ラノベの感想) 百錬の覇王と聖約の戦乙女 第15巻 (HJ文庫)
概略:
勇斗はイングリットに頼んで大型船を製作しました。試験航海に同乗しています。フェリシアとルーネは始めて見る海に驚いていました。アルべルティーナが風の動きが読めると判明しました。彼女の事をイングリットが欲しがります。アルべルティーナは自分が役立つ場所を見つけたと喜び提督に就任しました。この船が炎との戦で大きな役割を果たす事になります。
レーベル:HJ文庫
発行日:2018/4/1
著者:鷹山誠一
イラスト:ゆきさん
ISBN:978-4-7986-1674-2
雰囲気:葬儀、舟遊び、イングリットにチャンス到来、炎出現、ルーネ強襲、籠城戦から追撃戦、敗北
.
リーファの密葬が行われています。
彼女の死を公表する事は今の鋼の状況では出来ないので勇斗は心苦しそうです。
ファグラヴェールが親しき人達の涙とともに偲ばれる事をリーファは喜んでいると慰めてくれます。
.
勇斗は諸将を集めてユグドラシルが海に沈む事を伝えました。
最初は信じられなかったようですがヨルゲンやジークルーネが勇斗の発言を信じた事で従う事にしました。
勇斗はイングリットに大型船を作らせている。
それを使いヨーロッパ大陸に脱出すると今後の計画を伝えました。
.
勇斗はクリスティーナにユグドラシルの東側の情勢を報告させます。
《鎧》《盾》《絹》《虎》の四氏族が存在しているそうです。
規模もそれ程大きくなく武装は青銅で戦車が主戦力です。
今の鋼ならば一気に制圧できそうです。
勇斗は信長が神都グラズヘイムに現れるまでにこれらの四氏族を平定できると考えていました。
勇斗は南にある炎の族都を攻める事を企図しているようです。
でもどうやって?
.
勇斗は族都ギムレーに戻る事にしました。
移動中の馬車の中でフェリシアに膝枕耳掃除をされています。
勇斗はリーファから双紋を継承されアースメギンが見えるようになりました。
《軍勢の守り手(ヘルヴォル)》と《軍勢の戒め(ヘルフィヨトル)》ってルーンが発現しました。
しかしルーンの力を使う事ができませんでした。
原因は勇斗をユグドラシルに留めている《グレイプニル》の存在です。
《グレイプニル》が発動を邪魔するので勇斗はルーンを使えない事が判明しました。
.
勇斗一行は《灰》の領内にある湯治目的の離宮で休憩する事になります。
勇斗、フェリシア、ジークルーネが一緒に入浴する事になります。
女慣れした勇斗は二人の全裸を見ても動揺しませんよ。
フェリシアはそれが不満なようですね。
彼女は女慣れしていない頃の勇斗も可愛くて好きでしたと言っています。
ルーネは勇斗に対して不遜な態度だと怒っています。
.
勇斗も可愛いと言われて喜ぶ男はあまりいない、と反論します。
フェリシアは女が愛する男に向かて言う「かわいい」は最大の愛情表現なんですよ、と告げます。
格好悪いと言われるところを、可愛いと受け入れて、抱きしめたいくらい大好きって言ってるんです、と言われます。
勇斗は照れ照れです。
フェリシアは勇斗の事を可愛いと感じる点を挙げていきます。
勇斗は慌てて止めています、恥ずかし過ぎたようです。
.
勇斗がフェリシアにお仕置きをしようとしています。
フェリシアの行為が有効だと判断したルーネが慌て始めます。
彼女も勇斗を可愛いと感じる場面を指摘してきます。
ルーネは、勇斗のを舐めている時に、気持ちよさそうな勇斗を見てかわいいと思ってしまった事があります、自分にもお仕置きを!、と叫んでいます。
勇斗はフェリシアとルーネにお仕置きをしようとしています。
そこにクリスティーナの声が掛かりました。
.
《牙》の新宗主スヴェンが拝謁したいとやって来ていると伝えられました。
スヴェンは勇斗から有利な条件を引き出そうと考えていました。
勇斗はフェリシアとルーネとお仕置きプレイを楽しもうとしていたところを止められました。
スヴェンの事を「間の悪い奴」と認識します。
.
