ラノベの感想) ソードアート・オンライン 第11巻 アリシゼーション・ターニング (電撃文庫)
概略:
キリトとユージオの傍付き錬士のロニエとティーゼがライオスとウンベールに襲われます。二人を救う為にユージオが禁忌目録に反する行動を取る事になりました。ユージオはウンベールの左腕を斬り飛ばしました。キリトは元から禁忌目録による拘束を受けていないのでライオスの腕を斬り飛ばします。ライオスが禁忌目録の順守と自分の天命の維持の板挟みにあい錯乱状態に陥り狂死しました。罪人となったキリトとユージオは整合騎士になっていたアリスに引っ立てられてセントラル・カセドラルに連行されました。アスナはオーシャン・タートル内で比嘉が開発中のロボットと遭遇する事になります。菊岡はこのロボットの発展型を現実世界に出てきたフラクトライトのボディにしようと計画しています。
レーベル:電撃文庫
発行日:2012/12/10
著者:川原礫
イラスト:abec
ISBN:978-4-04-891157-3
雰囲気:ユージオ限界突破、罪人、ロボットと対面、アンダーワルドの成り立ち
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第五章 右眼の封印 人界暦380年5月
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キリトとユージオは12人の上級剣士に選ばれました。
ユージオが5位でキリトが6位です。
ユージオとキリトは傍付き錬士を選ぶ権利を得ました。
序列順に指名していくそうですがキリトとユージオは指名権を放棄して最後に残った者を錬士にしました。
それがティーゼ・シュトリーネンとロニエ・アラベスです。
彼女たちは六等爵家出身です。
彼女たちが残っていたのは爵位が低いからでした。
なるほどね、キリトとユージオは候補者の中から彼女たちを自発的に指名したのではないのね。
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キリトが座学試験の一夜漬けをする事にしたのでユージオは一人で修練場に向かいました。
そこには主席のライオス・アンティノスと次席のウンベール・ジーゼックが来ていました。
二人が昨年度の序列が低かったのは傍付き錬士をしたくなかったからです。
二人は型の出来栄えを見せ合っていました。
ライオスとウンベールはキリトの事を警戒しているのでユージオが一人だと知り挑発してきました。
ユージオは意外と短気な性格ですね、彼らの挑発に乗ってしまいウンベールと手合わせする事になります。
結果は引き分けに終わるのですがウンベールは納得していませんでした。
ライオスは面白そうに見ていて今後の嫌がらせ計画を練っているようです。
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ユージオはロニエと打ち解けているとは思えないキリトに気を遣い4人でピクニックに行く事を企画しました。
ユージオも6等爵家のティーゼを相手にして気後れしているようです。
ティーゼから6等爵家には貴族裁決権が無いと聞いて驚いています。
裁決権があるのは4等爵家までなんだそうです。
その権利は自分よりも下位の貴族と私領地の民に対して行使できるそうです。
《禁忌目録》と《帝国基本法》に反しない限り何でもできるんですが、善良なティーゼはそこまでの考えには至っていません。
平民であるユージオもこれを悪用して非道な行いが可能だという事に気付きませんでした。
ライオスとウンベールがこの貴族決裁権を悪用する事になります。
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4人はティーゼとロニエが作ってきたお弁当を食べる事になりました。
驚いた事に食材は前日にキリトが買いに行った物だそうです。
ユージオはキリトが実は二人と打ち解けいてると知り驚いています。
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ティーゼがユージオとキリトに相談を持ち掛けてきました。
二人と同室のフレニーカと言う娘がウンベールに酷い目に遭わされているので助けて欲しとお願いされます。
フレニーカはウンベールの傍付き錬士に指名されています。
理由を聞くとフレニーカはウンベールに口では言えない恥ずかしい行為を強要されているそうです。
詳しく語らせるのを可哀想だと感じたユージオは詳細を聞く事を止めてしまいます。
凄く紳士的な態度ですがウンベールを追及しようとするならば浅はかだったかもしれないね。
言い逃れを許す事に成ってしまうんだよね。
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ティーゼは父親から貴族とは平民が平和で楽しく暮らせるように努力する存在なのだと教えられたそうです。
いずれやってくると言われているダークテリトリーの軍勢と率先して戦い平民よりも先に死ぬために良い暮らしをさせて貰っているのだと教えられたそうです。
それなのに4等爵家のウンベールが貴族にあるまじき卑劣な行為をしている事が信じられないと語ります。
話を聞いていたキリトがティーゼの父親の事を称賛しています、一度会ってみたいと言ってるね。
キリトはティーゼの父親の事を貴族の鏡と思ったようです。
キリトはティーゼの父親が持つ魂を《ノーブル・オブリゲーション》と言っていました。
ユージオとキリトはウンベールに抗議しに行く事にします。
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ライオスとウンベールはキリトとユージオと同様に居間を共有する並び部屋を宛がわれています。
彼らの部屋は間取りは同じですが豪華な調度品が運び込まれて豪華な仕様になっています。
ユージオがウンベールがフレニーカに行っている行為を咎めると何が問題なんだ?と言い返されてしまいます。
内容を詳しく聞いていないユージオは言葉に詰まってしまいます。
ウンベールがフレニーカに課したご奉仕行為を語る事になりました。
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ウンベールはユージオと引き分けた事が悔しくて剣を振るようになったそうです。
筋肉痛になたので入浴時にフレニーカにマッサージを命じたそうです。
その際にフレニーカの衣服が濡れる事を案じて彼女に下着姿になる事を許可したそうです。
ウンベールはフレニーカの事を案じる自分は優しいだろ?と言っています。
ふんふん、これはフレニーカが夜な夜な泣いている訳ですね。
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昨年度ユージオはゴルゴロッソの傍付きをしていました。
ゴルゴロッソは筋力を鍛える事を大切にしていたので月一でユージを裸にして筋肉の付き方を確認していました。
そして足りない筋肉を鍛える方法を教えてくれたそうです。
ライオスとウンベールはそれを知っていて自分は裸になるのを拒まなかったのにフレニーカへの行為を咎めるのか?と屁理屈を言ってきました。
ユージオはゴルゴロッソの事を馬鹿にされて爆発しそうになっています。
付いてきていたキリトがユージの踵を蹴り彼を冷静にしていました。
ユージオはフレニーカへの対応に改善が無い場合は教官に調査を依頼しますと言い残して帰る事にします。
ユージオの忠告が効いたのか暫く二人は大人しくなりました。
キリトとユージオに嫌味を言ってくる事も無くなっていました。
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キリトはライオスとウンベールの強さの秘密は彼らの自尊心の高さにあると考えていました。
ユージオはそれが納得できないようですね。
イメージ力が剣に力を与えるのならば有効なように思えます。
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ある雨の日にティーゼとロニエが部屋の掃除にやってくるのが遅れました。
ライオスとウンベールに何かされているのでは?と心配になったキリトは二人が暮らす一般寮に迎えに行く事にします。
行き違いを避ける為にユージオが一人部屋に残る事になりました・・・そこにフレニーカがやって来ました。
彼女からティーゼとロニエがウンベールの所に直談判に向かったと聞いたユージオは彼らの部屋に向かう事にします。
フレニーカを留守番に残してキリトが戻ってきたら事情を説明して貰う事にします。
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ライオスとウンベールの部屋に到着すると二人は笑顔でユージオを迎え入れてくれました。
ティーゼとロニエが来ていないかと聞いてみると彼らはユージオを寝室に案内します。
そこには縄で縛り上げられたティーゼとロニエがベットに転がされていました。
念の入った事にロニエとティーゼの天命が減らない様に特殊な縄を使っています。
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ライオスはティーゼとロニエが3等爵家の自分に不敬な行動を取ったので貴族裁決権を使い仕置きをすると言っています。
ライオスは禁忌目録にも帝国基本法にも抵触しないぞと楽しそうに語ります。
ユージオはライオスの言っている事は正しいと認めますが人を守れない法に価値があるのか?との疑問を抱きます。
ユージオの右目の奥が鈍い痛みを放ち始めます。
ライオスがティーゼをウンベールがロニエを犯そうと考えているようでした。
ライオスに逆らえばお前も貴族裁決権で裁くぞと言われてユージオは動けなくなります。
動けないユージオに向かってティーゼは健気にもこれは自分が失敗した結果です、ユージオ先輩は悪くありません、と言ってきます。
気丈な振る舞いを見せるティーゼを見てライオスは嗜虐心を刺激されています。
ウンベールはどちらが先に泣き叫ばせる事が出来るか競争しましょうと下品な事を言っています。
いよいよ犯されそうになったティーゼが、ユージオ先輩たすけて、と泣き叫ぶ事になります。
ティーゼの叫びを聞いてユージオは法を破る行動に出ました。
この時ユージオの視界に【SYSTEM ALERT:CODE871】との神聖文字が浮かびました。
ユージオの右目が爆発してユージオは動けるようになりライオスとウンベールに斬りかかりました。
フレニーカに教えられて焦って部屋を飛び出したので青薔薇の剣を持ってきていました。
ライオスはユージオの斬撃を避けましたがロニエに入れようとしていたウンベールは左腕を切断されてしまいました。
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血が噴き出し天命が減り始めたウンベールは動転してライオスに助けを求めます。
ライオスは落ち着いていて片腕を斬り落とされても天命が尽きる事は無いと聞いたぞ。
縄で腕を縛り止血しておけと命じています。
ライオスはそれに素直に従っているのがちょい奇妙です・・・爵位が上のライオスには逆らえないのだろうか?
