ラノベの感想) ブギーポップは笑わない (電撃文庫)


概略:
宮下藤花と交際している竹田啓司は彼女と待ち合わせをしてました。
時間になっても藤花が現れないんですが待ち続けています。
啓司の周囲が騒がしくなります。
頭から血を流している汚い身なりの男が現れ路上で泣き始めました。
啓司は関りたくないと考えて見て見ぬふりをしています。
周囲の人々も彼と同じように無関心を貫いています。
そこに筒状の帽子をかぶりマントを纏った少年が現れて男に声を掛けます。
二人目の変人は、困っている人がいるのに誰も助けようとしない、嘆かわしい、と大声で叫びます。
彼の顔を見た啓司が愕然としています。
藤花と同じ顔をしていました。
啓司は通っている学校の屋上で彼と再会する事になります。
藤花が仮装していると考えていたのですがブギーポップだと自己紹介されてしまいます。

レーベル:電撃文庫
発行日:1998/2/25
著者:上遠野浩平
イラスト:緒方剛志
ISBN:4-8402-0804-2
雰囲気:変人、善意、友情、邂逅、暗躍、罠、対決、判決、決着、失踪

竹田啓司が交際している宮下藤花を待っていました。
待ち合わせの時間が過ぎても彼女は姿を現しません。
藤花の家は厳しく家から出られなくなっているのかも?と考えて待っています。
来ると信じているのが可愛いですな。
待ち続けている啓司が通っている県立深陽学園の後輩と遭遇します。
早乙女正美という男子生徒で風紀委員会の後輩でした。
深陽学園は男女交際を禁止しているんですが彼らはグループ交際中でした。
啓司は見回りの教師に見つかるなよと言って彼らと別れます。
啓司の近くでちょっとした騒ぎが起こります。
頭から血を流している薄汚れた格好の男性が歩いてきました。
疲弊しているらしく道端に座り込んで泣き始めてしまいます。
周囲には人がたくさん居るんですが誰もが関わり合いになるのを嫌い助けようとしません。
啓司も関わりたくないと考えてみているだけでした。
そこに筒のような黒帽子を被り黒マントを纏った怪人物が現れて座り込んでいる男に声を掛けます。
周囲で見ているだけの人々に向かって困っている人がいるのに誰も助けようとしないのか!!
なんて嘆かわしいと叫びます。
啓司は新たな変人が登場したと考えてましたが彼の顔を見て驚愕に包まれます。
二人目の変人の顔が宮下藤花にしか見えませんでした。
驚きに包まれる啓司は動けません。
そこに警察官がやってきて倒れている男を連行しようとしています。
藤花にそっくりな少年が警察の邪魔をして男を逃がします。
藤花とそっくりな少年も逃げていきました。

翌日啓司は暗い雰囲気で登校します。
藤花の事が心配で普段よりも早めに登校してきました。
深陽学園は割と進学校よりなんですが啓司は大学受験をしません。
父親の知り合いがやっているデザイン事務所でアルバイトをしているんですが才能を認めらます。
大学にいかないでうちに就職しないか?と誘われ啓司は話に乗りました。
受験しない啓司は学校内で浮いた存在になっています。
同じく浮いた存在の紙木城直子と親しくなります。
友人と言えるのかな?
直子が明るく声を掛けてきます。
彼女は二人の男子生徒と交際していると噂になる恋多き女性生徒なんですが啓司とはそういう関係ではないようだ。
浮いた者同士なので同士って関係が近いのかな?
啓司が暗い顔をしているので直子は藤花と喧嘩でもしたの?と聞いてきます。
啓司は直子には格好つける理由がないようで藤花が来なかったと教えました。
啓司は親しくしている女子生徒が少ないみたいですね。
直子に約束をすっぽかす女性心理を聞いてみる事にしました。
直子は理由はその時々で色々あるので藤花に嫌われたと考えるのは早計と教えます。
直子は姉気質な感じがしますね。