勇斗はスヴェンの狙いを見切っていました。
彼にフェリシアの盃を受けさせようと言い出します。
フェリシアは鋼の大幹部ですが勇斗の妹です。
実権は無いのでスヴェンは拒んでいます。
続いてルーネの盃を受けさせようと考えました。
ルーネを《牙》の宗主にして実務をスヴェンにやらせようとの考えです。
スヴェンはヨルゲンの盃が欲しいと直訴しました。
勇斗はそれを認め、これで氏族への説明が楽になっただろ、と告げます。
スヴェンは勇斗が全て理解していて、自分が操られてたと理解しました。
彼は勇斗に歯向かう気は失せたようです。
.
勇斗たちは鋼の族都ギムレーに凱旋する事になりました。
ギムレーも大地震で大きな被害を受けたのですが既に修復作業が終わっています。
勇斗からユグドラシルが沈むと教えられているリネーアが準備を行っていた成果です。
彼女は住民に避難訓練まで課していました。
勇斗はリネーアの優秀さに感謝しています。
.
遠距離恋愛中の二人は四ヵ月ぶりの再会で燃え上がりました。
勇斗が炎との戦になる事を告げるとリネーアは寂しそうにしています。
勇斗はギムレーを離れて戦地に赴く必要があります。
健気なリネーアは勇斗の武運を祈っていました。
早く彼女にも子供が出来ると良いですね。
.
槍との戦争を継続中の信長の元に勇斗からの書簡が届きました。
勇斗は槍との戦争を直ぐにやめろと記しています。
信長は勇斗は神帝の威光を使い信長を逆族にしようとしていると看破します。
信長は、勇斗の事を神帝とは認めない文句があるなら掛かって来い、との返事を返します。
.
勇斗はギムレーからアールヴヘイムの西端にある港街ニョルズに向かいました。
フェリシアやルーネは始めて見る海の大きさに驚いています。
勇斗がこの地にやって来たのはイングリットに頼んでおいた大型船の出来栄えを確認する為でした。
久し振りに再会したイングリットは髪を伸ばしていました。
少しは女らしくなってるだろ、と上目遣いで言ってくるイングリットに勇斗はドキドキしています。
勇斗は自分に向かってタメ口を聞いて来るイングリットを好ましく思っています。
彼女とは勇斗が無駄飯ぐらいと呼ばれてた頃からの付き合いです。
神帝になった勇斗に変わらぬ態度で接してくれる彼女の存在にほっとしています。
.
既に何度か試験航海をしているそうです。
勇斗たちは大型船に乗る事になりました。
お漏らし防止としてヒルデガルドは乗船する前に厠に行ったようです。
お漏らしは防げたようですが、ヒルデガルドは乗り物が嫌いなようです、盛大に吐いていました。
.
イングリッドが作り出したのはガレオン船です。
帆を張り風の力で航行する船です。
乗り込んだ一同は向かい風に向かって移動する船に驚いています。
アルべルティーナが仕掛けに気が付きました。
彼女は風を受ける表面と裏面で重さが違う事を利用して推進力を得ていると理解しました。
クリスティーナはアルべルティーナに後れを取った事に驚いています。
.
アルべルティーナが風の動きを読めると分かるとイングリットが彼女を欲しいと言い出します。
アルべルティーナも自分が役に立っていると自覚した事でイングリットの話に乗り気です。
アルべルティーナが大好きなクリスティーナは引き離されたく無いと考え自分も船に残りたいと言い出しました。
炎との戦が迫っているのでクリスティーナは諦める事にします。
アルべルティーナの言った、クリスティーナが自慢できる姉になりたいって一言が効いたようです。
離れ離れになる事が決り泣き出しそうなクリスティーナに勇斗が気を遣います。
外套を掛けてやり泣かせてあげました。
.
夜は船の上で寝る事になりました。
眠れない勇斗は一人で甲板に出ているようです。
彼はリーファの死がショックで落ち込んでいました。
イングリットは勇斗が落ち込んでいると理解していて自分の胸で泣かせてあげる事にします。
泣いてスッキリした勇斗はイングリットの事を親友と呼んで感謝の意を示します。
イングリットは不服そうにしています。
勇斗はイングリットから告白まがいの事をされていた事を思い出しました。
.
