ラノベの感想) 大伝説の勇者の伝説 第6巻 戦場に堕ちるアルファ (富士見ファンタジア文庫)

レーベル:富士見ファンタジア文庫
発行日:2009/8/25
著者:鏡貴也
イラスト:とよた瑣織
ISBN:978-4-8291-3429-0
雰囲気:フェリスが可愛すぎます、シオンは英雄、レファルの失恋、ライナの覚醒

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PROLOGUE 1
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世界で起こっている現象を観察している者達がいます。
レファルはもう人を殺したくないと叫びながらより多くの人を救う為に剣を振るっています。
シオンはやり直したいと願いながら前進を続けています。
二人が苦しんでいるの見ながら仕組みがうまく機能していると判断しています。
そこに毎回ノイズが入り込むそうです。
いつも完璧なタイミングで眠っていた悪魔が目覚めるそうです。
観察している側には悪魔を作り出した記憶はありません。
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PROLOGUE 2
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エーネという未来が見える『未来眼(トーチ・カース)』を持っている少女がライナの事を見ています。
彼女はティーアの仲間のようです。
ティーアはエーネの事を崇拝しているようです。
命が尽きかけている彼女に、死なれては困る、自分たち神の眼の保持者を率いてくれなくては困る、と言っています。
エーネはティーアにライナを助けて欲しいと言ってきました。
彼女にもライナに起こる変化が何であるのか分かっているようです。
「悲しい、悪魔が生まれるわ」と言っています。
ライナを助けて、彼を人間と魔眼保持者たち両方の王にする、と言っています。
彼女は世界を操ろうとしている存在の事も知っていました。
司祭という神様気取りの馬鹿ども、と言っています。
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彼女はシオン・アスタール、レファル・エディア、ライナ・リュートを司祭の思い通りにはさせない。
彼らの邪魔ができるならば自分の命を懸けると言っているぞ。
ライナのことを、すべての絶望の式を解いてくれる、と言っています。
彼女の発言からライナに変化が起こると司祭の思惑を崩せるように思えますね。
ティーアはライナを助ける為に彼の元に現れるようだね。
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第一章 悪魔王
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戦場に到着したライナにフェリスが声を掛けてきます。
彼女は白を基調とした動きやすそうな戦闘服を着ています。
この戦闘服はヴォイスが金と魔導技術の粋を集めて作ったモノだそうです。
フェリスはとても軽いと言っています。
ライナはフェリスには白が似合うな、と感想を述べてます。
彼女は全く照れることなく当然だ、と返答しています。
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ライナはこの戦争が生還率の低い異常な戦いになると思っているので彼女に逃げて欲しいとお願いします。
しかしフェリスはライナの申し出を拒否して怒り出します。
彼女はライナが一人で危ない場所に残ろうと考えているのが許せなかったようです。
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彼女はライナに自分の事を化物と思っているのか?と聞いてきます。
ライナが自分の事を化物だと思っていると告げると悲しそうな顔をしています。
フェリスが凄い優しさを示してくれます。
彼女はこの戦場でライナの瞳の中の化物がいったい何なのか確認するんだろ?
それならば私も付いていく必要がある、約束を忘れたのか?と問いかけてきます。
ライナは自分の複写眼が暴走した時に彼女に自分を殺して欲しいとお願いしていました。
フェリスはその約束に応じてくれています。
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ライナが俺を殺す為に付いてきてくれるのか?と問います。
フェリスはライナを救う為に付いていくのだ、と返答しました。
ライナがどれほど殺戮をまき散らそうと、そんな事は知ったこっちゃない、お前は私の大切な相棒だ、と言っています。
ライナの傍に居るのは楽しい、だから傍に居るんだ、問題あるのか?と問いかけてきます。
更に彼女はライナの事を自分が選んだ最高の相棒だ、と言ってきます。
それでもライナが返答しないでいると、言葉に詰まり、私はどうしたらいい?どうしたらお前の傷を消す事ができる?と弱音を見せてきます。
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ライナは自分の弱さがフェリスを不安にさせていたんだとようやく気が付きます。
彼女に「ごめん」「もうとっくに、傷は癒えているよ」と告げます。
ライナはこの戦場に、自分を受け入れてくれた人の傍にいられるようになるための力を手に入れる為に向かうんだ、と告げます。
フェリスのお陰で少し前向きな気持ちになれたようです。
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しかしライナはなおもフェリスに戦場から離れて欲しいとお願いします。
フェリスは自分は付いていく、ライナが暴走してもお前を殺さないぞ、と宣言します。
ライナは約束が違うぞ、と抗議しますが、「知るか」と切り捨てられてしまいます。
人々が暴走したライナを殺そうとしたらライナを守ると言っています。
そして人々は化物ライナ・リュートを飼っていたのは大魔王フェリス・エリス様だったと知るだろうと楽しそうに告げます。
ライナは彼女の説得を諦めます。
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着替えたキフェが出てきました。
彼女は赤を差し色にした可愛らしい戦闘服を着ています。
ライナが「かわいいね」と褒めると照れています。
彼女もライナに同行する気満々です。
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ライナはヴォイスに自分以外の仲間はこの戦場に行く意味は無いよな、と確認します。
ヴォイスが無いですよ、しかし今から逃げても逃げられませんよ、と恐ろしい事実を教えてくれます。
ヴォイスはライナたちにガスタークの使う超兵器(グロウヴィル)の射程圏が異常に長い事を教えていませんでした。
既にこの場所はガスタークの超兵器の射程距離兼圏内で今さら逃げられませんよと言ってきました。
ライナは生き残れる自信が無いので逃げ出したくなるだろうとヴォイスは予想済みでした。
ライナを逃げられなくする為に彼の仲間が逃げられない状況を作り出したようです。
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未だに覚悟の決まらないライナをヴォイスが見事な手段で説得しています。
ヴォイスはここでガスタークを止めないと世界は彼らに支配されてしまいます。
彼らを止められるのはライナだけだと説得しています。
ヴォイスは女神がライナの瞳の中に宿っているαにはガスタークの兵器を越える力があると言っていたと告げます。
ライナはヴォイスがそれを知っていると思ったようです。
彼に説明を求めますがヴォイスは実はよく知らないと怖い事を言っています。
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ヴォイスはライナを信じてこの場に来ている、自分の命を懸けていると言ってきます。
更にライナの瞳の事はライナ自身が一番理解している筈だと突き放します。
ライナに早く着替えてくれとお願いしてきました。
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ライナは馬車に入り着替える事になります。
ヴォイスの用意した戦闘服が置いてあると言われていました。
そこに置いてあったのはピンクのパンティーでした!!