竹田啓司が風紀員会の会議に参加している時に藤花に保健室に戻れという放送が入ります。
心配になった啓司は彼女の様子を見に行こうと考えます。
会議を抜ける為に気分が悪くなったと嘘吐いていますね。
受験を控えている三年生は委員会でも空気扱いなので退出を認められます。
啓司が受験しない事を風紀委員会を束ねる先生は知りませんでした。
生徒の管理は杜撰なようですね。
風紀委員長の新刻敬が付き添う事になります。
敬は啓司に惚れているんだよね。
彼が藤花と交際していると知っていても気持ちを伝える事にします。
敬は曲がった事が嫌いで自分の中の正義を押し通したいようですね。
保健室に到着すると誰も居ませんでした。
敬はここで啓司に好きだと告白してしまいます。
藤花を心配する啓司を見ていて言わずにはいれなくなったようですね。
敬は啓司を蔑ろにしている藤花に少しばかり反感を抱いたような。
啓司は屋上に続く非常階段で扮装した藤花を見つけました。

屋上で啓司は藤花が扮装した少年と邂逅する事になりました。
啓司は藤花が少年に扮装していると考えていました。
彼女の真意を問い質そうとしていたんですけどね意外な事を言われます。
藤花が扮装した少年はブギーポップと名乗り宮下藤花とは別な存在だと教えてくれました。
啓司は信じられなくて藤花の真意を知りたくて何度も彼と密会を繰り返す事になります。
ブギーポップは放課後になると屋上で何かを見張っているようでした。
啓司は屋上に通い彼と仲良くなります。
藤花に対してフラれるのではないかって不安を抱いている事を相談するまで仲良くなります。
ブギーポップは藤花の不安な気持ちが自分を生み出す事になったと教えてくれました。
ブギーポップは何年も前に出現したんだそうですよ。
藤花も幼かったので夜に外出するのに手間取っていたんだそうです。
窓から抜け出そうとしているところを藤花の母親に見つかってしまい精神科の病院に連れていかれたんだそうです。
藤花は自分がブギーポップになっている事を知らないの検査で異常は見つかりませんでした。
ブギーポップは今回出てきたのはこの学校に人喰いが潜んでいるからだと教えてくれました。
啓司は解決に協力を申し出ますが断られます。
ブギーポップは藤花の想い人を危険に晒したくないと言っています。
完全に別人なんだな。
藤花は啓司が進学しないでデザイナーを目指す事を危ぶんでいますがブギーポップは認めてくれます。
親方に認められるなんて凄いと褒めてくれます。
この辺りにも二人の違いが見えますね。
もしかして藤花も心の底では啓司を凄いと認めているんだけどそれを表に出せずブギーポップが代弁しているのか?
ある日ブギーポップが別れを告げてきました。
問題が解決したので自分が浮き上がっている必要がなくなったと言っています。
藤花がブギーポップになる理由がなくなるのは啓司にとっていい事だろと言ってきます。
ブギーポップを友達だと考えている啓司は彼に会えなくなると聞いて寂しい気持ちになっています。
そんな彼をブギーポップは良い人だと評します。
藤花が彼に惚れたのはその辺りに理由があるようですね。

末真和子が友人の木下京子と下校していると霧間凪という同級生に呼び止められます。
凪は深陽学園の有名人で不良でした。
タバコを持っていた罪で停学になっていたんですが明けて登校してきたようです。
凪は京子を待っていたようですね。
和子を突き飛ばして京子に襲い掛かります。
凪は京子に向かって草津秋子を殺したくせにと言っています。
秋子は京子の友人でつるんで遊ぶ仲です。
凪は京子に変身を解いて正体を現せマンティコアと言ってきます?
凪は京子が何者かが変身した存在だと思っているようですね。
京子の腕を折ろうとしてきますよ。
京子は知らないと叫んでいますね。
京子の腕からミシッて嫌な音がすると凪は彼女を解放します。
悔しそうに普通人かと言っています。
これに懲りたらつまらない誘いにひっかるんじゃないぞと言って去っていこうとしています。
和子が待ってよと呼び止めます。
凪は和子に向かって、末真さんいつまでも五年前の事を引きずってんじゃない。
あんまり拘るとたたられるぜ、と言い返します。
末真は何で?と言って動けなくなりました。