イングリットは、勇斗の周りにはフェリシアやジークルーネの様な美人ばっかりだから自分なんか相手する気にならないよな、と自嘲しています。
勇斗はそんな事は無いと否定しますが信じてはくれません。
勇斗はイングリットの事を誰よりも優しくて女の子らしいって思っていると告げます。
イングリットは証拠を見せてと言って目を閉じます。
勇斗はイングリットと唇を重ねてそれ以上の行為に浸ろうとしてきます。
イングリットが慌てて勇斗の行為を止めています。
慌てたイングリットが勇斗を殴ってしまったようです・・・勇斗は気絶しました。
イングリットは怖気づいてしまいチャンスを逃してしまいました。
折角勇斗がグイグイ攻め込んできたのに、勿体ないぞ。
彼女が勇斗と一線を越える日はいつになるのだろうか?
あまりゆっくりしているとクリスティーナに先を越される感じがします。
.
勇斗は神都グラズヘイムに戻り炎への対処を行う事になりました。
勇斗は氏族間の私闘を禁止する命令を発しました。
《鎧》《盾》《兜》から近々上京したいとの連絡が届きます。
勇斗は炎の包囲網が完成すると期待していました。
.
槍の族都を落とした炎が神都グラズヘイムに兵を向けて進み始めました。
敵氏族を倒しても戦後処理をしないと後ろから攻撃される可能性が残ります。
ですので通常、勝利確定後、直ぐに進軍する事は無いのですが信長は進軍してきました。
.
この思いきった信長の行動が他氏族の決断を迷わせました。
他氏族も鋼に恭順するのか炎に付くのか迷う事になります。
炎の軍勢は50000程になります。
鋼の軍勢は20000です。
.
勇斗はフヴェズルングの騎馬隊を使い炎の部隊を襲わせました。
当初は一撃離脱方式の攻撃は有効でした。
信長は騎馬隊を倒す為の方法を思いついてしまいます。
伏兵を潜ませて騎馬隊を罠に追い込んで攻撃してきました。
フヴェズルングの騎馬隊は大打撃を受けてしまい逃げ出すのがやっとでした。
怪我をしたフヴェズルングの事をフェリシアが心配しています。
勇斗が恭順を示した氏族が動いてくれれば状況は有利になると言っています。
フヴェズルングは、ありもしないものを期待するようでは、お前を落ちぶれたな、と勇斗の事を馬鹿にします。
フェリシアは感情的になって、兄さん!お兄様に向かって何て口を!と憤慨しています。
姉上こそどうした?気が動転して盃をお忘れになったか?と言われて黙る事になります。
勇斗は神都グラズヘイムに籠城する事を決めました。
.
籠城を始めてから美月が双子を出産しました。
勇斗は急いで美月と子供の元に駆けつけます。
ユグドラシルでは双子は忌み子として嫌われています。
勇斗と美月は気にしていませんね、お産婆が驚いています。
男の子に希望(のぞむ)、女の子に未来(みく)との名前を付けました。
美月が希望をリーファの子供って事にしようと提案してきました。
今の勇斗の神帝としての権威は脆弱です。
リーファとの間に出来た子供が神帝を継ぐ事になれば勇斗はその間の繋ぎとなり権威が増すと考えました。
彼女の意見にフェイリシアとクリスティーナが賛同しました。
勇斗も有効性が理解できたので美月の意見を取り入れる事にしました。
リーファの死因を出産時に死んだ事にする事も決まりました。
後ろ暗い政治を行っていますね。
スカーヴィズとクリスティーナが協議して双子を取り上げたお産婆を始末する事にします。
鋼の権威を揺るがす醜聞を知る者を少しでも減らそうとの意図がありました。
.
信長は砦を築いて鋼の疲弊を待つ事にしました。
勇斗にとっては神都グラズヘイムが巨大だったことが幸いしました。
籠城する事になったのですが閉塞感がないので気分的に追い込まれませんでした。
籠城戦を始める折りにスカーヴィズから中の民衆が暴発しないように注意せよと指摘されました。
勇斗は民衆を暴発させないように上手く制御していたようです。
ギムレーから援軍を出して貰い炎の軍と対峙させます。
.
