ラノベの感想) ソードアート・オンライン 第6巻 ファントム・バレット (電撃文庫)

概略:
キリトはアスナとユイにだけGGOに遠征する事を教えていたのですが直葉にバレました。GGOへの遠征が高額バイトだと明日奈から聞いた直葉にナノカーボン竹刀をオネダリされています。シノンは予選でキリトに負けた事が悔しくて仕方ないようです。普段の詩乃からは考えられない様な荒れた姿を晒しています。友人の恭二はそんな詩乃の事を心配していますね。恭二は詩乃に告白めいた事を言ってましたが詩乃は甘い認識をしているようです。自分の葛藤と折り合いがつくまで待って欲しいと言ってしまいました。死銃が現実世界でプレイヤーを殺している手段が判明しないままBOBが始まりました。

レーベル:電撃文庫
発行日:2010/12/10
著者:川原礫
イラスト:abec
ISBN:978-4-04-870132-7
雰囲気:BOB開始、事件の真相、死銃の真実、シノンの解放
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キリトは明日奈とユイだけに菊岡の依頼を受けてGGO(ガンゲイル・オンライン)に向かう事を伝えています。
しかし妹の直葉にキリトがALOから居なくなっている事がバレました。
直葉はBOB(バレット・オブ・バレッツ)の出場者リストにキリトの名前が載っている事を指摘してきました。
キリトは言い逃れを試みますが失敗してしまいます。
彼女はGGOに行く事が高額バイトである事を明日奈から聞き出していました。
キリトは直葉に高額なナノカーボン竹刀をオネダリされてしまいました。
キリトには愛する妹である直葉のお願いを拒む事は出来ないようです。
計画中のPCのスペックを落とす事に決めました。
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シノンはキリトに予選で負けた事が許せないようです。
新川恭二の見ている前で感情を露にしてキリトの事を罵っていました。
普段の詩乃は感情を表に出さない子のようです。
恭二はキリトとシノンの間に何かあるのか?と勘繰っていました。
キリトの事を襲撃しようと詩乃に提案しています。
その襲撃作戦が結構エゲツナイモノだったね。
この辺に恭二の危うさが出ていると思うのですが詩乃はそれを重要視しませんでした。
恭二は詩乃に告白めいた発言をしているのですが詩乃は本気にしていないようです。
彼女のこの辺りの感覚に危うさを感じますね。
詩乃は自分の葛藤に折り合いがつくまで待って欲しいと返答しました。
これを恭二は待っていればいずれ詩乃が恋人になってくれると解釈したようです。
勿論詩乃はそこまでの意味で言ったつもりは無いようです。
最初からこの二人の考えはずれていたようです。
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キリトは菊岡が用意した安全性に配慮したログイン先に向かいました。
そこはキリトがリハビリを行っていた病院で美人看護師の安岐さんがダイブ中のキリトの体をモニタリングしてくれる手筈となっていました。
予選の待機ゾーンで死銃に出会い心が乱れているキリトは安岐さんに悩みを打ち明けました。
キリトはSAO内で自分が殺したプレイヤーの事を死銃に会うまで忘れていた事を悔いています。
自分の事を殺した人間の事を忘れてしまえる冷たい人間だと卑下していました。
安岐さんは弱っているキリトの事を優しく癒してくれます。
本当に相手の事を忘れてしまったら、そんなに苦しまない。
誰かを救う為に取った行為でしょ、自分が助けた人の事を思い浮かべて、自分を助ける権利がある事を忘れてはダメだと諭してくれました。
これが後でシノンを救う事に繋がるんだよね。
安岐さんは良い看護師だよね。
安岐さんに癒されたキリトは「はいな、行ってらっしゃい、《英雄キリト》くん」との声に見送られてGGO世界に旅立ちました。
安岐さんはキリトがSAOで行った事を知っているのか?