ライナがふざけるなと怒鳴るとヴォイスは喜んでくれましたか?と聞いてきます。
これはヴォイスの仕掛けたお茶目な悪戯でした、彼も緊張しているようです。
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ヴォイスはキチンとした戦闘服を用意してくれていました。
それを手に取ったラナイは、それが勇者の遺物の技術が投入されている物だと理解します。
ローランド、ガスターク、ヴォイスは勇者の遺物の知識を蓄え始めているだな、自分も知識を貯めて行かなけば、と危機感を持っています。
これは良い傾向と言えますね、ライナが少しずつ戦う覚悟を決め始めています。
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着替えたライナが馬車の外にでると、そこにはゲイルフィックラント帝国の王、グラフド・エブルルドが待っていました。
ライナは国王が前線に出てきている事に驚いています。
グラフドはヴォイスに警告しに来たようです。
彼はヴォイスが陰で画策している戦争のどさくさに紛れてゲイルフィックラント帝国の領土を奪い取ろうって作戦を知っていました。
グラフドは優秀ですね、既にヴォイスが隠していた別動隊を捕縛済みだぞ、と言っています。
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これに対してヴォイスはガスタークに対抗できるのはライナだけだと返答します。
グラフドもガスタークが北大陸の大国ストオル帝国を滅ぼした戦争を調べていました。
彼はガスタークの脅威を理解しているようです。
彼にもガスタークに対抗する手段はライナ以外に無いようです。
ヴォイスの言い分を信じて反ローランド連合軍と共闘する事になりました。
グラフドは権威を笠に着る馬鹿では無いようです。
現状を正しく理解している様に思えます。
普通の人間である彼がどうなってしまうのか心配ですね。
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ライナの周りには仲間が集まってきます。
皆はライナに付いてきてくれると笑顔を向けてきます。
ライナは生き残る為に戦う覚悟を決めますよ。
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ヴォイスの話ではガスタークが大量破壊兵器(グロウヴィル)を使った時がライナに眠る力が目覚めるときだそうです。
その時まで生き残る事を前提とした作戦を立てる事になります。
ガスタークは忘却欠片を使ってくると思われるのでヴォイスが所持している忘却欠片の使い方を教えて貰う事になります。
戦場では忘却欠片を撃ち合う事になりそうですよ。
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第二章 英雄王
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シオンは南大陸の北の果てまで進軍してきていました。
いよいよこれから中央大陸への進軍を始める事になります。
シオンは攻め込もうとしているべリス主国に降伏を勧告しました。
その返答を待っています。
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シオンはべリス主国と隣にあるレムルス帝国のどちらに攻め込むのが良いのか考えています。
レムルス帝国からシオンの元にローランド帝国とは戦いたくないとの親書が届いています。
シオンはレムルスの狙いが何なのか考えています。
部下達はレムルスがローランドがべリス主国との戦闘を始めてから攻めてくる可能性を指摘します。
結論が出る前にべリス主国からの返答を待つ時間が終わります。
べリス主国は抗戦する姿勢を見せました。
シオンはべリス主国を滅ぼす事を決めます。
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軍議にはミラーも参加しています。
彼は元帥に昇進していました。
シオンが抱えている秘密の一端を知り本格的に彼に協力する事にしたようです。
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行軍を始めようと思っていると空が暗くなります。
それは忘却欠片が使われた影響でした。
シオンはすかさず対抗可能な忘却欠片を使う事を命じます。
ローランド帝国も多くの忘却欠片を手に入れているようです。
敵が二発目の忘却欠片を使ってきました。
敵は忘却欠片の使い方を理解していないのか、撃ち合いをしても問題ない程大量の忘却欠片を所持していると予想されます。
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忘却欠片が放たれたのはレムルス帝国の方向からでした。
レムルス帝国の軍勢がローランド帝国の眼前に現れます。
シオンたちは慌てて対処しようと考えますが、その必要は無いとの声が掛かります。
声を掛けてきたのはカルネでした。
二十万の兵と忘却欠片を渡して彼には占領したウルド民間区の統治を任せてありました。
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戻ってきたカルネは負けてしまったと告げてきます。
彼の軍隊を退けたのはレムルス帝国の軍隊だったそうです。
シオンは自分たちに気付かせないで軍を動かしたレムルス帝国を警戒しています。
ミラーの部下のルーク達がレムルス帝国に潜入して情報を集めています。
そのルークもレムルス帝国の動きを把握できませんでした。
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カルネがシオンの後ろに敵の軍勢が現れたと警告します。
その場に居た全員が後ろを振り向いてしまいます。
誰もカルネの事を疑っていません。
カルネはさよならシオンさん、と言って攻撃魔法を放とうとしてきました!!