信長は睨み合いもそのうち終わると考えていました。
包囲しているので何れは鋼が降伏すると考えていたようです。
予想外の知らせが信長に齎されました。
鋼の親衛騎団が炎の族都ブリーキンダ・ベルを落としたとの報告が入って来ました。
ジークルーネたちはアルべルティーナ提督の指揮でアールヴヘイムからヘルヘイムまで海路で移動しました。
攻略部隊には「波の乙女」も含まれていました。
乗船できる人数に限りがあるので出来るだけ強い兵を乗せていったようです。
炎は海路で攻めて来るとは思っていなかったのでルーネ達に一方的に攻撃されたようです。
ちょっと可哀想ですね。
.
族都が落とされたので普通ならば撤退する事になります。
信長も撤退を決めて動き出しました。
勇斗は信長が撤退する瞬間を待っていました。
出撃前にリーファが男児を出産した事を伝え兵の士気を高めています。
敗走する炎を叩き潰す為に鋼軍は出陣する事になりました。
.
信長にとっては幸運、勇斗にとっては不運な出来事が発生します。
行軍中に雨が降って来ました。
視界が悪くなるのでいつもなら行軍を中止するのですが炎を追いかけている最中です。
追いつければ炎に大打撃を与えられると思っている勇斗は行軍を続行させました。
これが間違いでしたね。
信長は雨に紛れて戦闘隊形を整えて攻撃してきました。
.
信長の予想外の行動に勇斗は対処する事になります。
鋼軍は他氏族の連合軍になっているので練度に差がありました。
戦闘隊形を整えるまでに時間が掛かってしまい炎の槍襖に攻撃される事になりました。
遊撃に使いたいルーネの親衛騎団は遠方にあります。
フヴェズルングの騎馬隊は開戦直後の戦闘で被害を受けていて使えません。
勇斗はヨルゲンの別動隊が来れば挟み撃ちにできると期待しました。
瓦解しそうな部隊を支えたのはファグラヴェールの《戦を告げる角笛》でした。
兵士の士気を限界まで引き上げて炎軍に対抗しました。
ファグラヴェールは2時間しか耐えなられないと告げます。
.
信長は敗走してはいませんでした。
勇斗が追ってくると見越して包囲殲滅しようとしていました。
勇斗が追撃しなければ他氏族連合の包囲網の中に孤立する事になります。
信長は賭けに勝ち勇斗が戦場に出てきました。
自分が罠に懸けられたと知った勇斗は神都グラズヘイムへ撤退する事を決めます。
配下の悲鳴を聞いて勇斗は自分の決断が正しかったのか悩み始めます。
フェリシアが勇斗を引っぱたいて激励してくれます。
幻滅しました?と聞いてきた彼女に惚れ直したと答えて照れさせています。
.
撤退戦で殿を務めたのはスカーヴィズでした。
炎の槍襖を相手に決死隊を率いて奮戦しました。
勇斗は神都グラズヘイムに逃げ込む事に成功しました。
スカーヴィズのトランシーバーに連絡して彼の無事を確認しようとします。
そこでスカーヴィズに別れを告げられてしまいます。
勇斗と盃を交わさせて頂けた事は生涯の誇りだと言っています。
「さらばです、御館様。ご武運を!」
スカーヴィズの前に亡き妻と子が現れたようです・・・満ち足りた笑顔で死んで行きました。
.