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開始時間よりも早めにログインしたキリトは待合室でシオンを捕まえて彼女からBOBのルールと参加者の情報を入手する事にしました。
シノンは嫌がっていましたが泣き落としの様な感じでキリトが懇願すると応じてくれます。
キリトはシノンが知らないBOB参加者を教えて貰います。
シノンが知らないプレイヤーは《銃士X》《ペイルライダー》《スティーブン》の三人でした。
キリトはこの中の誰かが死銃(デスガン)だと考えていました。
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BOBが始まりキリトとシノンは離れた場所に転送されました。
シノンはヘカート2を使い着々と標的を屠っていました。
BOBの間は15分毎にサテライトスキャンと呼ばれるスパイ衛星がスキャンした参加者の現在位置が地図上に表示されます。
シノンはキリトの位置を把握しようとしてやめています。
あんな奴知るもんかと強がっていますね。
キリトの存在がシノンの中で大きくなっていました。
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シノンはダインとペイルライダーが戦っている場所を狙撃可能な位置に移動します。
ダインはシノンがスコードロンを組んでいた知り合いです。
ダインは橋の袂からペイルライダーを狙撃するつもりでした。
シノンはダインの後方に陣取り狙撃体勢に入っていました。
ダインとペイルライダーの戦いが決着したら生き残った方を狙撃する計画でした。
シノンは背後からプレイヤーの接近を許した事に気が付き慌てています。
サテライトスキャンの時には彼女の後方には誰も映ってはいませんでした。
やってきたのはキリトでした。
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シノンはキリトとの決着を着けようとしますがキリトから休戦を提案されます。
キリトはダインとペイルライダーの戦いを見たいと言っています。
二人に気づかれない為に発砲音を上げたくないと言っています。
再遭遇した場合はキチンと戦うと約束してくれたのでシノンはキリトの申し出を受け入れる事にしました。
二人はダインとペイルライダーの戦いを観戦する事にしました。
キリトがサテライトスキャンに映らなかったのは装備を全て外して川の中を泳いでいたからでした!?
キリトのアバターは女の子にしか見えません、キリトが全裸で泳いでいる姿は中継されたのだろうか?
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ペイルライダーは軽業スキルが高い稀有なビルドでした。
ダインの銃撃を軽々と交わして接近し、ダインをショットガンで殺してしまいました。
決着が付いたのでシノンはペイルライダーを狙撃しようとしましたが先に何者かに撃たれてしまいます。
ペイルライダーの近くにボロマントを纏ったプレイヤーが登場しました。
ペイルライダーは麻痺弾を撃たれて動けなくなったようです。
ボロマントは拳銃を取り出して十字を切るゼスチャーをして銃撃しようとしています。
キリトはボロマントが死銃だと理解したようです。
シノンにボロマントを狙撃するように命じました。
シノンはキリトの必死さに困惑しつつもボロマントを狙撃します。
遠距離からの狙撃でボロマントには予測線は見えない筈だったのですがボロマントはシノンの弾丸を交わしました。
ボロマントはシノンの位置を把握していたようです。
驚く二人の見ている前でボロマントは拳銃でペイルライダーを銃撃しました。
撃たれたペイルライダーはHPを少し削られただけでした。
麻痺弾の効果が無くなり素早く起き上がりボロマントを攻撃しようとします。
しかし持ってたショットガンを取り落とし倒れ込んでしまいました。
ペイルライダーは胸を抑えて苦しみだし彼のアバターが消えてしまいました。
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ALO内になる部屋に集まり、アスナ、リズベット、シリカ、クライン、リーファ、ユイはBOBを観戦していました。
ペイルライダーをボロマントが銃撃したシーンを見ていたクラインとアスナは驚愕する事になりました。
ペイルライダーが消えてからボロマントは中継用カメラに向けて拳銃を構えパフォーマンスを行いました。
彼が喋ったセリフを聞いたクラインが驚愕しています。
「忘れるな。まだ、終わっていない。何も、終わって、いない。イッツ・ショウ・タイム」
『イッツ・ショウ・タイム』はSAO内に存在した殺人ギルド、ラフィン・コフィンのリーダーだったPoH(プー)の決め台詞でした。
クラインはボロマントがラフコフの生き残りだと理解しました。
リーファからキリトの様子がおかしかったと聞いたアスナは菊岡に連絡を取る事にしました。
