ラノベの感想) 魔弾の王と聖泉の双紋剣 第5巻 (ダッシュエックス文庫)
概略:
リネットの死を知ったギネヴィアが消沈します。死んだリネットは精霊の血が流れるアスヴァール王家の血族です。精霊の力が色濃く発現していた彼女は精霊になりました。精霊になったリネットが猫の王の力を借りてギネヴィアを奮い立たせる事になります。ティグルは本当の敵が悪しき精霊だと理解し対抗策を考えています。ヴァレンティナの協力を得て秘策を編み出します。立ち直ったギネヴィアは王の資格を手に入れました。アルトリウス派との最終決戦が始まります。
レーベル:ダッシュエックス文庫
発行日:2020/4/28
著者:瀬尾つかさ 原案:川口士
イラスト:八坂ミナト
ISBN:978-4-08-631415-2
雰囲気:過去、消沈、決意、決戦、人の力、怒れる精霊、旅立ち
.
>>
プロローグ
>>
ストリゴイを倒したティグルがボールスの消滅をガラハッドに伝えます。
ガラハッドはボールスの願いを叶えてくれたとお礼を言われます。
復活したボールスは友の為に戦って死にたかったそうです。
ガラハッドはティグルの事を友と認めてくれます。
ティグルはガラハッドから黒弓の騎士の話を聞きだす事にします。
ガラハッドからヴォージュ山脈で黒弓を拾ったと聞いたことがあると教えてくれました。
アスヴァールが建国する前にブリューヌからこの島に渡って来たそうです。
ガラハッドはアルトリウスの元に戻るようです。
ティグルは彼を見送る事になりました。
ティグルがリムと合流してボールスと協力してストリゴイを仕留めた事を報告しました。
.
>>
第1話 ギネヴィアの慟哭
>>
負傷したヴァレンティナがたった一人で戻ってきました。
ギネヴィアはリネットが一緒じゃない事を不審に思い焦っています。
ヴァレンティナは後悔を滲ませながらリネットがアルトリウスに殺された事を告げました。
ギネヴィアが半狂乱になってしまいます。
ヴァレンティナに殴りかかろうとしたみたいだね。
リネットの父ブリダイン公に止められています。
娘を失った彼の心境が理解できたのでギネヴィアは大人しくなりました。
ヴァレンティナからリネットの髪を受け取ったギネヴィアは天幕に困る事になります。
消沈したギネヴィアは誰の声も聞こえないようです。
ただただリネットの死を嘆いていました。
ストリゴイを討伐したティグルとリムが戻ってきました。
ギネヴィア派の町が偽アルトリウス派の貴族に襲われたとの報が入ります。
ギネヴィア派は指揮官が不足しています。
ギネヴィア派を束ねているブリダイン公はティグルとリムに討伐に行って欲しいとお願いしてきました。
リネットの死を知らされた二人はギネヴィアの状態を確認したかったようですが早々に事態の収拾を図る必要があると理解します。
ティグルとリムは夜中に出発し奇襲を仕掛ける事にします。
負傷したヴァレンティナとは会えませんでした。
強行軍で襲われた町を目指します。
途中で仕掛けられた罠にティグルが気付きました。
問題の貴族が雇い入れた飢狼隊と呼ばれる傭兵団が仕掛た罠でした。
リムから飢狼隊の悪い噂を教えられます。
飢狼隊は最終的に雇い主まで襲う戦闘狂の集団です。
ティグルは味方に出来れば心強いと思いつつも彼らを引き入れる事は不可能だと判断しました。
町が見える位置にある森で休息を取る事になります。
ティグルが夢の中でリネットを再会する事になりました。
夢の出てきたリネットは全裸でしたよ・・・
照れて視線を逸らすティグルを見てリネットが不安そうにしています。
見られないほど醜いですか?と聞いてきましたね。
これはリネットらしい揶揄いだったようです。
当初ティグルは自分の中の後悔の念がリネットを出現させていると思っていました。
リネットから猫の王のお陰でティグルト再会できたと言われて彼女が妄想の産物ではないと悟ります。
リネットは王家の血が色濃く死後精霊に近い存在になったようですよ。