炎軍の撤退を確認した勇斗はもっと強くなる事を誓います。
勇斗は完敗だと考えていますがクリスティーナの意見は違いました。
戦略的に見れば鋼の勝利だと言っています。
勇斗はスカーヴィズの死に強い責任を感じています。
信長に勝つために、自分に想いを託してくれたリーファとスカーヴィズの為に強くなる事を決意します。
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AmazonLink: 百錬の覇王と聖約の戦乙女15 (HJ文庫)
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勇斗はイングリットに頼んで大型船を製作しました。試験航海に同乗しています。フェリシアとルーネは始めて見る海に驚いていました。アルべルティーナが風の動きが読めると判明しました。彼女の事をイングリットが欲しがります。アルべルティーナは自分が役立つ場所を見つけたと喜び提督に就任しました。この船が炎との戦で大きな役割を果たす事になります。
レーベル:HJ文庫
発行日:2018/4/1
著者:鷹山誠一
イラスト:ゆきさん
ISBN:978-4-7986-1674-2
雰囲気:葬儀、舟遊び、イングリットにチャンス到来、炎出現、ルーネ強襲、籠城戦から追撃戦、敗北
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リーファの密葬が行われています。
彼女の死を公表する事は今の鋼の状況では出来ないので勇斗は心苦しそうです。
ファグラヴェールが親しき人達の涙とともに偲ばれる事をリーファは喜んでいると慰めてくれます。
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勇斗は諸将を集めてユグドラシルが海に沈む事を伝えました。
最初は信じられなかったようですがヨルゲンやジークルーネが勇斗の発言を信じた事で従う事にしました。
勇斗はイングリットに大型船を作らせている。
それを使いヨーロッパ大陸に脱出すると今後の計画を伝えました。
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勇斗はクリスティーナにユグドラシルの東側の情勢を報告させます。
《鎧》《盾》《絹》《虎》の四氏族が存在しているそうです。
規模もそれ程大きくなく武装は青銅で戦車が主戦力です。
今の鋼ならば一気に制圧できそうです。
勇斗は信長が神都グラズヘイムに現れるまでにこれらの四氏族を平定できると考えていました。
勇斗は南にある炎の族都を攻める事を企図しているようです。
でもどうやって?
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勇斗は族都ギムレーに戻る事にしました。
移動中の馬車の中でフェリシアに膝枕耳掃除をされています。
勇斗はリーファから双紋を継承されアースメギンが見えるようになりました。
《軍勢の守り手(ヘルヴォル)》と《軍勢の戒め(ヘルフィヨトル)》ってルーンが発現しました。
しかしルーンの力を使う事ができませんでした。
原因は勇斗をユグドラシルに留めている《グレイプニル》の存在です。
《グレイプニル》が発動を邪魔するので勇斗はルーンを使えない事が判明しました。
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勇斗一行は《灰》の領内にある湯治目的の離宮で休憩する事になります。
勇斗、フェリシア、ジークルーネが一緒に入浴する事になります。
女慣れした勇斗は二人の全裸を見ても動揺しませんよ。
フェリシアはそれが不満なようですね。
彼女は女慣れしていない頃の勇斗も可愛くて好きでしたと言っています。
ルーネは勇斗に対して不遜な態度だと怒っています。
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勇斗も可愛いと言われて喜ぶ男はあまりいない、と反論します。
フェリシアは女が愛する男に向かて言う「かわいい」は最大の愛情表現なんですよ、と告げます。
格好悪いと言われるところを、可愛いと受け入れて、抱きしめたいくらい大好きって言ってるんです、と言われます。
勇斗は照れ照れです。
フェリシアは勇斗の事を可愛いと感じる点を挙げていきます。
勇斗は慌てて止めています、恥ずかし過ぎたようです。
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勇斗がフェリシアにお仕置きをしようとしています。
フェリシアの行為が有効だと判断したルーネが慌て始めます。
彼女も勇斗を可愛いと感じる場面を指摘してきます。
ルーネは、勇斗のを舐めている時に、気持ちよさそうな勇斗を見てかわいいと思ってしまった事があります、自分にもお仕置きを!、と叫んでいます。
勇斗はフェリシアとルーネにお仕置きをしようとしています。
そこにクリスティーナの声が掛かりました。
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《牙》の新宗主スヴェンが拝謁したいとやって来ていると伝えられました。
スヴェンは勇斗から有利な条件を引き出そうと考えていました。
勇斗はフェリシアとルーネとお仕置きプレイを楽しもうとしていたところを止められました。
スヴェンの事を「間の悪い奴」と認識します。
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勇斗はスヴェンの狙いを見切っていました。
彼にフェリシアの盃を受けさせようと言い出します。
フェリシアは鋼の大幹部ですが勇斗の妹です。
実権は無いのでスヴェンは拒んでいます。
続いてルーネの盃を受けさせようと考えました。
ルーネを《牙》の宗主にして実務をスヴェンにやらせようとの考えです。
スヴェンはヨルゲンの盃が欲しいと直訴しました。
勇斗はそれを認め、これで氏族への説明が楽になっただろ、と告げます。
スヴェンは勇斗が全て理解していて、自分が操られてたと理解しました。
彼は勇斗に歯向かう気は失せたようです。
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勇斗たちは鋼の族都ギムレーに凱旋する事になりました。
ギムレーも大地震で大きな被害を受けたのですが既に修復作業が終わっています。
勇斗からユグドラシルが沈むと教えられているリネーアが準備を行っていた成果です。
彼女は住民に避難訓練まで課していました。
勇斗はリネーアの優秀さに感謝しています。
.