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ユージオが他人を傷つけ禁忌目録に違反した事実を確認したライオスは狂喜していました。
ユージオの事を罪人と断じて自分が貴族として処刑すると言っています。
ライオスは自分の剣を抜き放ち禁忌目録を破った衝撃により動けなくなっているユージオの首を跳ねようとしています。
振り下ろされたライオスの剣は遅れてやってきたキリトの剣に受け止められる事になりました。
ライオスは禁忌目録に反した罪人を処断するところだ邪魔をするなとキリトに文句を言ってきます。
キリトは「禁忌だの、貴族の権利だの、知ったことか」と言ってライオスを威嚇します。
ライオスはキリトの事も罪人と断定して斬りかかって来ました。
ライオスはキリトを斬る口実ができたと喜んでいます。
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ユージオはライオスを迎え撃つ前にギガスシダーの剣が大きくなったのを目撃します。
ライオスは《天山烈波》で斬りかかって来ました。
これに対してキリトはソルティリーナ先輩の持ち技《輪渦》で応戦しました。
キリトはソルティリーナ先輩が最後の試合でウォロ相手に見せた単発秘奥義を二連撃する技を使いました。
結果、キリトはライオスの両手首を切り飛ばす事になりました。
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両腕から出血しているライオスは自分の傷を止血する為にウンベールが止血に使っている縄を貸せと迫ります。
これにはイエスマンのウンベールも拒否する姿勢を見せました。
ウンベールから止血している縄を奪い取ると彼の天命を奪う行為を働く事になり禁忌目録に違反します。
しかし早く止血しないと自分の天命が失われてしまいます。
ライオスは自分の天命を守る為には禁忌目録に違反しなければならない状況に陥りました。
ライオスは禁忌目録を破って助かるか、守って死ぬかの選択を迫られ狂ってしまいました。
奇声を上げて倒れてしまいます。
ウンベールが確認するとライオスは死んでいました。
ウンベールはキリトの事を人殺しの化物と叫んで部屋から逃げ出しました。
ライオスは貴族としての自尊心を肥大化させてはいましたが自分を守るか禁忌目録を守るかの優先順位の選択ができませんでした。
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ユージオは自分が罪人になってしまったと考えています。
ティーゼは自分の事を怖がっているのではないか?と心配していましたが彼女のユージオへの態度は変わりませんでした。
自分の所為でユージオに罪を犯させてしまったと泣いています。
ユージオとキリトは空間に《スティシアの窓》に似ているがずっと大きく丸い窓が浮かんだのを確認します。
ロニエとティーゼに見せないようにしてキリトとユージオは窓を観察します。
窓の中には男か女か分からない若いのか年寄りなのか分からない生白い肌の存在が居ました。
彼らはこの場で起こった事を検分していたようです。
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キリトとユージオは修剣学院の懲罰房で一晩過ごす事になりました。
翌朝アズリカ先生がやって来て二人を整合騎士に引き渡す事になりました。
アズリカ先生が神聖術を使い破壊されたユージオの右目を治してくれました。
アズリカ先生が奇妙な事を言っていました。
彼女はユージオに、右眼の封印を破る事が出来のだから自分がいけなかったところまで行けるはず、その剣と友を信じなさい、と言っていました。
キリトには、あなたが何者なのか解りませんでした、ですが、あの塔に達した時に、きっと何かが起きる、その先に光があらんことを、と言っていました。
彼女はこの世界の在り方に疑問を持っているように思えます。
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二人は整合騎士に引き渡される事になりました。
そこには驚きの展開が待っていました。
二人を引き取りに来た整合騎士はルーリットの村から連れ去られたアリスが成長した姿をしていました。
整合騎士はアリス・シンセシス・サーティと名乗りました!!
懐かしさと嬉しさからユージオはアリスに近寄り彼女に触れようとします。
ここでアリスが予想外の行動を取りました。
アリスは持っていた剣の鞘でユージオの事をぶん殴りました。
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彼女はユージオとキリトの事を忘れているようです。
彼女は、自分はお前達の天命を7割まで減じる権利を有している、逆らうんじゃない、と脅してきました。
3割ほどの天命を奪うつもりで殴りつけたユージオの天命が、その半分しか減ってない事に彼女は驚いています。
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アリスに連れ去られようとしている二人の元にティーゼとロニエがやって来ました。
二人は苦労して青薔薇の剣とギガスシダーの剣を持ってきてくれました。
アリスに二人に剣を渡す事を許可して欲しとお願いしています。
アリスは罪人に武器を渡す事はできないので自分が預かると言って2本の剣を受けとりました。
ユージオとキリトが振るのに苦労する2本の剣を軽々と持っています。
整合騎士とはそれほど強力な存在のようですね。
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ロニエがお弁当を渡してくれました。
道中食べて下さいと言っています。
彼女のキリトとユージオに対する親愛も変化していないようです。
別れに際してティーゼは自分が整合騎士になってユージオを助け出すと言ってくれます。
ティーゼはユージオに惚れているようですね。
そう言えば、掃除が終わったティーゼを呼び止めてウンベールに忠告した事を話した時に、彼女は告白まがいの事を言ってたね。
ユージオが整合騎士になれなかったら婿に来て欲しいと、まあ、その時は「私の」とだけしか言えて無かったけど。
ユージオとキリトはアリスに連れられてセントラル・カセドラルに連行される事になりました。
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転章3
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アスナはキリトが入っている《ソウル・トランスレーター》(STL)4号機に向かう為に通路を歩いていました。
オーシャン・タートルには中央部に直径20メートル、高さ100メートルのメインシャフトが通っています。
メインシャフトの中にSTLと《ライトキューブ・クラスター》が設置されています。
ライトキューブ・クラスターの中にアンダーワールド人のライトキューブが格納されているみたいです。
メインシャフトは上下に分かれていてキリトが入っている4号機は《アッパー・シャフト》にあります。
そこに向かうには一度下に降りてから上に登る必要がありました。
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途中にシャフトを上下に分割するコンポジット・チタン製耐圧隔壁があります。
至近距離から自動小銃による射撃を受けても軽々耐えられるそうです。
アスナは軍艦でもないこのメガフロートに必要なのか?と疑問に思っています。
このような設備が存在するって事は、オーシャン・タートルは何者かの襲撃を受ける可能性があるのでしょうか?
