ラノベの感想) 掟上今日子の裏表紙

レーベル:講談社BOX
発行日:2017/6/1
著者:西尾維新
イラスト:VOFAN
ISBN:978-4-06-220576-4

今日子さんが強盗殺人容疑で逮捕されました。
状況は彼女に不利ですよ。
大金持ちのコイン蒐集家の家にある展示室で凶器の刀型コインを右手で握りしめた状態で今日子さんは眠っていました。
眠っている所を逮捕されたようです。
展示室は密室になっていて外から中に入れない構造になっていました。
そこで被害者であるコイン蒐集家の十木本未末さんと一緒に発見されました。
状況証拠を見ると今日子さんが十木本さんを殺したように見えます。
留置所に拘留されている今日子さんは対応した警察官たちに無茶な要求をしていたようです。
彼女は夕食用に6000円もするデパ地下のお弁当を要求していました。
その要求が通ってしまう理不尽さです。
他にも拘留中はオレンジの繋ぎを着せられる決まりのようですが、今日子さんは普通の女性用の洋服を着ていました。
これも今日子さんに着させる予定だった繋ぎが全て濡れていて着られなかったからだそうです。
今日子さんが拘留されているのは千曲川暑って警察署なのですが、署内に今日子さんのファンが居る様です。
今日子さんは対応が難しい厄介な容疑者なので過去に今日子さんと争った事のある日怠井警部が担当する事になりました。
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日怠井警部は大柄で強面です。
本人にそのつもりが無くても自白を強要する結果になってしまう人でした。
彼は冤罪発生装置との不名誉な異名を持っています。
しかも且つて今日子さんとは誤認逮捕した隠館厄介の事件で争った経験がありました。
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今日子さんは警察から捜査協力を依頼されて見事に事件を解決しているので警察内部にファンが多いんだよ。
しかし今日子さんに厄介の誤認逮捕を証明された日怠井警部は今日子さんを嫌っていました。
そして彼女の事を警戒していました。
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日怠井警部が今日子さんを尋問する事になったのですが、今日子さんの態度は寛いだものでした。
状況証拠からすれば今日子さんが十木本さんを殺害したと自供すれば事件は解決するのですが、それは不可能でした。
今日子さんは寝てしまっていたので当時の記憶がスッパリ無くなっていました。
日怠井警部は自供を引き出そうとしましたが、忘れてしまっているので無理なんだよね。
今日子さんは厚かましくも日怠井警部に捜査協力を申し出てきました。
依頼料まで貰う積りですよ。
日怠井警部から捜査資料を見せて貰った今日子さんは、呑気にも証拠を見る限り自分がやったとしか思えませんと言ってます。
しかし記憶を失っているので自供では無いんだよね、これは困ったぞ。
困ったしまった日怠井警部は、今日子さんに詳しい人物に今日子さんが捕まった理由を聞いてみる事にします。
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日怠井警部が連絡を取った相手が自分が誤認逮捕で捕まえた隠館厄介でした。
二人でファミレスで夕食を共にしています。
二人とも大柄なので目立ってましたよ。
日怠井警部は事件の内容を伏せた形で厄介に今日子さんが大人しく捕まった理由を聞いてきます。
厄介は今日子さんは事件を解決する為の情報を集める為に敢えて捕まったのではないかとの意見を述べました。
日怠井警部はありそうだと思い今日子さんのもとに戻って行きます。
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今日子さんが拘留されたと知った厄介は知人に頼る事にします。
探偵を助けるのに他の探偵の力を借りたのでは置手紙探偵事務所の看板に傷がつくと考えた彼はジャーナリストに頼る事にしました。
厄介も必死だったようです。
且つて彼に告白してきて振ってしまった囲井都市子に会う事にします。
囲井さんはプロですね、キッチリと事件の事を調べてくれます。
彼女も今日子さんのファンなので協力したかったようです。
厄介を中心に据えると今日子さんは恋敵に見えなくもないのですが、厄介に恨み言の一つも言わなかったのは評価できるね、プロだ。
事件の概要を知った厄介に日怠井警部から今日子さんの面会に来いとの連絡が入ります。
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今日子さんは警察の捜査状況を信頼していない様子でした。
そこで二正面作戦に出る事にしたようです。
深夜の面会室に厄介を呼び出しました。
ここでも今日子さんが日怠井警部に我がままを言ったようです。
面会室で今日子さんと対面した厄介は驚く事になりました。
今日子さんはなんと女性警察官の制服を着ていました!!