リネットはティグルに自分の考えを伝えてきました。
リネットは自分がアスヴァール島のルールを理解しきれていなかったと語ります。
ギネヴィアの事を頼んできました。
ギネヴィアには自分で話に行くとも言っていました。
ケット(猫の王)には鮭を5匹献上しろと伝えてきました。
今後もケットの力を頼る必要があるので最も重要なお願いだね。
ティグルは町の外で野営している貴族を襲撃する事にします。
雇い主が死ねば飢狼隊が大人しくなると期待しての作戦でした。
リムが貴族を討ち取りました。
雇い主の貴族が討ち取られたと知った飢狼隊はティグル達を殲滅しようと考えます。
ティグル達を倒して雇い主の領地で略奪するつもりでした。
歩兵に槍を持たせて槍衾で攻めてきます。
ティグル達は丘の上に居るので逃げ場がありません。
ティグルが妙案を思いつき少数の騎馬を連れて丘の下に移動します。
飢狼隊は少数の騎馬では何も出来ないと判断してティグルを見逃しました。
これが間違いだったね。
大盾を使い防御を固めて丘を登って行きます。
通常の弓手が相手なら大盾で矢は防げた筈です。
しかし相手はティグルでした。
大盾を使っても全身を防御する事はできません。
ティグルは大盾からはみ出している部位を矢で貫いてきました。
ティグルが矢を放つたびに大盾を持っている傭兵が倒れていきます。
飢狼隊はティグルの矢を防ぐ術を持っていません。
丘の上に陣取る本体に突撃するしか無くなりました。
敵が突撃してくると分かりリムは騎兵を突撃させました。
大盾の防御を捨てた歩兵集団はリムの率いる騎兵によって蹂躙されました。
送れた到着した歩兵部隊に町を任せてティグルとリムはギネヴィアの元に戻ります。
二人を迎えてくれたギネヴィアはリネットが死ぬ前と同じような様子です。
ティグルは大丈夫なのか?と不安に駆られています。
ギネヴィアはティグルとリムを招き報告を聞く事にします。
ギネヴィアはリネットに会ったと言い出します。
リムが心配そうな顔をしています。
ティグルは猫の声を聞いたのか確認しました。
ギネヴィアが猫の声を聞いたと答えたのでティグルはリネットがやって来たんだと理解します。
ティグルは夢の中でリネットから聞いた話を伝えます。
それを聞いたギネヴィアは何かに納得したようです。
アルトリウスを倒して王都コルチェスターを取り戻すだけでは戦いは終わらないと言っています。
ギネヴィアはアスヴァール島のルールに思い至ったようですよ。
三人で手分けしてアスヴァール島に平和を取り戻す準備を始めます。
アルトリウスが精霊に抗っているのがポイントのようです。
.
>>
第2話 両軍集結
>>
療養しているサーシャの元にアルトリウスがお見舞いにやって来ました。
悪しき精霊マーリンに一撃を加えたサーシャを褒めてくれます。
サーシャはマーリンと交わした精霊誓約に逆らい攻撃してみせました。
リムの攻撃を受けたサーシャは全身を苛む激痛に襲われています。
アルトリウスがサーシャの痛みを和らげてくれます。
サーシャはギネヴィア派との決戦に出陣しようとしましたが止められています。
アルトリウスが復活した目的は魔物を全て倒す事のようです。
サーシャは神器を1本アルトリウスに渡しています。
サーシャは決戦には出てこないようです。
ティグルは療養中のバレンティナの元に向かいます。
黒弓と彼女の神器エザンティスの力を融合させる練習をする為です。
二人で草原に出掛けて練習をする事になります。
影法師と戦ったヴァレンティナは不可思議な力の存在を信じてくれます。
ティグルはエザンティスから力を引き出し黒弓から矢を放ちました。
モルガナの緑の髪の指輪から力を引き出した時よりも大きな力を引き出しています。
大きな力を引き出したティグルは激しく消耗し馬上から落下しそうになります。
ヴァレンティナが抱きとめてくれました。
ティグルの顔がヴァレンティナの巨乳ちゃんに埋まってないか?
