技をしなくても皆は受け入れてくれたでしょ、と言ってくれます。
サンちゃんはアネモネと会ってからの自分の行動を思い出して、素の自分を徐々に出していたと気が付きます。
アネモネが「さぁ、泣け。泣くのだー」というと部員が「泣くのだー」と声を揃えて輪唱する事になります。
サンちゃんはアネモネが離れないように抱きしめたい、抱きしめられたい、と思っていました。
アネモネが、サンちゃんの気持ちはわかっている、同じ気持ちだ、と告げるとサンちゃんの我慢が限界を越えました。
サンちゃんは素直に泣く事ができました。
サンちゃんは泣きながらアネモネと別れたくないと訴えますが、アネモネは、もう駄目なんだと、悲しい事実を告げています。
「太陽君・・・、ごめんね・・・ごめんねぇ・・・」
アネモネが借りていた体操服を貰いたいと言ってきました。
サンちゃんが、何処に着ていくんだ、と問いかけると、「思い出の中だよ。・・・にひ」と答えました。
それがアネモネの最期の言葉でした。
サンちゃんは壮絶な失恋をしてしまったね。
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エピローグ 『二人目』の女の子
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甲子園から帰ってきた西木蔦高校の野球部は二学期が始まるまで練習が休みになります。
三年生のクッキー先輩とヒグマ先輩はこれで引退となります。
これから新体制を決めていく事になるそうです・・・サンちゃんと芝は新しいキャプテンはアナちんに成るだろうと予想しています。
サンちゃんの元に牡丹一華から連絡がありました。
会って話をしたいそうです・・・サンちゃんは応じる事にしました。
待ち合わせ場所の公園に到着すると一華が待っていました。
彼女は緊張の面持ちで花火大会の時に非礼を働いた事を謝罪してきました。
彼女は大事な話と渡したい物があると言っています。
サンちゃんは一華に対して冷たい態度を取ってしまいます。
一華は落ち込んだ様子を見せてから渡したい物から先に済ませる事にします。
それはアネモネからの手紙でした。
サンちゃんは驚いていますね。
冷静さを失っているようですよ、一華に一緒に見るかと尋ねてしまいます。
真面目な一華は遠慮していました。
手紙が書かれたのはアネモネが公園で秘密を打ち明けてくれた日のようです。
そこには太陽君へのお願いと謝罪が記されていました。
お願いは一華を拒絶しないで欲しいってものでした。
サンちゃんは自分と一華は無関係なのだから拒絶されても傷付かないだろうと考えます。
アネモネもそれは予想済みで一華の想いを暴露してしまいます。
一華は大賀太陽に恋しているそうですよ!!
一華は大地と一緒に唐菖蒲高校と西木蔦高校の地区大会の決勝戦を見にきていたそうです。
試合前に大地がトイレに行って一人で待っている間に怖い男の人に声を掛けられたそうです。
それを助けたのがサンちゃんでした。
サンちゃんもその出来事自体は覚えていました。
一華に怖がられていた男性はウータン先生でした。
応援に来たウータン先生は球場で迷い途方に暮れていて必死に道を聞いていたそうです。
しかし男性に免疫の無い一華は怯えてしまったそうです。
そこでサンちゃんに恋をした一華は後日、西木蔦高校野球部の見学に向かったそうです。
そこで交通事故に遭ってしまったそうです。
サンちゃんは一華に惚れられていると知り驚いていますが秘密を暴露してしまうアネモネに呆れてもいました。
謝罪の方は西木蔦高校にたまたま立ち寄ったって話は嘘だったって事です。
一華が大好きなサンちゃんが野球をする姿を見せれば一華が目覚めるかもと期待していたんだそうです。
アネモネがサンちゃんの事を王子様と呼んだのにはそのような理由があったからでした。
アネモネはサンちゃんの事を太陽みたいだったと感謝しています。
これから先も、たくさんの人を明るく照らしてあげてね、と言っています。
一華もその中に入れて欲しいけど、恋人同士になるのは嫌なんだそうです。
大好きな太陽君が一華と恋人同士になるのは嫌なんだそうですが太陽君が望むなら認めると言っています。
複雑な心境のようですね。
一華を拒絶しないでというお願いを聞いてくれるならお守りを渡して欲しいと言っています。
アネモネは自分が消えてしまう事を認め、サンちゃんに、一華に交通安全のお守りを渡す役目、を託してきました。
手紙を読み終わったサンちゃんは帰ろうとして、まだ大事な話が終わっていない、と呼び止められます。
忘れていたとサンちゃんがとぼけると、短時間で忘れるなんて随分と無礼な人ですね、との感想を述べられます。
サンちゃんが、ごめんなさい、と謝罪すると、感想を述べただけです、謝罪しろとは言っていません、と言われてしまいます。
サンちゃんは、こういう子、苦手、との感想を持ちます。
一華は顔を真っ赤にして大事な話しを始めます。
一華は今後も会ってはくれませんか?とお願いしてきました。
テンパっている一華は勝手に話を進め始めます。
サンちゃんは彼女の事を牡丹さんと呼んでいるのですが、それでは兄と混同してしまうので一華と呼んでくれると幸いです。
その場合は自分も大賀さんを名前で呼んだ方がいいということになるのでしょうか?なりますよね!
