ラノベの感想) ナイツ&マジック 第10巻 (ヒーロー文庫)

概略:
エムリスを追いかけて浮遊大陸にやって来たエルは居場所を聞くため幻晶騎士で見知らぬ飛空船に飛び乗ります。それはジャローデクのグスターボが率いる船でした。船の上でグスターボの幻晶騎士と決闘する事になります。隊長に収まっているグスターボは船へのダメージを考え決闘を途中で切り上げました。揃ってエムリス達の元に向かう予定でしたが飛竜戦艦に襲われます。二手に分かれて逃げる事になりました。場所は教えてもらったのでエムリス一行と再会する事ができました。新婚旅行の途中なのですが流されるまま浮遊大陸の覇権を掛けた争いに参加する事になります。

レーベル:ヒーロー文庫
発行日:2020/10/10
著者:天酒之の瓢
イラスト:黒銀
ISBN:978-4-07-445630-7
雰囲気:連合、決闘、飛竜戦艦、再会、訪問、会談、竜、混乱、宿敵、自爆、決意
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エムリスはハルピュイアと彼らの友人を自称するシュメフリーク王国の人々と連合する事にします。
根拠地が必要な彼はエージロやホーガラ達の村に向かう事にしました。
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浮遊大陸にやってきたエルはエムリス達の居所を探すために見つけた飛空船に幻晶騎士で乗り込みます。
乗っているのは新婚旅行用に作成したトイボックスマーク2という機体です。
幻晶騎士が空を飛んだ事に飛空船の面々は驚愕しています。
幻晶騎士に乗り込んだ指揮官が出てきました。
戦意旺盛な指揮官はエルを飛空船から落とすために挑んできました。
剣を沢山装備した幻晶騎士(ブロークンソードと呼んでる)で挑んできました。
トイボックスが武器を持っていない事を訝しんでいます。
トイボックスは両腕を射出する事ができます。
ワイヤーで本体と接続されていて射出後巻き取る事ができます。
更に手から炎の魔法を発射する事ができます。
手を炎に包んで敵に殴りかかる事もできます。
格闘戦が始まりました。
敵の船の上で戦っていたのでエルが有利な状況でした。
幻晶騎士での戦闘は互角のようですが船へのダメージが気になった指揮官は戦闘を停止します。
トイボックスを見た指揮官は相手がクシェペルカ王国の関係者だと気が付きます。
情報を提供すると言ってきたのでエルも戦闘を止めます。
指揮官に案内されて敵船の艦橋に向かう事になりました。
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エルの相手をしていたのはジェローデク王国のグスターボでした。
クシェペルカに負けたジャローデクは貧乏国になってしまい彼らは浮遊大陸に出稼ぎに来ているそうです。
グスターボは浮遊大陸が飛空船に必要な源素晶石の宝庫だと教えてくれます。
西方諸国の複数の国がそれを求めて浮遊大陸にやって来ている事も教えてくれました。
エムリス達の居場所も知っていて一緒に向かう事になっていたのですが飛竜戦艦が襲ってきました。
エルはグスターボの仲間かと思ったのですが違うと言われてしまいます。
飛竜戦艦の相手をする事は出来ないので二手に別れて逃げる事になりました。
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グスターボの乗っている船は船の舳先に剣が突き出している独特の形状をしています。
飛竜戦艦の性能を知っている彼らは逃げる手段を用意していました。
方向転換も困難な高速で逃げていきました。
追って来た敵の小型飛竜(竜闘騎と呼んでます)に前方から幻晶騎士用の小刀を投げつけて嫌がらせ攻撃しながら逃げました。
エルも乗って来た飛空船に戻り速度を生かして逃げる事にします。
敵の砲撃を魔導飛槍(ミッシレジャベリン)を使い迎撃していました。
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飛竜戦艦を保有しているのはパーヴェルツィーク王国という西方諸国の北方に位置する大国です。
領土は広いようですが余力は余りないようです。
彼らの国で取れる鉱石を運ぶのに飛空船が必要です。
より多くの船を運用したいようです・・・大量の源素晶石を狙って浮遊大陸にやって来ました。
飛竜戦艦の技術をもたらし建造したのは敗戦後ジェローデク王国を出たオラシオ・コジャーソです。
彼はイレブンフラッグスにも売り込んだようですが安く買いたたかれたので逃げ出しパーヴェルツィークに向かいました。
第一王女のフリーデグント・アライダ・パーヴェルツィークに気に入られ飛竜戦艦の建造を任されました。
イレブンフラッグスよりも遅れて浮遊大陸にやって来たパーヴェルツィークは彼らの作った源素晶石を掘り出す鉱床を奪い取っています。
これまでは飛竜戦艦と竜闘騎の圧倒的戦力で余裕勝ちしてたのですがエルたちを逃がした事で慎重になります。
先住民のハルピュイアと交渉する事を決めました。
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エル達と再会したエムリスとキッドは度肝を抜かれる事になります。
同行している巨人族の小魔導師とナブを見たエムリスは最初新型の幻晶騎士だと認識しました。
二人が言葉を喋る事を知り仰天しています。
エルからボキューズ大森海で出会ったと聞いて更に驚いています。
二人がエルとアディの弟子だと聞いて訳が分からなくなっています。
アディがキッドにエルと結婚した事を伝えました!