ここでフロワードが動きます、彼はシオンを守る為に彼の前に移動して壁に成ろうとします。
フロワードがシオンを崇拝しているのは本当だったようです。
クラウがカルネを止めに掛かりました。
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クラウはカルネの事を良く知っているので彼が防げない力で攻撃したようです。
しかしカルネはクラウの攻撃を防いでしまいます。
これでカルネが偽物だと分かりました。
カルネに化けた何者かは抵抗を続け、光の玉を出してきます。
ここで自爆戦術だったと理解します。
フロワードが影を出してカルネに付いている玉を食い千切ります。
クラウが玉を空中に投げミラーとバユーズが魔法を唱えて対処します。
玉は爆発しましたがシオンは助かりました。
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シオンは現れたレムルス帝国の軍勢に対処する事を命じます。
ミラーを呼び止めカルネの救出を命じます。
カルネはレムルス帝国に囚われていると予想されます。
レムルス帝国がどうやってローランド帝国の背後に軍隊を送り込んだのか謎のままです。
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シオンは異世界に意識を移します。
そこにも敵が現れました。
現れたのは人間でいうと頭の部分に七つの眼があり、体に腕が六本生えている化物でした。
化物は自分はレムルス・レムルド・アークエドだと自己紹介します。
レムルスはシオンの中にアスルード・ローランドが内包されていると理解していました。
レムルスは自分は幻覚を生み出す忘却欠片を作るのが得意なんだと言っています。
忘却欠片を作ると言っているぞ、これは不味くないか?ローランドは恐らく忘却欠片を発掘して使っているんだよね。
数の差が付いてしまうと予想されるぞ。
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レムルスはシオンがアスルード・ローランドと完全に一つになっていないなと言い始めます。
シオンは自分たちが世界の裏側について実は何も知らないって事がバレないように振舞ったのですが無意味でした。
アスルードはレムルスの事を嫌っていたそうですよ。
レムルスは呪術が得意で、それの準備が終わったと言って術を放ってきました。
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ルシルがレムルスを斬り飛ばします。
しかし現れたのは幻影なのでレムルスは死にませんでした。
レムルスはルシルの中に呪いを仕掛けてきました。
シオンに呪術を撃ち込むと見せかけてルシルを狙ってきました。
レムルスは姑息で卑怯なやり方を好むようです。
呪いを撃ち込まれたルシルは苦しみ始めます。
レムルスは、思いの外うまくいったと喜んでいましたがルシルが頭を吹き飛ばしたのでその場から退場する事になります。
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ルシルはレムルスの放った呪いは厄介だ、解呪には時間が掛かると言っています。
ルシルは解呪している間に女神に襲われると心配してくれます。
シオンはもうルシルが動けない事は女神にバレたと言ってルシルに解呪に専念させる事にします。
シオンは現実世界でフロワードとミラーを呼び出そうとしますが命令の途中で異世界に意識を向ける必要に迫られます。
ルシルが動けないと知った女神が数百匹の女神の分身を送り込んできました。
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ローランド軍は劣勢なようです。
戦場で大量のローランド兵が死んでいます。
ローランド兵は人間αに変化しているのでローランド兵が死ぬとアスルード・ローランドの力が減退します。
シオンは現実と異世界の両方でピンチに陥っています。
大ピンチに陥っているのですがシオンは猛っています。
「俺は化物だ。世界を喰らう化物。悪魔すら裏切って力を手に入れ、おまえらを喰らう。さあこい、化物ども。おまえら全員」
「喰らってやるっ!!」
ふんふん、シオンは甘ちゃんのライナと違いキチンと英雄をやっています。
この難局を乗り切れるのでしょうか?
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レムルスの存在が気になりますね。
彼はアスルードと同じお伽噺に出てくる登場人物の一人なんだろうか?
彼がこの世界に現れた経緯についてルークが報告してくれています。
空が開いて赤ん坊の状態で現れたそうです。
そして三年で成人状態まで成長してしまったそうです。
元々あったヴェイオール教を信仰するヴェイオール聖国の人々は空から現れたレムルスの事を神の子と考え大切に育てたそうです。
そして成人した彼を王にして国名をレムルス帝国に変えたそうです。
全てがレムルスに都合が良すぎるように思えます。
ルークは現在のレムルス帝国の雰囲気が奇妙だと報告しています。
中央大陸には戦乱の嵐が吹き荒れているのですがレムルス帝国は凄く平和なんだそうです。
ルークは薄い膜が張られているようだと形容していました。
シオンの前に現れたレムルスの幻影は自分は幻覚を生み出す忘却欠片を作るのが得意と言っていました。
レムルスは何らかの幻覚系の能力を使ってレムルス帝国の国民を騙している可能性がありますね。
これは厄介な敵が現れたようです。
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中央大陸に三つある大国のうちレムルス帝国は人間ではない何かが支配しています。
ゲイルフィックラント帝国は人間が統治している国のようです。
残るエルトリア共和国がどうなっているのか気になりますね。
大国とはいえ世界の裏側について何も知ら無さそうなゲイルフィックラント帝国が哀れに思えます。
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第三章 勇者王
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レファルはこれから始まるゲイルフィックラント帝国との戦争でこれまでにない数の死者がでると悲しい気分になっています。
今回相手となるゲイルフィックラント帝国は北大陸最大のストオル帝国の三倍の規模を誇ります。
レファルはグロウヴィルを使う前に降伏してくれないかなと思っていますがそれは叶わぬ願いのようです。
ゲイルフィックラント帝国を屈服させるにはグロウヴィルを使い相手にガスタークが大量破壊兵器を持っていると恐怖を植え付ける必要があります。
レファルは数十万から数百万の命を奪う重さに耐えられなくなっています。
弱気になっているレファルの事をリーズが励ましています。
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兵士の緊張を和らげるためにレファルはリーズと五十過ぎのババアばかりの売春宿に行ってきたと下品な冗談を言っていました。
リーズが嘘だと否定すると兵士の間から笑いが上がります。
リーズはレファルにとってシオンが失ったライナの立ち位置の人物のようです。
レファルに救いがあるとすれば、自分を信じて付いてきてくれる最初の仲間が未だに同行してくれている事だね。
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彼らはまだ蒼の公主がゲイルフィックラント帝国に協力していると思っています。
忘却欠片の撃ち合いになり大きな被害を出す事になると暗い気分になっています。
優しいレファルはリルをゲイルフィックラント帝国の部隊に潜入させて、グロウヴィルを使った時に、より少ない犠牲で最大の効果を期待できる、場所を探らせています。
レファルもシオン同様に少ない犠牲で世界を変えようと考えています。
仲良くできそうですが目的が微妙にずれているので無理そうなんだよね。
ここがとっても悲しい話だよね。
ゲイルフィックラント帝国の部隊にリルを潜入させているので彼がライナと出会う事はあるのだろうか?