末真は泣いている京子を慰めながら凪に襲撃された理由を聞き出します。
京子は秋子が手に入れてきたドラッグを吸っていたと教えてくれました。
凪は秋子がつるんでいた仲間を次々と恫喝して回っていたそうです。
それを聞いた末真は凪がわざと停学になって京子たちを救おうとしていたと気が付きます。

末真和子は五年前に自殺した連続殺人犯の標的であした。
彼女を襲う前に連続殺人犯は自殺してしまいます。
彼女は助かったんですが何で自分が狙われていたのか知りたいと考えてしまいます。
それいらい犯罪者や殺人鬼の心理を知りたいと考え研究を始めます。
霧間誠一って人の本で多くを学んだようですよ。
末真は自分の過去を周囲に語った事は一度もありません。
凪がそれを知っている事に違和感を覚えた彼女は凪が助けてくれたのかも?と考えます。
凪の事が知りたくなった末真は凪の自宅に押し掛ける事にしました。

凪の自宅は少し大きめの一軒家でした。
表札には谷口と書いてありますね。
呼び鈴を押すと少年が応対してくれます。
末真は凪が在宅か聞いてみると帰っていないので待っていて欲しいと言われます。
紅茶とお菓子がだされて末真は待つ事になります。
凪は一人暮らしだと噂されているので末真は彼との関係性を質問します。
凪の実母は谷口さんって男性と再婚したそうです。
家に居たのは谷口さんの子供で凪とは血縁関係はありません。
両親は海外出張中なんですが来年高校受験を控えているので先に帰国したんだそうです。
あっぶねーな凪は義弟と二人暮らししてますよ。

帰ってきた凪は黒い繋ぎではなく制服姿でした。
凪が自室に末真を連れて行きます。
凪の自室にはパソコンが設置されていて怪しげな機械が接続されていました。
末真から京子を助けた理由を聞かれて驚いています。
凪の行動を見て人助けと理解した末真に感心したようです。

凪が自分の生い立ちを語りだします。
末真を信頼したようですね。
凪から父親が霧間誠一だと知らされて末真は大いに驚いています。
彼女は霧間誠一を信奉しているので彼の娘が自分の近くに居た事に驚いています。
霧間誠一は故人です。
凪が誠一が亡くなった時の事を教えます。
当時凪は小学生でした。
両親は離婚調停中で母親は既に家を出ていました。
凪は誠一と二人で暮らしていたんですが凪が帰宅すると誠一が血を吐いて倒れていました。
凪は救急車を呼び誠一を介抱しながら到着を待っていました。
誠一は凪に向かって普通とは何だと思う。
普通とは変わろうとしない事だ。
それが嫌ならどこかだ普通でなくならなければならない。
それが誠一の遺言となりました。
凪はそれがトラウマになっていると語ります。
メサイア・コンプレックスなんだと言ってきます。
正義マンをしているのはこれが理由なのね。
彼女が霧間性を名乗っているのはファザコンだからだそうです。