キッドは理解が追いつかない様子です。
キッドがエージロとホーガラに懐かれている姿を見たアディがニヤニヤしています。
アディはキッドの帰りを待っているエレオノーラに詳しく知らせなきゃと言っています。
キッドは色々不味い事になると冷や汗を流しています。
エレオノーラはキッドを捕まえる為に彼を指名手配したそうですが本当でしょうか?愛が重い・・・
キッドは覚悟を決める必要が出てきましたね・・・
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エルを紹介する事になります。
彼がクシェペルカの女王エレオノーラに頼まれてエムリスを迎えに来たと告げたのでシュメフリーク王国の責任者グラシアノが胃痛に苛まれています。
大国クシェペルカの使者に対して失礼があってはいけないとビビっています。
ハルピュイアの群れを束ねるスオージロは人間の国の力関係を知らないので平然としています。
スオージロの興味はエルがハルピュイアと敵対するかどうかでした。
エルは彼らの平和な生活を奪う意図が無い事を伝えます。
元々新婚旅行の途中でエムリスを迎えに来ただけの彼は観光気分でいます。
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ハルピュイアの隣村に挨拶に行く事になりました・・・まあ、遠足気分ですね。
到着したのは村を襲っていたイレブンフラッグスをパーヴェルツィークが攻撃している時でした。
エージロの鷲頭獣ワトーが流れ弾に当たり翼を負傷してしまいます。
鷲頭獣は翼で魔法を発生させて飛行するので飛べなくなります。
エルがトイボックスで救出に向かう事になりました。
飛べないワトーを救出する為に代わりの飛行手段が必要になりました。
エルはパーヴェルツィークの竜闘騎から魔力転換炉を奪うことにします。
パーヴェルツィークの飛空船にトイボックスで飛び乗り威嚇します。
竜闘騎の操縦者は矜持を見せる為に挑んできました。
相手が悪すぎましたねエル達に全機破壊されてしまいます。
エルは現場で魔力転換炉をトイボックスに括りつけ浮遊領域を広げました。
そこにワトー、エージロ、ホーガラを乗せて戻る事にしました。
ついでにパーヴェルツィークの飛空船を鹵獲し乗組員を捕虜としました。
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ハルピュイアと交渉したパーヴェルツィークは巨大な源素晶石が存在する場所を教えてもらいます。
ハルピュイアが『禁じの地』と呼ぶ場所に調査に向かう事になります。
そこで獅子、山羊、鷲、3つの頭部を持つ混成獣(キュマイラ)に騎乗するハルピュイアと出会いました。
ハルピュイアを統べるのは竜でした。
竜の王を名乗る存在から警告を受ける事になります。
口を動かし発声した声ではなく魔法を使って認識に介入してきているようです。
竜の王は浮遊大陸から出て行けと言っています。
竜の王に率いられた混成獣の群れは強力で調査隊は逃げ帰る事になりました。
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パーヴェルツィークの鉱床で穴の奥から光るミミズが出るとの報告が上がります。
光るミミズが出現すると源素晶石の産出量が減るようですよ。
地下で何かが起こっているようです。
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エル達は捕虜にしたパーヴェルツィークの兵士を返還する為の交渉に望む事になりました。
兵士を大切にしているフリーデグントは自ら交渉に出向く事にします。
異様な集団になっているエル達のリーダーがエムリスだと仮定して彼と交渉を始める事にしました。
フリーデグントはエムリスの事をクシェペルカの関係者だと思っています。
エルの事を先代の飛竜戦艦を落としたナイトランナーと紹介され警戒心を高めていました。
信じられないようですね・・・パーヴェルツィークの騎士は自分たちが侮られていると思い憤慨していますよ。
フリーデグントは浮遊大陸をパーヴェルツィークとクシェペルカで分割統治しようと言ってきました。
彼女はハルピュイアの権利に頓着していません。