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レファル達はグロウヴィルを使うまで消耗が少ない戦闘を行うつもりです。
グロウヴィルを撃てば戦争を終わらせる事が出来ると考えています。
どうなるんでしょうね。
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第四章 人間の王
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ゲイルフィックラント帝国とガスタークの戦争は遠距離からの大規模攻撃魔法の撃ち合いで始まります。
ゲイルフィックラント帝国の軍勢はガスタークの24倍です。
一度に展開できる大規模攻撃魔法はゲイルフィックラント帝国の方が圧倒的に多い状況です。
ですのでゲイルフィックラント帝国の兵士たちに危機感はありませんでした。
自分たちが被害を受ける事なくガスタークを呑み込めると思っています。
ヴォイスはゲイルフィックラント帝国には忘却欠片を分けましたが詳しい使い方は教えませんでした。
大国のゲイルフィックラント帝国が忘却欠片を理解すると手が付けられない強敵になってしまうからです。
ですのでゲイルフィックラント帝国には忘却欠片を相殺する術はありません。
ガスタークの放った忘却欠片により多くの味方が吹き飛んでしまいます。
それによってゲイルフィックラント兵に緊張感が出てきました。
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劣勢のガスタークは忘却欠片を使い始めます。
ライナはそれに対して効果を解除できる忘却欠片を使い対抗します。
ヴォイスはライナがガスタークの兵士を殺す事を嫌い防御系の忘却欠片を使った事を咎めてきます。
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フェリスがヴォイスを叱ります。
「あまりライナをいじめるんじゃない。そうじゃなくてもこいつは引きこもりのうじうじ君なんだぞ。あんまりいじめてまた逃げだしたらどうする?」
フェリスはライナがティーアと一緒に逃げ出して、夜な夜な女遊びをして一人を妊娠させて、責任取りたくない、と言って国を出たと冗談を言っています。
キファが真剣な顔で、私、そんな話は聞いていないと乗ってきました。
ヴォイスの陛下との呼び方をライナが嫌だと言うとフェリスが変態王では、どうだと言ってきました。
ライナがここは戦場だぞ、真面目にやれと文句を言うと、誰が悪いのか責任のなすりつけ合いが始まり、トアレが悪いって事になりました。
適度に緊張がほぐれたようです。
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ライナは自分たちが助かるかもしれない方法を三つ思い付きます。
ヴォイスの言う通り、戦場に留まりガスタークの超兵器の攻撃を自分が無効化する。
ゲイルフィックラントの王を殺してガスタークに降伏する。
ガスターク軍の後ろに回り込み大量破壊兵器の射程圏から逃れる。
ライナはガスタークの後ろに回り込む事が最適解に思えました。
しかしヴォイスに否定されてしまいます。
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ヴォイスが自分の考えを教えてくれました。
彼はライナにガスタークの大量破壊兵器を無効化させる事で戦争で忘却欠片を使う事を禁止させようと考えていました。
ガスタークが大量破壊兵器を持っている、反ローランド連合軍はそれを止める術を持っている。
他の国にお互いの国を牽制し合わせる事で忘却欠片を戦争で使用するのを禁止しようと考えていました。
その為の情報操作の準備は完了しているそうです。
ライナは初めてヴォイスの考えに賛成できました。
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ガスタークが忘却欠片を使うのを止めています。
ゲイルフィックラントの軍勢の中で兵士の首が飛び始めました。
ライナは雷の化物が暴れているのを視認します。
ライナはリルが攻めてきた事を知りました。
彼が忘却欠片を持っている指揮官を殺しに来たんだと考えます。
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リルの放った雷の獣がヴォイスに襲い掛かります。
ヴォイスには避けられませんでした。
ヴォイスの事をレイルカが庇います、彼女の腕が肩から食い千切られて消えてしまいます。
襲ってきた雷の獣はライナとフェリスを中心にして撃退できました。
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キファがレイルカを助けようとしてヴォイスに「死の転移(デルニオ)』を貸せと要求します。
ヴォイスは使いたくなさそうです、彼はレイルカを見捨てるつもりのようです。
レイルカはヴォイスの事を心配しています。
ヴォイスがピンピンしているよ、と告げると彼女は薄く微笑みました。
ヴォイスも忠実な部下を持っているようですね。
トアレが早く貸せと迫るとヴォイスは部下のハーミットに命じてトアレを殺そうとします。
これをフェリスが止めています。
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ライナがヴォイスを脅す事になります。
彼は渋々デルニオを使う事を決めます。
ヴォイスはレイルカはライナの仲間ではない、お人好しにもほどがあると文句を言っています。
非情なヴォイスはレイルカに治療は自分でやれと命じています。
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ライナたちは分散してその場を離れる事にします。
キファはライナに付いて来ようとしますが、ライナは足手まといになるので後方に下がって欲しいとお願いします。
キファもそれを理解してトアレに連れられて後方に下がる事になります。
フェリスは当然ライナに付いてくる事になります。
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後方に下がったキファの悲鳴が聞こえてきました。
彼女の近くにクゥ・オルラが現れます。
彼女は『アイルクローノの鎌』という忘却欠片を使います。
これは切りつけた対象を凍らせる機能を持っています。
キファが斬られそうになっています。
フェリスが駆けつけてキファの背中を蹴ってクゥから離しました。
フェリスとクゥの戦闘が始まります。
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ライナは周囲を警戒しています。
クゥと一緒に行動していると思われるスイ・オルラを探しています。
スイが出てきました。
彼はフェリスがクゥの相手をしているので自分は自由に動けるぞと警告してきます。
ヴォイスはスイを攻撃する布陣を整えます。
ヴォイスはスイが遺伝性の選ばれた者しか使えない忘却欠片を使う事を知っていました。
スイもヴォイスの事を知っているようです。