毎度毎度羨ましいな・・・
死んでも良いくらいの幸運だよなまったく。
ティグルが回復してから二人はギネヴィア派に合流しました。
ティグルはリムに報告に向かいます。
二人きりになり竜具から力を引き出せた事を教えます。
リムがティグルの匂いをクンクン嗅いでいますね・・・女の匂いがすると言ってきます。
鋭い、ティグルはヴァレンティナのおっぱいに受け止められた事を秘します。
リムはヴァレンティナと親密になる事を警告してきました。
彼女は未だにヴァレンティナを警戒しています。
ティグルはヴァレンティナは信用できると考えています。
二人を和解させたいようですが上手い方法が無いみたいです。
リムからティグルにキスしてきました!!
これはヴァレンティナの影を感じて嫉妬心からの行動だろうか?
空気を読めないイオルが馬の調子を報告する為に天幕に入って来たのでそれ以上の行為に至る事はありませんでした。
リムとティグルの進展を望んでいた侍女が舌打ちして残念がっています。
二人の関係は意外と周囲に察知されているのね。
周囲の人たちがもう少し二人を囃し立てても面白んだけど・・・まあ既に英雄と化しているので恐れ多いと思っているようだ。
モルガナが湖の畔で歌っています。
そこにマーリンがやって来ました。
モルガナとマーリンが会話しています。
マーリンは精霊と人間が仲良くしていた時代を取り戻したいようです。
モルガナはアスヴァール島が人間のものになる事を自然な流れと受け取っています。
モルガナとマーリンはかつては同一の存在だったようですが意見が割れて二つに別れました。
二つに分かれてから長い年月が立ちすぎていて元には戻れないようです。
マーリンはアスヴァール島から出ていった精霊を呼び戻したいと考えています。
マーリンは人間が精霊を追い出したと考えています。
モルガナは納得して自分たちから出ていったと考えています。
マーリンは人間との間に子供を作れるようです。
モルガナにはそれができません、彼女は見ている事しかできないようです。
王家の血筋に流れる精霊の値はマーリンのもののようです。
リネットはその力が色濃く出ていたのでマーリンの標的となりました。
マーリンは精霊の血を引く存在を根絶やしにしたいようですよ。
モルガナの目にはマーリンが人間に感化されているように見えています。
それを指摘してもマーリンを怒らせるだけでした。
モルガナの元に精霊となったリネットがやって来ました。
リネットは精霊としても能力が低くこの世に留まる事しかできないようです。
彼女はギネヴィアとアルトリウスの決着を見届ける為にこの地に留まりたいとお願いしてきました。
モルガナはリネットの純粋性に感動しています。
一緒に結末を見る事を認めてくれます。
ギネヴィアが倒れたと聞いたティグルが慌ててお見舞いにやってきます。
ギネヴィアは竜の鱗を加工していた時に熱中症になったそうです。
水分補給を忘れて作業に没頭してしまったのが原因です。
ティグルはギネヴィアがリネットを失った悲しみから立ち直れていないと判断し気晴らしをさせる事にします。
二人で馬に乗り出掛ける事にします。
ティグルはギネヴィアを励ましたいのですが良い言葉が見つかりません。
彼はいずれはアスヴァール島から離れる身です。
安易な言葉は掛けられませんでした。
この辺りの実直な真面目さが女の子にモテる所以かもな。
困っているティグルを猫の王(ケット)が助けてくれます。
ケットはギネヴィアに声を掛けました。
彼の声が聞こえた事にギネヴィアが驚いています。
猫の声は王の資格を持つ者にしか聞こえません。
ギネヴィアは猫の王から王の資格ありと認められました。
ケットは王の資格とは血筋に宿るものではないと説明します。
王の資格は自身の在り方に宿ると言っています。
ギネヴィアはリネットの信頼に応えると決意しました。
ケットはティグルに別れを告げてきます。
同胞からの伝言だと言って川魚よりも海の魚を所望すると言ってきます。
これからも友ということだと言って去って行きました。
ジスタートの片田舎で黒弓の騎士が酒を飲んでいます。
彼はジスタートの王都を破壊したようですよ。
ジスタートでの仕事は終わりのようですね。
彼はアスヴァール島に戻って来るのだろうか?