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途中の階段でアスナはロボットに遭遇する事になりました。
ロボットを見たアスナは階段の端に飛び退き驚いています。
ロボットには大中小三つのカメラが搭載されていてアスナの事を注視してきました。
アスナが逃げようとしていると、比嘉がやって来てロボットに止めろと命じています。
続いて凛子も出て来て事情を説明してくれました。
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比嘉が凛子にロボットの改良を手伝って欲しいとお願いしてきたそうです。
話を聞くと菊岡がこのロボットの製作を比嘉に命じたそうです。
菊岡はアンダーワールド人が現実世界にやってきた時に使う為のボディとしてロボットの開発を命じたそうです。
ロボットの本名は《エレクトロアクティブ・マッスルド・オペレーティブ・マシーン》略してEMOM。
そして1号の1をつけてイチエモンと言うそうです。
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アスナはキリトの入っているSTLを見つめています。
アスナは自分もアンダーワールドにダイブしてキリトを助けに行ければ良いのにと思っていました。
アスナはオーシャン・タートルに来るのに際して母親の京子に神代凛子博士に同行する形で最先端企業の研究施設を数日間見学してくる、と告げました。
京子は「気をつけて行ってらっしゃい」と言って見送ってくれたそうです。
嘘は吐いていませんが苦しい言い訳だったようです。
アスナは3日オーシャン・タートルに滞在する事に成っています。
その間にキリトが目覚めなければ彼と会話する事はできません。
安岐さんはキリトの治療は順調で1両日中には脳神経ネットワークの再生が完了して、意識回復段階に進めると言っていました。
アスナはキリトと再会する事ができるのでしょうか?
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アスナが居るサブコントロール室には比嘉と凛子も来ていました。
二人はロボットの改良案について熱い議論を展開していました。
凛子は比嘉が機材の使い惜しみをする癖を非難しています。
イチエモンの外見を見たアスナはアンダーワルド人が中に入るのを嫌がらないかな?との疑問を呈しました。
それを聞いた比嘉はアンダーワールド人用のロボットは別なのを製作していると教えてくれました。
名前はニエモンと言うそうです。
ニエモンはバランサーを必要としないのでもっと人間に近い外見をしていると言っていました。
アンダーワールド人は人間と同じようにバランス調整を行えると思われるのでバランサーは不要なんだそうです。
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比嘉はイチエモンと一緒に朝食を採ると言っているので凛子はアスナを連れて食堂に向かいます。
途中の通路でラース研究員と思しき人物とすれ違う事になりました。
アスナはその人物に危険な印象を受けたようです。
レイピアをもっていたら柄に指先を触れさせていた、と感じています。
彼は何者なんでしょうね?アスナはラースの研究員だと思っています。
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第六章 囚人と騎士 人界暦380年5月
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牢獄の中で覚醒したキリトとユージオは脱出を図る事にします。
公理教会の本部にある牢獄からの脱走を提案したキリトにユージオが賛成しています。
キリトはユージオの精神に変化が起こっている事に感動していました。
キリトの目的にユージオを現実世界の菊岡や比嘉と対面させようとの項目が追加されました。
この段階でユージオは菊岡たちが求める優先順位を決められる判断力を有したAIになっているように思われます。
ユージオと対面したらきっと驚くだろうね。
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キリトは自分とユージオを戒めている鎖を使い脱出する事にしました。
鎖の耐久力と優先度が等価だったので2本の鎖を絡めて二人で引っ張りました。
耐久力がゴリゴリ削れて交差点で切れました。
牢屋の獄吏が居眠りしていたので二人は庭に出る事ができました。
庭には栽培を禁止されている薔薇の庭園が存在しました。
貴重な薔薇の存在にキリトは驚いていましたがユージオはこの場に神聖力が溢れている事を指摘します。
薔薇には多くの神聖力が含まれています。
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キリトは神聖術を使い奪われた《青薔薇の剣》とギガスシダーから削り出した《黒いやつ》の保管場所を探します。
セントラル・カセドラルの三階辺りに保管されている事が分かりました。
しかしセントラル・カセドラルへの入り口が存在しませんでした。
周囲を歩いて入り口を探している時に二人を待ってた整合騎士と遭遇する事になりました。
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整合騎士はエルドリエ・シンセシス・サーティワンと名乗りました。
彼の名乗りを聞いてキリトは整合騎士の命名規則を予想します。
最初に個体名がきて、次に共通名がきて、最後が個体番号だと予想します。
エルドリエが一月前に召喚された若輩だと言っていたので彼が一番新しい整合騎士のようです。
キリトは整合騎士の総数は31人なのか少ないな、と驚いています。
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エルドリエは尊敬するアリスの慧眼を讃えます。
彼がこの場に居たのはアリスから二人が脱走する可能性があるので見張れと命じられたからだそうです。
キリトとユージオは協力してエルドリエを倒そうと果敢に挑戦しました。
戦闘を始める前にユージオがエルドリエの事を知っているような事を言っていました。
キリトがソルティリーナ先輩から習った鞭を使う技を鎖により再現しようと試みます。
それが分かったエルドリエは《霜鱗鞭(そうりんべん)》と云う鞭を出してきました。
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霜鱗鞭は二つに分離してキリトを打ち据えます。
ユージオも打たれて噴水の中に落されてしまいます。
キリトとユージオはダメージを受けつつも有効な攻撃を与えキリトとエルドリエが密着する状態を作り出しました。
ユージオがエルドリエの正体について語る事になります。
ユージオはエルドリエが今年の四帝国統一大会で優勝したエルドリエ・ウールスブルーグだと伝えます。
ソルティリーナ先輩とウォロは彼に敗れたそうです。
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ユージオから本名を教えられたエルドリエに変化が生じました。
彼の額に逆三角形の紋章が浮かび、三角柱が浮かび上がって来ました。
エルドリエは自分は一月前にアドミニストレータ様に召喚された存在だと喚いています。
エルドリエに起きた現象を最後まで観察する事で整合騎士の秘密に迫れると考えたキリトは観察を続けます。
それによりアリスがユージオの事を忘れている理由も判明しそうです。
しかしエルドリエを守る為に他の整合騎士がやって来てしまいました。
整合騎士はドラゴンに騎乗していて空中から攻撃してきました。
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登場した整合騎士は「整合騎士に堕落の誘いを試みた罪、最早許せぬ!」と喚いて矢を射かけてきました。
キリトは右足を射抜かれてしまいます。
慌てて矢を抜いてユージオを連れて逃走を始めます。
ここでキリトの髪の間に入っている監視者が逃走経路を教えてくれたようです。
「おい、こっちじゃ!」との幼い少女の声が聞こえてきました。
キリトとユージオは声に従い声がした扉に飛び込みました。
扉の先は広い空間になっていてキリトとユージオは助けてくれた幼女に案内されて彼女の住処に向かう事になりました。
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幼女は、戦闘中に噴水に落ちてずぶ濡れのユージオに風呂に入ってこいと勧めてキリトと二人きりになります。