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面会時間外に容疑者を留置所から出すのはルール違反なようです。
署内を移動するとは言え、見つかると大変だと言って変装する為に今日子さんが女性警察官の制服を所望したようです。
あくまでも日怠井警部を心配しての行動と彼女は主張したようだぞ。
今日子さんは自由に行動していますね。
ここで今日子さんは日怠井警部の目を盗んで厄介に暗号を渡しました。
日怠井警部は途中で今日子さんが厄介に暗号を渡したと気が付きましたが厄介は捕まる前に逃げ出します。
厄介は千曲川暑から出られない今日子さんに代わって事件の調査をする事になりました。
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今日子さんは日怠井警部にもヒントを出していました。
今回の事件で今日子さんは置手紙探偵事務所の名刺を持っていませんでした。
日怠井警部は今日子さんが以前の事件で渡してきた置手紙探偵事務所の名刺を思い出します。
置手紙探偵事務所に電話すると警備主任の親切さんがでました。
親切さんはやり手ですね、日怠井警部は自分の携帯電話で電話したのですが、彼が本物の警察官か確認する為に一度電話を切ってから、千曲川暑に掛けなおしてきました。
流石は今日子さんですね、優秀な人を雇っています。
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親切さんは今日子さんが拘留されていると聞くと今日子さんと十木本さんとの関係を教えてくれます。
十木本さんの個人情報も教えてくれました。
今日子さんは十木本さんに依頼を受けていたそうです。
十木本さんはコインの蒐集に今日子さんの調査力を使おうとしたようです。
まあこれは建前で、十木本さんは今日子さんに惚れてしまい彼女を口説こうとしていたそうです。
今日子さんは最初の依頼の時だけ依頼料を受け取ったそうですが、それ以降は依頼料を貰っていなかったそうです。
今日子さんは眠ると記憶を失うので十木本さんを袖にした事も忘れます。
十木本さんは何度も今日子さんに依頼を出して彼女を口説いていたようです。
今日子さんは口説かれて悪い気はしないと言っていたそうです。
日怠井警部は悪女めと思っています、うん、これは彼の意見に同意できるよね。
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十木本さんいが身体的な問題を抱えていた事も親切さんの情報で判明しました。
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今日子さんからの暗号を受け取った厄介は十木本邸に向かいます。
凄いお屋敷なんだよね、ポリスボックスが近くにあります。
下手に周辺をうろうろしていると捕まってしまいます。
困っていると裏口から十木本さんの乳母が出てきました。
菅原刀自さんという老婆です。
彼女の案内で十木本邸に入る事になりました。
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菅原さんから十木本さんが厄介の事を知っていて、羨んでいたと知らされます。
十木本さんは今日子さんの相棒になりたかったそうです。
菅原さんは厄介の事を忘却探偵の相棒とぼっちゃまから聞いていると言っていました。
厄介は菅原さんの案内で事件のあった展示室に入ります。
そこで今日子さんの与えてくれた暗号が解読できたようです。
日怠井警部に連絡して警察に出頭する事にしました。
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面会室にスマートフォンを持ち込んで留置場に居る今日子さんに厄介と日怠井警部のやり取りを見て貰う事になっていました。
厄介は日怠井警部に事件の真相を説明します。
スマートフォンのカメラに向かって厄介が今日子さんに自分の推理の出来を確認すると彼女は寝息を立てていました。
厄介の推理は合格点に達していたようです。
厄介の説明で今日子さんの容疑は晴れる事になりました。
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目覚めた今日子さんは早速、日怠井警部に噛みついていました。
彼女は自分が拘留されている理由を忘れています。
しかも女性警察官の制服を着ている事に関しても日怠井警部に文句を言っています。
日怠井警部は今日子さんが是非にと言って着替えたんだと教えても冗談としか受け取っていません。
日怠井警部に良かった事があるとすれば、事件解決を今日子さんに依頼した事実を今日子さんが忘れたように思える事ですね。
今日子さんは電気椅子探偵と言っていましたが、今回は自分で調査する事なく事件を解決してしまいました。
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厄介は求職中なので履歴書を書いていました。
今回の事件で忘却探偵の助手としてやっていく自信が付いたのか、履歴書を持って置手紙探偵事務所に向かうようです。
今日子さんの助手として就職しようと考えているようですね。
厄介は独自のコネクションを持っているうえ、今日子さんの与えたヒントから事件の真相に行きついたので能力的にも問題は無さそうです、意外と採用されるかもしれないね。
今日子さんは厄介の事を「えっと、厄介さんとお呼びしても?」と言って厄介と呼び始めたので脈はありそうだよ。
会うときは毎回初対面になるんだけど、何度も会っているうちに対応に変化があるのかもしれないね。
それとも厄介の今日子さんに対する態度が滑らかになっていっているので、そこから厄介を自分に近しい人物と評価しているのかな?
厄介が今日子さんの相棒として雇われるのか注目ですね。
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成分美女事件推理恋愛
評価AAAAC
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