遠距離恋愛中の二人は四ヵ月ぶりの再会で燃え上がりました。
勇斗が炎との戦になる事を告げるとリネーアは寂しそうにしています。
勇斗はギムレーを離れて戦地に赴く必要があります。
健気なリネーアは勇斗の武運を祈っていました。
早く彼女にも子供が出来ると良いですね。
.
槍との戦争を継続中の信長の元に勇斗からの書簡が届きました。
勇斗は槍との戦争を直ぐにやめろと記しています。
信長は勇斗は神帝の威光を使い信長を逆族にしようとしていると看破します。
信長は、勇斗の事を神帝とは認めない文句があるなら掛かって来い、との返事を返します。
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勇斗はギムレーからアールヴヘイムの西端にある港街ニョルズに向かいました。
フェリシアやルーネは始めて見る海の大きさに驚いています。
勇斗がこの地にやって来たのはイングリットに頼んでおいた大型船の出来栄えを確認する為でした。
久し振りに再会したイングリットは髪を伸ばしていました。
少しは女らしくなってるだろ、と上目遣いで言ってくるイングリットに勇斗はドキドキしています。
勇斗は自分に向かってタメ口を聞いて来るイングリットを好ましく思っています。
彼女とは勇斗が無駄飯ぐらいと呼ばれてた頃からの付き合いです。
神帝になった勇斗に変わらぬ態度で接してくれる彼女の存在にほっとしています。
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既に何度か試験航海をしているそうです。
勇斗たちは大型船に乗る事になりました。
お漏らし防止としてヒルデガルドは乗船する前に厠に行ったようです。
お漏らしは防げたようですが、ヒルデガルドは乗り物が嫌いなようです、盛大に吐いていました。
.
イングリッドが作り出したのはガレオン船です。
帆を張り風の力で航行する船です。
乗り込んだ一同は向かい風に向かって移動する船に驚いています。
アルべルティーナが仕掛けに気が付きました。
彼女は風を受ける表面と裏面で重さが違う事を利用して推進力を得ていると理解しました。
クリスティーナはアルべルティーナに後れを取った事に驚いています。
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アルべルティーナが風の動きを読めると分かるとイングリットが彼女を欲しいと言い出します。
アルべルティーナも自分が役に立っていると自覚した事でイングリットの話に乗り気です。
アルべルティーナが大好きなクリスティーナは引き離されたく無いと考え自分も船に残りたいと言い出しました。
炎との戦が迫っているのでクリスティーナは諦める事にします。
アルべルティーナの言った、クリスティーナが自慢できる姉になりたいって一言が効いたようです。
離れ離れになる事が決り泣き出しそうなクリスティーナに勇斗が気を遣います。
外套を掛けてやり泣かせてあげました。
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夜は船の上で寝る事になりました。
眠れない勇斗は一人で甲板に出ているようです。
彼はリーファの死がショックで落ち込んでいました。
イングリットは勇斗が落ち込んでいると理解していて自分の胸で泣かせてあげる事にします。
泣いてスッキリした勇斗はイングリットの事を親友と呼んで感謝の意を示します。
イングリットは不服そうにしています。
勇斗はイングリットから告白まがいの事をされていた事を思い出しました。
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イングリットは、勇斗の周りにはフェリシアやジークルーネの様な美人ばっかりだから自分なんか相手する気にならないよな、と自嘲しています。
勇斗はそんな事は無いと否定しますが信じてはくれません。
勇斗はイングリットの事を誰よりも優しくて女の子らしいって思っていると告げます。
イングリットは証拠を見せてと言って目を閉じます。
勇斗はイングリットと唇を重ねてそれ以上の行為に浸ろうとしてきます。
イングリットが慌てて勇斗の行為を止めています。
慌てたイングリットが勇斗を殴ってしまったようです・・・勇斗は気絶しました。
イングリットは怖気づいてしまいチャンスを逃してしまいました。
折角勇斗がグイグイ攻め込んできたのに、勿体ないぞ。
彼女が勇斗と一線を越える日はいつになるのだろうか?