サンちゃんは支離滅裂な一華の姿に驚いています。
一華は妹離れができていない大地が自分が認めた男でなければ交際は認めないと言っている。
太陽さんなら甲子園の決勝で兄から認められたので問題ありません。
それ以外の選択肢が私には用意されていないので仕方ないという面も・・・
仕方ないでは失礼ですね、そんなつもりは無かったので誤解しないで下さい。
貴方がいいんです!貴方じゃなきゃ嫌なんです!
サンちゃんは熱烈な告白を受ける事になりました。
駆け引きとかまるでない真摯で必死な告白でした。
「あー・・・、ぼ・・・こほん。一華さん」おーサンちゃんが勇気を振り絞ってるぞ、一華さんと呼んでます!!
「ひゃ、ひゃい!なんでしょうか!?」一華はテンパってますね。
サンちゃんは要約すると、また会って欲しいでいいんだよな?と確認します。
一華は精一杯首を縦に振っています。
その姿をみてサンちゃんは「ま、可愛いんじゃないの?」との感想を持ちます。
サンちゃんは大地が言っていた、世界で一番大事な人が、同じ姿、同じ声なのに、まる別人になっちゃた時の絶望がさ、って台詞を実感する事になりました。
サンちゃんは一華を受け入れる事にします・・・しかし少しだけ意地悪をする事にしました。
しばらく忙しいだ、と言って拒絶するふりをします。
西木蔦高校の野球部はこれから新体制になり次の甲子園を目指すので他校の奴と会っている暇はないと告げます。
一華は拒否されたと判断して露骨に落ち込んでいます。
別れの挨拶をしてトボトボと立ち去って行きます。
サンちゃんは「おい、ちょっと待てよ」と呼び止めます。
野球部の新体制が確立されれば別に会えないこともない、と告げます。
「ほ、本当ですか!?」一華は喜びますがサンちゃんが「嘘だ」と告げると「えぇ!?」と驚いています。
サンちゃんが嘘だ、嘘の嘘だから、本当だな、と告げると一華は「-っ!貴方、いじわるですね」と恨めし気な視線を飛ばしてきました。
サンちゃんが「そうだよ。知らなかっただろ?俺はこういう奴なんだ」と告げます。
一華は「今、十分理解できました。貴方が少しいじわるで、とても優しい人だと」と答えました。
サンちゃんは一華とキャッチボールをする事にします。
言い方も意地悪だぞ、少し付き合って欲しい事がある、とお願いしています。
「つ、つき・・・っ!な、なんでしょうか?」と一華は答えました。
サンちゃんはキャッチボールを始める前にアネモネから頼まれていた交通安全のお守りを一華に渡しました。
「お守りだよ。君に持っていてほしい」
一華は太陽君からのプレゼントだと思ったようですね・・・言い方に問題が大ありだぞ!!
一華は大感激で「あ、ありがとうございます!大切にしますから!本当に大切にしますから!」と言っています。
アネモネからのプレゼントだとは気付いてないよね・・・
一華は不格好なポーズでサンちゃんの投げるボールを待っています。
「い、いつでも、バッチコイです!」
サンちゃんが成りたい『俺』はみんなを明るく照らして進んでいく奴だから一華の事を受け入れる事にしました。
「ふんがばちょ・・・っとな」
サンちゃんが一華を好きになる事はあるのだろうか?
一華には険しいく困難な道が待っているように思えます。
アネモネの手紙の最後に彼女が三色院菫子と友達だったことが記されていました。
菫子も事故に巻き込まれた軽症だった一人だそうです。
もう一人の重傷者のお見舞いに来ていた菫子と仲良くなったそうです。
アネモネの最初に出来た友達だそうです。
菫子の存在が寂しさで押しつぶされそうなアネモネを助けていたそうです。
アネモネから菫子への伝言を頼まれました。
「私は楽しく過ごせました。貴女も貴女のために生きて下さい」
元気で楽しそうに過ごしていたから安心したけど、念のためだそうです。
菫子にも秘密があるのだろうか?
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