エル達はハルピュイアの権利を侵害する気は無いので交渉は決裂しました。
捕虜の返還交渉だけを済ませて交渉を終わらせる事になります。
そこに混成獣に騎乗したハルピュイアの集団が攻めてきました。
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完全な奇襲を受けてしまいバラバラに逃げ出す事になります。
逃げ遅れていたフリーデグントをエルが助ける事になりました。
ここからフリーデグントの受難が始まる事になります。
混成獣の群れの中を逃げ出す必要に迫られフリーデグントはキッドの騎乗するツェンドリンブルに放り込まれます。
そこにはキッドの他にホーガラが乗り込んでいました。
操縦しているキッドの後ろでホーガラとフリーデグントが罵り合いを始めます。
エルはトイボックスに乗り込みキッドと一緒に逃走を始めます。
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フリーデグントの行方が分からなくなったパーヴェルツィークは彼女の捜索を始めます。
竜闘騎を飛ばして混成獣の中に攻め込んできました。
そこに竜と飛竜戦艦がやってきて相対する事になります。
フリーデグントの所在が分からない間は飛竜戦艦の最大威力の砲撃を行えません。
フリーデグントは自分をパーヴェルツィーク軍に届けて欲しいとお願いしてきました。
竜に対抗するには飛竜戦艦に頼る必要があると判断したエルは彼女の願いを聞き届ける事にします。
フリーデグントをトイボックスに乗せて突撃する事にしました。
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単独では長時間の飛行は出来ないので混成獣の背に飛び乗り推進力にしています。
エルの滅茶苦茶な行動にフリーデグントの常識が揺らいでいます。
フリーデグントはゲロ吐きそうになってますが流石王女です・・・根性で耐えています。
フリーデグントの声でパーヴェルツィーク軍に呼びかけ彼女の所在地を知らせます。
彼女の所在地が分かると竜闘騎よりも大きく高速飛行可能な竜頭騎士(シュベールトリヒツとシューベルトリンクス)が迎えに来ました。
エルはシューベルトリヒツにトイボックスで飛び乗り推進力とする事にします。
可哀そうな操縦者のイグナーツはエルに顎で使われる事になってしまいます。
怒り心頭なのですがフリーデグントからお願いされてしまい断れません。
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飛竜戦艦と竜の戦いは最初拮抗していたのですが竜が混成獣を上手く使ってきました。
飛竜戦艦の推進装置を破壊させます。
更に触れると金属を腐食させる白煙を放ってきました。
触れた飛空船が腐食され撃墜されてしまいます。
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イグナーツの腕は確かなようです。
即興でエルと同調して飛翔しています。
飛竜戦艦の砲撃を当てるために竜に向かって突撃しました。
接近してからシュベールトリヒツから飛び出し竜の目に蹴りを入れます。
エルが作った隙を付いて飛竜戦艦の砲撃が竜を撃ち抜きました。
竜は頭部を破壊され黒焦げになります。
勝ったと思ったのですが竜の中から昆虫型の魔王と名乗る魔獣が出てきました。
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魔王から魔法で精神に干渉する声が届きます。
エルが驚愕しています。
エルは同じ事が出来た人物を知っていました・・・彼の声を聞いて核心します。
竜の王を名乗っていたのは小王(オベロン)でした。
小王も非常識な動きをする蒼い幻晶騎士を見て相手がエルだと気が付きました。
エルに対して強い恨みを抱いている小王は絶叫しています。
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エルとフリーデグントの騎乗するトイボックスと小王の騎乗する魔王の戦いが始まりました。
常識では考えられない戦いが始まったぞ。
トイボックスには近接武装しか搭載されていないので接近しての殴り合いをしています。