あまりゆっくりしているとクリスティーナに先を越される感じがします。
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勇斗は神都グラズヘイムに戻り炎への対処を行う事になりました。
勇斗は氏族間の私闘を禁止する命令を発しました。
《鎧》《盾》《兜》から近々上京したいとの連絡が届きます。
勇斗は炎の包囲網が完成すると期待していました。
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槍の族都を落とした炎が神都グラズヘイムに兵を向けて進み始めました。
敵氏族を倒しても戦後処理をしないと後ろから攻撃される可能性が残ります。
ですので通常、勝利確定後、直ぐに進軍する事は無いのですが信長は進軍してきました。
.
この思いきった信長の行動が他氏族の決断を迷わせました。
他氏族も鋼に恭順するのか炎に付くのか迷う事になります。
炎の軍勢は50000程になります。
鋼の軍勢は20000です。
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勇斗はフヴェズルングの騎馬隊を使い炎の部隊を襲わせました。
当初は一撃離脱方式の攻撃は有効でした。
信長は騎馬隊を倒す為の方法を思いついてしまいます。
伏兵を潜ませて騎馬隊を罠に追い込んで攻撃してきました。
フヴェズルングの騎馬隊は大打撃を受けてしまい逃げ出すのがやっとでした。
怪我をしたフヴェズルングの事をフェリシアが心配しています。
勇斗が恭順を示した氏族が動いてくれれば状況は有利になると言っています。
フヴェズルングは、ありもしないものを期待するようでは、お前を落ちぶれたな、と勇斗の事を馬鹿にします。
フェリシアは感情的になって、兄さん!お兄様に向かって何て口を!と憤慨しています。
姉上こそどうした?気が動転して盃をお忘れになったか?と言われて黙る事になります。
勇斗は神都グラズヘイムに籠城する事を決めました。
.
籠城を始めてから美月が双子を出産しました。
勇斗は急いで美月と子供の元に駆けつけます。
ユグドラシルでは双子は忌み子として嫌われています。
勇斗と美月は気にしていませんね、お産婆が驚いています。
男の子に希望(のぞむ)、女の子に未来(みく)との名前を付けました。
美月が希望をリーファの子供って事にしようと提案してきました。
今の勇斗の神帝としての権威は脆弱です。
リーファとの間に出来た子供が神帝を継ぐ事になれば勇斗はその間の繋ぎとなり権威が増すと考えました。
彼女の意見にフェイリシアとクリスティーナが賛同しました。
勇斗も有効性が理解できたので美月の意見を取り入れる事にしました。
リーファの死因を出産時に死んだ事にする事も決まりました。
後ろ暗い政治を行っていますね。
スカーヴィズとクリスティーナが協議して双子を取り上げたお産婆を始末する事にします。
鋼の権威を揺るがす醜聞を知る者を少しでも減らそうとの意図がありました。
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信長は砦を築いて鋼の疲弊を待つ事にしました。
勇斗にとっては神都グラズヘイムが巨大だったことが幸いしました。
籠城する事になったのですが閉塞感がないので気分的に追い込まれませんでした。
籠城戦を始める折りにスカーヴィズから中の民衆が暴発しないように注意せよと指摘されました。
勇斗は民衆を暴発させないように上手く制御していたようです。
ギムレーから援軍を出して貰い炎の軍と対峙させます。
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信長は睨み合いもそのうち終わると考えていました。
包囲しているので何れは鋼が降伏すると考えていたようです。
予想外の知らせが信長に齎されました。
鋼の親衛騎団が炎の族都ブリーキンダ・ベルを落としたとの報告が入って来ました。
ジークルーネたちはアルべルティーナ提督の指揮でアールヴヘイムからヘルヘイムまで海路で移動しました。
攻略部隊には「波の乙女」も含まれていました。
乗船できる人数に限りがあるので出来るだけ強い兵を乗せていったようです。
炎は海路で攻めて来るとは思っていなかったのでルーネ達に一方的に攻撃されたようです。
ちょっと可哀想ですね。
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族都が落とされたので普通ならば撤退する事になります。
信長も撤退を決めて動き出しました。
勇斗は信長が撤退する瞬間を待っていました。
出撃前にリーファが男児を出産した事を伝え兵の士気を高めています。
敗走する炎を叩き潰す為に鋼軍は出陣する事になりました。
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信長にとっては幸運、勇斗にとっては不運な出来事が発生します。
行軍中に雨が降って来ました。
視界が悪くなるのでいつもなら行軍を中止するのですが炎を追いかけている最中です。
追いつければ炎に大打撃を与えられると思っている勇斗は行軍を続行させました。
これが間違いでしたね。
信長は雨に紛れて戦闘隊形を整えて攻撃してきました。
.