凪がパソコンを操作して末真の登下校時刻を見せてくれました。
深陽学園のコンピューターに不正アクセスしていると教えてくれます。
末真が犯罪でしょと指摘しても仕方なんだよと言ってきます。
凪は閉鎖的な学校内で起こっている問題を解決するには法律破りも仕方ないと言っています。
末真も学校が問題をもみ消しがちだと理解できるので強く反論できませんでした。
凪は不正アクセスによって京子や草津秋子の行動を予測していたと教えてくれました。
凪が末真に家に連絡するように要求してきました。
彼女は末真の家が彼女を必要以上に心配している事を知っています。
連続殺人犯の標的になってたんだからまあそうなるよな。
友達を連れて行くので夕食の準備を頼むんだと言っています。
末真の帰宅が遅くなったのは友人の凪と話し込んでいたからだって事にするようです。
末真は凪を自宅に泊める事になりました。
末真は凪が連続殺人犯を倒してくたと予想します。
それを伝えるとあれはブギーポップがやったんだと教えられました。

紙木城直子が弓道部の一年生田中志郎に惚れてしまいます。
告白する為に彼を校舎裏に呼び出します。
直子は三年生なので志郎はビビっています。
締められると思っているようですよ。
直子は派手な見た目をしているので恐がっています。
直子から告白されるんですが自分では釣り合わないと言って逃げて行きました。
フラれた直子がヤレヤレと肩を回しています、ちょっとオッサン臭いな。
告白シーンを見てしまった木村明雄に声を掛けます。
明雄は校舎裏で授業をサボっていたのですが告白が始まってしまい出るに出れなくなり隠れて見ているしかなくなりました。
直子が明雄に愚痴を聞かせてきます。
明雄は複数の女子と同時に交際している適当な人なので直子に付き合う事にします。
彼は二年生なので直子はやっぱり先輩です。
学内で年下男子と仲良くするのはご法度的な雰囲気があるので直子は自由人なようです。

直子は明雄をファーストフードに連れ出し史郎に惚れた経緯を語ります。
直子は弓道をしている史郎の姿に惚れたんだそうですよ。
一度フラれたくらいでは諦めずこれからもアプローチを続けるんだそうです。
明雄とも気が合い二人はデートする間柄になります。
他の好きな男がいると分かっていても直子と付き合ってしまう明雄は適当な人みたいだ。
直子の方が明雄を友人としてしか見てませんが明雄の方が直子に本気になっていきます。
デート中にキスしてますけど直子的には問題ないと考えています。
直子的には気持ちがこもってないキスはノーカウントのようですね。
直子の熱烈なアプローチが実り史郎は交際を認めます。

直子が失踪して二年が経過しました。
大学生をしている明雄の元に直子は死んだ諦めろって手紙が届きます。
差出人は不明でした。
明雄は地元に戻り直子の痕跡を探そうと考えます。
地元に戻ってきた明雄が宮下藤花と再会します。
藤花の方から声を掛けました。
明雄が現役で大学に合格したんですが藤花は浪人しています。
藤花は喫茶店に彼を誘います。
直子が行方不明になってから深陽学園でエコーズが生活していた跡が発見されます。
直子の遺品も落ちていたので彼女は不審者を学内に匿っていたって事になり退学処分になりかけます。
明雄が自分と直子の痕跡であると主張して直子が退学になるのを阻止しました。
結局出席日数が足りなくなり直子は放校処分になるんですけどね。
明雄が直子との交際をバラしたので彼は付き合っていた複数の女子たちから捨てられました。
藤花が明雄が直子と想っていると知っているのはそういう理由です。
藤花は直子が明雄を捨てて失踪したと考えているので彼女の事は忘れて前を向けと励ましています。
少し過激で明雄を引っ叩いて前を向かせようとしてきました。
明雄は藤花の優しさに感謝しているようです。
予備校をサボって自分と話してていいのか?と心配すると藤花が諦めの言葉を吐きます。
どうせ来年も落ちるわよと言っていますね。
スポルディングの大きなバッグを持っているので今もブギーポップになっているようです。
藤花と別れた明雄は深陽学園に無断侵入します。
体育館の地下空間に入り込んだ明雄はミイラ状になっている腕を発見して悲鳴を上げています。
これってブギーポップが捨てたマンティコアの腕だよね?