幼女はカーディナルと名乗りました。
カーディナルはキリトがアンダーワールド人ではなく外部から来た人間だと知っていました。
キリトはカーディナルからアンダーワールドで何が起こっているのか聞く事になりました。
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キリトはカーディナルにログアウトする術を知っているのか聞いてみます。
残念ながらログアウトするにはセントラル・カセドラルの最上階に行く必要があるそうです。
カーディナルも権限を奪われていて自由になるのはこの部屋の中だけだと自嘲していました。
カーディナルは初期段階ではSAOのカーディナルのように対人インターフェイスを持たない世界の調停者だったようです。
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カーディナルはこの世界に神は居ないと断言しました。
ユージオ達が信じているステイシアなどの存在はラースのスタッフがログインする為の最高権限(スーパー)アカウントだそうです。
ステイシア、ソルス、テラリア、ベクタ、この世界の神と言われている存在は全てスーパーアカウントだそうです。
これはユージオには聞かせられない話だね。
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キリトは人界暦が380年となっているのでこの世界には380年の歴史があると思っていました。
しかしカーディナルは400年以上の時間が経過していると教えてくれます。
公理教会を作り出し人界暦を定めたのが一人のアンダーワルド人だと教えてくれました。
それがアドミニストレータと名乗っている人物だそうです。
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カーディナルはこの世界に最初は4人の神が居たと言っています。
《原初の四人》とカーディナルは言っていました。
それは最初のフラクトライトを育てる為にログインしていたラースのスタッフだったそうです。
そのスタッフの中にフラクトライトに利己的な意識を植え付けた人物が一人居たそうです。
利己的な意識を植え付けられたフラクトライトが代を重ねて支配者階層になったそうです。
キリトは自分の現実の身体がライオスと同じ性質を持っているだろうスタッフの側にある可能性を考え戦慄しています。
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キリトはこの世界の結婚制度について質問しています。
アドミニストレータはシステム・コマンドを使いステイシア神に婚姻を宣誓して行為を行えばある確率に基づいて母親に子供が宿ると教えてくれます。
ライトキューブ・クラスター内の空きキューブに新たなフラクトライトの原型をロードして両親の外形的要素と思考・性向パータンの一部を組み込んだものを新生児として誕生させるそうです。
行為は現実世界の人間の生殖行為に準じている筈だと言っていました。
これ重要情報じゃないか?悪用すると色々と不埒な事が出来そうだぞ。
利己心の強い貴族同士が結婚すると更に強い利己心を持った子供が生まれ結果として代を重ねる度に利己心が強くなるようです。
貴族階級が欲望に忠実なのは《原初の四人》に紛れ込んでいた誰かが意図した結果のようだぞ。
そいつの思惑が気になるね・・・
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支配者階級の領主は反目していたそうですがあるとき領主家の間で政略結婚が行われたそうです。
そしてクィネラと云う才能に恵まれた強欲な女の子が生まれたそうです。
利己心の強い両親を持ったので彼女の利己心は凄く強くなったようです。
彼女の父親が可愛いクィネラを手放すのを拒んで《神聖術の修練》と云う天職を与えたそうです。
クィネラは才能を発揮してシステム・コマンドの解析に成功して《炎熱の矢》(サーマル・アロー)と云うオリジナルの攻撃術を編み出したそうです。
クィネラは家の近くの森で無害なキントビギツネを相手に《炎熱の矢》を試し撃ちしたそうです。
そしてキントビギツネを倒すと自分の権限が上昇したのを確認したそうです。
クィネラは毎晩キントビギツネを狩り自分の権限を上昇させたそうです。
クィネラの両親が《人を傷つけてはならん》と教えたのでクィネラは標的を人間にする事が出来なかったようです。
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クィネラは天候を予測するコマンドなどを発見して人々から崇められるようになっていきました。
権威を得ている彼女は自分以外の誰かが他の生物を殺す事で権限を上げられる事に気が付く事を恐れたそうです。
それを防ぐ為に彼女は公理教会を作り、禁忌目録を定めたそうです。
これが公理教会の支配体制の始まりだったそうです。
公理教会はクィネラが支配体制を確立する為の組織だったわけね。
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絶大な権力を得たクィネラでしたが己の天命が減るのを止める術は見出せないでいたそうです。
巨大化したセントラル・カセドラルの最上階のベッドで動けなくなってしまったそうです。
それでも彼女は諦めず天命を伸ばす術を探し続けていたそうです。
そしてクィネラは遂にコマンドのリストを引き出す事に成功したそうです。
カーディナルはラースのスタッフがこの世界から退去する時にそのコマンドは消去しておくべきだったと言っています。
コマンドリストの中に権限を昇格して管理者になれるコマンドが記載されていたようです。
それを使いクィネラはアドミニストレータとなったようです。
カーディナルはこの世界を設計する時に説明が難しい出来事を神の行いと設定した事も誤りだったと指摘しました。
それによりアンダーワールド人が公理教会を妄信する事になってしまったと文句を言っています。
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カーディナルは大貴族や皇族どもの私領地での行いは酷いモノだと言っています。
禁忌目録が殺人と傷害を禁じていなければ、どれほどの地獄となっていたか見当もつかないそうです。
その点だけは禁忌目録も有効だったと言えるかも。
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カーディナルにも自分よりも上位の権威に逆らえない理由は分からないそうです。
彼女はカーディナルというプログラムとして与えられた幾つかのルールには背けないそうです。
カーディナルとクィネラは禁忌目録には縛られないそうです。
しかしクィネラも親に与えられた幾つかの規則に逆らえなかったそうです。
カーディナルはクィネラの事を双子の姉と例えました。
禁忌目録に縛られない存在だから、そう表現したのだろうか?
二人の関係性にもまだ秘密がありそうですね・・・
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カーディナルの話を聞いた、キリトは菊岡たちがアンダーワールドの事をキチンと把握できているのか不安になっていますが、クィネラは外の世界への影響力を持っていないようです。
その点を考慮すると、クィネラの意思が強く働いているとはいえアンダーワールドは正常に稼働していると言えるようです。
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気になるのはカーディナルが言っていた《負荷実験段階》って言葉だよね。
アンダーワールドで何かが起こるような口ぶりだよね。
話を聞く限り現状のアンダーワールドはクィネラの理想を実現した世界のように思えます。
しかしダークテリトリーには全く影響力を持たないようなんですよね。
カーディナルはダークテリトリーから侵入してキリトに殺されたゴブリンたちもフラクトライトを持つ存在だと言っていました。
彼らは人界人とは逆にフラクトライトの原型に、殺せ、奪え、欲望に従え、との命令が与えらえた存在だそうです。
全く逆の価値観を持っているようなので対立は必至なように思えます。
負荷実験ってモノに関係しているように思えますね。
カーディナルの話を聞くとアドミニストレータに対抗するのは相当な困難が伴うように思えます。
キリトに策はあるのでしょうか?
キリトはユージオを菊岡や比嘉に紹介できるのだろうか?