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キリトはシノンと別れて単身でボロマントを追う事を決めます。
シノンはキリトにボロマントを倒すまでは共闘する事を申し出ました。
サイレントアサシンと呼ばれる消音装置の付いた大型狙撃銃を使うボロマントが相手ではどこに居ても安全ではありません。
単独でボロマントに近づくのは困難だと諭されてキリトはシノンの提案を受け入れます。
二人はボロマントと思われる銃士Xとスティーブンを探す事になります。
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円形の闘技場に銃士Xが居る事が判明したのでそこに向かう事になりました。
キリトが接近してシノンが遠距離から狙撃する手筈になります。
キリトが闘技場に向かいシノンは狙撃ポイントに移動しようとしました。
そこでボロマントに麻痺弾を撃たれてしまいました。
ボロマントは動けないシノンを拳銃で撃とうとしています。
シノンはボロマントの握る拳銃が彼女のトラウマとなっている黒星(ヘイシン)だと分かり恐慌状態に陥りました。
シノンの危機を救ったのはキリトでした。
彼は銃士Xを倒して彼女の持っていたライフルを乱射してシノンを助けに来ました。
動けないシノンを抱えて三輪バギーに乗り込み逃走をはかりました。
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一緒に置いてあったロボットホースをシノンに破壊してくれと頼んできましたが恐慌状態のシノンには撃てませんでした。
ボロマントはロボットホースに乗って二人の事を追いかけてきます。
ロボットホースの上からシノンの事を拳銃で撃ってきます。
重量の差かロボットホースの方がスピードが出ています。
追いつかれそうになっていますね。
キリトは冷静に進路上を観察していました。
落ちていたオブジェクトをジャンプ台替わりにしてバイク毎ジャンプします。
走行時の振動が消えて照準がし易くなったタイミングでヘカート2を撃ちました。
弾丸は止まっていた廃車に当たり大爆発を引き起こしました。
ロボットホースは爆発に巻き込まれてボロマントはダメージを受けたようです。
追走する手段を失ったボロマントを引き離して二人は砂漠にある洞窟に隠れる事にしました。
シノンは極限状態でも冷静さを失わないキリトに感嘆しています。
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洞窟内で落ち込んでいるシノンをキリトが励ましています。
シノンはライバルだと思っていたキリトに励まされている自分を情けなく思っています。
ボロマントの持っている黒星を見てシノンは平静さを失っていました。
捨て鉢になっているシノンは単身でボロマントを倒しに行こうとしてキリトに止められます。
感情が昂っているシノンは自分の抱える問題をぶちまけてしまいました。
「この、ひ・・・人殺しの手を、あなたが握ってくれるの!?」
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キリトの胸でひとしきり泣いて落ち着きを取り戻したシノンは自分の身に起こった事件を語りました。
キリトもSAO内で殺人ギルドのメンバーを捕獲する作戦中にそのメンバーを殺した事を打ち明けました。
シノンはキリトが過去に起こした殺人に折り合いをつけられていると思ったようです。
どうやって乗り越えたのか聞いてきました・・・キリトは乗り越えていないと答えています。
キリトは行った行為を受け止めて考え続ける、受け入れられるように戦うしかないと告げました。
シノンはキリトの強さに驚いているようです。
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キリトは自分がGGOに来たのは死銃が行っている殺人行為を止める為だと説明します。
二人で死銃の行動を推測する事になります。
死銃はシノンの事は拳銃で撃ちましたがキリトの事はサイレントアサシンで撃ちました。
ここにヒントが隠されていました。
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BOBの参加登録時に賞品を受け取る為にプレイヤーの住所を入力する爛があった事を思い出しました。
死銃は透明化できるマントを持っています。
これを使って総督府でプレイヤーの住所を盗み見たんだと推測します。
死銃に撃たれて死んだゼクシードと薄塩たらこが心不全で亡くなった事から何らかの投薬を行ったと推測しました。
死銃は二人居て片方がGGOにログインして死銃のアバターを動かし、もう一方が被害者の自宅に侵入して投薬を行ったんだと推測しました。
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キリトがシノンに一人暮らしか?と聞いてきました。
シノンはそうだと答えます。
ドアのカギについて聞いてきます。
シノンは初期型の電子錠でドアチェーンは掛けていなかったと思い出しました。