直子は夜の町で困っている男性を発見しました。
頭から血を流しています。
ブギーポップが助けた男性ですね。
男性は人間との会話ができないのですが直子には彼の考えが分かるようです。
会話は出来ないんですが直前で聞いた言葉を返す事はできました。
直子は彼をエコーズと呼ぶ事にします。
エコーズは自分から生み出されたマンティコアを追っています。
住む場所がないと知り直子は深陽学園にエコーズを匿う事にします。
深陽学園が入退場をコンピューターで管理されているんですが直子は抜け道を知っていました。
エコーズを体育館の地下にある空間で匿う事にしました。
直子と凪は中学時代からの友人です。
凪は二年生なんですが中学時代に病気で休学していたので年齢は直子と同じです。
直子は凪に協力して貰おうと考えエコーズを紹介する事にします。

かつて早乙女正美が霧間凪に告白しました。
早乙女は危険な自殺願望を持っていて凪に殺されたいって考えていました。
凪は正美自身には興味ないようですが好意を寄せられたのは嬉しい見たいです。
それに関してはお礼を言っています。
凪は自分が普通ではない危険な行為をしていると自覚しています。
普通人の正美が自分の側に居る事は危険だと言って彼の告白を断りました。
正美は振られてしまったんですが意外と普通に学校生活を続けます。
彼は変人なんですが堅実な人生設計をしていました。
進学や就職に有利になると判断して部活動をしています。
あまり熱心に活動する気は無かったので幽霊部員ができる茶道部に入部しました。
似たような動機で百合原美奈子って先輩(二年生)も入部したようです。
美奈子は学年一の秀才で勉強時間を確保する為に茶道部を選んだようですね。
下校時刻になったんですが雨が降ってきたので正美は茶道部の部室で雨が止むのを待つ事にします。
部室に入った正美が首を折られて死んでいる美奈子を発見しました。
天井を見るとそこに謎の女性?が張り付いていました。
見たなと叫んで正美に襲い掛かってきます。
見られてしまったので殺すと言われた正美が嘆き始めます。
謎の女性は命乞いだと思ったんですが違いました。
正美は自分が協力すれば謎の女性の利益になると言っています。
殺されてしまっては協力できないと嘆いています。
正美は謎の女性を素晴らしいと褒めてくれます。
謎の女性はエコーズから生み出されたマンティコアでした。
マンティコアは他人に必要とされたのは初めてだったので正美を受け入れてしまいます。
自分を認められて嬉しかったようです。
マンティコアは美奈子の死体を吸収して彼女の姿に変身しました。
エコーズには無い変身能力を持っています。
正美とマンティコアの協力体制が確率されます。

正美はマンティコアが作り出す毒を使って彼女の食事と配下を手に入れる事にします。
デートに誘ってきた草津秋子の誘いに乗りました。
男女四人で遊びに行きます。
竹田啓司と遭遇したのはこの時のデート中での出来事です。
カラオケボックスに入りました。
そこで正美は秋子のドリンクにマンティコアが作り出した毒物を混入させます。
秋子は毒に犯されて死にかけています。
調子が悪くなった彼女を家まで送ると言って他の二人と別れます。
正美は廃工場に秋子を連れて行きます。
マンティコアが待っていました。
既に死体となっている秋子をマンティコアの操り人形として蘇生させます。
秋子は京子たちにマンティコアが作り出す麻薬を配る事になります。
秋子を介してマンティコアの食事を手に入れていたようですね。