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ライナはキファがエスタブールの身体能力を強化する魔法を唱えようとしているのに気が付きます。
彼女はライナの元を去ってからも鍛錬を怠っていなかったみたいです。
キファを戦力とみなしたライナは戦術を変える事にします。
ヴォイスに命じて彼の仲間には魔法を撃つ振りだけをさせろと命じます。
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クゥとフェリスの戦いに決着がつきました。
フェリスは大きなダメージを受けた振りをして剣を落としました。
クゥの懐に飛び込んで手刀をクゥの首に放ちます・・・クゥは気絶してしまいます。
クゥを人質に取りライナたちが優位に立ちます。
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スイがクゥの方を見た隙をついてキファがスイに突撃します。
彼の短剣のような忘却欠片をもった手を蹴り上げます。
スイは忘却欠片を放してしまいます。
フェリスがスイの顔を蹴りました。
吹き飛んだスイの首筋にライナがナイフを突きつけて彼を無力化します。
これで有利に交渉出来そうです。
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スイがキファがあんな動きができるとは、と驚いています。
ライナは自分の仲間は優秀なんだ、と自慢げです。
それに対してスイはキファは自分たちの仲間だぞ、彼女はライナをガスタークに連れてくる任務中なんだぞ、と言っています。
キファは、そんな約束したっけ?ととぼけています。
ライナは二人は知り合いなのか?と聞いてみます。
キファは諸国を廻っていたときにガスタークにも立ち寄った事があって、そこで、ちょっと、と言葉を濁します。
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スイはレファルはキファと付き合っているつもりでと言おうとしたようです。
キファがそれはレファルの勘違いと否定します。
スイはキファがここにいるとの情報が入ったので助けに来た、キファが居るのでレファルはグロウヴィルを撃たないで待っているんですよ、と言っています。
レファルはキファに死んで欲しくないと思っていると告げます。
この場に留まると死んでしまいますよ、と問いかけてきます。
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これに対してキファは、いいよ、と返答します。
「私、ライナと一緒に死ぬのが夢だから、別にいいよ」
「私が好きなのは・・・愛してるのは、レファルじゃなくて、ライナだもん」
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スイが、ライナを連れてくるって言っていたのは、と問うと、キファは嘘だよと返答しました。
スイが「裏切り者だなぁ」と感想を述べるとキファは「よく言われる―」と返しています。
これを聞いたスイは、ここに用は無くなったので帰りたい、見逃して貰えないでしょうか?と交渉を始めています。
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キファがライナに告白してきます。
「ライナ」
「・・・もう、もうここで死んじゃうかもしれないから思いきって言っちゃうけど・・・」
「ライナのこと、大好きだよ」
ライナはあまりに突然な展開に返事が出来ないでいました。
キファの告白に衝撃を受けたフェリスが剣を落とす音が聞こえてきました。
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ヴォイスが突然発生した甘々空間に辟易しています。
ハーミットに命じてクゥを捕縛しています・・・これで体制は決したと思われました。
ヴォイスはクゥを殺そうとしますがライナとスイが同時に『やめろ!!』と怒鳴ります。
ヴォイスはライナの意思を汲んでクゥを殺す事を止めますね。
ヴォイスはスイとクゥを人質にする事を決めました。
そして命を捨てる覚悟で戦っているのはガスタークだけでは無いんですよ、自分たちだけが頑張っているなどとあまり勘違いしないで欲しいと告げます。
これに対して「思ってない、そんなことは」との返答が返ってきます。
そして雷の獣が現れました。
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ヴォイスに向かってきた雷の獣をトアレが迎撃する事になります。
彼は右足の義足を噛ませてから、それを自戒させました。
これで雷の獣が義足ごと爆発します。
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リルがスイとクゥを助けに来ました。
リルは『ファブルスの月輪』という忘却欠片を使い周囲にいたゲイルフィックラントの兵士と反ローランド連合軍の兵士を皆殺しにしてしまいます。
生き残ったのはリルの近くにいたライナ、フェリス、キファ、ヴォイス、ハーミット、トアレ、地面に寝ていたレイルカだけでした。
リルがフェリスを殺そうとしてきます。
彼は『石喰い(スパンクエル)』という魔眼保持者から魔眼を取り出す忘却欠片を使ってきます。
ライナはフェリスを助ける為に飛び出しました。
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ライナはフェリスの髪をつかみ後ろに引きずり倒して彼女を助けます。
彼女に飛び掛かった雷の獣に向かって右腕を出します、ライナの右腕は食い千切られてしまいます。
ライナは残った左腕でリルを殴ります。
リルの手の中で緑の石が弾けてライナの左腕が切り離されました。
リルが「結晶をえぐりとれ、『石喰い』」と命じます。
ライナは複写眼を抉り取られてしまいました。
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フェリスが泣き叫んでライナに駆け寄ります。
フェリスは「・・・お、お、おまえを・・・おまえを殺す」と震える声で言っています。
リルは複写眼を抉り取られても即死しないラインに驚いています。
ライナはリルと交渉を始めます。
ガスタークの軍門に下るので見逃して欲しいとお願いしています。
リルは敵を仲間にして裏切られるのはキファで懲りたので駄目だと返答します。
この場は見逃してやっても良いと告げヴォイスから持っている忘却欠片を全て回収する事にします。
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キファはヴォイスにデルニオを貸してとお願いしています。
リルはデルニオも忘却欠片なんだが?と問いかけます。
キファは、絶対に渡さない!奪いたいなら、私を殺して奪いなさいよ!と威嚇しています。
リルはデルニオを残してくれました、どうせグロウヴィルに巻き込まれて死ぬんだと考え見逃したようです。
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キファはフェリスを叱咤しています。
泣いてないで、動いて、ライナを他の兵の血がある場所まで移さないとデルニオが動かないから!!