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AmazonLink: ソードアート・オンライン11 アリシゼーション・ターニング (電撃文庫)
キリトとユージオの傍付き錬士のロニエとティーゼがライオスとウンベールに襲われます。二人を救う為にユージオが禁忌目録に反する行動を取る事になりました。ユージオはウンベールの左腕を斬り飛ばしました。キリトは元から禁忌目録による拘束を受けていないのでライオスの腕を斬り飛ばします。ライオスが禁忌目録の順守と自分の天命の維持の板挟みにあい錯乱状態に陥り狂死しました。罪人となったキリトとユージオは整合騎士になっていたアリスに引っ立てられてセントラル・カセドラルに連行されました。アスナはオーシャン・タートル内で比嘉が開発中のロボットと遭遇する事になります。菊岡はこのロボットの発展型を現実世界に出てきたフラクトライトのボディにしようと計画しています。
レーベル:電撃文庫
発行日:2012/12/10
著者:川原礫
イラスト:abec
ISBN:978-4-04-891157-3
雰囲気:ユージオ限界突破、罪人、ロボットと対面、アンダーワルドの成り立ち
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第五章 右眼の封印 人界暦380年5月
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キリトとユージオは12人の上級剣士に選ばれました。
ユージオが5位でキリトが6位です。
ユージオとキリトは傍付き錬士を選ぶ権利を得ました。
序列順に指名していくそうですがキリトとユージオは指名権を放棄して最後に残った者を錬士にしました。
それがティーゼ・シュトリーネンとロニエ・アラベスです。
彼女たちは六等爵家出身です。
彼女たちが残っていたのは爵位が低いからでした。
なるほどね、キリトとユージオは候補者の中から彼女たちを自発的に指名したのではないのね。
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キリトが座学試験の一夜漬けをする事にしたのでユージオは一人で修練場に向かいました。
そこには主席のライオス・アンティノスと次席のウンベール・ジーゼックが来ていました。
二人が昨年度の序列が低かったのは傍付き錬士をしたくなかったからです。
二人は型の出来栄えを見せ合っていました。
ライオスとウンベールはキリトの事を警戒しているのでユージオが一人だと知り挑発してきました。
ユージオは意外と短気な性格ですね、彼らの挑発に乗ってしまいウンベールと手合わせする事になります。
結果は引き分けに終わるのですがウンベールは納得していませんでした。
ライオスは面白そうに見ていて今後の嫌がらせ計画を練っているようです。
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ユージオはロニエと打ち解けているとは思えないキリトに気を遣い4人でピクニックに行く事を企画しました。
ユージオも6等爵家のティーゼを相手にして気後れしているようです。
ティーゼから6等爵家には貴族裁決権が無いと聞いて驚いています。
裁決権があるのは4等爵家までなんだそうです。
その権利は自分よりも下位の貴族と私領地の民に対して行使できるそうです。
《禁忌目録》と《帝国基本法》に反しない限り何でもできるんですが、善良なティーゼはそこまでの考えには至っていません。
平民であるユージオもこれを悪用して非道な行いが可能だという事に気付きませんでした。
ライオスとウンベールがこの貴族決裁権を悪用する事になります。
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4人はティーゼとロニエが作ってきたお弁当を食べる事になりました。
驚いた事に食材は前日にキリトが買いに行った物だそうです。
ユージオはキリトが実は二人と打ち解けいてると知り驚いています。
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ティーゼがユージオとキリトに相談を持ち掛けてきました。
二人と同室のフレニーカと言う娘がウンベールに酷い目に遭わされているので助けて欲しとお願いされます。
フレニーカはウンベールの傍付き錬士に指名されています。
理由を聞くとフレニーカはウンベールに口では言えない恥ずかしい行為を強要されているそうです。
詳しく語らせるのを可哀想だと感じたユージオは詳細を聞く事を止めてしまいます。
凄く紳士的な態度ですがウンベールを追及しようとするならば浅はかだったかもしれないね。
言い逃れを許す事に成ってしまうんだよね。
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ティーゼは父親から貴族とは平民が平和で楽しく暮らせるように努力する存在なのだと教えられたそうです。
いずれやってくると言われているダークテリトリーの軍勢と率先して戦い平民よりも先に死ぬために良い暮らしをさせて貰っているのだと教えられたそうです。
それなのに4等爵家のウンベールが貴族にあるまじき卑劣な行為をしている事が信じられないと語ります。
話を聞いていたキリトがティーゼの父親の事を称賛しています、一度会ってみたいと言ってるね。
キリトはティーゼの父親の事を貴族の鏡と思ったようです。
キリトはティーゼの父親が持つ魂を《ノーブル・オブリゲーション》と言っていました。
ユージオとキリトはウンベールに抗議しに行く事にします。
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ライオスとウンベールはキリトとユージオと同様に居間を共有する並び部屋を宛がわれています。
彼らの部屋は間取りは同じですが豪華な調度品が運び込まれて豪華な仕様になっています。
ユージオがウンベールがフレニーカに行っている行為を咎めると何が問題なんだ?と言い返されてしまいます。
内容を詳しく聞いていないユージオは言葉に詰まってしまいます。
ウンベールがフレニーカに課したご奉仕行為を語る事になりました。
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ウンベールはユージオと引き分けた事が悔しくて剣を振るようになったそうです。
筋肉痛になたので入浴時にフレニーカにマッサージを命じたそうです。
その際にフレニーカの衣服が濡れる事を案じて彼女に下着姿になる事を許可したそうです。
ウンベールはフレニーカの事を案じる自分は優しいだろ?と言っています。
ふんふん、これはフレニーカが夜な夜な泣いている訳ですね。
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昨年度ユージオはゴルゴロッソの傍付きをしていました。
ゴルゴロッソは筋力を鍛える事を大切にしていたので月一でユージを裸にして筋肉の付き方を確認していました。
そして足りない筋肉を鍛える方法を教えてくれたそうです。
ライオスとウンベールはそれを知っていて自分は裸になるのを拒まなかったのにフレニーカへの行為を咎めるのか?と屁理屈を言ってきました。
ユージオはゴルゴロッソの事を馬鹿にされて爆発しそうになっています。
付いてきていたキリトがユージの踵を蹴り彼を冷静にしていました。
ユージオはフレニーカへの対応に改善が無い場合は教官に調査を依頼しますと言い残して帰る事にします。
ユージオの忠告が効いたのか暫く二人は大人しくなりました。
キリトとユージオに嫌味を言ってくる事も無くなっていました。
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キリトはライオスとウンベールの強さの秘密は彼らの自尊心の高さにあると考えていました。
ユージオはそれが納得できないようですね。
イメージ力が剣に力を与えるのならば有効なように思えます。
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ある雨の日にティーゼとロニエが部屋の掃除にやってくるのが遅れました。
ライオスとウンベールに何かされているのでは?と心配になったキリトは二人が暮らす一般寮に迎えに行く事にします。
行き違いを避ける為にユージオが一人部屋に残る事になりました・・・そこにフレニーカがやって来ました。
彼女からティーゼとロニエがウンベールの所に直談判に向かったと聞いたユージオは彼らの部屋に向かう事にします。
フレニーカを留守番に残してキリトが戻ってきたら事情を説明して貰う事にします。
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ライオスとウンベールの部屋に到着すると二人は笑顔でユージオを迎え入れてくれました。
ティーゼとロニエが来ていないかと聞いてみると彼らはユージオを寝室に案内します。
そこには縄で縛り上げられたティーゼとロニエがベットに転がされていました。
念の入った事にロニエとティーゼの天命が減らない様に特殊な縄を使っています。
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ライオスはティーゼとロニエが3等爵家の自分に不敬な行動を取ったので貴族裁決権を使い仕置きをすると言っています。
ライオスは禁忌目録にも帝国基本法にも抵触しないぞと楽しそうに語ります。
ユージオはライオスの言っている事は正しいと認めますが人を守れない法に価値があるのか?との疑問を抱きます。
ユージオの右目の奥が鈍い痛みを放ち始めます。
ライオスがティーゼをウンベールがロニエを犯そうと考えているようでした。
ライオスに逆らえばお前も貴族裁決権で裁くぞと言われてユージオは動けなくなります。
動けないユージオに向かってティーゼは健気にもこれは自分が失敗した結果です、ユージオ先輩は悪くありません、と言ってきます。
気丈な振る舞いを見せるティーゼを見てライオスは嗜虐心を刺激されています。
ウンベールはどちらが先に泣き叫ばせる事が出来るか競争しましょうと下品な事を言っています。
いよいよ犯されそうになったティーゼが、ユージオ先輩たすけて、と泣き叫ぶ事になります。
ティーゼの叫びを聞いてユージオは法を破る行動に出ました。
この時ユージオの視界に【SYSTEM ALERT:CODE871】との神聖文字が浮かびました。
ユージオの右目が爆発してユージオは動けるようになりライオスとウンベールに斬りかかりました。
フレニーカに教えられて焦って部屋を飛び出したので青薔薇の剣を持ってきていました。
ライオスはユージオの斬撃を避けましたがロニエに入れようとしていたウンベールは左腕を切断されてしまいました。
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血が噴き出し天命が減り始めたウンベールは動転してライオスに助けを求めます。
ライオスは落ち着いていて片腕を斬り落とされても天命が尽きる事は無いと聞いたぞ。
縄で腕を縛り止血しておけと命じています。
ライオスはそれに素直に従っているのがちょい奇妙です・・・爵位が上のライオスには逆らえないのだろうか?
