ラノベの感想) 六花の勇者 第6巻 (ダッシュエックス文庫)

レーベル:ダッシュエックス文庫
発行日:2015/7/24
著者:山形石雄
イラスト:宮城
ISBN:978-4-08-631056-7

アドレットの宿敵テグネウとの決戦でした。
テグネウは入念な計画を練っていましたね、五十年に渡る長い計画を実行していました。
その理由が愛し合う者たちに、裏切り、裏切られたときの顔が見たかったですからね、最低なやつだったね。
愛する者に裏切られるときの顔が見たかったのでフレミーを作ったんだよね。
愛していると思い込まされていたと知ったときの顔が見たかったからアドレットを育てたんだよね。
この二人に今の所救いは無いですね。
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驚いたのはアドレットを訓練する為に師匠であるアトロ・スパイカーまでテグネウが用意していた事ですね。
フレミーを守り続ける強者を作り出す為に大商人でお金持ちだったアトロの一族を皆殺しにしました、容赦無いな。
復讐を誓ったアトロは私財を使い凶魔を殺す研究を開始したんだね。
テグネウが抜かりないのは、アトロの元に研究用の凶魔の死骸が届くようにしてたことですね。
しかもアトロの研究結果は全てテグネウに筒抜けでしたな。
ここにはテグネウの甘さが潜んでいましたね、アトロの研究結果の中で彼が研究日誌に記載しなかった事は知りませんでした。
これがテグネウを殺す事になってしまいました。
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六花とテグネウとの戦闘は二転三転しましたね。
最初はアドレットの提案で森の中にテグネウ配下の凶魔の半数近くを引き付けて森ごと丸焼きにしようというものでした。
この作戦はかなり危険度の高い、ぶっちゃけ仲間の安全を無視したものでしたね。
この時点でアドレットはかなりおかしくなっていましたね。
彼の中ではフレミーさえ無事なら他の全てはどうでもいいよと考えていました。
作戦の担当パートもフレミーだけが安全な部分を担当しましたからね。
アドレットが狡猾だったのは、そのような担当分けでもフレミーに割り振ったパートが怪しく見えないことでしたね。
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作戦は途中までは上手くいっていましたが、テグネウがアドレットにアドレットが七人目の勇者でテグネウを殺すと連動してフレミーも死んでしまうぞと教えた事でおかしな展開になっていきました。
テグネウの思惑通りに進むかと思ったら、袂を分かったハンスとチャモが乱入してきて混戦度合いが増しました。
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ハンスは途中でテグネウの作戦に気がついたようですね。
アドレットがテグネウに脅されていて役立たずになっている、テグネウに六花が全滅させられると気がついたんだね。
ハンスはチャモとテグネウ配下と六花が戦う戦場に乱入しました。
ハンスは自分が七人目だと言い始めていました、混乱に拍車が掛かります。
アドレットをフレミーの命は俺が握っているぞと脅して来ました。
ハンスとチャモでフレミーを攻撃したときにフレミーに何かを仕掛けたとアドレットに誤認させました。
フレミーを殺されると恐怖したアドレットはハンスの指示にしたがい彼と二人だけで話し合う事になりました。
ハンスを追いかける振りをして他の六花と離れて行きました。
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ハンスの思惑通りにアドレットとの話し合いが始まりましたがテグネウがその場に現れました。
テグネウはハンスの予想外の行動に危機感を持ったようです。
この行動がテグネウに死を招きましたね。
テグネウは本来は他の凶魔の腹の中に隠れて仲間の凶魔を指揮して戦闘を行うスタイルでしたからね。
隠れている凶魔の姿を敵前にさらしたのは油断だったのかも知れないね。
ハンスの思惑はアドレットが七人目である事の証拠をつかむ事とテグネウの居場所を六花に伝える事にありました。
ハンスはチャモが使うミミズの従魔を使って情報を六花に伝えようとしましたが、それに気がついたアドレットにより行動を読まれてしまいました。
このときのアドレットはテグネウの言うことを聞くしかない状況でした。
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フレミーは自分の心臓に仕掛けられた病巣を取り除く事に成功しました。
これにはフレミーを育てた母親である凶具の六番の愛の力が奇跡を起こしていました。
フレミーは六花を裏切った振りをしてロロニアによって心臓を破壊してもらい凶魔を瞬時に治療できる十七番の力を使い壊れた心臓を再生させて病巣を取り除こうと考えていました。
フレミーも無茶な性格しているよね、かなり思い切りました。
しかし本来ならば十七番の治癒の力では病巣も一緒に復元されて元通りになるはずだったんだけどね、六番の愛の力で奇跡が起こりましたね。
十七番も吃驚していましたが、病巣だけが再生しませんでした。
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フレミーが殺害装置の駆除に成功した事をモーラが山彦の力でアドレットとハンスに教えると事態が急転しました。
仲間の六花にテグネウの居場所を教える事は困難な状況だったのですが、廃墟で戦った事が幸いしました。
廃墟に残っていた鐘を地面に落下させる事でハンスを追いかけていたチャモの従魔に知らせる事ができました。
単純なチャモはハンスのアドレットを嵌める嘘に引っかかり怒り心頭でハンスを追いかけていました。
ハンス、殺してやるー!!