私はライナの腕を拾ってくる!!
キファは強いですね、諦めずに必要な行動が取れています。
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ヴォイスは立ち去ろうとするリルに問かけます。
ライナさんは魔眼の力を失った、普通の人間になった?
リルはそうだと肯定して去っていきました。
キファが必死にライナを助けようとしています。
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ヴォイスはハーミットに向かって、今日はいい日になった、と言っています。
突然ヴォイスが訳の分からない事を言い出したのでハーミットは困惑しています。
誰も気が付きませんがヴォイスは自分の作戦が上手くいったのではないか?と喜んでいます。
複写眼を取られてもライナが即死しなかった事からヴォイスの確信は強まります。
ライナの意識が失われました。
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遠く離れた場所で女神の分身と戦っていたシオンは心の奥の方が震えたような気がしました。
彼と戦っていた女神の分身はシオンを襲う事を止め撤退していきました。
彼を襲う事よりも優先して対処しなければならない何かが起こったようです。
現実世界に復帰したシオンは馬車の中で目覚めます。
馬車の外に出るとフロワードが待っていました。
彼はレムルス帝国の抵抗が激しかったので一時後退して旧アリ南方国と旧カッスラ―の狭間まで後退した事を伝えました。
既にクラウとミラーが反撃を開始していると告げてきます。
シオンは部下の優秀さを誉めています。
俺が居なくてもローランドは世界をとれるんじゃないか?
フロワードはシオンが目覚めた事を全軍に伝えに行きました。
シオンは北の空を見つめて胸が強く締め付けられていました。
彼はライナに何かがあったと感じているようですね。
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ゲイルフィックラントの王、グラフドは先頭に立って自軍を鼓舞しています。
ガスターク帝国の軍勢に迫ってきています。
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レファルはリル、スイ、クゥが戻ってくるのを待っていました。
彼の視界にゲイルフィックラント軍の先頭に立って進軍してくるグラフドの姿が映ります。
レファルは良い王に統治されている国なんだな、自分もゲイルフィックラント帝国の庇護下で安全に暮らしたかったなと感じています。
善政を敷いているだろうと思われるグラフドを殺さなければならない事に嫌気が指しています。
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レファルが待っていたリルたちが戻ってきました。
リルはキファが裏切った事とライナから複写眼を奪い取った事を報告しています。
リルはライナを殺したと思っていますね。
レファルはキファに振られて悲しそうです。
「・・・俺の手は、惚れた女まで殺さなきゃならないのかよ・・・」と泣きそうな声で呟きます。
レファルが可哀想ですね。
レファルはいい男だと思うのですが本気になった女の子にはフラれる体質を持っているようです。
レファルがグロウヴィルを使う事を決めます。
全軍を下がらせてからグロウヴィルを使うようですね。
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ライナの意識が自分の瞳の中の世界に移動します。
これまでは頭の中に響いてきた馬鹿笑いが聞こえてきません。
誰かいるかと探していると二人の存在を感知します。
そこには自分にそっくりな人物と彼が抱えている女性が居ました。
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ライナは母親の存在を思い出しているので女性が自分の母親だと理解します。
ライナにそっくりな存在は自分の事を『寂しがりやの悪魔(ライナ・エリス・リード)』の片割れ、すべての式を解く者だ、でも結局は、君なんだ、と自己紹介します。
αは逃げてしまったそうです。
だから馬鹿笑いが聞こえなかったんだね。
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すべての式を解く者はライナに好意的でした。
ライナ・リードはライナが目覚めればαなどにはどうにもできないと告げます。
目覚めたライナはαよりも強いようだぞ。
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ライナ・リードは母親はライナを守る事から解放されて死んだ、と教えてくれます。
ライナは母親にまだ何も伝えていない、と後悔しています。
ライナ・リードはライナの気持ちは全て母親に伝わっていたよ、と慰めてくれます。
そしてライナに、君はまだ死んでいない、仲間を守らなけばならないだろ、と言ってきます。
ライナは自分の正体が分かったようです。
《・・・俺は・・・俺はシオンを救うために狂った、悪魔か・・・》
.