.
>>
第3話 コルネの戦い
>>
ギネヴィア軍とアルトリウス軍がコルネ平野で対峙します。
アルトリウスが一人で出てきて余興を始めます。
勇敢な騎士が名乗りを上げてアルトリウスに挑みますがまるで相手になりません。
このままではアルトリウスの不死性が広まってしまいます。
士気を保つためにティグルが出ていきアルトリウスを殺せる事を示す必要がありました。
ティグルはギネヴィアに頼んでランスロットの武器を加工して作った鏃を放ちます。
ランスロットの武器はアルトリウスを傷つける事ができます。
鏃はアルトリウスに当たる前にガラハッドによって受け止められてしまいます。
ガラハッドから鏃を受け取ったアルトリウスは鏃を握りしめて自分を傷つける事が出来る事を示しました。
アルトリウスが鏃を投げ返してきます。
自分が不利になる行動なのですがランスロットを助けてくれた礼だと言っています。
アルトリウスはティグルに自分を止めて貰いたいのかもな。
余興が終わり両軍が激突しました。
ティグル、リム、ヴァレンティナはアルトリウス軍が使役する5匹の地竜の相手をする事になります。
兵力ではギネヴィア派が上回っています。
アルトリウス派戦陣に立ち突撃してきました。
兵力で劣る彼は戦場でギネヴィアを討ち取る斬首戦術に出てきました。
ギネヴィア派の騎士がアルトリウスに討ち取られて行きます。
ギネヴィアは自分でアルトリウスの相手をする為に果敢に前に出ていきます。
彼女の持っている神器を使いアルトリウスの攻撃を防ぎながら前進します。
互いに名乗りを上げて対峙します。
ギネヴィアが覚悟を示しています。
自分をアスヴァールと同一の存在だと言っています。
王の覚悟を示していますね。
気概はあるのですがギネヴィアは押され始めます。
アルトリウスの攻撃を凌ぐだけで手一杯になっています。
彼女の元にリネットの兄ハロルドが駆け付けます。
彼にもランスロットの武器から作った槍を渡してありました。
ハロルドの攻撃でアルトリウスが負傷しています。
しかしアルトリウスにはまだ余裕がありますね。
ティグルは竜を仕留めようとしてモルガナの指輪から力を引き出した矢を放ちます。
当たれば竜を倒せるのです矢はガラハッドに迎撃されてしまいます。
アルトリウスはガラハッドを竜を守る役目として使って来ました。
ティグル、リム、ヴァレンティナとガラハッドの戦いが始まりました。
ガラハッドは予想以上に強かったね。
三人で挑んでも優位に立てませんでした。
ダメージを与えられなかったのですがティグル達の作戦は上手く進行します。
彼らの目的はガラハッドを竜から引き剥がす事にありました。
ガラハッドの守りが届かなくなった竜に向かってギネヴィア派の騎馬が突撃を慣行しました。
彼らは自分たちでアスヴァールを守ったという誇りを欲していました。
志願者を募るときにギネヴィアは自分の為に死んでくれと命じたそうですよ。
王の資格を手に入れたギネヴィアの言葉には彼らを心酔させるだけの説得力がありました。
死んでくれと言われて喜んで志願したそうですよ。
ギネヴィア派の騎馬は死者を多く出しながらも5匹の地竜を倒し切りました。
その光景を見ていたガラハッドは自分たちを必要としない時代が来たと理解しました。
人間の強さを理解したようです。
それ以上ティグル達と戦う理由はなさそうですがガラハッドには戦う理由が残っていました。
彼は満足のいく相手と戦いたかったようです。
ティグル、リム、ヴァレンティナがガラハッドとの最後の戦いを始めます。
リムの双紋剣がガラハッドに刺さりました。
彼女は赤い剣で防御している間に青い剣を投擲してガラハッドに当てました。
ダメージを受けたガラハッドがマーリーンの力を暴走させ始めます。
近くでは両軍の兵が戦っており甚大な被害が出る事が予想されます。
蘇った騎士の最後が大爆発で終わると知っているガラハッドは妖精との誓約を破る事で被害を食い止める事にします。
動きを止めたガラハッドはティグルに向かって討てと命じてきました。
ティグルはガラハッドの被害を抑えようとの気持ちを汲み取り彼に矢を放ちました。
ガラハッドは最後に満足して消滅していきました。
ガラハッドは最後までカッコよかったね。
ティグル、リム、ヴァレンティナはギネヴィアの加勢に向かいます。
エザンティスの能力を使い一瞬で移動したようです。
三人が消えると飛竜が襲ってきました。
アルトリウス軍を包囲する為に移動を開始していたギネヴィア軍の右翼は陣形を崩されてしまいます。
ギネヴィア軍が勝ちかけていたのですが勝敗は分からなくなりました。
.