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ユージオが他人を傷つけ禁忌目録に違反した事実を確認したライオスは狂喜していました。
ユージオの事を罪人と断じて自分が貴族として処刑すると言っています。
ライオスは自分の剣を抜き放ち禁忌目録を破った衝撃により動けなくなっているユージオの首を跳ねようとしています。
振り下ろされたライオスの剣は遅れてやってきたキリトの剣に受け止められる事になりました。
ライオスは禁忌目録に反した罪人を処断するところだ邪魔をするなとキリトに文句を言ってきます。
キリトは「禁忌だの、貴族の権利だの、知ったことか」と言ってライオスを威嚇します。
ライオスはキリトの事も罪人と断定して斬りかかって来ました。
ライオスはキリトを斬る口実ができたと喜んでいます。
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ユージオはライオスを迎え撃つ前にギガスシダーの剣が大きくなったのを目撃します。
ライオスは《天山烈波》で斬りかかって来ました。
これに対してキリトはソルティリーナ先輩の持ち技《輪渦》で応戦しました。
キリトはソルティリーナ先輩が最後の試合でウォロ相手に見せた単発秘奥義を二連撃する技を使いました。
結果、キリトはライオスの両手首を切り飛ばす事になりました。
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両腕から出血しているライオスは自分の傷を止血する為にウンベールが止血に使っている縄を貸せと迫ります。
これにはイエスマンのウンベールも拒否する姿勢を見せました。
ウンベールから止血している縄を奪い取ると彼の天命を奪う行為を働く事になり禁忌目録に違反します。
しかし早く止血しないと自分の天命が失われてしまいます。
ライオスは自分の天命を守る為には禁忌目録に違反しなければならない状況に陥りました。
ライオスは禁忌目録を破って助かるか、守って死ぬかの選択を迫られ狂ってしまいました。
奇声を上げて倒れてしまいます。
ウンベールが確認するとライオスは死んでいました。
ウンベールはキリトの事を人殺しの化物と叫んで部屋から逃げ出しました。
ライオスは貴族としての自尊心を肥大化させてはいましたが自分を守るか禁忌目録を守るかの優先順位の選択ができませんでした。
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ユージオは自分が罪人になってしまったと考えています。
ティーゼは自分の事を怖がっているのではないか?と心配していましたが彼女のユージオへの態度は変わりませんでした。
自分の所為でユージオに罪を犯させてしまったと泣いています。
ユージオとキリトは空間に《スティシアの窓》に似ているがずっと大きく丸い窓が浮かんだのを確認します。
ロニエとティーゼに見せないようにしてキリトとユージオは窓を観察します。
窓の中には男か女か分からない若いのか年寄りなのか分からない生白い肌の存在が居ました。
彼らはこの場で起こった事を検分していたようです。
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キリトとユージオは修剣学院の懲罰房で一晩過ごす事になりました。
翌朝アズリカ先生がやって来て二人を整合騎士に引き渡す事になりました。
アズリカ先生が神聖術を使い破壊されたユージオの右目を治してくれました。
アズリカ先生が奇妙な事を言っていました。
彼女はユージオに、右眼の封印を破る事が出来のだから自分がいけなかったところまで行けるはず、その剣と友を信じなさい、と言っていました。
キリトには、あなたが何者なのか解りませんでした、ですが、あの塔に達した時に、きっと何かが起きる、その先に光があらんことを、と言っていました。
彼女はこの世界の在り方に疑問を持っているように思えます。
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二人は整合騎士に引き渡される事になりました。
そこには驚きの展開が待っていました。
二人を引き取りに来た整合騎士はルーリットの村から連れ去られたアリスが成長した姿をしていました。
整合騎士はアリス・シンセシス・サーティと名乗りました!!
懐かしさと嬉しさからユージオはアリスに近寄り彼女に触れようとします。
ここでアリスが予想外の行動を取りました。
アリスは持っていた剣の鞘でユージオの事をぶん殴りました。
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彼女はユージオとキリトの事を忘れているようです。
彼女は、自分はお前達の天命を7割まで減じる権利を有している、逆らうんじゃない、と脅してきました。
3割ほどの天命を奪うつもりで殴りつけたユージオの天命が、その半分しか減ってない事に彼女は驚いています。
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アリスに連れ去られようとしている二人の元にティーゼとロニエがやって来ました。
二人は苦労して青薔薇の剣とギガスシダーの剣を持ってきてくれました。
アリスに二人に剣を渡す事を許可して欲しとお願いしています。
アリスは罪人に武器を渡す事はできないので自分が預かると言って2本の剣を受けとりました。
ユージオとキリトが振るのに苦労する2本の剣を軽々と持っています。
整合騎士とはそれほど強力な存在のようですね。
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ロニエがお弁当を渡してくれました。
道中食べて下さいと言っています。
彼女のキリトとユージオに対する親愛も変化していないようです。
別れに際してティーゼは自分が整合騎士になってユージオを助け出すと言ってくれます。
ティーゼはユージオに惚れているようですね。
そう言えば、掃除が終わったティーゼを呼び止めてウンベールに忠告した事を話した時に、彼女は告白まがいの事を言ってたね。
ユージオが整合騎士になれなかったら婿に来て欲しいと、まあ、その時は「私の」とだけしか言えて無かったけど。
ユージオとキリトはアリスに連れられてセントラル・カセドラルに連行される事になりました。
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転章3
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アスナはキリトが入っている《ソウル・トランスレーター》(STL)4号機に向かう為に通路を歩いていました。
オーシャン・タートルには中央部に直径20メートル、高さ100メートルのメインシャフトが通っています。
メインシャフトの中にSTLと《ライトキューブ・クラスター》が設置されています。
ライトキューブ・クラスターの中にアンダーワールド人のライトキューブが格納されているみたいです。
メインシャフトは上下に分かれていてキリトが入っている4号機は《アッパー・シャフト》にあります。
そこに向かうには一度下に降りてから上に登る必要がありました。
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途中にシャフトを上下に分割するコンポジット・チタン製耐圧隔壁があります。
至近距離から自動小銃による射撃を受けても軽々耐えられるそうです。
アスナは軍艦でもないこのメガフロートに必要なのか?と疑問に思っています。
このような設備が存在するって事は、オーシャン・タートルは何者かの襲撃を受ける可能性があるのでしょうか?