ライナは目覚めます。
ライナの目の前にはフェリスとキファの顔がありました。
ライナが目覚めたのでキファが抱き着いてきます。
フェリスは動けなくなっているようです。
彼女は泣いていた事を見せたく無いようですね、涙をぬぐって、「ば、馬鹿が、起きるのが遅い!」と怒鳴ってきました。
ライナの切断された左腕はデルニオのお陰でくっ付いています。
しかし食い千切られた右腕はありませんでした。
ライナは「・・・ごめん。心配かけた」と謝っています。
.
ヴォイスがやってきます。
彼は「あー、よかった。やっぱり起きました?」と言ってきます。
ライナはヴォイスが嘘を吐いていた事に文句を言っています。
ヴォイスの言っていたαの破壊の力はもっとも大きな力の種類の一つって話は嘘でした。
ライナが、αは目覚めたライナの力に怯えて逃げたぞ、と教えます。
ヴォイスは自分の予想通りにライナが大きな力を手に入れた事に喜色満面です。
ヴォイスがグロウヴィルに対処する事が可能なのか確認してきます。
ライナはやれると思うと返答します。
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目覚めたライナの瞳には赤い五方星に代わり七色に明滅する涙の紋様が浮かんでいます。
ライナの眼は、この世界と異世界のすべての構成が見えるようになっています。
魔法、人間、物質、忘却欠片の構成が見えています。
ヴォイスが、結局あなたは何物でした?と問いかけます。
ライナは「パズルを解くのが上手い、寂しがりやの悪魔だ」と答えました。
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グロウヴィルが発射されようとしています。
《契約者よ・・・そなたの呼び声に、再び応えよう》
《応えよう。応えよう。さあ、代償を差し出せ。さすれば力を、解放せん》
《・・・契約は完了した。力を解放する》
ライナにはグロウヴィルがどうやって発動するのかが見えていたようです。
グロウヴィルは契約者が生け贄を捧げて発動する武器だと分かったようです。
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ライナが発射されたグロウヴィルを解呪しようとしているとαが空間を割って現実世界に出てきました。
ライナの母親が作り出していた『アートフェールの呪い』を喰らってしまいます。
αの姿は血の色をした巨大な蜘蛛でした。
αはいつものように、馬鹿笑いを上げています。
神、悪魔、邪神、勇者、化物、貴様は我をなんと呼ぶ、と叫んでいます。
αは自分の優位性を確信しているようですよ。
ライナは冷めた感じで、蜘蛛と答えていますよ。
ライナが蜘蛛とグロウヴィルを発動させる為に出てきた蛇の化物の解析を始めようとすると女神が出てきて邪魔をしてきます。
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フェリスがあれはなんだ?と聞いてきます。
ライナは自分の中に居た化物だ、俺が弱いから外に出てきたんだと告げます。
ライナがすぐ止めると告げると、どうやってあんな怪獣を止めるんだと心配しています。
ライナが力強い返答を返しています。
「いつもおまえには心配ばっかかけてさ、守ってばっかもらってたけど、今度は俺が・・・」
「今度は俺が、守るよ」
.
αはライナの力は強すぎるのでお前にはできない、と挑発してきます。
ヴォイスも、できるんでしょうね?と心配そうに確認してきます。
ライナは、自分は化物じゃない、脆弱な人間だ、弱くて悲しいから、どうしても全部は選ぶことができないだ、と告げます。
いよいよ覚悟を決めたようです。
「俺が、俺がもしも化物じゃなく、人間なら・・・」
「俺は人間が、好きだから・・・前に・・・」
「前に、進むよ」
と言って指先から光を放ちました。
.
ライナが放ったのは、なにもかもの式を解いてしまう光です。
光に巻き込まれたαは存在を消し飛ばされてしまいました。
光は止まらずに、ライナの眼前に居た人々を消し去って前進を続け、グロウヴィルから放たれた赤い光と激突します。
グロウヴィルの力とライナの力は拮抗して激突した場所で相殺されて消えました。
光が消えた後には何も残ってはいませんでした。
百万以上居た人間が消し飛んでしまいました!!
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ライナが、人間を殺してしまったと後悔すると、すかさずフェリスがそれを否定してくれます。
彼女はライナは自分たちを守ってくれただけだ!と叫びます。
ライナはフェリスの言葉で少しだけ救われたようです。
ライナは大量虐殺を行った事でガスタークの王レファル・エディアも泣きながら前に進んでいるのではないかと思えるようになりました。
世界を変えようとしている、ライナ、シオン、レファルは全員泣きながら前進しています。
救いがないですね。
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ライナは残っている女神を威嚇します。
「・・・さあこうなったけど、どうする?」
女神は化物め、と罵りますが、ライナは、あいにく悲しいぐらいに人間なんだ、と答えています。
そしてキエロ、と命じました。
女神は撤退していきます。
撤退する女神に向かって、どうせシオンの事もいじめているんだろ、もう許さないからな。
「・・・いずれ殺しにいくって、伝えろ」
ライナが大きく変わったね、彼は仲間を救う為に人を殺したと自覚し納得しています。
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グロウヴィルに力を与える為に空から出てきた桃色の髪をした綺麗な少女が語り掛けてきました。
彼女は女神やαとは式の作りが違うようです。
彼女は、私はグロウヴィル、レファル・エディアの愛人、と自己紹介します。
彼女は自分がレファルと交わる為だけに送り込まれた女、と言っています?
ライナには何がなんだか分かりません。
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彼女は自分たちで狂った悪魔を殺せるのか?狂った勇者を殺せるのか?見に来た、と言っているぞ。
女神なんかは敵じゃない、世界を異常にするのは、いつもあなたたちだ、と言っています。
ライナがどういうことなのか質問するけど彼女は答えてくれないね。
あなたは愛情に狂っているから正しい結論へはたどりつけない、と言っています。
言いたい事だけを言って愛しい勇者の剣に戻ると言って帰ってしまいます。
.