黒星でシノンの事を撃ったことから死銃はシノンの住所を知っていると推察できました。
死銃の片割れが現実世界のシノンの部屋に侵入して投薬するのを待っていると予想されます。
シノンが焦り始めました。
このまま心拍が上がるとアミュスフィアがシノンの事を強制ロゴアウトさせます。
キリトがシノンを落ち着かせる事になりました。
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キリトとシノンは連携して死銃を倒す計画を建てました。
キリトが囮となり姿を晒します。
死銃はキリトを狙撃するだろうから撃てば位置が特定できます。
そこをシノンが狙撃する事になりました。
相談中にシノンはキリトの膝の上顔を乗せて話し合っていました。
生き残りが少なくなったので中継カメラにその姿を撮られてしまいました。
シノンは油断したと後悔しています。
キリトはアスナたちに見られると不味いと思ったようです。
シノンに見られて困る人がいるの?と聞かれて狼狽していました。
キリトは中継を見ている人には女同士でイチャツイテいると思われている。
シノンの方が不味いのでは?と切り返しました。
シノンは女の子好きと誤解されれば声をかけてくる馬鹿が減ると好意的に捉える事にしました。
前向きですね。
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アスナに呼び出された菊岡はクリスハイトとしてALOにやって来ました。
クリスハイトからキリトをGGOに向かわせた理由を説明されました。
アスナは死銃がSAOに存在した殺人ギルド、ラフィン・コフィンの元メンバーだと教えました。
これにはクリスハイトも驚いていましたね。
クリスハイトにキリトの身は安全だと聞かされてもアスナは心配で仕方なかったようです。
アスナはキリトの居場所を聞き出し乗り込む事にしました。
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スキャンの結果、生き残りが、キリト、シノン、死銃、闇風だけだと判明しました。
この中でスキャンに映ったのはキリトと闇風だけです。
シノンは闇風にも囮をやって貰おうと提案しましたが死銃が二人だとは限らない可能性があったのでシノンが闇風を倒す事になりました。
ペイルライダーを殺してからシノンを銃撃するまでの間隔は30分程でした。
二人の居る場所が30分圏内だと考えるのは都合が良すぎると思われます。
このことから死銃の現実側での実行者が複数人居ると推測されました。
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予定通りにキリトは砂漠に立ち死銃からの狙撃を待ちます。
闇風はキリト目掛けて接近してくると予想されました。
シノンのスコープが疾走する闇風を捉えました。
シノンは冷静に闇風が止まるのを待っています。
そして闇風が止まった時に見事に狙撃を成功させました。
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キリトは無心になり死銃から放たれる殺気を感じ取ろうとしていました。
キリトは死銃からの初弾を見事に避けます。
死銃の位置が特定できたのでシノンが死銃の事を狙撃しました。
死銃もシノンの位置を把握していたので彼女の事を狙撃します。
二人の撃った弾丸が途中で接触したようです。
互いの弾道が逸れてシノンはスコープを破壊され、死銃はサイレントアサシンを破壊されました。
死銃の武器は非力な拳銃しか残っていないのでキリトが有利になったと思われました。
しかし死銃は秘密兵器を隠し持っていました。
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死銃は《銃剣作製》スキルを使いエストックを作り出していました。
キリトは死銃の刺突攻撃を受けてしまいます。
キリトは死銃の行っていた殺人行為を暴露しましたが死銃は面白い想像だと言っています。
キリトは死銃のキャラ名が分かれば住所を特定できると指摘しましたが死銃は笑いながらそれは無理だと言ってきます。
ラフィン・コフィン討伐戦の最後に拘束された死銃はキリトに名乗ろうとしたそうです。
しかしキリトはそれを止めたそうですよ。
キャラ名は分からないのかと思われましたが、作戦前ブリーフィングでキリトは死銃のキャラ名を聞いていた事を思い出しました。
《赤眼のザザ》が死銃のSAO内でのキャラ名でした。
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キリトの居る病院に到着したアスナは死銃と激しい戦闘を繰り広げるキリトの手を握り彼に力を送ろうとしました。
ユイが制御している端末をキリトに握らせ、その上から彼の手を握りました。
この行為が不思議な力をキリトに伝えたようです。
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透明化して逃げようとしている死銃をキリトは左手で握ったサイドアームで銃撃しました。