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途中の階段でアスナはロボットに遭遇する事になりました。
ロボットを見たアスナは階段の端に飛び退き驚いています。
ロボットには大中小三つのカメラが搭載されていてアスナの事を注視してきました。
アスナが逃げようとしていると、比嘉がやって来てロボットに止めろと命じています。
続いて凛子も出て来て事情を説明してくれました。
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比嘉が凛子にロボットの改良を手伝って欲しいとお願いしてきたそうです。
話を聞くと菊岡がこのロボットの製作を比嘉に命じたそうです。
菊岡はアンダーワールド人が現実世界にやってきた時に使う為のボディとしてロボットの開発を命じたそうです。
ロボットの本名は《エレクトロアクティブ・マッスルド・オペレーティブ・マシーン》略してEMOM。
そして1号の1をつけてイチエモンと言うそうです。
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アスナはキリトの入っているSTLを見つめています。
アスナは自分もアンダーワールドにダイブしてキリトを助けに行ければ良いのにと思っていました。
アスナはオーシャン・タートルに来るのに際して母親の京子に神代凛子博士に同行する形で最先端企業の研究施設を数日間見学してくる、と告げました。
京子は「気をつけて行ってらっしゃい」と言って見送ってくれたそうです。
嘘は吐いていませんが苦しい言い訳だったようです。
アスナは3日オーシャン・タートルに滞在する事に成っています。
その間にキリトが目覚めなければ彼と会話する事はできません。
安岐さんはキリトの治療は順調で1両日中には脳神経ネットワークの再生が完了して、意識回復段階に進めると言っていました。
アスナはキリトと再会する事ができるのでしょうか?
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アスナが居るサブコントロール室には比嘉と凛子も来ていました。
二人はロボットの改良案について熱い議論を展開していました。
凛子は比嘉が機材の使い惜しみをする癖を非難しています。
イチエモンの外見を見たアスナはアンダーワルド人が中に入るのを嫌がらないかな?との疑問を呈しました。
それを聞いた比嘉はアンダーワールド人用のロボットは別なのを製作していると教えてくれました。
名前はニエモンと言うそうです。
ニエモンはバランサーを必要としないのでもっと人間に近い外見をしていると言っていました。
アンダーワールド人は人間と同じようにバランス調整を行えると思われるのでバランサーは不要なんだそうです。
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比嘉はイチエモンと一緒に朝食を採ると言っているので凛子はアスナを連れて食堂に向かいます。
途中の通路でラース研究員と思しき人物とすれ違う事になりました。
アスナはその人物に危険な印象を受けたようです。
レイピアをもっていたら柄に指先を触れさせていた、と感じています。
彼は何者なんでしょうね?アスナはラースの研究員だと思っています。
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第六章 囚人と騎士 人界暦380年5月
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牢獄の中で覚醒したキリトとユージオは脱出を図る事にします。
公理教会の本部にある牢獄からの脱走を提案したキリトにユージオが賛成しています。
キリトはユージオの精神に変化が起こっている事に感動していました。
キリトの目的にユージオを現実世界の菊岡や比嘉と対面させようとの項目が追加されました。
この段階でユージオは菊岡たちが求める優先順位を決められる判断力を有したAIになっているように思われます。
ユージオと対面したらきっと驚くだろうね。
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キリトは自分とユージオを戒めている鎖を使い脱出する事にしました。
鎖の耐久力と優先度が等価だったので2本の鎖を絡めて二人で引っ張りました。
耐久力がゴリゴリ削れて交差点で切れました。
牢屋の獄吏が居眠りしていたので二人は庭に出る事ができました。
庭には栽培を禁止されている薔薇の庭園が存在しました。
貴重な薔薇の存在にキリトは驚いていましたがユージオはこの場に神聖力が溢れている事を指摘します。
薔薇には多くの神聖力が含まれています。
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キリトは神聖術を使い奪われた《青薔薇の剣》とギガスシダーから削り出した《黒いやつ》の保管場所を探します。
セントラル・カセドラルの三階辺りに保管されている事が分かりました。
しかしセントラル・カセドラルへの入り口が存在しませんでした。
周囲を歩いて入り口を探している時に二人を待ってた整合騎士と遭遇する事になりました。
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整合騎士はエルドリエ・シンセシス・サーティワンと名乗りました。
彼の名乗りを聞いてキリトは整合騎士の命名規則を予想します。
最初に個体名がきて、次に共通名がきて、最後が個体番号だと予想します。
エルドリエが一月前に召喚された若輩だと言っていたので彼が一番新しい整合騎士のようです。
キリトは整合騎士の総数は31人なのか少ないな、と驚いています。
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エルドリエは尊敬するアリスの慧眼を讃えます。
彼がこの場に居たのはアリスから二人が脱走する可能性があるので見張れと命じられたからだそうです。
キリトとユージオは協力してエルドリエを倒そうと果敢に挑戦しました。
戦闘を始める前にユージオがエルドリエの事を知っているような事を言っていました。
キリトがソルティリーナ先輩から習った鞭を使う技を鎖により再現しようと試みます。
それが分かったエルドリエは《霜鱗鞭(そうりんべん)》と云う鞭を出してきました。
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霜鱗鞭は二つに分離してキリトを打ち据えます。
ユージオも打たれて噴水の中に落されてしまいます。
キリトとユージオはダメージを受けつつも有効な攻撃を与えキリトとエルドリエが密着する状態を作り出しました。
ユージオがエルドリエの正体について語る事になります。
ユージオはエルドリエが今年の四帝国統一大会で優勝したエルドリエ・ウールスブルーグだと伝えます。
ソルティリーナ先輩とウォロは彼に敗れたそうです。
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ユージオから本名を教えられたエルドリエに変化が生じました。
彼の額に逆三角形の紋章が浮かび、三角柱が浮かび上がって来ました。
エルドリエは自分は一月前にアドミニストレータ様に召喚された存在だと喚いています。
エルドリエに起きた現象を最後まで観察する事で整合騎士の秘密に迫れると考えたキリトは観察を続けます。
それによりアリスがユージオの事を忘れている理由も判明しそうです。
しかしエルドリエを守る為に他の整合騎士がやって来てしまいました。
整合騎士はドラゴンに騎乗していて空中から攻撃してきました。
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登場した整合騎士は「整合騎士に堕落の誘いを試みた罪、最早許せぬ!」と喚いて矢を射かけてきました。
キリトは右足を射抜かれてしまいます。
慌てて矢を抜いてユージオを連れて逃走を始めます。
ここでキリトの髪の間に入っている監視者が逃走経路を教えてくれたようです。
「おい、こっちじゃ!」との幼い少女の声が聞こえてきました。
キリトとユージオは声に従い声がした扉に飛び込みました。
扉の先は広い空間になっていてキリトとユージオは助けてくれた幼女に案内されて彼女の住処に向かう事になりました。
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幼女は、戦闘中に噴水に落ちてずぶ濡れのユージオに風呂に入ってこいと勧めてキリトと二人きりになります。
幼女はカーディナルと名乗りました。
カーディナルはキリトがアンダーワールド人ではなく外部から来た人間だと知っていました。