信長の予想外の行動に勇斗は対処する事になります。
鋼軍は他氏族の連合軍になっているので練度に差がありました。
戦闘隊形を整えるまでに時間が掛かってしまい炎の槍襖に攻撃される事になりました。
遊撃に使いたいルーネの親衛騎団は遠方にあります。
フヴェズルングの騎馬隊は開戦直後の戦闘で被害を受けていて使えません。
勇斗はヨルゲンの別動隊が来れば挟み撃ちにできると期待しました。
瓦解しそうな部隊を支えたのはファグラヴェールの《戦を告げる角笛》でした。
兵士の士気を限界まで引き上げて炎軍に対抗しました。
ファグラヴェールは2時間しか耐えなられないと告げます。
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信長は敗走してはいませんでした。
勇斗が追ってくると見越して包囲殲滅しようとしていました。
勇斗が追撃しなければ他氏族連合の包囲網の中に孤立する事になります。
信長は賭けに勝ち勇斗が戦場に出てきました。
自分が罠に懸けられたと知った勇斗は神都グラズヘイムへ撤退する事を決めます。
配下の悲鳴を聞いて勇斗は自分の決断が正しかったのか悩み始めます。
フェリシアが勇斗を引っぱたいて激励してくれます。
幻滅しました?と聞いてきた彼女に惚れ直したと答えて照れさせています。
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撤退戦で殿を務めたのはスカーヴィズでした。
炎の槍襖を相手に決死隊を率いて奮戦しました。
勇斗は神都グラズヘイムに逃げ込む事に成功しました。
スカーヴィズのトランシーバーに連絡して彼の無事を確認しようとします。
そこでスカーヴィズに別れを告げられてしまいます。
勇斗と盃を交わさせて頂けた事は生涯の誇りだと言っています。
「さらばです、御館様。ご武運を!」
スカーヴィズの前に亡き妻と子が現れたようです・・・満ち足りた笑顔で死んで行きました。
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炎軍の撤退を確認した勇斗はもっと強くなる事を誓います。
勇斗は完敗だと考えていますがクリスティーナの意見は違いました。
戦略的に見れば鋼の勝利だと言っています。
勇斗はスカーヴィズの死に強い責任を感じています。
信長に勝つために、自分に想いを託してくれたリーファとスカーヴィズの為に強くなる事を決意します。
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役職 | 名前 | 就任時からの変遷 |
宗主 | 周防勇斗 | |
女将 | 志百家美月 | |
舎弟頭 | フェリシア | 側室 |
舎弟 | フヴェズルング | |
序列一位若頭 | 《角》宗主リネーア | 側室 |
序列二位若頭補佐 | 《狼》宗主ヨルゲン | |
序列三位幹部 | 《爪》宗主ボドヴィッド | |
序列四位幹部 | 《灰》宗主ドーグラス | |
序列五位幹部 | 《犲》宗主フンディン | |
序列六位幹部 | 《麦》宗主ラーガスタヴ | |
序列七位若衆筆頭 | スカーヴィズ | 《豹》宗主、戦死 |
序列八位若衆 | イングリット | |
序列九位若衆 | ジークルーネ | 側室 |
序列十位若衆 | アルべルティーナ | 提督 |
序列十位若衆 | クリスティーナ | |
《剣》宗主 | ファグラヴェール | |
神帝 | シグルドリーファ | 第二正妃、崩御 |
《牙》宗主 | スヴェン |
成分 | 美少女 | チート | 恋愛 | ラッキースケベ | ハーレム |
評価 | AAA | C | AA | AAA | AA |
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