しかしハンスが使ったミミズの従魔が報告するとハンスの意図を多少は理解したのね、従魔が見つけた不審点を追いかけて戦場にやってきました。
チャモが参戦する事で一気に戦局は六花優位に傾きました。
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数では上回りましたがテグネウ配下の連携が素晴らしく中々仕留められませんでした。
アドレットが気がつきましたね、テグネウは複数の凶魔を同時に操っている、しかもテグネウの指示が無い時は自律的に行動してくると。
これがかなり厄介な能力でしたね。
しかもテグネウがどの凶魔に潜り込んでいるか分かりにくかったです。
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テグネウは数的不利でしたが、見える位置でフレミーとアドレットを言葉責めにしてきました。
フレミーにアドレットが七人目でフレミーを愛する感情はテグネウが操作したものだと教えていました。
フレミーが絶望してますね、いい顔だったとテグネウが満足そうでした。
アドレットは必死に抵抗していましたね、テグネウの言っている事が事実であると認めていましたが、それでもフレミーを愛していると思い込もうとしていました。
テグネウに最初から踊らされていただけなんだ、自分はテグネウに作られたと分かり、勝てないじゃんと諦め掛ける心を奮い立たせようとしていました。
アドレットの必死に抗おうとする顔にもテグネウは大満足だったようです。
悲惨な戦いが行われていたのですが、テグネウだけが、多幸感を味わっていましたね、幸せそうでした。
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アドレットは折れそうな心に打ち勝ちテグネウの本体を特定しました。
特定理由もテグネウの油断から起こった事でしたね。
テグネウはアドレットが絶望感に打ちのめされたときに彼の顔を見たかったので少しだけ立ち位置を変えたんだね。
それをアドレットは覚えていたのね、この辺の抜け目の無さが地上最強の男かな。
テグネウを追い詰めたのは、なんとアドレットの血液でしたね。
アトロの元で修行していた時代に、アトロの作った凶魔を殺す釘をアドレットは自分の胸に刺したのね。
これで聖者の血液が混ざると自分の血液が凶魔に対する猛毒になると知ったのね。
アドレットはテグネウに襲い掛かる前に釘の先端を自分の腹に突き刺していました。
テグネウに腹を刺されて拘束されましたが、彼が乗り移っている鳥形の凶魔の口を開き、自分の血液を流し込みました。
うん?アドレット鳥形凶魔とキスしたのか?
鳥形凶魔の胃袋に浮いていたテグネウは猛毒にさらされて苦しみ始めました。
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テグネウはイチジクの実の凶魔なので、小さい存在ですね。
これまで配下の凶魔に乗り移り戦っていましたので、自分で戦う事はなかったんだね、だから痛みに弱かった!!
痛みでふらふらしている所をアドレットに握りつぶされて死にました。
アドレットがガッカリしていましたね。
自分の復讐対象があまりにもちっぽけで惨めな存在だった事に。
テグネウは最後にいやーな置き土産を残しましたね。
フレミーには、自分を騙して愛している振りをしていたと思い込んでいる母親はフレミーを本当に愛していたと伝えました。
恐らくこれでフレミーは愛に囚われてしまいましたね。
アドレットにはアドレットの姉を殺したのはフレミーだぞと教えました。
うーん不味いですね。
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テグネウに操れる事により、人を愛する心を思い出したアドレットはテグネウが死んだ事で、人を愛する心を失いました。
テグネウに操作される前のアドレットに戻ってしまったようですね。
凶魔を殺すためならば全てのものを捨ててしまったアドレットに戻ったようです。
ロロニアが声を掛けても反応しないアドレットを見て「本当に、アド君」と聞いていましたね。
不味いですね。
アドレットは全ての元凶はフレミーだ、彼女を殺そうと決意していましたね。
可哀想なフレミーはアドレットが既に自分を愛していない事に気がついたようですね。
フラれてしまったフレミーがどのような行動に出るのか期待ですね。
彼女はメゲズに頑張りそうですよね。
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一輪の聖者が魔神と融合したみたいですね。
この二人は知り合いか、それ以上の関係があったようですね。
千年会えなくて寂しかったとか魔神が言っていましたからね。
アドレットに与えた七つ目の紋章は魔神の為に一輪の聖者が作ったもののようですね。
もうすぐアドレットが持ってきてくれると言ってますね。
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テグネウ派に抑えられていたカーグイック派が動き出しました。
ドズーがかなり焦っていましたね。
これまで以上の激戦になるのかな?
フレミーに仕掛けられていた黒の仇花はテグネウの死で消滅しました。
アドレットも支配主のテグネウが死んだので自由に動けそうですよね。
これで六花の勇者に七人目の勇者が加わったと考える事ができそうですよね。
かつてないパーティーが誕生したのではないでしょうかね?
勇者が七人いるんだよね。
それでもドズーがビビっているからにはカーグイック派は相当強いのかもね。
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成分美少女戦闘謎解き恋愛
評価AAAAAAAAA
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