キリトはカーディナルからアンダーワールドで何が起こっているのか聞く事になりました。
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キリトはカーディナルにログアウトする術を知っているのか聞いてみます。
残念ながらログアウトするにはセントラル・カセドラルの最上階に行く必要があるそうです。
カーディナルも権限を奪われていて自由になるのはこの部屋の中だけだと自嘲していました。
カーディナルは初期段階ではSAOのカーディナルのように対人インターフェイスを持たない世界の調停者だったようです。
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カーディナルはこの世界に神は居ないと断言しました。
ユージオ達が信じているステイシアなどの存在はラースのスタッフがログインする為の最高権限(スーパー)アカウントだそうです。
ステイシア、ソルス、テラリア、ベクタ、この世界の神と言われている存在は全てスーパーアカウントだそうです。
これはユージオには聞かせられない話だね。
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キリトは人界暦が380年となっているのでこの世界には380年の歴史があると思っていました。
しかしカーディナルは400年以上の時間が経過していると教えてくれます。
公理教会を作り出し人界暦を定めたのが一人のアンダーワルド人だと教えてくれました。
それがアドミニストレータと名乗っている人物だそうです。
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カーディナルはこの世界に最初は4人の神が居たと言っています。
《原初の四人》とカーディナルは言っていました。
それは最初のフラクトライトを育てる為にログインしていたラースのスタッフだったそうです。
そのスタッフの中にフラクトライトに利己的な意識を植え付けた人物が一人居たそうです。
利己的な意識を植え付けられたフラクトライトが代を重ねて支配者階層になったそうです。
キリトは自分の現実の身体がライオスと同じ性質を持っているだろうスタッフの側にある可能性を考え戦慄しています。
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キリトはこの世界の結婚制度について質問しています。
アドミニストレータはシステム・コマンドを使いステイシア神に婚姻を宣誓して行為を行えばある確率に基づいて母親に子供が宿ると教えてくれます。
ライトキューブ・クラスター内の空きキューブに新たなフラクトライトの原型をロードして両親の外形的要素と思考・性向パータンの一部を組み込んだものを新生児として誕生させるそうです。
行為は現実世界の人間の生殖行為に準じている筈だと言っていました。
これ重要情報じゃないか?悪用すると色々と不埒な事が出来そうだぞ。
利己心の強い貴族同士が結婚すると更に強い利己心を持った子供が生まれ結果として代を重ねる度に利己心が強くなるようです。
貴族階級が欲望に忠実なのは《原初の四人》に紛れ込んでいた誰かが意図した結果のようだぞ。
そいつの思惑が気になるね・・・
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支配者階級の領主は反目していたそうですがあるとき領主家の間で政略結婚が行われたそうです。
そしてクィネラと云う才能に恵まれた強欲な女の子が生まれたそうです。
利己心の強い両親を持ったので彼女の利己心は凄く強くなったようです。
彼女の父親が可愛いクィネラを手放すのを拒んで《神聖術の修練》と云う天職を与えたそうです。
クィネラは才能を発揮してシステム・コマンドの解析に成功して《炎熱の矢》(サーマル・アロー)と云うオリジナルの攻撃術を編み出したそうです。
クィネラは家の近くの森で無害なキントビギツネを相手に《炎熱の矢》を試し撃ちしたそうです。
そしてキントビギツネを倒すと自分の権限が上昇したのを確認したそうです。
クィネラは毎晩キントビギツネを狩り自分の権限を上昇させたそうです。
クィネラの両親が《人を傷つけてはならん》と教えたのでクィネラは標的を人間にする事が出来なかったようです。
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クィネラは天候を予測するコマンドなどを発見して人々から崇められるようになっていきました。
権威を得ている彼女は自分以外の誰かが他の生物を殺す事で権限を上げられる事に気が付く事を恐れたそうです。
それを防ぐ為に彼女は公理教会を作り、禁忌目録を定めたそうです。
これが公理教会の支配体制の始まりだったそうです。
公理教会はクィネラが支配体制を確立する為の組織だったわけね。
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絶大な権力を得たクィネラでしたが己の天命が減るのを止める術は見出せないでいたそうです。
巨大化したセントラル・カセドラルの最上階のベッドで動けなくなってしまったそうです。
それでも彼女は諦めず天命を伸ばす術を探し続けていたそうです。
そしてクィネラは遂にコマンドのリストを引き出す事に成功したそうです。
カーディナルはラースのスタッフがこの世界から退去する時にそのコマンドは消去しておくべきだったと言っています。
コマンドリストの中に権限を昇格して管理者になれるコマンドが記載されていたようです。
それを使いクィネラはアドミニストレータとなったようです。
カーディナルはこの世界を設計する時に説明が難しい出来事を神の行いと設定した事も誤りだったと指摘しました。
それによりアンダーワールド人が公理教会を妄信する事になってしまったと文句を言っています。
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カーディナルは大貴族や皇族どもの私領地での行いは酷いモノだと言っています。
禁忌目録が殺人と傷害を禁じていなければ、どれほどの地獄となっていたか見当もつかないそうです。
その点だけは禁忌目録も有効だったと言えるかも。
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カーディナルにも自分よりも上位の権威に逆らえない理由は分からないそうです。
彼女はカーディナルというプログラムとして与えられた幾つかのルールには背けないそうです。
カーディナルとクィネラは禁忌目録には縛られないそうです。
しかしクィネラも親に与えられた幾つかの規則に逆らえなかったそうです。
カーディナルはクィネラの事を双子の姉と例えました。
禁忌目録に縛られない存在だから、そう表現したのだろうか?
二人の関係性にもまだ秘密がありそうですね・・・
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カーディナルの話を聞いた、キリトは菊岡たちがアンダーワールドの事をキチンと把握できているのか不安になっていますが、クィネラは外の世界への影響力を持っていないようです。
その点を考慮すると、クィネラの意思が強く働いているとはいえアンダーワールドは正常に稼働していると言えるようです。
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気になるのはカーディナルが言っていた《負荷実験段階》って言葉だよね。
アンダーワールドで何かが起こるような口ぶりだよね。
話を聞く限り現状のアンダーワールドはクィネラの理想を実現した世界のように思えます。
しかしダークテリトリーには全く影響力を持たないようなんですよね。
カーディナルはダークテリトリーから侵入してキリトに殺されたゴブリンたちもフラクトライトを持つ存在だと言っていました。
彼らは人界人とは逆にフラクトライトの原型に、殺せ、奪え、欲望に従え、との命令が与えらえた存在だそうです。
全く逆の価値観を持っているようなので対立は必至なように思えます。
負荷実験ってモノに関係しているように思えますね。
カーディナルの話を聞くとアドミニストレータに対抗するのは相当な困難が伴うように思えます。
キリトに策はあるのでしょうか?
キリトはユージオを菊岡や比嘉に紹介できるのだろうか?
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成分 | 美少女 | 戦闘 | 戦略 | 恋愛 | ラッキースケベ |
評価 | AAA | A | B | C | C |
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