これまで存在を忘れていたファイブセブンを撃ち込みます。
死銃の透明化マントは光学迷彩を解かれてしまい姿が露になりました。
キリトはフォトンソードで死銃を上下に切り裂き倒しました。
【DEAD】タグが出現する寸前に死銃が捨て台詞を残します。
「・・・まだ、終わら・・・ない。終わらせ・・・ない・・・。あの人が・・・お前を・・・」
凄く気になるセリフですけどキリトはこれで《ラフィン・コフィン》の殺人は終わったと判断しました。
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生き残っているプレイヤーがキリトとシノンの二人になりました。
キリトはシノンに決着後、現実世界に帰還してからの注意事項を告げています。
キリトは菊岡に頼んで警察を向かわせようか?と提案しました。
シノンは朝田詩乃と本名と住所を教えます。
キリトは詩乃がログインしている場所が自分がログインしている病院の近くだった事に驚いています。
シノンが自分だけにプライベート情報を開示させるのか?と文句を言ったのでキリトは桐ケ谷和人と告げ、本名と住所を教えました。
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シノンが決着の付け方を用意してくれていました。
彼女は闇風のアバターからプラズマグレネードを借りてきていました。
シノンはプラズマグレネードのスイッチを入れてキリトに抱き着きます。
二人の間で爆発して二人そろって自爆しました。
第三回BOBはキリトとシノンの同時優勝となりました。
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ログアウトしたシノンは侵入者が居ないか部屋の中を調べています。
大した勇気ですよね。
誰も居ないと確認できて安心していると恭二がやって来ました。
恭二は一刻も早くお祝いが言いたかったから外でBOBの中継を見ていたと言っています。
シノンはこれを信じてしまったぞ。
恭二の事をこの町で唯一信頼できる友人と考えているので当然か・・・
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やってきた恭二の様子が少しおかしかったぞ。
彼はお祝いを言うとズズッと近づいてきました。
シノンを抱きしめて告白してきましたよ。
詩乃は激しく動揺して恭二の事を拒みました。
BOBが終わったら恋人になってくれるとシノンが言ったと考えている恭二は動揺したようです。
本性を現してしまいます。
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恭二が取り出した注射器を見て彼が死銃の片割れだったと理解しました。
そのことを告げると恭二は驚き、流石だと褒めています。
恭二は詩乃を殺して自分も死ぬつもりのようでした。
二人で新しい世界に行こうと言っています。
詩乃は恭二の説得を試みる事にしました。
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詩乃は恭二から高認試験に合格して医学部を目指していると聞いていました。
お医者様になるんでしょ?と説得しています。
恭二は模擬試験の結果を見せてくれました。
そこには惨憺たる結果が記されていました。
恭二はGGOだけが自分の全てだったんだと語ります。
.
恭二は詩乃が母親を助ける為に強盗犯を射殺した事を知っていました。
彼は人を殺した事がある詩乃に憧れていたので彼女を好きになったと言っています。
これを聞いて詩乃は現実世界に絶望しかけます。
諦めかけている詩乃を救ったのはシノンでした。
シノンは諦めるな、と詩乃の事を叱咤します。
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詩乃は抵抗して恭二の拘束から抜け出します。
玄関から外に出ようとしますがカギを開けたところで恭二に捕まり部屋の中に引きずり込まれます。
そこにキリトが飛び込んできました。
シノン逃げろ、と叫んでキリトは恭二の顔に膝蹴りをお見舞いします。
もつれ合うようにしてキリトと恭二は部屋の中に転がり込みます。
恭二が抵抗してキリトを殴り倒して注射器を撃ちました。
詩乃は部屋に駆け込み置いてあったステレオ(3キロあるやつ)で恭二の左側頭部を殴りました。
恭二は気絶しました。
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詩乃はキリトの状態を確認します。
キリトは自分が死んでしまうと思っていて苦しそうに呻いていました。
詩乃が注射を撃たれた個所を確認すると心臓の位置に貼られていた金属製の円盤に撃たれた事が分かりました。
詩乃がそれを指摘するとキリトは心電モニター装置の電極だと答えました。
注射はそれに撃ち込まれたようです。
キリトは幸運に助けられました。
.