>>
第4話 神話が終わる
>>
アルトリウスに追い込まれているギネヴィアの元にティグルが駆け付け助けます。
アルトリウスとの戦闘が始まります。
そこにアルトリウスに加勢する為に飛竜が飛んできました。
飛竜を操っているのはサーシャでしたよ。
彼女の参戦でティグルの放った矢は風に流されてしまいアルトリウスから逸れました。
サーシャは竜から飛び降りてリムと対峙します。
リムとサーシャの戦いは決着前にサーシャが力尽きてしまいます。
負傷が癒える前に無理をしたようです。
アルトリウスと対峙したティグルは彼の目的を理解しました。
ギネヴィアが防御しリムとヴァレンティナが攻撃してティグルが矢を放つ瞬間を作り出します。
ティグルが放った矢がアルトリウスの胸に刺さりますが内臓までは届きませんでした。
アルトリウスの斬撃はティグルの指からモルガンの指輪を切り落とします。
精霊の加護を失ったと見たアルトリウスはティグルに止めを刺そうと迫ります。
ティグルは諦めていませんでした。
三本の矢を放ちます。
普通の矢で精霊の加護も無いのでアルトリウスは矢の存在を無視します。
ティグルの放った矢が奇跡を起こしました。
アルトリウスの胸に刺さっているランスロットの武器から作った鏃を使った矢のお尻に突き刺さります。
三本の矢に押されてランスロットの鏃がアルトリウスの内臓に達しました。
アルトリウスは倒れてしまいます。
アルトリウスは己の負けを認めてギネヴィアにアスヴァールを任せると言ってきました。
アルトリウスがギネヴィアを認めると激高したマーリンが姿を表しました。
マーリンは人間と精霊が共存していた時代に戻そうとしていました。
その為にアルトリウスを精霊誓約で縛り精霊の能力を色濃く発現している人間を殺させていました。
王家の人間が処刑されたのはそれが理由です。
王家の血を引くリネットは精霊の力を色濃く発現していたので殺されました。
アルトリウスは精霊が人の世に関与するのを止めようと考えていました。
半精霊である自分の存在も人の世には邪魔になると考えていたようです。
元々マーリンの隙をついて彼を滅ぼそうと思っていたようです。
片腕を墓に残して復活したのもマーリンの精霊誓約の効果を薄める意図がありました。
マーリンを倒したいアルトリウスはギネヴィアに共闘を申し出ます。
家族と親友の仇であるアルトリウスからの提案にギネヴィアは悩んだようですが王としての決断を下します。
マーリンを倒す為に共闘する必要があると判断した彼女は提案を受け入れました。
マーリンと戦うには神器が必要なのでギネヴィアは戦場に残っている人間を退避させる事にします。
王の威厳を示すギネヴィアの言葉はアルトリウス派にも伝わり敵味方の区別なく手を取り合って逃げる事になります。
倒れているサーシャはアルトリウスからギネヴィアを守っていたハロルドにより戦場から運び出されます。
アルトリウスがリムに向かった双紋剣で刺せと言ってきました。
アルトリウスは双紋剣を受け取り自らに刺しました。
双紋剣によってアルトリウスはマーリンの呪縛から解放されます。
双紋剣をリムに渡して飛竜に飛び乗りました。
ティグルはマーリンを倒す為の秘策を用意していました。
竜具から力を引き出した一撃を放つ事になります。
双紋剣を持つリムも協力して黒弓に力を流し込みます。
マーリンの威嚇する声が降って来ました。
ティグルは萎縮してしまい弓を降ろしかけますがギネヴィアに鼓舞されます。
ギネヴィアはリネットの励ましの声を聞いたと言っています。
ティグルが竜具と双紋剣の力を引き出した矢を放ちました。
リムが双紋剣の青い剣を投擲します。
二つは螺旋を描いて飛んで行きます。
飛竜に乗ったアルトリウスがマーリンに突撃してサーシャの剣を突き立てました。
マーリンは落雷を使いアルトリウスを攻撃しますがアルトリウスは怯みませんでした。
アルトリウスはマーリンの絶叫を聞きながら消滅しました。
マーリンは消滅したのだろうか?