操り人形にした秋子が変調をきたします。
長く使役する事はできないと分かっていたようですが予想よりも早く駄目になりました。
秋子の死体が検死されるのを恐れた正美はマンティコアに秋子を吸収させて証拠の隠滅を図ります。
秋子が行方不明って事になりました。
凪がマンティコアの捜索をしている事を正美は知る事になります。
正美は凪の情報を集める事にします。
調べてみると彼女が大変な資産家であると分かりました。
凪の母親が再婚した人は資産家でした。
凪は霧間誠一の遺産を一人で相続したので本人もお金持ちです。
行動する意欲があり資金にも恵まれていると分かりました。
マンティコアは正美が凪を殺そうとしない事を訝しみます。
嫉妬している可能性もありますね。
正美は凪は資産家なので殺すと世間的に目立ちすぎるので殺さないと説得してます。
正美とマンティコアは人間社会の支配者になろうと考えています。
二人は誰も来ないであろう冬場のプールの更衣室で話していました。
そこにエコーズを探している紙木城直子がやって来てしまいます。
正美は咄嗟に隠れて逢瀬しているカップルを装おうとしますがマンティコアが過激な動きに出ました。
マンティコアは紙木城直子を咄嗟に殺してしまいます。
正美の言いつけは守ってたんですがね?

マンティコアは直子が言っていたエコーズって名前に過剰反応しました。
エコーズの名を聞いてマンティコアが怯えています。
正美はマンティコアからエコーズの存在を知らされます。
彼女はエコーズを研究して彼から生み出されたと教えます。
正美は凪と直子が親しいと知っているので直子を殺してしまったので早晩凪にバレると考えます。
凪を罠にかける事にします。
直子の死体はマンティコアに吸収されました。

その日は凪が末真の家に泊まった翌日でした。
末真は凪と話し足りないと考えていて彼女に話しかけますが凪は今夜は徹夜なんだと言って断られます。
凪は朝から学校に出てきてるんですが授業は全て寝て過ごしています。
可愛い寝息をあげながら寝ています。
教師がキレて難しい数式を当ててきましたが凪は余裕で正解しています。
教師は真っ赤になって悔しがりますが凪は眠りを再開しました。

放課後になると新刻敬の元に田中志郎がやって来ました。
史郎は直子が登校しているのか質問してきました。
風紀委員長の敬は登校時に門番をしているので彼女なら直子が来ているか知っていると考えたようです。
敬が直子が登校していないと教えます。
直子の所在を聞いてくるんですが敬には分かりません。
困っていると通りかかった正美が霧間凪に聞いてみれば?と言ってきます。
これはわざとだよね。
二人を凪捜索に利用しようとしています。
凪は朝から登校していると知っているので三人で凪を捜索する事になります。

凪はエコーズと合流して直子の捜索をしていました。
直子が行方不明と知り焦っています。
生徒のロッカーを全て漁って直子に繋がる手がかりを探し出そうとしていました。

誰にも見つからない場所を探す事にした敬、正美、志郎は体育館の地下空間の扉を開けます。
風紀委員長の敬は学校中の全ての鍵を開けられるマスターキーを持っていました。
成程利用したのね。
真っ先に正美が地下空間に入ります。
エコーズが生活している痕跡を確認しています。
エコーズが学校に潜伏していると分かりました。
史郎と敬が入ってくる前に、ここには何も無いと伝えて二人を騙します。
正美の足元には直子の遺品が落ちていました。

凪とエコーズが協力していると判明したので正美は凪を罠にかける事にします。
一向に凪が見つからないので放送で呼び出そうと提案しました。
放送室には敬が持っているマスターキーを使って入る事ができます。
はっきりしない事が嫌いな敬は正美の提案に乗ってしました。
史郎が凪を呼び出す放送を行います。
直子に付いて聞きたい事があると言って呼びだします。
宿直の教師が残っているので放送を聞いたら飛んできそうなもんですが彼はマンティコアに眠らされていました。