後日、詩乃は彼女を虐めている遠藤たちに呼び出されます。
遠藤は詩乃にお金を貸して欲しいと気軽に言ってきました。
詩乃はキッパリと断っています。
遠藤は兄に借りてきたと言ってモデルガンを取り出しました。
詩乃の事を撃とうとしていましたが彼女は銃の扱いを知りませんでした。
セフティーの存在を知らない彼女は弾丸が出ない事に苛立ちを示します。
詩乃は近づいて行き鮮やかな手並みでモデルガンを取り上げてセフティーを外して近くにあった空き缶を撃ちました。
外れると思っていた弾丸は空き缶に当たり倒れます。
詩乃の見事な腕前に遠藤たちは気圧されていました。
詩乃に撃たれると思ったようですね、「や・・・やめ・・・」と懇願しています。
詩乃はセフティーを掛けてモデルガンを返しました。
人には向けないほうがいいわ、と言い残して立ち去りました。
遠藤たちから離れ、彼女たちが見えなくなると詩乃はへたり込みそうになっています。
これが最初の一歩だと自分を励ましていました。
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校門に近づくと人垣が出来ている事に気が付きます。
クラスメイトに理由を聞くと他校の生徒がバイクで誰かを迎えに来ているようだと教えてくれました。
待っていたのはキリトでした。
詩乃は注目を受けつつキリトと二人乗りで出かける事になりました。
.
二人が向かったのは銀座にある高級喫茶です。
そこでは菊岡が待っていました。
菊岡は自己紹介して詩乃を事件に巻き込んだ事を謝罪しました。
その後、死銃事件の経過を教えてくれます。
.
死銃事件は恭二の兄、昌一が透明化できるマントを手に入れた事から始まったそうです。
当初、昌一は総督府でプレイヤーの個人情報を入手するだけで満足していたそうです。
恭二がゼクシードに騙されてステータスの振り方に失敗した事を告げました。
ゼクシードの個人情報を入手している事に気が付き彼の殺害計画を練り始めたのが始まりだそうです。
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昌一は幼いころから病弱で父親は病院の後継者にする事を早々に諦めて弟の恭二を後継者にする事を決めたそうです。
それでも兄弟仲は良くSAOから帰還した昌一は恭二だけにSAO内で殺人ギルドに所属して数々のプレイヤーを殺していた事を話したそうです。
当時、勉強と上級生からの苛めにより困難な状況にあった恭二は昌一の話を聞いて心酔したそうです。
二人でゼクシードの殺害計画を練り実行に移す事になったそうです。
二人は父親の経営する病院から緊急時に電子錠を開けるマスターコードと劇薬を盗みだし計画を実行しました。
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ゼクシードとたらこを殺したのは昌一だそうです。
その時恭二はGGO内で死銃のアバターを操作していたそうです。
シノンを殺す今回だけ恭二が実行犯役をしたいと申し出たそうです。
移動手段の無い恭二に殺害役をやらせる為に昌一はラフコフの仲間を引き入れたそうです。
金本敦というプレイヤーでキャラ名は《ジョニー・ブラック》と言います。
恐ろしい事に昌一と恭二は逮捕されましたが金本は逃走中だそうです。
菊岡は東京都心にはS2システムと呼ばれる監視カメラ網が試験的に運用されているので捕まるのも時間の問題だと言っていますが、どうなるのでしょうね?
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捕まった昌一は取り調べに対して素直に答えているそうです。
恭二は黙秘を続けているそうですよ。
昌一は死銃事件はゲームと同じ、PKをする為に標的の情報を調べて実行に移しただけだと言っているそうです。
菊岡は昌一と恭二は医療少年院に収容される可能性が高いと言っていました。
詩乃は恭二に会いに行く事を決めます。
菊岡は驚いていますが、彼女の事を強い人だ、是非そうして下さい、と言っていました。
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詩乃は恭二の心情を推察しています。
恭二は現実とゲームを転倒させたんだと推察しました。
VRMMOを遊びと捉えている菊岡には理解し難いようですね。
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自分がどちらの世界に居るのか?って話になり詩乃が良い答えを出しています。
彼女は自分がその時居る場所が唯一の現実だ、と言っていました。
これを聞いたキリトがこの事件において唯一の価値ある真理かもしれないぜ、と言っていました。
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別れる前に菊岡が昌一がキリトに宛てたメッセージを読んでくれました。
『これが終わりじゃない。終わらせる力は、お前にはない。すぐにお前も、それに気付かされる。イッツ・ショウ・タイム』だそうです。
気になる発言ですよね・・・
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菊岡と別れた後、キリトはシノンに彼が自衛隊の関係者かも知れない事を教えます。
以前、菊岡と会った時に彼の事を尾行したそうですよ。
菊岡を迎えに来たのはでっかい黒い車で、市ヶ谷駅前で車を降りたそうです。
バイクを止める場所を探している間に巻かれたそうです。
キリトはVRMMOを使って銃の訓練をしているのかも知れないと推測しています。
ゲーム内で訓練する事で弾代が浮くと考えたようです。
.