力を使い過ぎたライナが倒れてしまいます。
それをキファとトアレが支えてくれました。
出遅れたフェリスはライナの傍に来たそうな顔で見つめてきます。
ライナは百万を超える人間を殺した化物のそばにいたいだなんて馬鹿な奴だなと思っています。
自分も含めて結局人間は馬鹿なのだ、近付いたら傷付けあってしまうのに、そばにいないと寂しくて死んでしまう不完全な生き物なのだ、と気が付きました。
ライナはフェリスに微笑みます、彼女も嬉しそうに微笑んでくれました。
.
ライナの一撃で戦争は終わりました。
百万を越える兵が一瞬で消し飛び、戦場を巨大な蜘蛛の化物が暴れ回ったという情報が世界中を駆け巡りました。
ガスタークがストオル帝国を降したときよりも遥かに大きな衝撃が世界を駆け巡りました。
ヴォイスの目論見だった戦争で忘却欠片の使用を禁止する条約は締結される事になるのでしょうか?
ガスタークを退けたって事になると思うので締結される可能性は高そうだよ。
.
ティーア・ルミブルがライナを迎えに行こうとしています。
彼はライナが変わった事を知ったようです。
ほうっておくと、あまりの優しさから、すぐに死んでしまう。
あまりに優しすぎて、あまりに勇者を愛しすぎるから、すぐに狂ってしまう。
彼はライナを助ける為に動き出すようです。
ライナの傍には仲間が居るのでティーアとの再会は波乱の展開になりそうだよね。
特にフェリスはライナを連れ去られた借りもあるし、不味い事になりそうです。
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>>
追憶から未来へ
>>
ライナはシオンと別れた事が相当辛いようです。
あり得ない夢を見ていました。
既に死んでしまった仲間と敵対しているシオンの仲間と一緒に学生時代に通っていた酒場で飲んでいる夢を見ています。
ライナは途中でそれが夢だと気が付きました。
.
夢の中でシオンと語り合う事になります。
シオンはライナと再会した時に笑ってくれるか?と問いかけてきます。
ライナはもう笑えないんだ、と返答しています。
じゃあ、次に会えるのは戦場だな、と言い残してシオンは消えていきました。
.
ライナは目覚めます。
そこはべリス主国に駐屯している反ローランド連合軍の仮設宿舎でした。
ライナを起こしにキファがやって来ました。
テントに入ってきた彼女は、かわい子ちゃんを、夜這いにきました、と言っています。
自分で言ったセリフが恥ずかしかったのかキファは顔を赤らめています。
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キファはライナが魘されていたと言っています。
ライナは怖い蛇に襲われる夢を見ていたんだ、と誤魔化します。
しかしキファに、シオンの名を叫んで魘されていたと指摘されてしまいます。
彼女は悩みを打ち明けて欲しいとお願いしてきますよ。
.
続いてフェリスがライナを迎えに来てしまいます。
テントに入ってきたフェリスが見たのはベットに寝ているライナに抱き着こうとしているキファの姿でした。
ライナはヤバイと思い言い訳を始めますが、フェリスが殴り掛かってきました。
彼女は危ないところだった、と言ってキファを助けようとしています。
フェリスの行動にキファは呆然としています。
.
ライナは二人に呼びに来た理由を聞いています。
キファはヴォイスとトアレが今後の方針を話し合いたいと教えてくれます。
フェリスはクラップという町にあるだんご屋が美味いらしい、食べに行こうと言ってきます。
ライナはファリスを無視してキファと共にヴォイスの元に向かおうとします。
怒ったフェリスが「私を無視するなぁああああ!」と叫んで剣を振り上げてきました。
ライナは殴られる事を覚悟しますがフェリスはライナの事を殴ってきませんでした。
不機嫌そうな顔を浮かべて去っていきます?
ライナはフェリスの様子がおかしい事に気が付きますが会議に向かいます。
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一人になったフェリスはイライラしていました。
突然現れてライナと親しくしているキファの存在に上手く対処できないようです。
さらにライナがシオンと別れて寂しい気分になっているのに何も相談してこない事にも苛立っていました。
フェリスはライナを元気づけようとしたのに上手くいかない事に苛立っているようです。
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フェリスの事が気に成ったラインは会議を抜け出して彼女の元にやって来ます。
フェリスはライナを元気づけようとしたのに彼に気を使わせてしまった自分に苛立ちを感じます。
しかしそれよりもライナが自分の事を気にかけてくれた事が嬉しいようです。
顔が赤くなってしまうのを誤魔化す為にライナを殴りつけています。
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フェリスはシオンの奴も殴ってやる、殴ってだんご屋に連れて行ってやる、だから独りで馬鹿な夢は見るな馬鹿、と告げます。
ライナはフェリスのこの発言が嬉しかったようです。
これから進む先が、ただのだんご屋で絶望ではない。
自分たちは絶望に向かって頑張っている訳では無いと思えたようです。
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シオンはルーナ帝国の王城に入りました。
フロワードが「・・・ようこそ、ローランド帝国へ」と言って迎えてくれます。
ルーナの王族は皆殺しにしたそうです。
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シオンはルーナ攻略、ご苦労だった、引き続き、北上を続けろ、と命じます。
フロワードがカッスラ―の攻略を始めます、と告げるとシオン以外の人物から返答がありました。
「やれ。皆殺しにしろ」
返答をしたのは、亜麻色の髪をした、かわいらしい顔をした女でした。
これはミルクだよね、彼女は女神になってしまったのかな?
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それに対してシオンは何も言いませんでした。
シオンは自分の行き先が絶望に続いていない事を、強く願っています。
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成分美女魔法恋愛英雄変態
評価AAAAAAAAAAAAA
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