凪はブレーカーを落として放送室を真っ暗にしてから突撃してきました。
敬、正美、史郎はあっという間に昏倒させられ縛られます。
凪は拘束した三人を講堂に連れ込み尋問を始めます。
敬が凪に噛みついてきます。
何でこんな無体な事をするんだと激オコです。
凪の方も敬たちの余計な行動に煩わされたと文句を言い返してきました。
直子を探している史郎に悲痛な顔で諦めろと伝えています。
三人が無関係の一般人であると判断した凪は解放する事にしました。
またも正美に向かって一般人発言をしてしまいます。
校庭にまで送りだして解放する予定でした。
エコーズがやってきます。
エコーズは学生服を着てたんですが風紀委員長の敬は彼は生徒ではないと気付きます。
敬に関係を聞かれた凪は彼氏と紹介しました。
敬は正美から凪に告白してフラれたと聞いていたので悲痛な顔になっています。
正美を見ると彼は感情を表に出していません。
敬は奇妙に感じます。
エコーズが三人の中にマンティコアは居ないと教えます。

正美がエコーズと凪に近付いて行きます。
普通では満足できなくなった。
あの時凪にフラれてよかった。
そうじゃなければ彼女の敵になっていたから、と言いだします。
凪には何を言ってるのか分かりません。
この段階でも凪は正美は普通の人と考えています。
正美が持っていたシャーペンをエコーズの喉に突き刺しました。
今やあなたは僕たちの敵だと言ってきます。
屋上から百合原美奈子(マンティコア)が降ってきてエコーズを切り裂きます。
凪はマンティコアに視線を移していたので正美の攻撃に反応が遅れます。
首筋をナイフで斬られてしまいます。
大量出血により死にかけている凪を抱いてエコーズが離脱を図ります。
ここでエコーズは凪に自分の生命力を分け与えたようです。
草むらに凪を放りしてて逃走を続けます。
マンティコアはエコーズが凪を見捨てたと考えます。
史郎は喚いて逃げ出しますが敬はエコーズを守らなければと考えます。
エコーズを追いかけてマンティコアから庇おうとしていました。

敬とエコーズは会話する事ができないんですが敬の善性は理解できました。
エコーズと敬にマンティコアと正美が迫ってきます。
二人から凪を殺してマンティコアが彼女に成り代わると言われます。
敬とエコーズは殺すと言っています。
敬は命乞いするのではなく非道な行いをしている正美とマンティコアを咎めます。
自分とエコーズはここで死ぬが絶対に誰かがお前たちを倒してくれると叫んでいます。
エコーズは地球外生命体で地球を生かすか滅ぼすかの最終判断をする責任を持っていました。
地球にやってきた彼はある研究機関に捕まってしまい研究される事になりました。
研究結果としてマンティコアが生まれました。
マンティコアは失敗作でエコーズほどの能力は持っていませんが変身能力を持っています。
正美と出会ってそれを上手く使って生き延びていました。
敬を殺されたくないと考えたエコーズは報告を行う事にします。
自分の身体を光に変えて宇宙に向かって放ちました。
ついでにマンティコアを仕留めようとしたようですね。
正美がマンティコアを突き飛ばして直撃を阻みます。
代わって射線上に入った正美はエコーズの光に呑み込まれ消滅します。

正美が死んでしまったのでマンティコアは半狂乱になります。
敬を殺そうとしてきましたがブギーポップが出てきました。
敬はブギーポップが宮下藤花とそっくりなので驚いています。
彼から今はブギーポップだと言われ困惑しています。
ブギーポップは既に金属ワイヤーを張り巡らせていてマンティコアの身体を分解していきます。
首を斬られそうになったマンティコアは抵抗を示しますが指先だけで抵抗しています。
ブギーポップが史郎を呼びました。
今だ撃てと叫ぶとジュラルミンの矢が飛んできました。
敬が逃げたと思ってた史郎は弓を取りに行ったようです。
途中でブギーポップと出会い協力体制を構築します。
矢はマンティコアの胸に当たります。
ブギーポップが頭を狙えと叫び史郎がマンティコアの頭を撃ち抜きました。
頭を破壊されたマンティコアは塵になって消滅します。