キリトはシノンにBOBの時にイチャツイテいた訳ではない事を知り合いに説明して欲しいとお願いしてきました。
シノンはキリトが困っている姿を見て興味を引かれます。
彼の誘いに乗り御徒町に向かいました。
行き先はエギルが経営しているダイシーカフェです。
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中ではアスナとリズベットが待っていました。
到着が遅くなったキリトの事をリズベットが咎めてきます。
キリトはボッタくり鍛冶屋のリズベットこと篠崎里香と彼女の事を紹介します。
続けてバーサク治療師のアスナこと結城明日奈とアスナの事を紹介しました。
最後にエギルの事を壁のエギルことエギルと紹介します。
それを不満に思ったエギルは自分で自己紹介をする事になります。
「はじめまして。アンドリュー・ギルバート・ミルズです。今後ともよろしく」と自己紹介しました。
彼が完璧な日本語を操る事に詩乃は驚いたようです。
.
キリトはシノンの助けを借りて死銃事件の経緯を説明しました。
話を聞き終えたリズベットはキリトの巻き込まれ体質に呆れています。
キリトが死銃を倒した時に明日奈が現実世界にある自分の手を握ってくれたのでファイブセブンの存在を思い出し使う事ができたと説明すると詩乃は二人は付き合ってるのかな?と想像してしまいます。
詩乃は和人に惹かれ始めているようですね。
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明日奈は詩乃に友達に成って欲しいと言って右手を差し出しました。
詩乃は自分の手が血塗られていると思っているので手を取るのを躊躇しています。
キリトに促されて明日奈の手を取ると温かさが伝わってきました。
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明日奈は詩乃にこの場所に来てもらったもう一つの理由を話始めます。
彼女は詩乃に伝えたい事があると言っています。
キリトが言葉を引き継ぎ、キリト、アスナ、リズベットの三人で詩乃の生まれ育った町に行ってきた事を伝えました。
キリト、アスナ、リズベットの行動力の高さに驚かされます。
キリトは詩乃が巻き込まれた強盗事件の事をアスナとリズベットに話した事を告げます。
詩乃はなんでそんな事をしたんだと憤りを示します。
キリトは詩乃が会うべき人に会っていない、聞くべき言葉を聞いていない事を指摘しました。
リズベットが控室から二人の人物を連れてきました。
一人は三十台の女性でもう一人は幼い女の子でした。
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女性は詩乃が巻き込まれた強盗事件の時に郵便局内に居た職員の一人だと告げます。
当時彼女は妊娠中だったそうです。
詩乃に向けて感謝と謝罪をしてきました。
彼女は詩乃が自分だけではなくお腹の中の子供も助けれくれたんだと感謝しました。
詩乃の元を訪れてお礼を言えなかった事を謝罪しました。
.
女の子が詩乃の元にやって来てお礼を言ってきました。
「しのおねえさん、ママとみずえを、たすけてくれて、ありがとう」
みずえに手を握られ詩乃から涙が零れ落ちました。
これまで自分の事を加害者だと思い罰する事だけを考えていた詩乃は癒されたようです。
少し前向きに成れたようです、良かったですね。
キリトたちと知り合ったシノンが今後どう関わっていく事になるのか楽しみです。
キリトとシノンは次のBOBで決着を着ける事を約束していましたよね。
どうなるんでしょうね?
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成分美少女戦闘戦略恋愛ラッキースケベ
評価AAAAAABAA
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