.
>>
エピローグ
>>
ギネヴィアとアルトリウスの決着を見届けたリネットが旅立つ事になります。
精霊となった彼女は人間時代と変わらず前向きでした。
モルガナはアスヴァール島に留まる事を勧めているようですがリネットは次の世界に踏み込む事にします。
全く躊躇しないのが彼女らしいです。
ギネヴィアは新たなアスヴァール王国の始祖ギネヴィア女王として即位しました。
戦火で疲弊した民の為に貴族の私財を提供させています。
金欠で困っているギネヴィアの元にアルトリウスがジスタートに派遣した船団が戻ってきました。
彼らは弓の王から給金として与えられた黄金と糧秣を大量に運んできました。
ジスタートは国王が討たれて混乱しているそうです。
船団は弓の王の命令でジスタートから戻って来たそうですよ。
黄金と糧秣はアルトリウスが用意するように命じておいたもののようです。
弓の王は何処かへ姿を消しました。
彼は何を目指しているんだろうか?
ティグルとリムはひっそりとアスヴァール島を離れる事にします。
ティグルとリムは功績を讃えられ聖泉の騎士を名乗る栄誉を与えられました。
アスヴァール島に残ればティグルは侯爵、リムは爵位を貰えます。
それでも二人はジスタートに帰る事を決めました。
マーリンとの戦いで空に投げた双紋剣はリムの元に戻ってきませんでした。
リムは自分のアスヴァール島での役割は終わったと言っています。
ヴァレンティナはエザンティスを使い先にジスタートに帰ったそうです。
一緒に帰れば良いのにと思うのですが距離があるので無理だったのかな?
ギネヴィアは王立大図書館を設立しました。
彼女が調べた円卓の騎士についての伝説を記した書物が公開される事になります。
書物の最後のページにリネットへの感謝を記しています。
人には知識と知恵の追及が不可欠と考え大図書館を豊かな商家の子女にも閲覧できるようにしました。
ギネヴィアはアスヴァールの未来を思い描いているみたいです。
アスヴァールは良き女王を得ました。
彼女がティグルとリムに再会する事はあるのでしょうか?
まさかジスタートに攻めてくるって事は無いよね?
.
成分 | 美少女 | 戦闘 | 作戦 | 恋愛 | ラッキースケベ |
評価 | AAA | AAA | AAA | A | AAA |
名前 | 愛称 | 国籍 | 武器 |
ティグルヴルムド=ヴォルン | ティグル | ブリューヌ | 黒弓 |
リムアリーシャ | リム | ジスタート | 双紋剣 |
ギネヴィア=コルチカム=オフィーリア=ベディヴィア=アスヴァール | オフィーリア | アスヴァ―ル | 小杖 |
ヴァレンティナ=グリンカ=エステス | ジスタート | 大鎌 |
魔弾の王と聖泉の双紋剣(カルンウェナン) 5 (ダッシュエックス文庫DIGITAL)
コメント
コメントを投稿