ブギーポップが倒れている凪の元に近付き蹴ります。
凪が目覚めました。
死んだと思われていた凪はエコーズに生命力を分け与えられ生きていました。
凪がブギーポップに出ているならもっと早く助けに入れと文句を言っています。
ブギーポップは凪の行動で危機の存在に気づいたんだから仕方ないだろと反論しています。
敬は二人が旧知であると知りました。
凪がブギーポップとして認識しているので敬は彼と藤花は別人と思えたようです。
敬はブギーポップの実在を知ってしまったね。

翌日敬は凪の元に向かいます。
ブギーポップが学校の噂になっている理由が知りたかったからです。
一緒に下校する事になります。
凪は宮下藤花本人が広めていたんだろと予想します。
藤花はブギーポップの存在を知らないんですが無意識で知っているんだと予想します。
誰かに知らせたく噂を流していたんだと予想します。
納得しかねている敬に凪は末真に聞いてみろ、もっと分り易く教えてくれると伝えます。
百合原美奈子が行方不明って事になりました。
凪は本物の彼女はもっと前に殺されていると予想しています。
敬はマンティコアが死んだ事で彼女が行方不明扱いになった事に複雑な気持ちになっています。
早乙女正美も消滅したので行方不明扱いになります。
男子なのでまだそれ程大事になっていません。
結局何でもない事になってしまうんだねって敬の感想に凪はその方が良いと答えました。
これって修羅場に慣れ過ぎた者の感想じゃねーかな?
校門に到着しると門番をしていた委員会の後輩が圭に声を掛けてきます。
トイレに行きたいので交代してと言ってきます。
敬は快諾しました。
凪には好かれてるじゃんか、と揶揄われます。
昨日、史郎は事件が解決した後に凪たちにお礼を言ってきました。
彼は自分が直子に代わってお礼を言う必要を感じていました。
敬が史郎の直子への気持ちを聞くと交際を断ろうと考えていたが今は分からないと言っていました。
凪が直子からエコーズが天の使いだと聞いていたと明かします。
エコーズは地球を残すか滅ぼすか最終判断をする為に地球にやって来た天使だ。
今も地球が残っているって事はエコーズは人類を善だと判断したんじゃないかと言いだします。
敬は友人である直子の死を無駄にしたくない為に言わずにいられなかったんだと感じます。
本当の事なんですがエコーズと意思疎通ができたのは直子だけなので分からないよな。
凪は世界を救ったのは自分でもブギーポップでもなくエコーズに優しくした直子だと言っています。
お礼を言う事も出来ないと悔やんでいます。

宮下藤花と竹田啓司が仲良く下校しようとしています。
敬を振った啓司は彼女と目を合わせるのが辛そうです。
敬は自分から明るく彼に声をかけました。
凪が藤花に声をかけます。
不良生徒が恫喝している風に見えますね。
啓司も凪が普通じゃないと知っているので藤花を庇おうとしています。
藤花が大丈夫だと伝えて凪と挨拶を交わします。
凪は宮下藤花と話すのは初めてのようですね。
ブギーポップとは友人と言っても差し支えない程親しそうなので奇妙な感じがしますね。
オレは霧間凪っていうんだ、よろしく、と言って握手を求めます。
藤花はよろしくと言って握手しました。
藤花に声をかけられなかった敬は笑うのって難しいのねって感想を述べます。
凪は何だよ急にと不思議そうにしていました。
凪が下手糞な口笛を吹き始めます。
それは直子が好きだった歌だね。
敬が歌い始めました。
敬は凪とブギーポップと知り合う事になったのね。
マンティコアに啖呵を切った敬は賞賛に値するね。
彼女も基本的に正義マンなんだな。
だから凪と気が合うのだろうね。

成分表
成分含有量(5:多い、1:少ない)
美少女5
戦闘5
作戦5
正義5
ラッキースケベ1


AmazonLink: ブギーポップは笑わない (電撃文庫)

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