性能は魔王の方が若干上のようですトイボックスのダメージが蓄積されていきました。
アディが怖くてエルを迎えに来た飛空船ゴールデンメイン号の上で決着をつける事になります。
最後の攻撃を慣行する前にエルはフリーデグントに約束を破るかもしれないと断りを入れています。
エルは直前にイグナーツにフリーデグントを絶対に守ると約束していました。
ここで魔王を逃すと西方諸国にも魔の手が伸びると確信しているフリーデグントは死を覚悟したようです。
小王が必勝を期すならゴールデンメイン号を沈めた方が良かったのですがエルへの拘りが勝ってしまいます。
トイボックスと魔王が激突する事になりました。
ここでエルが卑劣な手段に訴える事になります。
エルは打ち出す事ができるトイボックスの腕を飛ばしてワイヤーでトイボックスと魔王をぐるぐる巻きにします。
トイボックスと魔王を固定してからフリーデグントを抱えて操縦席から飛び出しました。
魔法を使って空を飛ぶエルにフリーデグントは理解不能状態です。
トイボックスは最新機なので他国に知られたくない技術的アイディアの宝庫でした。
鹵獲される事を恐れて自爆機能が搭載されています。
エルは自爆機能を活性化してトイボックスを自爆させました。
密着状態で自爆された魔王は巻き込まれる事になりました。
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エルから乗騎を自爆させたと聞かされたフリーデグントは余りの非常識さに「それでも騎士か」と罵倒する事になりました。
恩人だから罵りたくはないんだよな・・・多分。
エルから国許では騎士団長を拝命する身ですと教えられ「この世に救いはないのか・・・?」と嘆いています。
空中を漂っていたエルとフリーデグントをアディの放った魔導飛槍(ミッシレジャベリン)が捕まえました。
器用にワイヤーを操作して捕まえてくれました。
エルからアディが妻であると教えられフリーデグントが驚愕しています。
アディはエルがフリーデグントを抱き抱えている事に嫉妬しています。
エルが「パーヴェルツィークの王女で重要人物です護衛対象です」と説明すると渋々納得しています。
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ゴールデンメイン号に乗り込んだフリーデグントはエムリスに助けてくれたお礼を言っています。
エルは無傷でピンピンしていますが付き合わされたフリーデグントは疲労困憊です。
「世の中には説明などできもしないことがあると今知った、あったのだ」と言っています。
彼女の嘆きは大きくなるばかりだねー。
エムリスはフリーデグントに同情しているようです。
休ませて上げる事にしました。
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破壊されたと思っていた魔王は健在でした。
小王も生きています。
敵が引き上げてから破壊跡から出てきました。
咄嗟に繭のような鋼の殻に包まり難を逃れたようです。
小王も混成獣と味方するハルピュイアを連れて根拠地に戻る事にします。
次はエルの命をもらいに受けに行くと言ってますね・・・ヤル気満々です。
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飛竜戦艦は大きなダメージを受けました・・・半壊しているかもしれないな。
コジャーソとエルが協力して新型を作ったりするのだろうか?
エルは幻晶騎士を失いました・・・こちらはイカルガが届くのか?新型を作るのか?楽しみです。
エルの恐ろしさを痛感しただろうフリーデグントは彼と敵対する事は選ばないと思います。
小王を倒さない限り各国は安心できないでしょう?共闘する事になりそうですね。
グスターボ達ジャローデクの勢力はどう動く事にするんだろうね?
コジャーソとは遺恨があるからな・・・復讐するのだろうか?
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成分美少女開発戦闘恋愛ラッキースケベ
評価AAACAAABCC
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